変形性脊椎関節症による慢性腰痛に対するグルコサミンの効果は確立されていない 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2013/07/10 変形性脊椎関節症による慢性腰痛患者の症状や機能に対する、グルコサミン経口投与の効果を確認するシステマティックレビューを、英国・イーストアングリア大学のReena Sodha氏らが行った。既存の報告は、データが不十分かつ研究の質が低いため、慢性腰痛患者に対し経口グルコサミンは臨床的に有用であるともないとも証明できなかった。BMJ Open誌オンライン版6月14日号の掲載報告。 Medline、AMED、CINHAL、Cochrane LibraryおよびEMBASEにて、2011年3月までに発表された無作為化比較試験の論文ならびに参考論文を検索した。灰色文献(the grey literature)についてもOpenSIGLEで検索した。 コクラン腰痛レビューグループの評価項目を1つ以上用いて評価した試験で、12週以上の腰痛を有する18歳以上の患者を対象とし、変形性脊椎関節症の画像所見の変化についても記載がある試験を適格とした。 検索にて同定された148件のうち、3件の無作為化比較試験(309例)がレビューに組み込まれた。 主な結果は以下のとおり。 ・3件すべての試験において、ローランド-・モリス障害質問票スコア(RMDQ)に変化はなく、機能に対するグルコサミンの効果は認められなかった。 ・バイアスリスクが高いと判定された1件の試験では、グルコサミン投与により疼痛スコアが有意に改善したが、2件の試験はグルコサミン投与群と対照群とで差はみられなかった。 ~進化するnon cancer pain治療を考える~ 「慢性疼痛診療プラクティス」連載中! ・無視できない慢性腰痛の心理社会的要因…「BS-POP」とは? ・「天気痛」とは?低気圧が来ると痛くなる…それ、患者さんの思い込みではないかも!? ・腰椎圧迫骨折3ヵ月経過後も持続痛が拡大…オピオイド使用は本当に適切だったのか? 治療経過を解説 (ケアネット) 原著論文はこちら Sodha R et al. BMJ Open. 2013 Jun 14;3(6). pii: e001167. 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] 超加工食品、摂取量が多いと死亡リスク増大~30年超の調査/BMJ(2024/05/17) 新生児の緊急挿管、ビデオ喉頭鏡vs.直接喉頭鏡/NEJM(2024/05/17) 取り過ぎた塩分を出す「排塩コントロール」と具体的な指導方法(2024/05/17) マヨネーズをオリーブ油にすると認知症死亡が14%低下(2024/05/17) SSRI使用と男性不妊症との関連(2024/05/17) ゴルフや水泳がALSリスクを上昇させる?(2024/05/17) 乳がんサバイバー、二次がんの発症リスク増か(2024/05/17)