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第60回 ワクチン接種ミス139件で重大報告70件、再発防止策は?/厚労省

<先週の動き>1.ワクチン接種ミス139件で重大報告70件、再発防止策は?/厚労省2.大学病院の経営状況、過去最大1兆円以上の落ち込み3.若年層への違法薬物対策で、大麻の使用も罰則化へ/厚労省4.10月の本格稼働に間に合う?マイナンバーカード保険証の準備状況5.日本全国の医療機関や専門医の検索サイトを新設/厚労省6.「即日インプラント」「全身脱毛し放題」もNG、規制強化へ/厚労省1.ワクチン接種ミス139件で重大報告70件、再発防止策は?/厚労省厚生労働省は、22日に事務連絡「新型コロナ予防接種の間違いの防止について(その2)」を発出し、新型コロナワクチンの接種開始から6月16日までに報告された「接種間違い」は139件(10万回当たり0.596件)であり、そのうち健康被害につながる恐れのある「重大な間違い」は70件(同0.300件)だったことを公表した。なお、現時点で健康被害は確認されていない。最も多かったミスは、「接種間隔の間違い」が31件、次いで注射器の再使用など「血液感染を起こしうる間違い」が23件、「不必要な接種(生理食塩水のみ)」と「接種量の間違い」がそれぞれ13件。厚労省が掲げる対策として、「リキャップを行わない」「接種後は速やかに使用後の注射器を確実に廃棄する」「一連の作業を中断させない」など、再発防止の徹底を呼び掛けた。厚労省は、全国の自治体に対し、ワクチンの接種ミスがあった場合、速やかに報告するよう求めている。(参考)ワクチン接種ミス139件 厚労省、再発防止を呼びかけ(朝日新聞)ワクチン接種ミス「139件」、厚労省が集計…最多は「接種間隔の間違い」(読売新聞)ワクチン接種ミス 139件確認 使用済み注射器使用など 厚労省(NHK)2.大学病院の経営状況、過去最大1兆円以上の落ち込み全国医学部長病院長会議が23日に発表した大学病院の経営状況調査の結果によると、2020年度は、新型コロナウイルス感染症患者の対応により、対前年度比4%減の1,204億円強の医業赤字となり、医業利益率はマイナス8.3%と前年度に比べて3.93ポイント悪化したことが明らかになった。また、手術件数も前年と比較して累計約13万件減少となっている。今年の3月以降、改善しつつある指標もあるが、前年度の反動と考えられ、依然として厳しい経営環境にあり、同会議は一層の財政支援を強く要望している。(参考)2020年度に大学病院経営は1204億円強の医業赤字、3月に外来指標が改善するが「前年の反動」である点に留意―医学部長病院長会議(GemMed)新型コロナウイルス感染症に関する大学病院の経営状況調査(3月度)全国医学部長病院長会議 プレスリリース20213.若年層への違法薬物対策で、大麻の使用も罰則化へ/厚労省厚労省は、21日に「大麻等の薬物対策のあり方検討会とりまとめ~今後の大麻等の薬物対策のあり方に関する基本的な方向について~」を公表した。世界と比較し、日本の違法薬物使用の生涯経験率は著しく低い水準に留まっている一方で、2020年には大麻事犯の検挙人員が7年連続で増加し過去最高を更新、30歳未満の検挙者も7年連続で増加するなど、若年層での大麻乱用が拡大している状況だ。使用に対する罰則が規定されていないことが、「大麻を使用してもよい」というメッセージと受け止められかねないため、ほかの薬物と同様、大麻の使用に対しても罰則を科すことが必要という意見が多かった。今後、法制化について国会で審議される見込み。(参考)大麻使用罪に賛成多数 厚労省検討会が報告書(福祉新聞)「大麻等の薬物対策のあり方検討会」とりまとめを公表します(厚労省)資料 「大麻等の薬物対策のあり方検討会」について(同)4.10月の本格稼働に間に合う?マイナンバーカード保険証の準備状況25日に開催された社会保障審議会・医療保険部会で、健康保険証の代わりにマイナンバーカードが使える医療機関や薬局の数が、6月21日時点で732施設と明らかになった。今年3月から本格稼働する予定が、保険団体側のミスなどにより10月に延期になっている。受付に必要なカードリーダーの補助金には、全国の医療機関、薬局合計約13万施設(57%)が申し込みを行っているが、マイナンバーカードの健康保険証利用登録状況は、20日時点で440.3万件(10.4%)と、まだ本格的な稼働まで時間がかかりそうだ。(参考)オンライン資格確認等システムについて(厚労省)マイナ保険証732施設どまり、10月運用へ準備急ぐ(日経新聞)オンライン資格確認、試行運用に732施設参加 21日時点、来週には800施設超(CBnewsマネジメント)5.日本全国の医療機関や専門医の検索サイトを新設/厚労省24日に開催された「医療情報の提供内容等のあり方に関する検討会」において、厚労省は全医療機関の治療内容や専門医の有無などを全国横断的に検索できる「医療情報サイト」を新設することを明らかにした。これまで、各都道府県が医療機関等に対して、患者が医療機関等の選択をするために必要な情報(医療機能情報)の報告を義務付け、自治体ごとに運用していたが、都道府県をまたいで検索・比較ができないなどの課題があった。新システムは外国語対応のほか、医療機関の業務負担軽減のために、手術などの実施件数はNDBオープンデータを利用して事前入力を行う方針であり、運用開始は2024年度を目指す。(参考)医療機能情報提供制度に関する全国統一的な検索サイトの構築に向けた進捗状況について(厚労省)「治療どこで」全国18万病院を一括検索、厚労省が情報サイト新設へ(読売新聞)6.「即日インプラント」「全身脱毛し放題」もNG、規制強化へ/厚労省厚労省は、24日に開催された「医療情報の提供内容等のあり方に関する検討会」で、ウェブサイト広告で規制している美容医療関係の事例について、具体的な解説を公表した。「即日インプラント治療1日で終了」「医療脱毛満足度99%」「全身脱毛3年し放題」などの表示、ビフォーアフター写真は虚偽や誇大広告とされ規制される。医療機関やウェブサイト制作事業者、地方自治体などに対し、医療に関する広告規制の理解を深めるのが目的とされる。なお、虚偽広告は自治体が中止命令や是正命令に従わなかった場合、6ヵ月以下の懲役か30万円以下の罰金となる。(参考)第17回医療情報の提供内容等のあり方に関する検討会 資料(厚労省)医療広告禁止などの事例解説書を公開へ 厚労省(CBnewsマネジメント)「脱毛3年し放題」は誇大 ネット広告、厚労省が解説書(朝日新聞)

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これから「プラグマティックトライアル」が増える?(解説:後藤信哉氏)-1408

 臨床的仮説の検証にはランダム化比較試験による有効性、安全性の検証が必須というのが現在のルールである。巨額の利潤を期待できる新薬の認可承認、適応拡大が目的であれば日常臨床とは若干異なる条件におけるランダム化比較試験も可能である。しかし、循環器領域では標準治療が進歩して革新的新薬の認可承認、適応拡大を目指したランダム化比較試験の数は減少している。科学雑誌の発刊とはいえビジネスである。ランダム化比較試験が減少した時代でも臨床論文を発表して、多く引用されなければ雑誌の未来はなくなってしまう。臨床試験のコストを下げつつ、質を担保する工夫が必要となる。 本研究は実臨床において多くがアスピリンを服用している動脈硬化性の心血管の症例を対象として、81mgと325mgの2用量のアスピリンにランダムに割り振った。米国ではアスピリンは誰でも薬局で買える。用量をランダムに割り振るコーディネーターは試験の中に含まれるが、実際にアスピリンを薬局で購入するのは対象患者自身である。アメリカでは特許切れした薬剤の価格は暴落する。OTCの薬剤価格も日本に比較すれば著しく安い。本試験に参加すると各症例25ドル受け取るが、筆者の経験では25ドルあればアスピリンなどのCOX阻害薬は数百錠買える。アメリカではCOX阻害薬購入に処方箋すら不要なので参加症例にはあえて受診するモティベーションはない。3~6ヵ月に一度、ちゃんと薬を飲んだか? 入院したか? を聞くだけの簡単なランダム化比較試験である。実に「プラグマティック」な臨床試験である。 1万5,076例の登録症例のうち1万3,537例は割り付け前にアスピリンを服用していた。米国でもアスピリン服用例の85.3%は81mgを服用していた。割り付け後26.2ヵ月観察したが、死亡・心筋梗塞による入院・脳梗塞による入院リスクは両群間に差がなかった。 論文を読めば325mgのほうが中止が多かった、など多くの「プラグマティック」な情報を取得できる。従来のランダム化比較試験の仮説Yes/Noより学ぶことが多いかもしれない。本研究のような「プラグマティック」な試験であれば、日本でも行いやすい。NEJMもだいぶ、日本の実臨床に近づいたと思った。

