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糖尿病歴と自殺・事故死リスク~日本人10万人の検討

 JPHC研究(Japan Public Health Center-based Prospective Study)グループの山内 貴史氏らは、糖尿病歴が外因死(自殺および事故死)のリスクに関連するかどうか、日本人の大規模集団における前向きコホートのデータを使用して検討した。その結果、男女とも59歳以下(ベースライン時)で、糖尿病歴のある人はない人と比べて外因死(とくに事故死)のリスクが有意に高かった。Diabetes & metabolism誌オンライン版2016年1月18日号に掲載。 著者らは、JPHCによる前向き研究における1990~2012年のデータを分析した。外因死の調整リスク比(RR)の計算にはポアソン回帰モデルを用いた。 主な結果は以下のとおり。・集団コホートは日本における住民10万5,408人(男性4万9,484人・女性5万5,924人、平均年齢51.2[SD 7.9]歳)。・ベースライン時点で、男性3,250人(6.6%)と女性1,648人(3.0%)に糖尿病歴があった。・追跡期間中、糖尿病歴のある人のうち外因死が113人(自殺41人、事故死72人)に認められ、糖尿病歴がない人では外因死が1,304人(自殺577人、事故死727人)に認められた。・糖尿病歴のある人において、外因死のリスクが高かった(男性 RR:1.4、95%CI:1.2~1.8、女性 RR:1.6、95%CI:1.01~2.4)。・ベースライン時の年齢が40~49歳(RR:1.9、95%CI:1.3~2.7)および50~59歳(RR:1.4、95%CI:1.05~1.9)の人においても、糖尿病歴のある人で外因死のリスクが有意に高かった。

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肥満外科手術を受ける患者、うつ病19%、過食性障害17%/JAMA

 肥満外科手術を受ける患者は精神疾患を有する頻度が高く、なかでもうつ病は19%、過食性障害は17%と高いことが判明した。米国・カリフォルニア大学ロサンゼルス校のAaron J. Dawes氏らがメタ解析の結果、明らかにした。肥満外科手術を望む患者で精神疾患はよくみられるが、有病率や術後のアウトカムに与える影響については不明であった。JAMA誌2016年1月12日号掲載の報告。約30年の文献を基にメタ解析 Dawes氏らは1988~2015年にかけて、MEDLINE、PsycINFOなどの文献データベースを基に、肥満外科手術前後の精神状態に関する報告を含む試験を特定しメタ解析を行った。 試験の質についてバイアス・リスク評価ツールで、また試験結果のエビデンスの質については、GRADE(Grading of Recommendations Assessment、Development and Evaluation)で評価した。術前精神疾患と術後体重減の一貫した関連はなし 68件の発表論文を特定した。そのうち術前の精神状態の罹患率について報告したものは59件(被験者総数:6万5,363例)、術前の精神状態と術後アウトカムとの関連について報告したものは27件(同:5万182例)だった。 肥満外科手術を予定または実施した患者のうち、最も罹患率の高い精神疾患は、うつ病(19%、95%信頼区間:14~25)と過食性障害(17%、同:13~21)だった。 術前の精神疾患と、術後の体重減との関連については、一貫したエビデンスは得られなかった。また、うつ病も過食性障害も、術後体重減のアウトカムとの関連はなかった。 一方で肥満外科手術は、術後のうつ病罹患率低下(7試験、8~74%の減少)や、うつ症状の重症度(6試験、40~70%低減)と一貫した関連が認められた。著者は、「中等度のエビデンスだが、肥満外科手術と術後うつ病低下との関連が裏付けられた」とまとめている。

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高コレステロール血症治療に新風 国内初のPCSK9 阻害薬「エボロクマブ」承認

 アステラス・アムジェン・バイオファーマ株式会社(本社:東京、代表取締役社長:高橋栄一)とアステラス製薬株式会社(本社:東京、代表取締役社長:畑中好彦)は、アステラス・アムジェン・バイオファーマが2016年1月22 日、高コレステロール血症治療薬エボロクマブ(遺伝子組換え)(商品名:レパーサ皮下注)について、厚生労働省より製造販売承認を取得した旨発表した。 エボロクマブはヒト IgG2 モノクローナル抗体で、ヒトプロタンパク質転換酵素サブチリシン/ケキシン9型(PCSK9)を阻害する。PCSK9 は、LDL-Cを血中から取り除く肝臓の働きを低下させるタンパク質。心血管イベントの発現リスクが高く、HMG-CoA 還元酵素阻害剤(スタチン)で効果不十分な、家族性高コレステロール血症(FH)または高コレステロール血症を効能・効果とした皮下注射剤である。 複数の国内第III相試験において、スタチンなどの脂質低下療法にエボロクマブを追加したところ、LDL-C値の顕著な低下がみられた。心血管系リスク及びLDL-C値の高い日本人患者を対象とした第III相試験 YUKAWA-2試験では、異なる1日用量のアトルバスタチン併用下で、エボロクマブ投与群(140mg を2週間に1回または420mgを 4週間に1回)とプラセボ投与群を比較したところ、12週時点および10週と12週時点の平均のLDL-Cのベースラインからの低下率は67%~76%であった。エボロクマブ投与群で2%を超えて認められた有害事象は、鼻咽頭炎(エボロクマブ投与群16.8%、プラセボ投与群17.8%)、胃腸炎(エボロクマブ投与群3.0%、プラセボ投与群1.0%)および咽頭炎(エボロクマブ投与群、プラセボ投与群共に2.5%)であった。 家族性高コレステロール血症ホモ接合体(HoFH)の患者を対象とした国際共同非盲検単群試験 TAUSSIG試験では、LDL-Cのベースラインからの低下率は約23%であった。エボロクマブ投与患者で5%を超えて認められた有害事象は、鼻咽頭炎(9.0%)およびインフルエンザ(7.0%)であった。効能・効果家族性高コレステロール血症、高コレステロール血症、ただし、心血管イベントの発現リスクが高く、HMG-CoA 還元酵素阻害剤で効果不十分な場合に限る。効能・効果に関連する使用上の注意(1)適用の前に十分な診察及び検査を実施し、家族性高コレステロール血症又は高コレステロール血症であることを確認した上で本剤の適用を考慮すること。(2)家族性高コレステロール血症以外の患者では、冠動脈疾患、非心原性脳梗塞、末梢動脈疾患、糖尿病、慢性腎臓病等の罹患又は既往歴等から、心血管イベントの発現リスクが高いことを確認し、本剤投与の要否を判断すること。用法・用量●家族性高コレステロール血症へテロ接合体及び高コレステロール血症:通常、成人にはエボロクマブ(遺伝子組換え)として140mgを2週間に1回又は420mgを4週間に1回皮下投与する。●家族性高コレステロール血症ホモ接合体:通常、成人にはエボロクマブ(遺伝子組み換え)として420mgを4週間に1回皮下投与する。効果不十分な場合には420mgを2週間に1回皮下投与できる。なお、LDL アフェレーシスの補助として本剤を使用する場合は、開始用量として420mgを2週間に1回皮下投与することができる。用法・用量に関連する使用上の注意HMG-CoA 還元酵素阻害剤と併用すること。[日本人における本剤単独投与での有効性及び安全性は確立していない。]アステラス製薬 プレスリリースはこちら(PDF)。

