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DNAマイクロアレイを用いた新たな敗血症アッセイの有効性を確認

新たに開発されたDNAマイクロアレイによる敗血症アッセイは、従来のgold standardである血液培養法に比べ、細菌の同定における感受性、特異度が優れるうえに、より迅速に結果が得られることが、フィンランド・ヘルシンキ大学病院検査部のPaivi Tissari氏らが行った観察試験で明らかとなった。細菌性敗血症は生命を脅かす疾患であり、世界的に罹患率、死亡率がともに高く、有効な抗生物質が利用可能な先進国でさえも重要な課題となっている。罹患率や死亡率増大の原因として、原因菌の種類を同定せずに不適切な広域スペクトラムの抗菌薬を使用したり、適切な治療の遅れが挙げられるという。Lancet誌2010年1月16日号(オンライン版2009年12月10日号)掲載の報告。培養陽性の2,107検体を、従来法と新規のアッセイで検査研究グループは、DNAマイクロアレイをプラットフォームとして新たに開発された敗血症アッセイ「Prove-it Sepsis」の感受性、特異度、所要時間の検討を行った。臨床的に敗血症が疑われる患者の3,318の血液検体のうち、血液培養で陽性を示した2,107の検体について、従来の培養法と新規の敗血症アッセイにより細菌の種類の同定を行った。アッセイに用いられた新たなPCR/マイクロアレイ法は、50種類のバクテリアのgyrB、parE、mecA遺伝子を増幅して検出するもの。検査アッセイを取り扱う検査員には培養結果は知らされなかった。臨床・検査標準協会(CLSI)の勧告に基づいて、感受性、特異度、所要時間が算出された。感受性94.7%、特異度98.8%、所要時間は従来法より18時間短縮培養陽性の2,107検体のうち1,807検体(86%)から、アッセイが検出対象とする病原菌が検出された。アッセイの感受性は94.7%、特異度は98.8%であり、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)の感受性と特異度はともに100%であった。検出までの所要時間は、従来の培養法が実働日数で1~2日を要するのに対し、アッセイはこれより平均18時間早かった。3,284検体のうち34検体(1.0%)が、技術的な問題や検査員の誤操作のために除外された。著者は、「PCR/マイクロアレイを用いた敗血症アッセイは、細菌種の最終的な同定において高い感受性と特異度を示し、従来法よりも迅速な検査が可能である」と結論し、「本アッセイはプライマリ・ケアの日常診療に容易に導入できる。現在、先進国、開発途上国の双方で、このアッセイが患者の予後やマネジメント、さらに種々の病原菌のルーチンな迅速診断の実行にどの程度貢献するかについて、プロスペクティブな調査を行っている」としている。(菅野守:医学ライター)

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シャープ、プラズマクラスター技術による付着・浮遊MRSAの活動抑制効果を実証

シャープは、北里研究所 北里大学北里研究所メディカルセンター病院と共同で、高濃度プラズマクラスターイオンが代表的な院内感染菌である「メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)」の活動を、付着および浮遊両状態において抑制することを実証したことを発表した。今回、同社らが行った実験では、高濃度プラズマクラスターイオン(イオン濃度約2万5千個/cm3)が、付着MRSA(シャーレに滴下)の活動を8時間で約99.9%抑制、浮遊MRSA(容積1m3ボックス内に浮遊)の活動を20分で約99.9%抑制することを実証したとのこと。さらに、同じく院内感染菌である「浮遊多剤耐性緑膿菌(MDRP)の活動」および「浮遊コクサッキーウイルスの感染力」を約99.9%抑制する効果も実証したという。詳細はプレスリリースへhttp://www.sharp.co.jp/corporate/news/091113-a.html

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抗生物質「VIBATIVTM(テラバンシン)」米国で新発売

