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多発性骨髄腫治療薬「レナリドミド」、ワルファリンとの相互作用は

 多発性骨髄腫の治療において、レナリドミドは2次治療に位置付けられており、その効果の大きさから重要な役割を担っている。現在、初発の多発性骨髄腫に対して適応追加の申請中であり、その重要性はますます大きくなっていく可能性がある。 レナリドミドは重大な副作用として静脈血栓症があるため、予防目的でワルファリンが併用されていることも多い。ワルファリンは薬物相互作用が多い薬剤として有名であるが、米国・セルジーン社・Daniel Weiss氏らの調査の結果、レナリドミドとの併用は、薬物相互作用の観点において問題ないことが示唆された。Clinical Drug Investigation誌オンライン版2015年5月30日号にて掲載報告。 調査はプラセボ対照、無作為化二重盲検2期クロスオーバー試験にて行った。対象は18人の健康な男女で、レナリドミドを1日10mgまたはプラセボを9日間投与した。投与4日目に、両群に対して1日25mgのワルファリン単回経口投与を行った。採血を行い、両薬剤のINR・PT・AUC・Cmaxを測定した。 主な結果は以下のとおり。・レナリドミド、プラセボの両群間におけるAUCやCmaxの幾何平均値比は、ワルファリンの光学異性体(R体およびS体)について生物学的同等性の範囲内(80~125%)であった(90%信頼区間)。・ワルファリン投与後0時間~144時間のAUCINRとINRのピーク値は、レナリドミド群・プラセボ群ともに85~125%の範囲内であった(90%信頼区間)。・レナリドミドのAUCとCmaxはワルファリンの併用によって変化はなかった。

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多発性骨髄腫に新薬 ポマリドミドの位置付け

 多発性骨髄腫に、日本では5年ぶりとなる新薬が登場した。現在の標準的治療薬であるレナリドミドおよびボルテゾミブの治療歴がある再発または難治性多発性骨髄腫に適応がある免疫調節薬・ポマリドミド(商品名:ポマリスト)が発売となった。これを受けて、セルジーン株式会社は2015年5月25日、都内にて新製品記者発表会を開催した。 多発性骨髄腫は2006年以降、ボルテゾミブ、サリドマイド、レナリドミドの登場により、寛解率が高まり、生存期間が延長した。しかし、上記薬剤によって治療しても再発する例も多く、他の治療薬の効果が低いため、新たな治療薬が求められていた。 ポマリドミドはレナリドミド同様の免疫調節薬の1つであるが、レナリドミドに効果不十分の患者に対して効果が示されている。本薬剤は現在「3次治療」の位置付けであり、既存薬であるレナリドミド、ボルテゾミブに効果不十分な際の選択肢とすることができる。第III相試験では、レナリドミドを使用しても効果が得られなかった患者の無増悪生存期間を延長することが示されている。安全性の面では、既存薬で問題となっていた眠気・消化器症状の軽減も認められているが、本薬剤には血液毒性や催奇形性があるため、血液内科専門医の厳重な管理の下で慎重に使用していくことが求められる。 多発性骨髄腫治療は、レナリドミドの未治療例への適応拡大をはじめ、カルフィルゾミブ、イグザゾミブ、エロツズマブ、ダラツムマブが開発後期にあり、治療が大きく進歩する領域として注目が集まりつつある。安全性を考慮しつつ、多くの選択肢の中から患者さんにとって最適な治療法を選択できる時代がまもなくやって来るかもしれない。

