日本語でわかる最新の海外医学論文|page:340

円形脱毛症と認知症リスク~コホート研究

 円形脱毛症は、さまざまな併存疾患と関連しており、認知症と同様の徴候が認められる疾患である。また、円形脱毛症による心理社会的なマイナスの影響は、認知症のリスク因子である社会との関与の低下につながる可能性がある。しかし、円形脱毛症と認知症との関連は、これまであまり知られていなかった。台湾・台北栄民総医院のCheng-Yuan Li氏らは、円形脱毛症と認知症リスクとの関連を調査するため、コホート研究を実施した。The Journal of Clinical Psychiatry誌2021年10月26日号の報告。  1998~2011年の台湾全民健康保険データベースより、45歳以上の円形脱毛症(ICD-9診断コード:704.01)患者2,534例および、年齢、性別、居住地、収入、認知症関連併存疾患、全身性ステロイド薬の使用、毎年の外来通院でマッチさせた対照群2万5,340例を抽出し、2013年までの認知症発症状況を調査した。潜在的な交絡因子で調整した後、マッチさせた各ペアの層別Cox回帰分析を用いて、円形脱毛症患者と対照群の認知症リスクを評価した。

21遺伝子アッセイ、リンパ節転移陽性乳がんの術後化学療法の効果予測は?/NEJM

 21遺伝子乳がんアッセイ(Oncotype DX、Exact Sciences製)による再発スコアは、ホルモン受容体陽性、HER2陰性、腋窩リンパ節転移陰性の乳がんにおける化学療法の効果の予測に有用であることが確認されている。米国・エモリー大学Winshipがん研究所のKevin Kalinsky氏らは、今回、リンパ節転移陽性乳がんにおける21遺伝子アッセイの有用性を検討し、再発スコアが25点以下の閉経前女性では、術後の化学療法+内分泌療法(化学内分泌療法)は内分泌療法単独と比較して、無浸潤病変生存と無遠隔再発生存の期間を延長する一方で、同様の病態の閉経後女性では化学療法の利益はないことを示した(RxPONDER試験)。研究の詳細は、NEJM誌オンライン版2021年12月1日号で報告された。

広い範囲で有効なアスピリンでもCOVID-19には効かないみたい(解説:後藤信哉氏)

アスピリンには抗炎症効果がある。また、アスピリンは心筋梗塞などの血栓イベント予防効果もある。COVID-19はウイルス感染なので炎症が起こる。COVID-19では血栓症も増える。抗炎症効果、抗血栓効果のあるアスピリンはCOVID-19の予後改善効果があると期待された。話は変わるが筆者はOxford大学と密接に共同研究している数少ない日本の研究者であると思う。Oxford大学は多くのカレッジからなる。臨床研究を主導するのはNuffield Department of Population Health(旧称 Clinical Trial Service Unit:CTSU)である。彼らの臨床医学における実証的ポリシーは揺るがない。

75歳以上のコロナワクチン、心血管イベントに影響なし/JAMA

 仏・French National Agency for Medicines and Health Products SafetyのMarie Joelle Jabagi氏らが75歳以上のフランス人において、BNT162b2mRNAワクチン(以下、ファイザー社ワクチン)接種後の重度心血管イベントの発症について短期リスクを評価。その結果、急性心筋梗塞、脳卒中、および肺塞栓症の発生率の増加は、ワクチン接種14日後に見られなかったことを明らかにした。なお、先行のイスラエルと米国の研究でも、ファイザー社ワクチン接種後42日と21日において、心筋梗塞、肺塞栓症、脳血管イベントのリスクは増加しなかったと報告している。JAMA誌オンライン版2021年11月22日号のリサーチレターに掲載された。  研究者らは、フランスの国民健康データシステムを使用し、75歳以上でかつ2020年12月15日~2021年4月30日に急性心筋梗塞、出血性脳卒中、虚血性脳卒中、肺塞栓症と診断されて入院した患者(ワクチンの接種は問わない)を適格者として検証を行った。調査方法には自己対照ケースシリーズ法を用い、心血管イベントに依存する曝露、ワクチン接種のキャンセルや延期または短期の死亡率を増加させる可能性のある死亡率に関連する高いイベントを調査した。その際、イベントに先行する曝露のみが考慮された。曝露リスクの間隔は2回のワクチン投与後それぞれ1~14日で、曝露リスク間隔はさらに1~7日目と8~14日目に細分化された。ワクチン接種日以外は非リスク期間と見なされた。イベントとワクチン接種の両方のバックグラウンド率の変化を考慮するため、一時的(7日単位)に調整された相対発生率(RI)を計算した。

