サイト内検索|page:749

検索結果 合計:36084件 表示位置:14961 - 14980

14961.

HIV-1への広域中和抗体VRC01、感染予防効果は?/NEJM

 ヒト免疫不全ウイルス1型(HIV-1)CD4結合部位を標的とする広域中和抗体(bnAb)の「VRC01」は、プラセボと比較してあらゆるHIV-1感染の予防効果はみられなかったが、VRC01感受性HIV-1分離株の解析から、bnAbによる予防は効果的であるとの概念は実証されたという。米国・Fred Hutchinson Cancer Research CenterのLawrence Corey氏らが、VRC01のHIV-1感染予防効果を検証した多施設共同無作為化二重盲検比較試験「HVTN 704/HPTN 085試験」および「HVTN 703/HPTN 081試験」の結果を報告した。bnAbによりHIV-1感染を予防できるかどうかは、これまで知られていなかった。NEJM誌2021年3月18日号掲載の報告。VRC01の2用量の有効性をプラセボと比較 「HVTN 704/HPTN 085試験」は、北米南米および欧州においてリスクを有するシスジェンダー男性およびトランスジェンダーを対象に、「HVTN 703/HPTN 081試験」は、サハラ以南のアフリカにおけるリスクを有する女性を対象としてそれぞれ行われた。 研究グループは、対象者をVRC01の10mg/kg群(低用量群)、30mg/kg群(高用量群)またはプラセボ群に無作為に割り付け、それぞれ8週ごとに計10回点滴投与し、4週ごとにHIV-1検査を実施した。また、TZM-blアッセイ法を用いて、得られた臨床分離株のVRC01 80%阻害濃度(IC80)を評価した。 2016年4月6日~2018年10月5日に、「HVTN 704/HPTN 085試験」に計2,699例が登録された。また、2016年5月17日~2018年9月20日に、「HVTN 703/HPTN 081試験」に計1,924例が登録された。VRC01はHIV-1感染全体として予防効果はないが、感受性株には有効 有害事象は、各試験内の治療群間で発現件数や重症度は類似していた。 HIV-1感染は、HVTN 704/HPTN 085試験(2,699例)において低用量群で32例、高用量群で28例、プラセボ群で38例が発生し、HVTN 703/HPTN 081試験(1,924例)においてはそれぞれ28例、19例、29例が発生した。HVTN 704/HPTN 085試験におけるHIV-1感染発生率(100人年当たり)は、VRC01統合群2.35、プラセボ群2.98であった(推定予防効果:26.6%、95%信頼区間[CI]:-11.7~51.8、p=0.15)。HVTN 703/HPTN 081試験においては、VRC01統合群2.49、プラセボ群3.10であった(8.8%、-45.1~42.6、p=0.70)。 事前に規定した両試験の統合解析の結果、VRC01感受性分離株(IC80<1μg/mL)による感染発生率(100人年当たり)は、VRC01群0.20、プラセボ群0.86であった(推定予防効果:75.4%、95%CI:45.5~88.9)。 感受性分離株に対する予防効果は、VRC01の各用量ならびに各試験で類似していたが、VRC01は他のHIV-1分離株の感染の予防効果は認められなかった。

14962.

J&Jの新型コロナワクチン、単回接種で速やかな免疫応答を誘導/JAMA

 Janssen Pharmaceuticalsが開発中の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)新規ワクチン候補「Ad26.COV2.S」について、第I相試験の一部として米国マサチューセッツ州ボストンの単施設で実施された無作為化二重盲検比較試験において、Ad26.COV2.Sの単回接種により速やかに結合抗体および中和抗体が産生されるとともに、細胞性免疫応答が誘導されることが示された。米国・ベス・イスラエル・ディーコネス医療センターのKathryn E. Stephenson氏らが報告した。COVID-19パンデミックのコントロールには、安全で有効なワクチンの開発と導入が必要とされている。JAMA誌オンライン版2021年3月11日号掲載の報告。25例で、ワクチン2用量の免疫原性をプラセボと比較 研究グループは、Ad26.COV2.Sワクチンのヒトにおける免疫原性(SARS-CoV-2スパイク特異的液性および細胞性免疫応答の動態、強さ、表現型など)を評価する目的で、2020年7月29日~8月7日の期間に25例を登録し、Ad26.COV2.Sをウイルス粒子量5×1010/mL(低用量)、同1×1011/mL(高用量)、またはプラセボを、1回または2回(56日間隔)筋肉内投与する群に無作為に割り付けた。 液性免疫応答として接種後複数時点でのスパイク結合抗体および中和抗体、細胞性免疫応答としてT細胞反応(ELISPOTおよび細胞内サイトカイン染色法)を評価した。 本論では、中間解析として71日目までの追跡調査(2020年10月3日時点)に関する結果が報告されている。持続性に関する追跡調査は2年間継続される。単回接種後、結合抗体および中和抗体の速やかな産生と細胞性免疫応答が誘導 全25例(年齢中央値42歳[範囲:22~52]、女性52%、男性44%、区別なし4%)が71日時点の中間解析評価を受けた。 初回接種後8日までに、結合抗体はワクチン接種者の90%に、中和抗体は25%で検出された。57日目までに、両抗体は単回接種者の100%で検出された。 ワクチン接種者において、71日時点のスパイク特異的結合抗体の幾何平均抗体価は2,432~5,729、中和抗体の幾何平均抗体価は242~449であった。また、さまざまな抗体のサブクラス、Fc受容体結合能、抗ウイルス機能が誘発されたこと、CD4+およびCD8+ T細胞応答が誘導されたことも確認された。 現在、Ad26.COV2.Sの有効性を評価するため、2件の第III相試験が進行中である。

14963.

本邦3剤目のCAR-T療法liso-cel、国内承認/BMS

 ブリストル・マイヤーズ スクイブとその関連会社セルジーンは、2021年3月22日、CD19を標的とするCAR-T細胞療法リソカブタゲン マラルユーセル(liso-cel、商品名:ブレヤンジ)について、再発又は難治性の大細胞型B細胞リンパ腫と再発又は難治性の濾胞性リンパ腫を対象とした再生医療等製品製造販売承認を取得した。liso-celの全奏効割合(ORR)は日本人集団10例では70.0% 今回のliso-celの承認取得は、再発または難治性のB細胞非ホジキンリンパ腫患者を対象とした海外第I相臨床試験および再発または難治性のアグレッシブB細胞非ホジキンリンパ腫患者を対象とした国際共同第II相臨床試験で得られた有効性および安全性の結果に基づいたもの。 海外第I相試験の主たる有効性評価集団133例における主要評価項目の全奏効割合(ORR)は74.4%(95%CI:66.2~81.6)であり、95%CIの下限が事前に規定された閾値全奏効割合40%を上回った。有効性解析対象集団256例における全奏効割合は72.7%(95%CI:66.8~78.0)であった。また、国際共同II相試験におけるORRは、全体集団34例で58.8%(95%CI:40.7~75.4)であり、閾値40%に対して統計的に有意であった。日本人集団10例では70.0%であった。 海外第I相試験においては、269例中201例(74.7%)に副作用が認められた。主な副作用は、サイトカイン放出症候群(42.0%)、疲労(17.8%)、好中球減少症(16.4%)、貧血(13.8%)、頭痛(13.4%)、血小板減少症(11.5%)、錯乱状態(11.5%)、振戦(11.2%)、低血圧(10.4%)など。国際共同第II相試験においては、46例(日本人患者10例を含む)中42例(91.3%)に副作用が認められた。主な副作用は好中球減少症(52.2%)、サイトカイン放出症候群(41.3%)、貧血(39.1%)、血小板減少症(39.1%)、発熱(39.1%)、白血球減少症(23.9%)、錯乱状態(15.2%)、疲労(13.0%)、発熱性好中球減少症(13.0%)などであった。 大細胞型B細胞リンパ腫には、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)をはじめとする複数の病型が含まれる。DLBCLは国内のB細胞非ホジキンリンパ腫の30~40%を占めるもっとも発生頻度の高い病型で、60歳代を中心に高齢者に多くみられる。再発または難治性の大細胞型B細胞リンパ腫に対する標準的な治療法は確立しておらず、新たな治療法の開発が期待されている。濾胞性リンパ腫はB細胞非ホジキンリンパ腫全体の10~20%を占め、一般的に経過が緩徐で、かつ当初は化学療法感受性が良好だが、とくに進行期の患者は再発を繰り返すのが一般的である。また、グレード3Bの濾胞性リンパ腫は通常アグレッシブ(中・高悪性度)リンパ腫として治療されるが、大細胞型B細胞リンパ腫と同様に確立した治療法はない。

14964.

