サイト内検索|page:536

検索結果 合計:36061件 表示位置:10701 - 10720

10701.

リサーチ・クエスチョンのブラッシュアップー関連研究レビュー 1次情報源の活用 PubMed検索 その4【「実践的」臨床研究入門】第24回

下記は、連載第22回でも提示した、われわれのコクラン・システマティックレビュー(SR:systematic review)論文1)のクリニカル・クエスチョン(CQ)とリサーチ・クエスチョン(RQ)のP(対象)とI(介入)です。CQ:アルドステロン受容体拮抗薬は維持透析患者の予後を改善するかP:維持透析患者I:アルドステロン受容体拮抗薬今回からは、このコクランSR論文1)の検索式の具体例を読み解きながら、実際の検索式の構造について解説します。Pの構成要素をORでつないでまとめる検索式はPとI(もしくはE)で構成すると説明しました(連載第22回参照)。実際の検索式ではPとI(もしくはE)の構成要素に分けて、論理演算子(ANDやOR)でつなぎます。PやI(もしくはE)、それぞれの構成要素は、MeSH(Medical Subject Headings)やテキストワードで表される類似した語句を"OR"でつなげて、できるだけ検索漏れが少なくなるようにするのです。それでは、われわれのコクランSR論文1)の実際の検索式をみてみましょう(参照 Appendix 1. Electronic search strategies)。データベースごと(CENTRAL、MEDLINE、EMBASE)の検索式が公開されています。これらの検索データの違いについては連載第17回をご参照ください。ここでは、実際の文献検索の参考になるように、MEDLINEの検索式をPubMed用に変換した検索式を用いて解説します。以下は、Pの構成要素に該当する部分の検索式です。1.Renal Replacement Therapy[mh:noexp]2.Renal Dialysis[mh:noexp]3.Peritoneal Dialysis[mh]4.CAPD[tiab] OR CCPD[tiab] OR APD[tiab]5.Hemodiafiltration[mh]6.Hemodialysis, home[mh]7.dialysis[tiab]8.hemodialysis[tiab] OR haemodialysis[tiab]9.hemofiltration[tiab] OR haemofiltration[tiab]10.hemodiafiltration[tiab] OR haemodiafiltration[tiab]11.end-stage-kidney[tiab] OR end-stage-renal[tiab] OR endstage-kidney[tiab] OR endstage-renal[tiab]12.ESKD[tiab] OR ESKF[tiab] OR ESRD[tiab] OR ESRF[tiab]13.#1 OR #2 OR #3 OR #4 OR #5 OR #6 OR #7 OR #8 OR #9 OR #10 OR #11 OR #12まず、#1-3ではPの構成要素の概念である「透析」に関連するMeSH term (統制語)がリストアップされ、「タグ」でもMeSHが検索項目として指定されています(連載第23回参照)。#3のタグは[mh]、#1、 2のタグは[mh: noexp]ですが、そのMeSH term に付随する下位のMeSH termも含むか含まないか、という指定の違いになります。たとえば、#1の"Renal Replacement Therapy"というMeSH termの階層構造は下記およびリンクのようになっています。○Renal Replacement Therapy■Continuous Renal Replacement Therapy■Hemofiltration■Hemoperfusion■Hybrid Renal Replacement Therapy■Intermittent Renal Replacement Therapy■Kidney Transplantation■Renal Dialysis●Hemodiafiltration●Hemodialysis, Home●Peritoneal DialysisこのコクランSR論文1)のPの構成要素の概念は「透析」のなかでも慢性期に行う「維持透析」です。したがって、"Renal Replacement Therapy"のひとつ下の階層に位置するMeSH termのうち、急性期に行う"Continuous Renal Replacement Therapy"や、特殊な血液浄化療法である"Hemoperfusion"、”Hybrid Renal Replacement Therapy"、”Intermittent Renal Replacement Therapy”、また"Kidney Transplantation"は、Pの構成要素に該当しません。そのため、Renal Replacement Therapy[mh:noexp]として、これらの下位のMeSH termは含まない検索式にしているのです。"Renal Dialysis”以下の「維持透析」の概念に含まれるMesh Termは#2、 3、 5、 6で個別に指定して補完しています。また、#4、 7、 8-10ではMeSHで拾えない同義語・関連語をテキストワードで記述し、「タグ」でTitle/Abstractを指定して検索式に組み込んでいます(連載第23回参照)。Pである維持透析患者は末期腎不全患者という表現もされます。#11では「フレーズ検索」を使用することにより、これらのテキストワードが「タグ」で指定したTitle/Abstractに含まれる論文を検索しています。「フレーズ検索」とはハイフンでつないだ単語が指定した順序で出現するフレーズを検索する機能です。ハイフンを使わずに、フレーズを””(ダブルクォーテーション)で囲んでも「フレーズ検索」になります。#12は、”ESKD”や”ESKF”などの末期腎不全を示す略語をカバーしています。最後に、#13で#1から#12までをORでつなぐことにより、Pの構成要素の検索式が出来上がります。1)Hasegawa T,et al. Cochrane Database Syst Rev. 2021 Feb 15;2:CD013109.

