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早期乳がんのサブタイプ別生存期間、長期追跡結果

 早期乳がんの免疫組織化学(IHC)に基づくサブタイプ別の生存期間について、イタリア・IRCCS-Ospedale Policlinico San Martino/ジェノバ大学のElisa Zanardi氏らが長期にフォローアップした。その結果、このサブタイプの定義が長期予後の層別化に妥当であることが示された。Oncology Research and Treatment誌オンライン版2020年6月8日号に掲載。乳がんのサブタイプの割合と生存期間を評価 本研究は、1985~90年にStage I~IIIの乳がんと診断された女性200例のコホートで検討した。サブタイプと全生存期間(OS)および乳がん関連生存期間の関連を、多変量モデルを用いて評価した。 乳がんのサブタイプの割合と生存期間を評価した主な結果は以下のとおり。・乳がんのサブタイプ別の割合は、luminal A-likeが42.0%、luminal B-like/HER2陰性が32.5%、HER2陽性が8.5%、トリプルネガティブが17.0%であった。・腫瘍径2cm超が53.0%、リンパ節転移ありが47.5%であった。・追跡期間中央値18.7年(範囲:0.3〜32.0年)の間に140例が死亡した(乳がん関連死亡は75例)。・OS中央値はluminal A-likeが最も長く(21.2年、95%信頼区間[CI]:17.4~24.9)、luminal B-like/HER2陰性は乳がん関連生存期間の悪化と有意に関連していた(調整ハザード比[HR]:1.86、95%CI:1.09~3.16)。・多変量解析で、腫瘍径2cm超(2cm以下に対するHR:1.71、95%CI:1.03~2.84)およびリンパ節転移あり(転移なしに対するHR:2.19、95%CI:1.03~4.65)が乳がん関連生存期間に影響していた。 著者らは、「分子プロファイリングなど、より精密な方法が広く利用可能になるまで、IHCに基づくサブタイプが乳がんの治療アルゴリズムに使用されるだろう」と述べている。

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ダイヤモンド・プリンセス104例からの知見(自衛隊中央病院)/Lancet Infect Dis

 クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス号」から搬送された新型コロナウイルス感染症(COVID-19)と診断された104例について臨床的特徴を分析した単一施設・後ろ向き研究の結果が発表された。自衛隊中央病院のチームによるもので、これまで同病院のサイトで公開されたまとめを論文化したものが、2020年6月12日にLancet Infectious Diseases誌オンライン版に掲載された。 2020年2月11日~25日に自衛隊中央病院に入院したCOVID-19感染者を対象とし、臨床記録、検査データ、放射線検査の所見を分析した。追跡期間は、退院もしくは2月26日のどちらか早い日まで。期間中にダイヤモンド・プリンセス号の乗客・乗員3,711人が船内の検疫における咽頭スワブのPCR検査を受け、SARS-CoV-2陽性となった患者のうち、合意のとれた104例が対象となった。 ダイヤモンド・プリンセス号から搬送されたCOVID-19感染者の重症度は、以下のように定義した。・臨床徴候および症状なし:無症候性・重い肺炎(呼吸困難、頻呼吸、SpO2<93%、および酸素療法の必要性)あり:重症・上記以外:軽症 追跡終了時に、無症候性を含むさまざまな重症度の患者における入院時の臨床的特徴を比較し、無症候性と臨床症状のある患者の疾患の進行に関連する要因について、単変量解析を用いて特定した。 ダイヤモンド・プリンセス号から搬送されたCOVID-19感染者の臨床的特徴を分析した主な結果は以下のとおり。・参加者の年齢は25~93歳、年齢中央値は68歳(IQR:47〜75)だった。・男性が54例(52%)、東アジアからの参加者が55例(53%)と最も多かった。・観察期間は3~15日(中央値10日、IQR:7〜10)だった。・52例(50%)に何らかの併存症があった。・重症度は以下の通り(いずれも入院時/全観察期間)だった。  無症候性:43例(41%)/33例(32%)  軽症:41例(39%)/43例(41%)  重症:20例(19%)/28例(27%) 入院時に無症候性だった43例のうち、観察期間終了時まで無症状だった33例と症状の発現した10例を比較したところ、最後まで無症状だった33例中17例は入院時の胸部CTの所見に異常が見られ(原著論文で検査画像を提示)、うち3例は酸素療法を必要とするまで悪化した。症状発現の有無に性別、年齢、併存症による有意差は見られなかった。 観察期間終了時における軽症例(43例)と重症例(28例)との比較では、重症例のほうが高齢(60歳 vs.73歳、p=0.028)で、入院時の胸部CT異常の割合(65% vs.86%、p=0.062)とリンパ球減少の割合(23% vs.57%、p=0.0055)も重症例のほうが高かった。 まとめとして自衛隊中央病院チームは、ダイヤモンド・プリンセス号から搬送されたCOVID-19感染者の分析結果からは、LDH高値が有症状の予測因子となり、高齢、胸部CT画像のすりガラス影、リンパ球減少が疾患進行の潜在的リスク因子だと示唆している。

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急性間欠性ポルフィリン症、RNAi薬givosiranが有効/NEJM

