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非薬物的介入の併用で認知症への抗精神病薬使用が減らせるか

 英国・ロンドン大学のClive Ballard氏らは、介護施設に入居中の認知症患者を対象に、抗精神病薬の見直し、社会的交流、運動などの介入が、抗精神病薬の使用状況や興奮、うつなどの症状に及ぼす影響を評価した。その結果、抗精神病薬の見直しにより使用が減少したが、より高いベネフィットを期待するには、その他の非薬物的介入も併用することが望ましいと報告した。American Journal of Psychiatry誌オンライン版2015年11月20日号の掲載報告。 研究グループは、英国の介護施設16ヵ所に入居中の認知症患者を対象とし、2種のレプリケーションを用いたクラスター無作為化要因対照試験を実施した。全介護施設が、患者中心医療のトレーニングを受けた。8施設が「抗精神病薬の見直し」「社会的交流の介入」「運動介入」に割り付けられ、9ヵ月間の介入を実施した。なお、大半の施設が1つ以上の介入に割り付けられ実施した。主要アウトカムは、抗精神病薬の使用、興奮、うつとした。副次的アウトカムは、全般的神経精神症状および死亡率であった。 主な結果は以下のとおり・抗精神病薬の見直しは、抗精神病薬の使用を有意に50%減少させた(オッズ比:0.17、95%信頼区間[CI]:0.05~0.60)。・抗精神病薬の見直しと社会的交流介入の併用は、どちらも実施しなかったグループと比べ、死亡率を有意に減少させた(オッズ比:0.26、95%CI:0.13~0.51)。・抗精神病薬の見直しを受け、社会的交流の介入を受けなかったグループは、どちらも受けていないグループに比べ、神経精神症状のアウトカムが有意に不良であった(スコアの差:+7.37、95%CI:1.53~13.22)。・この負の影響は、社会的交流の併用により軽減された(-0.44、-4.39~3.52)。・運動介入は、神経精神症状を有意に改善したが(-3.59、95%CI:-7.08~-0.09)、うつに関しては改善が認められなかった(-1.21、-4.35~-1.93)。・興奮に対して有意な影響を及ぼす介入は確認されなかった。(ケアネット)精神科関連Newsはこちらhttp://www.carenet.com/psychiatry/archive/news

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院内でコーヒーを最もよく飲む診療科は?/BMJ

 院内で医師が飲むコーヒーの年間摂取量は、外科医が内科医より多い傾向があり、専門科医別にみると整形外科医が最も多く、最も少ないのは麻酔科医だった。また、若手医師よりも、経験5年超のベテラン医師のほうが摂取量は多いこと、部門トップが最も多くおごっていることなどが判明したという。スイス・Kantonsspital St. Gallen社のKarlmeinrad Giesinger氏らが、ある教育病院に所属する医師800人弱について、1年間の院内カフェテリアにおけるコーヒー購入状況を調べ報告した。BMJ誌オンライン版2015年12月16日号クリスマス特集号掲載の報告より。男性約400人、女性約300人を後ろ向きに追跡 Giesinger氏らは、2014年にスイスの教育病院に所属する766人(うち男性425人、女性341人)を対象に、後ろ向きコホート研究を行い、コーヒーの年間摂取量について分析を行った。 被験者の内訳は、内科医201人、一般外科医76人、麻酔科医67人、放射線科医54人、整形外科医48人、婦人科医43人、神経内科医36人、神経外科医23人、その他の診療科医96人だった。 主要評価項目は、1人当たりの年間コーヒー購入量だった。男性が女性より、上級医が下級医より多量 その結果、2014年に院内カフェテリアでコーヒーを購入したのは、被験者医師の84%にあたる644人で、合わせて7万772杯だった。 コーヒーの年間摂取量と医師の専門科の間には、有意な関連が認められた(F=12.45、p<0.01)。年間コーヒー摂取量が最も多かったのは整形外科医で189杯(標準偏差:136)、次いで放射線科医の177杯(同:191)、一般外科医167杯(同:138)だった。 一方、年間コーヒー摂取量が最少だったのは、麻酔科医の39杯(同:48)だった。 性別では、女性が年間86杯(同:86)に対し男性が年間128杯(同:140)と有意に多かった(t=-4.66、p<0.01)。エスプレッソの摂取量についても、女性が年間10杯(同:19)に対し男性が27杯(同:46)と2倍以上有意に多かった(t=-6.54、p<0.01)。 さらに、上級医のほうが下級医に比べ、摂取量が多い傾向が認められた(F=4.55、p=0.04)。若手医師や研修医は年間平均95杯(同:85)だったのに対し、経験5年超のシニアの医師は同140杯(同:169)だった。 また、コーヒーを同僚医師などにおごる回数も、上級医になるにつれて増加の傾向が認められた(x2=556.24、p<0.01)。1人当たりの年間摂取量における2杯以上の購入回数をみると、若手医師が15%に対し、5年超のシニアの医師は22%、所属部門トップでは年間摂取量はシニアの医師よりも少なかったが、2杯以上の購入回数が占めた割合は30%と最多だった。

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コリンエステラーゼ阻害薬の副作用、全世界の報告を分析

 アルツハイマー病(AD)に対してコリンエステラーゼ阻害薬(ChEI)が臨床使用できるようになって以来、AD患者におけるChEIの副作用スペクトラムを評価する世界的な医薬品安全性監視(ファーマコビジランス)研究は実施されていない。カナダ・ラバル大学のEdeltraut Kroger氏らは、WHO国際医薬品モニタリングプログラムのデータベース(VigiBase)を用い、16年にわたるADにおけるChEI関連副作用を分析した。その結果、精神神経系障害の副作用が最も多いこと、心血管系障害の副作用の重要性が過小評価されていた可能性があることなどを示した。結果を踏まえ、著者らは「患者のフレイルや高頻度の併用薬使用によっては、ChEIの投与を開始する前に副作用について注意が必要である」とまとめている。Annals of Pharmacotherapy誌2015年11月号(オンライン版2015年8月31日号)掲載報告。コリンエステラーゼ阻害薬関連副作用を抽出して分析 研究グループは、1998年~2013年の間に5大陸からVigiBaseへ報告されたすべてのChEI(ドネペジル、リバスチミン、ガランタミン)関連副作用を抽出し、全般的な副作用、重篤な副作用、重篤でない副作用に関して分析した。 主な結果は以下のとおり。・58ヵ国から合計1万8,955件(副作用件数4万3,753件)の報告があった(女性60.1%、平均年齢77.4±9.1歳)。・欧州(47.6%)と北米(40.4%)からの報告が多くを占めた。・ほとんどの報告に、リバスチグミンとドネペジルが含まれていた(それぞれ41.4%)。・副作用は精神神経系障害(31.4%)が最も多く、胃腸障害(15.9%)、全身障害(11.9%)、心血管障害(11.7%)が続いた。・2006~13年の報告は、重篤でない副作用よりも重篤な副作用が多かった。重篤な副作用は精神神経系障害(34.0%)が最も多く、全身障害(14.0%)、心血管系障害(12.1%)、胃腸障害(11.6%)であった。・投薬過誤は重症例の2.0%で報告された。・死亡例は全体の2.3%であった。関連医療ニュース 抗認知症薬は何ヵ月効果が持続するか:国内長期大規模研究 認知症治療、薬物療法にどの程度期待してよいのか 抗認知症薬4剤のメタ解析結果:AChE阻害薬は、重症認知症に対し有用か?