10703.

HER2+胃がん2次治療としてのT-DXdの有用性(DESTINY-Gastric02)/ESMO2022

 HER2陽性の進行性胃がん/食道胃接合部がんを対象としたトラスツズマブ後の2次治療としてのトラスツズマブ デルクステカン(T-DXd)の長期フォローアップに基づく有用性が、米国・メモリアルスローンケタリングがんセンターのGeoffrey Ku氏から欧州臨床腫瘍学会(ESMO Congress 2022)で発表された。 これは、ESMO2021ですでに発表のあった単群第II相試験であるDESTINY-Gastric02試験のアップデート解析の結果である。・対象:1次治療としてトラスツズマブベースレジメンの治療を受けた切除不能または転移を有する胃がん/食道胃接合部がん・試験群:T-DXd 6.4mg/kgを3週ごと・評価項目:[主要評価項目]独立評価委員会評価による奏効率(ORR)[副次評価項目]無増悪生存期間(PFS)、全生存期間(OS)、奏効期間(DoR)、安全性、患者報告アウトカム 主な結果は以下のとおり。・前回の報告は2021年4月のデータカットオフ時のもので、追跡期間中央値は5.9ヵ月であったが、今回のデータは2021年11月データカットオフで、追跡期間中央値は10.2ヵ月であった。・登録症例は欧米からのみの79例である。・ORRについては、前回は3.8%のCRを含む38.0%であったが、今回の解析では5.1%のCRを含む41.8%であった。また、DoR中央値は変わらず8.1ヵ月であった。・PFS中央値は5.6ヵ月で、OS中央値は12.1ヵ月であった。・安全性プロファイルは既知のものと同様であった。何らかの有害事象(AE)は94.9%の症例に発現し、その主なものは、嘔気、嘔吐、倦怠感であった。Grade3以上の薬剤関連有害事象(TRAE)は30.4%だった。・投薬中止に至ったTRAEの発現は12.7%、減量に至ったTRAEは17.7%の症例で報告された。・薬剤関連間質性肺疾患と診断されたのは10.1%で、うち2.5%(2例)はGrade5だった。・患者報告アウトカムは、ベースラインから7サイクル目まで、健康関連QoLの悪化は認められなかった。

10704.

