神経内科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:165

軽度認知障害に有効な介入法はあるのか

 認知症の前兆として頻度が高い軽度認知障害(MCI)。MCIを呈する患者に対し、障害の増悪を抑制する方法は明らかにはなっていない。英国ユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドンのClaudia Cooper氏らは、無作為化試験のシステマティックレビューを行い、認知的、神経精神病学的、機能的、全体的アウトカム、生活の質および認知症発症におけるMCIへのあらゆる介入効果について評価した。British Journal of Psychiatry誌2013年10月号の掲載報告。

第1回国際ミトコンドリア学術集会開催のお知らせ(11月6~7日、東京)

 第1 回国際ミトコンドリア学術集会が、2013年11月6日(水)~7 日(木)、東京にて開催される(学術集会ホームページ)。世界のミトコンドリア研究における人と知識の融合を推進し、ミトコンドリア探索治療の発展に貢献することが期待されている。今回は、順天堂大学脳神経内科(大会長:服部信孝氏)が主催であるため、パーキンソン病などの難治性神経変性疾患についても中心的な演題として取り上げられる予定である。

重度ICU患者、せん妄期間と認知機能障害リスクは有意に関連/NEJM

 ICUの重症患者のうち7割以上が、入院中にせん妄を発症するリスクがあり、せん妄期間が長いほど長期の認知機能障害発症リスクが高いことが明らかになった。米国・ヴァンダービルト大学のPratik P. Pandharipande氏らが、800例超のICU重症患者を対象に行った試験で明らかにしたもので、NEJM誌2013年10月3日号で発表した。重症疾患から回復した人は、認知機能障害を発症することが多いものの、その特徴についてはあまり調査がされていなかったという。

てんかん児は本当に外傷が多いのか

 小児てんかんを有した子どもは外傷が多いというエビデンスは、頭部外傷を除けば存在しないことが示された。米国・カリフォルニア大学ロサンゼルス校のChristine B. Baca氏らが、地域住民コホートから特定した、患児とその健常な兄弟姉妹を対照群とした後ろ向きケースコントール評価にて報告した。Journal of Pediatrics誌オンライン版2013年9月18日号の掲載報告。

成人の慢性疼痛患者 6人に1人は小児期から

 小児期の慢性疼痛は成人期になっても続く場合があることが、米国・ミシガン大学のAfton L. Hassett氏らのアンケート調査で確認された。成人の慢性疼痛患者の6人に1人は小児期または青年期に慢性疼痛の既往があり、こうした患者の多くは広範痛で、神経障害を来しており、精神疾患や身体機能悪化を伴う傾向にあったという。Journal of Pain誌オンライン版2013年9月9日号の掲載報告。

酒さは片頭痛持ちの女性に多い

 スイス・バーゼル大学病院のJulia Spoendlin氏らは、住民ベースコホート研究の結果、片頭痛を有する女性において、わずかだが酒さ発症のリスクの増大が観察されたことを報告した。とくに50歳以上の重度の片頭痛を有する女性でリスク増大が認められたという。酒さは一般によくみられる皮膚疾患であり、神経性炎症や神経血管性調節障害を伴う。片頭痛は、血管性変化と無菌性炎症を伴う。両疾患の関連は数十年にわたり示唆されているが、エビデンスは不足している。

てんかんにVNSは有効、長期発作抑制効果も

 現在、12歳以上のてんかん部分発作に対する補助療法として承認されている迷走神経刺激療法(VNS)。Aurora Epilepsy CenterのGeorge L. Morris III氏らは、VNSに関する一連のエビデンスを評価した。その結果、VNSは小児の発作、レノックス・ガストー症候群(LGS)関連発作、成人てんかんの気分障害の改善に効果が期待できること、また治療継続により発作抑制効果が高まることが示唆され、これらをエビデンスレベルCとして推奨した。Neurology誌オンライン版2013年8月28日号の掲載報告。