未就学児の子をもつ父母の育児ストレスと幸福度の要因は? 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2012/10/16 ノルウェーのSkreden氏らによって、未就学の子を持つ父母の育児ストレスと幸福度を比較し、育児ストレスの要因と、それらを心理的苦痛や不安と区別する検討が実施された。Scand J Public Health誌オンライン版2012年10月5日号の報告。 対象は1~7歳の子を持つ256人の母親と204人の父親で、育児ストレスの評価にはスウェーデンの親子のストレス調査票(SPSQ)を用いた。幸福度は精神健康調査票28項目版(GHQ-28)、心理的苦痛や不安は状態不安尺度(STAI-X1)により評価した。その結果、父親は著しい社会的孤立が報告されたものの、母親に比べて役割の制限や無力感、状態不安は少なかった。また、SPSQ、GHQ-28、およびSTAI-X1によって、育児の役割と直接関連するストレスに苦しむ両親と、幸福度が減少した両親とを対比するスクリーニングが可能となると結論付けた。 主な結果は以下のとおり。 ・父親では母親に比べて、著しい社会的孤立が報告された(p<0.001)が、他のすべての指標において、母親において父親より高いストレス値と低い幸福度が示された。 ・不安と心理的苦痛は、父親と母親の両方で育児ストレスの強い予測因子であった。 ・母親の育児ストレスの予測因子は、次の子の誕生と子どもの低年齢であった。 ・高学歴は父親の役割制限を増大させ、母親の健康問題を起こすと予測された。 ・SPSQ、GHQ-28、およびSTAI-X1の主成分分析(PCA)はすべてのエンドポイントに正の相関があることを示した。 関連医療トピックス ・ロタウイルスワクチンの予防効果と安全性 ・ロタウイルスワクチンの定期接種、入院および死亡を低下 ・幼児の異物誤嚥、母親の知識は十分か? (ケアネット 森 幸子) 原著論文はこちら Scand J Public Health. 2012 Oct 5. 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] 母体HIVウイルス量、母子感染に与える影響は?/Lancet(2025/07/25) ミトコンドリアDNA疾患女性、ミトコンドリア置換で8児が健康出生/NEJM(2025/07/25) “早期乳癌”の定義を変更、「乳癌取扱い規約 第19版」臨床編の改訂点/日本乳癌学会(2025/07/25) 臨床研究への患者・市民参画のいまとこれから/日本リンパ腫学会(2025/07/25) 抗精神病薬の早期処方選択が5年後の体重増加に及ぼす影響(2025/07/25) スタチンはくも膜下出血リスクを下げる?~日本のレセプトデータ(2025/07/25) 経尿道的高周波治療が間質性膀胱炎患者の骨盤痛を緩和(2025/07/25)