異種アデノウイルス混在ワクチン(Gam-COVID-Vac, Sputnik V)の特性を読み解く (解説:山口佳寿博氏)-1366

 ロシアGamaleya研究所によって開発された遺伝子ワクチンはアデノウイルス(Ad)をベクター(輸送媒体)とし、そのDNAに新型コロナウイルスのS蛋白全長をコードする遺伝子情報を組み込んだ非自己増殖性ワクチン(Ad-vectored vaccine)の一種である。本ワクチンは“Gam-COVID-Vac”と命名されたが別名“Sputnik V”とも呼称される。“Sputnik”は1957年に旧ソ連が世界に先駆け打ち上げに成功した人工衛星の名前であり、ロシアのプーチン大統領は“Sputnik”という名称を用いることによって本ワクチンが新型コロナに対する世界初のワクチンであることを強調した。本ワクチンは2020年8月11日にロシアで承認、2021年3月18日現在、ロシアを含め世界53ヵ国で早期/緊急使用が承認されており、第III相試験を終了したワクチンの中で最も多くの国に導入されている(The New York Times 3/18, 2021)。しかしながら、現時点においてWHOはSputnik V使用に関する正当性(validation)を保証していない。さらに、欧州連合(EU)も製造を承認していない(現在、欧州医薬品庁(EMA)に製造認可を申請中とのこと)。ロシアはSputnik Vの医学的正当性(副反応を含む)の詳細を正式論文として発表する前からワクチン不足が深刻な貧困国、低開発国に対してワクチン外交を積極的に推進してきた。ワクチンの正当性が医学的に担保されていない段階でワクチン配布を政治的な具として利用するロシアの姿勢は医学的側面からは許容できるものではない。ロシアと同様の政治姿勢は中国においても認められるが、少なくとも中国の場合、中国製ワクチンに関する学問的内容を早期に正式論文として発表するという良識を有していた。 現在のところ、本ワクチンの本邦への導入は計画されていない。本ワクチンは臨床治験(第I~III相)の結果が正式論文として発表される前にロシア政府が承認したためワクチンの基礎的事項、臨床効果(副反応を含む)が不明確で世界の批判を浴びたことは記憶に新しい。しかしながら、2020年9月4日に第I/II相試験の結果(Logunov DY, et al. Lancet. 2020;396:887-897.)、次いで2021年2月2日に第III相試験の結果(Logunov DY, et al. Lancet. 2021;397:671-681.)が正式論文として発表され、ようやく本ワクチンの基礎的、臨床的意義が他の遺伝子ワクチンと同じレベルで議論できるようになった。 Sputnik VはAstraZeneca社のChAdOx1(ベクター:チンパンジーAd)、Johnson & Johnson社のAd26.COV2.S(ベクター:ヒトAd26型)など他のAd-vectored vaccineとは異なりpriming効果を得るための1回目ワクチン接種時にはヒトAd5型を、booster効果を得るための2回目ワクチン接種時にはヒトAd26型をベクターとして用いており、“異種Ad混在ワクチン(heterologous prime-boost COVID-19 vaccine)”と定義すべき特殊なワクチンである。ChAdOx1ならびにAd26.COV2.Sの基礎的研究で明らかにされたように、同種のAdを用いたワクチンでは1回目接種後にベクターであるAdに対して中和抗体が生体内で形成され、2回目ワクチン接種後には使用Adに対する中和抗体価がさらに上昇することが確認された(Ramasamy MN, et al. Lancet. 2021;396:1979-1993.、Stephenson KE, et al. JAMA. 2021 Mar 11. [Epub ahead of print])。すなわち、同種AdワクチンではAdに対する中和抗体によって一部のAdウイルスが破壊され、とくに、2回目のワクチン接種時にS蛋白に対する遺伝子情報の生体導入効率が低下、液性/細胞性免疫に対するbooster効果の発現が抑制される(山口. 日本医事新報(J-CLEAR通信 124) 5053:32-38, 2021)。異種Ad混在ワクチンに用いられるAdに対する中和抗体の推移については報告されていないが、2回目接種時には1回目接種時とは異なるAdをベクターとして用いるので2回目のワクチン接種後のAdを介したS蛋白遺伝子情報の生体への導入効率は同種Adワクチンの場合ほど抑制されないものと推察される。すなわち、異種Ad混在ワクチンの新型コロナ感染症に対する予防効果は同種Adワクチンよりも高いことが期待される。 以上のような視点で異種Ad混在ワクチンであるSputnik Vの新型コロナ発症予防効果を見てみると、第III相試験(n=19,866)において2回目ワクチン接種(1回目ワクチン接種21日後)7日目以降の発症予防効果は91.1%、重症化予防効果は100%であった(Logunov DY, et al. Lancet. 2021;397:671-681.)。一方、チンパンジーAdをベクターとしたAstraZeneca社の同種AdワクチンChAdOx1の2回目ワクチン接種後14日以上経過した時点での新型コロナ発症予防効果は、第III相試験(n=23,848)に関する中間報告において標準量(SD量:5×1010 viral particles)をある一定期間(中央値で69日)空けて2回接種した場合に62.1%と報告された(Voysey M, et al. Lancet. 2021;397:99-111.)。しかしながら、その後の第III相試験に関する最終報告では、発症予防効果が1回目と2回目のワクチン接種間隔に依存して変化することが示され、ChAdOx1の発症予防効果は、6週間以内にワクチンを2回接種した場合に55.1%、12週間以上空けて2回接種した場合に81.3%と訂正された(Voysey M, et al. Lancet. 2021;397:881-891.)。ChAdOx1に関して報告されたすべての発症予防効率値を考慮したとしても、新型コロナ発症予防効果は、同種AdワクチンChAdOx1に比べ異種Ad混在ワクチンSputnik Vのほうが高い。同種AdワクチンとしてJohnson & Johnson社のAd26.COV2.S(ベクター:ヒトAd26型)が存在するが、このワクチンは単回接種を目指したものであり2回接種を原則として開発が進められてきた異種Ad混在ワクチンSputnik Vとの比較は難しい。しかしながら、パンデミックという人類の緊急事態を鑑みたとき、Sputnik Vにおいても第III相試験の結果を再解析し、単回接種によってどの程度の新型コロナ発症予防効果を発揮するかを提示してもらいたい。 AstraZeneca社のChAdOx1 nCoV-19は本邦への導入が計画されている。しかしながら、前述した医学的解析結果を根拠として、2回接種のAdワクチンを本邦に導入するならばAstraZeneca社のChAdOx1ではなくロシア製の異種Ad混在ワクチンSputnik Vを導入すべきだと論評者は考えている。

14965.