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「うちの診療所引き継ぐ人いない?」、うっかり漏らして大惨事!【ひつじ・ヤギ先生と学ぶ 医業承継キソの基礎 】第20回

第20回 「うちの診療所引き継ぐ人いない?」、うっかり漏らして大惨事!漫画・イラスト:かたぎりもとこ医業承継において、「案件成立まで情報を漏らさない」ということは非常に重要です。一般企業においても買収や事業譲渡の情報はトップレベルの機密情報ですが、医師の方は仲間内の集まりなどで、こうした情報をふと漏らしてしまうケースがあります「診療所を譲渡する」という情報が広がると、さまざまなリスクが生じます。スタッフが不安に思い離職する患者が不安に思い離反するその他の想定外の事態を引き起こす私たちが実際に経験したケースでも、こんなことがありました。売り手の方が、秘密保持契約を締結することなく、知人や医局の仲間に「うちの診療所の後継になってくれる人はいないか」と相談していたところ、それを聞きつけた医療法人の理事長が「あそこの診療所が閉院するならチャンス!」と、承継ではなく、診療所の隣の空きテナントに新規で同科目の診療所を開いてしまったのです。目前にライバルが現れた売り手の方の診療所の承継は難易度が急に上がり、結局医業承継に失敗して閉院となってしまいました…。医師の世界は狭いので、仲間内だけと思っていても、思わぬところから話が回ってしまいます。このようなケースを防ぐためにも、承継案件は自分で進めようとせず、プロに相談し、秘密保持契約を締結したうえで、慎重に進める必要があるのです。

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エビデンスに基づく皮膚科新薬の治療指針

すぐに臨床に役立ち、新薬の動向と今後の展望も得られる皮膚科領域でこの数年間に上市された新薬あるいは今後上市が確実な新薬などの上手な使い方、情報を伝授。疾患別に「どんな薬か」「どこが新しいのか」「対象はどんな患者さんか」をはっきり示し、薬の臨床データのエビデンスや問題点もきっちり記載している。 臨床に役立つのはもちろん、皮膚科疾患における新薬の動向と今後の展望も情報として得られる。画像をクリックすると、内容の一部をご覧いただけます。※ご使用のブラウザによりPDFが読み込めない場合がございます。PDFはAdobe Readerでの閲覧をお願いいたします。画像をクリックすると、内容の一部をご覧いただけます。※ご使用のブラウザによりPDFが読み込めない場合がございます。PDFはAdobe Readerでの閲覧をお願いいたします。    エビデンスに基づく皮膚科新薬の治療指針定価9,680円(税込)判型B5判頁数352頁発行2021年6月編集宮地 良樹(岡社会健康医学大学院大学学長/京都大学名誉教授)椛島 健治(京都大学皮膚科教授)電子版でご購入の場合はこちら

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リサーチ・クエスチョンのブラッシュアップー関連研究レビュー 文献管理 その3【「実践的」臨床研究入門】第9回

関連先行研究論文引用の実際(Introduction編)前回は関連研究論文の内容のまとめ方のポイントと、自身の臨床研究論文で引用する際の要点について解説しました。今回は、関連先行研究論文引用の実際について、筆者らがこれまで出版した実際の臨床研究論文における実例を挙げながら解説します。まず、例に挙げるのは、慢性腎臓病(CKD)患者をP(対象)とした末期腎不全(ESKF)発症予測モデル研究論文です1)(第2回参照)。この研究は日本全国の大規模病院17施設というS(セッティング)で行われました。この論文の“Introduction”では下記のように関連先行研究論文を引用しています。“Tangri et al. developed and validated clinical prediction models (CPMs) for the progression of CKD at stages 3–5 to ESKF, using data from two Canadian cohorts of patients referred to nephrologists.2)”「Tangriらは、腎臓内科医に紹介されたカナダの2つの患者コホートのデータを用いて、ステージ3-5のCKDからESKFへの臨床予測モデル(CPMs)を開発し、検証した。」引用した論文のP(対象)やD(研究デザイン)、さらにS(セッティング)についても述べています。そのうえで、“These CPMs have been validated in a cohort of European patients with CKD3), as well as patients in other regions4)”「これら臨床予測モデルはヨーロパや他の地域の患者でも検証されている。」“That validation study included Japanese patients. However, they only included a general local population cohort 5, 6)and a local CKD cohort7).”「この検証研究には日本人患者も含まれているが、一般住民コホートと一地方のCKDコホートのみのデータである。」とこれまでの研究の限界を強調し、筆者らの臨床研究は日本の大規模多施設というセッテイング(S)で行われた、という新規性を述べています。もう一つの実例は、出版済みのランダム化比較試験(RCT:randomized controlled trial)を用いて、筆者らが定量的統合(メタアナリシス)した、コクラン・システマティックレビュー(SR:systematic review)です。この論文では、透析患者をP(対象)に、アルドステロン受容体拮抗薬投与を行ったI(介入)群とプラセボもしくは標準治療というC(対照)群で、臨床的予後や有害事象などのO(アウトカム)について比較しました8)。この論文の“Background”における、関連先行研究論文の引用の抜粋を下記に示します。“Quach 2016 published a non‐Cochrane systematic review that involved a meta‐analysis of nine studies (829 patients) testing the safety and efficacy of aldosterone antagonists in people receiving dialysis9)”「Quachらは2016年に透析患者を対象としたアルドステロン受容体拮抗薬の安全性と有効性を検証した9つのRCT(対象患者数829人)をメタアナリシスした非コクランSRを出版している。」過去に行われた関連先行SRのP(対象)であるRCTの数(および対象患者数)を記述したうえで、“Indeed, since completion of the review by Quach 2016, a new, large RCT (n = 258) has been published, which assesses the long‐term (two years) effects and adverse events in this population10).”「QuachらによるSRの出版以降も、透析患者における(アルドステロン受容体拮抗薬の)長期(2年間)の有効性と有害事象を検証した、新しい大規模RCT(対象患者数258名)が出版されている。」と述べ、筆者らが行った新規SRのP(対象)に該当し、かつこれまでのメタアナリシスの結果をアップデートし得る新たなRCTの出版が、先行SRの出版後も増え続けていることを強調しています。また、先行SR9)では設定されていなかった臨床的に重要なO(アウトカム)も、筆者らの新規SRでは検証したと述べ、本SR施行の臨床的意義と新規性を主張しました。これまで述べてきたとおり、関連研究レビューの段階から「Key論文」を選定し、そのポイントをまとめておくことによって、以下のようなご利益があります。あなたのRQ(リサーチ・クエスチョン)のテーマについて、何がわかっていて、まだ何がわかっていないのか、そしてあなたが行う研究によって、何が新しい知見として追加される(かもしれない)のか、がはっきりとしてきます(第2回参照)。その結果、今回実際の例をお示ししたように、臨床研究論文の“Introduction”の重要な構成要素の記述につながるのです。 1)Hasegawa T et al. Clin Exp Nephrol. 2019;23(2):189-198.2)Tangri N et al. JAMA. 2011;305:1553–9.3)Peeters MJ et al. Nephrol Dial Transplant. 2013;28:1773–9.4)Tangri N et al. JAMA. 2016;315:164–74.5)Iseki K et al. Kidney Int. 2003;63:1468–74.6)Iseki K et al. Hypertens Res. 2007;30:55–62.7)Nakayama M et al. Clin Exp Nephrol. 2010;14:333–9.8)Hasegawa T et al. Cochrane Database Syst Rev. 2021; Issue 2. Art. No.: CD013109.9)Quach K et al. Am J Kidney Dis. 2016;68:591-8.10)Lin C et al. J Clin Hypertens. 2016;18(2):121-8.1)福原俊一. 臨床研究の道標 第2版. 健康医療評価研究機構;2017.2)木原雅子ほか訳. 医学的研究のデザイン 第4版. メディカル・サイエンス・インターナショナル;2014.3)矢野 栄二ほか訳. ロスマンの疫学 第2版. 篠原出版新社;2013.4)中村 好一. 基礎から学ぶ楽しい疫学 第4版. 医学書院;2020.5)片岡 裕貴. 日常診療で臨床疑問に出会ったときに何をすべきかがわかる本 第1版.中外医学社;2019.6)康永 秀生. 必ずアクセプトされる医学英語論文.金原出版;2021.

