内科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:175

卵がうつ病リスクと関連~日本人労働者568人を調査

 山形県立米沢栄養大学の北林 蒔子氏らは、日本人労働者における食品群別の摂取量とうつ病との関連を調査するため、アンケート調査を実施した。その結果、男性では卵、女性では卵と野菜(緑黄色野菜以外)の摂取がうつ病と関連している可能性が示唆された。BMC Nutrition誌2024年1月30日号の報告。  2020年、日本人労働者568人を対象にアンケート調査を実施した。回答した503人中423人を研究対象に含めた。性別、年齢、BMI、残業時間、睡眠時間、婚姻状況、職位、運動習慣、喫煙状況、うつ病の発症および、エネルギー、タンパク質、脂質、炭水化物、アルコール、食品群別の摂取に関する情報を収集した。うつ病の有無および重症度の評価には、うつ病自己評価尺度(CES-D)を用いた。食品群別の摂取量は、残差法を用いてエネルギー摂取量を調整し、性別ごとに、低、中、高に分類した。うつ病の有無を従属変数、食品群別の摂取量を独立変数とし、ロジスティック回帰分析により性別に応じたオッズ比(OR)と傾向を分析した。

「座りっぱなし」でCVD死亡リスク34%増 

 2020年に発表された世界保健機関(WHO)ガイドラインでは、初めて「座り過ぎ」が健康を害し、心臓病、がん、2型糖尿病のリスクを高めることが明記された。長時間座ることの多い仕事は健康リスクにどのように影響し、それは身体的活動で軽減することができるのか。台湾・台北医科大学のWayne Gao氏らによる研究の結果が、JAMA Network Open誌2024年1月19日号に掲載された。  本試験は、1996~2017年の台湾の健康監視プログラムの参加者を対象とした前向きコホート研究だった。職業的座位時間、余暇時間における身体活動(LTPA)習慣、ライフスタイル、代謝パラメータに関するデータを収集した。データ解析は2020年12月に行われた。

やはりワルファリンとの比較でないとDOACは対抗できない?(解説:後藤信哉氏)

心房細動の脳卒中予防には、アピキサバンなどのDOACが多く使用されている。根拠となったランダム化比較試験では、PT-INR 2~3のワルファリンが対照薬であった。ワルファリン治療は心房細動の脳卒中予防の実態的な過去の標準治療ではなかった。さらに、PT-INR 2~3を標的とするのは実態医療とも乖離していた。今回は、心房の筋肉にcardiomyopathyを認めるが、心房細動ではない症例を対象として、奇異性塞栓によるアピキサバンの脳梗塞再発予防効果をアスピリンと比較した。心房筋に障害があるので、病態は心房細動に近い。心房細動例の脳卒中再発予防であれば、過去の標準治療(PT-INR 2~3を標的としたワルファリン)にDOACは有効性で劣らず安全性に勝った。しかし、本研究対象のように心房細動ではないとアピキサバンはアスピリンと有効性・安全性に差がなかった。心房細動の有無というリズムが結果に与えた影響が大きかったのだろうか? 筆者は見かけの差異は対象の差異によると考える。

国内初の「飲酒ガイドライン」を公表/厚労省

 2月19日、厚生労働省は飲酒に伴うリスクに関する知識の普及推進を図るために「健康に配慮した飲酒に関するガイドライン」を公表した。本ガイドラインは、アルコール健康障害の発生を防止するため、国民一人ひとりがアルコールに関連する問題への関心と理解を深め、自らの予防に必要な注意を払って不適切な飲酒を減らすために、個人の適切な飲酒量・飲酒行動の判断の一助となるよう作成された。  本ガイドラインの特徴として、「基礎疾患等がない20歳以上の成人を中心に、飲酒による身体等への影響について、年齢・性別・体質などによる違いや、飲酒による疾病・行動に関するリスクなどをわかりやすく伝えるとともに、考慮すべき飲酒量(純アルコール量)や配慮のある飲酒の仕方や避けるべき飲酒方法などについて示している。お酒に含まれる純アルコール量は、「純アルコール量(g)=摂取量(mL)×アルコール濃度(度数/100)×0.8(アルコールの比重)」で表すことができ、食品のエネルギー(kcal)のようにその量を数値化できることから、純アルコール量に着目しながら、自身に合った飲酒量を決めて、健康に配慮した飲酒を心掛けることが必要とも記されている。実際に飲料メーカー各社では2021年頃よりアルコール飲料に含まれる純アルコール量の表示を開始している。

ダパグリフロジンは低アルブミン尿のCKD進行にも有効か

 わが国では、2021年より慢性腎臓病(CKD)にSGLT2阻害薬ダパグリフロジンが保険適用となり、糖尿病治療と同様に広く使用されている。ダパグリフロジンのようなSGLT2阻害薬は、主にアルブミン尿高値患者を対象とした大規模臨床試験で、CKDの進行を遅らせる効果が確認されている。しかし、低アルブミン尿のCKD患者へのダパグリフロジンの実際の使用状況や有効性についてはデータが不足していた。この課題に対し、カナダ・マニトバ大学内科のNavdeep Tangri氏らの研究グループは、日米のレセプトデータを用い、CKDと診断された後に治療対象となった患者(開始患者と未治療患者)について検討した。