2回目のコロナワクチン、きつかった!【Dr. 中島の 新・徒然草】(367)

三百六十七の段 2回目のコロナワクチン、きつかった!なんだかんだと言っているうちにもう春分。徐々に昼が長くなる季節、明るく前向きな日々を送りたいものです。さて、三百六十四の段にコロナワクチン接種の経験談を述べさせていただきました。その時は、金曜夕方の注射から24時間後くらいに急に寒気が発症。幸い土曜日だったので、布団に入っておとなしくしていました。日曜日の午後に寒気がなくなると共に復活。ちょうど注射から48時間後くらいのことです。今回は2回目のワクチン接種になるのですが、先に打った人からは色々な声が……俺は38度の熱が出た私は39度よ全身の関節痛と疲労感がありましたもう無理です。早退させてくださいなどなど。一方で、こういう話もありました。全然平気だったんだけど、ちゃんと薬が入ってたんかなひょっとして生食を打たれたのでは?結局、周囲の人たちの声を合わせると、何ともない人:2割発熱や倦怠感はあったけど休むほどではなかった人:6割仕事を休んだ人:2割まあ、N=10程度なので統計学的には意味がないのでしょうけど。で、いよいよ自分の2回目コロナワクチンの順番が回ってきました。前回と同じ要領で、だだっ広い講堂の中のブースで打ってもらいます。その後しばらくの観察時間。椅子に座って金曜日夕方の日差しを眺めます。普段は、病院で15分間も何もせずに座っているなどということはありません。忙中閑あり、とはこのことでしょうか。でも、2回目を打った、という意識が頭の中のどこかに残っていました。数時間後には発熱が来るかも、と思ったら気分が滅入ってきます。夜に予定していた若者の論文手直しは、週明けに変更しました。若者もワクチンを打った日だったせいか、先延ばしには大賛成。家で動けなくなったら大変だ、ということで帰宅途中のコンビニで買い物をしました。買ったのはアイスクリームとコカコーラ。夜中に急に「アイスクリームが食べた~い!」となった時に備えたわけです。で、「睡眠こそ正義」とばかりに家では早めに寝ました。翌朝4時頃、汗びっしょりで目が覚めました。ついに来た、ワクチンの副反応か!この時点では体温は36.6度。たいしたことはありません。「でも、俺の平熱は35度台だから心配だなあ」と、素人みたいなことを考えます。朝食までは普通に食べることができましたが、その後が大変。まずは頭痛。頭を動かすたびに響きます。続いて悪寒。あまりにも寒いので、朝風呂に入ってから寝ました。病院で仕事に追われている夢を見ながらふと目を覚ますと、昼過ぎです。体温を測ると38.1度!ついに来た、正真正銘の発熱。あらかじめ配付されていたカロナール(500mg)をのんで再び昼寝です。結局、寝たり起きたり、暑くなったり寒くなったりの繰り返し。その都度、掛布団をむしりとったり電気毛布の温度を上げたりしました。それやこれやで、土曜日は1日中寝ている羽目に。これが平日だったら、出勤しても書類1枚書けなかったことでしょう。ひたすら眠った翌朝、日曜日。スッと体が軽くなっており、こうして原稿を書くこともできております。結局、つらかったのは接種後12時間~36時間の間でした。日曜朝の体温は36度台、体重は2日前の1キロ減。体重減少は、主として脱水によるものですね、おそらく。ということで、これからワクチンを打つ人へのアドバイスです。ワクチン接種の翌日はできるだけ仕事を入れないようにしましょう調子の悪い間は体温調節が大切です、電気毛布などで凌ぎましょう経口摂取可能なものを手元に置いておきましょう、買い物には行けませんカロナールも持っておきましょう私のつらい経験が読者の皆様のお役に立つことができれば幸いです。最後に1句彼岸来て ワクチン打って 引き籠る

14966.

ほむほむ先生の小児アレルギー教室

ほむほむ先生が、親御さんから寄せられた小児アレルギー関連の実際のご質問にお答えしま~す!授業形式の本書、ほむほむ先生の授業はとってもわかりやすく、漫画家の青鹿ユウさんの漫画やイラストもとてもかわいいですよ!全国の小児アレルギーに悩むお子さんや親御さんのために、ほむほむ先生が、アレルギーの仕組みや検査、お薬のお話などをやさしく教えてくれます。画像をクリックすると、内容の一部をご覧いただけます。※ご使用のブラウザによりPDFが読み込めない場合がございます。PDFはAdobe Readerでの閲覧をお願いいたします。画像をクリックすると、内容の一部をご覧いただけます。※ご使用のブラウザによりPDFが読み込めない場合がございます。PDFはAdobe Readerでの閲覧をお願いいたします。    ほむほむ先生の小児アレルギー教室定価2,420円(税込)判型B5判変型頁数278頁発行2021年3月著者堀向 健太画青鹿 ユウ

14968.

第50回 「コロナ禍でも医療機関の減収なし」菅首相の答弁と、実態調査の乖離

菅 義偉首相は2月の衆議院予算委員会で、コロナ禍でも政府の支援や診療報酬上の手当てにより医療機関の「減収はない」と答弁したが、果たして本当だろうか。1都3県に先立ち、2月末に緊急事態宣言が解除された大阪府の保険医協会は2月26日、会員医療機関(4,058件)に対し、コロナ禍による医療機関への影響についてアンケート調査を行った。それによると、2020年の保険診療収入を2019年と比較すると、約8割が患者数減や受診回数減により「減った」と回答。菅首相の答弁は、一体何を根拠にしているのだろうか。4割の医療機関が20%以上減収減収割合では、10~20%未満が25.1%でトップ。次いで20~30%未満が22.2%、30%以上が17.8%と、20%以上減収した医療機関は約4割に上った。とくに、小児科と耳鼻科では30%以上減が半数を超えた。また、健診数も大きく減っている。全体では「減った」は46.5%だが、内科に限ってみると59.7%が「減った」と回答。地域医療を支える医療機関の減収が深刻であることが浮き彫りになった。受診・健診控えによる初診時の重症化や慢性疾患の増悪などの事例を聞いたところ、37.6%が「あった」と回答。がんの発見遅れや進行により亡くなった例もあった。補助金で減収補填は無理「減った」と回答した医療機関に、国からの補助金制度で減収を補填できたかどうか聞いたところ、「不十分」が52.9%、「全く補填にならない」が25.3%と、国の補助金などの制度に不満を持つ意見が8割近くを占めた。その理由に関しては「受診抑制に見合わない」が一番多く、次いで「経費増に見合わない」が続いた。申請については、「手続きがわかりにくい(難しい)」「書類が複雑すぎる」などの意見が多く見られた。昨年は診療報酬の改定があり、ただでさえ保険診療請求の入力作業などの事務作業が大幅に増えていた。そこに加えて複雑な補助金申請となれば、事務作業がさらに増えるため、「申請していない」医療機関も少なくなかった。また、申請したものの「入金がまだない」「入金されるか不安」という声もあった。「感染収束までは補償が必要」との声政府は、医療機関への補助として、2021年4月~9月までの半年間、初・再診料に1回当たり5点(50円)、診療報酬を上乗せする。しかし、1ヵ月の来院者が仮に1,000人(1日約40人)としても、上乗せ分の金額は5万円にしかならないことから、「人件費にもならない」との声が少なくないという。また、56.5%が「感染収束までは補償が必要」と答えた。コロナ禍で経営が厳しい中でも、地域の診療所・クリニックはスタッフの賃金を維持し、補助金の有無にかかわらず新型コロナウイルス感染症と闘っている。アンケートの意見欄には「減収でも今は何とかやっていける。しかし、これ以上続くとわからない」「もう使命感だけでやっている」との切実な声があがっていた。アンケートの最後に自院の将来展望を聞いたところ、約半数が「不安」と回答した。ギリギリのところで踏ん張っている医療機関の実態をつぶさに調査、確認したならば、冒頭のような答弁はあり得ないと思うのだが、どうだろうか。

14969.

