内科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:176

オミクロン株感染で脳が変化、認知機能に影響か

 新型コロナウイルスのオミクロン株による感染後急性期の脳への影響はわかっていない。今回、中国・Second Xiangya Hospital of Central South UniversityのYanyao Du氏らが、オミクロン株感染後の男性患者における臨床症状、灰白質と皮質下核の変化を調べたところ、急性期に左楔前部と右後頭外側部の灰白質厚と、頭蓋内総容積に対する右海馬容積の割合が大幅に減少していたことがわかった。また、灰白質厚と皮質下核容積損傷が不安や認知機能と有意に関連することが示された。JAMA Network Open誌2023年11月30日号に掲載。

日本の大学病院の外来における睡眠薬の処方傾向

 日本では、不眠症治療のための1日当たりの睡眠薬の投与量が年々増加しており、睡眠薬治療への過度な依存が大きな問題となっている。久留米大学の加藤 隆郎氏らは、自院において、1年間で3種類以上の睡眠薬を減量・中止するために必要な要因の検討を試みた。Neuropsychopharmacology Reports誌オンライン版2023年11月9日号の報告。  次の2つの調査が実施された。調査1では、2013年1月~2019年3月に一般外来および精神科外来を受診したすべての患者の診療データをレトロスペクティブに調査し、3種類以上の睡眠薬の処方頻度を評価した。調査2では、2013年4月~2019年3月に精神科外来を複数回受診し、3種類以上の睡眠薬を処方されたすべての患者の診療データをレトロスペクティブに調査し、その後1年間の睡眠薬と向精神薬の処方変化を評価した。

コロナ罹患後症状におけるワクチン有効性、3回接種で73%/BMJ

 感染前の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)ワクチン接種と、罹患後症状(Post-COVID-19 Condition:PCC)の診断を受けるリスクの低下には強い関連性があることが、スウェーデン・ヨーテボリ大学のLisa Lundberg-Morris氏らが、スウェーデン住民約59万人を対象に行った住民ベースコホート試験「Swedish Covid-19 Investigation for Future Insights-a Population Epidemiology Approach using Register Linkage:SCIFI-PEARLプロジェクト」の結果で示された。著者は「試験の結果は、PCCの集団的負荷を軽減するために、ワクチン接種の重要性を強調するものである」と述べている。BMJ誌2023年11月22日号掲載の報告。

デバイスによる無症候の心房細動にもDOACは有効?(解説:後藤信哉氏)

症候性の心房細動にて脳卒中リスクの高い症例では、PT-INR 2-3を標的としたワルファリン治療よりもDOACの1つであるアピキサバンが安全、かつ有効であることがARISTOTLE試験により証明された。ICDなどを入れ込まれた症例では無症候の心房細動も検出できる。無症候のdevice detected AFに対する標準治療は確立されていない。本研究は無症候のdevice detected AFを対象として、アピキサバンの脳卒中・全身塞栓症予防効果をアスピリンと比較した無作為二重盲検ランダム化比較試験の結果である。

毎日のナッツ摂取は男性の生殖能力を上げる効果があるのか

 ナッツ類には、オメガ3系多価不飽和脂肪酸、食物繊維、ビタミン、ミネラル、ポリフェノールが豊富に含まれているため、定期的な摂取は健康に良いとされている。では、ナッツは生殖機能の改善にも貢献するのであろうか。オーストラリア・モナシュ大学栄養・栄養摂取・食物学科のBarbara R. Cardoso氏らの研究グループは、ナッツ類の摂取と生殖能力の系統的レビューおよびメタ解析を行った。その結果、栄養学的にナッツの摂取が生殖能力を高めることが示唆された。Advances in Nutrition誌オンライン版2023年11月17日号に掲載。