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多発性骨髄腫~より正確に診断するために

 磁気共鳴画像(MRI)は、多発性骨髄腫(MM)における限局性骨髄病変(FSD)検出において最も感度の高い検査である。しかし、脊柱全体のMRI(WS-MRI)をMM診断におけるスクリーニングテストとして使用すべきかどうかは、明らかになっていない。オーストラリア・ジェームズクック大学のJoel Wight氏らは、MM診断におけるMS-MRIの有用性を明らかにするために調査を行った。その結果、くすぶり型骨髄腫を持つ患者には有用である可能性が示唆された。Internal Medicine Journal誌オンライン版2015年4月14日号の掲載報告。 2008年1月~2013年1月にThe Townsville Hospitalで収集したデータをレトロスペクティブに解析した。同施設において、WS-MRIは新規MMの診断目的で日常的に使用されている。FSDの臨床的予測因子を定め、ガイドラインによるWS-MRIの適応に該当する患者とそうでない患者の調査結果を比較した。 主な調査結果は以下のとおり。・71症例が本分析の対象となった。・WS-MRIの適応に該当する患者は44例(62%)であった。・FSDの最も強力な予測因子は、背部痛(p<0.001)と脊椎圧迫骨折(p=0.003)であった。[ガイドラインによるWS-MRI検査の適応患者群]・該当患者44例のうち、33例(75%)がFSDを有していた。・このうち17例は早急な処置が必要であり、13例に形質細胞腫があった。[ガイドラインによるWS-MRI検査の適応でない患者群]・該当患者27例のうち4例(15%)にFSDが見つかったが、いずれも早急な治療介入は必要なく、形質細胞腫も見られなかった。・8例のくすぶり型骨髄腫の患者のうち、3例がWS-MRI検査により症候性骨髄腫に再分類された。 ガイドラインでWS-MRI検査の適応とされていない患者では、WS-MRIにより治療が早急に必要な脊髄疾患を発見できなかった。しかし、WS-MRIは、くすぶり型骨髄腫の患者において、単純撮影で病巣がみられない場合には有益であり、治療につながる可能性が示唆された。

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未治療の高齢CLL、オファツムマブ併用でPFS延長/Lancet

 未治療の高齢者または併存疾患を有する慢性リンパ球性白血病(CLL)の治療において、標準治療薬であるクロラムブシル(国内未承認)にオファツムマブ(商品名:アーゼラ)を併用すると、臨床転帰が大きく改善され副作用プロファイルは管理可能であることが、英国・セントジェームズ大学病院のPeter Hillmen氏らが行ったCOMPLEMENT 1試験で示された。若年者や他の疾患がみられないCLL患者の標準治療は、プリン類似体であるフルダラビンをベースとする多剤併用レジメンであるが、高齢者や併存疾患を有する患者の多くは耐用不能である。オファツムマブは、リツキシマブとは異なる作用機序を持つヒト型抗CD20モノクローナル抗体であり、臨床試験でフルダラビン抵抗性CLLへの有効性が確認されている。Lancet誌オンライン版2015年4月13日号掲載の報告より。併用の効果と安全性を無作為化試験で評価 COMPLEMENT 1試験は、クロラムブシルへのオファツムマブ追加の有用性を検証する無作為化第III相試験(GlaxoSmithKline社などの助成による)。対象は、未治療の活動性のCLLで、高齢や併存疾患を理由にフルダラビンベースのレジメンが不適応と判定された患者であった。年齢制限は設けなかった。 被験者は、クロラムブシルを経口投与する群またはクロラムブシルにオファツムマブの静脈内投与を併用する群に、1対1の割合で無作為に割り付けられた。主要評価項目は無増悪生存期間(PFS)であった。 2008年12月22日~2011年5月26日までに、16ヵ国109施設に447例が登録され、オファツムマブ併用群に221例、クロラムブシル単独群には226例が割り付けられた。PFSが9ヵ月以上延長、若年患者と同等 全体の年齢中央値は69(35~92)歳で、65歳以上が69%、70歳以上が49%、75歳以上は27%含まれ、63%が男性であった。また、65歳以上または併存疾患が2つ以上、クレアチニンクリアランスが70mL/分未満の患者が87%を占めた。 PFS中央値は、併用群が22.4ヵ月であり、単独群の13.1ヵ月に比べ有意に延長した(ハザード比[HR]:0.57、95%信頼区間[CI]:0.45~0.72、p<0.0001)。ほとんどのサブグループで、併用群のほうがPFS中央値が長かった。 また、65歳未満のPFS中央値のHRは0.54(95%CI:0.34~0.85)であるのに対し、65歳以上は0.57(95%CI:0.43~0.76)、75歳以上は0.56(95%CI:0.35~0.89)であり、高齢患者でも若年患者と同等のPFSが達成された。 寛解率は併用群が82%、単独群は69%(オッズ比[OR]:2.16、95%CI:1.36~3.42、p=0.001)、完全寛解率はそれぞれ14%、1%であり、いずれも年齢、性別、Stage、予後因子にかかわらず併用群で良好であった。 一方、フォローアップ期間中央値28.9ヵ月の時点で、両群ともに全生存期間(OS)中央値には未到達で、有意な差は認めなかった(HR:0.91、95%CI:0.57~1.43、p=0.666)。2年OSは併用群が89%、単独群は87%、3年OSはそれぞれ85%、83%だった。 Grade 3以上の有害事象の頻度は、併用群が50%、単独群は43%であり、好中球減少(26 vs. 14%)の頻度が最も高く、感染症(9 vs. 12%)は両群で同等であった。また、併用群でGrade 3以上の注射関連有害事象が10%に発現した。治療期間中に10例が死亡し(両群5例ずつ)、このうち5例(併用群3例、単独群2例)が治療関連死と考えられた。 著者は、「これらの知見に加え、最近のオビヌツズマブやリツキシマブとクロラムブシルの併用に関するデータを考慮すると、抗CD20抗体薬とクロラムブシルによる免疫化学療法は、未治療の高齢CLL患者の重要な治療選択肢と考えられる」と指摘している。