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ASCO2021 レポート 血液腫瘍

レポーター紹介ASCOの年次総会は毎年6月に米国・シカゴで開催されてきましたが、COVID-19の影響で、昨年のASCO 2020は初のWEB開催となりました。本年のASCO 2021も引き続きWEB開催でした。血液内科を専門領域としている私は、6月の同時期に欧州血液学会(EHA)や国際悪性リンパ腫会議(ICML)が開催されるため、それらの学会に参加することが多く、これまでASCOの会員ではあるもののASCOには参加したことがありませんでした。しかし、ASCO 2020がWEB開催となったため、昨年、初めてASCOに参加しました(WEBでの聴講参加を行いました)。そこで感じたのは、ASCOでは種々のがんに対する最新の臨床試験の結果の中でも、クオリティーが高く、今後の治療体系を変えていくような大規模臨床試験の結果や、新規の治療薬の第I/II相試験の結果が発表されているということでした。私の専門領域の血液腫瘍領域からの採択演題数はそう多くなかったのですが、逆に、そこで発表される演題は注目度の高いものばかりでありました。今年のASCO 2021もCOVID-19の影響でWEB開催されることとなったため、米国まで行かずに通常の病院業務をしながら、業務の合間に時差も気にせず、オンデマンドで注目演題を聴講したり発表スライドを閲覧したりすることができました。それらの演題の中から10演題を選んで、発表内容をレポートしたいと思います。血液腫瘍領域でOralやPoster Discussionに選ばれているAbstractを見ますと、その多くが、分子標的薬や抗体薬による治療や、あるいはCAR-T細胞治療の臨床試験の結果でした。最近のトレンドであるChemo-freeレジメンによる治療にシフトしていっていることを強く感じました。以下に、白血病関連3演題、悪性リンパ腫(慢性リンパ性白血病含む)関連4演題、多発性骨髄腫関連3演題を紹介します。白血病関連Combination of ponatinib and blinatumomab in Philadelphia chromosome-positive acute lymphoblastic leukemia: Early results from a phase II study. (Abstract #195835)初発および再発・難治のフィラデルフィア染色体陽性ALLおよびCMLのALL転化(CML-LBC)に対する、ポナチニブとブリナツモマブ併用による治療の第II相試験の結果が報告された。ポナチニブは30mg内服、ブリナツモマブは持続点滴による通常の投与法であった。初発患者20例、再発・難治患者10例、CML-LBC患者5例が対象となった。CR/CRp率は、全体で96%(初発:100%、再発・難治:89%、CML-LBC:100%)であり、CMR(完全分子寛解)も全体で79%であった。また、初発の患者のうち19例は同種移植を受けず生存中であった。フォローアップ期間の中央値12ヵ月時点で、1年OSは93%、1年EFSは76%であり、初発の患者に限ると1年OS、EFSはともに93%であった。本Chemo-freeレジメンは、とくに初発Ph陽性ALL患者に対し、非常に有望な治療法であると思われた。OPTIC primary analysis: A dose-optimization study of 3 starting doses of ponatinib (PON). (Abstract #195828)ポナチニブは、第3世代のチロシンキナーゼ阻害剤(TKI)であり、第2世代TKIに抵抗性/不耐容となったCML患者、あるいはT315I変異を有するCML患者に対し、有効性を示す。しかし、心血管障害の副作用が問題となり、至適な投与量については、議論の余地があった。本試験では、2種類以上のTKIに抵抗性/不耐容となった、あるいはT315I変異を有するCML-CP患者283例を3群に分け、45mg、30mg、15mgの量で開始し、45mg、30mgの群はIS-PCRが1%以下となった時点で15mgに減量するという投与法を比較している。主要評価項目の12ヵ月時点でのIS-PCR 1%以下の達成率は、45mg開始群が最も高かった。とくにT315I変異を認める症例には明らかな差を認めている。心血管の副作用の割合も45mg開始群でやや多かったが、有効性と安全性の差を比較すると45mg開始群の優位性が示された。45mgから開始し、効果に応じて減量する治療法は有用と思われた。Effect of olutasidenib (FT-2102) on complete remissions in patients with relapsed/refractory (R/R) mIDH1 acute myeloid leukemia (AML): Results from a planned interim analysis of a phase 2 clinical trial. (Abstract #195811)変異IDH1の選択的阻害薬のolutasidenib単剤による、再発・難治のIDH1変異を有するAML患者に対する第II相試験の結果が報告されている。153例の患者が本試験に参加している。olutasidenib 150mgを1日2回内服する治療である。治療期間の中央値は4.7ヵ月で、43例が治療継続中であり、110例が治療中止した(主な中止理由は、病勢進行:31%、副作用:14%、死亡:10%、移植:8%であった)。有効性の評価可能例123例において、主要評価項目のCR+CRhは33%であった。CR+CRhの患者では、治療奏効期間の中央値は未達であり、18ヵ月時点のOSは87%であった。G3/4の副作用は主に血球減少であり、IDH1分化症候群は14%にみられた。olutasidenibはIDH1変異を有する再発・難治AMLに対し、有効と思われる薬剤である。悪性リンパ腫(慢性リンパ性白血病含む)関連First results of a head-to-head trial of acalabrutinib versus ibrutinib in previously treated chronic lymphocytic leukemia. (Abstract #201554)再発・難治性CLL(del(17p)かdel(11q)の異常を有する症例のみ)に対するBTK阻害薬のイブルチニブとアカラブルチニブのHead to headの比較試験(ELEVATE-RR試験)の結果が報告された。有効性については、PFSの中央値が両者とも38.4ヵ月で差を認めず、安全性については、心房細動の頻度が有意にアカラブルチニブで少ないという結果であった。さらに、高血圧、関節痛、出血、下痢の副作用もアカラブルチニブで少なく、一方、頭痛と咳はアカラブルチニブで多かった。副作用中止の割合は、イブルチニブで21.3%に対して、アカラブルチニブでは14.7%と少なかった。本試験の結果、OFF-ターゲット効果の少ないアカラブルチニブはイブルチニブと比較して、有効性は変わらず、副作用が少ないことが示された。Fixed-duration (FD) first-line treatment (tx) with ibrutinib (I) plus venetoclax (V) for chronic lymphocytic leukemia (CLL)/small lymphocytic lymphoma (SLL): Primary analysis of the FD cohort of the phase 2 captivate study. (Abstract #201560)初発CLL患者に、イブルチニブとベネトクラクスを併用したCAPTIVATE試験(第II相)の結果が示された。イブルチニブ420mgを3サイクル投与した後、ベネトクラクスを400mgまで増量し、12サイクル併用している。159例の患者が参加し、主要評価項目はdel(17p)を有さない患者のCR率であった。ハイリスク症例は、del(17p)/TP53変異:17%、del(11q):18%、複雑核型:19%、IGHV未変異:56%であった。