 急性間欠性ポルフィリン症患者の治療において、RNAi(RNA interference:RNA干渉)治療薬givosiranはプラセボに比べ、ポルフィリン症発作をはじめとする諸症状の抑制に高い効果を発揮する一方で、肝臓や腎臓の有害事象の頻度が高いことが、米国・マウントサイナイ・アイカーン医科大学のManisha Balwani氏らが実施した「ENVISION試験」で示された。研究の成果は、NEJM誌2020年6月11日号に掲載された。急性肝性ポルフィリン症の急性発作と慢性症状の病因の中心となるのは、δ-アミノレブリン酸(ALA)とポルフォビリノーゲン(PBG)の蓄積をもたらす肝臓のδ-アミノレブリン酸合成酵素1(ALAS1)のアップレギュレーションと考えられている。givosiranは、ALAS1のmRNAを標的とするRNAi治療薬であり、ALAとPBGの蓄積を防止するという。18ヵ国36施設のプラセボ対照第III相試験 本研究は、日本を含む18ヵ国36施設が参加した二重盲検プラセボ対照第III相試験であり、2017年11月16日~2018年6月27日に患者登録が行われた(Alnylam Pharmaceuticalsの助成による)。 対象は、年齢12歳以上、症候性の急性肝性ポルフィリン症で、尿中ALAとPBG濃度が正常上限値の4倍以上に上昇した患者であった。 被験者は、givosiran(2.5mg/kg体重)を月1回皮下投与する群、またはプラセボを投与する群に無作為に割り付けられ、6ヵ月の治療が行われた。 主要エンドポイントは、急性間欠性ポルフィリン症(急性肝性ポルフィリン症の最も頻度の高いサブタイプ)患者における複合ポルフィリン症発作の年間発生率とした。複合ポルフィリン症発作は、入院、医療施設への緊急受診、自宅での静脈内ヘミン投与を行った場合とした。 重要な副次エンドポイントは、急性間欠性ポルフィリン症患者におけるALAとPBGの濃度、ヘミンの使用日数、1日最大疼痛スコア、および急性肝性ポルフィリン症患者における発作の年間発生率などであった。主要エンドポイントが74%低下、ALAは86%、PBGは91%低下 94例が登録され、givosiran群に48例、プラセボ群には46例が割り付けられた。全体の平均年齢は38.8±11.4歳、女性が84例(89%)であった。94例中89例が急性間欠性ポルフィリン症だった。 急性間欠性ポルフィリン症患者における6ヵ月後の複合ポルフィリン症発作の平均年間発生率は、givosiran群が3.2、プラセボ群は12.5であり、givosiran群で74%低かった(p<0.001)。複合発作の3つの構成要素である入院、緊急受診、静脈内ヘミン投与はいずれも、givosiran群で低下の程度が大きかった。また、複合発作の年間発生率の中央値では、givosiran群が1.0、プラセボ群は10.7であり、givosiran群で90%低かった。急性肝性ポルフィリン症でも、ほぼ同様の結果だった。 急性間欠性ポルフィリン症患者では、givosiran群はプラセボ群に比べ、尿中のALA(3ヵ月、6ヵ月)およびPBG(6ヵ月)の濃度が低く(いずれもp<0.001)、ヘミンの使用日数が少なく(p<0.001)、1日最大疼痛スコアが良好だった(p=0.046)。また、急性肝性ポルフィリン症患者における発作の年間発生率も、givosiran群で低かった(p<0.001)。ALAとPBG濃度の低下は、介入期間中を通じて持続し、6ヵ月時のベースラインからの低下の割合中央値は、ALA濃度が86%、PBG濃度は91%だった。 givosiran群で頻度が高かった重要な有害事象は、アラニン・アミノトランスフェラーゼ(ALT)値上昇(8% vs.2%)、血清クレアチニン値上昇または推定糸球体濾過量低下(15% vs.4%)、注射部位反応(25% vs.0%)であった。givosiran群の10%に、慢性腎臓病が発現した。 重篤な有害事象の割合は、givosiran群で高かった(21% vs.9%)。また、ALT値が正常上限値の3倍以上の患者の割合はgivosiran群で高く(15% vs.2%)、投与開始から3~5ヵ月後に発生した。ALT値が正常上限値の9.9倍に達した1例は、治療中止となったが、6ヵ月後には正常値に回復した。これ以外に、治療中止や脱落した患者はなかった。 著者は、「肝臓や腎臓の有害事象が多かったものの、安全性プロファイルは許容できるものであった」としている。これらの知見に基づき、givosiranは急性肝性ポルフィリン症の成人患者の治療薬として、2019年11月20日に米国食品医薬品局(FDA)の、2020年3月3日に欧州医薬品庁(EMA)の承認を得ており、EMAは12歳以上での使用を承認しているという。

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COVID-19流行期の小児炎症性多臓器症候群、その臨床的特徴は?/JAMA

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の発生率が高い地域では、通常とは異なる発熱や炎症の症候群を呈する子供の症例が報告されている。そこで、英国・Imperial College Healthcare NHS TrustのElizabeth Whittaker氏らは、重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2(SARS-CoV-2)による感染症流行期の小児炎症性多臓器症候群(PIMS-TS)の判定基準を満たした入院患児の調査を行い、発熱や炎症から心筋障害、ショック、冠動脈瘤の発現まで、さまざまな徴候や症状とともに、重症度にも違いがみられることを明らかにした。JAMA誌オンライン版2020年6月8日号掲載の報告。58例の臨床的特徴を抽出し、他の炎症性疾患と比較 研究グループは、PIMS-TSの判定基準を満たした入院患児の臨床所見や検査値の特徴を調査し、これらの特徴を他の小児炎症性疾患と比較する目的で、症例集積研究を行った(英国国立健康研究所[NIHR]などの助成による)。 2020年3月23日~5月16日の期間に、イングランドの8つの病院に入院したPIMS-TS患児58例を対象とした。最終フォローアップ日は2020年5月22日。 診療記録を精査することで、臨床所見や検査値の特徴を抽出し、2002~19年に欧米の病院に入院した川崎病(1,132例)、川崎病ショック症候群(45例)、毒素性ショック症候群(37例)の臨床的特徴と比較した。感染率78%、年齢が高く、炎症マーカーが高値 58例の年齢中央値は9歳(IQR:5.7~14)で、女児が33例(57%)であった。SARS-CoV-2のポリメラーゼ連鎖反応(PCR)検査では15例(26%)が陽性で、SARS-CoV-2のIgG検査では46例中40例(87%)が陽性であった。全体として、58例中45例(78%)で現在または過去のSARS-CoV-2感染のエビデンスが得られた。 全患児に、発熱と非特異的症状(嘔吐26/58例[45%]、腹痛31/58例[53%]、下痢30/58例[52%])が認められた。発疹は58例中30例(52%)に、結膜充血は58例中26例(45%)にみられた。 検査値の評価では、著明な炎症が認められた。たとえば、C反応性蛋白(CRP)中央値(58例全例で測定)は229mg/L(IQR:156~338)で、フェリチン(58例中53例で評価)中央値は610μg/L(359~1,280)であった。 58例の患児のうち、29例がショック(心筋機能障害の生化学的エビデンスを伴う)を来し、強心薬および蘇生輸液を要した(29例中23例[79%]が機械的換気を受けた)。13例は米国心臓協会(AHA)の川崎病の定義を満たし、23例はショックや川崎病の特徴を伴わない発熱および炎症所見を有していた。8例(14%)には、冠動脈拡張と冠動脈瘤が発現した。 PIMS-TSを川崎病および川崎病ショック症候群と比較したところ、臨床所見や検査値の特徴に違いが認められた。たとえば、PIMS-TSは、これら2つの炎症性疾患に比べ年齢中央値が高く(PIMS-TS:9歳[IQR:5.7~14]vs.川崎病:2.7歳[1.4~4.7]vs.川崎病ショック症候群:3.8歳[0.2~18])、CRP中央値(229mg/L[IQR:156~338]vs.67mg/L[40~150]vs.193mg/L[83~237])などの炎症マーカーが高値を示した。 著者は、「これらの知見は、重篤なPIMS-TSで入院した患児の臨床的特徴を示しており、この明らかに新しい症候群の実態を理解するのに役立つだろう」としている。