統合失調症患者のコミュニケーション感度

 統合失調症の特徴の1つとして、他人の言語コミュニケーション意図を正しく推察することが非常に困難であることが挙げられる。いくつかの研究において、統合失調症患者の言語パフォーマンスを調査しているが、さまざまなコミュニケーションを理解する際の誤認に関して調査した研究は、これまでほとんどなかった。イタリア・トリノ大学のParola Alberto氏らは、統合失調症患者と健康対照者におけるエラーパターンを調査し、さまざまなコミュニケーション(誠実さ、欺瞞、皮肉など)の理解と統合失調症の臨床的特徴との関係を評価した。NPJ Schizophrenia誌2021年2月26日号の報告。 他人のコミュニケーション意図を正しく認識する能力(感度)と誤認する傾向(反応バイアス)を定量化するため、シグナル検出分析を用いた。感度と反応バイアスの関係、症状重症度、薬物療法などの臨床的特徴、個人的および社会的機能について調査を行った。 主な結果は以下のとおり。・統合失調症患者は、健康対照者と比較し、誠実さ、欺瞞、皮肉のコミュニケーションに対する感度が低く、他人のコミュニケーション意図を推察する能力が損なわれていることが示唆された。・皮肉に対する感度は、解体症状(まとまりがなく、感情が平板化した状態)と関連していことが示唆された。・統合失調症患者は、健康対照者と比較し、欺瞞的なコミュニケーションに対して強い反応バイアスが示された。 著者らは「統合失調症患者では、誠実さや皮肉よりも欺瞞を誤認する傾向が認められた。この傾向は、疾患を特徴付ける帰属バイアスに関連している可能性がある」としている。

14970.

pirtobrutinib(LOXO-305)、既治療のB細胞性悪性腫瘍に有望/Lancet

 共有結合型ブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)阻害薬などによる前治療歴のあるB細胞性悪性腫瘍(慢性リンパ性白血病[CLL]/小リンパ球性リンパ腫[SLL]など)の治療において、非共有結合型BTK阻害薬pirtobrutinib(LOXO-305)は、良好な安全性と耐用性を示し、全奏効率も優れることが、米国・スローン・ケタリング記念がんセンターのAnthony R. Mato氏らが実施した「BRUIN試験」で確認された。研究の成果は、Lancet誌2021年3月6日号で報告された。共有結合型BTK阻害薬は、B細胞性悪性腫瘍に有効だが、抵抗性や不耐性のため患者は治療を継続できない。pirtobrutinib(LOXO-305)は、この問題の解決を目標に開発が進められており、経口投与が可能で、高選択性の可逆的BTK阻害薬である。pirtobrutinib(LOXO-305)の非盲検第I/II相試験 本研究は、6ヵ国(オーストラリア、フランス、イタリア、ポーランド、英国、米国)の27施設が参加したヒトで最初の(first-in-human)非盲検第I/II相試験であり、2019年3月~2020年9月の期間に患者登録が行われた(Loxo Oncologyの助成による)。 対象は既治療のB細胞性悪性腫瘍の患者であった。第I相試験では、pirtobrutinib(LOXO-305)の7段階(25mg、50mg、100mg、150mg、200mg、250mg、300mg)の用量が、28日を1サイクルとして1日1回経口投与された。投与は、病勢進行、許容できない毒性、患者の希望で中止となるまで継続された。引き続き、第I相試験の推奨用量を用いて第II相試験が実施された。 主要評価項目は、第I相試験が最大耐用量、第II相試験は全奏効割合(ORR)とした。pirtobrutinib(LOXO-305)最大耐用量に到達せず、ORRは63% 第I相試験203例、第II相試験120例の合計323例(年齢中央値68歳[IQR:62~74])が登録された。CLL/SLLが170例、マントル細胞リンパ腫(MCL)が61例、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症(WM)が26例、その他のB細胞性リンパ腫が66例であった。 第I相試験では、pirtobrutinib(LOXO-305)の25~300mgの全用量範囲を通じて線形の用量比例性(最大血漿中濃度、曲線下面積)が認められ、個体間変動は小さかった。用量制限毒性はみられず、最大耐用量には到達しなかった。第II相試験のpirtobrutinib(LOXO-305)推奨用量は200mg/日に設定された。 323例の10%以上で発現した有害事象は、疲労(65例[20%])、下痢(55例[17%])、挫傷(42例[13%])であった。最も頻度の高いGrade3以上の有害事象は、好中球減少(32例[10%])だった。pirtobrutinib(LOXO-305)の曝露量とGrade3以上の治療関連有害事象には関連がなかった。 Grade3の心房細動および粗動は観察されず、Grade3の出血が1例(自転車事故時のくも膜下出血、pirtobrutinibとの関連はないと判定)で認められた。5例(1%)が、治療関連有害事象のため治療を中止した。 CLL/SLL患者(前治療ライン数中央値:3)におけるpirtobrutinib(LOXO-305)のORRは63%(88/139例)(95%信頼区間[CI]:55~71)であった。また、共有結合型BTK阻害薬による前治療歴のあるCLL/SLL患者(前治療ライン数中央値:4)のORRは62%(75/121例)(95%CI:53~71)だった。 CLL/SLL患者のORRは、共有結合型BTK阻害薬抵抗性(67%[53/79例])、同不耐性(52%[22/42例])、BTK C481変異陽性(71%[17/24例])、BTK野生型(66%[43/65例])でほぼ同様であった。また、共有結合型BTK阻害薬による前治療歴のあるMCL患者のORRは52%(27/52例)(95%CI:38~66)だった。 解析の時点で、奏効が得られたCLL、SLL、MCL患者117例のうち8例を除くすべてが、無増悪生存を維持していた。 著者は、「pirtobrutinib(LOXO-305)に固有の特性によるBTK阻害効果は、共有結合型と非共有結合型のBTK阻害薬を逐次的に使用することで、B細胞性悪性腫瘍患者における臨床的有益性をさらに高める可能性がある」としている。

14971.

HER2陽性早期乳がんへの術後トラスツズマブ、半年 vs.1年~メタ解析

 HER2陽性早期乳がん患者における術後トラスツズマブ投与が生存転帰を改善することが示されているが、標準とされる12ヵ月の投与と比較し6ヵ月の投与が非劣性であるかについては議論がある。中国・華中科技大学同済医学院のBi-Cheng Wang氏らは術後トラスツズマブの投与期間についてメタ解析を実施。Medicine誌オンライン版2021年3月12日号にその結果が掲載された。 2020年1月14日まで、PubMed、Cochrane Library、Web of Science、およびEMBASEで関連研究が検索された。無病生存期間(DFS)と全生存期間(OS)について、プールされたハザード比(HR)および95%信頼区間(CI)のメタ解析が行われた。 主要評価項目はDFS(非劣性マージン:1.2)、副次評価項目はOS(同:1.43)であった。 主な結果は以下のとおり。・3つの無作為化臨床研究が選択基準を満たし、6ヵ月投与群3,974例、12ヵ月投与群3,976例が対象とされた。・DFSのHRは1.18(95%CI:0.97~1.44、p=0.09)で、95%CIの上限は非劣性マージン(1.25)を上回った。・OSのHRは1.14(95%CI:0.98~1.32、p=0.08)で、95%CIの上限は非劣性マージン(1.43)を下回った。 著者らは、今回の分析ではDFSの改善において6ヵ月投与の非劣性を示すことができなかったとし、OSの改善については非劣性が示されたが、乳がん患者では疾患の進行または再発がみられた場合に追加の全身療法を受ける必要があることを考慮すると、12ヵ月投与を標準的治療として提案するとまとめている。

14972.