92%の患者が予定治療を完遂できた。del(17p)を有さない患者のCR率は56%(95%CI:48~64%)であった。ハイリスク症例でも同様であった。MRD陰性は、末梢血で77%、骨髄で60%にみられた。腫瘍崩壊症候群は1例も認められなかった。初発CLLに対し、イブルチニブとベネトクラクスによる固定期間の治療も1つの有望な治療選択肢となりうる。Efficacy and safety of tisagenlecleucel (Tisa-cel) in adult patients (Pts) with relapsed/refractory follicular lymphoma (r/r FL): Primary analysis of the phase 2 Elara trial. (Abstract #196296)再発・難治の濾胞性リンパ腫(R/R FL)に対するtisa-cel(商品名:キムリア)の効果をみたELARA試験(第II相)の結果が報告された。2レジメン以上の前治療歴のあるR/R FL患者98例がエントリーされ、97例にキムリアが投与されている。本試験の対象となった患者の年齢中央値は57歳、60%がFLIPI 3点以上、65%がBulky massを有しており、前治療のレジメン数の中央値は4レジメン(2-13)であった。78%の患者が最終治療に抵抗性があり、60%の患者が抗CD20抗体を含む最初の治療から2年以内に再発(POD24に該当)していた。このような患者コホートに対し、CR率は66%、全奏効率は86%であった。6ヵ月時点のPFSは76%であった。G3/4の有害事象は76%にみられ、CRSは49%(G3以上は0%)にみられた。R/R FLに対する3レジメン以降の治療として、キムリアは1つの選択肢となりうることが示された。The combination of venetoclax, lenalidomide, and rituximab in patients with newly diagnosed mantle cell lymphoma induces high response rates and MRD undetectability. (Abstract #201563)初発マントル細胞リンパ腫に対するリツキシマブ、レナリドミド(R2)に、ベネトクラクス(Ven)を併用した治療の第Ib相試験の結果が報告された。レナリドミドは20mgをDay1~21に服用し、ベネトクラクスはサイクル1(C1)Day8から開始し、4週間かけて400mgまで増量する。リツキシマブは、C1では毎週投与し、以降は8週ごとに投与した。12サイクル、寛解導入治療を行った後は、維持療法として、レナリドミド10mgを24ヵ月間、ベネトクラクスを12ヵ月間、リツキシマブを36ヵ月間、投与する予定である。DLT評価期間は、C1D8から42日間とされた。28例が試験に参加し、全例、ベネトクラクスを400mgまで増量できた。DLTは認められなかった。治療開始後3ヵ月時点のORRは96%、CR/CRuは67%、MRD陰性は63%であり、Chemo-freeレジメンのR2+Venは、安全性に問題なく、有効性が期待できるレジメンの可能性が示された。多発性骨髄腫関連Carfilzomib-based induction/consolidation with or without autologous transplant (ASCT) followed by lenalidomide (R) or carfilzomib-lenalidomide (KR) maintenance: Efficacy in high-risk patients. (Abstract #196624)初発多発性骨髄腫(MM)患者に対し、KRD(4サイクル)+Auto+KRD(4)とKCD(4)+Auto+KCD(4)、KRD(12)(Autoなし)の寛解導入療法を比較し、さらにその後、維持療法をKR vs.R単剤で比較するFORTE試験のハイリスク染色体異常の有無での解析結果が報告されている。標準リスク、ハイリスクともに、KRD+Auto+KRDによる寛解導入治療が、KCD+Auto+KCD、KRD(12)より有意に治療成績が良いことが示された。ただし、1q増幅(amp(1q))の患者の予後はすべての治療で最も悪かった。また、維持療法についても、KRがR単剤と比較し、標準リスク、ハイリスクともに、有意にPFSを延長したが、1q増幅では差がなく、最も短かった。ハイリスク患者のKRD+Autoの4年PFSは62%であり、KRによる維持療法の3年PFS(維持療法開始後)は69%であった。KRD+Auto+KRD→KR維持療法は、ハイリスク染色体異常を有するMM患者に対する1つの治療戦略と考えられた。Daratumumab (DARA) maintenance or observation (OBS) after treatment with bortezomib, thalidomide and dexamethasone (VTd) with or without DARA and autologous stem cell transplant (ASCT) in patients (pts) with newly diagnosed multiple myeloma (NDMM): CASSIOPEIA Part 2. (Abstract #195428)移植適応の初発MM患者に対するDara-VTDとVTDを比較したCASSIOPEIA試験のパート2部分の、Daraによる維持療法の意義を検証した中間解析結果が報告されている。寛解導入治療でPR以上が得られた患者を対象に、Dara投与群(8週に1回の投与、最長2年間)と無治療群にランダム化されている。886例が、Dara群442例と無治療群444例に分けられ、PDとなるまでDaraの投与は行われた。全体では、有意に(HR:0.53、95%CI:0.42~0.68)Dara維持療法群でPFSの延長がみられているが、Dara-VTDによる寛解導入が行われた患者では、Dara維持療法によるPFSの延長はみられなかった。Dara-VTDによる寛解導入が行われた患者でのDara維持療法の意義については、観察期間を延長し、PFS2やOSの評価が必要であると思われる。Updated phase 1 results of teclistamab, a B-cell maturation antigen (BCMA) × CD3 bispecific antibody, in relapsed/refractory multiple myeloma (MM). (Abstract #195433)CD3とBCMAに対するバイスペシフィック抗体(バイト抗体)薬のteclistamabの再発・難治MM患者に対する第I相試験の結果が報告されている。この試験では、投与量および投与方法が検討され、第II相試験の推奨用量が、1,500μg/kgの週1回の皮下注投与に決定されている。また、本投与量・投与法で治療を受けた40例は、前治療のレジメン数の中央値が5レジメン(2-11であり、トリプルクラス抵抗性が83%、5薬抵抗性が35%)のHeavily treated患者であった。全奏効率は65%(58%がVGPR以上、40%がCR以上)であった。有害事象は、CRSが70%(G3以上は0)、G3/4の好中球減少が40%、神経毒は1例のみ(G1で自然軽快)であった。既存の治療に抵抗性のMM患者に対する新たな治療薬として期待される結果であったと思われる。おわりに以上、ASCO2021で発表された血液腫瘍領域の演題の中から10演題を紹介しました。どの演題も今後の治療を変えていくような結果であるように思いました。来年以降、ASCOが現地開催となると、私は6月にASCOに参加することは難しくなります。できれば、COVID-19が収束しても、現地開催に加えてWEB開催を継続してもらいたいと思いました。

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ALK陽性肺がんにおけるct-DNAのバイオマーカーとしての可能性(CROWN)/ASCO2021