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高度アルツハイマー病へのドネペジル投与は続けたほうがよいのか

 地域で暮らす中等度~高度のアルツハイマー病患者に対するドネペジル投与の中止は、当初1年間は介護施設入居リスクを増大するが、その後の3年間はドネペジル継続群と差はないことが示された。英国・ロンドン大学のRobert Howard氏らが、ドネペジルとメマンチンの投与について検討した無作為化二重盲検プラセボ対照試験「DOMINO-AD」の結果から報告した。複数の先行観察研究で、認知症の薬物治療に伴い介護施設入居時期が遅くなることが示唆されているが、軽度~中等度のアルツハイマー病患者を対象とした先行無作為化試験では、影響がないとする結果が示されていた。今回の結果を踏まえて著者らは、「継続の有益性が明白ではないとしても、ドネペジル治療の中止か継続かの決定は、中止による潜在的リスクを知らせたうえで行うべきである」と述べている。Lancet Neurology誌2015年12月号の掲載報告。 DOMINO-AD試験は、イングランドとスコットランドにある15の2次医療施設から被験者を募って行われた。対象は、地域で暮らす中等度~高度のアルツハイマー病患者で、ドネペジル10mgを3ヵ月以上継続処方され、直近6週間以上継続しており、標準化されたMini-Mental State Examination(MMSE)スコア5~13点であった。研究グループは被験者を、(1)ドネペジル(10mg/日)継続/メマンチンなし(継続群)、(2)ドネペジル中止/メマンチンなし(中止群)、(3)ドネペジル中止/メマンチン20mg/日開始(切り替え中止群)、(4)ドネペジル(10mg/日)継続/メマンチン(20mg/日)開始(併用継続群)のいずれかに無作為に割り付け、52週間治療を行った。52週以降の治療法の選択は、被験者および担当医師に任された。試験開始後52週間、居住地の記録を取り、その後3年間は26週間ごとに記録した。本検討では、本試験で副次アウトカムであった介護施設(nursing home)への入居(独居生活から住居型ケア施設への不可逆的な移動)について評価した。また、二重盲検期完了後1年間のフォローアップ期間における入居リスクについて、事後解析で評価した。 主な結果は以下のとおり。・2008年2月11日~10年3月5日に、継続群73例(25%)、中止群73例(25%)、切り替え群76例(26%)、併用群73例(25%)に無作為に割り付けられた。・無作為後4年間に162例(55%)が介護施設へ入居した。・各群における入居者数は同程度であった。継続群36例(49%)、中止群42例(58%)、切り替え群41例(54%)、併用群43例(59%)。・試験開始当初1年間、統合ドネペジル中止群の介護施設入居が、統合ドネペジル継続群と比べて有意に多かった(ハザード比:2.09、95%信頼区間[CI]:1.29~3.39)。しかし、その後の3年間で差はなくなり(同:0.89、0.58~1.35)、治療効果の経時的な不均一性が有意であることが判明した(p=0.010)。・メマンチン開始群と非開始群との比較では、1年目(同:0.92、0.58~1.45)あるいはその後3年間(同1.23、0.81~1.87)ともに、患者への影響は認められなかった。関連医療ニュース 抗認知症薬は何ヵ月効果が持続するか:国内長期大規模研究 ドネペジル+メマンチン、アルツハイマー病への効果はどの程度? 抗認知症薬4剤のメタ解析結果:AChE阻害薬は、重症認知症に対し有用か?  担当者へのご意見箱はこちら

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知ってほしい てんかんと共に生きる「悩み」

 「てんかんを持つ人が生き生きと暮らすためには、周囲の理解と連携が必要です」、そう話すのは、岡山大学大学院 医歯薬学総合研究科 発達神経病態学分野 准教授の吉永 治美 氏だ。 2015年11月10日、大塚製薬株式会社・ユーシービージャパン株式会社主催のてんかんアカデミーが開催された。てんかん患者は年齢や性別によってさまざまな悩みを抱える。てんかんを持ちながら生きる患者には、どのような助けが望まれているのか。今回は「小児期」「成長期」「女性」のそれぞれの視点からの悩み、そして求められる対策を考える。誤認しやすい「子供」のてんかん発作 小児てんかんは正しい診断・治療で治ることが多い。一方で、「発作が区別しにくく、誤診につながりやすい」という特殊性を持つ。間違った治療は“見せかけの難治てんかん”をもたらす。 たとえば、一口に「ボーっとする」といっても、全般発作である欠神発作と、部分発作である複雑部分発作の2つの可能性があり、区別は難しい。それぞれ使うべき薬剤も異なり、反対に使用してしまうと病状を悪化させる可能性がある。 また「親の介入が発作の誤認につながる場合もあるのも問題だ。わが子への心配が、発作の過小申告・副作用の過大申告などを招き、その結果、十分に薬剤を試せないうちに中断してしまう。 医療者側はこういった誤診・間違った治療を防ぐために、正確な病歴聴取や脳波検査・血中濃度測定など行うことが重要だ。患者はてんかんを持ちながら「成長する」 小児の患者もいつかは成人になる。成長過程で起こる問題としては、小児てんかん患者が成人になっても小児科を受診してしまう「キャリーオーバー」がある。 2013年の調査では、小児科医が成人科への転科を勧めにくい理由は「適当な紹介先がない」が75%と最も多い。実際、日本てんかん学会認定専門医の内訳をみると、小児科が55%と半分を占める。「成人てんかんを受け入れる専門医の不足」が現状の課題だ。 さらに軽度な症例に関しては、小児科と、内科を中心とする成人科のかかりつけ医との連携も重要となる。 小児てんかんは長期経過を見据えた治療が求められる。てんかん医師不足の改善と同時に、患者・家族へ小児期から今後必要となる治療の事前説明を行いながら、地域医師との連携を行うことが問題解決の一歩となる。てんかん患者であり「女性」であること てんかん患者が女性の場合、月経異常など性ホルモンへの影響に加え「妊娠・出産」が大きな悩みとなる場合が多い。 てんかん女性の妊娠合併症率は一般女性と比べ明らかな差はない。通常、発作回数は妊娠の影響を受けないが、発作が増加すると、妊娠中や出産時のリスクになるだけでなく、出産後に「赤ちゃんを抱っこしているときに発作が起き、赤ちゃんを落としてしまう」といった事態も起こりうる。ところが、発作が起きる要因として一番大きいのは「怠薬」であるといわれている。胎児に対する影響を心配して服用を中止してしまう女性が多くいるのだ。 これは、妊娠前から計画的に治療を見直すことで対処できる。妊娠に影響が少ない薬剤選択、発作の状態の維持など、専門医による正しい治療指導、そして周囲のサポートを充実させ、「てんかんを持つ女性を一人で悩ませない」ことが必要だ。 良質のてんかん診療をすべての患者が受けるためには「てんかん専門医の良質な診断と治療計画」が重要なことは間違いない。それと同時に「てんかんは特別な疾患ではない」という理解が進み、地域連携が進むことが求められる。 厚労省では「てんかん診療ネットワーク」という計画が進行中である。この取り組みにより、今後各地域に1つずつてんかん拠点病院が置かれ、地域連携を目指す試みが始まる。 このような取り組みによって、一人でも多くのてんかん患者が「てんかんと共に生きる」ことの課題を乗り越えられる未来が望まれる。

