内科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:176

メマンチン+ドネペジル併用療法の有害事象プロファイル~FDAデータ解析

 中等度~高度な認知症に対し、ドネペジルとメマンチンの併用療法は、臨床的に広く用いられている。しかし、ドネペジルとメマンチン併用による長期安全性に関するデータは、不十分であり、報告にばらつきがある。中国・福建中医薬大学のYihan Yang氏らは、米国FDAの有害事象報告システム(FAERS)のデータを用いて、ドネペジルとメマンチンの併用による有害事象を分析し、併用療法の安全性モニタリングに関するエビデンスの作成を目指した。Frontiers in Pharmacology誌2024年7月17日号の報告。  2004~23年に報告されたドネペジルとメマンチンの併用に関連する有害事象をFAERSデータベースより抽出し、レトロスペクティブに分析した。併用療法と有害事象との関連性を評価するため、4つの不均衡分析法(報告オッズ比、比例報告比、BCPNN[Bayesian confidence propagation neural network]、MGPS[multi-item gamma Poisson shrinker])を用いた。潜在的な安全性をさらに評価するため、性別による発生時期と発生率の違い、年齢による発生率の違いも分析した。

清掃・消毒の改善で医療関連感染は減らせるか~クラスターRCTで検証

 医療器具の清掃・消毒の改善によって、医療関連感染(HAI)を減らすことは可能であろうか。この疑問に関して、オーストラリア・Avondale University のBrett G. Mitchell氏らは、ステップウェッジデザインを用いたクラスター無作為化比較試験「CLEEN試験」を実施した。その結果、清掃・消毒の改善によって、HAIの発生率を低下させることが可能であることが明らかになった。本研究結果は、Lancet Infectious Diseases誌オンライン版2024年8月13日号に掲載された。

鼠径部ヘルニア診療ガイドライン改訂~非専門医も知っておきたい治療動向

 外科医にとっての登竜門とも言えるが、奥も深いとされるヘルニア手術。その診療指針である『鼠径部ヘルニア診療ガイドライン2024 第2版』が5月に発刊された。治療は外科手術が中心となるものの、鼠径部ヘルニアは日常診療で遭遇しやすい疾患の1つであるため、非専門医も治療動向については知っておきたい領域だろう。そこで今回、ガイドライン作成検討委員会委員長を務めた井谷 史嗣氏(広島市民病院 外科上席主任部長)にガイドライン(GL)の改訂点や非専門医も知っておきたい内容について話を聞いた。

ファイザー肺炎球菌ワクチン「プレベナー20」一変承認取得、高齢者にも適応

 ファイザーは8月28日付のプレスリリースにて、同社の肺炎球菌ワクチン「プレベナー20(R)水性懸濁注」(一般名:沈降20価肺炎球菌結合型ワクチン[無毒性変異ジフテリア毒素結合体])について、「高齢者又は肺炎球菌による疾患に罹患するリスクが高いと考えられる者における肺炎球菌(血清型1、3、4、5、6A、6B、7F、8、9V、10A、11A、12F、14、15B、18C、19A、19F、22F、23F及び33F)による感染症の予防」に対する国内の医薬品製造販売承認事項一部変更承認を取得したことを発表した。

ペイシェントハラスメントが起きたきっかけは?/医師1,000人アンケート

 顧客からの暴言・暴力などの迷惑行為が大きく報じられ、鉄道・航空会社や大手百貨店などが対処方針を公表するなど社会問題になっている。CareNet.comでは、医療業界における迷惑行為の実態を調査するため、会員医師1,026人を対象に患者(家族・知人含む)からの迷惑行為(ペイシェントハラスメント)に関するアンケートを実施した。その結果、非常に多くの医師がペイシェントハラスメントを経験し、さまざまな予防や対策を講じていることが明らかになった(2024年7月29日実施)。

ニルマトレルビル・リトナビルの曝露後予防効果が示唆された―統計学的問題について(解説:谷明博氏)

本研究は実薬群(ニルマトレルビル・リトナビル群)の約30%以上の予防効果が示されているにもかかわらず、統計学的有意差が得られなかった研究である。臨床的に有意であるのと、統計学的に有意であるのとは別物であるということを認識しないと、この研究を正しく評価できなくなるので注意が必要だ。この研究はイベント数が小さいために、検出力の低い試験であり、有意差が得られにくい試験であった。検出力はエントリー症例の大小ではなく、イベント数の大小で決まるものである。たとえ1万例がエントリーしていても、イベント数が数例では統計学的に有意差を得ることはできない。本研究のイベント数はいずれも20例前後ときわめて小さく、これで統計学的に有意差が得られなかったからといって、「臨床的に役に立たない」とまでは言えないのではないか。

高身長とがんリスク~東アジア人での関連

 身長とがんリスクの関連が示唆されているが、ほとんどの研究は欧米人を対象としておりアジア人を対象とした研究は少ない。今回、中国・Fudan UniversityのYougen Wu氏らが中国人の前向きコホートで解析したところ、高身長ががん全体、肺がん、食道がん、乳がん、子宮頸がんのリスクと有意に関連していた。さらに、中国・日本・韓国のデータを用いたメンデルランダム化解析により、高身長が肺がんおよび胃がんのリスク因子である可能性が示唆された。Cancer Epidemiology誌2024年10月号に掲載。

マイナ保険証にまだ不安があると回答した人は約半数/アイスタット

 マイナンバーカード(マイナカード)の活用場面が日々拡大している。最近では、役所の窓口だけでなく、医療機関や薬局でも健康保険証とマイナカードが一体化された「マイナ保険証」の利用も増えている。とくにマイナ保険証では、所持者の同意があれば診療・薬剤情報が提供されることもあり、今後、全国のどこの医療機関であってもそれらを基に正確な診療ができ、医療費控除の簡便化できるなどのメリットが期待されている。その一方で、個人情報の流出や情報の悪用、デジタル機器の操作に慣れていない高齢者への対策など課題もある。  そこでアイスタットは、「マイナ保険証に関するアンケート」を8月に行った。

BPSD治療における第2世代抗精神病薬5剤の比較~ネットワークメタ解析

 認知症患者で頻繁にみられる認知症の行動・心理症状(BPSD)の治療において、第2世代抗精神病薬(SGA)がよく用いられるが、その相対的な有効性および忍容性は明らかになっていない。中国・四川大学のWenqi Lu氏らは、BPSDに対する5つのSGAの有効性、許容性、忍容性を比較するため、システマティックレビューおよびネットワークメタ解析を実施した。BMJ Mental Health誌2024年7月30日号の報告。  標準平均差(SMD)を用いて、連続アウトカムの固定効果をプールした。カテゴリ変数に対応したオッズ比(OR)および95%信頼区間(CI)を算出した。有効性の定義は、標準化された尺度によるスコア改善とした。許容性は、すべての原因による脱落率とし、忍容性は、有害事象による中止率と定義した。相対的な治療順位は、SUCRAにより評価した。有害事象アウトカムには、死亡率、脳血管有害事象、転倒、過鎮静、錐体外路症状、排尿症状を含めた。