ベンゾジアゼピン系薬の中止戦略、ベストな方法は 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2015/08/06 ベンゾジアゼピン系薬およびZ薬(ゾピクロン、ゾルピデム、ゼレプロン)の長期使用例における投与中止戦略について、カナダ・ダルハウジー大学のAndre S. Pollmann氏らはscoping reviewを行って検討した。その結果、多様な戦略が試みられており、その1つに漸減があったがその方法も多様であり、「現時点では複数の方法を組み合わせて処方中止に持ち込むことが妥当である」と述べている。鎮静薬の長期使用が広く行われているが、これは転倒、認知障害、鎮静状態などの有害事象と有意に関連する。投与中止に伴いしばしば離脱症状が出現するなど、依存症の発現は重大な問題となりうることが指摘されていた。BMC Pharmacology Toxicology誌2015年7月4日号の掲載報告。 研究グループは、地域在住成人のベンゾジアゼピン系薬およびZ薬長期使用に対する投与中止戦略について、scoping reviewにより文献の位置付けと特徴を明らかにして今後の研究の可能性を探った。PubMed、Cochrane Central Register of Controlled Trials、EMBASE、PsycINFO、CINAHL、TRIP、JBI Ovid のデータベースを用いて文献検索を行い、grey literatureについても調査を行った。選択文献は、地域在住成人におけるベンゾジアゼピン系薬あるいはZ薬の投与中止方法について言及しているものとした。 主な結果は以下のとおり。 ・重複を除外した後の文献2,797件について適格性を検証した。これらのうち367件が全文評価の対象となり、最終的に139件がレビューの対象となった。 ・74件(53%)がオリジナル研究で、その大半は無作為化対照試験であり( 52件[37%])、58件(42%)がnarrative review、7件(5%)がガイドラインであった。 ・オリジナル研究の中では、薬理学的戦略が最も多い介入研究であった( 42件[57%])、その他の投与中止戦略として、心理療法、(10件[14%])、混合介入(12件[16%])、その他(10件[14%])が採用されていた。 ・多くは行動変容介入が併用されており、その中には能力付与による可能化(enablement)(56件[76%])、教育(36件[47%])、訓練(29件[39%])などが含まれていた。 ・多くの研究、レビュー、ガイドラインに漸減という戦略が含まれていたが、その方法は多様であった。 関連医療ニュース 長期ベンゾジアゼピンの使用は認知症発症と関係するか 抗精神病薬の単剤化は望ましいが、難しい メラトニン使用でベンゾジアゼピンを簡単に中止できるのか (ケアネット) 原著論文はこちら Pollmann AS, et al. BMC Pharmacol Toxicol. 2015 Jul 4;16:19. 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) 関連記事 ラメルテオン併用でベンゾジアゼピン系睡眠薬の併用数が減少 医療一般 日本発エビデンス (2018/07/04) CareNet AcademiaによるAI生成記事 このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] TTR遺伝子サイレンサーは、ATTR-CMの転帰を改善するか/JAMA(2026/10/06) 心筋梗塞後の駆出率保持例、β遮断薬の中止は可能か/Lancet(2026/10/06) GLP-1受容体作動薬はdual agonistのステージへ―ベストパートナーはGIPか、グルカゴンか、それともアミリンか?(解説:住谷哲氏)(2026/10/06) 2型糖尿病の網膜症リスク低下、フェノフィブラートvs.スタチン(2026/10/06) 抗うつ薬は糖尿病リスクを増加させるのか(2026/10/06) MASLDの肝関連イベント、非侵襲的検査で個別予測可能か(2026/10/06) 緑膿菌肺炎、CFPM vs.TAZ/PIPC(2026/10/06) 光曝露は高齢者の睡眠の質や活動レベルと関連(2026/10/06) 脊髄くも膜下麻酔後の悪心・嘔吐――機械学習で関連因子を解析(2026/10/06) [ あわせて読みたい ] ミュンヘンの熱気とアスピリンの行方~PREMIUM試験が語る学会と雑誌の歴史学~【Dr.中川の「論文・見聞・いい気分」】第100回(2026/09/10) 外の海へ漕ぎ出せ!~血栓と出血の狭間で揺れる循環器内科医に届いた「1ヵ月」の福音~【Dr.中川の「論文・見聞・いい気分」】第99回(2026/08/21) 第51回日本骨髄腫学会学術集会:独占インタビュー(2026/04/28) 専門医が総合診療を使って成長する秘訣――50代からの学び直しのコツを教育のプロに聞く【ReGeneral インタビュー】第6回(2026/03/27) ケースで学ぶ輸液オーダー(2026/03/18) 僕はなぜ医者になったのか? 医療行政マンを原点に帰らせたある出来事「総合医育成プログラム」インタビュー【ReGeneral インタビュー】第5回(2026/02/25) キャリア中断後に見つけた 総合診療能力で専門性を強化する新しい診療スタイル【ReGeneral インタビュー】第4回(2026/02/05) 外科医のキャリア終盤に思い出した 何でも診られる医者への憧れ【ReGeneral インタビュー】第3回(2025/12/25) 50代半ばで精神科から一転・総合診療でへき地へ【ReGeneral インタビュー】第2回(2025/12/15) 「総合医育成プログラム」で広がる医師のキャリアと医療機関の未来【ReGeneral インタビュー】第1回(2025/11/24)