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敗血症関連頻脈性不整脈に対して、ランジオロールが目標心拍数の達成と新規不整脈発生の抑制を示す(J-Land 3S)

 敗血症または敗血症性ショックにおける頻脈性不整脈に対して、従来治療にランジオロールを加えた治療が従来治療に比べ24時間後の心拍数60~94bpm達成率を有意に高め、168時間までの新規不整脈発生率を有意に低下することが、鹿児島大学の垣花 泰之氏らによるJ-Land 3Sで示された。詳細は、Lancet Respiratory Medicine誌オンライン版2020年3月31日号に掲載された。 敗血症関連頻脈性不整脈は、発症頻度が高く予後が悪い疾患である。しかし、現在のところ効果的な治療法は存在していない。そこで、垣花氏らは、超短時間作用型β遮断薬ランジオロールの本病態に対する有効性・安全性を検討した。従来の敗血症治療へのランジオロール追加試験に、日本の54施設が参加 本試験は、日本の54病院で多施設非盲検無作為化比較試験として実施された。対象は、集中治療室で敗血症管理のため臨床ガイドラインに従った従来の敗血症治療を受けた後に頻脈性不整脈を発症した患者で、従来の敗血症治療にランジオロール治療を追加する群(ランジオロール群)と従来の敗血症治療のみを受ける群(対照群)にオープンラベルで無作為に割り付けられた。ランジオロール群では、無作為化後2時間以内にランジオロール塩酸塩として毎分1μg/kgの初期用量で静脈内注入が行われ、最大20μg/kg/分まで増加可能とされた。 主要アウトカム項目は、無作為化後24時間における心拍数60〜94bpmを達成した患者割合であった。24時間後の心拍数60~94bpm達成率、168時間までの新規不整脈発生率を有意に改善 151例が登録され、ランジオロール群に76例、対照群に75例が割り付けられた。 主要アウトカム項目は、ランジオロール群55%(41/75例)、対照群33%(25/75例)となり、ランジオロール群で有意に高かった(p=0.0031)。 有害事象は、ランジオロール群、対照群において、それぞれ64%(49/77例)、59%(44/74例)で認められ、重篤な有害事象(死に至る有害事象を含む)は、12%(9/77例)、11%(8/74例)であった。ランジオロールに関連した重篤な有害事象は、血圧低下(3例)、心停止、心拍数低下、および駆出率低下(各1例)であった。 また、副次評価項目である168時間までの新規不整脈発生率は、ランジオロール群、対照群でそれぞれ9%(7/75例)、25%(19/75例)となり、ランジオロール群で有意に低く(p=0.015)、28日までの死亡率は、それぞれ12%(9/75例)、20%(15/75例)であった(p=0.22)。 垣花氏らは、「ランジオロールは敗血症関連頻脈性不整脈において、投与24時間後における心拍数60〜94bpm達成患者を有意に増やし、新規の不整脈発生率も有意に低減させ、許容性も高い薬剤であるが、低血圧リスクが存在するために血圧と心拍数の適切な監視の下で使用する必要がある」としている。

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心電図の読み“型”教えます! Season 2 

人気連載「Dr.ヒロのドキドキ心電図マスター」書籍化第2弾ケアネットの人気web連載「Dr.ヒロのドキドキ心電図マスター」の書籍化第2巻。オリジナルの語呂合わせや新・検脈法、習った知識を定着させる章末クイズ…などなど、心電図に悩まされ続けた著者だからこそ書ける“読み型”が満載だ。最終章には、著者自身がどうやって心電図の壁を乗り越えたのか、その軌跡をまとめたエッセイも収載。軽妙な語り口に乗せられて、読み終わる頃にはきっと心電図が好きになる。挫折した人にこそお奨めしたい1冊である。画像をクリックすると、内容の一部をご覧いただけます。画像をクリックすると、内容の一部をご覧いただけます。    心電図の読み“型"教えます! Season 2定価2,800円+税判型A5判頁数156頁発行2020年2月著者杉山 裕章Amazonでご購入の場合はこちら

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HPVワクチン+検診で子宮頸がん撲滅可能−日本はまず積極的勧奨中止以前の接種率回復を(解説:前田裕斗氏)-1222

 子宮頸がんはヒトパピローマウイルス(HPV)の感染によって生じることがわかっている、いわば「感染症」の1つである。2018年のデータによれば全世界で約57万件の新規発生と約31万人の死亡が報告されており、女性において4番目に頻度の多いがんである。この子宮頸がんを予防するうえで最も効果的なのがHPVワクチンだ。当初はがんを起こしやすいHPV16、18を対象とした2価ワクチンのみであったが、現在では9価のワクチンが開発され、海外では主に使用されている。ワクチンの効果は高く、接種率の高い国ではワクチンの対応する型のHPVを73~85%、がんに進展しうる子宮頸部の異形成(中等度以上)を41~57%減少させたと報告されている。 今回の論文では数理モデルを用いて、どのような閾値をもって根絶と定義するか、根絶に至るのはいつなのか、どのくらいの死が避けられるのか、そして最も効果的でコスト面に優れた戦略はどのようなものかについて検討している。モデルの詳しい内容はさておき結果を把握することが大事だ。詳細は別記事に譲るが、重要な結果として、根絶の定義を新規発症が1年当たり4例/10万人未満とした場合、HPVワクチンの女性への投与のみでは中低所得国の約60%のみが達成できるのに対し、生涯に1回の検診を加えれば約96%、2回の検診を加えればほぼすべての国で子宮頸がんの根絶が可能であるということが挙げられる。また、HPVワクチンのみで根絶不可能な国は年齢調整した新規発症が1年当たり25例/10万人以上であった。こうした新規発症が多い国では、90%以上の接種率でないと根絶は難しいと本文中で述べられている。 日本では子宮頸がんの年齢調整罹患率は14.7例/10万人で、先進国の中では高いほうである。また、その推移は横ばいで、減少傾向にない。HPVワクチンの接種率についてはご存じのとおり副反応報道による積極的勧奨中止から1%未満にまで落ち込み、これからの回復が期待される。検診率は約42%であり、こちらもWHOが示す目標である70%以上(35、45歳で1回ずつ)には達していない。では、日本ではどの程度のワクチン接種率・検診率を目指せばよいだろうか。2020年2月にLancet Global Healthで報告された論文では、日本におけるHPVワクチンの接種率が、副反応報道による積極的勧奨中止以前の接種率である70%に速やかに回復し、検診率も最低1回を70%、2回を40%の人口が受けることで接種率の減少による2万4,600~2万7,300例の発生および5,000~5,700例の死亡のうち、1万4,800~1万6,200例の発生および3,000~3,400例の死亡を防ぐことができると報告されている。この報告からも示唆されるように、まずは積極的勧奨中止以前の水準へ回復するだけでも効果を期待できる。これからの接種率上昇に期待したい。

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第5回 里帰り出産妊婦に立ちはだかる現代の“関所”

破水した妊婦を県立病院が受け入れ拒否こんにちは。医療ジャーナリストの萬田 桃です。医師や医療機関に起こった、あるいは医師や医療機関が起こした事件について、あれやこれや書いていきたいと思います。さて、まもなくゴールデンウィークですが、4月20日、日本山岳・スポーツクライミング協会など山岳関係の4団体は、新型コロナウイルス感染防止のため登山の自粛を求める、「スポーツ愛好者の皆様へ」という声明を出しました。私も恒例の春山登山はあきらめることにしました…。さらに、南アルプスについては山梨県が、北アルプスについては岐阜県が、登山自粛の要請や「遭難したら、救助にいつもより時間がかかる」と呼びかけるに至っています。また、都道府県をまたいでの移動も自粛の方向性が強まっています。江戸時代のように県と県の間に“関所”ができそうな勢いです。さて、そんな中、今週気になったのは、首都圏から岩手県内に帰省した妊婦が破水して救急搬送されたにもかかわらず、2つの県立病院に帰省して間もないことを理由に受け入れを拒否された、というニュースです。第1報は4月22日のNHKニュースでした。報道によれば、受け入れを断ったのは、一関市にある県立磐井病院と北上市にある県立中部病院です。詳細は以下です。4月17日朝、首都圏から帰省していた妊婦が破水し、磐井病院(一関市)に電話で相談。しかし、「感染対策が整っていない」として受け入れを断られました。ここで県の周産期コーディネーターが仲介し、中部病院にも受け入れを打診しましたが、同様の理由で断られたとのことです。最終的に、実家から盛岡市内の病院に救急搬送され、PCR検査で陰性が確認された後、深夜に帝王切開で無事出産した、というのです。「帰省分娩の予約をされた皆さまも、お住いの地域での出産を」と学会これはとても悩ましいニュースです。岩手県は、全国で唯一、新型コロナウイルスの感染者が確認されていない都道府県です(4月27日現在)。水際対策を徹底させたい達増拓也知事は3月30日、感染が拡大している東京、神奈川、埼玉の1都2県から来県する人に対し、到着してから2週間程度は不要不急の外出を控えるよう求めていました。その後、4月16日に緊急事態宣言が全国に拡大されると都道府県をまたいだ不要不急の移動の自粛を要請しています。里帰り出産を巡っては、日本産科婦人科学会と日本産婦人科医会が「移動する方がリスクになりかねない」として、急な帰省を控えるよう全国の妊婦に呼びかけました(4月7日)。これに呼応するように、地方の病院では里帰り出産の受け入れ中止を決定するところが増えてました。「移動するリスク」というよりは、首都圏等から感染した妊婦やその家族が来院することの院内感染リスクを勘案した呼びかけであったことは確かです。16日の緊急事態宣言の拡大を受け、同学会・同医会は21日に改めて、「帰省分娩の予約をすでにされた皆さまもぜひ、予約されている施設とご相談の上、状況によっては現在お住いの地域での出産をご考慮いただきたく存じます」とのメッセージを発信しています。岩手における県立病院の産婦人科部長や院長の「受け入れ拒否」の判断は、こうした行政や学会の動きに素直に従ったまでなのでしょう。しかし、破水した妊婦を受け入れない、という選択が、最悪の場合、どんな状況を招くかを想像しなかったのでしょうか。その点がまず、気になります。岩手は県立病院が多く、各地域の急性期医療の拠点は県立病院が担っていることを考えると、その足並みが揃っていない点も心配になります。なお、その後、県立病院を統括する県医療局は対応の見直しに乗り出し、2病院では手術室に陰圧装置を設置するなど受け入れ態勢の整備を進めている、とのことです。自宅での「オンライン出産」が増える?この一件は「里帰り出産」のケースですが、学会と医会の呼びかけを契機に、新型コロナ感染症の患者が多い首都圏や大都市では、数多くの「出産難民」が生まれてしまっているようです。里帰り出産を予定していた地方の病院から受け入れを拒否され、かたや首都圏で通っていた産婦人科や近隣病院はすでに出産の予約で一杯と「出産する病院が見つからない!」という人が増えているわけです。地方の病院から受け入れを拒否は、妊婦にとってはまさに“関所”です。直近の報道では、東京や埼玉の産婦人科医会が受け入れ可能な病院の調査を行い、「出産難民」解消に向けて動き出しているようですが、出産を控えた妊婦の不安は尽きないでしょう。もはや感染の有無は関係なく、首都圏から地方への「移動」そのものがリスクとして捉えられてしまうのですから…。それは登山も里帰り出産も同じです。最近オンライン取材をしたある在宅専門医は「入院中の安定した高齢者の中に『病院は怖い』と、退院して在宅医療に切り替える人が出ている」と話していました。体制の整備や自宅の準備はあるにせよ、近い将来、オンライン診療(観察)しながらの自宅出産、いわゆる「オンライン出産」が増えてくるかもしれません。