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中心静脈カテーテル 感染予防に有効な消毒薬は

 血液内科領域の患者における中心静脈カテーテル挿入部位の皮膚消毒にはどの消毒液を使用すればよいのだろうか。福島県立医科大学の山本 夏男氏らは、1%クロルヘキシジングルコン酸塩エタノールと10%ポビドンヨードの効果を比較した。その結果、1%クロルヘキシジングルコン酸塩エタノールのほうがより効果的であることがわかった。American Journal of Infection Control誌2014年5月号(オンライン版2014年3月18日)の掲載報告。 著者らは、前向き研究により、血液内科における中心静脈カテーテル長期留置患者を対象とし、1%クロルヘキシジングルコン酸塩エタノールと10%ポビドンヨードの皮膚消毒効果について比較を行った。 主な結果は、以下のとおり。・1%クロルヘキシジングルコン酸塩エタノール使用群と10%ポビドンヨード使用群のCVCコロニゼーション発生率はそれぞれ11.9%、29.2%であった。・カテーテル関連血流感染の発生率は、1,000カテーテル日当たりそれぞれ0.75件、3.62件であった。

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ゴーシェ病初の経口薬 サデルガへの期待

 ジェンザイム・ジャパン株式会社は2015年3月26日、ゴーシェ病経口治療薬であるグルコシルセラミド合成酵素阻害薬「サデルガカプセル100mg」(一般名:エリグルスタット酒石酸塩、以下サデルガ)の製造販売承認を取得した。ゴーシェ病とは ゴーシェ病は世界でも患者数が1万人にも満たない先天性脂質代謝異常症である。糖脂質を分解するライソゾームの酵素(グルコセレブロシダーゼ)が生まれつき少ないため、糖脂質が体内の細胞に蓄積し、肝脾腫、貧血、出血傾向、進行性の骨疾患など重篤な全身性の症状を引き起こす。治療として、これまでに酵素補充療法(点滴)や骨髄移植が行われてきた。しかし、2週間ごとに行う点滴のための頻回な通院や、移植の侵襲性・危険性が問題となっていた。サデルガの特徴 サデルガは、ゴーシェ病に対する日本で初めての経口治療薬である。本剤は、肝臓、脾臓、骨髄などに蓄積する糖脂質(グルコシルセラミド)の合成を抑制する。その結果、ゴーシェ病患者の体内に蓄積するグルコシルセラミドの産生が減少し、貧血、肝脾腫、血小板減少症および骨症状などのゴーシェ病の諸症状を改善する作用を持つ。また、第III相試験「EDGE試験」では165例中137例で有効性複合評価項目を達成した。本試験には日本人10例が含まれていたが、その全例が有効性複合評価項目を達成しており、高い効果が示されている。新薬に対する期待 前述したように、サデルガは日本初のゴーシェ病経口治療薬であり、その利便性により患者のQOL向上が期待される。また、この新薬登場により日本のゴーシェ病患者に新たな治療選択肢が提示されることとなる。 本剤は米国食品医薬品局(FDA)と欧州委員会(EC)ですでに承認されているが、日本では臨床試験における投与経験しかない。したがって、適正使用の推進とエビデンスの蓄積により、安全に使用していくことが望まれる。詳細はプレスリリースへ参考サイト:希少疾患ライブラリ ゴーシェ病

