C型慢性肝炎治療薬テラビック投与1週間以内は週2回以上の腎機能検査を -テラビック投与直後における急性腎不全-

提供元:ケアネット

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公開日:2012/05/10

 

田辺三菱製薬株式会社は9日、C型慢性肝炎治療薬テラビック錠250mg(一般名:テラプレビル)について、投与直後の急性腎不全等の重篤な腎機能障害が認められたことを受け、「適正使用に関する重要なお知らせ」を発表し、投与開始 1 週間以内の腎機能検査(週2回)を実施するなどの注意を呼びかけた。

テラビック投与開始1週間以内は、週2回、腎機能検査実施を


同社によると、テラビックが発売された2011年11月28日から2012年5月8日までに、3,358 例の患者に使用されており、急性腎不全7例を含む重篤な腎機能障害が17例報告されたとのこと。重篤な腎機能障害17例19 件の内訳は、急性腎不全7件、腎障害6件、腎機能障害2件、血中尿素増加2件、腎不全1件、血中クレアチニン増加 1件。これらはテラビックの投与から1週以内に12例、投与開始2週目では5例と、投与開始1週間以内に多く見られていた。

この結果を受け、同社はテラビック投与時には定期的な腎機能検査の実施、特に投与開始1週間以内では少なくとも週2回の腎機能検査実施を呼びかけており、血中クレアチニンの顕著な増加等が認められた場合は、リスクおよびベネフィットを鑑み、テラビックの投与を中止するなど適切な処置を行うことも伝えている。

(ケアネット 藤原 健次)