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細菌感染の可能性が低い炎症でのリンデロン-VG軟膏の変更提案【うまくいく!処方提案プラクティス】第19回

 今回は、湿疹や皮膚炎で頻用されているベタメタゾン吉草酸エステル・ゲンタマイシン硫酸塩軟膏(商品名:リンデロン-VG軟膏)についてです。細菌感染の可能性が低くても処方される「ステロイドあるある」ともいえる乱用に対して、薬剤師として行った介入を紹介します。患者情報70歳、男性(グループホーム入居、要介護2)基礎疾患:高血圧、心不全、陳旧性心筋梗塞訪問診療の間隔:2週間に1回処方内容1.アスピリン腸溶錠100mg 1錠 分1朝食後2.ラベプラゾール錠10mg 1錠 分1 朝食後3.フロセミド錠40mg 1錠 分1 朝食後4.スピロノラクトン錠25mg 1錠 分1 朝食後5.カルベジロール錠2.5mg 1錠 分1 朝食後6.ニコランジル錠5mg 3錠 分3 朝昼夕食後7.オルメサルタン錠40mg 1錠 夕食後8.ヘパリン類似物質油性クリーム 50g 1日2回 全身に塗布本症例のポイント訪問診療の同行時に、上記患者さんの下腿の皮膚に赤みがあり、痒そうなので、以前処方されたリンデロン-VG軟膏を使ってもよいかという質問を施設スタッフより受けました。医師の診察では、心不全もあるのでうっ滞性皮膚炎の可能性があり、炎症を引かせるためにもリンデロン-VG軟膏でよいだろうという判断でした。リンデロン-VG軟膏は、外用ステロイドであるベタメタゾン吉草酸エステルとアミノグリコシド系抗菌薬であるゲンタマイシンの配合外用薬です。ゲンタマイシンは、表在性の細菌性皮膚感染症の主要な起炎菌であるブドウ球菌や化膿性連鎖球菌に有効ですので、その抗菌作用とベタメタゾンのStrongという使いやすいステロイド作用ランクから皮膚科領域では大変頻用されています。しかし、長期的かつ広範囲の使用によって、耐性菌の出現やゲンタマイシンそのものによる接触性皮膚炎のリスク、さらには腎障害や難聴の副作用も懸念されています。そこで処方内容への介入を行うこととしました。<抗菌外用薬による接触性皮膚炎>アミノグリコシド系抗菌薬は基本構造骨格が類似しており、ゲンタマイシン、アミカシン、カナマイシン、フラジオマイシンで交叉反応による接触性皮膚炎が生じやすい。とくにフラジオマイシンで高率に生じると報告されている。処方提案と経過まず、医師にゲンタマイシンによる上記の弊害を紹介し、細菌感染の可能性が低いのであれば、抗菌薬が配合されているリンデロン-VGではなく外用ステロイド単剤で治療するのはどうか提案しました。なお、その際に医師がステロイド単剤のリンデロン-V軟膏やリンデロン-DP軟膏を認識していなかったことがわかりました。さらに、炎症の強さから外用ステロイドとしての作用強度がワンランク上のVery Strongが望ましいと感じましたが、リンデロン-DP軟膏だと患者さんや施設、および薬局での取り違えの可能性もあったことから、ベタメタゾン酪酸エステルプロピオン酸エステル軟膏(商品名:アンテベート軟膏)を提案しました。その結果、今回は細菌感染の可能性が低いことからベタメタゾン酪酸エステルプロピオン酸エステル軟膏がよいだろうと変更の承認を得ることができました。治療を開始して4日目には皮膚の発赤と掻痒感は改善し、既処方薬のヘパリン類似物質油性クリームのみの治療へ戻すこととなりました。Sugiura M. Environmental Dermatology. 2000;7:186-194.

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軽度~中等度のうつ病に対するサフランの効果~メタ解析

 うつ病治療において、ハーブ療法のニーズが高まってきている。最近までに蓄積された研究によると、抑うつ症状の緩和に対するサフラン(Crocus sativus L.)の好影響が明らかとなっている。中国・Jiujiang University Clinical Medical CollegeのLili Dai氏らは、利用可能なすべてのデータを結合し、軽度~中等度のうつ病治療におけるサフランの安全性および有効性を評価するため、メタ解析を実施した。The Journal of Nervous and Mental Disease誌2020年4月号の報告。 電子データベースおよびリファレンスリストのクロスチェックにより、関連文献を収集した。適格試験を慎重にレビューし、必要なデータを抽出した。ハミルトンうつ病評価尺度またはベックのうつ病自己評価尺度、治療反応率、寛解率、副作用について、サフラン治療とプラセボまたは抗うつ薬治療との比較検討を行った。 主な結果は以下のとおり。・メタ解析には、12研究を含めた。・全体的な結果として、サフラン治療は、プラセボと比較し、抑うつ症状の改善効果がより優れており、抗うつ薬治療と同等の効果が認められた。・副作用に関しては、サフラン治療とプラセボまたは抗うつ薬治療との間に、有意な差は認められなかった。 著者らは「サフランは軽度~中等度のうつ病患者を治療するうえで、抗うつ薬の代替薬となりうる可能性がある。しかし、この結果を確認するためには、サンプルサイズが大きく、治療期間の長い、異なる民族による多施設試験が必要とされる」としている。

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AI活用の皮膚がんスクリーニング、患者の受け止めは?

 COVID-19パンデミックを受け、国内では、時限措置ながら初診からのオンライン診療が解禁され、対面診療至上主義に大きな風穴を開けた。患者サイドの不安・不満が気になるところだが、人工知能(AI)による皮膚がんのスクリーニングについて、医師・患者の人間的な関係性が担保された状態ならば許容されうることが、米国・イェール大学医学大学院のCaroline A. Nelson氏らによる皮膚がん患者を対象とした質的研究結果によって示された。AIの利用は医学のあらゆる領域に及んでおり、皮膚科領域では、皮膚病変を分類するdirect-to-patientおよびclinician decision-supportのAIツールに関する評価が行われている。患者の受診行動を変えるAIの態勢はできているが、患者側からの観点はまだ十分に理解されていなかった。JAMA Dermatology誌オンライン版2020年3月11日号掲載の報告。 研究グループは、患者がAIをどのように捉えているのか、また皮膚がんスクリーニングでのAI使用についてどのように理解しているかを調べる質的研究を行った。 ブリガム&ウィメンズ病院の一般皮膚科クリニックとダナ・ファーバーがん研究所の皮膚がんクリニックで、グランデッド・セオリーアプローチ(Grounded Theory Approach:GTA)を用いた半構造化インタビュー解析を行った。 各インタビューは、評価者相関測定法により2人のリサーチャーがそれぞれコード化した。調整済みコードを使って、コードの出現頻度を評価した。 主要評価項目は、AIの概念化について、AIのベネフィットとリスク、強みと弱み、AI適用の受け止め、ヒトとAIの臨床意思決定の齟齬に対する反応、AIを推奨するのか反対するのかについてであった。 主な結果は以下のとおり。・被験者対象は48例。研究は2019年5月6日~7月8日に行われた。・48例のうち26例(54%)が女性であり、平均年齢は53.3(SD 21.7)歳であった。・16例(33%)が黒色腫既往、16例(33%)が非黒色腫の皮膚がん既往、16例(33%)が皮膚がん非既往であった。・24例がdirect-to-patient AIツールについてインタビューを受け、24例がclinician decision-support AIツールについてインタビューを受けた。・2つのコーディングチームの評価者相関評価結果は、κ=0.94とκ=0.89であった。・患者はAIを主として、認知・認識(cognition)の概念として捉えていた。・皮膚がんスクリーニングにおけるAI使用のベネフィットとして最も多く認められたのは、診断スピードの上昇(29例[60%])および受診アクセスの増大(29例[60%])であった。・患者の不安の増大が最も多く認められたのは、リスクに関してであった(19例[40%])。・患者がAIの最大の強みと捉えているのは診断の正確性(33例[69%])である一方、最大の弱みと捉えているのは診断の不正確性(41例[85%])であった。・調査から浮かび上がった課題は、ヒトとAIの共生の重要性であった(45例[94%])。・ヒトとAI間の臨床意思決定の対立において、最も多く認められた反応は、生検を求めることであった(32例[67%])。・全体として36例(75%)が、AIを家族や友人に推薦するとした。