男性の下部尿路症状、情報冊子の活用でQOLや失禁が改善/BMJ

 プライマリケアにおける男性の下部尿路症状(lower urinary tract symptoms:LUTS)の治療で、標準化およびマニュアル化された情報冊子を用いたケアによる介入は通常ケアと比較して、症状を持続的に改善し、有害事象の発現は同程度であることが、英国・インペリアル・カレッジ・ハマースミス病院のMarcus J. Drake氏らが実施した「TRIUMPH研究」で明らかとなった。研究の成果は、BMJ誌2023年11月15日号に掲載された。  TRIUMPH試験は、イングランドの国民保健サービス(NHS)の一般診療所30施設が参加したクラスター無作為化対照比較試験であり、2018年6月~2019年8月の期間に患者を募集した(英国国立健康研究所[NIHR]の医療技術評価プログラムなどの助成を受けた)。

片頭痛の隠れた経済的影響~英国政府のコスト分析

 片頭痛は、15~49歳の人々において世界的に最も高い疾患負担をもたらす疾患であり、行動不能に陥る可能性のある精神疾患である。欧州における片頭痛有病率は、北米、南米、中央アフリカに次いで4番目に高く、アジアやアフリカよりも高いといわれている。片頭痛による直接的な医療費は比較的少額であるものの、生産性の低下による間接的な経済的影響は大きい。オランダ・フローニンゲン大学のRui Martins氏らは、片頭痛の経済的負担について、政府のコストの観点から検討を行った。Journal of Health Economics and Outcomes Research誌2023年10月3日号の報告。

ヴィーガン食の健康への影響を双子で比較すると…?

 ヴィーガン(完全菜食主義)食は環境負荷が低いだけでなく、健康にも良い影響を及ぼすことが報告されている。しかし、その多くは疫学研究に基づくものである。そこで、米国・スタンフォード大学のMatthew J. Landry氏らは、交絡を抑制するために一卵性双生児を対象とした臨床研究を実施し、ヴィーガン食の心代謝系への影響を検討した。その結果、ヴィーガン食は通常食と比べてLDLコレステロール(LDL-C)値、空腹時インスリン値、体重を有意に低下させた。本研究結果は、JAMA Network Open誌2023年11月30日号で報告された。

肉・卵をナッツに換えると心代謝系が健康に!

 近年、動物性食品を植物性食品に置き換えることで健康に良い影響があるという報告が増加している。そこで、ドイツ・ハインリッヒ・ハイネ大学のManuela Neuenschwander氏らは、動物性食品の植物性食品への置き換えと心血管疾患(CVD)、糖尿病、全死亡との関連について、システマティックレビューおよび37研究のメタ解析を実施した。その結果、加工肉や赤肉、卵、乳製品、家禽肉、バターといった動物性食品を植物性食品に置き換えることでCVD、糖尿病、全死亡のリスクが低下することが示唆された。本研究結果は、BMC Medicine誌2023年11月16日号で報告された。  MEDLINE、Embase、Web of Scienceを用いて、2023年3月までに登録された動物性食品を植物性食品へ置き換えた場合のCVD、糖尿病、全死亡リスクの変化を検討した前向き研究を検索した。その結果、37件の研究(24コホート)が抽出された。これらの研究について、ランダム効果メタ解析を用いて要約ハザード比(SHR)および95%信頼区間(CI)を推定した。GRADEシステムを用いてエビデンスの質を評価し、moderate(中)以上の場合は、メタ解析で推定された効果が真の効果と近い可能性が高いと判断した。

lepodisiran、リポ蛋白(a)値を著明に低下/JAMA

 リポ蛋白(a)値の上昇は、主要有害心血管イベントや石灰化大動脈弁狭窄症の発症と関連する。循環血中のリポ蛋白(a)濃度は、ほとんどが遺伝的に決定され、生活習慣の改善やスタチン投与など従来の心血管リスク軽減のアプローチの影響を受けない。米国・Cleveland Clinic Center for Clinical ResearchのSteven E. Nissen氏らは、肝臓でのアポリポ蛋白(a)の合成を抑制することでリポ蛋白(a)の血中濃度を減少させるRNA干渉治療薬lepodisiran(N-アセチルガラクトサミン結合型短鎖干渉RNA)の安全性と有効性について検討を行った。その結果、本薬は忍容性が高く、用量依存性に長期間にわたり血清リポ蛋白(a)濃度を大幅に低下させることが示された。