軽度認知障害、5年後の認知症発症率は 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2016/12/07 軽度認知障害(MCI)から認知症への進行率を推定し、ドイツのプライマリケア診療における患者の潜在的リスク要因を特定するため、ドイツ・Berufsverband Deutscher NervenarzteのJ Bohlken氏らが検討を行った。Fortschritte der Neurologie-Psychiatrie誌オンライン版2016年11月15日号の報告。 一般医師723人の診療より、2000~14年にMCIと診断された40歳以上の患者4,057例を対象とした。主要アウトカムは、診断から5年間のフォローアップ期間中のすべての認知症診断とした。交絡因子(年齢、性別、健康保険タイプ)により調整した後、MCIから認知症への進行を調査するために、Cox回帰モデルを用いた。 主な結果は以下のとおり。 ・平均年齢は、73.9歳であった。 ・男性は43.9%、民間保険加入者は5.2%であった。 ・5年間のフォローアップ後、女性の27.4%、男性の25.7%は認知症であった(p=0.192)。 ・認知症割合は、60歳以下で6.6%、80歳超で39.0%と年齢とともに増加しており、ハザード比は1年ごとに増加していた(HR=1.06)。 ・MCI診断後5年間で、4人に1人の患者は認知症を発症していた。 ・性別や健康保険タイプとは別に、年齢が認知症発症ハイリスクと関連していた。 関連医療ニュース MRIで軽度認知障害からの進行を予測 MCIから初期アルツハイマー病を予測、その精度は MCIからAD、DLBへの進行を予測するには:順天堂大 (鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Bohlken J, et al. Fortschr Neurol Psychiatr. 2016 Nov 15. [Epub ahead of print] 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) 関連記事 軽度認知障害および早期認知症患者向けアプリの有用性を評価した 医療一般 日本発エビデンス(2023/11/13) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] 心理教育的介入で、地域社会の精神保健ケア構築は可能か/Lancet(2025/09/08) システム統合型の転倒予防プログラムは高齢者に有効か/JAMA(2025/09/08) 慢性咳嗽のカギ「咳過敏症」、改訂ガイドラインで注目/杏林(2025/09/08) 男女間におけるレビー小体とアルツハイマーにおける認知機能低下の違い(2025/09/08) HR+/HER2+転移乳がんへのパルボシクリブ+トラスツズマブのOS(PATRICIA)/ESMO Open(2025/09/08) 全年齢で130/80mmHg未満を目標に、『高血圧管理・治療ガイドライン2025』発刊/日本高血圧学会(2025/09/08) 中年期の高コルチゾール値は閉経後のアルツハイマー病発症リスクと関連(2025/09/08) [ あわせて読みたい ] 医療・介護施設従事者のための転倒・転落事故へのアプローチ ~転倒・転落事故のメカニズム、予防、事故後フォローのすべて~(2025/02/27) 非機器的早期運動療法はDVT発生率を低減【論文から学ぶ看護の新常識】第1回(2025/02/05) トレンド・トーク『肺がん』(2024/06/11) 災害対策まとめページ(2024/02/05) Dr.大塚の人生相談(2024/02/26) IBD(炎症性腸疾患)特集(2023/09/01) 旬をグルメしながらCVIT誌のインパクトファクター獲得を祝福する【Dr.中川の「論文・見聞・いい気分」】第63回(2023/08/29) エキスパートが教える痛み診療のコツ(2018/10/11) 医療者向け『学校がん教育.com』(2022/12/01) アトピー性皮膚炎・乾癬特集まとめインデックス(2022/11/11)