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梅毒に気を付けろッ! その2【新興再興感染症に気を付けろッ!】

ケアネットをご覧の皆さま、こんにちは。国立国際医療研究センター 国際感染症センターの忽那です。本連載「新興再興感染症に気を付けろッ!」、通称「気を付けろッ」は「新興再興感染症の気を付け方」についてまったりと、そして時にまったりと、つまり一貫してまったりと学んでいくコーナーです。第14回となる今回は梅毒の続きで、性交渉歴の聴取の仕方と梅毒の臨床症状についてです。デリケートな内容へのアプローチ梅毒は性感染症ですので、梅毒を疑った時点で性交渉歴を聞かなければなりません。読者の皆さまは、性交渉歴をどのように聴取していますでしょうか?もちろん「ねえねえ、セックスやってる~?」という90年代のバブリーなノリで聞いてはいけません。ここはビーチやゲレンデ、ましてやジュリアナ東京ではありません! われわれがいるのは病院であり、相手にしているのは患者さんなのですッ!われわれは、常日頃から性交渉歴というきわめて個人的な内容について、聴取していることに自覚的でなければなりません。患者さんのセックスについて、けっして軽く聞いてはならないのです。しかし、いきなり初対面の患者さんに、性交渉歴を聞くのはちょっとためらいがあることと思います。そんなときには「これはすべての患者さんに聞いていることなのですが…」「診断で大事なことかもしれないので、聞かせていただきたいのですが…」などの前置きをすると、患者さんも回答に抵抗が少ないかもしれません。「5つのP」を重点に肝心の問診の内容ですが、性交渉歴を聴取する際には「5つのP」を意識して問診することが重要です。米国疾病対策予防センター(CDC)のSTDガイドラインには「5P」と書いてあるのですが、性交渉の話で5Pっていうと、わが国では何となく誤解を招きやすい表現である気がしますので、私は「5つのP」と言っています、はい。表がその「5つのP」になります。画像を拡大するとくに重要なのはパートナーのPとプラクティスのPです。パートナーについては、男性か、女性か、両方かを聞きます。男性だから女性と、女性だから男性としか性交渉しないとは限りません。また、特定の相手のみとしか性交渉がないのか、不特定の相手ともあるのかによってSTDのリスクが大きく異なります。プラクティスは性交渉の内容です。通常の生殖器同士の性交渉だけでなく、オーラルセックス、オーラル・アナル・セックスなどの性交渉を行っているかを聴取します。3つ目のプロテクションのPは、コンドームの使用の有無によって感染のリスクを推定することができますし、4つ目の既往歴は性感染症の既往のある人は、また性感染症になりやすいという、けっして偏見ではなくキラリと光る真実に基づいています。このような「5つのP」を意識しながら、性感染症のリスク評価を行うわけですが、前回もご紹介したとおり、現在梅毒は大流行している状況です。また、今回の梅毒の流行は、当初MSM(Men who has sex with Men:男性と性交渉する男性)の間で始まりましたが、現在は男性-女性間でも感染例が多数報告されている状況です。ですからわれわれ臨床医は、とくに梅毒に関して疑う閾値を低くして診療に望む必要があります。再確認、梅毒の病態どのような場合に梅毒を疑うか? それは、今どの時期の梅毒を診ているのかを意識することが重要です。図1は梅毒の自然経過ですが、見ておわかりのとおりかなり複雑です。画像を拡大する第1期梅毒は、梅毒の病原微生物であるTreponema pallidumが進入した部位(陰茎、膣、肛門、口唇など)に、約3週間の潜伏期の後に硬性下疳と呼ばれる丘疹を生じる病態です(図2)。画像を拡大するこの硬性下疳は痛くないのが特徴で、本人も気付かないことが多々あります。この際、鼠径リンパ節腫大を伴うこともあります。第1期梅毒のときに治療がされなければ、約4~10週を経て第2期梅毒に移行します。第2期梅毒で特徴的なのは前回もご紹介したとおり、皮疹です。梅毒の皮疹は手のひら、足の裏にも皮疹が出るのが特徴です(図3)。画像を拡大するちなみに梅毒以外で手のひら・足の裏にも皮疹がみられる感染症としては、手足口病、日本紅斑熱、感染性心内膜炎、髄膜炎菌感染症などがあります。第2期梅毒のその他の臨床症状としては、発熱、全身倦怠感、リンパ節腫脹、関節痛などを呈することもあります。あるいは「腹痛の原因精査で内視鏡をしたら胃梅毒だった」「ネフローゼ症候群の原因が梅毒だった」「ブドウ膜炎の原因(以下同文)」というような、さまざまな病態を呈することがあります。第2期梅毒の臨床症状は非常に多彩です。かと思うと、第2期梅毒の臨床症状をまったく呈さずに、潜伏期梅毒に移行する症例もあり、梅毒の診断は時に非常に難しいのです。症状の出ない潜伏期梅毒潜伏期梅毒はその名のとおり、とくに症状を有さない梅毒の状態ですが、感染後1年以内のものは早期潜伏期梅毒、1年を越えるものは後期潜伏期梅毒と定義されます。厳密にきっちり1年で分かれるものではありませんが、早期潜伏期梅毒は性交渉でも感染性を有し、第2期梅毒を再発することがあるのに対し、後期潜伏期梅毒は、性交渉で感染することは少なくなります(母胎感染はありえます)。感染後さらに時間が経過すると、晩期梅毒という病態に移行するといわれています。しかし、抗菌薬が頻繁に処方される現代では、非常にまれな病態とされています。臨床現場でも、とりあえずカッコつけのために、鑑別診断として挙げることはありますが、ぶっちゃけ私も診たことがありません。さらにさらに、このような第1期から晩期までの梅毒の流れとは別に、いつのステージであっても神経梅毒という中枢神経系の感染症を発症することがあります。神経梅毒は早期には無症状であることも多く、臨床症状はなく髄液検査でのみ異常がみられることも多々あります。時間が経過すると、慢性に進行する認知症状などを呈し「なんか最近言っていることがおかしい」「計算ができなくなった」などといった症状で、神経内科や精神科などを受診することもあります。こうなってくると、いわゆる「Treatable Dementia(見逃してはいけない認知症)」の鑑別になってきます。いやー、梅毒の病態は非常に複雑です。梅毒がひっそりと流行しているのは、このような「診断の難しさ」も関与しているものと思われます。さて、梅毒だけでけっこう引っ張ってしまいましたが、次回はいよいよ梅毒の診断と治療についてご紹介いたしますッ!!1)Workowski KA, et al. MMWR Recomm Rep.2015;64:1-137.2)柳澤如樹ほか. モダンメデイア.2008;54:14-21.