がんチーム医療の実践に向けたワークショップ開催/J-TOP

 一般社団法人オンコロジー教育推進プロジェクト主催のJapan TeamOncology Program(J-TOP)は、2023年1月21~22日および2月11~12日、「チームサイエンス・ワークショップ~変動の時代、革新的なアプローチでチームをエンパワーする~」と題したワークショップを開催する。がんチーム医療の実践に向けた「チームサイエンスの理解、優れたリーダーシップ、個人のキャリア形成」などをテーマに、米国テキサス大学MDアンダーソンがんセンターおよび国内施設のがん専門スタッフからなる日米のメンターによるレクチャー、実践的なケーススタディを用いたグループワークおよび参加者によるプレゼンテーションによる参加型研修会が計画されている。<開催概要>主催:一般社団法人オンコロジー教育推進プロジェクト監修:米国テキサス大学MDアンダーソンがんセンター開催日:第1部:2023年1月21日(土)、22日(日)ZOOMでのバーチャルセッション第2部:2023年2月11日(土)、12日(日)会場での現地開催会場:国立国際医療研究センター(東京都新宿区)目的:Upon completion of the program, Participants will gain valuable experience with;科学的思考をもとにした優れた医療人および医療チームを育成することを目的に、参加者は下記の目的を達成する。1. Establishing Empowered Teams through Team Science Principles チームサイエンスの原理を用いたエンパワーメントチームの確立2. Formulating Personal and Team Mission & Vision 個人とチームのミッションとビジョンの策定3. Developing Leadership & Effective Communication リーダーシップと効果的なコミュニケーションスキルの習得4. Applying Evidence-Based Medicine EBM(科学的根拠に基づく医療)の概念を応用できる5. Designing a Personal Career Development Plan 個人のキャリア計画を立案する6. Learning Skills to Develop Strategies for Empowered Team チームを強化するための戦略開発スキルを学ぶ参加費:35,000円(医師)/25,000円(看護師・薬剤師、その他のメディカルスタッフ)※チームオンコロジー.Com会員(入会無料)であることが必要※交通・宿泊費は参加者負担プログラム(予定):第1部:J-TOP日米メンターによる講演およびグループワーク(テーマ別の討論)第2部:グループワーク 2(医師・看護師・薬剤師、その他のメディカルスタッフチームでの課題実習)/チームによる課題のプレゼンテーション※本ワークショップの公用語は英語※プログラムの詳細については決定次第ホームページに掲載予定参加要件:医師・看護師・薬剤師・その他のメディカルスタッフで、下記に該当する人1. がん治療の基礎知識がある人2. 最良のがん医療チームをつくるための「チーム医療を科学する」ことへの関心がある人3. 効果的なコミュニケーション、リーダーシップ論、キャリア形成に関心がある人4. チームオンコロジー.Com web会員になる5. 英語でのコミュニケーション能力があれば好ましい6. J-TOPの活動に協力する意思がある参加申込方法:ホームページでの申し込み手続きのほか、メールでのレポート・紹介文の送付1. 課題レポート(英文) “My Dream (Vision): What would I like to become in 5 years, 10 years”上記をテーマに、今回のワークショップへ参加を希望する目的や、今後のキャリア形成に向けたご自身のアクションプランなどを盛り込み、簡潔にまとめてください。※英語による本文のあとに、簡潔に日本語でサマリーもしくは注釈を添付して頂いても結構です。なお、日本語は必須ではありません。2. キャリア紹介(英文) これまでのキャリアの中で達成したものを自由書式で記載してください。研究への参画、チーム医療への貢献、教育的活動、論文発表、学会発表、学会での役職、など何でも結構です(A4用紙1枚以内に英語にてご記入ください)。なお、この資料はあなたのキャリアの中で何が重要であるかを知るためのものであり、格付けを行うものではありません。※MDアンダーソンがんセンターの上野 直人教授によるビデオレクチャー『キャリア形成に必須の Mission & Visionの創り方:Successful Career』をYouTube 動画チャンネルに掲載しています。課題レポート執筆の参考にしてください。提出書式:上記の1.課題レポートならびに2.キャリア紹介については、それぞれのファイルは別にせず、改ページにて記載のこと。書式およびタイトルは自由、A4用紙2枚以内で、施設名と氏名、レポート本文を英語にて必ず記入する。提出方法:施設名と氏名を記載してe-mailに添付のうえ事務局宛(secretariat@teamoncology.com)に送付提出期限:2022年11月11日(金)※定員を超える応募があった場合には、課題レポート、キャリア紹介から書類審査をおこない、参加者を選抜する旨、ご了承ください。<問い合わせ先>Japan TeamOncology Program(J-TOP)事務局〒105-0003 東京都港区西新橋1-6-12メッドコア・アソシエイツ株式会社内e-mail:secretariat@teamoncology.com

10705.

新規作用機序、後天性血栓性血小板減少性紫斑病治療薬「カブリビ」承認/サノフィ

 サノフィは、2022年9月26日付のプレスリリースで、「後天性血栓性血小板減少性紫斑病」の効能または効果として、カブリビ注射用10mg(一般名:カプラシズマブ(遺伝子組換え)、以下「カブリビ」)の製造販売承認を取得したと発表した。 後天性血栓性血小板減少性紫斑病(以下、後天性TTP)は、重篤でまれな自己免疫性血液疾患で、予後不良な急性疾患とされている。そのため、急性期における死亡を防ぐためにも、緊急の治療を要する。後天性TTPは、止血に関わるタンパク質であるフォン・ヴィレブランド因子(VWF)の特異的切断酵素であるADAMTS13(a disintegrin and metalloproteinase with a thrombospondin type 1 motif, member 13)の活性低下により、血液中にVWFが過剰に重合して蓄積し、血小板凝集を引き起こすことが原因で発症する。多くの場合、後天性TTPの診断直後の数日間は集中治療室で現行の治療(血漿交換療法と免疫抑制療法)を受けるが、死亡する患者は最大20%に及び、その大部分は診断後30日以内といわれているため、早期診断・早期治療が重要とされている。 今回承認されたカブリビは、止血に関わるVWFを標的とし、VWFと血小板の相互作用を阻害することで、微小血栓形成を阻害する薬剤である。これまで、後天性TTPの治療薬として微小血栓形成を直接阻害する治療薬はなく、カブリビは後天性TTPに対し新規の作用機序を持つ薬剤として発売されることが期待される。なお、欧州では2018年8月に、米国では2019年2月に薬事承認され、国内では2020年6月に希少疾病用医薬品に指定されている。

10706.

