内科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:175

SGLT2阻害薬による長期治療、2型DMの認知症予防に有効/BMJ

 年齢40~69歳の2型糖尿病患者の治療において、DPP-4阻害薬と比較してSGLT-2阻害薬は認知症の予防効果が高く、治療期間が長いほど大きな有益性をもたらす可能性が、韓国・Seoul National University Bundang HospitalのAnna Shin氏らの調査で示された。研究の成果は、BMJ誌2024年8月28日号に掲載された。  研究グループは、中高年の2型糖尿病患者における認知症リスクと、SGLT-2阻害薬およびDPP-4阻害薬との関連を比較する目的で住民ベースのコホート研究を行った(韓国保健産業振興院[KHIDI]の助成を受けた)。

重症インフルエンザに抗ウイルス薬は有効か/Lancet

 重症インフルエンザの治療に最適な抗ウイルス薬は未だ不明とされる。中国・蘭州大学のYa Gao氏らは、重症インフルエンザの入院患者において、標準治療やプラセボと比較してオセルタミビルおよびペラミビルは、入院期間を短縮する可能性があるものの、エビデンスの確実性は低いことを示した。研究の成果は、Lancet誌2024年8月24日号で報告された。  研究グループは、世界保健機関(WHO)のインフルエンザ診療ガイドラインの改訂を支援するために、重症インフルエンザ患者の治療における抗ウイルス薬の有用性を評価する目的で、系統的レビューとネットワークメタ解析を行った(WHOの助成を受けた)。

HFpEF/HFmrEFへのβ遮断薬~約1万7千例の解析/ESC2024

 β遮断薬は、左室駆出率(LVEF)の保たれた心不全(HFpEF)、LVEFが軽度低下した心不全(HFmrEF)を有する患者にも用いられているが、その安全性や臨床転帰への影響は明らかになっていない。そこで、松本 新吾氏(英国・グラスゴー大学/東邦大学医療センター大森病院)らの研究グループは、HFpEF/HFmrEF患者を対象とした4つの大規模臨床試験の参加者を対象として、β遮断薬の臨床転帰への影響を検討する観察研究を実施した。その結果、β遮断薬はHFpEF/HFmrEF患者の臨床転帰を悪化させないことが示唆された。本研究結果は、8月30日~9月2日に英国・ロンドンで開催されたEuropean Society of Cardiology 2024(ESC2024、欧州心臓病学会)で発表され、European journal of heart failure誌オンライン版2024年8月31日号に同時掲載された。

日本の野菜中心の食習慣がMASLD患者の肝線維化リスクを低減

 日本の日常的な食習慣が代謝機能障害関連脂肪性肝疾患(MASLD)および肝線維症に及ぼす影響を調査した横断研究の結果、野菜中心の食習慣がMASLD患者の肝線維化リスクの低減と関連していたことが、弘前大学の笹田 貴史氏らによって明らかになった。Nutrients誌2024年8月28日号掲載の報告。  MASLDの発症・進行には、食習慣が大きく関与している。これまで、日本食、地中海食、西洋食などの国民的食習慣とMASLDの関連について多くの研究がなされているが、国内の同一地域における食習慣の違いがMASLDの発症・進行にどの程度影響するかを疫学的に検討した研究は乏しい。そこで研究グループは、日本の日常的な食習慣がMASLDと肝線維症の予防に有効であるという仮説を立て、日本の農村地域の一般住民におけるMASLDの発症と肝線維症への進行に対する食習慣の影響を調査した。

ヘルスリテラシー世界最低国の日本、向上のカギは「がん教育」

 現在、小・中・高等学校で子供たちが「がんの授業」を受けていること、そしてその授業を医師などの医療者が担当する可能性があることをご存じだろうか。  2024年8月27日、厚生労働省プロジェクト「がん対策推進企業アクション」メディアセミナーで、中川 恵一氏(東京大学大学院医学系研究科 総合放射線腫瘍学講座 特任教授)が「がん教育の意味」をテーマに、ヘルスリテラシーから考えるがん教育、授業の効果、医療者による授業などについて解説した。  ヘルスリテラシーとは「健康情報を入手し、理解し、評価し、活用するための知識、意欲、能力」を指すが、先進国以外も含む調査において、日本のヘルスリテラシーは最低レベルであることが報告されている。