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リスペリドンからルラシドンへの切り替え~6ヵ月間のオープンラベル試験

 統合失調症患者は、メタボリックシンドローム(MetS)発症リスクが高い。このことは、心血管疾患の有病率や死亡率の増加と関連している。統合失調症治療に一般的に使用される抗精神病薬は、MetS発症リスクを増加させる可能性が示唆されている。米国・ワシントン大学のGreg W. Mattingly氏らは、抗精神病薬ルラシドン(商品名:ラツーダ)の継続使用またはリスペリドン(商品名:リスパダールほか)からの切り替え使用におけるルラシドンの安全性について評価を行った。また、陽性・陰性症状評価尺度(PANSS)に基づいたルラシドンの長期的な効果についても評価を行った。BMC Psychiatry誌2020年5月5日号の報告。ルラシドン継続使用またはリスペリドンからの切り替え使用のアカシジア発生率 対象は、ルラシドンまたはリスペリドンによる12ヵ月間の二重盲検比較試験を終了した臨床的に安定した統合失調症患者223例。すべての対象患者は、ルラシドンによる6ヵ月間のオープンラベル試験へ移行した。安全性および忍容性のパラメータには、体重、プロラクチン、代謝関連を含めた。 ルラシドンの安全性について評価を行った主な結果は以下のとおり。・ルラシドンの忍容性は高く、パーキンソニズム(4.5%)およびアカシジア(3.1%)の発生率は低かった。・重篤と評価された有害事象の発生率は4.9%と低く、有害事象による治療中止率は、ルラシドン継続群で3.7%、切り替え群で6.9%であった。・各パラメータのベースライン時から6ヵ月後までの変化は以下のとおりであった。 ●平均体重:継続群-0.6kg、切り替え群-2.6kg ●総コレステロール中央値:継続群-4.0mg/dL、切り替え群+4.5mg/dL ●トリグリセライド:継続群-4.5mg/dL、切り替え群-5.5mg/dL ●グルコース:継続群0mg/dL、切り替え群-3.0mg/dL ●プロラクチン(男性):継続群+0.15ng/mL、切り替え群-11.2ng/mL ●プロラクチン(女性):継続群+1.3ng/mL、切り替え群-30.8ng/mL ●PANSS総スコア:継続群+1.0、切り替え群-1.0 著者らは「6ヵ月の延長試験において、ルラシドン治療は一般的に忍容性が高く、体重、代謝パラメータ、プロラクチンに対する影響は最小限であった。リスペリドンからルラシドンへ切り替えた患者では、過去12ヵ月間で増加した各パラメータ値が低下した」としている。

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ダイエット目的の不適切な糖尿病薬使用は「医の倫理に反する」/日本医師会

 6月17日、日本医師会の記者会見で、今村 聡副会長は自由診療における糖尿病治療薬の不適切使用について言及した。「GLP-1ダイエット」などと称した自由診療が横行 近年、糖尿病治療薬の一部が、個人輸入や美容クリニックにおいて、“痩せ薬”として不適切使用されている実態がある。今村氏は、具体的な事例として、近年承認されたGLP-1受容体作動薬を用いた自由診療が、「GLP-1ダイエット」などと称されている例を挙げた。これに対し、「健康な方が医薬品を使用することのリスクおよび医薬品適正使用の観点からも、このような行為を禁止すべきである」と強い懸念を示した。 同薬には重大な副作用リスクや禁忌があることについても説明し、医薬品を投与する前提として、「リスクがあるとしてもなお、治療が必要で効果が期待される方に対して投与されるべきであり、国民の健康を守るべき医師が、治療の目的を外れた使い方をすることは“医の倫理”にも反する」と厳しく指摘した。医薬品流通業界や医療広告の取り締まり強化を GLP-1受容体作動薬のほかにも、経口服用できるメトホルミンやSGLT-2阻害薬が、ダイエット目的に不適切使用される事例もある。今村氏は、医薬品の卸売業者や製薬企業など、流通業界における対応にも課題があるとの見方を示し、厚生労働省による医薬品の適正な流通確保を要望する姿勢を示した。医療広告のあり方に関しても、とくにインターネット上でガイドラインの規定を外れた表記が散見されることから、日医として取り締まりの強化を関係部局へ申し入れていく方針だという。