妊婦コロナ患者、中等症以上になる3つのリスク/成育医研・国際医研

 国立成育医療研究センター 感染症科の庄司 健介氏と国立国際医療研究センター国際感染症センター・AMR臨床リファレンスセンターの都築 慎也氏らの研究チームは、デルタ株・オミクロン株流行期における妊婦の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)入院例の臨床的な特徴を分析した研究結果を発表した。 本研究は、国立国際医療研究センターが運営している国内最大のCOVID-19レジストリ「COVID-19 Registry Japan(COVIREGI-JP)」を利用したもの。 この研究は、2021年8月~2022年3月までの間に登録された妊婦のCOVID-19入院患者310人(デルタ期:111人、オミクロン期:199人)を対象に実施された。その結果、オミクロン期の患者はデルタ期の患者に比べ、鼻汁と咽頭痛が多く、倦怠感、嗅覚・味覚障害が少ない傾向にあった。また、多変量解析で、軽症の入院患者と中等症-重症の入院患者の比較を行ったところ、中等症-重症に至った患者は「デルタ期の患者」「妊娠中期以降」「ワクチン2回接種未完了」の患者が多いことが判明した。COVID-19で入院した妊婦310人を解析【背景・目的】 これまでわが国の妊婦におけるデルタ株とオミクロン株流行期の妊婦COVID-19の臨床的特徴に関する情報は限られていた。 そこで、COVIREGI-JPを利用して、妊婦のCOVID-19入院患者における(1)デルタ株流行期とオミクロン株流行の臨床的特徴の違いを比較すること、(2)中等症-重症に至った患者の特徴を明らかにすること、の2点について検討を行った。【研究概要・結果】研究対象:2021年8月~2022年3月の間にCOVIREGI-JPに登録された妊婦COVID-19入院患者。研究方法:対象患者の患者背景、重症度、治療内容などのデータを集計・分析。デルタ株・オミクロン株流行期の臨床的特徴についての比較検討を行った。また、軽症と中等症-重症の患者背景を多変量解析で中等症から重症に関連する要因を探索した。【研究結果】・期間中に1万4,006人の患者情報が登録され、そのうち研究対象となった妊婦の入院患者は310人(無症状患者38人を除く)。そのうち、デルタ期の妊婦は111人、オミクロン期の妊婦は199人だった。・オミクロン期の患者は、デルタ期の患者に比べて鼻汁(26.1% vs.15.3%)、咽頭痛(52.8% vs.37.8%)が多く、倦怠感(29.6% vs.43.2%)、嗅覚障害(1.5% vs.18.9%)・味覚障害(2.5% vs.16.2%)が少ないという結果だった。・本研究の定義による中等症-重症患者と軽症患者の多変量解析では、デルタ株流行期、妊娠中期以降のオッズ比はそれぞれ2.25(95%信頼区間[CI]:1.08~4.90、p=0.035)、2.08(1.24~3.71、p=0.008)、とそれぞれ有意に中等症-重症と関連していることがわかった。一方、ワクチン2回接種完了はオッズ比0.34(95%CI:0.13~0.84、p=0.021)と、中等症-重症となることを防ぐ方向に関連していることが判明した。・同様の検討をオミクロン株流行期の患者に限って実施したところ、ワクチン接種についてはオッズ比0.40(95%CI:0.15~1.03、p=0.059)と有意差は認めなかった。 研究チームは、これらの結果を踏まえ、「今後の妊婦COVID-19の診断、治療、予防を考えていく上での重要な基礎データとなると考えられる。今回の検討でも明らかであったように、流行している変異株によりその臨床的特徴が変化していくため、今後も最新の情報を用いた解析を実施し、情報をアップデートしていくことが必要」と展望を述べている。※なお本研究は、オミクロン株BA.5の流行前の時期に実施され、その影響は検討できていない点、各患者の株は明確に証明されているわけではなく、それぞれの株が国内の主流であった時期の患者を比較した研究である点、すべてのCOVID-19患者が登録されているわけではない点、中等症-重症の定義は本研究で定めた定義である点など注意が必要としている。

10707.