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術後の栄養管理、診療科ごとの傾向と課題は?

 術後の栄養管理は、患者の回復に大きな影響を及ぼす。2010年より「栄養サポートチーム加算 200点(週1回)」の算定が可能となり、さまざまな病院で栄養サポートチーム(Nutrition Support Team、以下NST)の活動をはじめとした栄養管理に対する関心がますます高まっている。 そこで、今回は稲葉 毅氏(帝京大学医学部附属病院 外科)らによる、NSTなどの活動を通じて明らかになった各診療科の栄養管理における傾向と課題、さらにNSTの関わり方を考察した論文「外科系病棟の栄養管理 ―診療科による栄養管理の相違―」1)を紹介する。 著者の勤務する大学病院では、2006年にNSTが設置されたが、NSTへのコンサルト数は十分とは言えなかった。そこで、2010年度より褥瘡対策チームとの合同回診を開始し、栄養不良状態の患者に対応し始めた。その結果、褥瘡を有する患者には栄養不良患者が多いことが明らかになり、NSTが対応する診療科・症例が増加した。併せて、2008年から参加している欧州代謝栄養学会のnutritionDay栄養調査から、栄養管理のさらに詳しい状況を探ることができた。これらの活動における、従来NSTにコンサルトのなかった診療科との接触を通じて、術後における栄養管理の特色が明らかになった。内科系・外科系にみられる術後の栄養管理の傾向 2つの活動から示された、主な診療科における術後の栄養管理の傾向は以下のとおり。【外科系】・消化器外科:悪性腫瘍や消化管狭窄などのため、栄養状態不良の患者が多く、積極的な栄養療法が日常的に行われていた。・脳神経外科:手術後に経腸栄養を投与されているケースが多かった。術後高血糖を考慮し、糖尿病用の栄養剤を多く用いられていた。・心臓血管外科:栄養過多患者が多く、水分量を厳密に管理される傾向があるため、経腸栄養が必要なケースは少なかった。・耳鼻咽喉科:咽喉頭がんに対して栄養管理が必要なケースがあり、中心静脈栄養や末梢静脈栄養で対応されていた。また、経管栄養には習熟していない印象であった。【内科系】・神経内科:胃瘻を造設するケースが多く、経管栄養を積極的に用いる傾向にあった。しかし、栄養投与量は他科に比べて低かった(成人男性で900kcal/day程度であった)。・血液内科・呼吸器内科:慢性的に栄養不良な患者が多いが、基本的に経口摂取可能であるため栄養補助療法が十分に行われていない傾向にあった。各診療科における術後の栄養管理の課題とは さらに、著者は、各診療科において、患者の性質ごとに術後の栄養管理の課題が存在することを指摘した。 まず、内科系の診療科は、実際の摂食量にかかわらず、入院時に設定されたエネルギー制限食が漫然と投与されているケースがみられる。これに対して、外科系の診療科は、こうした漫然とした投与は少ないものの、中心静脈栄養使用時の脂肪製剤投与不足や、経腸栄養使用時の微量元素製剤の投与欠如などがみられる。 そのうえで著者は、今後このような問題症例をどのように発見していくかが課題であると強調した。さらに、NSTは自施設における各診療科の各特長を踏まえたうえで、各科の栄養治療法を学びながら栄養管理を進めていく必要があると考察した。 原著には、より詳細な調査結果や考察が記載されている。術後の栄養状態が不良な患者を抱えている先生方にはぜひ一読いただき、NSTへのコンサルトを含めた栄養管理方法を改めて検討していただきたい。

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カナダ開発の腎不全リスク予測ツール、国際的に有用/JAMA

 カナダで開発された腎不全リスクの予測ツールが、国際的に有用であることを、カナダ・マニトバ大学のNavdeep Tangri氏らが、30ヵ国31コホートの患者集団で検証した結果、報告した。カナダで開発されたのは、年齢、性別、eGFR、ACR濃度を因子としたもので、2集団を対象に開発・検証が行われていた。JAMA誌2016年1月12日号掲載の報告。30ヵ国ステージ3~5の患者72万1,357例のデータを含む31コホートで検証 研究グループは、同ツールについて、他国および腎臓専門医のケアを受けていないCKD集団で検証を行う必要があるとして、地理的に異なる患者集団について、メタ解析データを通じてリスク予測ツールの精度を検証した。 末期腎不全に関するデータをCKD Prognosis Consortiumの参加コホートから収集。対象は31コホート、4大陸30ヵ国から参加したステージ3~5の患者72万1,357例であった。各コホートのデータが集められたのは1982~2014年であった。 収集したデータを2012年7月~15年6月に分析。オリジナルツール(4因子を用いたもの)で各コホートのハザード比を算出し、ランダム効果メタ解析で統合し、新たにプール腎不全リスクツールを生成した。オリジナルツールとプールツールの識別能を比較し、地理的な検定因子の必要性を評価した。 主要評価項目は、腎不全(透析または腎移植治療を要する)とした。優れた識別能を示したが、非北米コホートでは一部で追加因子の必要性も判明 フォローアップ中央値4年の間に、CKD患者72万1,357例のうち、腎不全が認められたのは2万3,829例であった。 31コホートのうち16コホート(61万7,604例)は北米、15コホート(10万3,753例)はアジア、ヨーロッパ、オーストラリアのコホートであった。平均年齢は74歳、eGFRは46mL/分/1.73m2、大半が男性(うち97%が退役軍人)、女性はまれ(うち75%が沖縄の女性)であった。 オリジナルツールは、すべてのコホートにおいて優れた識別能(腎不全を呈した人と呈さなかった人を区別する能力)を示した。全体のC統計値は2年時点で0.90(95%信頼区間[CI]:0.89~0.92、p<0.001)、5年時点でも0.88(0.86~0.90、p<0.001)であった。年齢、人種、糖尿病有無別で評価したサブグループでも同程度の識別能が示された。 これらの識別能はプールツールによっても改善はされなかったが、検定(予測リスクと観察結果との差)の結果、北米コホートには適切だが、非北米コホートではリスクの過大評価が認められるものがあった。これらについては地理的な検定因子の因子で、2年時点でベースラインリスクを32.9%低下、5年時点で16.5%低下し、2年時点で15コホートのうち12コホートで、5年時点では13コホートのうち10コホートで検出能を改善できた(それぞれp=0.04、p=0.02)。 著者は、「カナダ人コホートで開発した腎不全リスクツールは、31の多様なコホートでも高い識別能を示し、十分な検出能があることが示された。ただし一部では地理的な追加因子が必要と思われた」とまとめている。