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高齢者へのアスピリンにうつ病予防効果なし

 うつ病は炎症の増加に関連しており、とくに高齢者においてはうつ発症前に炎症が生じる可能性がある。いくつかの前臨床データはアスピリンの潜在的な抗うつ効果を示唆しており、アスピリン治療を受けた人はうつ病の発生率が低いことを示唆する限定的な観察データもある。オーストラリア・The Institute for Mental and Physical Health and Clinical TranslationのMichael Berk氏らによる、低用量アスピリン(100mg)が健康な高齢者のうつ病リスクを低下させるかを見た研究の結果によると、リスク低下の効果は見られなかったという。JAMA Psychiatry誌オンライン版2020年6月3日号掲載の報告。 この二重盲検プラセボ対照ランダム化試験は、高齢者におけるアスピリンが認知症と障害のない健康寿命を延長するかどうかを調べたASPREE試験のサブ解析で、事前に指定された二次転帰はうつ病だった。オーストラリアにおける70歳以上の全人種/民族、米国における70歳以上の白人および65歳以上黒人/ヒスパニック系が含まれた。参加者は、アスピリン(100mg/日)群とプラセボに群に無作為に割り付けられた。追跡期間中央値は4.7年(四分位範囲:3.5~5.6)、主要評価項目は大うつ病性のプロキシでうつ病自己評価尺度スコア(CES-D-10)の8以上だった。 主な結果は以下のとおり。・1万9,114例が登録され、9,525例がアスピリン、9,589例がプラセボ群に割り付けられた。平均年齢はアスピリン群で75.2(SD4.0)歳、プラセボ群で75.1(4.5)歳であった。・女性が9,531(56.4%)で、参加者の人口統計とベースラインにおける臨床的特徴はグループ間で類似していた。・年間7万9,886回のCES-D-10測定が行われ、参加者1人あたり平均4.2回の測定が行われた。・年1回の通院においてCES-D-10スコア8以上となった患者の割合は、アスピリン群とプラセボ群で有意差はなかった。・CES-D-10スコア8以上の新たな発生率(/1,000人年)は、アスピリン群で70.4、プラセボ群で69.1〔ハザード比:1.02(95%信頼区間:0.96-1.08、p=0.54)〕でこちらも有意差はなかった。

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新型コロナ、国内初のワクチン治験開始へ―阪大など

 待ち望まれる国産の新型コロナワクチン実現に王手か―。大阪府は6月17日の記者会見で、大阪大学などと共に産官学連携で開発に取り組んできた、新型コロナウイルスの予防ワクチンの治験を6月30日に開始することを明らかにした。新型コロナウイルスを巡っては、世界規模で予防ワクチンの開発が進行中であり、1日も早い実現が待たれる状況だが、ヒトへの投与が実施されるのは国内初となるという。会見で吉村 洋文知事は、「新型コロナ対策に治療薬とワクチンが非常に重要で、その第1歩を大阪で踏み出す。国産ワクチンによって、日本のコロナとの戦いを反転攻勢させていきたい」と語り、期待感を示した。 大阪府は4月に大阪市や大阪大学、大阪府立病院機構などと連携協定を結び、新型コロナウイルス感染症のワクチンや治療薬の早期実現に向けた研究開発に取り組んできた。すでに動物実験での安全性は確認されており、今月末からの治験へとステップを進める。 まずは大阪市立大学医学部付属病院の医療従事者(20~30例)を対象に実施。2020年10月には、数百例程度に規模を拡大した治験を実施する。府は、安全性が確認できれば、年内にも10~20万単位でのワクチン製造に漕ぎ着けたい考えだ。製造は、プラスミドDNAの製造技術および設備を有するタカラバイオ株式会社を中心に、AGC Biologics社、Cytiva社、シオノギファーマ株式会社が担う。順調に進めば、21年春~秋に国の認可を得て、実用化を目指す。

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アテゾリズマブ、早期TN乳がんの術前化学療法で主要評価項目を達成/中外

 中外製薬株式会社(本社:東京、代表取締役会長 CEO:小坂 達朗)は6月18日、早期トリプルネガティブ乳がん(TNBC)に対する免疫チェックポイント阻害薬アテゾリズマブに関する第III相IMpassion031試験において、主要評価項目を達成したことを発表。早期 TNBCにおけるアテゾリズマブの有用性を示したのは初となる。 IMpassion031試験は、早期TNBCの術前薬物療法において、アテゾリズマブと化学療法(パクリタキセル[アルブミン懸濁型]、ドキソルビシン、シクロホスファミド)の併用と化学療法単独とを比較する多施設共同二重盲検無作為化試験。333例が1:1の割合で無作為に各群に割り付けられ、主要評価項目は、ITT解析集団およびPD-L1の発現が認められる症例における病理学的完全奏効(pCR)である。 今回、同試験において、PD-L1の発現状況を問わない早期TNBC患者集団で、統計学的に有意かつ臨床的に意義のあるpCRの改善を示し、主要評価項目を達成した。また、アテゾリズマブと化学療法の併用における安全性は、これまでにそれぞれの薬剤で認められている安全性プロファイルと同様であり、本併用療法による新たな安全性上の懸念は示されなかった。IMpassion031試験の成績の詳細は、今後の医学系学会にて発表される予定となっている。

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FDA、腫瘍遺伝子変異量高値(TMB-H)固形がんにペムブロリズマブを承認

 米国食品医薬品局(FDA)は、2020年6月16日、切除不能または転移性腫瘍変異高(TMB-H)の成人および小児患者の治療(≧10mut/Mb)について、ペンブロリズマブを迅速承認。また、Foundation One CDxアッセイもペムブロリズマブの診断薬として承認した。 ペムブロリズマブの有効性は、多施設非無作為化オープンラベル試験KEYNOTE-158に登録された、さまざまな既治療の切除不能または転移を有するTMB-H固形がんで調査された。主要有効性評価項目は、RECIST v1.1に従って盲検独立中央評価委員会で評価された全奏効率(ORR)と奏効期間(DoR)であった。 同試験では、13%の患者に、TMB≧10mut/MbのTMB-Hが確認され、これらの患者のORRは29%であった。DoRは中央値に達せず、12ヵ月以上奏効が持続した患者は57%、24ヵ月以上持続した患者は50%であった。KEYNOTE-158に登録されたTMB-Hがん患者で発生する有害事象は、ペムブロリズマブを単剤で投与された他の固形腫瘍患者で発生したものと同様であった。