コロナ診療報酬の臨時的な取扱いが延長・新設/日医

 日本医師会常任理事の長島 公之氏は、2022年9月28日の定例記者会見で、新型コロナウイルス感染症に係る診療報酬上の臨時的な取扱いが厚生労働省より示されたことを報告した。発熱外来の特例的加算が10月31日まで延長 2022年9月30日までを期限として算定可能な特例的加算である「2類感染症患者入院診療加算(250点)」および「電話や情報通信機器による療養上の管理に係る点数(147点)」は、1ヵ月延長して2022年10月31日まで引き続き算定が可能となる(新型コロナウイルス感染症に係る診療報酬上の臨時的な取扱いについて[その77])。1. 2類感染症患者入院診療加算(250点) 診療・検査医療機関(発熱外来)において、新型コロナウイルス感染症であることが疑われる患者に対し、必要な感染予防策を講じた上で外来診療を実施した場合に「2類感染症患者入院診療加算(250点)」の算定が可能となる。なお、「院内トリアージ実施料(300点)」と併せて550点が算定できる。2. 電話や情報通信機器による療養上の管理に係る点数(147点) 自宅・宿泊療養中の新型コロナウイルス感染症患者のうち重症化リスクの高い者に対し、保健所などから健康観察に係る委託を受けている保険医療機関または診療・検査医療機関の医師が、電話などを用いて診療を行った場合に「電話や情報通信機器による療養上の管理に係る点数(147点)」の算定が可能となる。なお、上記の「2類感染症患者入院診療加算(250点)」も算定できる。入院患者の2つの特例的加算が新設 疾患別リハビリテーションが必要な患者や、回復後も引き続き入院管理が必要な患者に関する2つの特例的加算が新設された(新型コロナウイルス感染症に係る診療報酬上の臨時的な取扱いについて[その76])。1. 2類感染症患者入院診療加算(250点) 入院中の新型コロナウイルス感染症患者に対し、必要な感染予防策を講じた上で疾患別リハビリテーションを実施した場合に「2類感染症患者入院診療加算(250点)」の算定が可能となる。2. 救急医療管理加算1の100分の200に相当する点数(1,900点) 新型コロナウイルス感染症から回復した後、引き続き入院管理が必要な患者が退院に関する基準を満たし、入院の勧告・措置が解除された後、最初に転院した保険医療機関における入院日を起算日として30日を限度として、「救急医療管理加算1」の100分の200に相当する点数(1,900点/日)の算定が可能となる。

10708.

lecanemabが早期アルツハイマー病の症状悪化を抑制、今年度中の申請目指す/エーザイ・バイオジェン

 エーザイ株式会社とバイオジェン・インクは2022年9月18日付のプレスリリースで、抗アミロイドβ(Aβ)プロトフィブリル抗体lecanemabについて、脳内アミロイド病理が確認されたアルツハイマー病(AD)による軽度認知障害(MCI)および軽度AD(これらを総称して早期ADと定義)を対象とした第III相Clarity AD試験において、主要評価項目ならびにすべての重要な副次評価項目を統計学的に高度に有意な結果をもって達成したと発表した。 Clarity AD試験は、早期AD患者1,795例を対象とした、プラセボ対照、二重盲検、並行群間比較、無作為化グローバル臨床第III相検証試験。被験者は、lecanemab 10mg/kg bi-weekly投与群またはプラセボ投与群に1:1で割り付けられた。ベースライン時における被験者特性は両群で類似しており、バランスがとれていた。被験者登録基準においては、幅広い合併症あるいは併用治療(高血圧症、糖尿病、心臓病、肥満、腎臓病、抗凝固薬併用など)を許容している。試験実施地域は日本、米国、欧州、中国。 主要評価項目はベースラインから投与18ヵ月時点でのCDR-SB(Clinical Dementia Rating Sum of Boxes)の変化。主な副次評価項目はベースラインから投与18カ月時点での、アミロイドPET測定による脳内アミロイド蓄積、ADAS-cog14(Alzheimer's Disease Assessment Scale-cognitive subscale 14)、ADCOMS(Alzheimer’s Disease Composite Score)およびADCS MCI-ADL(Alzheimer's Disease Cooperative Study-Activities of Daily Living Scale for Mild Cognitive Impairment)。 lecanemab:可溶性のアミロイドβ(Aβ)凝集体(プロトフィブリル)に対するヒト化モノクローナル抗体で、ADを惹起させる因子の1つと考えられている、神経毒性を有するAβプロトフィブリルに選択的に結合して無毒化し、脳内からこれを除去することでADの病態進行を抑制する疾患修飾作用が示唆されている。 今回発表されたClarity AD試験の主な結果は以下のとおり。・intent-to-treat(ITT)集団における解析の結果、投与18ヵ月時点での全般臨床症状の評価指標であるCDR-SBスコアの平均変化量は、lecanemab投与群がプラセボ投与群と比較して-0.45となり27%の悪化抑制を示し(p=0.00005)、主要評価項目を達成した。・また、CDR-SBは投与6ヵ月以降すべての評価ポイントにおいてlecanemab投与群がプラセボ投与群と比較して統計学的に高度に有意な悪化抑制を示した(全評価ポイントでp<0.01)。・副次評価項目であるアミロイドPET測定による脳内アミロイド蓄積、ADAS-cog14、ADCOMSおよびADCS MCI-ADLの投与18ヵ月時点での変化についても、すべての項目においてプラセボと比較して統計学的に高度に有意な結果を示した(p<0.01)。・抗アミロイド抗体に関連する有害事象であるアミロイド関連画像異常(ARIA)について、ARIA-E(浮腫/浸出)の発現率は、lecanemab投与群で12.5%、プラセボ投与群で1.7%だった。そのうち症候性のARIA-Eの発現率は、lecanemab投与群で2.8%、プラセボ投与群で0.0%だった。・ARIA-H(ARIAによる脳微小出血、大出血、脳表ヘモジデリン沈着)の発現率は、lecanemab投与群で17.0%、プラセボ投与群で8.7%だった。症候性ARIA-Hの発現率は、lecanemab投与群で0.7%、プラセボ投与群で0.2%だった。ARIA-Hのみ(ARIA-Eを発現していない被験者でのARIA-H)はlecanemab投与群(8.8%)とプラセボ投与群(7.6%)で差はみられなかった。・ARIA(ARIA-Eおよび/またはARIA-H)の発現率はlecanemab投与群で21.3%、プラセボ投与群で9.3%であり、総じてlecanemabのARIA発現プロファイルは想定内であった。 本試験結果については、2022年11月29日にアルツハイマー病臨床試験会議で発表し、査読付き医学誌で公表する予定となっているほか、同社では本試験結果をもとに2022年度中の米国フル承認申請、および日本、欧州での承認申請を目指している。