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アルツハイマー病へ進行しやすい人の特徴は

 健忘型軽度認知障害(aMCI)患者における認知症の発症とBMIとの関連について、韓国・延世大学校のByoung Seok Ye氏らは調査した。Journal of Alzheimer's disease誌オンライン版2015年10月15日号の報告。 747例のaMCI患者の縦断的データより、ベースラインのBMI、その後のBMIの変化(フォローアップ中央値1.6年 [四分位範囲1.0~2.3])と、probableアルツハイマー型認知症(pADD)への進行リスクとの関連を調査した。aMCI患者は、低体重、正常体重、過体重、肥満のサブグループに分類した。さらに、フォローアップ中のBMIの変化に応じて、BMI増加、BMI安定、BMI減少のサブグループに分類した(BMIカットオフ値:フォローアップ中の年平均変化4%)。 主な結果は以下のとおり。・正常体重群と比較し、低体重群はpADDリスクが高く(HR:1.89、95%CI:1.07~3.37)、肥満群では同リスクが低かった(HR:0.70、95%CI:0.49~0.999)。・ベースラインのBMIで調整後、BMI減少群(HR:2.29、95%CI:1.41~3.72)、BMI増加群(HR:3.96、95%CI:2.62~6.00)ともにpADDへの進行リスクが増加した。 本調査結果より、ベースライン時の低体重がpADDへの進行リスクと関連する一方で、ベースライン時の肥満は同リスクの低下と関連することが明らかになった。また、ベースライン時のBMIにかかわらず、フォローアップ期間中のBMIの有意な変化はpADDへの進行リスクの高さと関連することが示唆された。関連医療ニュース アルツハイマー病、進行前の早期発見が可能となるか 早期アルツハイマー病診断に有用な方法は 長期抗コリン薬使用、認知症リスク増加が明らかに  担当者へのご意見箱はこちら

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新規抗てんかん薬P3、てんかん部分発作の補助治療に有用

 米国・Mid-Atlantic Epilepsy and Sleep Center のPavel Klein氏らは、選択的高親和性シナプス小胞タンパク質2Aリガンドであるbrivaracetam(BRV、国内未承認)の、てんかん部分(焦点)発作(POS)の補助治療としての有効性と安全性を明らかにする、第III相の多施設共同プラセボ対照無作為化二重盲検試験を行った。その結果、発作頻度の減少および反応率のいずれにおいても、BRV100mg/日およびBRV200mg/日投与はプラセボに比べ有意に優れ、忍容性も良好であることを報告した。Epilepsia誌オンライン版2015年10月16日号の掲載報告。 試験は、16歳以上80歳未満のPOS成人男性におけるBRVの有効性と安全性/忍容性を明らかにすることを目的とした。1~2種類の抗てんかん薬によってもコントロール不良なPOS患者を対象とし、初回診察前90日以内にレベチラセタムの投与を受けた患者は除外した。8週間のベースライン期を経た後、被験者をプラセボ群、BRV100mg/日群、BRV200mg/日群に1対1対1に無作為に割り付け、漸増することなく12週間治療を行った。主要有効性アウトカムは2つで、28日目の調整POS頻度のプラセボに対する減少率と、ベースラインから治療期までのPOS頻度減少率に基づいて算出した反応率(50%以上)とした。 主な結果は以下のとおり。・768例が無作為化され、有効性の解析対象症例は760例であった(プラセボ群259例、BRV100mg/日群252例、BRV200mg/日群249例)。・28日目の補正後発作頻度のプラセボ群に対する減少率(95%信頼区間[CI])は、BRV100mg/日群22.8%(13.3~31.2%、p<0.001)、BRV200mg/日群23.2%(13.8~31.6%、p<0.001)であった。・50%以上の反応率は、プラセボ群21.6%、BPV100mg/日群38.9%(プラセボに対するオッズ比:2.39、95%CI:1.6~3.6、p<0.001)、BRV200mg/群37.8%(同:2.19、1.5~3.3、p<0.001)であった。・治療下で発現した有害事象は、プラセボ群では261例中155例(59.4%)、BRV投与群(安全性解析対象症例)では503例中340例(67.6%)であった。・治療下で発現した有害事象による治療中止率は、プラセボ群3.8%、BPV100mg/日群8.3%、BRV200mg/日群6.8%であった。・最も高頻度に認められたTEAE(プラセボ vs.BRV)は、眠気(7.7% vs.18.1%)、めまい(5.0% vs.12.3%)、疲労(3.8% vs.9.5%)であった。関連医療ニュース 高齢てんかん患者への外科的切除術は行うべきか てんかんドライバーの事故率は本当に高いのか 日本人難治性てんかん、レベチラセタムは有用か  担当者へのご意見箱はこちら

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新生児期の百日咳感染、てんかんリスク増大/JAMA

 百日咳の病院診断歴のある新生児は、一般集団と比較して10歳時のてんかんリスクが1.7倍高いことが、デンマーク全国患者レジストリ(DNPR)の長期追跡データの分析から示された。ただし絶対リスクは1.7%と低かった。同国オーフス大学病院のMorten Olsen氏らが報告した。新生児における百日咳罹患は脳症およびけいれん発作と関連するが、その後の小児てんかんリスクについては不明であった。JAMA誌2015年11月3日号掲載の報告。1978~2011年の住民ベース医療レジストリデータを分析 研究グループは、百日咳が長期てんかんリスクと関連しているかどうかを調べるため、デンマーク全病院をカバーする住民ベースの医療レジストリの中から、1978~2011年に生まれ百日咳を有した(入院または病院外来部門で百日咳と診断)全患者コホートを特定し、2011年末まで追跡した。また、Civil Registration Systemを用いて、百日咳患者1例につき10例の、性別と出生年を適合させた一般集団からの対照を特定した。 主要評価項目は、てんかん累積発生率およびハザード比(百日咳コホート vs.一般集団コホート)で、出生年、性別、母親のてんかん歴、先天奇形の有無、在胎月齢で補正を行い評価。個人認証データシステムと突合して死亡、転居、病院受診についてフォローアップを完遂した。罹患児の10歳時点のてんかん累積発生率1.7%、一般集団は0.9% 対象期間中の百日咳患者は、4,700例(48%が男児)であった。53%が6ヵ月未満での罹患で、出生年別にみると1993~97年が23%と最も多く、直近の2008~11年が4%と最も少なかった。 患者群のうち90例が、フォローアップ中にてんかんを発症した(罹患率1.56/1,000人年、対照群[511例]罹患率は0.88/1,000人年)。 10歳時点のてんかん累積発生率は、百日咳患者群が1.7%(95%信頼区間[CI]:1.4~2.1%)、対照群は0.9%(同:0.8~1.0%)であった。補正後ハザード比は1.7(同:1.3~2.1)であった。