アステラス製薬株式会社は6日、米国テラバンス社より導入した抗生物質「VIBATIVTM(一般名:テラバンシン)」について、当社の米国子会社アステラス ファーマ US, Inc.が「メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)およびメチシリン感受性黄色ブドウ球菌(MSSA)を含むグラム陽性菌に起因する複雑性皮膚・軟部組織感染症(cSSSI)」を適応症として新発売した。テラバンシンは、細菌の細胞壁合成を阻害するとともに細胞膜透過性の増大作用をあわせ持つ、1日1回投与の脂質化グリコペプチド系の注射剤。同剤については、2006年12月にテラバンス社がcSSSIの適応症で米国食品医薬品局(FDA)に申請しており、2009年9月に承認を取得している。また、追加適応の院内肺炎については、現在、FDAにおいて審査中とのこと。詳細はプレスリリースへhttp://www.astellas.com/jp/corporate/news/detail/vibativtm-1.html

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抗生物質「テラバンシン」欧州にて承認申請へ

アステラス製薬株式会社は10月29日、米国テラバンス社(本社:カリフォルニア州サウス・サンフランシスコ)より導入した抗生物質「テラバンシン(一般名)」について、同社の欧州子会社アステラス ファーマヨーロッパB.V.が、成人における「人工呼吸器関連肺炎を含む院内肺炎」および「複雑性皮膚・軟部組織感染症(cSSTI)」を目標適応症として10月26日(現地時間)に欧州医薬品審査庁(EMEA)に承認申請を行ったと発表した。テラバンシンは、細菌の細胞壁合成を阻害するとともに細胞膜透過性の増大作用をあわせ持つ、1日1回投与の脂質化グリコペプチド系の注射剤。米国においては、「メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)およびメチシリン感受性黄色ブドウ球菌(MSSA)を含むグラム陽性菌に起因する複雑性皮膚・軟部組織感染症(cSSSI)」の適応症について9月に承認を取得しているほか、「院内肺炎」についても現在、申請中とのこと。また、日本では「メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)感染症」を目標適応症として第I相臨床試験段階にあるという。詳細はプレスリリースへhttp://www.astellas.com/jp/corporate/news/detail/post-70.html

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抗生物質テラバンシン、米国で承認取得

アステラス製薬株式会社は14日、米国テラバンス社より導入し、同社が米国において申請していた抗生物質「VIBATIV(一般名:テラバンシン)」に関し、9月11日(現地時間)に「メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)およびメチシリン感受性黄色ブドウ球菌(MSSA)を含むグラム陽性菌に起因する複雑性皮膚・軟部組織感染症(cSSSI)」の適応症について米国食品医薬品局(FDA)より承認を取得したと発表した。テラバンシンは、細菌の細胞壁合成を阻害するとともに細胞膜透過性の増大作用をあわせ持つ、1日1回投与の脂質化グリコペプチド系の注射剤。同剤については、2006年12月にテラバンス社がFDAに申請していた。また、本剤の追加適応の院内肺炎については、現在FDAにおいて審査中とのこと。VIBATIVの販売は、同社の米国子会社アステラス ファーマ US, Inc.より、2009年中に開始される予定。詳細はプレスリリースへhttp://www.astellas.com/jp/corporate/news/detail/vibativtm.html

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米国ICU、中心静脈カテーテル関連MRSA血流感染率が大幅減少

米国の主な集中治療室(ICU)では、過去7年間で、中心静脈カテーテル関連のメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)の血流感染率が大幅な減少傾向にあることがわかった。ICUの種類により減少率は異なるものの、50%を超える減少幅だという。米国疾病対策センター(CDC)のDeron C. Burton氏らが、全米の医療機関がCDCに報告したデータを分析して明らかにしたもので、JAMA誌2009年2月18日号で発表した。7年間でMRSA血流感染率が約52~69%減少1997~2007年にかけてCDCには、1,684のICUから、3万3,587件の中心静脈カテーテル挿入による血流感染が報告された。ICUの種類は、成人用ICUが6種と、新生児ICUを除く小児ICUだった。調査期間は、1,622万5,498患者・日だった。そのうち、MRSA感染は7.4%、メチシリン感受性黄色ブドウ球菌(MSSA)感染は4.7%だった。2001~2007年にかけて、小児ICU以外で、中心静脈カテーテル挿入によるMRSA血流感染率は、大幅に減少した。減少率は、外科系ICUで最も大きく、感染率は0.58/1,000中心静脈カテーテル・日から0.18/同へと、-69.2%(95%信頼区間:-57.9~-77.7%、p

