救急搬送患者に対する抗精神病薬の使用状況は

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救急搬送患者に対する抗精神病薬の使用状況はのイメージ

 最近の専門ガイドラインでは、救急部門(ED)に搬送されてきた激しい興奮を呈する患者へのファーストライン治療として、第二世代抗精神病薬(SGA)の経口投与が推奨されているが、現実的にはほとんど投与は行われておらず、処方の増加もみられないことが判明した。また投与されている場合は通常は経口投与で、しばしばベンゾジアゼピン系薬の併用投与を受けており、アルコール依存症患者への処方頻度が最も高かったことも明らかになった。米国・UC San Diego Health SystemのMichael P. Wilson氏らが報告した。Journal of Emergency Medicine誌オンライン版2014年3月21日号の掲載報告。

 これまでEDにおいて、どのような薬物投与が行われているのか、SGAがどれくらい処方されているのかは不明であった。研究グループは、1)患者特性、ベンゾジアゼピン系の併用投与を調べ、またSGAの使用についてハロペリドールまたはドロペリドールの使用と比較すること、2)ED患者へのSGA処方率の経時的変化を調べた。2つの大学EDを2004~2011年に受診した患者コホートを後ろ向きに分析した。コホートの患者は、アリピプラゾール、オランザピン、クエチアピン、リスペリドン、ジプラシドン(国内未発売)の処方を受けていた。記述的分析法にて年齢、性別、ハロペリドール/ドロペリドールなど第一世代抗精神病薬(FGA)の使用、ベンゾジアゼピン系薬併用使用の割合を比較。線形回帰分析法にてSGA処方が時間とともに増大しているかを調べた。

 主な結果は以下のとおり。

・試験期間中にEDを受診しSGA処方を受けていた記録は、患者1,680例、1,779件であった。
・EDでSGA処方を受けた患者の大半は、経口投与であった(93%)。
・ベンゾジアゼピン系薬の併用は、受診者の21%でみられた。また受診者の21%がアルコールに関連した患者であった。
・EDにおけるSGA使用の割合は、時間とともに増加はしていなかった。

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(ケアネット)

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