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アルツハイマー病、進行前の早期発見が可能となるか

 アルツハイマー病(AD)に対する新しい治療法の開発を促進するため、早期診断バイオマーカーに大きな関心が寄せられている。MRIによる神経変性の測定はバイオマーカーの良い候補と考えられているが、これまでのところ病理学的な初期段階で有効性は示されていない。フランス国立科学研究センター(CNRS)のPierrick Coupe氏らは、MRIを用いた新たな海馬評価スコアを開発し、認知機能が障害されていない患者における認知症発症の早期発見に役立つかどうかを検証した。その結果、ADへ進行する7年前の海馬評価スコアが、海馬容積やMMSEスコアよりも予測精度が高いことを明らかにした。著者らは、「今回の研究は先行研究と比較して追跡期間が長期であり、この新しい画像バイオマーカーは臨床的に重要な意義がある。精度が高いことから、ADへ進行するリスクが高い認知機能正常患者の特定に役立つだろう」とまとめている。Human Brain Mapping誌オンライン版2015年10月10日の掲載報告。 研究グループは、健常者とAD患者を含むフランス3都市コホート研究の対象者において、MRIを用い、解剖学的パターンと類似性の高い新しい海馬評価スコアをパターン認識手法に基づいて作成し、12年間追跡調査した。 主な結果は以下のとおり。・ADへ進行する7年前の海馬評価の予測精度は最大72.5%(p<0.0001)で、海馬容積(58.1%、p=0.04)とMMSEスコア(56.9%、p=0.08)のどちらよりも精度が高かった。・ROC曲線下面積は、海馬容積(64.6%)より海馬評価(73.0%)が8.4ポイント高く、画像バイオマーカーの有効性が示された。・この新しい方法は、臨床スコアの推定に適応できることも示された。関連医療ニュース 早期アルツハイマー病診断に有用な方法は 統合失調症の正確な早期診断のためには 軽度認知障害からの進行を予測する新リスク指標  担当者へのご意見箱はこちら

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球脊髄性筋萎縮症〔SBMA : Spinal and Bulbar Muscular Atrophy〕

1 疾患概要■ 概念・定義緩徐進行性の筋力低下・筋萎縮や球麻痺を示す成人発症の遺伝性運動ニューロン疾患である。単一遺伝子疾患であり、発症者には後述する原因遺伝子の異常を必ず認める。本疾患の病態にはテストステロンが深く関与しており、男性のみに発症する。国際名称はSpinal and Bulbar Muscular Atrophy(SBMA)であるが、報告者の名前からKennedy diseaseとも呼ばれる1)。わが国ではKennedy-Alter-Sung症候群と呼ばれることも多いが、本症は単一疾患であるため、症候群という表現は適切ではないとの意見もある。■ 疫学有病率は10万人あたり2人程度で、わが国の患者数は2,000~3,000人程度と推定されている。人種や地域による有病率の差は明らかではない。■ 病因X染色体上にあるアンドロゲン受容体(AR)遺伝子のCAG繰り返し配列の異常延長が原因である。正常では36以下の繰り返し数が、SBMA患者では38以上に延長している。このCAG繰り返し数が多いほど、早く発症する傾向が認められる。CAG繰り返しの異常延長の結果、構造異常を有する変異ARが生じる。この変異ARは男性ホルモン(テストステロン)依存性に下位運動ニューロンなどの核内に集積し、最終的には神経細胞死に至る。同様の遺伝子変異はハンチントン病や脊髄小脳変性症などの疾患でも認められ、CAGはグルタミンに翻訳されることから、これらの疾患はポリグルタミン病と総称される。SBMAでは他のポリグルタミン病とは異なり、世代を経るに従って発症が早くなる表現促進現象は軽度である。■ 症状1)神経症状初発症状として手指の振戦を自覚することが多く、しばしば筋力低下に先行する。四肢の筋力低下は30~60代で自覚され、下肢から始まることが多い。同じ時期に有痛性筋痙攣を認めることも多い。脳神経症状として代表的なものは、嚥下障害や構音障害などの球麻痺である。むせなどの嚥下障害の自覚がなくても、嚥下造影などで評価すると潜在的な嚥下障害を認めることが多い。喉頭痙攣による短時間の呼吸困難を自覚することもある。その他の脳神経症状として、顔面筋や舌の筋力低下・線維束性収縮を認める。線維束性収縮は安静時には軽度であるが、筋収縮時に著明となり、contraction fasciculationと呼ばれる。顔面や舌のほか、四肢近位部でも認められる。眼球運動障害は認めない。感覚系では下肢遠位部で振動覚の低下を認めることがある。腱反射は低下、消失し、Babinski徴候は一般に陰性である。小脳機能には異常を認めない。高次機能は保たれることが多いが、一部障害を認めるとした報告もある。2)随伴症状代表的な随伴症状として、女性化乳房を半数以上に認める。また、肝機能障害、耐糖能異常、高脂血症、高血圧症などをしばしば合併する。女性様皮膚変化、睾丸萎縮などを認めることもある。■ 分類とくに分類はされていない。同じ運動ニューロン疾患である筋萎縮性側索硬化症(amyotrophic lateral sclerosis: ALS)は、球麻痺型など発症部位で分類することもあるが、SBMAでは一般的に行われていない。■ 予後四肢の筋力低下は緩徐に進行し、筋力低下の発症からおよそ15~20年の経過で、歩行に杖を必要としたり、車いすでの移動になったりすることが多い2)。進行に伴い球麻痺も高度となり、誤嚥性肺炎などの呼吸器感染が死因の大半を占める。2 診断 (検査・鑑別診断も含む)厚生労働省の神経変性疾患に関する調査研究班が作成した診断基準を表に示す。家族歴がない症例の場合、特徴的な症状から臨床的な診断は可能だが、特定疾患の申請には遺伝子検査が必要となる。血液検査では、血清CKが異常高値を示す。また、血清クレアチニンは異常低値となることが多い。随伴症状に伴い、血液検査でもALT(GOT)やAST(GPT)、グルコース、HbA1c、総コレステロールの上昇などがしばしば認められる。髄液検査は正常である。筋電図では高振幅電位、interferenceの減少など神経原性変化を認める。感覚神経伝導検査において、活動電位の低下や誘発不能がみられることが多い3)。SBMA患者の約10%においてBrugada型心電図異常を認める報告がある4)。特に、失神の既往歴や突然死の家族歴がある症例では、検出率を上げるため右側胸部誘導を一肋間上げて、心電図を測定することが推奨される。病理学的には、下位運動ニューロンである脊髄の前角細胞および脳幹の神経核の神経細胞が変性・脱落するとともに5)、残存する神経細胞には核内封入体を認める6)。CAG繰り返しの異常延長によって生じる変異ARが、この核内封入体の主要構成成分である。筋生検では、小角化線維や群集萎縮といった神経原性変化が主体であるが、中心核の存在など筋原性変化も認める。鑑別診断として、ALSや脊髄性筋萎縮症(spinal muscular atrophy: SMA)の軽症型であるKugelberg-Welander病、多発性筋炎などがあげられる。とくに、進行性筋萎縮症(progressive muscular atrophy: PMA)と呼ばれる成人発症の下位運動ニューロン障害型の運動ニューロン疾患は、ALSよりも進行がやや遅いことがあり、SBMAとの鑑別が重要である。本症の臨床診断は、遺伝歴が明確で、本疾患に特徴的な身体所見を呈していれば比較的容易であるが、これらが不明瞭で鑑別診断が困難な症例では、遺伝子検査が有用である。現在、遺伝子検査は保険適用となっている。画像を拡大する3 治療 (治験中・研究中のものも含む)かつては男性ホルモンの補充療法や蛋白同化ステロイド投与、TRH療法などが試みられたこともあるが、これらの治療の有効性は確認されていない。現在のところ有効な治療法はなく、耐糖能異常や高脂血症などの合併症に対する対症療法が中心である。また、四肢の筋力低下に対する対症療法として、筋力維持のためのリハビリテーションを行うことも多い。球麻痺に対し、嚥下リハビリを行うこともある。これらのリハビリの具体的内容に関するエビデンスは確立されていない。重度の嚥下障害がある場合、胃瘻を造設するなどして経管栄養を導入する。呼吸障害が進行した症例では、NIPPVや気管切開を行ったうえでの人工呼吸管理が必要となるが、患者本人や家族に対するインフォームド・コンセントが重要となる。SBMAのモデルマウスを用いた研究によって、変異ARが下位運動ニューロンの核内に集積する病態が、男性ホルモン(テストステロン)依存性であることが解明された。テストステロンの分泌を抑制する目的でオスのSBMAモデルマウスに対して去勢術を施行したところ、核内に集積する変異ARの量は著しく減少し、運動障害などの神経症状が劇的に改善した。この治療効果は、黄体形成ホルモン刺激ホルモン(LHRH)アゴニストであるリュープロレリン酢酸塩(商品名:リュープリンほか)の投与による薬剤的去勢でも再現された7)。リュープロレリン酢酸塩は前立腺がんなどの治療薬として、すでに保険適用となっている薬剤であるため、SBMA患者で薬剤の有効性と安全性を検討するフェーズII試験が行われ、さらにフェーズIII試験に相当する医師主導治験(JASMITT)が実施された。その結果、リュープロレリン酢酸塩がSBMAの病態を反映するバイオマーカーとして重要な陰嚢皮膚における変異ARの核内集積を抑制するとともに、血清CKも低下させることが判明した8)。また、有意差は認めなかったものの嚥下機能の改善を示唆する結果が得られたため、追加の治験も実施され、今後の承認申請を目指している。リュープロレリン酢酸塩とは作用機序は異なるものの、男性ホルモン抑制作用をもつ5α還元酵素阻害薬であるデュタステリド(同:アボルブ)の臨床応用を目指した第II相試験が、アメリカで実施された。この試験でも嚥下機能などで改善傾向が示されるなど、前述したリュープロレリン酢酸塩の治験に近似した結果が得られたが、これも承認には至っていない9)。4 今後の展望最近では、SBMA患者からもiPS細胞が樹立され10)、治療薬のスクリーニングやSBMAの病態解明に寄与することが期待されている。また、マイクロRNAや片頭痛の治療に用いられるナラトリプタンもSBMAモデルマウスの表現型を改善することが報告されており、今後の臨床応用が期待されているが、具体的な臨床試験の計画には至っていない。5 主たる診療科神経内科※ 医療機関によって診療科目の区分は異なることがあります。6 参考になるサイト(公的助成情報、患者会情報など)診療、研究情報難病情報センター 球脊髄性筋萎縮症(一般利用者向けと医療従事者向けのまとまった情報)患者会情報SBMAの会(患者とその家族向けのまとまった情報)1)Kennedy WR, et al. Neurology.1968;18:671-680.2)Atsuta N, et al. Brain.2006;129:1446-1455.3)Suzuki K, et al. Brain.2008;131:229-239.4)Araki A, et al. Neurology.2014;82:1813-1821.5)Sobue G, et al. Brain.1989;112:209-232.6)Adachi H, et al. Brain.2005;128:659-670.7)Katsuno M, et al. Nat Med.2003;9:768-773.8)Katsuno M, et al. Lancet Neurol.2010;9:875-884.9)Fernandez-Rhodes LE, et al. Lancet Neurol.2011;10:140-147.10)Nihei Y, et al. J Biol Chem.2013;288:8043-8052.公開履歴初回2013年04月25日更新2015年11月17日