10709.

高リスク腎細胞がん術後補助療法、アテゾリズマブの有効性は/Lancet

 再発リスクが高い腎細胞がん術後患者において、アテゾリズマブはプラセボと比較し無病生存(DFS)期間を有意に延長せず、腎細胞がんの術後補助療法としてアテゾリズマブを支持する結果は得られなかった。米国・City of Hope Comprehensive Cancer CenterのSumanta Kumar Pal氏らが、28ヵ国215施設で実施した多施設共同無作為化二重盲検第III相試験「IMmotion010試験」の結果を報告した。局所腎細胞がんに対する標準治療は手術であるが、再発例が多く、免疫療法を含む術後補助療法が検討されていた。Lancet誌オンライン版2022年9月10日号掲載の報告。再発リスクが高い腎細胞がん778例、アテゾリズマブ群またはプラセボ群に無作為化 研究グループは、18歳以上の淡明細胞型腎細胞がんまたは肉腫様腎細胞がんで、再発リスクが高く(Fuhrman grade4のT2、grade3/4のT3a、全gradeのT3b-cおよびT4またはTxN+、同時性副腎/肺転移または異時性肺/リンパ節/軟組織転移で最初の腎摘除術後12ヵ月以上経過後の再発)、全身療法未実施の患者を、アテゾリズマブ(1,200mg)群またはプラセボ群に1対1の割合で無作為に割り付け(層別化因子:病期、地域、PD-L1発現)、無作為化後12週以内に腎摘除術(±転移巣切除)を行い、アテゾリズマブまたはプラセボを術後3週ごと16サイクルまたは1年、あるいは再発または許容できない毒性発現等まで投与した。 主要評価項目は、治験責任医師の評価によるDFS、副次評価項目は全生存(OS)期間等とし、無作為化された全患者(intention-to-treat集団)を解析対象とした。また、安全性評価対象集団は、アテゾリズマブまたはプラセボを投与量にかかわらず1回以上投与されたすべての患者とした。 2017年1月3日~2019年2月15日の期間に778例が登録され、アテゾリズマブ群に390例(50%)、プラセボ群に388例(50%)が割り付けられ追跡評価を受けた。DFSはアテゾリズマブ群57.2ヵ月、プラセボ群49.5ヵ月で有意差なし データカットオフ(2022年5月3日)時点で、追跡期間中央値は44.7ヵ月(四分位範囲[IQR]:39.1~51.0)であった。 治験責任医師評価によるDFS期間中央値は、アテゾリズマブ群57.2ヵ月(95%信頼区間[CI]:44.6~評価不能)、プラセボ群49.5ヵ月(47.4~評価不能)であった(ハザード比[HR]:0.93、95%CI:0.75~1.15、p=0.50)。 主なGrade3~4の有害事象は、高血圧(アテゾリズマブ群7例[2%]vs.プラセボ群15例[4%])、高血糖(10例[3%]vs.6例[2%])、下痢(2例[1%]vs.7例[2%])であった。アテゾリズマブ群69例(18%)およびプラセボ群46例(12%)に重篤な有害事象が発現した。治療に関連した死亡の報告はなかった。

10710.