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抗血栓療法受難の時代(解説:後藤信哉氏)-1246

 20世紀の後半からアスピリン、クロピドグレル、DOACsと抗血栓療法が世界の注目を集めた。心筋梗塞、脳梗塞、静脈血栓症などは致死的イベントの代表であった。抗血栓薬にて多少出血が増えても、「心血管死亡」が減るのであれば、メリットが大きいと考えられた。冠動脈ステントなど人工物では血栓性が高いとされ、アスピリン・クロピドグレルの抗血小板薬併用療法も推奨されてきた。血栓イベント予防のために抗凝固薬と抗血小板薬を併用している症例も実臨床では多数見掛けた。 21世紀になって体重コントロール、運動習慣、食事への配慮が普及した。世界的に見れば血栓イベントは重要な死因の1つであるが、教育の行き届いた先進諸国での血栓イベントが目に見えて減少した。体内に入れる医療材料の血栓性も制御されるようになった。抗血栓薬による血栓イベント低下効果よりも、抗血栓薬による出血イベントが注目されるようになった。 本研究では、すでに抗凝固薬を服用中のTAVIの症例が対象となった。本研究の対象症例は326例と多くない。80歳以上で、ほとんどの症例が心房細動を合併したリスクの高い症例である。しかし、心血管死亡・総死亡、虚血性脳卒中いずれもクロピドグレルの追加により減少のサインすらない。出血はクロピドグレル群で多い。重篤な出血には有意差はないが、傾向としてクロピドグレルの追加により増加する。心房細動にてDOACと強いマーケット活動が持続しているが、実臨床ではワルファリン使用が一般的である。本研究の対象も多くはワルファリン治療下である。TAVIでは一般に抗血小板薬併用療法が施行されているが、抗凝固療法施行中の症例に抗血小板薬を追加する必要はない。重篤な出血を惹起する抗血栓薬は使わずに済めば使わないほうがよい。抗血栓薬にとっては受難の時代になった。

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まさかの防衛医大マンガ【Dr.倉原の“俺の本棚”】第31回

【第31回】まさかの防衛医大マンガマンガの書評ばっかじゃねーか! と思われそうなくらい、医療系マンガを紹介しまくっているこの書評連載。今日紹介するのは、大ヒット防衛医大のマンガ、『賢者の学び舎』です。全第5巻で、すでに連載は終了しています。『賢者の学び舎 防衛医科大学校物語』 全5巻山本 亜季/著. 小学館. 2018~20年防衛医大って、寮生活大変で、なんか屈強な医学生が通うイメージがありました。卒業後、医官(自衛隊の医師)として9年の任官義務があり、それを行わない場合は約5,000万円を返納しなければならないというのは耳にしたことがありました。しかし、あまり内情は知らなかったんですよね、私。そんなニッチなテーマを漫画化したのがこの本ッ! 防衛医大卒の医師に聞いたところ、「かなり取材頑張ってるね。リアルにこんな感じだよ」と、いたく褒めておりました。1巻の表紙はなかなかインパクトがあります。白衣姿で、なぜか右手にアイロンを持っている主人公。このマンガを読んだ人と、防衛医大の人はわかると思います(笑)。防衛医大卒の医師は、もしかしたら全員アイロンが上手かもしれませんね。医学の勉強だけでなく、士官としての訓練、さらに先輩からの厳しい指導。そんな防衛医大の寮生活をかなりリアルに描いています。主人公は、やたら自立心が強く、頭のいいクールな青年です。他人への関心がかなり薄いのですが、そんな彼が学友を通して成長していく姿が見られます。医師になって、どこかに置き忘れてしまった甘酸っぱい医学に対する熱意が、沸々と腹の底によみがえってくるストーリー。いやー、アツイですよ、これ。他人との協調性もなく、医師免許を1つの資格としてしか見ていない主人公に対して、医大の校長が放った「医師免許は、キミの人生を快適にするためのパスポートじゃないんだよ」というセリフは、オジサンドクターになりつつある私の前頭葉にガツンと響きました。ぶっちゃけると、1巻は「ほうほうなるほど」くらいだったのですが、2巻、3巻と読み進めていくと、手がマジ止まんねぇ! という、異例のページターナー・コミックです。読後感もとても良く、COVID-19で疲れ切った陰鬱な空気が漂っている今こそ、医師のみなさんにオススメのマンガ。『賢者の学び舎 防衛医科大学校物語』 全5巻山本 亜季 /著出版社名小学館定価各巻本体591円+税サイズB6判刊行年2018年~20年

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第11回 GLP-1製剤の自由診療問題と教科書的な生活習慣改善指導との共通点