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80歳以上の冠動脈疾患、侵襲的治療 vs.保存的治療/Lancet

 80歳以上の非ST上昇型心筋梗塞(NSTEMI)または不安定狭心症の高齢患者に対して、侵襲的な治療は保存的治療よりも複合イベントを減少し、治療戦略の選択肢として優れることが、ノルウェー・オスロ大学のNicolai Tegn氏らが行った、非盲検無作為化試験の結果、明らかにされた。ただし戦略の有効性は、年齢の上昇(クレアチニンおよび効果修飾を補正後)とともに漸減する。出血性合併症については戦略間で差はなかったという。80歳以上のNSTEMIおよび不安定狭心症は入院要因として頻度が高いが、至適戦略に関する同集団対象の臨床試験は少なく、またガイドラインに則した治療が行われているかも不明であった。研究グループは、早期の侵襲的治療 vs.保存的治療を比較し、どちらの戦略がベネフィットをもたらすのかを調べた。Lancet誌オンライン版2016年1月12日号掲載の報告。心筋梗塞・緊急血行再建術の必要性・脳卒中・全死因死亡の複合アウトカムを評価 試験は、ノルウェー東南部の16病院に入院した患者457例を対象とし、侵襲的治療群(早期に冠動脈造影検査を行い即時にPCI、CABGを評価、および至適薬物療法について評価、229例、平均年齢84.7歳)または保存的治療群(至適薬物療法についてのみ評価、228例、84.9歳)に無作為に割り付け追跡評価した。 主要アウトカムは、心筋梗塞・緊急血行再建術の必要性・脳卒中・全死因死亡の複合で、評価は2010年12月10日~14年11月18日に行われた。途中、侵襲的治療群5例、保存的治療群1例が試験中断となったが、解析はintention-to-treatにて行った。侵襲的治療群のハザード比0.53、出血性合併症は同程度 被験者を募集した2010年12月10日~14年2月21日のフォローアップ中(中央値1.53年)に、主要アウトカムは、侵襲的治療群93/229例(40.6%)、保存的治療群140/228例(61.4%)が報告された(ハザード比[HR]:0.53、95%信頼区間[CI]:0.41~0.69、p=0.0001)。 主要複合アウトカムを項目別にみると、発生に関するHRは心筋梗塞0.52(95%CI:0.35~0.76、p=0.0010)、緊急血行再建術の必要性0.19(0.07~0.52、p=0.0010)、脳卒中0.60(0.25~1.46、p=0.2650)、全死因死亡0.89(0.62~1.28、p=0.5340)であった。 出血に関して、侵襲的治療群で重大出血4例(1.7%)、軽度出血23例(10.0%)、保存的治療群でそれぞれ4例(1.8%)、16例(7.0%)が認められた。大半は消化管での発生であった。 結果の傾向は、性別、2型糖尿病、クレアチニン血中濃度(103μmol/L以上)、ワルファリン使用、90歳超で層別化した場合も変わらなかったが、クレアチニン値について交絡作用と90歳超での効果修飾がみられた。また多変量Cox分析で、クレアチニン値と年齢で調節した侵襲的治療戦略の効果を調べた結果、侵襲的治療戦略と年齢間には有意な相互作用があり(p=0.009)、侵襲的治療の有効性は年齢の上昇とともに減弱することが示された。

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日本糖尿病学会:「キラリ☆女性医師!」に新記事を掲載

 日本糖尿病学会は、「女性糖尿病医サポートの取り組み」ホームページの「キラリ☆女性医師!」コーナーに、立川 佳美 氏(公益財団法人 放射線影響研究所 臨床研究部)、佐藤 麻子 氏(東京女子医科大学 臨床検査科/糖尿病センター)の記事を掲載した。 同コーナーは、さまざまな女性医師を紹介するコーナーとして2015年4月に開設され、これまでに9名の女性医師が実名で登場している。 各記事は以下関連リンクより閲覧可能。関連リンク「キラリ☆女性医師!」(日本糖尿病学会「女性糖尿病医サポートの取り組み」)

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加糖飲料への課税で購入量6%減少:メキシコ/BMJ

 メキシコで加糖飲料に対しておよそ10%課税をしたことで、その購入量が非課税の場合に比べ6%、1日1人当たり12mL減少したという。メキシコ・国立公衆衛生研究所のM. Arantxa Colchero氏らが、6,000戸超について行った観察試験の結果、報告した。メキシコでは、糖尿病や肥満の罹患率が高く、2014年から加糖飲料に1ペソ/Lの課税を導入している。BMJ誌オンライン版2016年1月6日号掲載の報告。53都市、20万人超を対象に試験 Colchero氏らは2012年1月~14年12月にかけて、人口5万人超の53都市の住民6,253戸(20万5,112例)を対象に、観察試験を行い、加糖飲料への課税前と課税後の消費量の違いについて検証した。 分析には、固定効果モデルを用い、飲料購入に対して経時的に影響を与えるマクロ経済的変数や、既存トレンドについて補正を行った。家族の年齢や性別、社会経済的水準(低、中、高レベル)などを変数として盛り込み、分析した。 2014年の課税・非課税飲料の購入量を比較し、課税前の傾向を基にして課税されなかった場合の予測購入量を推算し、実際購入量と比較した。社会経済的水準が低い群で減少率高く、年平均9%減少 2014年の課税がない場合の予測購入量と比べ、課税対象飲料の実際の購入量は、平均6%(-12mL/人/日)減少した。減少率は加速度的に増し、2014年12月には12%減となった。 社会経済的水準がいずれの群でも課税飲料の購入量は減少したが、低レベル群で最も大幅な減少が認められ、2014年平均で9%減少、また同年12月には17%の減少が認められた。 一方で、ボトル入りの水の購入量などが増えており、非課税飲料の購入量は、加糖飲料の課税がなかった場合の予測値と比べ4%増加した。