慢性期統合失調症患者に対する音楽療法の有効性および睡眠障害の予測因子

 統合失調症患者に睡眠障害がみられることは少なくない。このような場合、非侵襲的介入である音楽療法が有益である可能性がある。台湾・輔英科技大学のMei-Jou Lu氏らは、統合失調症患者の睡眠障害に対する音楽療法の有効性を調査した。その結果、統合失調症患者の睡眠障害に対する音楽療法のメリットが実証された。Archives of Psychiatric Nursing誌2022年10月号の報告。 慢性期病棟で睡眠障害を伴う統合失調症患者を対象に、プロスペクティブ研究を実施した。対象者は、標準療法のみを行う対照群と、標準療法に加えて4週間の就寝前音楽療法を行う介入群に割り付けられた。睡眠障害の重症度を測定するため、ピッツバーグ睡眠質問票(PSQI)を用いた。両群間のベースライン時と4週間後のPSQIスコアの変化を分析するため、一般化推定方程式を用いた。介入群における治療効果の予測因子の特定も試みた。 主な結果は以下のとおり。・対象は、介入群35例、対照群31例の計66例。・人口統計学的変数で調整した後、介入群のPSQIスコアの変化は対照群と比較し、有意に大きく(群×時間の推定値:-7.05、p<0.001)、音楽療法の有効性が示唆された。・無宗教の患者や慢性疾患を有する患者では、より優れた有効性が予測された。・高齢患者では、音楽療法の有効性が乏しい可能性が示唆された。・統合失調症患者に対する音楽療法の有効性が示唆される一方で、医療従事者は実臨床において統合失調症患者の重症度の変化を考慮する必要がある。

10711.

妊娠糖尿病診断の明確なカットオフ値perfect lineはあるのか?(解説:住谷哲氏)

 現在の妊娠糖尿病(GDM)の診断は HAPO(Hyperglycemia and adverse pregnancy outcomes)研究の結果を受けてIADPSG(International Association of Diabetes and Pregnancy Study Groups)が2010年に発表した診断基準に基づいている1)。わが国においても、当初は日本糖尿病学会、日本産科婦人科学会および日本糖尿病・妊娠学会で見解の相違があったが2015年に統一された。GDMの診断基準は「75gOGTTにおいて、(1)空腹時血糖値92mg/dL以上、(2)1時間値180mg/dL以上、(3)2時間値153mg/dL以上のいずれか1点を満たした場合」とされている(ただし妊娠中の明らかな糖尿病[overt diabetes in pregnancy]は除く)。 注意する必要があるのは、HAPO研究においてLGA(large for gestational age)の発症と血糖値との間には直線的関係があり、閾値が認められなかった点である2)。つまり血糖値が低ければ低いほどLGAの発症は減少する。したがって現在のGDMの診断基準はexpert consensusであり、LGAを含む主要評価項目のオッズ比(OR)が、HAPO研究でのコントロール群(全例を7群に分けた際に最も血糖値の低いカテゴリー)と比較して1.75倍になる血糖値(92-180-153)がカットオフ値として採用された。したがって、海外ではこのIADPSGの診断基準を採用していない国もあり、本試験が実施されたニュージーランドもその一つである。ニュージーランドでは2014年に公表された妊娠糖尿病の診断基準が用いられており、それが今回の試験の高基準値(99-xx-162)に相当する3)。 結果は、主要評価項目であるLGAの発症率は低基準値群と高基準値群との間に有意差はなかった。さらに母児の健康状態に関連するその他の副次評価項目にも両群にほとんど差はなかった。当然であるが、低基準値群で妊娠糖尿病の診断率が高く、医療介入も増加し、医療費も増大している。この結果だけから見ると、高基準値を採用するのに問題はないように思われるが、問題は低基準値と高基準値の間に分類された妊婦のアウトカムがどうであったかにある。この群は、低基準値を採用すれば妊娠糖尿病と診断されて介入対象となったが、高基準値を採用すると妊娠糖尿病と診断されず介入されなかったことになる(milder degree of GDM、以下milder GDM)。この群に対するサブグループ解析は事前に設定されており、その結果も記載されている。低基準値で妊娠糖尿病と診断された310人のうち、195人(63%)がmilder GDMであり、高基準群では178人がmilder GDMに分類された。両群におけるLGAの発症は、低基準値群12人(6.2%)、高基準値群32人(18.0%)であり、LGA発症の調整後相対リスク比は0.33(95%信頼区間[CI]:0.18~0.62)、NNTは4(95%CI:2~17)であった。したがって、milder GDMにおいては低基準値による診断が母児に健康上のベネフィットをもたらす可能性が示唆された。 本試験の結果より、高基準値による妊娠糖尿病の診断は母児に対して健康上のリスクとならないことが明らかとなった。医療経済的には高基準値の採用がより正当化されるだろう。しかし事前に設定されたサブグループ解析の結果をどのように解釈するか? ニュージーランド当局が本試験の結果を踏まえて、妊娠糖尿病の診断基準に対してどのような判断を下すかを注視したい。