痩せてスリムな体になりたいというのは比較的万人に共通した願望ではないだろうか。とりわけ年齢を経れば代謝が低下し、太りやすくなるため、中年太りを解消したいという人は私の周りでも少なくない。ところが食事療法、運動療法は大変だから、なるべく楽に痩せたい。そんな「夢」を逆手に取る行為に日本医師会がご立腹のようである。6月17日の定例会見で、日本医師会(以下、日医)副会長の今村 聡氏が、一部の医療機関においてダイエット向けに糖尿病治療薬のGLP-1受容体作動薬を自由診療で処方していることを問題視し、そのことが報じられた。確かに好ましい話ではない。だが、こうした適応外処方の自由診療、あるいは薬の個人輸入代行業はかなり前から跳梁跋扈(ちょうりょうばっこ)している。実際、私も知人から個人輸入代行で痩せる薬を入手したと見せられたことがある。この時、見せられたのは抗てんかん薬のトピラマート(商品名:トピナ)である。てんかん専門医から肥満傾向のてんかん患者には使いやすいと聞いたことがあるが、こんな難しい薬が医師の管理もなく、ダイエット目的で入手できるのだと改めて驚いたものだ。これ以外にも同じく糖尿病で使われるSGLT2阻害薬も痩せ薬としてアンダーグラウンドで取引されていると聞いたことがある。GLP-1受容体作動薬の場合、既に海外で肥満症治療薬として承認されているのは事実であり、日本国内でも臨床試験中。ちなみにGLP-1受容体作動薬をダイエット目的で処方している自由診療クリニックのホームページを見ると、海外で承認済みであることを強調しながら、「日本では製薬メーカーで治験が行われず、日本では未承認です(原文ママ)」と事実とは異なる記載をしている。記事中ではGLP-1受容体作動薬の副作用として下痢が記述されているが、むしろ私が危惧するのは低血糖発作のほうだ。そもそもダイエットをしている人は、言っちゃ悪いが極端な糖質制限など偏った食事をしている人が通常集団よりも多いと推察される。そんなところにGLP-1受容体作動薬を投与しようものならば、低血糖発作リスクは高いはずである。その辺を会見で今村氏が言及したかどうかは個人的に気になる。というのも、痩せたい願望が強い人にとっては、下痢レベルの副作用を無視することは十分に考えられる。結果として、逆にこの記事が「寝た子を起こす」がごとく、痩せたい願望を持つ人への誘因になってしまう可能性すらある。(ちなみに日本医師会の定例記者会見は決まった企業メディアにしか参加が認められていない。企業メディアの場合は新たに参加が認められるケースもあるが、フリーランスは実績にかかわらず参加不可。私も過去に広報部門に参加を希望したが一蹴されている)問題のある自由診療はGLP-1だけじゃないしかし、このニュースに私は割り切れないものを感じてしまう。確かに今回のGLP-1受容体作動薬の自由診療による処方は問題ありだし、警告すべきものとは思う。しかし、従来から自由診療では、問題がある治療が行われていることをまさか日医執行部が知らぬわけはないだろう。代表例ががん患者に対する細胞免疫療法。要は患者から採取したT細胞などを増やし、活性化させて体内に戻してがんと戦わせるという「治療」だ。だが、これらは科学的エビデンスが確立されていないのは周知のこと。近年、血液がんを対象に承認されたキメラ抗原受容体T細胞療法(CAR-T細胞療法)のキムリアなどの成り立ちを見ても分かるように、ヒトのT細胞を抽出してちょっとやそっと増やしたりして体内に戻しても生存期間延長や治癒など得られないことは医師ならばわかるはずだ。しかし、がん終末期の患者が藁をもすがる思いで1回数十万円から百万円超ものこの「治療」に貴重なお金を注ぎ、期待したであろう効果を得られず患者が亡くなっている現実はもう30年以上横行している。むしろ例え事実上「糠に釘」でも日医が警鐘を鳴らし続けることが望ましいのではないだろうか。生活習慣改善指導は教科書的でいいのか?それ以上に割り切れないと思う点もある。それは痩せたい人への事実上の医療不在である。ちなみにここでいう痩せたい人とは、単に美容のために痩せたい人を意味するのではなく、疾患あるいはその予備群、代表例を挙げると生活習慣病で肥満傾向を持つ人などだ。患者の立場ならば、医師からなるべく体重を減らすため、過食を止め、運動するよう「指導」された経験のある人はいるだろう。だが、誤解を恐れずに言えば「そう言われただけ」の人がほとんどのはずだ。具体的にどんな運動をどれだけやればいいか、過食を止めるためにどうすれば良いか、何をどのように食べるべきか、単に教科書的文章の読み上げではなく、自分の生活に合わせてどのようにすればよいかを具体的に指導を受けた経験がある人は稀ではないだろうか?そのことをうかがわせる実例として、日本糖尿病学会の「糖尿病診療ガイドライン2019」を挙げよう。同ガイドラインは書籍として総ページ数は約380ページだが、食事療法、運動療法に関する記述ページはその1割弱。内容はほぼ国内外のエビデンスをさらりと紹介している程度である。多くの経口糖尿病治療薬の添付文書には判で押したように「本剤の適用はあらかじめ糖尿病治療の基本である食事療法、運動療法を十分に行ったうえで効果が不十分な場合に限り考慮すること」という記載がありながら、医師による食事療法、運動療法の指導も判で押したような教科書的なものばかりだ。もちろん個々の患者に合った運動療法、食事療法を指導することも、それを患者が継続することも容易でないことは分かるが、現状はあまりに受け皿がなさすぎるなかで、自由診療だけをとがめるのは穴の開いたバケツで水をくむようなものである。実際、私も経験がある。血液検査の結果、中性脂肪が若干正常上限値を上回っていた時のことだ。医師から次のように言われ、ポカン口状態になった。「肉、魚、卵はできるだけ控えるように」は? 何食べればいいんですか? 大豆? 豆腐? 納豆? 肉、魚、卵はできるだけ控えたら外食では食べるものがない。私たちが聞きたいのは、たとえば「お肉は脂身を残して量は少なめにして、その代わりに豆腐などを副菜に取り入れて」などより具体的なことである。幸いこの中性脂肪高値は一時的なものだったが、後に尿酸値の8.1mg/dLという検査結果に飛び上がらんばかりに驚いたことがある。この時の医師も某ジェネリック医薬品メーカーが作った高尿酸血症・痛風患者向けの冊子の内容を棒読みするだけだった。体重を減らす飲酒を控えるプリン体摂取を控える毎日2Lの飲水唯一棒読みではなかったのは、「体重を減らす」と言った後に「フフッ」と笑ったことぐらい。要はみんなできないんだよねという意味だろう。しかし、私はこれにややカチンときた。さらに飲酒は好きだし、控えるのは限界がある。プリン体をとりわけ多く含む食品はそもそも日常的にそれほど摂取機会がない。ということで体重減少と2L飲水に取り組んだ。いわば「おいしく楽しく酒を飲み続けるため」にそうしたのだ。詳細は省くが1年7ヵ月で14kg減。尿酸値も正常化している。だが、この間、運動をどう習慣化すればいいのか、その内容をどう変化させるかなど試行錯誤の連続。ちなみに一見簡単そうな飲水2Lのほうが楽しくもなく、習慣化までに苦労した。今この原稿を執筆中の傍らに1.5Lと600mLのペットボトルがある。こうしたことで医師などから工夫の伝授や励ましがあれば、どれだけ助けになっただろうと今も時々思う。こうした医療不在の隙を自由診療の囁きが埋めてしまっているのが現実ではないだろうか。このように書くと、「医師に何でも求めないで欲しい」と言われるかもしれないが、ならば医師から対応可能な職種へ繋ぐシステムが欲しいと思う。もちろんそうした職種への報酬の財源は医科診療報酬のプラス幅をやや抑えて捻出する。まあ、日医執行部が最も反発しそうではあるが。

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双極性障害患者における抗精神病薬誘発性体重増加とアドヒアランス

