消化器科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:154

コーヒーと大腸がんリスクの関連は? 日本人データでのメタ解析

 コーヒー摂取と大腸がんリスクとの関連は明らかになっていない。今回、国立がん研究センターがん予防・検診研究センター予防研究グループが、日本人での疫学研究の系統的レビューとメタ解析を行ったところ、日本人におけるコーヒー摂取と大腸がんリスクの関連を支持するには不十分な結果であった。Japanese journal of clinical oncology誌オンライン版2016年5月12日号に掲載。

潰瘍性大腸炎へのozanimod、第II相試験で有望/NEJM

 第II相プラセボ対照二重盲検無作為化試験の結果、潰瘍性大腸炎へのozanimodの1mg/日投与がプラセボと比較して、8週および32週時点の臨床的寛解率がわずかだが上昇したことが確認された。ozanimodはスフィンゴシン-1-リン酸受容体のサブタイプ1と5の経口作動薬で、末梢リンパ球隔離を促すことで消化管内に循環する活性化リンパ球数を減少させる可能性があると考えられている。米国・カリフォルニア大学サンディエゴ校のWilliam J. Sandborn氏らが、NEJM誌2016年5月5日号で発表した。

良性胆管狭窄へのステント治療、金属 vs.プラスチック/JAMA

 胆管径6mm以上の良性胆管狭窄で留置する金属ステントが胆嚢管に重なる可能性がない患者に対し、フルカバー自己拡張型金属ステント(fully covered self-expandable metallic stents:cSEMS)留置のプラスチックステント留置に対する、治療12ヵ月時点の開存達成の非劣性が示された。米国・サウスカロライナ医科大学のGregory A. Cote氏らが、非盲検多施設共同無作為化試験の結果、報告した。良性胆管狭窄に対しては内視鏡的治療が第1選択で、これまではプラスチックステント留置による治療が行われてきたが、複数本留置を要する症例がほとんどで、複数回の内視鏡的逆行性胆道膵管造影(ERCP)を必要とする。近年、cSEMSが用いられるようになり、ERCPの必要数が減少する可能性が示唆されていた。JAMA誌2016年3月22・29日号掲載の報告より。