 未治療のALK陽性進行非小細胞肺がん(NSCLC)における第3世代ALK‐TKIロルラチニブの第III相CROWN試験。バイオマーカーとしての血中腫瘍DNA(ct-DNA)の追加解析がASCO2021で発表され、早期のct-DNAの変化がロルラチニブの効果予測と関係する可能性が示された。CROWN試験・対象:StageIIIB/IVの未治療のALK陽性肺がん(無症状のCNS転移は許容)・試験群:ロルラチニブ(100mg/日)・対照群:クリゾチニブ(250mgx2/日)・評価項目:[主要評価項目]盲検化独立中央評価委員会(BICR)による無増悪生存期間(PFS)[副次評価項目]治験実施医によるPFS、BICR評価の奏効率(OR)、BICR評価の脳内奏効率(IC-OR)、BICR評価の奏効期間(DoR)、BICR評価の脳内奏効期間(IC-DR)、全生存期間(OS)、安全性、ct‐DNAバイオマーカー 追加解析では、Guardant360CDx(Guardant Health)を用いて血漿からctDNAを解析(ベースライン、4週目、治療終了時)。ALKと体細胞遺伝子全体の変異アレル頻度(VAF)を各時点で検出した。また、治療時(4週、24週時)のVAFとベースラインのVAF差をdVAF として算出した。そして、治療時VAF/ベースラインVAF比50%以上をノンレスポンダー、50%未満をレスポンダー(50%未満を達成した例をレスポンダー[cleared]、0~49%をレスポンダー[non cleared])と分類し、腫瘍効果とPFSを層別評価している。 主な結果は以下のとおり。・合計255例中ベースラインで血漿サンプルが入手できた症例は、ロルラチニブ群122例、クリゾチニブ群117例であった。・ロルラチニブ群のALK陽性はベースラインでは50.8%(62/122例)であったが、治療4週時には6.6%(8/122例)となった。クリゾチニブ群のALK陽性はそれぞれ51.3%(60/117例)、4週時9.4%(11/117例)と減少した。・ベースラインでctDNAが検出された症例では非検出例に比べ、腫瘍サイズが大きかった。・dVAF低下例における腫瘍サイズの減少はロルラチニブ群でみられた。・4週目においてALKのdVAFが低下した患者のPFS中央値は、ロルラチニブ群未到達、クリゾチニブ群7.4ヵ月であった。・PFSと分子学的奏効との関係をみると、ロルラチニブ群ではノンレスポンダーに対するレスポンダー(cleared)のPFS HRは0.29(95%信頼区間[CI]:0.12~0.72)、レスポンダー(non-cleared)のHRは0.66(95%CI:0.22~2.02)と、レスポンダーでPFSが良好であった。一方、クリゾチニブ群におけるHRは、レスポンダー(cleared)1.21(95%CI:0.53~2.76)、レスポンダー(non-cleared)2.83 (95%CI:1.08~7.41)と、相関は見られなかった。 発発表者は早期のctDNAの変化は、未治療のALK陽性NSCLCの患者におけるロルラチニブの有効性を予測する可能性を述べると共に、ALK陽性NSCLCの早期ctDNAモニタリングを評価する研究が進行中であることを示した。

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日本人CVD高齢者のMCI検出に対するRDST-Jの有用性

 心血管疾患(CVD)を有する高齢者では、認知機能低下が認められることが多く、このことでセルフマネジメント能力を低下させる可能性がある。しかし、軽度認知障害(MCI)を鑑別するための方法は、臨床現場で常に実行可能であるとは限らない。名古屋大学の足立 拓史氏らは、認知症の認知機能低下を簡易的に判定する検査ツールRapid Dementia Screening Test日本語版(RDST-J)を用いることで、MCI検出が可能かを評価した。Journal of Geriatric Cardiology誌2021年4月28日号の報告。 CVDにより入院した65歳以上の患者を対象にレトロスペクティブ単一施設研究を実施した。入院前に認知症の診断を受けていた患者は除外した。各患者の認知機能は、RDST-JおよびMCIの標準的なスクリーニングツールであるMontreal Cognitive Assessment日本語版(MoCA-J)を用いて、退院時に測定した。2つの評価尺度の相関を評価するため、スピアマンの順位相関係数を用いた。RDST-JのMCI検出精度を評価するため、ROC分析を用いた。MCIの定義は、MoCA-Jスコア25以下とした。 主な結果は以下のとおり。・対象患者数は、78例であった(平均年齢:77.2±8.9歳)。・RDST-JとMoCA-Jスコアに強い相関が認められた(r=0.835、p<0.001)。・ROC分析では、RDST-Jスコア9以下において、MCI検出感度が75.4%、特異度が95.2%、AUCが0.899(95%CI:0.835~0.964)であった。・認知症の可能性が高い患者を除外した場合でも、同様のカットオフ値(RDST-Jスコア4以下)が特定された。 著者らは「RDST-Jは、CVD高齢患者のMCIを検出するための簡易的かつ効果的なツールであると考えられる」としている。

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医療・健康管理の無料アプリ、個人情報保護に問題か/BMJ

 オーストラリア・マッコーリー大学のGioacchino Tangari氏らは、オーストラリアのGoogle Playストアで入手可能な、Android用の無料の健康関連モバイルアプリケーション(mHealthアプリ)1万5,838種について分析し、これらにはプライバシーに関する重大な問題と一貫性のないプライバシー行為が認められたことを明らかにした。「臨床医は、mHealthアプリのメリットとリスクを判断する際にこれらのことを認識し、患者に明確に説明する必要がある」と著者は強調している。BMJ誌2021年6月16日号掲載の報告。無料のAndroid用mHealthアプリ、約2万種類について分析 研究グループは、mHealthアプリによるユーザーデータの収集を調査し、Google Playで入手可能なすべてのmHealthアプリのプライバシー管理の特徴およびプライバシーに関連するリスクを評価する目的で、横断研究を行った。オーストラリアのGoogle Playストアで入手可能な医療および健康&フィットネスのカテゴリーに属するAndroid用のmHealthアプリを対象とした。 該当アプリは合計2万991種で、医療系アプリが8,074種、健康&フィットネス系アプリが1万2,917種であった。これらのうち無料のアプリ1万5,838種について、非mHealthアプリ8,468種と比較した。 主要評価項目は、アプリのコードにおけるデータ収集操作およびトラフィックにおけるデータ通信の特徴、ユーザーデータの種類ごとの1次情報受領者の分析、アプリのトラフィックにおける広告およびトラッカーの存在、プライバシーポリシーの監査とプライバシーに関する行為のコンプライアンス、および否定的なアプリのレビューにおける苦情の分析などである。約8割がユーザーデータを収集、約3割はプライバシーポリシーなし 2万991種のmHealthアプリのうち、88.0%(1万8,472種)がユーザーデータ(連絡先情報、位置情報など)を収集する可能性のあるコードを含んでおり、3.9%(616種)は実際にユーザー情報を送信していることが確認された。 アプリのデータ収集操作とユーザーデータ送信のほとんどは、外部のサービスプロバイダー(サードパーティ)が関与していた。上位50社のサードパーティが、データ収集操作やデータ送信のほとんど(68%)を担当していた。 ユーザーデータ送信の23.0%(724種)は、安全ではない通信プロトコルで行われていた。28.1%(5,903種)のアプリはプライバシーポリシーを提供しておらず、47.0%(1,479種)のアプリのユーザーデータ送信はプライバシーポリシーに準拠していた。 ユーザーレビューでプライバシーに関する懸念が示されたのは、1.3%(3,609種)であった。

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冠動脈血行再建術後のP2Y12阻害薬vs. DAPTのメタ解析/BMJ