 双極スペクトラム障害の若年患者における第2世代抗精神病薬(SGA)の服薬アドヒアランスへの障壁に関して、医師、患者、患者家族の視点、およびSGA関連の体重増加の治療に対する考え方について、米国・シンシナティ大学のChristina C. Klein氏らが調査を行った。Journal of Child and Adolescent Psychopharmacology誌オンライン版2020年5月19日号の報告。 18歳までに双極性障害と診断された225例およびその両親(128人)、これらの患者にSGAを処方した経験のある医師(54人)を対象に、SGA関連副作用、アドヒアランスへの障壁、体重マネジメント戦略の受け入れに関する調査を実施した。 主な結果は以下のとおり。・SGA関連副作用として体重増加を報告した割合は、患者45.6%、その両親38.9%、医師70.4%であった。・体重増加は、患者にとってアドヒアランスへの障壁の第1位(35.9%)であり、その両親にとって第4位(41.8%)であった。・患者(61.5%)は、その両親(20.1%)や医師(1.9%)よりも、SGA開始時に体重管理のための他剤併用を希望していた。・逆に、両親(54.9%)や医師(84.9%)は、10ポンド以上の体重増加を戻すことを目的とした次の薬剤を希望していたが、患者(61.1%)はあらゆる体重増加を元に戻すための他剤併用を希望していた。 著者らは「双極性障害の若年患者において、SGA関連の体重増加は、服薬アドヒアランスを低下させる可能性がある。多くの若年患者は、SGA治療開始時に体重増加に対する薬理学的介入を希望しているが、両親や医師はためらっていると考えられる」としている。

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StageIV乳がんに早期局所療法は予後を改善するか(ECOG-ACRIN 2108)/ASCO2020

 未治療のStageIV乳がんに対する早期の局所療法による予後改善効果についての報告が、米国臨床腫瘍学会年次総会(ASCO20 Virtual Scientific Program)で、米国・Northwestern Memorial HospitalのSeema A. Khan氏より発表された。 本試験はECOG-ACRIN臨床試験グループが実施したもの(ECOG-ACRIN 2108試験)で、第III相の無作為化比較試験である。・対象:標準薬物療法を施行し、4~8ヵ月間転移巣の病勢進行がなかったStageIV乳がん症例・試験群:原発巣に対する局所療法(切除断端陰性を確認し、その後の放射線療法は許容)を施行(ELT群)・対照群:当初の全身療法を継続(CST群)・評価項目:[主要評価項目]全生存期間(OS)[副次評価項目]局所の増悪までの期間、QOLなど・両群とも5年間の追跡期間とした。 主な結果は以下のとおり。・2011~15年に390例が一次登録され、そのうち256例がCST群(131例)とELT群(125例)に無作為化割り付けされた。・CST群とELT群の間の全体的なクロスオーバー施行率は14%であった。・ELT群では、125例中109例が手術を受け、切除断端が陰性だったのは87例、その後の放射線療法を受けたのは74例であった。また、CST群では、131例中25例が手術を受けた。・追跡期間中央値は53ヵ月(データカットオフ2019年12月)で、OS中央値は54ヵ月、ハザード比(HR)1.09(90%信頼区間[CI]:0.80~1.49)、p=0.63で、両群間にOSの統計学的な有意差は認められなかった。・各サブタイプ(TNBC、HER2陽性、ホルモン陽性)においても、両群間のOSの有意な差は検出されなかった。・無増悪生存期間(PFS)においては、データカットオフ時点で178例が病勢進行または死亡し、p=0.40であった。・乳房内再発や胸壁への浸潤、領域リンパ節への転移などの局所再発/増悪の累積発現率は、CST群25.6%(95%CI:18.6~34.5)、ELT群10.2%(95%CI:5.9~17.3)で、HR0.37(95%CI:0.19~0.73)p=0.003と、CST群で有意に高かった。・FACT-B評価による健康関連QOLは、18ヵ月時点で、ELT群がCST群に比し、有意に低下していた(p=0.001)が、その他の時間軸では、両群間の差は認められなかった。 演者のKhan氏は「未治療のStageIV乳がんの原発巣に対する局所療法は、生存期間延長などのベネフィットは期待すべきではない。また、本試験と同様のデザインで進行中の日本のJCOG-1017の結果が待たれる」と結んだ。

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職場における新型コロナ感染予防ガイドを改訂/日本産業衛生学会

 日本渡航医学会と日本産業衛生学会は2020年5月より両学会のサイト上で、産業医を中心とした産業保健従事者向けに「職域のための新型コロナウイルス感染症対策ガイド」を公開している。6月3日には感染状況などの変化を踏まえ、改訂した第2版を公開した。 このガイドでは、産業保健職の役割や感染症流行時におけるリスクコミュニケーションなどの基本事項を押さえたうえで、国内の新型コロナウイルス感染症の流行状況を5つのフェーズに分け、各フェーズにおける主要な対応をまとめている。 続けて、職域における感染予防対策の基本として、個人の感染予防(手指衛生および咳エチケット)、従業員の感染管理(従業員の健康状態のモニタリング方法、相談および受診の目安)を詳細に紹介。従業員の中に「疑い者」が出た場合、職場復帰の目安として1) 発症後に少なくても 8 日が経過している、2) 薬剤を服用していない状態で、解熱後および症状消失後に少なくても3日が経過している、という両方の条件を満たすこと、と定義した。また、「医療機関には原則として『陰性証明書や治癒証明書』の発行を求めてはならない」という注意も示されている。 事業所内の消毒方法や消毒時の注意点、職域においてソーシャルディスタンシングを保つためのツールやヒント、従業員に濃厚接触者や感染者が発生した場合の対応方法や保健所との連携法、出張者や駐在員への対応法など、51ページにおよぶ内容は実践的で多岐に渡るテーマが網羅されている。在宅勤務の広がりに伴う従業員のメンタルヘルス対策についても言及している。 企業に向けてアドバイスを行う産業医・産業保健職はもちろんのこと、実際の対策にあたる企業の総務・労務担当者にとっても役立つ内容が多い。

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日本動脈硬化学会総会・学術集会のWeb開催について【ご案内】