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抗悪性腫瘍剤スプリセルの全例調査が終了

 ブリストル・マイヤーズは3月17日、同社が製造・販売を行っている抗悪性腫瘍剤「スプリセル錠20mg、同50mg(一般名:ダサチニブ水和物)」について、同剤の承認条件となっていた全症例を対象とした市販後の使用成績調査(以下、全例調査)について、厚生労働省より承認条件解除の通知を受領したことを発表した。 スプリセル錠は2009年3月の発売以降、日本における同剤使用患者の背景情報の把握とともに、同剤の安全性及び有効性に関するデータを収集する全例調査が義務付けられていた。2009年12月末までに目標症例数800例を超える登録がなされ、それ以後も症例登録を継続し、2015年3月10日現在、日本で7,988例の患者が登録されている。全例調査で得られたデータをもとに、厚生労働省に提出した報告書から、患者背景、安全性及び有効性に係る情報が適切に収集されており、その情報に基づいて同剤の適正使用に必要な措置が講じられていると判断され、今回、全例調査が終了となった。詳細はプレスリリースへ

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週1回の投与で血友病患者のQOL向上へ イロクテイトがもたらす定期補充療法

 3月10日、都内においてバイオジェン・アイデック・ジャパン株式会社による血友病のプレスセミナーが、花房 秀次氏(荻窪病院 理事長/血液科 部長)を講師に迎え、開催された。これは同社の血友病A治療薬エフラロクトコグアルファ(商品名:イロクテイト)の発売に関連し行われたものである。血友病の診療の今 はじめに花房氏は、疾患概要について次のように説明を行った。 血友病とは、止血に関与する数種類の凝固因子の1つが不足または欠乏している遺伝性の疾患(家族歴がなく突然変異で出現する場合もある)であり、血液凝固第VIII因子が不足・欠乏しているものを「血友病A」、血液凝固第IX因子が不足・欠乏しているものを「血友病B」と呼んでいる。 患者は、全世界で約14万人。わが国では総患者数5,769人(うち血友病Aの患者は4,761人)、圧倒的に男性に多いのが特徴で、潜在的な患者も2,000人前後存在すると推定される。 症状としては、出血時に血が止まりにくくなることはもちろん、重症化すると肘、膝などで関節内出血を繰り返し、これに伴う痛みや出血により日常行動に支障を来し、歩行困難を起こすなどQOLを著しく下げる。現在、根治治療法はなく、注射による凝固因子の出血時、予備的または定期補充療法が行われている。 患者のライフサイクルでは、出産時、幼児期・青年期、高齢期でそれぞれリスクがあるが、ただ予後は良好で、定期補充療法を受けている患者は、健常人の平均寿命まで生存できるとされている。患者QOLを改善する次のステージへ 日常的に定期補充療法は、現在ガイドラインでも推奨されており、成人で週3回ほど行われ、出血頻度の減少、関節障害の予防に役立っている。しかし、年間150回超の静脈注射のアドヒアランスや注射時間の問題など、患者にとってはまだまだ煩わしいという声が聞かれ、長時間作用製剤への期待が高まっていた。 今回発売されたエフラロクトコグアルファは、こうした期待に応えたもので、血友病Aに対し、生体内のヒト免疫グロブリンG1の自然な再循環経路を利用した機序により、血漿中に長く留まることができる性質を有する(血漿中消失半減期は約19時間)。定期的な投与により、週3~5日間隔、また患者状態によっては週1回の投与により出血を抑制する、長時間作用の血液凝固第VIII因子製剤である。 臨床試験(n=165/多施設共同非盲検一部無作為化試験)における年間出血回数について、定期的投与では、出血時群(n=23)との比較によると週1回群(n=24)で76%減少、個別化群(週3~5回/n=118)では92%減少していた。同じく関節内出血での年間出血回数についても、出血時群では年間18.6回だったのに対し、週1回群、個別化群ともに0回だったと報告された。 また、「本薬は予防的に病状進行を中等症、軽症に抑える効果がありそうだ」と花房氏は述べるともに、心配される副作用(n=164中の9例)については、「倦怠感、関節痛などの風邪症状程度の例しか報告されておらず、死亡例もない」とエフラロクトコグアルファに寄せる期待を語った。血友病診療の発展と期待について 最後に花房氏は、これからの展望として「今後は血液科の医師だけでなく整形外科や歯科、看護師、遺伝カウンセラーなどが連携する包括的ケアチームが必要であり、診断では短時間で精度の高い遺伝子検査ができること、治療薬ではさらなる長時間作用型製剤の開発、根治へ向け遺伝子治療薬の研究が期待される」と語った。 また、課題として「患者への医療費助成継続の問題や、新治療薬発売後すぐに長期処方ができない現行制度下で、専門医偏在が診療に地域間格差を生じさせていることへの解決が必要」と語り、レクチャーを終了した。参考資料新薬情報:発売(イロクテイト静注用250・500・750・1000・1500・2000・3000)