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日本糖尿病学会:「女性糖尿病医のフロントランナー: 伊藤 千賀子 氏」の記事を公開

 日本糖尿病学会「女性糖尿病医サポートの取り組み」ホームページでは、「女性糖尿病医のフロントランナー」コーナーに、疫学研究を通じて日本の糖尿病学の発展に寄与した伊藤 千賀子 氏(グランドタワー メディカルコート 理事長)の記事を掲載した。 同コーナーは、「日本の糖尿病学において、女性医師として道を開拓、そして現在も牽引されている先生方より寄稿いただき、紹介していくコーナー」で、第1回(2015年6月)には 大森 安恵 氏(海老名総合病院 糖尿病センター長/東京女子医科大学 名誉教授)の記事を掲載している。 以下関連リンクより閲覧可能。関連リンク「伊藤 千賀子 先生 :女性糖尿病医のフロントランナー」(日本糖尿病学会「女性糖尿病医サポートの取り組み」)

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治療前血圧によらず、降圧で心血管リスクが減少/Lancet

 英国・オックスフォード大学のDena Ettehad氏らは、システマティックレビューとメタ解析の結果、ベースラインの血圧値や併存疾患を問わず、降圧は心血管リスクを有意に減少することを明らかにした。結果を踏まえて著者は、「解析の結果は、130mmHg未満に対する降圧を、そして心血管系疾患、冠動脈疾患、脳卒中、糖尿病、心不全、慢性腎臓病を有する人の降圧治療の提供を強く裏付けるものであった」と報告している。心血管疾患予防に対する降圧のベネフィットは確立されているが、その効果が、ベースラインの血圧値や、併存疾患の有無、降圧薬の種類によって異なるかは明白になっていない。Lancet誌オンライン版2015年12月23日号掲載の報告。降圧ベネフィットをシステマティックレビューとメタ解析で評価 レビューはMEDLINEを介して1966年1月1日~2015年7月7日に発表された大規模降圧試験を検索して行われた(最終検索は2015年11月9日)。すべての降圧に関する無作為化試験を適格とし、各試験群のフォローアップが最低1,000人年であったものを包含した。ベースラインで併存疾患ありのものも除外せず、また高血圧症以外を指標とする降圧薬の試験も適格とした。 要約データレベルで、試験特性、重大心血管疾患イベント、冠動脈疾患、脳卒中、心不全、腎不全、全死因死亡のアウトカムを抽出。逆分散加重固定効果メタ解析にて求めたプール推定値で評価を行った。収縮期血圧10mmHg低下で各イベントの相対リスクは0.72~0.83に 検索により123試験61万3,815例のデータを特定。メタ回帰分析の結果、降圧が大きいほど相対的にリスクは低下することが示された。収縮期血圧10mmHg低下は、重大心血管疾患イベントリスク(相対リスク[RR]:0.80、95%信頼区間[CI]:0.77~0.83)、冠動脈心疾患(0.83、0.78~0.88)、脳卒中(0.73、0.68~0.77)、心不全(0.72、0.67~0.78)のリスクを有意に低下した。試験集団の全死因死亡率は有意に13%減少した(0.87、0.84~0.91)。しかしながら、腎不全に対する効果は有意ではなかった(0.95、0.84~1.07)。 同様のリスク減少(収縮期血圧10mmHg低下による)は、ベースラインの収縮期血圧の平均値が高値であった試験、および低値であった試験でもみられた(すべての傾向のp>0.05)。 ベースラインでの疾患歴の違い(糖尿病とCKDを除く)による重大心血管疾患の比例リスクの低下については、エビデンスは得られなかったものの、わずかだが有意なリスクの低下は認められた。 降圧薬別にみると、β遮断薬が重大心血管イベント、脳卒中、腎不全の予防について他剤と比べて劣性であった。Ca拮抗薬は、他剤と比べて脳卒中の予防について優れていたが、心不全予防については劣性であった。心不全予防については利尿薬が他剤と比べて優れていた。 なお、バイアスリスクについては113試験が低いと判定され、不明は10試験であった。アウトカムのばらつきも低~中等度であった。I2検定による結果は、重大心血管疾患イベント41%、冠動脈疾患25%、脳卒中26%、心不全37%、腎不全28%、全死因死亡35%であった。 また、層別解析の結果、ベースラインで130mmHg未満の低値であった人を包含した試験で比例効果が減弱したとの強いエビデンスはみられず、重大心血管イベントは、ベースラインでさまざまな併存疾患のハイリスク患者で明白に低下したことが示され、降圧効果についてはSPRINT試験と一致した所見が得られたとしている。

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日本人における便秘と心血管疾患死のリスク

 大阪大学の久保田 康彦氏らは、排便頻度および下剤使用と心血管疾患(CVD)との関連について、日本人の大規模コホート研究であるJACC(Japan Collaborative Cohort)Studyで検討した。その結果、便秘はCVD危険因子への曝露を示すマーカーとなる可能性があり、下剤使用は冠動脈疾患と虚血性脳卒中による死亡の危険因子となりうることが示唆された。Journal of epidemiology誌オンライン版2015年12月26日号に掲載。 本研究では、1988~90年にCVDやがんの既往のない7万2,014人(40~79歳、男性2万9,668人、女性4万2,346人)について、排便頻度(毎日・2~3日に1回・4日以上に1回)と下剤使用(はい・いいえ)に関する情報を含むライフスタイルのアンケートを開始時に実施し、2009年まで追跡した。 主な結果は以下のとおり。・116万5,569人年のフォローアップの間に死亡した参加者は、冠動脈疾患が977人(男性561人、女性416人)、脳卒中全体が2,024人(男性1,028人、女性996人)、虚血性脳卒中が1,127人(男性606人、女性521人)、出血性脳卒中が828人(男性388人、女性440人)であった。・CVDの危険因子(糖尿病、ストレス、うつ病、運動不足など)の保有率は、下剤使用者と排便頻度の低い人で高かった。・多変量解析による下剤使用者のハザード比(95%CI)は以下のとおり。 冠動脈疾患:1.56(1.21~2.03) 脳卒中全体:1.27(1.08~1.49) 男性における虚血性脳卒中:1.37(1.07~1.76) 女性における虚血性脳卒中:1.45(1.17~1.79)・追跡期間初期の死亡を除外しても同様の結果が認められた。・排便頻度とCVDによる死亡の間に有意な関連は認められなかった。