 一般社団法人日本動脈硬化学会は、2020年7月17日(金)、18日(土)に名古屋での開催を予定していた『第52回日本動脈硬化学会総会・学術集会』をWeb開催へ変更した。また、開催日も変更し、7月17日(金)~31日(金)の期間に実施される。参加登録者は会期中に全セッションを随時視聴できる。また、同じくWeb配信が予定されている市民公開講座については、誰でも無料で視聴可能である。 本学術集会では、医師向けの最新知見の発信のみならず、大学院生向けの最新研究TECH-Seminar、メディカルスタッフを対象とした症例検討などの企画が予定されている。 開催概要は以下のとおり。【日時】2020年7月17日(金)~31日(金)【参加条件】・登録方法:開催期間中、オンライン参加登録が可能・参加費:ホームページ参照※市民公開講座は無料【テーマ】「人は血管とともに老いる」からの脱却~動脈硬化予防から健康長寿へ~【会長講演】「動脈硬化病変形成におけるタンパク分解酵素の役割について」葛谷 雅文氏(名古屋大学大学院医学系研究科 地域在宅医療学・老年科学講座)【特別講演1】「自己脂肪組織由来間葉系前駆細胞(ADRC)移植による血管再生療法」室原 豊明氏(名古屋大学大学院医学系研究科 循環器内科学)【特別講演2】「HDL粒子不均一性の基礎と臨床」横山 信治氏(中部大学 応用生物学部)【合同シンポジウム1】「心血管疾患のリスク病態としてのNAFLD/NASH」中島 淳氏(横浜市立大学大学院医学研究科 肝胆膵消化器病学教室) ほか【合同シンポジウム2】「日本血管生物医学会合同シンポジウム」清水 優樹氏(名古屋大学大学院医学系研究科 循環器内科学) ほか【市民公開講座】「長寿の達人を目指す~血管を若返らす~」楽木 宏実氏(大阪大学大学院医学系研究科 老年・総合内科学) ほか「新型コロナウイルスに立ち向かう ~動脈硬化学会からのメッセージ~」米満 吉和氏(九州大学大学院薬学研究院) ほか【お問い合わせ・運営事務局】株式会社コングレ中部支社内〒460-0004 名古屋市中区新栄町2-13 栄第一生命ビルディングTEL:052-950-3369 FAX:052-950-3370E-mail:jas52@congre.co.jp詳細はこちら

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新型コロナ抗原検査、発症2~9日は陰性でもPCR不要に/厚労省

 新型コロナウイルス感染症への感染を調べる抗原検査について、厚生労働省は6月16日付でガイドラインを改定した。この改定による大きな変更点は、発症2~9日目の患者に限り、抗原検査で陰性となった場合でも、追加のPCR検査が不要となったことだ。 抗原検査は、検査キットを使い、わずか30分程度で感染の有無を判断できる迅速性がメリットだが、偽陰性が生じるリスクがある。このため従来のガイドラインでは、陽性の場合は診断が確定できるものの、陰性の場合には確定診断のために改めてPCR検査を実施することになっていた。この煩雑なフローにより、当初はPCR検査の不足分を補う検査として期待されていたものの、実際には抗原検査が診療現場に広がったとは言い難い状況だった。 しかし今般、川崎市健康安全研究所や東邦大学医療センター大森病院、国立国際医療研究センター、それに自衛隊中央病院において、院内陽性者の発症後日数と PCR検査および抗原検査の結果を調査したところ、いずれも発症2~9日以内の症例では保有するウイルス量が多く、PCR検査と抗原検査の結果の一致率が高いとの研究結果が示された。このため改定ガイドラインでは、「新型コロナウイルス感染症を疑う症状発症後2日目から9日目以内の者(発症日を1日目とする)については、本キットで陰性となった場合は追加の検査を必須とはしない」と変更された。

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新型コロナ感染妊婦、転帰良好で母子感染はまれ/BMJ

 重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2(SARS-CoV-2)に感染し入院した妊婦のほとんどは、妊娠中期後半~後期で、重症ではなくアウトカムは良好であり、母子感染はまれであることが明らかにされた。英国・オックスフォード大学のMarian Knight氏らが、同国でのCOVID-19で入院した妊婦を対象に、SARS-CoV-2感染の要因とその予後、ならびに母子感染について検討する前向きコホート研究の結果を報告した。なお、感染が認められ入院した妊婦の半数以上が黒人、アジア系および他の少数民族であったことから、著者はその割合の高さについて「早急な調査と解明が必要である」との見解を示している。BMJ誌2020年6月8日号掲載の報告。全英でSARS-CoV-2感染が認められ入院した妊婦427例について解析 研究グループは、英国の産科全194施設が参加しているUK Obstetric Surveillance System(UKOSS)のデータを用い、2020年3月1日~4月14日の期間にSARS-CoV-2感染が確認され入院した妊婦427例を対象に前向きコホート研究を実施した。 主要評価項目は、妊婦の入院率および新生児の感染率とし、妊婦の死亡率、レベル3の集中治療室(CCU)への入室率、胎児死亡率、帝王切開分娩率、早産率、死産率、早期新生児死亡率、新生児室への入室率についても検討した。妊婦の転帰は良好、母子感染はきわめてまれ SARS-CoV-2感染妊婦の推定入院率は、4.9/1,000人(95%信頼区間[CI]:4.5~5.4)であった。 妊娠中にSARS-CoV-2感染が認められ入院した妊婦427例中、233例(56%)が黒人・アジア系・他の少数民族で、281例(69%)が過体重または肥満、175例(41%)が35歳以上、145例(34%)に合併症があった。解析時点で161例(38%)は妊娠継続中であり、266例(62%)が出産または妊娠中断(生児出産259例、流産4例、死産3例)に至った。266例中196例(73%)が正期産であった。 人工呼吸管理を必要としたのは41/427例(10%)、死亡は5例(1%)であった。 新生児265例(双子6組を含む)中12例(5%)がSARS-CoV-2 RNA陽性で、このうち6例の感染が確認されたのは産後12時間以内であった。 なお、本研究は進行中であり、全感染率や無症候性感染に関するデータについてはまだ提示されていない。

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