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高特異度のCOVID-19抗体検査キット、FDAが緊急使用許可/オーソ・クリニカル・ダイアグノスティックス

 米国の臨床検査用機器・診断薬メーカーであるオーソ・クリニカル・ダイアグノスティックスは4月25日、SARS-CoV-2の抗体検査試薬「ビトロスAnti-SARS-CoV-2 IgG 抗体検査試薬キット(COVID-19 IgG 抗体検査試薬)」がFDAによる緊急使用許可(Emergency Use Authorization:EUA)を取得したと発表した。 同社では、別の抗体検査試薬が4月14日にすでにEUAを取得している。1種類目の「ビトロス Anti-SARS-CoV-2 Total抗体検査試薬キット(COVID-19 Total抗体検査試薬)」は、感染初期の急性期に出現するIgM抗体を含むすべての抗体を検出し、免疫の獲得開始の判断への活用が期待される。今回EUA を取得した2種類目の COVID-19 IgG抗体検査試薬は、感染の後期に出現し、回復後も患者の血液中に存在するIgG抗体のみを検出する。 なお、これら2種類の抗体検査試薬の特異度は、同社がSARS-CoV-2非感染者400人を対象に行った試験で、400人が「陰性」となったことに基づき、ともに100%と発表されている。 これらの検査試薬は、同社の生化学免疫分析装置のビトロスXT 7600統合システムをはじめ、ビトロス3600免疫診断システム、ビトロス5600統合システム、ビトロスECi/ECiQ免疫診断システムで検査が可能。これらのシステムは米国全体では1,000を超える医療機関および医療関連機関で使用されている。 日本国内においては、同社の全自動検査機器を使用している医療機関および医療関連施設に、研究用試薬として5月下旬より順次提供予定で準備を進めている。

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新型コロナの「危険手当」、医師の本音は?/緊急アンケート

新型コロナウイルスの感染拡大を受け、医療は崩壊寸前である。そんな折、日本唯一の全国的な勤務医の労働組合である全国医師ユニオンは、2020年4月16日、厚生労働省に対し新型コロナウイルス感染症(COVID-19)患者に対応する医師への危険手当の支払いを要望。今後、国や勤務施設から手当が支給される可能性を踏まえ、ケアネットでは新型コロナ対応における現金給付の必要性とその理由について、会員医師約500名にアンケートを行った。全体の約90%が危険手当「必要」と回答Q1では危険手当として現金給付の要否を聞いた。その結果、全体で88%の医師が危険手当を「必要」と回答。年齢別では、20代:100%、30代:93.2%、40代:89.8%、50代:82.3%、60代:89.0 %、70代:100% となった。また、診療科別の結果は以下(図2)のとおりであった。(図1)画像を拡大する(図2)

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初診でもオンライン診療が可能に 薬局の課題は「なりすまし」をいかに防ぐか【早耳うさこの薬局がざわつくニュース】第46回

なかなか終わりが見えない新型コロナウイルス感染ですが、皆さんの薬局では何か影響はありましたでしょうか。日本保険薬局協会(NPhA)が実施したアンケートでは、会員企業のうち約60%が新型コロナウイルス感染拡大防止のためのオンライン診療に基づく処方箋を応需している一方で、約80%が「薬局の利用者が減っている」と回答するなど、患者さんの薬局利用や医療の流れが変わりつつあることがうかがえます。4月7日に緊急事態宣言が一部の地域に出され、その後その範囲が拡大されましたので、実際に来局される患者さんはさらに減って、オンライン診療・服薬指導が増えているのではないかと想像します。オンライン服薬指導は新型コロナウイルス感染拡大防止のために、2月28日の厚生労働省の事務連絡によって可能になりました。その後、4月10日にはさらに「新型コロナウイルス感染症の拡大に際しての電話や情報通信機器を用いた診療等の時限的・特例的な取扱いについて」(いわゆる「0410通知」)が発出され、より具体的になりました。2月28日の事務連絡は廃止され、初診でもオンライン診療が可能になったことが一番の変化です。この通知では、オンライン診療・服薬指導の方法や処方箋のやり取り、医薬品の送付方法、患者のなりすまし防止措置など、具体的な事項が記載されています。「0410通知」の薬局における主な対応は以下のとおりです。初診で医師が患者の基礎疾患を把握できない場合は、処方日数は7日間が上限で、麻薬や向精神薬、抗がん剤などは調剤してはならない。患者がオンライン服薬指導を希望する場合は、備考欄に「0410対応」と記載した処方箋情報がFAXなどで保険薬局に送付される。保険薬局は送られてきた処方箋情報をもとに調剤し、その処方箋情報は後日入手した処方箋原本とともに保管する。患者のなりすまし防止のため、保険証の画像や口頭によって本人確認を行う。オンライン服薬指導が可能かどうかを薬剤師が判断し、対面での服薬指導が必要と判断した場合は対面を促すことができる。その場合の対応は薬剤師法の調剤応需義務に違反するものではない。調剤した薬剤は品質が保持され、確実に授与できる方法で患者へ配送し、実際に患者が授与したことを電話などで確認する。この通知を読んでオンライン服薬指導の具体的な運用を考えたときに、意外と患者のなりすましや虚偽申告が可能なのではないかと思ってしまいました。もちろん、初診で医師が基礎疾患を把握できない場合は、「処方日数は7日間まで」「麻薬や向精神薬、抗がん剤などは処方してはならない」とするなどの詐欺や悪用を阻止する対策はとられています。しかし、顔が見える通信手段ではなく普通の電話での処方も可能ですし、何度も通院している患者さんになりすました場合は上記から外れます。薬局でも本人確認のチェック項目を設け、患者さんと話をして感じ取った情報を薬歴に残すべきだと感じました。なお、そのような疑わしい事例があった場合は、都道府県に報告することが求められています。また、通知には記載されていませんが、偽造処方箋についても同様に注意が必要です。つい最近まで「オンライン診療って結局進まないよねー」なんて言っていたのが嘘のように、劇的に医療を取り巻く環境が変化しつつあります。現時点では新型コロナウイルス感染に対する特例ですが、オンラインで診察を受け、オンラインで服薬指導も受け、郵送で医薬品を受け取る…といういわゆるオンライン診療を経験した患者さんが増えていくのは間違いありません。少なくとも、この通知は「原則3ヵ月ごとに検証を行う」ことが明記されていますので、7月くらいまではこの通知が有効であると考えて、腰を据えて薬局内の手順を考えたほうがよさそうです。

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コロナパンデミックの第1波は収束へ-ドイツ・コロナ情勢-【空手家心臓外科医、ドイツ武者修行の旅】第8回

3月中旬よりドイツでは、さまざまな日常生活の制限がかけられました。国境は封鎖されて、スーパー以外のお店は全部閉まり、家族以外の人間と集まることすら禁止されてしまいました。1つのカートにつき、スーパーに入ることができるのは1人だけになりました。ソーシャルディスタンスの徹底も指示されています。職場である病院でも家族の面会は禁止、定期手術は中止、コロナウイルス感染者のために病棟を1つ空にして、朝のカンファレンスも中止になって…。とにかく非日常なことばかりが続く1ヵ月でした。たまに感染病棟で処置をすることもあります。感染への完全防護の状態で行うのですが、それでもやっぱり緊張しますし、処置に入る直前は自分の家族の顔が脳裏をよぎったりしました。あと、ドイツでは本当にたくさんのPCR検査が行われています。入院前に1度スクリーニング、結果が出るまでは専用の待機病棟で結果が出るまで待機。そして、転院前にもチェック。熱が出たらとりあえず1回はチェック。といった具合で、感染者をしっかり割り出し、ゾーニングすることが徹底されています。4月15日にメルケル首相が会見で、「まずは接触制限から徐々に緩和していく」と言う方針が伝えられました。ドイツでは現在もまだ日に2,000〜3,000人程度の新規感染者が出ていますが、(ピーク時は6,000人を超えていました)感染からの回復者数増加のスピードがそれを上回りました。基本再生産数(1人の患者が感染させる平均人数)は3から0.7まで下がったそうです。この1ヵ月間のドイツで暮らす市民の我慢が結果を出した、と言えると思います。赤は「今感染している患者数」で、緑は「感染から回復した患者数」です。下の黒は「感染での死者数」となります。緑が急激に増えてきていて、赤はほぼ一定(やや減少?)であることがわかります。ただ今後の規制緩和で、この基本再生産数が仮に1.3まで上がると、7月にはドイツのICUのベッドが足りなくなるそうです。報道を見る限りでは、緊張感が持続している中での規制緩和と言った印象です。今後、段階的に規制を解除していく上で、恐らくやって来るであろう第2波をどのように凌いでいくのか、病院側もまだ模索している状態です。そのため、コロナ禍のために延期されている手術のリストも、かなり膨れ上がって来ています。ストレスフルな毎日先日、待機中に急変を起こされ、搬送された方が救命できずに亡くなりました。しばらくの間、誰も声も出せずに黙り込んでいました。たとえ待機手術の患者さんであったとしても、心臓外科の手術が延期されることは患者さんにとってリスクでしかないことは重々承知してはいたつもりでしたが…。この患者さんは「運が悪かった」で済ませていいものなのか、やるせない気持ちになります。本当にグッタリした気分です。また、週明けには、待機手術を再開するかどうか、教授からの通達がある予定です(現在はまだ行わない予定になっています)。上層部にとっても、非常にストレスの伴う判断が求められています。苦しい時間がまだまだ続きそうですが、目の前のことを粛々とこなすことで毎日を過ごしています。早く感染が収束することを心から祈っています。

