ジャーナル四天王
頸動脈内膜中膜厚(cIMT)の年間増加率は一般人口の心血管リスクとは相関せず、臨床試験の代替指標としては使用できないことが、ドイツ・J W Goethe大学病院(フランクフルト)のMatthias W Lorenz氏らが実施したPROG-IMT試験で示された。cIMTは、早期のアテローム性動脈硬化の非侵襲的超音波検査の生物マーカーであり、一般集団において心血管イベントのリスクと正の相関を示す。すでに多くの臨床試験が、一般集団やリスク集団にみられるcIMTの変化は心血管イベントの発生リスクを反映するとの暗黙の前提の下で行われ、通常cIMTの年間増加率を指標に用いるが、これらの関連を検証した報告はほとんどないという。Lancet誌2012年6月2日号(オンライン版4月27日号)掲載の報告。