アルツハイマー病に対する新規疾患修飾薬とリチウムの有用性比較~ネットワークメタ解析

 米国食品医薬品局(FDA)により承認、または審査中の軽度認知障害およびアルツハイマー病に対する疾患修飾薬(donanemab、レカネマブ、aducanumabなど)と潜在的な疾患修飾薬であるリチウムの臨床的有用性の比較は、これまで十分に行われてなかった。iこころクリニック日本橋の寺尾 樹氏らは、アルツハイマー病に対する疾患修飾薬とリチウムの認知機能低下に対する有効性、忍容性、受容性を比較するため、ランダム効果ネットワークメタ解析を実施した。Ageing Research Reviews誌2024年2月号の報告。

痛風再燃の98%はベースライン尿酸値5mg/dL以上/JAMA

 痛風の既往歴のある患者において、ベースラインの血清尿酸値は、その後の痛風再燃および再発による入院のリスクと関連しており、再発リスクの評価の指標として使用可能であることが、米国・マサチューセッツ総合病院のNatalie McCormick氏らの調査で示唆された。研究の成果は、JAMA誌2024年2月6日号で報告された。  本研究は、英国のプライマリケアにおいて、痛風の既往歴を有する患者における1回の血清尿酸値測定と、その後の急性痛風再燃および痛風の再発による入院のリスクとの関連の評価を目的とする住民ベースの後ろ向きコホート研究である(米国国立衛生研究所[NIH]の助成を受けた)。  対象は、2006~10年に英国で確認された痛風の既往歴を有する患者3,613例(平均年齢60.2[SD 6.8]歳、男性3,104例[86%])であり、2020年まで追跡調査を行った。

病名変更、定着した疾患は?/医師1,000人アンケート

 疾患の機序や病態、患者さんからの要望などで成人病が「生活習慣病」へ、痴呆症が「認知症」へ病名変更された例がある。現在では、糖尿病の呼称を「ダイアベティス」に変更する提案がなされ、「非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)」から「MASLD(metabolic dysfunction-associated steatotic liver disease)」、「非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)」から「MASH(metabolic dysfunction-associated steatohepatitis)」への病名変更も予定されている。  質問1で「『糖尿病がダイアベティス』へ呼称変更、『非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)からMASLD』、『非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)からMASH』」への病名変更される動きについて」を聞いたところ、「両方とも知っている」が1番多く512人、「『糖尿病』のみ知っている」が302人、「両方とも知らない」が142人、「『NAFLD・NASH』のみ知っている」が82人の順で多く、半数以上の会員医師は最近の動きを知っていた。

健診後の早期受療、死亡リスクを減少させるか/阪大、NCGMほか

 血圧や脂質、血糖などに問題のあるハイリスク者について、健康診断後の受療行動は、その後の生命予後に影響するのだろうか。大阪大学大学院医学系研究科社会医学講座の董 加毅氏らの研究グループは、全国健康保険協会(協会けんぽ)の健康保険請求データベースを使用し、国立国際医療研究センター(NCGM)と共同で高リスク集団における健診後の受診時期と心血管イベントによる入院と全死亡リスクとの関連を検討した。その結果、健康診断後の早期受診が、高リスク者における主要心血管系イベントの入院および全死亡のリスク低下と関連していた。Atherosclerosis誌2024年1月号に掲載。  本研究では、協会けんぽの健康保険請求データベースに登録された男女35~74歳の高リスク者41万2,059人を、健診後12ヵ月間の受診時期によって4群に分類(早期:3ヵ月未満、中間:4~6ヵ月、後期:7~12ヵ月、なし)。Cox比例ハザード回帰モデルを用い、健診後の受診時期と脳卒中、冠動脈性心疾患、心不全、全死亡による入院リスクとの関連を検討した。

心房細動のない心房性疾患患者の潜因性脳卒中、アピキサバンの再発予防効果は?/JAMA

 心房細動を伴わない心房性心疾患の証拠がある、潜因性脳卒中(cryptogenic stroke)を呈した患者において、アピキサバンはアスピリンと比較して脳卒中再発リスクを有意に低下しなかった。米国・Weill Cornell MedicineのHooman Kamel氏らが「ARCADIA試験」の結果を報告した。心房性心疾患は、臨床的に明らかな心房細動を認めない場合において、脳卒中と関連することが示されている。心房細動への有益性が示されている抗凝固療法が、心房性疾患を有するが心房細動は有さない患者の脳卒中を予防するかどうかは不明であった。JAMA誌オンライン版2024年2月7日号掲載の報告。