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軽度認知障害に対するγ-セクレターゼ阻害薬の可能性は

 アルツハイマー病(AD)の早期診断は臨床管理において重要であり、早期段階の患者を臨床試験に組み込むことで、疾患修飾薬の評価を行うことができる。米国・ブリストル・マイヤーズ スクイブ社のVladimir Coric氏らは、軽度認知障害(MCI)期の症候性前認知症期(prodromal AD:PDAD)における、γ-セクレターゼ阻害薬avagacestatの安全性を評価するとともに、脳脊髄液(CSF)バイオマーカーが認知症と臨床診断される前にPDADを特定できるかどうかを検討した。その結果、avagacestatの有効性は認められず、用量制限有害作用と関連していることが示された。また、PDAD患者はCSF陰性のMCI患者と比較すると、臨床的に認知症への進行率および脳萎縮率が高いことが明らかとなった。著者らは「CSFバイオマーカーとアミロイドPET所見は相関しており、いずれの方法も脳内アミロイドパチーの存在を確認したりPDADの鑑別に利用できる」とまとめている。JAMA Neurology誌オンライン版2015年9月28日号掲載報告。 研究グループは、2009年5月26日~2013年7月9日に、外来患者1,358例をスクリーニングして、MCIおよびCSFバイオマーカーの基準を満たしたPDAD患者263例を、avagacestat群(132例)とプラセボ群(131例)に無作為化し、avagacestatの安全性および忍容性について、無作為化プラセボ対照比較試験(第II相試験)を実施した。また、バイオマーカーの分析感度を評価するため、MCI基準を満たすがCSFバイオマーカー陰性の患者102例を、非無作為化観察コホートとして同様に観察した。 主な結果は以下のとおり。・avagacestat 50mg/日群は、中断率は19.6%と低く、忍容性は比較的良好であった。・avagacestat 125mg/日群は、主に消化管の有害事象のため中断率が43%と高かった。・avagacestat群では、非黒色腫皮膚がんおよび非進行性の可逆的な尿細管作用の増加が観察された。・重篤有害事象の発現頻度は、avagacestat群(49例、37.1%)がプラセボ群(31例、23.7%)より高かった。これは非黒色腫皮膚がんが高率に発現したためと考えられた。・2年後に認知症へ進行していた患者の割合は、観察コホート(6.5%)よりPDADコホート(30.7%)で高かった。・PDADコホートにおける脳萎縮率は、観察コホートの約2倍であった。・PETでの異常なアミロイド蓄積とCSF所見との一致率は約87%であった(κ=0.68、95%信頼区間:0.48~0.87)。・重要な臨床評価項目において、avagacestat群とプラセボ群とで有意な治療の差は観察されなかった。関連医療ニュース 早期アルツハイマー病診断に有用な方法は 認知症、早期介入は予後改善につながるか 軽度認知障害からの進行を予測する新リスク指標  担当者へのご意見箱はこちら

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パーキンソン病への免荷歩行リハビリ どれほど有効?