ニボルマブ・イピリムマブ併用のNSCLC1次治療、4年追跡結果(CheckMate 227)/日本肺癌学会

 進行非小細胞肺がん(NSCLC)に対する1次治療としてのニボルマブとイピリムマブの併用療法は、PD-L1の発現状態、非扁平上皮がんまたは扁平上皮がんの組織型にかかわらず、化学療法と比較して長期的な生存効果を示すことがCheckMate 227試験の4年間追跡結果から示された。この結果の概要が、第62回日本肺癌学会学術集会において、がん研究会有明病院の西尾誠人氏によって紹介された。

ブロナンセリン経皮吸収型製剤への切り替えによる錐体外路症状への影響

 ブロナンセリンは、統合失調症治療に用いられる第2世代抗精神病薬であり、経口剤(錠剤、散剤)だけでなく経皮吸収型製剤としても使用可能な薬剤である。岐阜大学の大井 一高氏らは、統合失調症患者に対しブロナンセリンの経口剤から経皮吸収型製剤への切り替えを行うことにより、錐体外路症状(EPS)の減少および/または薬物動態安定による抗パーキンソン薬の投与量減少に寄与するかについて、52週間の非盲検試験の事後分析を実施し、評価を行った。Progress in Neuro-Psychopharmacology & Biological Psychiatry誌オンライン版2021年11月3日号の報告。

喫煙妊婦、報奨金の提供で禁煙が継続/BMJ

 妊娠中の喫煙者では、禁煙を継続するに従って増額される金銭的な報奨はこの報奨がない場合と比較して、禁煙継続率の向上をもたらし、不良な新生児アウトカムの割合が低く、喫煙妊婦への安全で効果的な禁煙介入であることが、フランス・ソルボンヌ大学ピティエ-サルペトリエール病院のIvan Berlin氏らが実施した「FISCP試験」で示された。研究の成果は、BMJ誌2021年12月1日号に掲載された。  本研究は、妊娠中の喫煙者の禁煙状況および出産アウトカムに及ぼす、禁煙の継続に応じて金額が漸増する報奨金の有効性の評価を目的とする単盲検無作為化対照比較試験であり、フランスの18ヵ所の産婦人科病棟で参加者の登録が行われた(French National Cancer Institute[INCa]Recherche en Prevention Primaireの助成を受けた)。

DOAC時代の終わりの始まり(解説:後藤信哉氏)

製薬企業というのは戦略的な情報企業だと思う。経口Xa阻害薬アピキサバン、リバーロキサバンが世界で毎年1兆円以上売れている。現状をつくるために、製薬企業はきわめて巧みな情報統制を行った。非弁膜症性心房細動は、心不全、突然死などのリスクのマーカーである。しかし、「非弁膜症性心房細動=脳血栓塞栓症」と徹底的に宣伝した。確かに、心房細動症例に脳卒中が多いことはFramingham研究が示した事実である。しかし、脳血栓塞栓症が多いことは誰も示していない。部分的に真実を入れた広報はプロパガンダの初歩である。将来を見越してしっかりとストーリーをつくった能力には敬服する。