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硝酸イソソルビドは拡張不全の運動耐容を低下させる?(解説:野出 孝一 氏)-469

 わが国でも高齢化社会や、肥満、糖尿病の増加に伴い、心不全、とくに拡張不全の患者数が急増している。拡張不全は生命予後の悪化のみならず、運動耐容能の低下に大きく影響している。 一方、ACE阻害薬やβ遮断薬でさえ、拡張不全の生命予後を改善する薬剤はいまだ見出されておらず、実臨床ではケースバイケースで個別に利尿薬等で拡張不全の治療を行っているのが現状である。硝酸薬は、とくに虚血性心疾患を伴う慢性心不全に対して、生命予後の改善というよりは、自覚症状の改善を目的として処方されているケースが多い薬剤である。 今回の研究は、その硝酸薬である硝酸イソソルビドが、拡張不全に対して、1日平均加速度単位という感度が高い運動耐容能の指標を、プラセボに比して有意に低下させることを報告したものである。理由として、1週間間隔という短期間で30mgから60mg、120mgに増量することで血圧が低下し、交感神経が賦活化したことや、多剤処方による薬物同士の相互作用などが考えられる。慢性拡張不全の症状軽減に作用すると考えられていた硝酸薬が、6週間で日常生活動作レベルを悪化したことは、軽症心不全に対し容易に硝酸薬を使用することに対し、注意を喚起している。ただ、拡張不全に対する硝酸薬の予後に対する大規模介入研究は、今後必要である。

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必要以上にHbA1cを検査することは糖尿病の過剰治療につながる(解説:吉岡 成人 氏)-468

日本の現状と米国糖尿病学会の推奨 血糖コントロールが安定している2型糖尿病患者において、インスリン製剤を使用していない患者では、どの程度の間隔でHbA1cを測定するのが適切なのであろうか。 私たちの施設では、非薬物療法の場合は3ヵ月から半年に1回、経口糖尿病治療薬を使用している場合は、2~3ヵ月に1回、インスリン治療を行っている患者では、1~2ヵ月に1回の間隔で測定を行っている。糖尿病の専門施設で病診連携を積極的に行っている場合には、2型糖尿病の場合は1年に1~2回程度、しかし、連携先の一般のクリニックでは、おそらく毎月1回程度はHbA1cを測定していると思われる。 米国糖尿病学会(ADA:American diabetes association)ではHbA1cの適正な測定間隔について、・血糖コントロール目標を達成し、安定している場合には少なくとも年に2回以上・治療モードを変更した場合ないしは血糖コントロール目標を達成していない場合には 3ヵ月に1回・HbA1cの簡易測定装置を利用したPOCT(point-of-care testing)によって、より適切に治療モードの変更を行うことができる。と記載している(Standards of Medical Care in Diabetes-2015: Diabetes Care. 2015;38: S34-35.)。 医療費や医療に対するアクセスが日本とは異なる、米国における推奨(Recommendations)をどの程度尊重するかには慎重な姿勢が求められるが、今回、HbA1cの過剰な測定が糖尿病の「過剰治療につながる」という論文がBMJに公表された。安定した2型糖尿病患者でHbA1c測定を3回以上実施するのは過剰治療 インスリン製剤を使用せずに血糖コントロール目標が達成され、維持されている場合は、2型糖尿病では、年に1~2回のHbA1cの測定が「適切」と考えられているため、地域住民を対象とした後ろ向きの調査によって、HbA1cの過剰測定が治療変更へ影響しているかどうかを検討したものである。 全米8,600万人以上の民間保険加入者を対象とした、診療報酬請求データベースであるOptum Labs Data Warehouseおよびメディケア・アドバンテージの2001~14年のデータが解析の対象となっている。 18歳以上で、インスリンを使用せずに血糖コントロールが安定しており(24ヵ月以内の2回の検査でいずれもHbA1c<7.0%)、重症の低血糖や高血糖の既往がない2型糖尿病患者を抽出し解析が行われた。妊娠中の患者は除外されている。HbA1cの測定は2回目の実施を起点としてその後24ヵ月までの実施回数を数え、ガイドラインの推奨回数(6ヵ月ないしはそれ以上の間隔で2回/年まで)、高頻度(3~4回/年)、過剰(5回以上/年)に分類。治療レジメンの変更は、検査の3ヵ月後と3ヵ月前の薬剤の診療報酬請求を比較することで確認している。血糖降下薬の薬剤数の増加、インスリン製剤の追加を「治療の強化」と判定している定義し、脱強化は1つ以上の薬剤を中止した場合とした。 解析の対象となったのは、3万1,545例、平均年齢58±11歳、HbA1cは6.2±0.4%、全体の32.9%は経口糖尿病治療薬を投与されておらず、37.7%は単剤での治療、21.3%は2剤、8.2%が3剤以上の併用であった。 HbA1cの測定頻度が適切でRecommendationに沿っていたのは39.7%であり、過剰が5.8%、高頻度は54.5%であり、およそ60%がRecommendationを超えて実施されていた。 検査回数の多い患者は、年齢が高く、合併症罹患率が高く、糖尿病治療薬の数が多く、HbA1cが高値であり(いずれもp<0.001)、一般医よりも専門医ではHbA1cの測定頻度が高かった。 解析期間中に治療モードの変更がなかった患者は81.6%、血糖コントロールが推奨目標値を満たしたにもかかわらず治療が強化された患者が8.4%認められ、HbA1cの測定が過剰な群で13%、高頻度の測定群で9%、推奨範囲の測定患者では7%と、HbA1cの測定が多いことが過剰治療と関連することが確認された(p<0.001)。HbA1cが過剰に測定された群では、HbA1cの測定が推奨回数にとどまった群に比較して、治療が強化される可能性が有意に高かった(オッズ比:1.35、95%信頼区間:1.22~1.50)。 著者らは、推奨回数以上のHbA1cの測定が過剰な血糖降下薬治療をもたらす可能性があり、過剰な検査が保健医療における無駄を増やし、糖尿病管理における患者の負担を増大させると結論付けている。日本における実情を勘案してみると 医療費が日本と比べ桁違いに高い米国で、保険会社のサポートを受けて実施された後ろ向き観察研究であり、データも保険会社が保有しているものが使用されている。検査回数の適正化が無駄な医療費を減らし、患者の負担を軽減すると結論付けているが、このデータには、治療の中断や未治療の患者は入ってこない。確かに、医療機関を定期的に受診している50代後半のHbA1cが6.2%の患者では、HbA1cの測定は年に数回で構わないのであろうが、診察の機会が少ないことは患者の病識を希薄にし、治療の中断にもつながる。日本においては、未受診や治療を中断している患者が糖尿病患者全体の30%を超えるという現状があることを勘案すると、このデータをそのまま受け止めるのはためらいを感じざるを得ない。