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第5回 COVID-19ワクチン候補の1つ、初めてサルで感染を予防

中国・北京拠点のバイオテック企業Sinovac Biotech社の、mRNAでもプラスミドDNAでもウイルスベクターでもない昔かたぎのローテク不活化ワクチンが、数ある開発品の中で初めて動物・アカゲザルの新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)感染を防ぎました1,2)。8匹のサルにまずワクチンが3回投与され、気管に通した管からその3週間後に肺にSARS-CoV-2を入れて様子を見たところ、どのサルもウイルスに屈しませんでした。とくに高用量(6µg)投与群の反応は良好で、ウイルスを肺に入れてから7日時点で、肺や喉からウイルスは検出されませんでした。低用量(3µg)群ではウイルスが検出されたものの、対照群の4匹のサルに比べてウイルス量はほぼ完全に(95%)抑制されていました。安全性も良好であり、サルの体調・血液/生化学指標・組織解析で懸念は示唆されませんでした。また、低用量投与群の中和抗体価は比較的低かったにもかかわらず、抗体を介した感染促進副作用・ADE(antibody-dependent enhancement of infection)はどのワクチン接種サルにも認められませんでした。Sinovac社の海外部門リーダーMeng Weining氏は、今回の結果を受けて同ワクチンがヒトにも効くに違いないと確信していると述べており、すでに同社は中国江蘇省でプラセボ対照二重盲検第I/II相試験を開始しています3)。4月20日時点での登録情報によると、試験には18~59歳の健康な成人744人が参加し、不活化SARS-CoV-2ワクチン高用量、低用量、プラセボのいずれかが2週間あるいは4週間の間をおいて2回投与されます4)。Sinovac社は実績があるワクチンメーカーであり、手足口病、A/B型肝炎、インフルエンザに対する不活化ワクチンを販売しています。ただし、Weining氏によると作製できるワクチンは多く見積もっても約1億投与分であり、もし臨床試験で効果や安全性が確認されてCOVID-19ワクチンを作るなら他のメーカーの助けが必要かもしれません。世界保健機関(WHO)によると、4月26日時点で7つのCOVID-19ワクチンが臨床試験段階に至っており、さらに82候補の前臨床開発が進行中です5)。それらのワクチンのほとんどは目新しい人工遺伝子技術に基づいており、Sinovac社のような昔ながらの不活化技術頼りのワクチンは5つのみです。現在の流行のさなかで何よりも大事なのは、技術がどうあれ安全で有効なワクチンをできるだけ早く完成させることだと、Weining氏はScience誌に話しています。参考1)Rapid development of an inactivated vaccine for SARS-CoV-2.bioRxiv. April 19, 20202)COVID-19 vaccine protects monkeys from new coronavirus, Chinese biotech reports / Science3)Sinovac Announces Commencement of Phase I Human Clinical Trial for Vaccine Candidate Against COVID-19 / Sinovac Biotech4)Safety and Immunogenicity Study of 2019-nCoV Vaccine (Inactivated) for Prophylaxis SARS CoV-2 Infection (COVID-19) (ClinicalTrials.gov)5)DRAFT landscape of COVID-19 candidate vaccines – 26 April 2020

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アルツハイマー型認知症でみられる味覚障害の調査

 アルツハイマー型認知症患者では、味覚障害が認められることがあるが、このことについてはあまり研究されていない。鳥取大学の河月 稔氏らは、アルツハイマー型認知症もしくは軽度認知障害(MCI)を有する患者と認知症でない対照(NDC)群における味覚機能や味覚に影響を及ぼす要因を調査し、認知機能障害と味覚機能との関連を評価した。BMC Neurology誌2020年3月26日号の報告。アルツハイマー型認知症の味覚障害、唾液分泌や亜鉛濃度とは無関係の可能性 対象は、アルツハイマー型認知症群29例、MCI群43例、NDC群14例。病歴および薬歴を収集し、唾液分泌量測定、認知機能検査、血液検査、全口腔法味覚検査、食事および味覚に関するアンケートを実施した。 主な結果は以下のとおり。・アルツハイマー型認知症群は、NDC群と比較し、有意に高い認識閾値が認められた(p<0.05)。・多くは最大濃度でうま味を認識しておらず、これはNDC群と比較し、アルツハイマー型認知症群またはMCI群においてより頻繁に認められた。・認知機能検査以外の評価項目では、群間に有意な差は認められなかったが、多くは唾液分泌が減少し、血清亜鉛濃度が低く、多剤併用療法を受けていた。・認識閾値と年齢(r=0.229、p<0.05)および認知機能テストのスコア(r=0.268、p<0.05)との間に有意な関連が認められた。 著者らは「味覚機能の障害は、アルツハイマー型認知症では認められたが、MCIでは認められなかった。しかし、MCIでも、うま味を認識しない人は多かった。認知機能低下を有する高齢者の味覚障害は、唾液分泌、亜鉛濃度、処方薬など味覚に影響を及ぼす要因とは無関係に認められることが示唆された」としている。

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IPF診療における患者と医師のギャップ

 日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社は、神戸市立医療センター西市民病院との共同研究で特発性肺線維症(IPF)患者を診る医師とその患者を対象に「特発性肺線維症(IPF)診療における患者と医師の相互理解:わが国におけるIPF 患者と担当医師の意識調査」を行い、その結果を発表した。これはIPF を診療する医師とその患者に対する国内初となる意識調査であり、その結果、医師と患者との間には治療に対する認識のギャップが存在することが明らかになった。 IPFは、進行すると肺が膨らみにくくなり、咳や息切れの症状が出現、患者の死亡原因の約40%が急性憎悪による。同社の開発したニンテダニブは、2015年7月にIPFを効能・効果として製造販売承認を取得し、2019年12月に全身性強皮症に伴う間質性肺疾患に対して追加適応を取得し、治療に使用されている。■調査概要目的:IPF診療における患者と医師の認識の一致、不一致がどこにあるかを明らかにし、両者の相互理解を向上させるための有益な情報を提供する調査対象(方式)医師:66人(オンラインアンケート)患者:158人(郵送留め置き方式)■アンケート調査の結果概要・患者は治療薬があることや治療費の助成制度に関する情報を診断時の重要な説明と捉えている患者は、疾患の特性のほか、治療薬があること、治療費の助成制度に関する情報を診断時の重要な説明内容と捉えていた一方で、医師は疾患の特性や検査の説明を重視していたが、治療薬の有無や治療費の助成制度に関する情報については診断時の説明として、重要度の認識が低いという結果だった。・医師が意図した通りに説明内容は患者に伝わっていない「初期は無症状であっても進行する」、「急性憎悪により呼吸機能が急激に悪化し、予後に大きな影響を与える可能性があること」のように、多くの医師が説明したとする内容が、かならずしも患者の印象に残っていないこともあり、医師の意図した通りに説明内容が患者に伝わっていなかった。・患者は早期に治療を開始し、今までと同じ生活をすることを重視「早期に治療を始めること」や「通院治療で仕事や家事への影響が少なく、今までと同じ生活ができること」に関して、医師に比べ、患者でより重視しており、認識に顕著な差異が見られた。・IPF と診断された患者は“不安”と“驚き”を感じ、その後インターネットで検索IPF の診断を受けた際の気持ちとして、“不安”とする回答が最も多く、その次に“驚き”が多かった。また、診断を受けた後、患者の多くがパソコンやタブレット、スマートフォンを使って、自身で疾患について調べていた。その一方で、インターネットで得られるIPF に関する情報は不正確であったり、最新のものではないことも多く、情報収集には注意を要することから、IPF の診断を受けて不安を抱える患者に正確な情報提供を行っていくことが求められると考えられた。

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COVID-19の実効再生産数は公衆衛生介入で抑制か/JAMA