75歳以上=高齢者は正しい?高齢者総合機能評価に基づく診療・ケアガイドライン

 2017年より日本老年学会・日本老年医学会の合同ワーキンググループが再検討・提言していた「高齢者」の定義が7年の時を経て、現行の65歳以上から“75歳以上を高齢者”とする動きにシフトしていく。しかし、患者を一概に年齢だけで判断し、治療時の判断基準にしてはいけない。その理由はこれと同時に発刊された『高齢者総合機能評価(CGA)に基づく診療・ケアガイドライン2024』が明らかにしている。今回、ガイドライン(GL)作成代表者である秋下 雅弘氏(東京都健康長寿医療センター センター長)に本書の利用タイミングや活用方法について話を聞いた。

がん罹患の40%・死亡の44%が予防できる可能性

 米国におけるがん罹患の約40%とがん死亡の44%が、修正可能なリスク因子に起因していることが新たな研究で明らかになった。とくに喫煙、過体重、飲酒が主要なリスク因子であり、肺がんをはじめとする多くのがんに大きな影響を与えているという。A Cancer Journal for Clinicians誌オンライン版2024年7月11日号の報告。  米国がん協会(ジョージア州・アトランタ)のFarhad Islami氏らは、2019年(COVID-19流行の影響を避けるため、この年に設定)に米国でがんと診断された30歳以上の成人を対象に、30のがん種について全体および潜在的に修正可能なリスク因子に起因する割合と死亡数を推定した。評価されたリスク因子には、喫煙(現在および過去)、受動喫煙、過体重、飲酒、赤肉および加工肉の摂取、果物や野菜の摂取不足、食物繊維およびカルシウムの摂取不足、運動不足、紫外線、そして7つの発がん性感染症が含まれた。がん罹患数と死亡数は全国をカバーするデータソース、全国調査によるリスク因子の有病率推定値、および公表された大規模なプールまたはメタアナリシスによるがんの関連相対リスクから得た。

daridorexantの日本人不眠症患者に対する第III相ランダム化二重盲検プラセボ対症試験

 久留米大学の内村 直尚氏らは、日本人不眠症患者を対象にdaridorexantの有効性および安全性を評価した国内第III相二重盲検プラセボ対症試験の結果を報告した。Sleep Medicine誌2024年10月号の報告。 対象は、国内95施設より登録された不眠症患者490例。対象患者はdaridorexant 50mg群(163例)、daridorexant 25mg群(163例)、プラセボ群(164例)にランダムに割り付けられた。4週間の治療後、7日間プラセボを投与し、30日間の安全性フォローアップ調査を実施した。主要有効性エンドポイントは、プラセボ群と比較したdaridorexant 50mg群における4週目の主観的総睡眠時間(sTST)および主観的睡眠潜時(subjective latency to sleep onset:sLSO)のベースラインからの変化とした。副次的エンドポイントとして、プラセボ群と比較したdaridorexant 25mg群における4週目のsTSTおよびsLSOも評価した。安全性エンドポイントは、有害事象およびVAS(Visual Analog Scale)による翌朝の眠気を含めた。

飲酒による死亡率上昇、ワイン好きや食事中に飲む人は低減か

 高齢者において、アルコール摂取パターンと健康関連や社会経済リスクが、死亡率にどのような影響を与えるかについて、英国の60歳以上を対象とした大規模コホート研究が実施された。その結果、少量のアルコール摂取であっても死亡率が高くなることが示された。また、ワインを好み、食事中のみ飲酒する習慣がある場合、死亡率の増加が低減される可能性があることも示唆された。スペイン・マドリード自治大学のRosario Ortola氏らによる報告。JAMA Network Open誌2024年8月12日号に掲載。

高齢のCKD患者、タンパク質制限は本当に必要?

 軽度または中等度の慢性腎臓病(CKD)を有する高齢者におけるタンパク質摂取量と全死亡率を調査した結果、タンパク質摂取量が多いほど死亡リスクが低く、タンパク質摂取の利点が欠点を上回る可能性があることを、スウェーデン・カロリンスカ研究所のAdrian Carballo-Casla氏らが明らかにした。JAMA Network Open誌2024年8月1日号掲載の報告。  健康な高齢者では健康を維持するために一定のタンパク質を摂取することが推奨されているが、CKD患者ではCKDのステージ進行を抑制することを目的として、タンパク質摂取量を制限することが推奨されている。しかし、軽度または中等度のCKDを有する高齢者のタンパク質摂取を制限した場合の全般的な健康への影響については十分なエビデンスが得られていない。