ハイリスク非責任病変の識別に、NIRS-IVUSが有望/Lancet

 近赤外分光法血管内超音波検査(NIRS-IVUS)で検出した高脂質性で大きなプラークを伴う非閉塞性病変は、将来的な有害心イベントリスク増大を検出することが示された。スウェーデン・ルンド大学のDavid Erlinge氏らが、直近の心筋梗塞患者898例を対象に行った多施設共同前向き自然経過試験「PROSPECT II」の結果を報告した。NIRS-IVUSは、冠動脈関連イベントを引き起こす可能性がある非閉塞性プラークの特定に有望とされる画像診断法である。研究グループは、その検出力が将来的な主要心血管イベント(MACE)のリスクを有する患者を特定しうるのか検討した。Lancet誌2021年3月13日号掲載の報告。発症4週間以内の心筋梗塞患者を対象に試験 PROSPECT IIは、デンマーク、ノルウェー、スウェーデンの14大学病院と2コミュニティー病院で、年齢を問わず直近(4週間以内)に心筋梗塞を発症した患者を集めて行われた。血流制限を認めるすべての冠動脈病変を治療後、3枝冠動脈に対しNIRS-IVUSを行った。IVUSで未治療病変(非責任病変)を識別し、NIRSで脂質量を評価した。 主要アウトカムは、未治療非責任病変に起因する共変量補正後のMACE(心臓死、心筋梗塞、不安定狭心症、進行性狭心症のいずれか)発生率とした。 脂質量の多いプラーク、大プラーク部位、血管内腔が狭い部位と、各部位のイベント発生との関連を検証した。高脂質病変は被験者の59%で検出 2014年6月10日~2017年12月20日に、被験者898例(年齢中央値63歳[IQR:55~70]、女性17%)を対象に試験を開始した。検出した未治療非責任病変は計3,629病変、追跡期間中央値は3.7年(IQR:3.0~4.4)だった。 4年間で被験者898例のうち112例(13.2%、95%信頼区間[CI]:11.0~15.6)にMACEが発生し、66例(8.0%)は検出された78の未治療非責任病変に起因したMACEだった。 高脂質病変(患者520/884例[59%]で851/3,500病変[24%])は、患者レベルの非責任病変関連MACE(補正後オッズ比[OR]:2.27、95%CI:1.25~4.13)、および非責任病変特異的MACE(7.83、4.12~14.89)の独立予測因子だった。大プラーク(患者530/898例[59%]で787/3,629病変[22%])も、非責任病変関連MACEの独立予測因子だった。 IVUSで大プラークを検出し、NIRSで大脂質リッチコアを認めた病変の4年間非責任病変関連MACE発生率は、7.0%(95%CI:4.0~10.0)だった。こうした病変が1つ以上認められた患者では、4年間非責任病変関連MACE発生率は、13.2%(9.4~17.6)だった。

14973.

AZ製ワクチン、南アフリカ変異株への有効性みられず/NEJM

 2回投与の新型コロナウイルスワクチン「AZD1222」(アストラゼネカ製ChAdOx1)は、南アフリカ共和国で最初に見つかったB.1.351変異型による、軽度~中等度の症候性COVID-19発症に対する有効性は認められないことが示された。同国・ウィットウォーターズランド大学のShabir A. Madhi氏らによる、約2,000例のHIV非感染者を対象に行った試験の結果で、NEJM誌オンライン版2021年3月16日号で発表された。HIV非感染の18~65歳を対象に試験 研究グループは、重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2(SARS-CoV-2)に対するワクチンの安全性と有効性の評価は、さまざまな集団を対象に行うことが必要であり、南アフリカ共和国で最初に同定されたB.1.351変異型をはじめとする新たな変異型に対するワクチンの有効性についても、同様に調査が必要だとして本検討を行った。 同国在住でHIV非感染の18~65歳を対象に、多施設共同無作為化二重盲検試験を行い、「AZD1222」の安全性と有効性を検証。被験者を無作為に1対1の割合で2群に割り付け、一方にはワクチン(含有ウイルス粒子量5×1010)を、もう一方にはプラセボ(0.9%塩化ナトリウム溶液)を、21~35日間隔でそれぞれ2回投与した。 被験者25例から2回投与後に血清サンプルを採取し、擬似ウイルスと生ウイルス中和試験を実施。変異前のD614G型ウイルスとB.1.351変異型に対する中和活性を測定した。 主要エンドポイントは、2回投与後14日超における、検査で確定した症候性COVID-19に対するワクチンの安全性と有効性とした。中和試験では変異株への抵抗性示す 2020年6月24日~11月9日に、HIV非感染成人2,026例(年齢中央値30歳)が登録され、1回以上のプラセボまたはワクチン投与を、それぞれ1,010例、1,011例が受けた。 血清サンプル評価では、擬似ウイルス、生ウイルス中和試験ともに、B.1.351変異型に対する抵抗性は、プラセボ群に比べワクチン群でより大きかった。 軽度~中等度の症候性COVID-19の発生例は、プラセボ群23/717例(3.2%)、ワクチン群19/750例(2.5%)で、有効性は21.9%(95%信頼区間[CI]:-49.9~59.8)だった。 症候性COVID-19を呈した42例のうち、B.1.351変異型は39例(92.9%)で、変異型に対するワクチンの有効性は10.4%(95%CI:-76.8~54.8)だった。 重篤な有害事象の発生は、両群間で均衡がとれていた。

14974.