 スイス・ベルン大学のMarco Valgimigli氏は、無作為化比較試験6件のメタ解析を行い、P2Y12阻害薬単独療法は抗血小板薬2剤併用療法(DAPT)と比較して、死亡、心筋梗塞および脳卒中のリスクは同等であるが、P2Y12阻害薬単独療法の有効性は性別によって異なり、出血リスクはDAPTより低いことを明らかにした。BMJ誌2021年6月16日号掲載の報告。P2Y12阻害薬単独vs.DAPTの無作為化比較試験6件、2万4,096例をメタ解析 研究グループは、Ovid Medline、Embaseおよび3つのWebサイト(www.tctmd.com、www.escardio.org、www.acc.org/cardiosourceplus)を検索して、2020年7月16日までに発表された、経口抗凝固療法の適応がない患者における冠動脈血行再建術後の経口P2Y12阻害薬単独療法とDAPTの有効性を比較(中央判定)した無作為化比較試験を特定し、個々の患者レベルでのメタ解析を行った。 主要評価項目は全死因死亡・心筋梗塞・脳卒中の複合(非劣性マージン:ハザード比[HR]:1.15)であり、安全性の主要評価項目はBARC(Bleeding Academic Research Consortium)出血基準タイプ3または5の出血とした。 メタ解析には、6件の無作為化試験(合計2万4,096例)が組み込まれた。死亡・心筋梗塞・脳卒中の複合リスクは同等、出血リスクはP2Y12阻害薬単独が低い 主要評価項目のイベントは、per protocol集団においてP2Y12阻害薬単独療法群283例(2.95%)、DAPT群315例(3.27%)に認められた(HR:0.93、95%信頼区間[CI]:0.79~1.09、非劣性のp=0.005、優越性のp=0.38、τ2=0.00)。intention to treat集団ではそれぞれ303例(2.94%)、338例(3.36%)であった(0.90、0.77~1.05、優越性のp=0.18、τ2=0.00)。 治療効果は、性別(交互作用のp=0.02)を除くすべてのサブグループで一貫していた。P2Y12阻害薬単独療法は、女性では主要評価項目イベントのリスクを低下させるが(HR:0.64、95%CI:0.46~0.89)、男性では低下させないことが示唆された(1.00、0.83~1.19)。 BARC出血基準タイプ3または5の出血リスクは、P2Y12阻害薬単独療法群がDAPT群より低かった(0.89% vs.1.83%、HR:0.49、95%CI:0.39~0.63、p<0.001、τ2=0.03)。この結果は、P2Y12阻害薬の種類(交互作用のp=0.02)を除くすべてのサブグループで一貫しており、クロピドグレルではなく新しいP2Y12阻害薬をDAPTレジメンに使用した場合に有益性が高いことが示唆された。

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コロナワクチン後に心筋炎、CDCが接種との関連性を指摘

 米国疾病予防管理センター(CDC)は6月23日、新型コロナワクチンを接種した若年層において、心筋炎などの副反応と見られる症状が、ワクチン有害事象報告システム(VAERS)に1,000件以上報告されていることを明らかにした。CDCは接種と関連している可能性を指摘し、さらなる調査を進めるとしている。ただ、これまでに投与されたワクチン総量と比しても発症はまれであり、COVID-19のリスクおよび関連合併症を考慮した上で、ワクチン接種を引き続き推奨する方針だ。 米国では、現在12歳以上がコロナワクチンの接種対象となっていて、これまでに1億7,700万人以上が少なくとも1回目の接種を受けている状況。着実に接種人口が増える中、今年4月以降、ファイザー社やモデルナ社が開発したmRNAワクチン接種後に起きた心筋炎および心膜炎の症例が、VAERSに1,226例報告されたという(6月11日時点)。 CDCによると、症例が確認されたのは主に16歳以上の男性青年および若年成人で、2回目接種後で多く、おおむね接種後、数日以内だったという。CDCが323例について経過を調べたところ、309例が入院したものの295例がすでに退院、218例(79%)が症状から回復している。 CDCは、「ワクチン接種がCOVID-19から自身および家族を守るのに役立つ最良の方法」とし、12歳以上のすべての人にCOVID-19ワクチン接種を引き続き推奨する方針を明らかにした。日本国内での報告例は11例 一方、日本国内における症例報告はどのような状況なのだろうか。厚生労働省によると、副反応疑い報告制度において、ファイザー社のワクチン接種後の心筋炎関連事象(心筋炎・心膜炎)として、6月13日までに、医療機関から12件(11例)*の報告があったという。年齢群別では、40歳未満8件(7例)*、40歳~65歳未満2件、65歳以上2件となっている。モデルナ社のワクチンでは現在までに同症例の報告はない。*40歳未満の男性1例は、心筋炎・心膜炎の両者の記載があるため、1例分を2件として計上。

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マントル細胞リンパ腫1次治療、ベネトクラクス+レナリドミド+リツキシマブが有望/ASCO2021

 未治療のマントル細胞リンパ腫(MCL)患者に対し、レナリドミド+リツキシマブ(R2療法)とベネトクラクスの併用は、用量制限毒性(DLT)を認めず忍容性は良好で、高リスク患者の治療に有望であることが示された。米国・ミシガン大学 Rogel Cancer CenterのTycel Jovelle Phillips氏が、第Ib相試験の中間解析結果を米国臨床腫瘍学会年次総会(2021 ASCO Annual Meeting)で発表した。・対象:未治療MCL成人患者(ECOG PS 0~2)28例・介入:[導入期](1サイクルを28日間として、12サイクル)ベネトクラクス(1サイクル目は50mgから200mgに漸増、2サイクル目以降は400m/日)+レナリドミド(1サイクル目は10mgから20mgに禅僧、2~12サイクルは20mg/日をDay 1~21に投与)+リツキシマブ(1サイクル目375mg/m2/日Day 1、8、15、22、その後は偶数サイクルのDay 1投与)。[維持期](3年間)ベネトクラクス(400mg/日を最低12ヵ月間)+レナリドミド(10mg/日または導入期最終投与量の半量を24ヵ月)+リツキシマブ(375mg/m2/を日8週間ごと36ヵ月投与)※導入期に完全奏効(CR)、MRD陰性を認めた患者、非病勢進行(PD)患者、移植不適格/拒否患者は維持期へ移行。・評価項目:[主要評価項目]1サイクル目のDay 8から42日間におけるDLT[副次評価項目]CR(CR/不完全奏効[CRu])、奏効率(ORR)(CR/CRu+部分奏効[PR]) 主な結果は以下のとおり。・30例が登録され、28例が治療を受けた。28例中、23例(82%)が治療継続中(導入期5例、維持期18例)、3例(11%)はPDで中止、2例(7%)は他の医学的問題のために中止となった。・28例の患者背景は、男性18例(64%)、女性10例(36%)、年齢中央値65歳、全例Ann Arbor StageIIIまたはIVで、MCL国際予後指数(MIPI)スコアは中間リスク群が10例(6%)、高リスク群が18例(88%)であった。また、芽球性サブタイプ4例、多形性サブタイプ2例、Ki-67陽性細胞割合≧30%が19例、p53欠失2例、p53変異5例であった。・治療期間は中央値308日、投与サイクル数中央値は11サイクルで、投与量が減量されたのは10例(ベネトクラクス8例、レナリドミド5例、両方3例)であった。・有効性については、3ヵ月時(28例)のCRが67%、ORRは96%、6ヵ月時(27例)はそれぞれ78%、97%、9ヵ月時(16例)はCR94%、12ヵ月時(12例)はCR100%であった。・MRD陰性率は、3ヵ月時(27例)63%、6ヵ月時(25例)77%、9ヵ月時(16例)94%、12ヵ月時(12例)92%であった。・無増悪生存率(2021年4月30日時点)は、3ヵ月時96.4%、12ヵ月時85.5%であった。・DLT評価期間中にDLTは認められず、全例が1日400mgまで増量可能であった。・治療との関連が疑われるGrade3以上の有害事象は、主に好中球減少症、血小板減少症などであった。・MRD陰性例で再発した患者はおらず、PDで中止となった3例はp53変異を有していた。 Phillips氏は、「未治療MCL患者において、ベネトクラクス+リツキシマブ+レナリドミド併用療法は安全で、高いORRとMRD陰性率が得られることが示された。初期データではあるが、本併用療法はMIPIスコア高リスク、芽球性および多形性サブタイプなど高リスクの特徴を有する患者に有効と考えられ、今後、臨床試験を拡大する予定である」と結んだ。

