認知症患者への睡眠薬投与、骨折に注意

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ケアネット

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 睡眠薬の使用は、高齢患者における転倒や骨折の潜在的な危険因子である。しかし、睡眠薬と骨折発生との関連についてデータがないことから、東京大学医学部附属病院老年病科の田宮 寛之氏らは、認知症の入院患者における睡眠薬と骨折の関連について、全国入院患者データベースを用いた症例対照研究で検討した。その結果、短時間型ベンゾジアゼピン系睡眠薬と超短時間型非ベンゾジアゼピン系睡眠薬により、認知症入院患者の骨折リスクが高まる可能性が示唆された。PLoS One誌2015年6月10日号に掲載。

 著者らは、国内1,057病院の入院患者データベースを使用し、2012年4月~2013年3月の12ヵ月の間に入院した50歳以上の認知症患者を調査した。主要アウトカムは入院中の骨折とした。症例対照研究により、骨折患者と非骨折患者の間で睡眠薬の使用を比較した。

 主な結果は以下のとおり。

・14万494例のうち830例が院内で骨折した。
・年齢・性別・病院で1対4にマッチングした結果、骨折患者817例に対し非骨折患者(対照)は3,158例であった。
・Charlson併存疾患指数・緊急入院・日常生活動作(ADL)・水平歩行スコアの調整後、短時間型ベンゾジアゼピン系睡眠薬(オッズ比:1.43、95%信頼区間:1.19~1.73、p<0.001)、超短時間型非ベンゾジアゼピン系睡眠薬(1.66、1.37~2.01、p<0.001)、ヒドロキシジン(1.45、1.15~1.82、p=0.001)、リスペリドンおよびペロスピロン(1.37、1.08~1.73、p=0.010)の使用患者で骨折が多くみられた。
・他の薬剤では、院内骨折との有意な関連は認められなかった。

(ケアネット 金沢 浩子)

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