抗TROP2抗体薬物複合体Dato-DXd、TN乳がんでの第I相試験最新データ(TROPION-PanTumor01)/SABCS2021

 抗TROP2抗体薬物複合体datopotamab deruxtecan(Dato-DXd、DS-1062)の固形がんを対象とした第I相TROPION-PanTumor01試験のうち、切除不能なトリプルネガティブ(TN)乳がんにおける安全性と有効性に関する最新データについて、米国・Dana-Farber Cancer InstituteのIan Krop氏がサンアントニオ乳がんシンポジウム(SABCS 2021)で発表した。本データから、Dato-DXdが管理可能な安全性プロファイルと有望な抗腫瘍活性を示すことが示唆された。  本試験は進行中の多施設非盲検第I相試験で、進行/転移乳がん、非小細胞肺がん(NSCLC)、その他のがんを対象に安全性と有効性が評価されている。今回、TN乳がんコホートにおける更新結果を発表した。

DLL3を標的としたBiTE抗体tarlatamabの小細胞肺がんに対する安全性と抗腫瘍効果/日本肺癌学会

 腫瘍組織で多く発現するデルタ様リガンド3(DLL3)は、小細胞肺がん(SCLC)の治療標的として注目されている。このDLL3を標的とする半減期を延長した二重特異性T細胞誘導(BiTE)抗体であるtarlatamab(AMG757)は、がん細胞とT細胞を架橋し、さらにT細胞を活性化させることでがん細胞を攻撃する。進行または再発SCLCを対象とした第I相試験の結果から、tarlatamabの安全性および抗腫瘍効果について、第62回日本肺癌学会学術集会において国立がん研究センター東病院の泉大樹氏が報告した。

日本人外来患者の片頭痛予防に対するフレマネズマブの長期安全性と忍容性

 従来の片頭痛に対する長期的な予防効果は、早期の治療中止やアドヒアランス不良による影響を受ける。そのため、長期にわたり安全性が良好な片頭痛予防薬が求められる。埼玉精神神経センターの坂井 文彦氏らは、日本人の慢性または反復性片頭痛患者に対するフレマネズマブによる予防的治療の長期的な安全性および忍容性を評価するため、検討を行った。Drug Safety誌2021年12月号の報告。  本研究は、52週間のランダム化非盲検並行群間試験として実施された。新たにエントリーされた日本人の慢性または反復性片頭痛患者を対象に、フレマネズマブを月1回投与する群と四半期ごとに投与する群にランダムに割り付けた。安全性は、注射部位の反応、検査値、バイタルサインを含む、治療による有害事象(TEAE)のモニタリングにより評価した。新たにエントリーされた患者、以前の第IIb/III相試験でフレマネズマブが投与されなかったロールオーバー患者、合計587例を免疫原性試験コホートに含めた。有効性アウトカムは、1ヵ月当たりの平均片頭痛日数のベースラインからの変化、1ヵ月当たりの中等度~高度の頭痛日数のベースラインからの変化などであった。その他の有効性アウトカムとして、障害スコアの変化を評価した。

抗精神病薬への治療反応と皮質厚との関係

 統合失調症では、クロザピン以外の抗精神病薬による治療で十分な効果が得られない治療抵抗性患者が一定数存在し、その割合は3分の1程度であるといわれている。昭和大学の板橋 貴史氏らは、治療抵抗性患者と治療反応患者において、異なる病態生理学的特徴が存在するかを調査した。NeuroImage: Clinical誌オンライン版2021年10月7日号の報告。  対象は、統合失調症患者110例(治療反応群:46例、治療抵抗性群:64例)および健康対照群52例。皮質厚に焦点を当て、MRIの国際マルチサイト断面データを用いて分析した。治療反応群または治療抵抗性群のいずれかに関連する脳領域を発見するため、L1正則化ロジスティック回帰を用いた。ネストされた10分割交差検証を行い、鑑別精度および曲線下面積(AUC)を算出した。次に、分類子の交換可能性を調査するため、治療反応群または治療抵抗性群の分類子をもう一方の群に適用させた。