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糖尿病による認知症リスクに男女差あり~230万人の解析

 2型糖尿病により上乗せされる心血管疾患リスクは、男性より女性で大きい。糖尿病は認知症の危険因子でもあるが、その関連性に男女差がないかどうかは不明である。オーストラリアAlfred HealthのSaion Chatterjee氏らは、男女の糖尿病患者と認知症発症における性特異的な関連を検討するために、未発表データを用いてメタ解析を行った。その結果、2型糖尿病患者は非糖尿病者に比べて認知症の発症リスクが約60%高いこと、また、血管性認知症の上乗せリスクは女性のほうが大きいことが示唆された。Diabetes Care誌オンライン版2015年12月17日号に掲載。 著者らは、2014年11月以前に発表された研究で、糖尿病と認知症とのプロスペクティブな関連についての報告を体系的に検索した。各研究の著者から、糖尿病と認知症(全体およびサブタイプ)の関連における未発表の性特異的相対リスク(RR)および95%CIを入手した。ランダム効果メタアナリシスを用いて、性特異的RRおよびRRの女性対男性比(RRR)をプールした。 主な結果は以下のとおり。・14研究、合計231万330人、認知症10万2,174例のデータを解析した。・複数の交絡因子による調整後の解析では、男女共に、糖尿病により何らかの認知症のリスクが約60%増加した(女性:プールされたRR 1.62 [95%CI:1.45~1.80]、男性:同 1.58 [同:1.38~1.81])。・血管性認知症における糖尿病関連RRは、女性で2.34(95%CI:1.86~2.94)、男性で1.73(同:1.61~1.85)であった。また、非血管性認知症におけるRRは、女性で1.53(同:1.35~1.73)、男性で1.49(同:1.31~1.69)であった。・糖尿病の女性の血管性認知症の発症リスクは、男性よりも19%高かった(複数因子で調整されたRRR 1.19 [95%CI:1.08~1.30]、p<0.001)。

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高齢者のSU薬とワルファリンの併用、低血糖リスク増大/BMJ

 高齢者のワルファリンとスルホニル尿素薬(SU薬)の同時服用は、SU薬単独服用時に比べ、低血糖による病院救急部門受診・入院リスクを約1.2倍に増大することが、また、転倒リスクも約1.5倍に増大することが明らかにされた。米国・南カリフォルニア大学のJohn A. Romley氏らが、65歳以上のメディケア出来高払いプラン加入者の保険請求データを基に後ろ向きコホート試験を行った結果、示されたという。著者は、「結果は、これら薬物間の重大な相互作用の可能性を示唆するものだ」と指摘している。BMJ誌オンライン版2015年12月7日号掲載の報告。2006~11年の保険請求データを基に併用群 vs.SU薬単独群を分析 研究グループは、メディケア出来高払いプラン加入者の20%に相当する保険請求データを基に、SU薬(glipizideまたはグリメピリド)服用高齢者において、ワルファリンの併用が、低血糖などによる病院救急部門受診または入院リスク増大と関連するのかを調べた。被験者は、2006~11年にSU薬を処方されていた46万5,918例。そのうちワルファリンを処方されていたのは、7万1,895例(15.4%)だった。 主要評価項目は、ワルファリンとSU薬を同時処方されていた四半期(併用群)と、SU薬のみ処方されていた四半期(単独群)とで比較した、低血糖による病院救急部門受診または入院の発生率だった。多変量ロジスティック回帰法にて各被験者特性を補正し分析した。併用群で低血糖1.22倍、転倒1.47倍、精神状態関連1.22倍 結果、低血糖による病院救急部門受診または入院の発生は、併用群1,903件/393万8,939人・四半期、単独群は294件/41万6,479人・四半期で、併用群が有意に高率だった(補正後オッズ比[OR]:1.22、95%信頼区間[CI]:1.05~1.42)。 その中でも同時服用による低血糖発症リスクは、ワルファリンを初めて服用する人や、65~74歳の人で高かった。 また、ワルファリンとSU薬の同時服用時は、転倒(補正後OR:1.47、95%CI:1.41~1.54)や変性意識状態・精神状態関連(同:1.22、1.16~1.29)の病院救急部門受診や入院リスクについても、SU薬単独服用時に比べて有意に高率だった。なお、結果について著者は、ワルファリン使用と重症低血糖の関連については交絡因子の存在が否定できないこと、また今回の所見をもって高齢者全般について言えるものではないとしている。

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医師が選んだ「2015年の漢字」を発表!【CareNet.com会員アンケート結果発表】