ChAdOx1 nCoV-19(AZ社)における1回接種の有効性と血栓形成を含む新たな展開 (解説:山口佳寿博氏)-1364

 AstraZeneca社のChAdOx1 nCoV-19(別名:AZD1222)は、チンパンジーアデノウイルス(Ad)をベクターとして用いた非自己増殖性の同種Adワクチンである(priming時とbooster時に同種のAdを使用)。ChAdOx1に関する第I~III相試験は、英国、ブラジル、南アフリカの3ヵ国で4つの試験が施行された(COV001:英国での第I/II相試験、COV002:英国での第II/III相試験、COV003:ブラジルでの第III相試験、COV005:南アフリカでの第I/II相試験)。それら4つの試験に関する総合的評価は中間解析(Voysey M, et al. Lancet. 2021;397:99-111.)と最終解析(Voysey M, et al. Lancet. 2021;397:881-891.)の2つに分けて報告された。 ChAdOx1に関する治験には種々の問題点が存在し、中間報告時から多くの疑問が投げ掛けられていた。最大の問題点は、最も重要な英国でのCOV002試験において37%の対象者に対して、ワクチン初回接種時に正式プロトコールで定められたAdウイルスの標準量(SD:5×1010 viral particles)ではなく、その半量(LD:2.2×1010 viral particles)が接種されていたことである。これは、Adウイルス量の調整間違いの結果と報告されたが、治験の信頼性を著しく損なうものであった。2番目の問題点は、ワクチンの1回目接種と2回目接種の間隔が正式プロトコールでは28日と定められていたにもかかわらず、多くの症例で28日間隔が順守されていなかったことである。たとえば英国のCOV002試験において、SD/SD群(初回接種:SD量、2回目接種:SD量)では中央値69日間隔、LD/SD群(初回接種:LD量、2回目接種:SD量)では中央値84日間隔の接種であり、SD/SD群における53%の症例で12週以上の間隔を空けて2回目のワクチンが接種されていた。ワクチン接種の間隔が一定でなかったことから、発症予防効果がワクチン接種の間隔に依存するという興味深い副産物的知見が得られたが、臨床試験の面からは許容されるべき内容ではない。3番目の問題点は、LD/SD群の発症予防効果(90%)が正式プロトコールのSD/SD群の発症予防効果(62%)を明確に凌駕していたことである(Voysey M, et al. Lancet. 2021;397:99-111.)。この現象を科学的に説明することは困難である。ただ、ChAdOx1の治験にあっては、他のワクチンで採用された有症状感染を評価指標とした発症予防効果に加え、無症候性感染を含めた感染全体に対する予防効果も評価されたことは特記に値する。 ChAdOx1の正式プロトコールであるSD/SD群における最終解析から得られた重要な知見(Voysey M, et al. Lancet. 2021;397:881-891.)は、(1)2回のワクチン接種間隔が12週以上の場合のS蛋白に対する中和抗体価(幾何学的平均)は、ワクチン接種間隔が6週以下の場合に比べ2倍以上高い。ただし、この現象は、55歳以下の若年/中年者において認められたもので56歳以上の高齢者では認められなかった。(2)その結果として、ワクチン接種間隔が12週以上の場合の発症予防効果(2回目ワクチン接種後14日以上経過した時点での判定)は、ワクチン接種間隔が6週以内の場合に比べ明らかに優っていた(12週以上で81.3% vs.6週以内で55.1%)。(3)無症候性感染に対する感染予防効果は、ワクチン接種間隔が6週以内の場合で-11.8%、12週以上の場合で22.8%であり共に有意な予防効果ではなかった。以上の結果より、ChAdOx1ワクチンの発症予防に関する最大の効果を得るためには、SD量のワクチンを12週間以上空けて接種すべきだと結論された。 ChAdOx1の治験では、LD/SD群、SD/SD群のすべてを対象として1回目のワクチン接種後22日目から90日目までの発症予防効果、無症候性感染予防効果が検討された(Voysey M, et al. Lancet. 2021;397:881-891.)。1回目ワクチン接種の発症予防効果は76.0%(有効)、無症候性感染予防効果は-17.2%(非有効)であった。一方、LD/SD群、SD/SD群のすべてを対象とした2回接種の発症予防効果は66.7%(有効)、無症候性感染予防効果は22.2%(非有効)であった。すなわち、ChAdOx1の1回接種は2回接種の発症予防効果に比べ優勢であっても劣勢であることはなく、ChAdOx1の2回接種の必要性に対して本質的疑問を投げ掛けるものであった(山口. ジャ-ナル四天王-1352「遺伝子ワクチンの単回接種は新型コロナ・パンデミックの克服に有効か?」、山口. 日本医事新報(J-CLEAR通信124). 2021;5053:32-38.)。3月18日現在、ChAdOx1は2回接種の同種AdワクチンとしてEU医薬品庁(EMA)の製造承認、WHOの使用に関する正当性(Validation)承認を得ているが、米国FDAの製造承認は得られていない。米国FDA、EU-EMAならびにWHOの全機関の承認を得ている単回接種の同種AdワクチンとしてJohnson & Johnson社のAd26.COV2.S(ベクター:ヒトAd26型Ad)が存在するが、その発症予防効果は米国、中南米、南アフリカにおける治験の平均で66%と報告された(山口. 日本医事新報(J-CLEAR通信124).2021;5053:32-38.)。すなわち、ChAdOx1の1回接種の発症予防効果はAd26.COV2.Sよりも優れており、パンデミックという緊急事態を考慮した場合、ChAdOx1を2回接種ではなく単回接種ワクチンとして発展させることを考慮すべきではないだろうか? 2021年2月7日、南アフリカはChAdOx1の導入計画を中止した。これはChAdOx1の南アフリカ変異株に対する予防効果が低いためであった(Fontanet A, et al. Lancet. 2021;397:952-954.)。3月に入りChAdOx1の使用を一時中断する国が増加している。2021年3月11日以降、デンマーク、アイスランド、ノルウェー、アイルランド、ドイツ、フランス、イタリア、スペイン、オランダなど、欧州各国が相次いでChAdOx1の接種を一時中断すると発表した(The New York Times. March 18, 2021)。この原因は、ChAdOx1接種後に脳静脈血栓を含む全身の静脈血栓症が相次いで報告されたためである。2021年3月10日までにChAdOx1を接種した500万人にあって脳静脈血栓症による死亡者1人を含む30人に血栓症の発生が確認された。すなわち、ChAdOx1接種後の血栓症全体の発症頻度は6人/100万人、脳静脈血栓症の発症頻度は0.2人/100万人と推定された。重篤な脳静脈血栓症の一般人口における発症頻度は0.63人/100万人(ドイツ国立ワクチン研究機関ポール・エーリッヒ研究所)とされており、ChAdOx1接種後に観察された現時点での脳静脈血栓症の発症頻度は、一般人口における発症頻度を超過するものではなかった。このようなことから、2021年3月18日現在、EU-EMAはChAdOx1と血栓症との因果関係を否定し、欧州各国にChAdOx1の接種再開を呼びかけた。その提言を受け、ドイツ、フランス、イタリア、スペインはChAdOx1の接種を再開したが、ノルウェー、スウェーデンなど北欧諸国は一時中断を継続すると発表した。WHO、EU-EMAが示唆しているように、ChAdOx1接種後の静脈血栓の発症率は一般人口における血栓発症率を超過するものではない。しかしながら、米国CDCの副反応報告では、Pfizer社BNT162b2、Moderna社mRNA-1273の接種後(1,379万4,904回)に全身の静脈血栓発生を認めず(Gee J, et al. MMWR. 2021;70:283-288.)、ChAdOx1接種後のみに、頻度が低いものの血栓症が発生している事実は看過できない問題だと論評者は考えている。

14975.