 パーキンソン病患者のリハビリテーションの1つとして、機械で足元にかかる重みを軽減した状態で流れるベルトの上を歩行する「部分免荷トレッドミル歩行訓練(PWSTT)」がある。PWSTTのパーキンソン病患者における有用性はこれまで検討されてきたが、運動を行わない場合や、従来の歩行訓練を行った場合と比較した検証はない。このことから、米国イリノイ大学のMohan Ganesan氏らは前向きに研究を行い、運動を行わない群、従来の歩行訓練を行った群と比較して、PWSTを行った群で歩行能力指標が有意に改善することを明らかにした。Archives of physical medicine and rehabilitation誌2015年9月号掲載の報告。 研究グループは、安定量のドパミン受容体作動薬を使用中の特発性パーキンソン病患者60例(平均年齢58歳[SD 15±8.7])を、「歩行訓練を行わない群」「従来の歩行訓練群」「PWSTT群」(各群n=20)の3群に無作為に割り付けた。歩行訓練はどちらも1日30分、週4日間、4週間実施した。主要アウトカムは臨床的重症度と歩行能力指標とした。臨床的重症度はパーキンソン病統一スケール(UPDRS)とそのサブスコアで測定した。歩行能力指標は歩く速度・左右のステップの長さとその変動係数であり、2分間のトレッドミル歩行と10m歩行テストより測定・算出された。アウトカムは、ベースライン時および2週、4週時に評価した。 主な結果は以下のとおり。・「従来の歩行訓練群」と「PWSTT群」では、4週間の歩行訓練により、UPDRS総スコアの有意な改善が見られた。(ベースライン時 vs.4週時 各々p=0.03、p<0.001)・「PWSTT群」は、ベースラインと比較して、4週時においてすべてのUPDRSサブスコア、すべての歩行能力指標で有意な改善を示した。・「PWSTT群」は、「従来の歩行訓練群」と比較して、4週時にすべての歩行能力指標を有意に改善した。 研究グループは、「PWSTTは、パーキンソン病患者における臨床および歩行能力のアウトカムを改善するための有望な介入ツールだ」と結論付けている。

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高齢てんかん患者への外科的切除術は行うべきか

 これまで、発作から解放される可能性があるにもかかわらず、60歳以上のてんかん患者に外科的切除術(RES)はほとんど施行されていない。米国・カリフォルニア大学ロサンゼルス校のSandra Dewar氏らは、60歳以上のてんかん患者に対するRESの有用性を検討した。その結果、90%以上が手術により良好なアウトカムを示し、大半の患者が1つ以上の合併症を有しているにもかかわらず、50%の患者が発作の寛解を達成したことを報告した。今回の結果を踏まえて、著者らは「60歳以上のてんかん患者においてRESは安全かつ有効である。本研究のデータは、加齢を理由にRES施行の回避を考慮すべきでないことを示唆している」とまとめている。Journal of Neurosurgery誌オンライン版2015年9月18日号の掲載報告。 研究グループは、QOL改善を含む良好なアウトカムを示すことで、これまで専門的評価の対象とならなかった本集団において、手術のアドバンテージに関する認識を高められる可能性があるとして、RESを施行した60歳以上の患者におけるアウトカムおよび生活満足度の改善状況を検討した。研究グループの施設において、薬物治療抵抗性の焦点発作に対しRESを施行した60歳以上の全患者12例を対象とした。術後に、改訂版Liverpool Life Fulfillment(LLF)ツール(最大スコア32)を適用し、発作に関するアウトカムはEngel分類システムに基づいて評価した。なお、施行患者の大半(12例中9例[75%])が、てんかん発作のほかに1つ以上の合併症を有していた。 主な結果は以下のとおり。・平均追跡期間は3.1±2.1年であった。・最終追跡時点において、12例中11例(91.7%)で術後のアウトカムが良好で(Engel Class I-II)、半数(12例中6例)で発作の寛解が認められた(Engel Class IA)。・LLFデータによる評価可能症例は11例で、術後平均LLFスコアは 26.7±6であった。・8例(72.7%)がRES施行に対し高い満足度を示し、そのうち5例(45.5%)は健康全般において手術による改善を示した。関連医療ニュース 高齢者焦点てんかん、治療継続率が高い薬剤は てんかん患者への精神療法、その効果は てんかんドライバーの事故率は本当に高いのか

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認知症患者と介護者のコミュニケーションスキル向上のために

 看護師と認知症患者との効果的なコミュニケーションにより、患者ニーズの理解が促進し、コミュニケーションのミスに関連した患者または看護師におけるフラストレーションが軽減するため、患者ケアの質が高まる。台湾・国立成功大学のHui-Chen Chao氏らは、最新の革新的インターネットベースコミュニケーション教育(AIICE)プログラムが、認知症患者に対する看護師のコミュニケーションスキルおよび認知症患者の記憶・行動関連の症状およびうつ症状に及ぼす影響を検討した。その結果、AIICEプログラムは看護師のコミュニケーション知識、患者とのコミュニケーション能力評価の頻度、コミュニケーション実行能力を向上させ、患者の記憶・行動関連の問題およびうつ症状を軽減させることが示された。著者らは、「AIICEプログラムを用いた看護師の継続的なコミュニケーション訓練が推奨される」と述べている。Journal of Nursing Research誌オンライン版2015年9月14日号の掲載報告。 研究グループは、認知症患者ケアにおける看護師のコミュニケーション知識、態度、患者とのコミュニケーション能力評価の頻度、そしてコミュニケーション実行能力に対する、最新の革新的インターネットベースコミュニケーション教育(AIICE)プログラムの効果を評価した。さらに、認知症患者の記憶・行動関連の問題およびうつ症状などのアウトカムに対する本プログラムの間接的な効果についても評価した。1つのグループを反復測定する準実験的リサーチ法を実施。南台湾にある複数の長期ケア施設から便宜的抽出法を用いて看護師をサンプリングし、一般的な推定式を用いてデータを分析し、ベースライン時、試験4週間後、試験16週間後の3つの時点にわたる経時的変化を比較した。看護師105人がALICEプログラムと試験後の調査を完了した。 主な結果は以下のとおり。・看護師のコミュニケーション知識、患者コミュニケーション能力評価の頻度、コミュニケーション実行能力は、ベースラインと比較し試験4週間後または16週間後に有意な改善が認められた(p<0.01)。・しかし、コミュニケーション態度については有意な改善を認めなかった(p=0.40)。・さらに、患者の記憶・行動関連の問題およびうつ症状は、試験16週間後に有意に軽減した(p=0.05)。関連医療ニュース 介護施設での任天堂Wiiを用いたメンタルヘルス 認知症と介護、望まれる生活環境は 認知症に対する回想法、そのメリットは  担当者へのご意見箱はこちら

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アルツハイマー病への薬物治療、開始時期による予後の差なし

 世界中で何百万人もの高齢者がアルツハイマー病(AD)で苦しんでいる。治療薬にはアセチルコリンエステラーゼ阻害薬とメマンチンがあるが、その臨床効果は限られており、早期に薬物療法を開始することが長期的に良好な予後につながるかどうかも不明である。そこで、中国・香港中文大学のKelvin K.F. Tsoi氏らは、AD患者に対する早期治療の有効性について、前向き無作為化比較試験のメタ解析を行った。その結果、約6ヵ月早くAD治療薬の投与を開始しても投与開始が遅れた場合と比較して、認知機能、身体機能、行動問題および臨床症状に有意差は認められなかった。この結果について著者らは、「追跡期間が2年未満の早期AD患者の割合が比較的高かったためと考えられる」と指摘したうえで、「長期に追跡した場合の有効性について、今後さらなる研究が必要である」とまとめている。Journal of the American Medical Directors Association誌オンライン版2015年9月18日号の掲載報告。 研究グループは、OVIDデータベースを用いて2000年から2010年の間に発表された前向き無作為化比較試験を検索し、ADと診断された患者を早期投与開始群と投与開始遅延群(約6ヵ月間はプラセボを投与)に無作為化した試験を適格とした。主要評価項目は、認知機能(Alzheimer's Disease Assessment Scale-Cognitive Subscale:ADAS-cog)、身体機能(Alzheimer's Disease Cooperative Study Activities of Daily Living Inventory:ADCS-ADL)、問題行動(Neuropsychiatric Inventory:NPI)、および全般的な臨床症状(Clinician's Interview-Based Impression of Change plus Caregiver Input:CIBIC plus)、副次評価項目はあらゆる有害事象とした。 主な結果は以下のとおり。・10件の無作為化試験がメタ解析に組み込まれた(計3,092例、平均年齢75.8歳)。・主要評価項目に関して、早期投与開始群が投与開始遅延群と比較して、有意な効果が認められた項目はなかった。 認知機能;ADAS-cogの平均差(MD)=-0.49、95%信頼区間(CI):-1.67~0.69 身体機能;ADCS-ADLのMD=0.47、95% CI:-1.44~2.39 行動問題;NPIのMD=-0.26、95% CI:-2.70~2.18 臨床症状;CIBIC plusのMD=0.02、95% CI:-0.23~0.27・アセチルコリンエステラーゼ阻害薬で、最も頻度の高い有害事象は悪心であった。・メマンチンではプラセボと比べ、発現頻度の高い副作用はなかった。・両薬とも、早期投与開始群と投与開始遅延群の有害事象は同等であった。関連医療ニュース 抗認知症薬は何ヵ月効果が持続するか:国内長期大規模研究 認知症患者の精神症状に対し、抗不安薬の使用は有用か 早期アルツハイマー病診断に有用な方法は  担当者へのご意見箱はこちら