 中国・湖北省武漢市のCOVID-19集団発生(outbreak)では、都市封鎖(city lockdown)や社会的距離(social distancing)、自宅隔離、集約化された検疫・治療、医療資源の拡充など一連の多面的な公衆衛生的介入により、初発の確定症例や実効再生産数(2次感染の指標)が経時的に抑制されたことが、中国・華中科技大学のAn Pan氏らの調査で示された。COVID-19の世界的な大流行(pandemic)では、さまざまな公衆衛生的介入が行われているが、これによって集団発生状況が改善されたか明確ではないという。JAMA誌オンライン版2020年4月10日号掲載の報告。3万例以上で、公衆衛生的介入が及ぼした影響を評価 研究グループは、武漢市のCOVID-19集団発生において、公衆衛生的介入と疫学的特徴の関連を評価する目的で、5つの時期に分けたコホート研究を実施した(中国・主要大学基礎研究基金などの助成による)。 市の法定伝染病報告システムを使用し、2019年12月8日~2020年3月8日に、検査によりCOVID-19と確定された3万2,583例のデータを抽出した。データには、患者の年齢、性別、居住地区、職業、発病日(患者の自己申告による発熱、咳、その他の呼吸器症状が発現した日)、確定日(生体試料からSARS-CoV-2を検出した日)、重症度(軽度、中等度、重度、重篤)などが含まれた。 COVID-19の確定は、鼻腔および咽頭のスワブ検体を用い、リアルタイム逆転写ポリメラーゼ連鎖反応法(RT-PCR)または次世代シークエンシング法でSARS-CoV-2ウイルス陽性の場合と定義した。 公衆衛生的介入(防疫線、交通規制、社会的距離、自宅隔離、集約化検疫、全例症状調査など)が、新型コロナウイルスの感染に及ぼした影響を評価した。イベントや介入で5つの時期に分類、2次感染の指標も評価 春運期間の開始(2020年1月10日)、武漢市防疫線の開始(1月23日)、4つのカテゴリー(確定症例、推定症例、発熱・呼吸器症状患者、濃厚接触者)に分けて集約化された治療・検疫戦略の開始(2月2日)、全例症状調査の開始(2月17日)を起点として、以下の5つの時期に分類し、年齢別、性別、市内地区別の新型コロナウイルスの感染率を算出した。 I期(初期の非強力介入期、2019年12月8日~2020年1月9日、33日間、確定症例数550例)、II期(春節による大移動期、1月10日~22日、13日間、5,091例)、III期(都市封鎖/交通規制/自宅検疫期、1月23日~2月1日、10日間、1万3,880例)、IV期(集約化検疫・治療/医療資源拡充期、2月2日~16日、15日間、9,972例)、V期(集約化検疫/全例症状調査期、2月17日~3月8日、21日間、3,090例)。 また、各時期のSARS-CoV-2の実効再生産数(2次感染の指標。集団のある時刻における、典型的な初発患者が生み出した2次感染者数の平均値)も推算した。発症から確定までの期間は徐々に短縮 3万2,583例の年齢中央値は56.7歳(範囲:0~103、四分位範囲:43.4~66.8)、女性が1万6,817例(51.6%)で、40~79歳が2万4,203例(74.3%)であった。 多くの患者は1月20日~2月6日の期間に発症し、2月1日にこの日だけの感染者数の急上昇が認められた。発症から確定までの期間は、初期には実質的な遅延が認められたが、この遅延は経時的に短縮した(I~V期の発症から確定までの期間中央値の推移:26、15、10、6、3日)。 集団発生は、武漢市の都市部で始まり、5つの時期を通じて郊外および農村部へと徐々に拡大した。確定症例の割合は、地区によって大きく異なり、感染率は都市部が最も高かった。III期にピーク、医療従事者感染率はPPE普及後に低下 1日の確定症例数の割合は、I期の100万人当たり2.0件(95%信頼区間[CI]:1.8~2.1)から、II期には45.9件(44.6~47.1)へと上昇し、III期には162.6件(159.9~165.3)とピークに達したが、その後、IV期には77.9件(76.3~79.4)、V期には17.2件(16.6~17.8)へと低下した。また、全期を通じて、女性の感染率がわずかに高かった(100万人当たり43.7件/日vs.39.4件/日)。 一方、医療従事者の確定症例(1,496例)の割合は4.6%であった(I期3.8%、II期8.7%、III期5.5%、IV期3.0%、V期1.8%)。全期を通じて、100万人当たりの1日の確定症例の割合は、医療従事者が130.5件(95%CI:123.9~137.2)と、一般人口の41.5件(41.0~41.9)に比べて高かった。医療従事者の感染率はIII期にピーク(617.4件[576.3~658.4]/日/100万人)に達したが、包括的な個人用保護具(PPE)が広く使用可能となったIV期(159.5件[141.4~177.6])およびV期(21.8件[16.1~27.4])には低下した。 20歳以上では、1日の確定症例の割合はIII期にピークに達し、それ以降は低下したのに対し、小児や青少年(20歳未満)はその後も増加し続け、とくに1歳未満の増加が顕著であった。1歳未満の1日の確定症例の割合は100万人当たり7.9件(5.8~10.0)で、20歳未満の他の年齢層は2.0~5.4件だった。高齢者ほど重症化リスク高い、実効再生産数は介入後低下 重症度別の解析では、重度/重篤症例の割合は、I期の53.1%から、II期35.1%、III期23.5%、IV期15.9%、V期10.3%へと低下した(I期との比較でいずれも有意差あり)。 また、重症化のリスクは年齢が高くなるに従って増加した。20~39歳の重度/重篤症例の割合12.1%と比較して、80歳以上は41.3%(リスク比[RR]:3.61、95%CI:3.31~3.95)、60~79歳は29.6%(2.33、2.16~2.52)、40~59歳は17.4%(1.41、1.30~1.53)であったのに対し、20歳未満は4.1%(0.47、0.31~0.70)であった(いずれもp<0.001)。 一方、実効再生産数は、1月26日以前は3.0以上で著しく上下動し、1月24日にピーク値の3.82に達し、以降は下降に転じた。2月6日には1.0未満に低下し、3月1日以降は0.3未満に抑制された。 著者は、「これらの知見は、COVID-19の世界的な大流行との闘いにおいて、他の国や地域の公衆衛生上の施策に有益な情報をもたらす可能性がある」としている。

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第5回 新型コロナで経営危機に直面する医療機関が急増

<先週の動き>1.新型コロナで経営危機に直面する医療機関が急増2.「サージカル」「N95」高性能医療用マスク、国から緊急配布へ3.オンライン診療の医療機関リスト公表4.在宅医療の臨時的対応、4月のみ電話等診療でも管理料算定可に5.歯科医によるPCR検体採取が認められる見込み1.新型コロナで経営危機に直面する医療機関が急増全日本病院協会の猪口 雄二会長が、東京新聞のインタビューに応じた。新型コロナ感染症以外の患者数減少に伴い、病院経営が厳しくなっており、多くの民間病院から「3月末以降、外来、入院、救急患者のいずれも減っているとの報告が寄せられている」と説明。6月には資金不足に直面する医療機関が増えることが懸念される。愛知県保険医協会の調査では、3月の前年同時期に比べて、外来患者数が「減った」と答えた医師が80.1%、保険診療報酬が「減った」との回答も76.4%に上り、地域への影響が明らかになりつつある。4月には緊急事態宣言の対象地域における健診実施機関の一時中止がされており、全国的に見ても、影響は広範に渡ると考えられる。厚生労働省は、新型コロナ感染者に応じた医療機関に対して診療報酬を上乗せする決定をしたが、通常診療に当たっている医療機関は恩恵を受けない。日本病院会の相澤 孝夫会長より、「新型コロナウイルス感染症への対応により経営的支援が必要な病院に対する措置に関する緊急要望書」が、4月23日、加藤 勝信厚生労働大臣に提出された。同様に、歯科医院も経営危機に直面していることが報道されており、厚労省にはいち早い対応が求められている。(参考)<新型コロナ>民間病院6月危機「資金底つく」コロナ以外の患者減「助成必要」/全日病会長(東京新聞)歯科医院も「医療崩壊」 感染拡大で相次ぐキャンセル(神奈川新聞)新型コロナウイルス感染症に係る緊急事態宣言を踏まえた特定健康診査・特定保健指導等における対応について(厚労省)新型コロナウイルス感染症への対応により経営的支援が必要な病院に対する措置に関する緊急要望書(第2報)(一般社団法人 日本病院会)2.「サージカル」「N95」高性能医療用マスク、国から緊急配布へ現在、深刻な問題となっているのが、医療従事者の新型コロナ感染である。院内感染の発生に伴い、3次救急医療機関で外来の受け入れ停止や、救急患者の受け入れ制限が複数報告されている状況だ。多くの新型コロナ感染者は感染症指定医療機関に入院しているが、受け入れ先でない医療機関においても、感染者の入院などが発生していると考えられる。一般病院でもクラスターが発生するなど、医療従事者が新型コロナに感染するケースが各地で発生しており、早期発見や感染拡大防止へのさらなる取り組みが求められる。医療機関における防護具の深刻な不足に早急に対策するべく、厚労省は、「サージカルマスク」や「N95」などの高性能の医療用マスクについて、在庫が足りなくなりそうな医療機関を対象に国から緊急配布する仕組みを今月中に導入することになった。(参考)10施設が受け入れ制限・停止 3次救急にコロナ影響―9道県「厳しい」・医療調査(時事通信)東京都内の感染者 約14%が医療機関の関係者 新型コロナ(NHK)医療用マスクを緊急配布へ 払底迫る医療機関が対象 新型コロナ(同)3.オンライン診療の医療機関リスト公表外来受診による感染リスク軽減のため、初診患者についても電話を含むオンライン診療が可能となり、現在導入を行っている医療機関のリストが厚労省のWebサイトに掲載された。4月24日の時点で、「オンライン診療」に対応している医療機関は全国でおよそ1万1,000件に上る。(参考)新型コロナウイルス感染症の感染拡大を踏まえたオンライン診療について(厚労省)オンライン診療検索(JX通信社)4.在宅医療の臨時的対応、4月のみ電話等診療でも管理料算定可に4月24日に開催された中央社会保険医療協議会の総会において、「在宅医療における新型コロナウイルス感染症に伴う医療保険制度の対応について」討議された。在宅時医学総合管理料(在医総管)や施設入居時等医学総合管理料(施設総管)について、「月2回以上訪問診療を行っている場合」を算定している例では、4月のみの特例的取り扱いとして、1回の訪問診療の後、もう1回を電話等で診療を行った場合または2回とも電話等で診療を行った場合も、月2回訪問の在医総管等を算定可能になるなど、臨時的対応が認められる。なお、2ヵ月以上連続で、訪問診療1回+電話等再診1回となった場合、2ヵ月目以降は診療計画を変更し、月1回訪問の管理料を算定する。また、新型コロナ感染症患者(疑い例を含む)に対して往診などを実施する際、必要な感染予防策を講じた上で当該患者の診療を行った場合には、「B001-2-5 院内トリアージ実施料(300点/回)」を上乗せして算定できる。訪問看護ステーションや訪問薬剤管理指導においても併せて討論され、それぞれの臨時的な取り扱いが示されている。(参考)新型コロナウイルス感染症に伴う医療保険制度の対応について(中央社会保険医療協議会 総会 第456回 資料)5.歯科医によるPCR検体採取が認められる見込み厚労省は医師会などに働きかけ、PCR検査体制の拡充を急いでおり、4月26日に開催された有識者懇談会にて、歯科医にも検体の採取を認める方針が了承された。PCR実施可能数を1日2万件まで増やすと打ち出したにもかかわらず、現在も毎日9,000件程度であることに対応したもの。今回は、感染収束までの時限的措置であり、「歯科医の採取がないと提供が困難」、「歯科医が教育、研修を受けている」、「検査を受ける人が同意している」の3条件を満たす必要がある。(参考)PCR検体採取、歯科医にも認可へ…研修受講など条件近く提示(読売新聞)

