ラタノプロスト、先発品 vs.後発品の比較経済分析

提供元:ケアネット

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公開日:2016/03/17

 

 米国・テキサス大学健康科学センターのJoanna H. Queen氏らは、ラタノプロストのブランド製剤とジェネリック製剤について比較経済分析を行った。その結果、患者にとって重要な要素である年間費用とボトル当たりの滴数は、製造業者によって有意に異なることを明らかにした。著者は、「医師はこれらの差を認識することで、患者によりよい助言ができるだろう」とまとめている。American Journal of Ophthalmology誌2016年3月号(オンライン版2015年11月18日号)の掲載報告。

 研究グループは、4地域で利用されているラタノプロスト製剤を対象に、各製剤10ボトルについて滴数/ボトル、およびボトルに実際に充填されている容量を測定し、年間費用(平均卸値を使用)、使用日数/ボトル、滴数/mL、使用ボトル数/年を算出した。

 主な結果は以下のとおり。

・ブランド製剤(商品名:キサラタン、ファイザー社)は、容量が最も大きかった(p<0.001)。
・年間費用は、ブランド製剤が1,198ドルで最も高かった。一方、Akorn社のジェネリック製剤は184ドル、ボシュロム社のジェネリック製剤は201ドルと安かった。
・ファイザー社とボシュロム社の製剤は、Akorn社およびサンド社の製剤に比べて滴数/ボトルが多く、統計学的に有意差が認められた(それぞれ87.3および88.7vs. 77.6および76.6、p<0.001)。ただし、滴数/ボトルの標準偏差に統計学的な有意差は認められなかった。

(ケアネット)