ADHD女児に併存する精神疾患は 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2016/10/28 ADHD児は、併存する精神疾患リスクが高い。ADHDは、女児で最も一般的な小児疾患の1つであるにもかかわらず、男児と比較し、臨床的相関が少ないと考えられている。米国・カリフォルニア大学のIrene Tung氏らは、女児における、ADHDの有無と内在的(不安、抑うつ)、外在的(反抗挑戦性障害[ODD]、行為障害[CD])精神障害の併存率をメタ分析により要約した。Pediatrics誌2016年10月号の報告。 女児における、ADHDの有無と精神疾患を調査した研究を、PubMed、Google Scholarより検索を行った。18件(1,997例)の研究が、選択基準を満たし、メタ分析のための十分なデータを有していた。利用可能なデータより、各併存疾患のオッズ比を算出した。患者背景(たとえば、年齢、人種/民族)と研究特性(たとえば、参照ソース、診断方法)はコード化された。 主な結果は以下のとおり。 ・ADHD女児は、そうでない女児と比較すると、各併存疾患を評価したDSM-IVの診断基準を満たす可能性が有意に高かった。 ・相対オッズは、内在的障害(不安:3.2×うつ病:4.2×)と相対し、外在的障害(ODD:5.6×、CD:9.4×)で高かった。 ・メタ回帰では、より若年、クリニック受診の女児において、複数の診断方法を用いた研究より不安に対するより大きなADHDのエフェクトサイズが明らかとなった。ODDは、診断提供情報に基づいて変化した。 著者らは「ADHD女児は、頻繁に外在的および内在的障害を併発している。今後の研究の優先順位を検討し、ADHD女児の併存精神疾患に対する介入の影響を考える必要がある」としている。 関連医療ニュース 自閉症とADHD症状併発患者に対する非定型抗精神病薬の比較 日本でのADHDスクリーニング精度の評価:弘前大学 ADHDに対するメチルフェニデートは有益なのか (鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Tung I, et al. Pediatrics. 2016;138. 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] 二重特異性抗体ivonescimab、PD-L1陽性未治療進行NSCLCのPFS延長/Lancet(2025/03/25) わが国への直接応用は難しいが…(解説:野間重孝氏)(2025/03/25) 臨床に即した『MRSA感染症の診療ガイドライン2024』、主な改訂点は?(2025/03/25) うつ病の予防や治療に対するメトホルミンの可能性(2025/03/25) 肥満症に対するチルゼパチド、4月11日に発売/リリー・田辺三菱(2025/03/25) 老後を健康に過ごすには足の健康から始めよう/科研・楽天(2025/03/25) 世界初!デューク大学の医師らが生体ドナーからの僧帽弁移植に成功(2025/03/25) 血液検査でIBSの原因食品を特定、症状改善に貢献(2025/03/25) デジタルゲームは高齢者に健康と幸せをもたらすのか(2025/03/25) [ あわせて読みたい ] Dr.松崎のここまで!これだけ!うつ病診療 (2016/03/07) 薬剤性QT延長症候群とは(2015/09/30) 全国在宅医療・介護連携研修フォーラム(2015/03/31) ひと・身体をみる認知症医療(2015/03/15) Dr.ゴン流ポケットエコー簡単活用術(2014/06/11) 診療よろず相談TV(2013/10/25) ここから始めよう!みんなのワクチンプラクティス ~今こそ実践!医療者がやらなくて誰がやるのだ~(2014/05/15) 在宅医療推進のための地域における多職種連携研修会 領域別セッション(2013/11/12)