12月15日に日本漢字能力検定協会が発表した『今年の漢字』では、「安」が1位に選ばれました。ところで、今年の世相を表す漢字について、医師に聞いてみたらどんな結果になるのでしょうか?CareNet.com医師会員を対象に募集したところ、1位に選ばれたのは「乱」でした。2位以下にランクインした漢字にも、今年らしさがよく表れています。アンケートの結果から、トップ5を発表します。※発表にあたって今年もケアネットの達筆社員が筆を執りました。書を持つ5人も弊社社員です。1位乱安保法案可決やマイナンバー法施行による政治の混乱、東京オリンピックのエンブレム騒動、ISによる数々の人質事件やテロ事件など。今年も多くの出来事が物議を醸したり恐怖に陥れたり、何かと「混乱」の一年だったというコメントが、「乱」の字を挙げた先生方からいくつも寄せられました。世の中と、そして人々の心の動揺までもを言い表すかのような一文字ですね。 「乱」を選んだ理由(コメント抜粋)安保闘争、ISISなど何かと乱れた1年だったように思います。(30代 呼吸器内科医/富山県)安保法、マイナンバーなど国民の理解が進まないまま乱立したため。それによって混乱をきたしているから。(30代 整形外科医/福岡県)安全保障問題、TPPや無差別テロなどで世の中が混乱している様に感じる。(40代 消化器外科医/沖縄県)安全保障問題、自然災害や大きな飛行機事故や船舶事故、ISのテロ行為など、世の中を混乱させる事柄が多かった様に思うからです。(50代 内科医/広島県)宗教戦争とはいいませんが、あまりにも寛容さがなさ過ぎます。経済・政治・宗教の混乱が「ごちゃごちゃ感」があり、選びました。(60代 内科医/東京都)2位戦第2位に選ばれた「戦」も、安保法案や沖縄の米軍基地移設問題など、戦争を想起させるため、この字を選んだというご意見が多く寄せられました。もう1つ、ラグビー日本代表の活躍と五郎丸歩選手の人気というポジティブなイメージをこの字に当てはめているというコメントもいくつかありました。 「戦」を選んだ理由(コメント抜粋)安全保障関連法案や沖縄辺野古基地移転など戦争に関する話題が多かったのに加えて、ラグビーのようにスポーツにおける戦いで躍進があったため。(40代 脳神経外科医/大阪府)世界中で戦争がなくならないのは厳然とした事実です。その中で、憲法9条だけでは国民の命を守れない事に目を向けるようになった転機の年です。(50代 内科医/広島県)ISによる人質事件に始まり、今回のパリのテロなど、テロ組織の「戦い」に明け暮れた一年だったように思います。安全保障法制も「戦」争法案と騒がれたこともあります。(50代 内科医/和歌山県)安全保障法案の成立やISのテロ、人質殺害など戦争の機運が高まるニュースが多かった。(20代 泌尿器科/群馬県)3位偽横浜のマンション杭打ちデータ偽装、欧州自動車大手の排出ガスデータ改ざん問題、国内大手電機メーカーの粉飾決算など、今年も数々の偽装の発覚が目立ちました。それを物語るかのような一文字です。このようなニュースはなかなかなくならないですね。 「偽」を選んだ理由(コメント抜粋)ここ毎年、この漢字しか思いつかない。(40代 外科医/京都府)東芝の粉飾決算、東京五輪エンブレムパクリ、マンション杭打ちデータ偽装、ギリシアの借金問題、フォルクスワーゲンの排気ガスデータ偽装……などなど。(30代 消化器内科医/静岡県)くい打ちデータ改ざんをはじめとして、日本の物作りは高品質であると思っていたものが、そうではないということが明らかとなったニュースが多いため。(40代 医師/山口県)4位争過激派組織ISが次々に仕掛けた人質事件やテロ事件に、世界中が恐怖に陥れられることが多かったこの一年を表している漢字です。また、安保法案や中国との領土問題など国内外の政治に関しても「争」の字を想起させるというご意見も多く寄せられました。 「争」を選んだ理由(コメント抜粋)国同士の争いやISの問題、TPPもまた争いであろう。(30代 小児科医/愛知県)戦争法案可決、パリでのテロ、ISの台頭、中国の南・東シナ海の侵攻など戦争や争いごとを感じる一年だったから。(40代 精神科医/岡山県)今年もあちこちで起こっている様々な争い。フランスの同時多発テロ、争いの負のスパイラルは繰り返されます。(50代 整形外科医/新潟県)5位安日本漢字能力検定協会発表の『今年の漢字』に選ばれた「安」は、CareNet.com医師会員では5位にランクイン。安倍政権の下で安保法案が可決されたという2つの「安」という意味を含んでいるようです。ほかにも、流行語大賞のトップ10に入ったお笑い芸人のセリフが連想されるというコメントもありました。 「安」を選んだ理由(コメント抜粋)安保関連法、ISによるテロ、マイナンバーの安全性に対する懸念など、安全、安心に関する事柄が多かった印象があるため。(40代 糖尿病・代謝・内分泌内科医/北海道)安保関連法案、安心してください、など。(30代 放射線科医/富山県)円安、安倍総理、安保にちなんで。(60代 呼吸器内科/埼玉県) アンケート概要アンケート名 :『医師が選ぶ!今年の漢字』実施日    :2015年11月18日調査方法   :インターネット対象     :CareNet.com会員医師有効回答数  :1,016件

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過度のHbA1c検査が糖尿病治療の過剰化をもたらす/BMJ