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入院時のPCR法によるMRSA迅速検査は感染率を低減しない

入院時にメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)の全数スクリーニングとしてpolymerase chain reaction(PCR)法による迅速検査を実施しても一般病棟のMRSA感染率は低減しないことが、英国Guy's and St Thomas' NHS Foundation Trust感染症科のDakshika Jeyaratnam氏らの検討で明らかとなった。MRSA感染症は罹患率および死亡率が高く、入院期間を延長し、医療コストの増加をもたらす。英国では、MRSAを含む感染症関連保健医療の低減が政府の優先課題とされる。BMJ誌2008年4月26日号(オンライン版2008年4月16日号)掲載の報告。迅速PCR法と従来の培養検査のMRSA感染率を比較研究グループは、MRSAスクリーニングへの迅速検査の導入が一般病棟のMRSA感染率を低減させるか否かを評価するために、クラスター無作為化クロスオーバー試験を実施した。試験期間は2006年1月~2007年3月。3ヵ月のベースライン期間、5ヵ月の介入期間ののち、1ヵ月のウォッシュアウト期間を置いてクロスオーバーを行い、さらに5ヵ月間の介入を行った。対象はロンドン市の2つの地区(Guy's、St Thomas')の教育病院に入院した症例であり、入院時にMRSA陰性で、退院時にスクリーニング検査を受けた患者とした。MRSAの入院時スクリーニング検査としての迅速PCR法を従来の培養検査と比較した。主要評価項目はMRSA感染率(入院時MRSA陰性例が退院時に陽性となった割合)とした。退院時のMRSA感染率は両群間で有意差なし病棟に入院した9,608例のうち8,374例が症例選択基準を満たし、データをすべて取得できたのは6,888例(82.3%)であった。そのうち3,335例が培養検査群(対照群)に、3,553例が迅速検査群に割り付けられた。全体の入院時MRSA感染率は6.7%であった。入院から検査結果の報告までの所要時間(中央値)は、対照群の46時間に対し迅速検査では22時間と有意に短縮した(p<0.001)。不適切な予防的隔離の日数も、対照群の399日に対し迅速検査では277日と有意に減少した(p<0.001)。退院時のMRSA感染率は対照群が3.2%(108例)、迅速検査群は2.8%(99例)であった(非補正オッズ比:0.88、p=0.61)。事前に規定された交絡因子を考慮した場合の補正オッズ比は0.91(p=0.63)と両群間に有意な差は見られなかった。MRSA感染、創傷感染、菌血症の発現率も両群間に差を認めなかった。Jeyaratnam氏は、「迅速検査は検査結果の報告を速やかにし、病床稼働率にもインパクトを与えたが、MRSA感染率を低減させるというエビデンスは得られなかった」と結論し、「従来の培養検査との比較において、迅速検査に伴う医療コストの上昇は正当化されない」と指摘している。(菅野守:医学ライター)

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MRSA院内感染率は全入院患者のスクリーニングでも低下しない