不確実さは不安を招き安心感は猫を招く、コロナワクチンからの考察【Dr.中川の「論文・見聞・いい気分」】第34回

第34回 不確実さは不安を招き安心感は猫を招く、コロナワクチンからの考察インドの昔話です。ある男が超能力を獲得しました。その能力とは、人を念じながら観察すると、その人が1年後に生きているか、死んでいるかがわかるのです。その男のもとには、病に悩む患者や、痩せ細った赤子を抱いた母親、年老いた母親を背負った息子などが、次々と訪れるようになりました。1年後に生きていると言われれば小躍りして帰っていきます。1年後に死んでいると言われれば納得して帰ります。その男は名医と呼ばれ、患者が絶えることがなかったと言います。かつての記憶を頼って紹介した昔話なので、インドではなくヒマラヤかもしれず、ストーリーも正確ではないかもしれません。小学生のころに学校図書館にあった本で読んだのでしょうか。妙に、心に残っている話です。皆さまは、この昔話をいかが思いますか。違和感を覚える人も、なるほど名医だと納得する人もいることでしょう。この男は本当に名医でしょうか。この男は、一切の医療行為をしていません。ただただ、1年後の生死を正確に伝えているだけです。しかし、予言をさずかった者は、その男を名医と崇めます。なぜでしょうか。不安がなくなるからではないでしょうか。不確実さは不安をまねきます。1年後の確実な情報が安堵を与えます。患者の立場からは、安心を与えてくれる人は名医なのです。医学が進歩した現在においても、人はやがて死ぬことが運命づけられています。哲学者ハイデッガーは彼の主著「存在と時間」の中で、人間は「死への存在」であるといっています。古来より、不老不死の秘薬を求めた権力者は多くいますが、現在まで生命を保っているものは、誰一人としていません。東京渋谷の横断歩道を渡る人々の100年、いや150年後を考えてみましょう。その時までには、全員が死んでいる可能性が高いです。これを自分が予言しても名医の称号は与えられません。なぜなら、それほど将来には皆が死んでいることへの不確実性は低いからです。不確実さが介入する余地のある、明日の命、1年後の命には不安が伴います。医学研究における統計学は不確実さを確率論で数値化しますが、不確実さを払拭するわけでありません。新型コロナウイルスは、その感染症としての怖さはもちろんですが、情報不足や経験のない状況への不安が問題を複雑にします。さらに、不安をあおることは人を惹きつけます。新型コロナ感染症にまつわる不安を掻き立てる報道は視聴率を稼ぎます。正しいコロナウイルスへの対応策や知識を伝えることは、危機感や恐怖を叫ぶマスコミに負けてしまいます。科学的な情報を理性的に解釈するには素養とエネルギーを必要とします。不安に身をゆだね、その矛先を他人への批判に転嫁することは容易です。この状況を打破するには安心を付与することが一番です。ワクチン接種により不安が少しでも解消することを期待します。ワクチンそのものが有効であるべきことは当然ですが、ワクチン接種が進むことで不安が払拭され社会が落ち着きを回復することを願うばかりです。安心感を与えることは人を惹きつけるのですから、猫も惹きつけることは間違いありません。猫に安心感を与えるコツがあります。猫は警戒心がとても強く、過度にかまわれるのがストレスとなります。適度な距離を保つことが懐かれる秘訣です。視線を外し、なるべく低い姿勢で静かに近づき、少し高めの声で話しかけると良いです。「お前なんかには興味はないのさ」という態度で接することが、猫を手なずけるポイントです。猫と遊んでいると幸せな安心感が湧いてきます。もしかすると日本中の人が猫を飼うと、コロナ騒動が収束に向かうかもしれません。猫バカも、ほどほどにして、これでおしまいにします。

14976.

診察日記で綴る あたしの外来診療

医師という職能の果てにある「明察」と「decadence」治らない患者、納得しない患者。もしかしたら、病気がないかもしれない患者…。そんな患者たちが訪れる場末の診療所には「あたし」という1人の女性医師がいた。再診、再診、再診の繰り返し。その日記に綴られた吐露には….。鬼才・國松 淳和医師が目論む「日記ノベル」。画像をクリックすると、内容の一部をご覧いただけます。※ご使用のブラウザによりPDFが読み込めない場合がございます。PDFはAdobe Readerでの閲覧をお願いいたします。画像をクリックすると、内容の一部をご覧いただけます。※ご使用のブラウザによりPDFが読み込めない場合がございます。PDFはAdobe Readerでの閲覧をお願いいたします。    診察日記で綴る あたしの外来診療定価2,640円(税込)判型四六版頁数242頁発行2021年3月著者國松 淳和

14977.

「エフィエント」の名称の由来は?【薬剤の意外な名称由来】第44回

第44回 「エフィエント」の名称の由来は?販売名エフィエント®錠 2.5mg エフィエント®錠 3.75mg エフィエント®錠 5mg エフィエント®錠 20mg エフィエント® OD錠 20mg一般名(和名[命名法])プラスグレル塩酸塩(JAN)効能又は効果経皮的冠動脈形成術(PCI)が適用される下記の虚血性心疾患○急性冠症候群(不安定狭心症、非ST上昇心筋梗塞、ST上昇心筋梗塞)○安定狭心症、陳旧性心筋梗塞用法及び用量通常、成人には、投与開始日にプラスグレルとして20mgを1日1回経口投与し、その後、維持用量として1日1回3.75mgを経口投与する。警告内容とその理由設定されていない禁忌内容とその理由禁忌(次の患者には投与しないこと)1.出血している患者(血友病、頭蓋内出血、消化管出血、尿路出血、喀血、硝子体出血等)[出血を助長するおそれがある。] 2.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者※本内容は2021年3月24日時点で公開されているインタビューフォームを基に作成しています。※副作用などの最新の情報については、インタビューフォームまたは添付文書をご確認ください。1)2021年3月改定(第13版)医薬品インタビューフォーム「エフィエント®錠2.5mg・エフィエント®錠3.75mg・エフィエント®錠5mg・エフィエント®錠20mg /エフィエント® OD錠20mg」2)第一三共MedicaL Library:製品一覧

14978.