コロナ抗原定性検査の種類・活用方法を患者さんに聞かれたら/臨薬協など

「ワクチン・検査パッケージ」ではPCR検査や抗原定量検査が推奨されているが、抗原定性検査の利用も可能とされ、9月からは薬局での販売も解禁されている。しかし、抗原定性検査は鼻腔ぬぐい液の採取が必要で使用に難しさがある点や、精度と活用方法を理解したうえでの使用が求められる点、未承認のキットも販売されている点など、課題も多い。日本臨床検査薬協会(臨薬協)は11月、抗原定性検査キットの適正な使用を促進し感染制御に資することを目的として、臨床検査振興協議会による一般消費者向けの啓発資料「医療用(体外診断用医薬品)抗原定性検査キットとは?」のウェブサイト掲載を受けて、ホームページ上で抗原定性検査キットの種類を「新型コロナウイルス感染症の医療用抗原簡易キット一覧」で公開している。

モノクローナル抗体ianalumab、中等~重症の原発性シェーグレン症候群に有効/Lancet

 原発性シェーグレン症候群(眼球や口腔の乾燥、全身症状、生活の質[QOL]の低下を特徴とする自己免疫疾患)の治療において、B細胞活性化因子(BAFF)受容体を阻害するモノクローナル抗体製剤ianalumab(VAY736)はプラセボと比較して、24週時の疾患活動性が用量依存的に低下し、忍容性や安全性も良好で感染症の増加は認められないことが、英国・バーミンガム大学病院のSimon J. Bowman氏らが実施した「VAY736A2201試験」で示された。研究の成果は、Lancet誌オンライン版2021年11月30日号で報告された。  本研究は、中等度~重度の原発性シェーグレン症候群患者におけるianalumabの安全性と有効性の評価を目的とする二重盲検無作為化プラセボ対照比較試験(第IIb相用量設定試験)であり、2017年6月~2018年12月の期間に、19ヵ国56施設で患者登録が行われた(Novartis社の助成を受けた)。

院外心停止者の持続的自己心拍再開に有効なのは?カルシウムvs.生食/JAMA

 院外心停止の成人患者において、静脈内または骨髄内のカルシウム投与は生理食塩水投与と比較して、自己心拍の持続的再開を改善せず、30日生存率や良好な神経学的アウトカムの達成割合がいずれも有意差はないものの不良な傾向にあることが、デンマーク・Prehospital Emergency Medical ServicesのMikael Fink Vallentin氏らの検討(Calcium for Out-of-Hospital Cardiac Arrest trial)で示された。研究の詳細は、JAMA誌オンライン版2021年11月30日号で報告された。  研究グループは、院外心停止患者の自己心拍再開におけるカルシウム投与の有用性の評価を目的に、医師主導の二重盲検無作為化プラセボ対照比較試験を行った(Novo Nordic Foundationなどの助成を受けた)。

コロナワクチン3種の有効性、流行株で変化?/NEJM

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対するBNT162b2(Pfizer/BioNTech製)、mRNA-1273(Moderna製)、Ad26.COV2.S(Janssen/Johnson & Johnson製)の3種類のワクチンの有効性は、デルタ変異株が優勢になるに伴ってやや低下したものの、COVID-19による入院に対する有効性は高いまま維持されていた。ただし、65歳以上でBNT162b2またはmRNA-1273ワクチン接種者に限ってみると、COVID-19による入院に対する有効率はわずかに低下していたという。米国・ニューヨーク(NY)州保健局のEli S. Rosenberg氏らが、同州データベースを用いた前向きコホート研究の解析結果を報告した。FDAが承認した3種類のCOVID-19ワクチンの有効性に関する、米国の地域住民を対象としたデータは限られており、ワクチンの有効性の低下が、免疫の減弱、デルタ変異株または他の原因に起因するかどうかについても不明であった。著者は、「今回の結果は、COVID-19患者を減少させるためには、予防行動に加えてワクチンが引き続き有効であることを支持するものである」とまとめている。NEJM誌オンライン版2021年12月1日号掲載の報告。