メチシリン耐性黄色ぶどう球菌(MRSA)による院内感染を減らすため、医療政策担当者らが、入院する患者全員にユニバーサル・スクリーニング実施を要求していることに対して、スイスのジュネーブ病院・医科大学のStephan Harbarth氏らが、外科患者のMRSA院内感染初期の検出戦略効果を評価する大規模な研究を行い、「ユニバーサル・スクリーニングを行ってもMRSA手術部位感染率やMRSA院内獲得率は有意に変化しない」とスクリーニングに疑問を提示している。JAMA誌2008年3月12日号より。12の外科病棟で患者21754人を対象に実施研究では、2004年7月から2006年5月の間、スイスの教育病院のうち異なる専門領域を含む12の外科病棟で、外科患者計21,754例を対象として、入院時に迅速スクリーニングと標準的な感染症管理対策を行う介入群と、標準的な感染症管理対策だけを行う制御群に分け、両者を交叉法で比較した。各病棟は初めの9ヵ月間、介入群と制御群に割り付けられ、その後9ヵ月間は、割り付ける群を切り替えた。介入期間に介入病棟へ24時間以上入院する患者は、入院前または入院時に迅速な多重ポリメラーゼ連鎖反応検査でスクリーニングされた。介入期間の患者数は10,844例、制御期間は10,910例だった。全病棟で、MRSAキャリアとの接触隔離、専用道具(ガウンや手袋、必要ならマスクも)使用、MRSAキャリアの周術期抗生剤予防処置、コンピュータ化されたMRSA警戒システム、ムピロシン軟膏の鼻腔塗布とクロルヘキシジン身体洗浄による局所無菌化処置から成る5日間の標準感染症管理処置がとられた。主要評価項目は、MRSA院内感染の発生率、MRSA手術部位感染およびMRSA感染の院内獲得率とした。手術部位感染率も院内獲得率も有意な変化なし介入期間中の患者10,844例中10,193例(94%)をスクリーニングした結果、事前に未知のMRSAキャリア337例を含むMRSA陽性患者515例(5.1%)を特定。スクリーニングからMRSAキャリア試験結果通知までに要した時間の中央値は22.5時間(四分位数間領域は12.2~28.2時間)だった。このうち院内でMRSA感染症を発症したのは、介入期間中は93例(患者1,000人日につき1.11)だったが、制御期間中は76例(患者1,000人日につき0.91、調整された罹患率比率1.20、 95%信頼区間:0.85~1.69、P=0.29)だった。手術部位感染率と院内獲得率は有意に変化しなかった。介入区域で感染した患者93例中53例(57%)は、入院時にはMRSAと無縁だったが入院中に発症していた。これらからHarbarth氏らは「入院時に患者全員をスクリーニングする戦略は、標準的な感染症管理対策より有利とは言えない」とし、疑問を呈している。(朝田哲明:医療ライター)

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MRSA感染は院内ではなく公衆衛生問題

米国疾病管理予防センター(CDC)のメチシリン耐性黄色ぶどう球菌(MRSA)研究者チームによって行われた本研究は、MRSA感染症の疫学的状況を正確に把握することで、必要に応じ新たな予防対策を講じることを目的としたものである。 従来は病院発症、院内感染ばかりが注目されていたが、ER(救急救命室)受け入れ患者の感染症の原因として最も多いのがMRSAであるなど疫学的変化が起きており、コミュニティを対象とする調査の必要性が提起されていた。JAMA誌10月17日号報告より。コミュニティを対象に調査調査はCDCのActive Bacterial Core Surveillance(ABCs)/Emerging Infections Program Networkに関与している全米9つのコミュニティを対象に行われた。2004年7月から2005年12月までの同ネットワークデータからMRSA感染の発現率と分布状況を調べ、2005年の米国におけるMRSA感染症の負担の度合いが推定するというもの。MRSA感染報告は、疫学的定義として、「医療機関関連:コミュニティで感染(Community-onset)あるいは病院で感染(Hospital-onset)」と「コミュニティ関連(community-associated):医療機関関連のリスク因子を有さない患者」を定め分類された。推定MRSA発現率は10万人当たり31.8対象調査期間中に観察されたMRSA発症例は8,987例。大部分が「医療機関関連」に分類されるもので、内訳は58.4%(5,250例)がコミュニティで感染、26.6%(2,389例)が病院で感染となっている。一方、医療機関関連のリスク因子を有さない「コミュニティ関連」の感染は13.7%(1,234例)だった。その他に「分類不可」に類するものが1.3%(114例)あった。2005年におけるMRSA発現率は、10万人当たり31.8と推定された。出現率は65歳以上で最も高く(10万人当たり127.7)、黒人(同66.5)、男性(同37.5)も高い。調査期間中の病院での死亡は1,598例。2005年における死亡率は10万人当たり6.3と推定された。また、すべての調査対象地域で「医療機関関連」後に「コミュニティ関連」が発生するという傾向があった。CDCは、「MRSA感染は主に医療機関に関連しているが、集中治療室、急性期病院など施設に限ったことではなく、公衆衛生問題として取り組む必要がある」と結論づけた。(武藤まき:医療ライター)

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