第50回 全国組織で動いたのは老健施設のみ。全老健、コロナ回復患者受け入れ表明の意味

緊急事態宣言解除、新味のない「5つの柱」こんにちは。医療ジャーナリストの萬田 桃です。医師や医療機関に起こった、あるいは医師や医療機関が起こした事件や、医療現場のフシギな出来事などについて、あれやこれや書いていきたいと思います。首都圏1都3県の緊急事態宣言が3月21日をもって解除されました。飲食店については営業が21時まで伸びたことで、外食が多い私も少々ほっとしています。ただ、心配もあります。解除決定が正式報道される前日の17日夕刻、所用があって東京・上野に出かけたのですが、ガード下の飲み屋街は17時でほぼ満席でした。東京の飲み屋街の中でも、上野は昭和の雰囲気を残した居酒屋が特に集中するエリアです。店先にテーブルを置いた、いわゆるオープンカフェ的な居酒屋も多く、それはそれで安全そうですが、「平日17時でこの混みようか!」と正直驚きました。ちなみに、20時でほとんどのお店は閉店していましたが、「20時以降営業中」の一画もあって、入店を待つ長い行列(ほとんど若者)ができていました。これからお花見も始まります。「外で飲みたい!」という人々のパワーを鎮めるのは、実際問題として難しそうです。さて、緊急事態宣言解除に当たって、3月18日に菅 義偉総理大臣が記者会見を行いました。今後の対策として、安全で迅速なワクチン接種などの「5つの柱」が示されたのですが、残念ながらどれも新味がないものでした。本連載でも度々書いてきた「医療提供体制」については、「今回は、急速な感染拡大に十分に対応できず、各地でコロナ病床や医療スタッフが不足する事態となった。各都道府県において、今回のような感染の急拡大に対応できるように準備を進めている。コロナ病床、回復者を受け入れる病床、軽症用のホテル、自宅療養が役割を分担して、感染者を効果的に療養できる体制をつくる」と述べ、 5月中までに病床・宿泊療養施設確保計画を見直す方針を示したのみでした。同じ日、田村 憲久厚生労働大臣も「4月中にも再び感染拡大の可能性があるので都道府県と調整してほしいと指示している」と述べたに留まりました。1、2月にバタバタして、もう4月です。それなのにまだ、「進めている」「体制をつくる」「指示している」「5月中まで」とはいったいどういうことでしょう。第4波に対応できる医療提供体制になっているか?もっとも、厚生労働省は医療提供体制確保のための下準備は着々と進めてきてはいます。今年1月には、重症患者向けの病床を新たに確保した病院に対し1床あたり1,950万円、中等症以下の病床は900万円を補助する施策を講じました。続く2月には、コロナ患者の受け入れについて、高度な医療を提供できる大学病院や地域の基幹病院が重症患者を、都道府県から指定を受けた「重点医療機関」は中等症患者を受け入れるなど、病院の役割分担を進めるよう都道府県等に要請(第46回 第4波を見据えてか!? 厚労省が「大学病院に重症患者を受け入れさせよ」と都道府県に事務連絡)しました。同じ2月には、新型コロナウイルス感染症の退院基準の見直しも行い、発症からの感染可能期間などのエビデンスも提示しています(第47回 「発症10日したらもう他人に感染させない」エビデンス明示で、回復患者受け入れは進むか?)。つまり、重症患者の病床を確保し、軽快・回復した患者の退院先の整備には取り組んでいるのです。それでも「もう大丈夫」と言えないのは、重症病床の退院以降、患者が流れていく道筋をしっかり確保できていないからでしょう。日本医師会が中心となり、病院団体が集まって組織された「新型コロナウイルス感染症患者病床確保対策会議」については、「コロナ病床を拡充し退院基準の周知に努め、コロナから回復した方の受入病床の拡充も行った。新型コロナウイルス感染症と通常医療の両方を守る活動を着実に進めている」(3月18日の中川 俊男会長の定例会見での発言)とのことですが、実際に第4波が来たときに十分対応できる体制になっているかどうかは不明です。医療提供体制について一貫して手厳しい日本経済新聞は3月19日の朝刊で「コロナ病床増 進まず」という記事を掲載、「首都圏のコロナ対応病床は一般の病床全体のうち4.6%どまりだ。全国の病床数も宣言直前に比べれば7%増えたものの、第1波のさなかだった昨年5月に見込んだ数にも届いていない」として、「医療提供体制の抜本的立て直しが求められる」と書いています。全老健、会員施設の45.2%が受け入れ表明そんな中、全国レベルで実効性がありそうな動きがありました。全国老人保健施設協会(全老健)は3月12日に記者会見を開き、全国の老人保健施設の半数近くにあたる1,600余りの施設がコロナから回復した高齢の入院患者を受け入れる意向があると表明したのです。会見で同協会の平川 博之副会長(東京都老人保健施設協会 会長)は、病床逼迫が続いていた都内において、老健施設では新型コロナウイルス感染患者がスムーズに受け入れられない状況が起こっており、病院側から、「患者を受け入れても回復後の行き先がない」との訴えがあったと説明、「全老健としてこうした状況を打開すべく、会員施設に対して退院基準を満たした要介護高齢者の積極的な受け入れを要請した」と話しました。会見時の11日時点で会員施設の45.2%に当たる1,625施設が協力を表明しており、そのうち129施設ではすでにこうした患者を受け入れ、270人の高齢者が入所している、とのことです。「中間施設」の機能を発揮できる機会コロナ患者の“上流”から“下流”の流れの中で、“下流”の受け入れ先として全老健が手を挙げた意味はとても大きいと思います。もちろん、退院基準を満たした患者を介護保険施設で受け入れた場合に「退所前連携加算」(1日500単位、最大30日間)の算定が認められる、など経済的な理由もあるでしょう。しかし一方で、今こそまさに老健施設の本来の役割である「在宅復帰の機能」を発揮できる機会であると、全老健が純粋に判断したとも考えられます。約30年前の創設前後、老健施設は「中間施設」とも呼ばれていたように、病院と自宅の中間にあって高齢者の在宅復帰を目的とする施設です。医師が常駐し、リハビリ機能も充実しています。コロナでは、長期入院によって身体機能や認知機能が低下する患者は多く、回復患者にリハビリ機能は必須だと言えます。最近では介護医療院の制度化もあって、老健施設は高齢者施設としてのアイデンティティを模索していたとも言われます。ただ、看取り機能が重視される介護医療院では病床の回転は鈍く、コロナ受け入れは難しいと考えられます。そうした意味でも、老健施設はコロナ回復患者の受け入れ先としては最適の施設と言えるでしょう。高齢者施設はクラスター発生の危険性も高いと言われていますが、感染対策をしっかり行った上で、老健施設がコロナ回復患者の主要受け入れ先として機能していけば、軽症・中等度の患者を受け入れる一般病院も増えてくるのではないでしょうか。

14979.

妊婦における境界性パーソナリティ障害の有病率や特徴

 周産期リエゾン精神科サービスに紹介された妊婦における境界性パーソナリティ障害(BPD)の有病率や特徴について、オーストラリア・Child and Adolescent Mental Health ServicesのKatharina Nagel氏らは、調査を行った。The Australian and New Zealand Journal of Psychiatry誌オンライン版2021年2月26日号の報告。 周産期リエゾン精神科サービスに紹介された女性318人を対象に、人口統計学的および臨床的データ、DSM-V基準による診断データを18ヵ月間記録した。データ分析には、記述統計およびロジスティック回帰分析を用いた。 主な結果は以下のとおり。・最も多かった診断は、うつ病(25.5%)であり、次いで不安症(15.1%)であった。・BPDと診断された女性は10.1%で、そのうち5人に1人は2つ以上のBPD特性を有していた(19.5%)。・BPD女性は、他の診断を受けた患者と比較し、以下の割合が高かった。 ●予定外妊娠 ●パートナーの不在 ●妊娠中の物質使用障害 ●現在または過去の子供に対する児童保護サービスの関与・BPD女性の40%超は、現在の妊娠中に児童保護サービスとの関与が認められた。・BPD診断により、子供の児童保護サービスへの関与リスクは約6倍に増加した(オッズ比:5.5、95%CI:1.50~20.17)。 著者らは「BPD女性は、サポートが必要なハイリスク群であり、BPDに関連するサービスへの投資は、優先度が高いと考えられる」としている。

14980.

キノコ摂取量とがんリスク~メタ解析

 キノコは生理活性化合物が豊富で、健康上のメリットについての研究が増えている。そこで、米国・ペンシルベニア州立大学医学部のDjibril M. Ba氏らは、系統的レビューおよびメタ解析により、キノコ摂取量と各種がん発生リスクとの関連を評価した。その結果、がん全体、とくに乳がんにおいて、キノコ摂取量が多いほどがんリスクが低いことが示された。Advances in Nutrition誌オンライン2021年3月16日号に掲載。 著者らは、MEDLINE、Web of Science、Cochrane Libraryを検索し、1966年1月1日~2020年10月31日に発表されたキノコ摂取とがんに関する研究を特定した。2カテゴリー以上のキノコ摂取量に対するがんリスクについて、リスク比(RR)/ハザード比(HR)/オッズ比(OR)と95%信頼区間(CI)が示されている17件の観察研究を適格とし、ランダム効果メタ解析を実施した。 主な結果は以下のとおり。・キノコ摂取量が多いほどがん全体のリスクが低かった(摂取量最大グループの最少グループに対するプールRR:0.66、95%CI:0.55~0.78、17研究)。・キノコ消費量が多いほど乳がん(同RR:0.65、95%CI:0.52~0.81、10研究)および乳がん以外(同RR:0.80、95%CI:0.66~0.97、13研究)のリスクも低かった。・がんの部位別にみると、キノコ摂取量との有意な関連がみられたのは乳がんのみだったが、これは他のがんにおける研究が少ないことが原因である可能性がある。・キノコ摂取量とがん全体のリスクの間に有意な非線形の用量反応関係がみられた(非線形性のp=0.001、7研究)。 著者らは本研究の限界の1つとして、ケースコントロールデザインでの想起バイアスと選択バイアスの可能性を挙げている。このメタ解析における17研究のうち11研究がケースコントロール研究で、各研究の最終モデルで使用された調整因子の違いが大きかったとしている。

検索結果 合計:36084件 表示位置:14961 - 14980