 血糖コントロールが安定した2型糖尿病患者の多くでは、糖化ヘモグロビン(HbA1c)の検査回数が多過ぎ、そのため血糖降下薬による治療が過剰となる可能性があることが、米国メイヨークリニックのRozalina G McCoy氏らの検討で示された。米国では、インスリン製剤を使用せずに血糖コントロールが達成、維持され、直近の糖尿病関連の急性合併症がみられない成人2型糖尿病患者(妊婦を除く)には、年に1~2回のHbA1c検査が推奨されている。一方、HbA1cの検査回数が多いと保健医療における冗長性(redundancy)や無駄が増えることが報告されているが、これらの試験は規模が小さいため、過剰なHbA1c検査が治療に及ぼす影響の評価は難しいという。BMJ誌オンライン版2015年12月8日号掲載の報告。HbA1c検査頻度別の治療変更への影響を後ろ向きに評価 研究グループは、2型糖尿病患者におけるHbA1c検査の実施状況およびその治療への影響を評価するために、地域住民ベースのレトロスペクティブな観察試験を行った(米国医療研究・品質調査機構[AHRQ]などの助成による)。 解析には、全米の8,600万人以上の民間保険加入者を対象とした診療報酬請求データベースであるOptum Labs Data Warehouseおよびメディケア・アドバンテージの2001~14年のデータを用いた。 対象は、年齢18歳以上、血糖コントロールが安定し(24ヵ月以内の2回の検査でいずれもHbA1c<7.0%)、インスリン製剤を使用しておらず、重症の低血糖や高血糖の既往がない2型糖尿病患者であり、妊婦は除外した。 HbA1c検査の頻度は、2回目を起点としてその後24ヵ月までの実施回数を数え、ガイドラインの推奨回数(0~2回/年)、高頻度(3~4回/年)、過剰(5回以上/年)に分類した。 治療レジメンの変更は、検査の3ヵ月後と3ヵ月前の薬剤の診療報酬請求を比較することで確認した。治療の強化は、血糖降下薬の薬剤数の増加およびインスリン製剤の追加と定義し、脱強化は1つ以上の薬剤を中止した場合とした。HbA1c検査は60%以上が推奨回数以上、過剰群は強化療法が1.35倍 解析の対象となった3万1,545例のベースラインの平均年齢は58±11歳、起点の検査時の平均HbA1cは6.2±0.4%であった。32.9%が血糖降下薬の投与を受けておらず、1剤が37.7%、2剤が21.3%、3剤以上は8.2%であった。 HbA1c検査の頻度は、過剰が5.8%(1,828例)、高頻度が54.5%(1万7,182例)、推奨回数は39.7%(1万2,535例)であった。再検査までの期間中央値は、それぞれ4週、12週、27週だった。 検査回数の多い患者は、年齢が高く、合併症罹患率が高く、糖尿病治療薬の数が多く、HbA1cが高値であった(いずれも、p<0.001)。 また、年間の医療提供者の数が、HbA1c検査頻度が推奨回数の患者に比べ過剰群(オッズ比[OR]:1.14、95%信頼区間[CI]:1.10~.1.18、p<0.001)および高頻度群(OR:1.05、95%CI:1.04~1.07、p<0.001)はともに有意に多かった。 起点のHbA1c検査後に、81.6%の患者は治療を変更しなかったが、血糖コントロールが推奨目標値を満たしたにもかかわらず、治療が強化された患者が8.4%認められた。その内訳は、過剰群が13%、高頻度群が9%、推奨回数群は7%だった(p<0.001)。 HbA1c検査頻度の過剰群は、推奨回数群に比べ強化療法が施行される可能性が有意に高かった(OR:1.35、95%CI:1.22~1.50)が、脱強化療法への移行には有意な差はなかった(同:1.08、0.97~1.20)。 過剰な検査の割合は、2001~08年には大きな変動はなかったが、09年以降は有意に減少した。11年の過剰検査率は、2001~02年に比べ46%低下した(OR:0.54、95%CI:0.46~0.64、p<0.001)。 著者は、「60%以上が推奨回数以上の検査を受けており、これが過剰な血糖降下薬治療をもたらす可能性がある」とまとめ、「過剰な検査は、保健医療における無駄を増やし、糖尿病管理における患者の負担を増大させる」としている。

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幸せだと長生きするとは本当か?/Lancet

 幸福であることで寿命が伸びたり、ストレスによる苦痛が死亡を早めることはないとの研究結果が、オーストラリア・ニューサウスウェールズ大学のBette Liu氏らにより報告された。幸福や、精神的負担感(ストレス)が少ない、落ち着いて、くつろぎ感(リラックス)のある生活は、死亡率を低下させることが示唆されている。一方、不幸は、喫煙、アルコールの過剰摂取、肥満、運動不足など、疾患の危険のある生活様式をもたらす可能性があるが、むしろ不健康が不幸の原因となる逆因果関係の重要性が指摘されており、これらの交絡因子で補正すると、不幸は死亡率の上昇とは関連しないとする研究もあり、統一的な見解は得られていないという。Lancet誌オンライン版2015年12月9日号掲載の報告。約72万人の女性で幸福が死亡に及ぼす影響を評価 研究グループは、Million Women Studyのデータを用いて、幸福やそれに関連する健康的な生活の主観的指標(ストレスが少ない、落ち着き、リラックス)が、逆因果関係や交絡因子を適切に考慮しても、直接的に死亡を低減するかとの疑問に答えるための検討を行った。 Million Women Study(http://www.millionwomenstudy.org/introduction/)は、女性のさまざまな健康問題の解決を目的とする英国の全国調査である。1996年5月1日~2001年12月31日に、イングランドおよびスコットランドの50~69歳の女性約130万人が登録され、電子記録により原因別の死亡の追跡調査が行われた。 被験者には、登録から3年後にベースラインの質問票が送付され、社会人口学的因子や生活様式のほか、健康状態、幸福、ストレス、落ち着き、リラックスに関する質問に、自己評価で回答するよう求められた。 ベースラインの質問票への回答時に心疾患、脳卒中、COPD、がんが認められなかった女性において、2012年1月1日までの死亡(全死因、虚血性心疾患、がん)について解析を行った。 Cox回帰を用いてベースラインの自己評価による健康状態と生活様式の因子で補正したうえで、「不幸」(幸福を感じる頻度が「ときどき」「ほとんど/まったくない」)と回答した女性の死亡率を、「ほとんどいつも幸福」と答えた女性と比較し、死亡の率比(RR)を算出した。 71万9,671例(年齢中央値:59歳、四分位範囲:55~63)が解析の対象となり、平均9.6年(SD 1.9)の追跡期間中に4%(3万1,531人)が死亡した。不健康は不幸をもたらすが、不幸で死亡率は上昇しない 「ほとんどいつも幸福」と答えた女性が39%(28万2,619人)、「たいていは幸福」が44%(31万5,874人)であり、「不幸」との回答は17%(12万1,178人)だった。 ベースライン時に自己評価による健康状態が「不良」または「普通」と答えた女性では、「不幸」と強い関連が認められた(補正RR:0.298、99%信頼区間[CI]:0.293~0.303)。 年齢、自己評価による健康状態、高血圧・糖尿病・喘息・関節炎・うつ状態・不安の治療、社会人口学的因子や生活様式因子(喫煙、窮乏、BMIなど)で補正すると、「不幸」は全死因死亡(「ほとんどいつも幸福」に対する「不幸」の補正RR:0.98、95%CI:0.94~1.01)、虚血性心疾患死(補正RR:0.97、95%CI:0.87~1.10)、がん死(補正RR:0.98、95%CI:0.93~1.02)とは関連しなかった。 ベースライン時に健康状態が「良好」「きわめて良好」と答えた女性では、「不幸」は虚血性心疾患死およびがん死とは関連がなかった。 また、健康状態が「良好」「きわめて良好」と答えた女性では、「ストレスがある」「リラックスできない」「落ち着かない」のいずれの場合でも、全死因死亡率が上昇することはなかった。 著者は、「中年女性では、不健康が不幸の原因となる可能性はある。これを考慮したうえで交絡因子で補正すると、幸福やストレスは、死亡に対し直接的に重大な影響は及ぼさない」と結論している。

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