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献血後のHb回復に鉄サプリが有効/JAMA

 献血後の低用量鉄分サプリメント服用は、非服用と比較して、ヘモグロビン値の80%回復までの期間を短縮することが、米国・輸血医療研究所(Institute for Transfusion Medicine、ピッツバーグ)のJoseph E. Kiss氏らによる非盲検無作為化試験の結果、示された。服用群の回復までの期間中央値は76日だった。また期間の短縮は、試験のベースラインで層別化したフェリチン値低値(26ng/mL以下)群または高値(26ng/mL超)群ともにみられたという。米国では献血の間隔を8週間空けることとされているが、献血者のヘモグロビン値標準値(12.5g/dL)への回復が遅れる頻度が高く、一部の献血者では貧血になることがみられるという。研究グループは、献血後の鉄分貯蔵状態への鉄サプリ服用の効果を調べるため本検討を行った。JAMA誌2015年2月10日号掲載の報告より。全血献血後24週間、鉄サプリ服用vs. 非服用で検討 試験は2012年、米国内4地域の輸血センターで行われた。被験者は、過去4ヵ月以内に全血または赤血球の献血歴のなかった18~79歳の215例で、フェリチン値、性別、年齢で層別化して検討した。 被験者を、全血1単位(500mL)を献血後24週間、経口グルコン酸第一鉄(元素鉄37.5mg含有)を毎日服用する群または服用しない群に、非盲検下で無作為に割り付けた。 主要評価項目は、ヘモグロビン値の献血後低下から80%回復までの期間、およびフェリチン値のベースライン値回復までの期間とした。鉄分貯蔵状態の回復までにかかった期間中央値、服用群76日、非服用群は168日超 ベースライン時の平均ヘモグロビン値は、鉄分補充群と非補充群で類似していた。 同値は、フェリチン低値群は、13.4(SD 1.1)g/dLから献血後は12.0(1.2)g/dLに、同高値群は14.2(1.1)g/dLから12.9(1.2)g/dLにそれぞれ低下していた。 ヘモグロビン値80%回復までの期間は、鉄サプリ服用群が非服用群と比較して、フェリチン低値群(補充群32日[IQR:30~34] vs. 非補充群158日[126~>168])、高値群(31日[29~33] vs. 78日[66~95])ともに短縮が認められた。 フェリチン値のベースライン値回復までの期間中央値は、フェリチン値低値群・鉄サプリ服用群では21日(IQR:12~84)であった。一方、同低値群・非服用群の回復は168日より長期間を要した(同:128~>168)。フェリチン値高値群・鉄サプリ服用群は107日(同:75~141)、同非服用群は168日より長期(同:>168~>168)であった。 鉄サプリを服用した全被験者の鉄分貯蔵状態の回復までにかかった期間中央値は、76日であった(IQR:20~126)。一方、非服用者は、168日より長期間を要し(同:147~>168)、有意差が認められた(p<0.001)。非服用群では、67%が、168日までに鉄分貯蔵状態が回復しなかった。

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ホジキンリンパ腫のABVD、BとDの除外は可能か/Lancet