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新型タバコにも含まれるニコチンによる免疫機能の低下【新型タバコの基礎知識】第18回

第18回 新型タバコにも含まれるニコチンによる免疫機能の低下Key Pointsニコチンは免疫機能の低下をもたらす加熱式タバコに替えても、ニコチンによる免疫機能の低下は防げない新型コロナウイルス対策の1つとして禁煙を推進してほしい今回の記事は予定を変更して、新型コロナ問題にも関連する「ニコチンによる免疫機能の低下」について解説します。アイコスなどの加熱式タバコにも、紙巻タバコと同様に多くのニコチンが含まれています(第3回記事参照)。ここでは、タバコ研究データの決定版、US Surgeon General Report 2014年号(図)から、喫煙と免疫システムの関連についてお伝えしたいと思います1)。画像を拡大する(出典)https://www.ncbi.nlm.nih.gov/books/NBK179276/pdf/Bookshelf_NBK179276.pdf喫煙と免疫システムの関係は?まず簡単に、喫煙と免疫の関係について述べます。免疫システムは、感染や病気から体を守るためのもの、風邪やインフルエンザなどのウイルスからがんなどの疾患に至るまで、あらゆる異物と戦っています。喫煙は免疫機能を低下させ、病気との戦いをうまくいかなくさせていきます。喫煙者は非喫煙者よりも呼吸器感染症に罹りやすくなるのです。これは、タバコに含まれる化学物質が、呼吸器感染症の原因となるウイルスや細菌を正常に攻撃するための、免疫システムの機能を低下させていることが理由の1つです。実際に、喫煙者は非喫煙者に比べて肺炎になりやすく、より重症化しやすくなります。ここまでの話だけなら、ある意味単純で簡単な話(ニコチンだけでなく、タバコが免疫機能を低下させ、感染症への罹患を増やし、肺炎などの重症化リスクを上げること)として理解されるものと思います。しかし、免疫に対するタバコの煙の悪影響があまり理解されていない理由は、免疫系の研究が複雑でややこしく、次のような研究の状況にあるからなのかもしれません。ニコチンは免疫系を抑制し、一方で刺激する?ニコチンは、免疫系を刺激する機序と抑制する機序の両方に作用すると考えられています。尿中マーカーから推測されるニコチンのレベル(すなわち通常の喫煙者と同等のニコチン量)で十分に、リウマチなどの自己免疫系疾患や感染症、がんといった免疫学的に誘導される疾患と関連していると考えられています2)。ニコチンは、ニコチンレセプターを介してその効果を発揮します3)。ニコチンは細胞に直接作用することができる一方、生体内ではそれ自体が強力な免疫調整機能を持つ交感神経系へも直接的に作用します。ニコチンを含んではいるが燃焼・不完全燃焼しきった紙巻タバコの煙由来成分は、まだ燃焼しきっていない紙巻タバコの煙由来成分(酸化作用を多く持つ)と比較して、免疫系への作用がかなり小さいとされています4,5)。禁煙補助薬として使用されるニコチンパッチまたはニコチン部分拮抗薬(たとえば、バレニクリン)は、ヒトでは免疫系への作用が少なく6)、またスヌース(スウェーデンでのみ広く使用されているニコチンを含む低ニトロサミンの無煙タバコ製品)ではニコチンを含むにもかかわらず、紙巻タバコと同等の免疫系への影響はみられません。このような結果の解釈として、紙巻タバコによる免疫への影響は、ニコチンによる影響だけでなく酸化作用等と関連しているものと考えられます7)。こうしたある意味で矛盾した、免疫抑制と免疫促進の両方向への影響がタバコにはあるようです。ニコチンが樹状細胞を抑制するのではなく、樹状細胞を刺激することで免疫系応答によりアテローム性動脈硬化へとつながるとされています8)。一方では、ニコチンは神経細胞のニコチンレセプターを介して作用し、in vivoおよびin vitroの両方で細胞性免疫を抑制するとされています。ニコチンはB細胞における抗体産生を抑制し、T細胞を減らし、T細胞受容体を介したシグナル伝達が減衰したアレルギー様状態を誘導します9,10)。動物実験で、ニコチンによる免疫系への作用により、動物は細菌およびウイルスに感染しやすくなると分かっているのです。前述したとおり、ニコチンは、免疫系を刺激する機序と抑制する機序の両方に作用するため話が理解されにくいようです。免疫促進と抑制のどちらの方向であっても行き過ぎると免疫機能は異常を来すと言えるでしょう。喫煙により、関節リウマチのような自己免疫疾患も、免疫機能の低下により誘導されやすくなるがんも増えると分かっているのです。そのため、「喫煙により免疫異常が引き起こされる」とまとめて書かれるわけです。ただし、今回の新型コロナ問題のように感染症に関して喫煙やニコチンの害を考える場合には、単純に「ニコチンにより免疫機能が低下する」と受け止めると分かりやすいでしょう。新型コロナ時代の禁煙のすゝめ新型コロナウイルスの感染および感染後の重症化を防ぐためにできることの一つとして禁煙があります。タバコ会社は「自宅では加熱式タバコを吸ってください」などとマーケティング活動に熱心だが、それにダマされてはなりません。加熱式タバコに替えてもニコチンは含まれますから、免疫機能の低下は防げないのです。しかし、すべてのタバコを止めれば、ニコチンによる免疫機能の低下から回復できます。その禁煙の効果は数日で得られ、何歳でも禁煙の効用が得られるものと考えられます。日本における新型コロナウイルスの蔓延はまだ始まったばかりであり、これから先に多くの人が新型コロナウイルスに感染する可能性があります。数ヵ月先かもしれないし、1年先かもしれません。日本に2千万人程度存在するすべての喫煙者が禁煙することにより、新型コロナウイルスの流行を収束させる一助としていただきたいと思います。第19回は、「禁煙をし続けるために本当に必要なこと(2)」です。1)US Surgeon General Report 2014.2)Cloez-Tayarani I1, Changeux JP. J Leukoc Biol. 2007 Mar;81:599-606.3)US Surgeon General Report 2010.4)Laan M,et al. J Immunol. 2004 Sep 15;173:4164-70.5)Bauer CM,et al. J Interferon Cytokine Res. 2008 Mar;28:167-79.6)Cahill K,et al. Cochrane Database Syst Rev. 2008 Jul 16:CD006103.7)McMaster SK,et al. Br J Pharmacol. 2008 Feb;153:536-43.8)Aicher A,et al. Circulation. 2003 Feb 4;107:604-11.9)Geng Y,et al. Toxicol Appl Pharmacol. 1995 Dec;135:268-78.10)Geng Y,et al. J Immunol. 1996 Apr 1;156:2384-90.