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早期アルツハイマー病診断に有用な方法は

 アミロイドPET検査ならびにCSFバイオマーカーは、いずれも高い精度で早期アルツハイマー病を診断できることを、スウェーデン・ルンド大学のSebastian Palmqvist氏らがBioFINDER研究で明らかにした。最も有効なCSF測定値とPET検査所見の間に違いはなく、それらを組み合わせて使用しても精度は向上しなかったことから、著者らは「早期アルツハイマー病の診断においてCSFバイオマーカーとアミロイドPET検査はどちらも精度は同等に高いので、利便性、費用、医師や患者の好みによる選択が可能である」とまとめている。Neurology誌2015年10月号の掲載報告。 研究グループは、前向き縦断研究BioFINDERのコホートから、健康な高齢者122例と、追跡期間中(3年以内)にアルツハイマー型認知症へ進行した軽度認知障害(MCI-AD)患者34例を対象として検討を行った。[18F]-フルテメタモールを用いたPET検査により脳の9領域におけるアミロイドβ(Aβ)の蓄積を評価するとともに、INNOTESTとEUROIMMUN ELISAを用いてCSFを分析した。さらにその結果を、ADNI(Alzheimer's Disease Neuroimaging Initiative)研究の対照群146例およびMCI-AD患者群64例で再検証した。 主な結果は以下のとおり。・MCI-ADの鑑別に最も有効なCSFの測定値は、Aβ42/総タウ蛋白(t-tau)およびAβ42/過リン酸化タウ(p-tau)であった(曲線下面積[AUC]:0.93~0.94)。・PET測定値も類似していた(AUC:0.92~0.93;前帯状回、後帯状回/楔前部および全新皮質の取り込み)。・CSFのAβ42/t-tauおよびAβ42/p-tauは、CSFのAβ42およびAβ42/40より良い結果であった(AUC差:0.03~0.12、p<0.05)。・カットオフ値は最適化されていないが、すべてのCSF/PETバイオマーカーの中でCSFのAβ42/t-tauが最も精度が高かった(感度97%、特異度83%)。・CSFとPETの組み合わせは、いずれか一方のバイオマーカーを単独で使用した場合より良好な結果は得られなかった。・これらの結果は、ADNI研究のコホートでも再現された。関連医療ニュース SPECT+統計解析でアルツハイマー病の診断精度改善:東北大 レビー小体型とアルツハイマー型を見分ける、PETイメージング アルツハイマーの早期発見が可能となるか

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認知症患者の精神症状に対し、抗不安薬の使用は有用か

 認知症患者の神経精神症状や機能レベルに対する入院および向精神薬の影響について、フィンランド・タンペレ大学のHanna-Mari Alanen氏らが調査を行った。その結果、認知症患者の神経精神症状に対する抗不安薬の使用を支持しない結果が得られたことを報告した。Dementia and geriatric cognitive disorders誌オンライン版2015年9月4日号の報告。 89例の認知症患者を対象とし、行動障害、認知機能、機能状態を、Neuropsychiatric Inventory(NPI)、Mini-Mental State Examination(MMSE)、Barthel Index、Alzheimer's Disease Cooperative Study-Activities of Daily Living(ADCSADL)を用いて評価した。 主な結果は以下のとおり。・入院中(平均44日)に、NPI総スコアは34.6から19.5(p<0.001)、ADLは32.2から21.7(p<0.001)へそれぞれ低下した。・ADLの変化は、抗不安薬の影響のみが有意であった(p=0.045)。・NPIの変化と抗精神病薬、抗不安薬の投与量は、MMSEスコアを共変量とした場合、有意な関連は認められなかった。・抗精神病薬や抗不安薬の使用により、入院中の精神症状は改善したが、抗不安薬による患者の機能低下は重大であった。関連医療ニュース 非定型抗精神病薬は認知症に有効なのか 認知症治療、薬物療法にどの程度期待してよいのか 長期ベンゾジアゼピン使用は認知症発症に影響するか  担当者へのご意見箱はこちら

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SPECT+統計解析でアルツハイマー病の診断精度改善:東北大

 東北大学の金田 朋洋氏らは、SPECT(単光子放出断層撮像法)を用いたアルツハイマー病(AD)の診断精度について検討を行い、画像評価と統計解析を併用することで診断精度が改善することを報告した。SPECTは認知症の重要な診断ツールとなっているが、最近ではこれに統計解析を加味して認知症研究に用いるのが一般的になってきている。Clinical Nuclear Medicine誌オンライン版2015年9月10日号の掲載報告。 検討は、地域ベースの研究「大崎―田尻プロジェクト」において、ADおよびその他の認知症の診断(Dx)に対するSPECT評価と統計解析の精度を評価した。認知症の連続外来患者89例を登録し、Tc-ECDを用いた脳血流SPECTが実施された。SPECTの診断精度について、(1)SPECT画像評価による診断(SPECT Dx)、(2)簡易Zスコアイメージングシステムによる統計解析を用いた自動診断ツール(eZIS Dx)、(3)画像評価とeZISの併用(統合Dx)の3つで評価した。 主な結果は以下のとおり。・統合Dxは、最も高い感度、特異度、および精度を示した。・2番目に高い精度を示したのは、eZIS法であった。・SPECT画像では、予想より高い確率でADの偽陰性を認めた。そのうち50%が前頭葉機能低下を示し、前頭側頭葉変性症と診断された。・これらの症例では、一次感覚運動皮質において「ホットスポット」が典型的にみられ(感覚運動野ホットスポットサインなど)、それらは前頭側頭葉変性症よりもADと関連すると判断された。・画像評価と統計解析を併用することにより、診断精度が改善する。・感覚運動野ホットスポットサインは、前頭葉機能低下がみられるAD検出に有用であり、AD診断能を適正に改善する。関連医療ニュース レビー小体型とアルツハイマー型を見分ける、PETイメージング アルツハイマーの早期発見が可能となるか 軽度認知障害のPET検出、実用化への課題は  担当者へのご意見箱はこちら

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