新薬elacestrantがHR+進行乳がん2~3次治療でPFS改善、初の経口SERD(EMERALD)/SABCS2021

 ホルモン受容体陽性/ HER2陰性の転移を有する閉経後乳がん患者への2次および3次治療において、経口選択的エストロゲン受容体分解薬(SERD)elacestrantが、医師選択の標準治療と比較して死亡または疾患進行リスクを有意に減少させ、無増悪生存期間(PFS)を改善した。第III相EMERALD試験の中間解析結果を、米国・Mass General Cancer CenterのAditya Bardia氏がサンアントニオ乳がんシンポジウム(SABCS2021)で発表した。  現在、同患者に対しては主に内分泌療法とCDK4/6阻害薬による治療が行われているが、ほとんどの患者は最終的にこれらの治療に対する耐性を獲得し、その耐性機序の一つとしてESR1変異が考えられている。

統合失調症の抗精神病薬関連代謝異常~最新レビュー

 代謝異常や肥満は、統合失調症患者の主な心血管イベントのリスク因子である。その結果として、統合失調症患者は、そうでない人と比較し、死亡率が高く、平均寿命が短くなる。統合失調症と代謝異常との関係は、特定の遺伝学的または病理学的リスクが影響している可能性もあるが、抗精神病薬(とくに第2世代抗精神病薬)が体重増加や代謝異常リスクを上昇させていると考えられる。台湾・台北医学大学のShen-Chieh Chang氏らは、抗精神病薬に関連する体重増加や代謝異常、それらのメカニズム、モニタリングガイドライン、介入に関する文献のレビューを行った。World Journal of Psychiatry誌2021年10月19日号の報告。

CKDの透析導入、最適なeGFRは?/BMJ

 進行した慢性腎臓病(CKD)患者において、非常に早期の透析導入は死亡および心血管イベントをわずかだが減少することが示された。オランダ・ライデン大学医療センターのEdouard L. Fu氏らが、進行性CKD患者における透析導入の最適な推算糸球体濾過量(eGFR)を明らかにすることを目的とした観察コホート研究の結果を報告した。検討により、導入参照値と比べた死亡の5年絶対リスク低下は5.1%で、平均1.6ヵ月の死亡の延期に相当するものだったが、透析導入を4年早める必要があることも示された。著者は、「ほとんどの患者にとって、今回の試験で示されたぐらいの減少では、透析期間がより長期化することに伴う負担を上回るものにはならないと思われる」と述べている。BMJ誌2021年11月29日号掲載の報告。  研究グループは、腎臓専門医に紹介された患者を登録するスウェーデンの全国腎臓登録(National Swedish Renal Registry)を用い、2007年1月1日~2016年12月31日の期間にベースラインのeGFRが10~20mL/分/1.73m2の患者を対象として、2017年6月1日まで追跡調査を行った。  主要評価項目は5年全死因死亡率、副次評価項目は主要有害心血管イベント(MACE:心血管死、非致死的心筋梗塞、非致死的脳卒中の複合)である。無イベント時間バイアス、リード・タイム・バイアス、生存者バイアスを排除して厳格な臨床試験デザインを模倣し、動的周辺構造モデルを用いて、eGFR(mL/分/1.73m2)値4から1単位刻みで19までの、15の透析導入戦略に関して、補正後ハザード比および絶対リスクを推算した(参照値はeGFR6~7)。

12/11、第63回米国血液学会(ASH)スタート!注目演題は?

 12月11日(現地時間)から第63回米国血液学会(ASH)が米国アトランタとオンラインのハイブリッド形式で開催される。COVID-19の影響で昨年は完全オンライン開催だったが、今年はハイブリッド方式を選択。現地の参加者の交流を促すため、感染対策を行いながらウエルカムレセプションやオピニオンリーダーを囲む少人数セッションなどが企画されている。  既にAbstractが公開されており、Late-breakingには「びまん性大細胞型B細胞リンパ腫に対するポラツズマブ ベドチンとR-CHP療法併用vs.R-CHOP療法/POLARIX」「初回免疫寛容誘導(ITI)療法に対するrFVIIIFcの有効性」「B細胞非ホジキンリンパ腫2次治療としてのCAR-T細胞tisagenlecleucel vs.標準治療/BELINDA試験」などの演題が選ばれた。