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バクスミー:重症低血糖治療薬に初の点鼻粉末剤が登場

重症低血糖治療の現状日本では、年間約2万件の重症低血糖が発生していると推計されている1)。重症低血糖では、急激に血糖値が低下し自己対処が間に合わないケースや、自覚症状なく意識消失に至るケースがあり、回復には家族など看護者の援助が必要となる。重症低血糖を来した際の緊急処置は、これまでグルカゴン注射が主流だった。しかしグルカゴン注射は、消毒、グルカゴンの溶解、溶解液の注入、と注射に至るまでに煩雑な処置を要することから、より簡便に使用できるグルカゴン製剤が求められていた。迅速な投与が可能なグルカゴン点鼻粉末剤2020年3月、グルカゴンの点鼻粉末剤であるバクスミー(一般名:グルカゴン)が製造販売承認を取得した。注射剤以外の重症低血糖治療薬としては初の選択肢となる。重症低血糖の患者に対し、家族などの看護者が薬剤を鼻腔内に噴射して使用する。薬剤は点鼻容器に充填されており、調整作業が不要なため迅速な投与が可能だ。マネキンを用いた薬剤の摸擬投与試験によると、投与完了までの平均時間はグルカゴン注射剤で約207秒に対し、バクスミーで約24秒との報告もある2)。また、バクスミーは室温(1~30℃)で持ち運びができることも特徴の一つだ。グルカゴン筋注に対する非劣性と忍容性を確認 バクスミーの有効性および安全性は、1型糖尿病患者33例、2型糖尿病患者39例を対象とした国内第III相臨床試験で検討された。主要評価項目はインスリン誘導による低血糖からの回復率であり、バクスミー3mgの鼻腔投与群とグルカゴン注射剤1mgの筋肉内投与群が比較された。その結果、いずれの群においても30分以内の低血糖回復率が100%であり、バクスミーのグルカゴン注射剤に対する非劣性が確認された(非劣性マージン10%)。なお回復までの時間の平均値はそれぞれ12.0分、11.0分だった。 また本試験の副作用発現率は、バクスミー投与、グルカゴン注射剤投与でそれぞれ16.9%、12.9%であり、忍容性も確認された。もしもの場合に備えを重症低血糖に陥った場合、痙攣や脳障害などの重篤な症状、また死亡リスクにもつながる可能性がある。そのため低血糖リスクを減らすことはもとより、低血糖を来した際、適切に処置できるよう備えておくことが重要だ。重症低血糖治療薬にバクスミーが加わったことにより、重症低血糖のリスクやその対処法について、より患者を指導しやすくなる可能性を秘めている。その結果、重症低血糖の軽減、さらには早期のインスリン導入の促進につながることが期待できる。1)日本糖尿病学会-糖尿病治療に関連した重症低血糖の調査委員会-. 糖尿病. 2017;60:826-842.2)Aranishi T, et al. Diabetes Ther. 2020;11:197-211.

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これが免疫チェックポイント阻害薬の効果予測バイオマーカー(のはず)【そこからですか!?のがん免疫講座】第4回

はじめに前回は、「免疫チェックポイント阻害薬(ICI)がどうやって効果を発揮しているのか」について解説しました。しかし、いろいろメディアで報道されたこともあり皆さんご存じかもしれませんが、すべての患者さんに効くわけではありません1,2)。そこで、どういった患者さんに効くのか?という疑問に対してさまざまな研究がなされてきました。今回はそれらを紹介しながら、がん免疫の本質に少し迫りたいと思います。効果予測バイオマーカーとは?「効果予測バイオマーカー」、読んで字のごとくかもしれませんが、少し言葉の説明をさせてください。「AさんはXという薬が効く。一方でBさんはYという薬が効かない」などということが、あらかじめわかっていれば余計な処方や副作用、さらには経済的な負担も避けられて非常にありがたい話ですよね? がんの領域では分子標的薬の登場により、こういった研究が盛んに行われてきました。こういった研究は非小細胞肺がんのゲフィチニブ(gefitinib)というEGFR阻害薬で非常に有名です。ゲフィチニブは発売当初、進行非小細胞肺がんであれば誰にでも使用されていましたが、だんだんと劇的に効く人とまったく効かない人がいることがわかってきました。そこで、そういった劇的に効く患者さんのがん細胞の遺伝子を検査してみると、ほとんどの患者さんでEGFR遺伝子変異が見つかりました3)。EGFR阻害薬なので「EGFRに異常があれば効く」なんてことは今から思えば当たり前のように思えるかもしれませんが、当時としてはかなり衝撃的でした(著者は医学部生で医者になる直前でした)。反証のようなデータも出ていろいろな論争もありましたが、前向き臨床試験で証明され3)、今ではこの薬剤はEGFR遺伝子変異がある患者さんでしか使用されていません。EGFR遺伝子変異があればゲフィチニブが効く、ということが予測できるので、EGFR遺伝子変異はゲフィチニブの「効果を予測できるマーカー」ということで「効果予測バイオマーカー」と呼ばれています。ほかにも効果予測バイオマーカーはいくつもありまして、中には全体の数%しかないような非常にまれな遺伝子異常もあります。こういった数%しかないものも含めて「効果予測バイオマーカー」を効率的に見つけようという取り組みが、最近の「がんゲノム医療」への流れをつくりました。これ以上は本筋からそれますので、がん免疫に話を戻します。ICIの効果予測バイオマーカーは?「全員に効くわけではない」と最初に触れましたが、ICIは単剤だと効果は50%以下です。劇的に効いて年単位で再発しない「完治」したかのような患者さんもいれば、1コースですぐ無効と判断されるような患者さん、逆に悪化してしまうような患者さんもいます4)。著者も大学院生時に2015年の論文を読んで思いましたが、まるでゲフィチニブをほうふつとさせるのです。そこで、「やはり効果予測バイオマーカーを見つけよう!」と世界中で研究が行われました。まず、いきなり残念なお知らせです。結論から申しますと、EGFR遺伝子変異ほどの完璧なバイオマーカーは、臨床応用できる範囲では今のところは存在しません。なぜそういう結論になっているのかという事情を話すと何時間でも講演できてしまうのですが、ここでは代表的なバイオマーカー3つの話にとどめ、あくまでがん免疫を理解するための話をしたいと思います。「完璧じゃねーのかよ!」と憤った方もいるかもしれませんが、この3つはがん免疫の本質を考えるうえで非常に重要ですので、ぜひお付き合いください。PD-L1の発現と腫瘍浸潤T細胞最初に紹介するのが、「PD-L1発現」と「腫瘍浸潤T細胞」の2つです。PD-L1の発現は臨床でも利用されていますので、今さら説明は不要かもしれません。「PD-1やPD-L1を阻害する薬なんだから、PD-1の結合相手の代表であるPD-L1がたくさん出ていれば効くんじゃないか?」という単純な発想で開発されたバイオマーカーです(図1)。病理学的に免疫染色で評価して「PD-L1高発現であれば効く」というのはある程度は受け入れられていると思います5)。ただし、繰り返しますが、完璧ではありません。PD-L1が高発現でも無効な方もいれば、全然出ていなくても有効な方もいます。なぜなのでしょう?原因はいろいろいわれていますが、私見も含めて考察します。1つは場所によって染色が異なる不均一性の問題といわれています。同じ患者さんの病理組織の中でも、ある部分ではPD-L1が高発現なのにある部分では低発現であったりすることが報告されています。さらにはダイナミックな変化も問題とされています。画像を拡大する前回を思い出してほしいのですが、PD-L1はがん細胞がT細胞を抑制して免疫系から逃れるために利用している分子です(図1)。ですので、免疫の攻撃、とくにT細胞の攻撃にさらされることで、自分の身を守るため・免疫系から逃れるために異常に発現が上がります。著者も実験したことがありますが、T細胞の攻撃にさらされると、元々出ているPD-L1の発現が関係なくなるレベル、50倍などにまで上がります(図2)6)。したがって常にPD-L1はダイナミックに変化しており、完璧な効果予測バイオマーカーになりにくい、ということが考えられます。画像を拡大する「PD-L1がT細胞の攻撃に伴って上がるのであれば、T細胞側を見てあげるほうがいいんじゃないの?」と思われた方もいると思います。その発想が「腫瘍浸潤T細胞」の発想です。今まで散々「ICIはT細胞を活性化してがん細胞を攻撃している」という話をしましたが、そういった事実からも「T細胞がたくさん腫瘍に浸潤しているほうがICIは効く」と考えられています。実際に腫瘍浸潤T細胞が多いほど効果は高いことが、複数のデータで証明されています7,8)。しかし、残念ながらこれも完璧ではありません。PD-L1同様の不均一性やダイナミックな変化に加えて、「必ずしも『腫瘍浸潤T細胞』=『がん細胞を攻撃しているT細胞』ではない」ことが主に問題点として指摘されています。がん細胞にしかない「体細胞変異数」「体細胞変異数」、ちょっとはやり言葉のように聞いたことがある方もいるかもしれません。すごく平たく言うと、がん自体は遺伝子に変異が入ることで起きる病気です。「その変異数が多ければ多いほどICIの効果が高い」というのが体細胞変異数をバイオマーカーとして使える背景です。なぜそんなことが起きるのでしょうか?体細胞変異数は、前回までに散々出てきた「がん抗原」に注目して開発されたバイオマーカーです。思い出していただきたいのですが、T細胞活性化は、がん細胞由来の免疫応答を起こす物質(=抗原)である「がん抗原」を認識するところから始まります。これがないと何も始まりません(図1)。この「がん抗原」に注目した最も有名な治療が、「がんワクチン」です。がんワクチンは「外からがん抗原を入れることで、がん細胞を攻撃するT細胞を活性化させよう」という治療方法です。しかし、残念ながらその期待とは裏腹に、ほとんどのがんワクチンには効果がありませんでした。その理由を考察しながら、体細胞変異数という発想に至った経緯を説明します。抗原には「強い免疫応答を起こす抗原」「弱くしか免疫応答を起こせない抗原」というように階層性がある、といわれています(図3)。たとえば、自分自身の身体にある抗原(自己抗原)は、万が一強い免疫応答を起こしてしまうと自分の身体を免疫が攻撃してしまう「自己免疫性疾患」になってしまいますので、免疫応答は起きないようになっています。画像を拡大する逆にウイルスみたいな異物である外来の抗原(外来抗原)は、非常に強い免疫応答を起こします。インフルエンザにかかると高熱が出るのは、非常に強い免疫応答を起こしている証拠です。そういった外来の自分自身にない非自己の抗原に対して、強い免疫応答が起きなければ病原体を排除できず、われわれの身体は困ってしまいます。ですので、こういった外来抗原は免疫系にとっては格好の排除の対象となり、強い免疫応答が起きるわけです。では、がん抗原に話を戻しましょう。「もともと身体にあるけれど、がん細胞が特別多く持っているがん抗原」というものがあります。「元からある共通のもの」という意味で「共通抗原」と呼びます。従来の「がんワクチン」は、基本的にはこの共通抗原を使用していました。しかし、共通抗原はもともと自分自身の身体にある抗原なので、がん細胞だけが持っているわけではありません。さらにはあくまでも自己なので、ウイルスなどの非自己である外来抗原とは違います。自己である共通抗原に対しては、免疫系は自分自身を「攻撃してはいけない」という「免疫寛容」というシステムが働いて、あまり強い免疫応答を起こすことができない、といわれています(図3)。だから従来のがんワクチンは効果が限定的だったのだろう、と考えられています。じゃあ、「理想的ながん抗原」って何でしょう? がん細胞だけが持っていて、かつ強い免疫応答が起こすことができるものですよね? そう考えたときに注目したのが、がん細胞しか持っていない「体細胞変異」なのです。体細胞変異はもともとの身体にはなく、がん細胞しか持っていません。なおかつ、変異が入っていないものは自己ですが、変異が入ることでタンパク質が変わってしまい非自己になります。ですので、運が良ければウイルスなんかと同じような強い免疫応答を起こすことができる抗原になれるわけなのです(図3)。がん細胞にしかなく、かつ強い免疫応答が起こせる抗原、まさに理想的ながん抗原ですね。これをわれわれは「ネオ抗原」と呼んでいます(図3)。とはいえ、ネオ抗原を一つひとつ同定することは、不可能ではなくともかなり大変です。そこで何かほかに見られるものはないか?となったときに、体細胞変異数の発想に至りました(図4)。つまり、体細胞変異数が多ければ多いほど、非自己として扱われ、T細胞を強く活性化させ、強い免疫応答を起こすことができるネオ抗原も多いのではないか、という予測を基に(図4)、体細胞変異を測定したところ見事に体細胞変異数が多い患者さんほど効果が高いことが証明されました9)。画像を拡大する体細胞変異数への期待と限界体細胞変異数がバイオマーカーとして機能する証拠をいくつか紹介しましょう。1つ目は大腸がんです。大腸がんはICIがほとんど効かないことがいろいろな治験でわかっているのですが、5%くらい劇的に効く集団がいました。それはMSI highという異常なまでに体細胞変異数が多い患者さんたちでした。確かにそういった患者さんの病理組織では腫瘍浸潤T細胞が多く、PD-L1が高発現していることも報告されておりまして、すでにMSI highというくくりでがんの種類に関係なくICIが承認され、日本を含め世界中で使用されています。もう1つの証拠を紹介します。いろいろながんごとに体細胞変異数をカウントして比較したデータがあります。体細胞変異数が多いがんというのは、メラノーマだとか肺がんだとか膀胱がんなんていう、いずれもICIの効果が証明されているものばかりでした。こういったデータからも体細胞変異数が重要である、ということが認識できます。まとめると、図5のようになります。バラバラに3つ並べましたが実はつながっていることがおわかりいただけますか?「体細胞変異数が多い→ネオ抗原が多い→T細胞がネオ抗原のおかげで活性化する→T細胞ががん細胞を攻撃するために浸潤してくる(腫瘍浸潤T細胞)→がん細胞が免疫系から逃れるためにPD-L1を利用する(PD-L1発現)」というストーリーできれいにまとまります(図5)。画像を拡大する体細胞変異数の測定は、現実的な値段でできる時代に来ています。ですので、「全がん患者の体細胞変異数を測定しましょう。もうそれでバイオマーカーは決まり!」と単純には思うのですが、そううまくはいきません。このバイオマーカーも、やはり完璧ではないのです。そもそも体細胞変異だけでは本当に強い免疫応答を起こせるネオ抗原になっているかがわかりません。そして、ネオ抗原だったとしてもT細胞活性化の7つのステップで紹介したように「がん抗原」以外にもたくさん重要な要素があるわけで、さすがにそれらを無視して単純に体細胞変異数だけでは限界があったのです。私見も含めて…、「何が一番大切か?」長々お話ししましたが、私はやはり一番大切なのは「T細胞」だと思っています。なぜならICIはT細胞を活性化させる薬だからです。とくに、浸潤してがん細胞を直接攻撃しているT細胞がきっちりと同定できれば、それが一番良いバイオマーカーであり、がん免疫にとって一番重要な要素だと思います。どんなに体細胞変異数が多かろうと、どんなにPD-L1発現が高かろうと、ICIはT細胞を活性化する薬ですので、そういったT細胞がなければ絶対に効きません。機序を考えれば当然のことです。完璧ではないものに散々時間をかけてしまいましたが、体細胞変異数から始まるネオ抗原・T細胞・PD-L1のストーリーは、がん免疫の本質を考えるうえできわめて重要です。まだいろいろありますが、これ以上は深入りせず、次回はICIの副作用について話をしたいと思います。1)Brahmer JR, et al. N Engl J Med. 2012;366:2455-2465.2)Topalian SL, et al. N Engl J Med. 2012;366:2443-2454.3)Mok TS, et al. N Engl J Med. 2009;361:947-957.4)Kamada T, et al. Proc Natl Acad Sci U S A. 2019;116:9999-10008.5)Reck M, et al. N Engl J Med. 2016;375:1823-1833.6)Sugiyama E, et al. Sci Immunol. 2020;5:eaav3937.7)Herbst RS, et al. Nature. 2014;515:563-567.8)Tumeh PC, et al. Nature. 2014;515:568-571.9)Rizvi NA, et al. Science. 2015;348:124-128.