 ドイツ・ホジキン研究グループ(GHSG)によるHD10試験では、早期ホジキンリンパ腫(HL)のfavourable risk例の治療として、ABVD(ドキソルビシン+ブレオマイシン+ビンブラスチン+ダカルバジン)レジメンを2サイクル施行後に総線量20Gyの放射線区域照射(IFRT)を行い、5年生存率(OS)が96.6%、5年無治療失敗(freedom from treatment failure:FFTF)率は91.2%と良好な成績が得られている。一方、HL患者の治療関連副作用は30年以上持続するとの報告があり、さらなる安全性の改善が求められている。そこで、GHSGは、ABVDからのブレオマイシンとダカルバジンの除外の可能性の検討を目的にHD13試験を行った。研究の詳細はLancet誌オンライン版2014年12月21日号に掲載された。治療強度減弱の非劣性を無作為化試験で検証 GHSG HD13試験は、HLの治療において、標準治療であるABVDレジメンの治療強度を減弱させても、有効性を低下させずに毒性や副作用の軽減が可能であるかを検証する非盲検無作為化非劣性試験(Deutsche Krebshilfe and Swiss State Secretariat for Education and Researchの助成による)。対象は、新規に診断されたStage I/IIの古典的ホジキンリンパ腫またはAnn Arbor Stage IB/IIA/IIBの結節性リンパ球優位型ホジキンリンパ腫のfavourable risk例であった。 被験者は、ABVDを施行する群、ABVDからダカルバジンを除外したABV、ブレオマイシンを除外したAVD、2剤とも除外したAVを施行する群の4群に無作為に割り付けられた。いずれの治療群も、4週を1サイクルとして第1、15日に標準用量を投与し、2サイクルの治療が行われた。化学療法終了から4~6週後にIFRTを行った(総線量30Gy、1回1.8~2.0Gyを週5回)。主要評価項目はFFTFとした。 症例登録は2003年1月28日に開始されたが、AV群とABV群はイベント発生率が高かったため、それぞれ2005年9月30日、2006年2月10日に早期中止となり、ABVD群とAVD群は2009年9月30日まで登録を継続した。腫瘍コントロールを保持できず ドイツ、チェコ共和国、スイス、オランダ、オーストリアの405施設から登録された1,502例が解析の対象となった。内訳は、ABVD群が566例、ABV群が198例、AVD群が571例、AV群は167例であった。全体の年齢中央値は39歳、男性が60%だった。 5年FFTF率は、ABVD群が93.1%、ABV群が81.4%、AVD群が89.2%、AV群は77.1%であった。ABVD群に比べ、ダカルバジンを含まない2つのレジメンのFFTF率は有意に低く、ABV群との5年群間差は−11.5%(95%信頼区間[CI]:-18.3~-4.7)で、ハザード比(HR)は2.06(95%CI:1.21~3.52)であり、AV群との5年群間差は-15.2%(-23.0~-7.4)、HRは2.57(1.51~4.40)であった。AVD群でもABVD群に対する非劣性は確認できず、5年群間差は-3.9%(-7.7~-0.1)、HRは1.50(1.00~2.26)だった。 完全寛解率は、ダカルバジンを含むABVD群が97.2%、AVD群は98.1%であり、ABV群の95.5%、AV群の88.6%よりも良好であった。また、5年無増悪生存率(PFS)も、ABVD群が93.5%、AVD群は89.6%であり、ABV群の82.1%、AV群の78.9%に比べて高かった。一方、5年OSはABVD群が97.6%、ABV群が94.1%、AVD群が97.6%、AV群は98.1%であり、各群間に差を認めなかった。 WHO Grade III/IVの有害事象の発現率は、ABVD群が33%であり、ABV群の28%、AVD群の26%、AV群の26%よりも高かった。最も頻度の高い有害事象は白血球減少であり、ブレオマイシンを含む群で高頻度にみられた。 著者は、「ABVDからダカルバジンやブレオマイシンを除外すると、腫瘍コントロールが低下する。この知見は、今後もABVD 2サイクル+IFRTを標準治療として継続することを強く支持するもの」と結論し、「次なる課題は、予後予測マーカーとしてのPETの役割と、新たな標的治療薬の検討である」と指摘している。

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