統合失調症の性機能障害改善のための補助療法:名古屋大学 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2016/10/14 補助的アリピプラゾール療法は、高プロラクチン血症を改善することは知られているが、性機能障害に対する効果についての十分なエビデンスが得られていない。名古屋大学の藤生氏らは、性機能障害を有する統合失調症患者に対する補助的アリピプラゾール両方の有用性を評価した。Pharmacopsychiatry誌オンライン版2016年9月22日号の報告。 抗精神病薬誘発性高プロラクチン血症、性機能障害を有する日本人統合失調症患者22例を登録し、19例が試験を完遂した。アリピプラゾールは、各医師の判断に応じ、フレキシブルタイトレーションスケジュールにて投与し、24週間追跡を行った。血漿プロラクチン、CGI-S、名古屋式性機能アンケート(NSFQ)を、ベースライン時および4、8、12、24週目で測定した。 主な結果は以下のとおり。 ・4週目以降のプロラクチン値は、ベースライン時よりも有意に低かった。 ・ベースライン時と比較すると、8週目以降のNSFQによって測定された総性機能障害の有意な改善が認められた。 ・男性では、24週目に勃起不全が有意に減少した。 ・女性では、24週目に月経不順、乳汁分泌が有意に減少した。 ・CGI-Sの有意な変化は認められなかった。 関連医療ニュース 高プロラクチン血症、アリピプラゾール切り替えと追加はどちらが有効か 抗精神病薬誘発性高プロラクチン血症にアリピプラゾール補助療法 日本人うつ病患者に対するアリピプラゾール補助療法:名古屋大学 (鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Fujioi J, et al. Pharmacopsychiatry. 2016 Sep 22. [Epub ahead of print] 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] VTE後の抗凝固療法、90日以上継続で再発リスク大幅低下/BMJ(2025/12/10) 未治療および再発・難治性CLL/SLLへのピルトブルチニブ、イブルチニブと直接比較(BRUIN-CLL-314)/JCO(2025/12/10) 成人の肺炎球菌感染症予防の新時代、21価肺炎球菌結合型ワクチン「キャップバックス」の臨床的意義/MSD(2025/12/10) 日本におけるアルツハイマー病診断の時間短縮フロー〜東京大学(2025/12/10) アトピー性皮膚炎へのウパダシチニブ、増量および減量の有効性と安全性/BJD(2025/12/10) ヌシネルセンの高用量処方はSMA患者のQOLをさらに改善する/バイオジェン(2025/12/10) 飲酒が加齢性難聴リスクに影響~日本人1万4千人のデータ(2025/12/10) [ あわせて読みたい ] Dr.松崎のここまで!これだけ!うつ病診療 (2016/03/07) 化療スタンダードレジメン(2014/01/07) 薬剤性QT延長症候群とは(2015/09/30) 全国在宅医療・介護連携研修フォーラム(2015/03/31) ひと・身体をみる認知症医療(2015/03/15) 産婦人科医ユミの頼られる「女性のミカタ」 (2014/10/08) 化療スタンダードレジメン:卵巣がん(2014/06/17) 化療スタンダードレジメン:卵巣がん(2014/06/03)