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ペムブロリズマブ術後療法の効果が、免疫関連有害事象の発現と関連/JAMA Oncol

 免疫チェックポイント阻害薬の術後補助療法において、免疫関連有害事象(irAE)の発現は有効性に影響を及ぼすのか。フランス・パリ・サクレー大学のAlexander M. M. Eggermont氏らが、完全切除後の高リスクStageIII悪性黒色腫患者を対象に術後補助療法としてのペムブロリズマブの有効性および安全性をプラセボと比較した、国際多施設共同二重盲検第III相試験「EORTC 1325/KEYNOTE-054試験」の2次解析で明らかにした。JAMA Oncology誌オンライン版2020年1月2日号掲載の報告。 研究グループは、2015年8月26日~2016年11月14日に、18歳以上でリンパ節に転移した悪性黒色腫が完全切除された、StageIIIA、StageIIIBおよびStageIIICの悪性黒色腫患者1,019例を、ペムブロリズマブ群またはプラセボ群に1対1の割合で無作為に割り付け、それぞれペムブロリズマブ200mgまたはプラセボを3週間間隔で、再発、許容できない毒性の発現、重大なプロトコール違反または同意撤回まで最大18回(約1年間)投与した。 クリニカルカットオフ日は2017年10月2日、データ固定日は2017年11月28日であった。 irAEと無再発生存期間(RFS)との関連について、irAE発現を時変共変量(発現前を0、発現後を1)とし、年齢、性別およびAJCC-7病期に関して調整したCoxモデルを用いて解析した。 主な結果は以下のとおり。・ペムブロリズマブまたはプラセボの投与を受けたのは1,011例で、患者背景は男性622例(61.5%)、女性389例(38.5%)、年齢50~64歳が386例(38.2%)、50歳未満が377例(37.3%)、65歳以上が248例(24.5%)であった。・既報のintent-to-treat集団を対象とした主解析と同様、治療を開始した患者集団においても、RFSはプラセボ群に比べペムブロリズマブ群で延長した(ハザード比[HR]:0.56、98.4%信頼区間[CI]:0.43~0.74)。・irAEの発現率は、ペムブロリズマブ群37.4%(190/509例)、プラセボ群9.0%(45/502例)であり、両群とも男性と女性のirAE発現率は類似していた。・ペムブロリズマブ群では、男女ともにirAEの発現がRFS延長と関連していた(HR:0.61、95%CI:0.39~0.95、p=0.03)。同様の関連は、プラセボ群では認められなかった。・プラセボ群と比較しペムブロリズマブ群のirAE発症後のほうが、ペムブロリズマブ群のirAE発症なしまたは発症前よりも、再発または死亡のリスク減少が大きかった(HR:0.37[95%CI:0.24~0.57]vs.0.61[0.49~0.77]、p=0.03)。

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