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新型コロナ感染者の7割が症状持続:系統的レビュー

 COVID-19で長期持続する症状の頻度や種類、重症度についてはまだよくわかっていない。米国・スタンフォード大学のTahmina Nasserie氏らは、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)感染後の持続的な症状の頻度と多様性を調べた研究の系統的レビューを実施した結果、COVID-19の症状は一般的に感染急性期が過ぎても持続し、健康関連機能とQOLに影響を与えることがわかった。少なくとも1つの持続的な症状を経験している患者の割合は72.5%(中央値)であった。JAMA Network Open誌2021年5月26日号に掲載。 著者らは、2020年1月1日~2021年3月11日に公開されたSARS-CoV-2感染後の持続的な症状を調べた研究をPubMedとWeb of Scienceで検索した。持続的な症状の定義は、診断/発症/入院後の少なくとも60日間、または急性疾患からの回復/退院後少なくとも30日間持続する症状とした。SARS-CoV-2感染者の持続的な症状の有症率を報告し、明確に定義された十分なフォローアップが行われたコホート研究の1次データを提示しているすべての英語文献を含めた。症例報告、症例シリーズ、発症時や入院時のみの症状を記載した研究は除外した。構造化されたフレームワークで研究の質を評価した。 主な結果は以下のとおり。・特定された1,974研究のうち適格とされたのは47研究で、84の臨床症状を報告した45報の研究について系統的レビューを実施した。・9,751例のうち男性が5,266例(54.0%)で、45研究のうち30研究で年齢の平均値または中央値が60歳未満だった。・16研究(ほとんどが入院していた症例での研究)のうち、少なくとも1つの持続的な症状を経験している患者の割合の中央値は72.5%(四分位範囲[IQR]:55.0~80.0)だった。・頻度が高い症状は、息切れまたは呼吸困難(26研究、頻度の中央値:36.0%、IQR:27.6~50.0)、倦怠感または疲労感(25研究、頻度の中央値:40.0%、IQR:31.0~57.0)、睡眠障害または不眠症(8研究、頻度の中央値:29.4%、IQR:24.4~33.0)だった。・研究のデザインと質には大きなばらつきがあり、主なデザインの違いは、患者集団、観察開始時期の定義、観察期間の長さ、重症度の定義などのアウトカムの定義であった。

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新型コロナ感染のアスリート、無症候性心筋炎に注意

 心筋炎はアスリートの突然死の主な原因であり、新型コロナウイルスが原因で発症することも示唆されている。今回、Big Ten COVID-19 Cardiac Registry InvestigatorsのメンバーであるCurt J Daniels 氏らは新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に罹患したすべての米国アスリートを対象に、心臓MRI検査(CMR)を実施して心筋炎の発症有無を調べた。その結果、37例(2.3%)が臨床症状を有する心筋炎または無症候性心筋炎と診断された。今回の研究では、大学間で有病率にばらつきが見られたものの、検査プロトコルは心筋炎の検出と密接に関連していた。JAMA Cardiology誌オンライン版2021年5月27日号掲載の報告。 研究者らはCOVID-19に罹患したアスリートの心筋炎の有病率を定め、プレーに安全に復帰するための戦略を洗い出し比較することを目的とし、2020年3月1日~12月15日の期間にCOVID-19に罹患したアスリートの観察データを調査した。心筋炎を発症した選手については、心臓の状態や心臓検査の詳細が記録された。なお、心筋炎は心臓の症状とCMR所見に基づいて臨床症状を有する心筋炎または無症候性心筋炎に分類。無症候性心筋炎は、ほかの検査異常に基づいてprobableまたはpossible に分類した。 主な結果は以下のとおり。・13大学のアスリート1,597例(男性:964例[60.4%])でCMRが実施された。・37例(男性:27例)でCOVID-19による心筋炎と診断され(全体の2.3%、プログラムあたりの範囲:0~7.6%)、そのうち9例は臨床症状を有する心筋炎であり、28例は無症候性心筋炎だった。・心臓検査が心臓症状のみに基づいていた場合、検出されたのは5例のみであった(検出された有病率:0.31%)が、すべてのアスリートにCMRを施したことにより、心筋炎(臨床症状有および無症候性)の検出が7.4倍に増加した。・心筋炎と診断されたうちの27例(73.0%)でフォローアップCMRを行ったところ、全例(100%)でT2シグナル上昇を示し、11例(40.7%)で遅延ガドリニウム造影(LGE)を呈した。 研究者らは、「CMR所見のさまざまな確認と未知なる影響は、心臓検査のタイミングの標準化と解釈の必要性を強調し、アスリートの安全なプレー復帰のためにも定期的なスクリーニングにおけるCMRの役割をさらに調査する必要がある」としている。

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再発/難治性濾胞性リンパ腫、CAR-T(tisa-cel)は有望(ELARA)/ASCO2021

 複数回治療を受けた再発/難治性濾胞性リンパ腫(r/r FL)における抗CD19 CAR-T細胞療法薬tisagenlecleucel(tisa-cel)の有効性と安全性を評価した国際単群第II相試験「ELARA試験」の主要解析の結果を、米国・ペンシルベニア大学のStephen J. Schuster氏が米国臨床腫瘍学会年次総会(2021 ASCO Annual Meeting)で発表した。高い奏効率と良好な安全性プロフィールが示され、r/r FL患者にとって有望な治療であることを報告した。 FL患者の約20%は初回治療後2年以内に再発し、治療ラインが増えるに従いアウトカムは不良となっていくことから、新たな治療が切望されている。tisa-celは、難治性大細胞型B細胞リンパ腫の成人患者において持続的奏効や良好な安全性プロファイルが示されていた。・対象:18歳以上r/r FL(Grade1-3A)、2レジメン以上の前治療に抵抗性または自家幹細胞移植後再発患者98例・介入: tisa-cel(0.6-6×108 CAR+ viable T細胞)投与、ブリッジング治療可・評価項目:[主要評価項目]Lugano分類(2014)による完全奏効率(CRR)[副次評価項目]奏効率(ORR)、奏効期間(DOR)、無増悪生存期間(PFS)、全生存期間(OS)、安全性、細胞動態 主な結果は以下のとおり。・データカットオフ日(2020年9月28日)での投与例は97例(年齢中央値57.0歳)。前治療回数中央値は4で、5回以上が27.8%(27例)を占めた。・追跡期間中央値は10.6ヵ月であった。・安全性評価(97例)において、治療関連有害事象疑いは75例(77.3%)、Grade3/4は44例(45.4%)であった。死亡は3例であった。・投与後8週以内のとくに注目すべき有害事象(AESI)において、神経毒性の発生は全Gradeで9.3%であり、重篤な神経毒性症候群(ICANS)は1例のみであった。・同様にサイトカイン放出症候群(CRS)の発生は、全Gradeで48.5%、Grade3以上は報告されなかった。・有効性の評価(94例)において、主要評価項目のCRRは66%(95%信頼区間[CI]:56~75)、ORRは86%(95%CI:78~92)だった。・PFS、OSはいずれも未到達であった。6ヵ月時点のPFSは76%(95%CI:65~84)であった。 Schuster氏は、「tisa-celは、r/r FL患者の2レジメン以降の治療としてメリットがあると思われる」と報告した。

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二次性副甲状腺機能亢進症治療薬ウパシカルセトナトリウム水和物が承認取得/三和化学

 株式会社三和化学研究所は6月23日、ウパシカルセトナトリウム水和物(商品名:ウパシタ)が、血液透析下における二次性副甲状腺機能亢進症の治療薬として厚生労働省より製造販売承認を受けたことを発表した。 ウパシカルセトナトリウム水和物は、透析回路から投与できる注射剤であるため、飲水量が厳しく制限されている透析患者への負担の軽減、確実な投与が期待される。 二次性副甲状腺機能亢進症は、慢性腎臓病の進行に伴い発症する合併症の1つで、副甲状腺から副甲状腺ホルモン(PTH)が過剰に分泌される病態である。PTHが過剰に分泌されると骨からリンおよびカルシウムの血中への流出が促進され、その結果、骨折や心血管系の石灰化による動脈硬化などの発症リスクが高まり、生命予後に影響を及ぼすことが報告されている。 ウパシカルセトナトリウム水和物は、副甲状腺細胞膜上に存在するカルシウム受容体(CaSR)に作用することで、PTHの過剰な分泌を抑制する。 同剤は、国内において創製、開発された、静注用CaSR作動薬であり、今後は、三和化学とキッセイ薬品工業株式会社の2社が共同で医療機関等への医薬情報提供活動を行う予定。<製品概要>・販売名:ウパシタ静注透析用25μg/50μg/100μg/150μg/200μg/250μg/300μgシリンジ・一般名:ウパシカルセトナトリウム水和物・効能・効果:血液透析下の二次性副甲状腺機能亢進症・用法・用量:通常、成人には、ウパシカルセトナトリウムとして1回25μgを開始用量とし、週3回、透析終了時の返血時に透析回路静脈側に注入する。血清カルシウム濃度に応じて開始用量を1回50μgとすることができる。以後は、患者の副甲状腺ホルモン(PTH)および血清カルシウム濃度の十分な観察のもと、1回25~300μgの範囲内で適宜用量を調整する。・製造販売承認日:2021年6月23日

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片頭痛発作を抑制する2つの新抗体製剤が承認取得

 2021年6月23日、新たな片頭痛予防薬2剤が国内製造販売承認を取得したことが発表された。大塚製薬株式会社の抗CGRPモノクローナル抗体製剤フレマネズマブ(遺伝子組換え)(商品名:アジョビ皮下注225mgシリンジ)、アムジェン株式会社の抗CGRP受容体モノクローナル抗体製剤エレヌマブ(遺伝子組換え)(商品名:アイモビーグ皮下注70mgペン)である。いずれも神経ペプチドのCGRP(カルシトニン遺伝子関連ペプチド)を標的とする抗体製剤で、片頭痛薬として2021年1月に国内承認を取得したガルカネズマブ(遺伝子組換え)(商品名:エムガルティ)に続く承認となった。■製品概要(フレマネズマブ)販売名:アジョビ皮下注225mgシリンジ一般名:フレマネズマブ(遺伝子組換え)効能・効果:片頭痛発作の発症抑制用法・用量:通常、成人にはフレマネズマブ(遺伝子組換え)として225mgを4週間に1回、または 675mgを12週間に1回皮下投与する製造販売承認日:2021年6月23日製造販売元:大塚製薬株式会社■製品概要(エレヌマブ)販売名:アイモビーグ皮下注70mgペン一般名:エレヌマブ(遺伝子組換え)効能・効果:片頭痛発作の発症抑制用法・用量:通常、成人にはエレヌマブ(遺伝子組換え)として70mgを4週間に1回皮下投与する製造販売承認日:2021年6月23日製造販売元:アムジェン株式会社

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アタマにやさしい冠動脈血行再建法は?(解説:今中和人氏)-1406

 心原性ショックなどの一部を除き、冠動脈血行再建法は長期成績に基づいて選択されるべき時代に入って久しい。医療者側は生命と心臓アウトカムを重視しがちな一方、当事者たちの最大の関心事の1つは認知機能低下である。患者さんの家族に「心臓を治してもらってからボケが進んじゃって…」という意味のことを言われて複雑な気持ちになった経験が、循環器系の医師なら誰しも一度や二度、いや、何度もあるのではないだろうか。 本論文は、2年ごとに米国の50歳以上の成人の健康状態を聞き取り調査する、Health and Retirement Study(HRS)という前向きプロジェクトに参加したメディケア加入者2万3,860例のうち、医療費支払い記録を基に65歳以上で冠血行再建を受けた患者1,680例(CABG 665例[うちオフポンプ168例]、PCI 1,015例。両方受けた患者は、初回の血行再建法で分類)を抽出し、治療前後にわたる記銘力の推移を検討している。諸因子を補正して両群とも約75歳、男性6割、白人85%強、糖尿病28%台、脳梗塞既往13%台で、治療前に平均2.3回、治療後に平均3.2回、合計5.5回の聞き取り調査を実施した。ただ実際は、CABG群もPCI群も14%強と、約7人に1人は血行再建後の評価が行われなかった(うち9割前後は死亡か辞退のため)。 記銘力評価には単語記憶テストを用い、72歳以上の一般HRS参加者の成績を基準にz値でスコア化した。この母集団の加齢に伴う記銘力低下は1SD相当の0.048memory unit/年以内(循環器領域では必ずしもなじみのない指標だが)とし、治療後については、その2倍を超える経年低下を高度、1~2倍の低下を軽度の記銘力障害の出現と定義し、定性的評価を追加した。また臨床的に認知症が疑われる状態を副次アウトカムとした。 記銘力低下のスコア評価は、PCI群は治療前0.064→治療後0.060memory unit/年の低下、CABG群は治療前0.049→治療後0.059memory unit/年の低下で、群間でも治療前後でも有意差がなかった。だがCABG群をオンポンプとオフポンプに分けてサブ解析すると、オンポンプの術前0.055→術後0.054memory unit/年に比し、オフポンプでは術前0.032→術後0.074memory unit/年とむしろ記銘力低下が顕著で、オフポンプ群の治療前後の変化はPCI群での変化と比べ、有意に近い悪化であった。 定性的評価では、高度記銘力障害の出現がCABG群6.4%、PCI群4.8%、軽度はCABG群20%、PCI群16%で、高度と軽度に分けると有意差がつかないが、合算するとCABG群に有意に多かった(p=0.03)。副次評価は治療後5年の時点でCABG群の10.5%、PCI群の9.6%が臨床的な認知症疑い状態と判断され、有意差はなかった。 要約すると、PCIでもCABGでも遠隔期の認知機能はほぼ同等だが、オフポンプCABG後は記銘力の低下が目立つ、というのが本論文の結論である。 かねてよりCABG術後に認知機能障害が多いとされてきたが、今回の研究でPCIと有意差がなかったことについて、両群とも記銘力スコアの低下が一般HRS参加者より顕著だったことも含め、著者らは血行再建を要するほどの冠動脈疾患を持つ、この母集団の特性による帰結であろうと論じており、首肯できる考察だと思われる。一方、オフポンプCABGの結果が悪かったことについては、文献的に(今回の調査対象ではなく)オフポンプCABGでは不完全血行再建症例が多いせいではないかと推論しているが、こちらは異論があるであろう。オフポンプCABGのメリットが想像以上に乏しいことが明らかになるなか、周術期脳血管障害だけは、ほぼすべての臨床研究でオフポンプのほうが少ないし、PCIとCABGを比較したほぼすべての臨床研究でも、PCIは早期脳血管障害が少ない。これらは遠隔期の認知機能に大きな影響があるはずで、本論文の結論と整合しない。 本論文のピットフォールの可能性として、本論文の記銘力評価には治療後も調査に参加している必要があるが、主に死亡と辞退のため7人に1人で治療後調査が行われていない。早期脳血管障害と、それに準じる状態の患者さんがこの脱落群に高率に含まれ、CABG群やオフポンプ群の評価が修飾された、つまり、まずまずの経過だった方だけが評価対象となり、気の毒な転帰をたどった方が除外された可能性があると思われる(このバイアスをうまく回避できる方法を提案できないが)。 「アタマにやさしい冠動脈血行再建法」は循環器診療の一大テーマである。本論文の結論に若干の違和感はありつつも、長期的な認知機能という観点から特定の血行再建法を勧めるほどの大差はない、とはいえそうである。

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