10712.

総合診療をやっていて感じること【Dr. 中島の 新・徒然草】(445)

四百四十五の段 総合診療をやっていて感じること朝夕、冷え込むようになりましたね。かといって、昼は暑かったりします。読者の皆さん、体調管理は万全でしょうか?さて、私は脳外科を半分、総合診療科を半分くらいの割合でやっております。内科外来で総診をしていると、これまで見過ごしていたことにいろいろ気付かされます。その1つは、内科の先生は何でも緻密に考えるということです。たとえば鑑別診断です。10個くらいの疾患を挙げて、その中から正しいものを選び出すのが内科のイメージ。「違う、違う、違う、これだ!」そうやって正しいと思われる疾患にたどりついても、そこで終わりません。残りの6個についても、「違う、違う、違う、違う、違う、違う」というところまで確認しています。偉いですね。一方、私なんか鑑別疾患の数がそもそも5つくらいしか浮かびません。その上、これだと思ったら、それ以外の疾患が正しいか否かは考えていませんでした。かくして、いきなり「これに違いない!」で始まります。再診の時に間違っていることに気付いたら「じゃあ、こっちかな?」と。……本当に情けない。ここは内科医の姿勢を見習って、キチンとすべての可能性を考えるべし。そう自分に言い聞かせています。鑑別診断ではありませんが、最近、こういうことがありました。私は、夜間・休日に入院された患者さんの、各診療科への振り分けを翌朝にやっています。初診の肺炎や尿路感染症などの、いわゆるフレイル症例については、毎日の当番の診療科が決まっており、そこに振り分けます。が、こういった症例が3例とか4例になると、当番も大変です。なので、当日の当番に振り分けるのは2例までとし、3例目は翌日の当番、4例目は翌々日の当番にしようという提案があり、その新ルールを開始しました。ちょっとわかりにくいですかね。たとえば、月曜の当番が脳卒中内科、火曜の当番が血液内科、水曜の当番が呼吸器内科だったとします。月曜の朝にフレイル症例が4例あったとして、これまでは4例とも脳卒中内科に振り分けていたのですが、当然ながら脳卒中内科がパンクしてしまいます。そこで、脳卒中内科に2例、血液内科に1例、呼吸器内科に1例、と振り分けをするわけです。で、新ルールを開始したある朝のこと。実際にフレイル症例が3例あったので、当日の当番である脳卒中内科に2例、翌日の当番の血液内科に1例を振り分けようとしました。ところが、一緒に作業していた内科の先生から疑問が呈されたのです。内科医「中島先生。3例のうちのどれを血液内科に回すのですか?」中島「えっ、リストを打ち出したときに、1番下にあった症例にしようと思うのですが」内科医「どの症例を血液内科に回すのか、その根拠がいるんじゃないでしょうか」中島「そう言われれば」そうなんですよ。仮に3例の内訳が軽症、中等症、重症となっていた場合。もし一番重症の患者さんを翌日当番の血液内科に回したりしたら「俺達はサポートしてやっているのに、何で重症を回すんだ」ってことを言われかねません。一方、当日の当番の脳卒中内科からは、「重症を1例担当するのと、軽症+中等症で2例担当するのだったら同じくらいの負担になるから、ちょうどいいじゃん!」と言われる可能性があります。そもそも、軽症か重症かなどというのは、結構主観的なものです。で、いろいろ考えた結果、重症度とは関係なく、来院時刻の1番目と2番目を当日の当番に振り分けし、3番目を翌日の当番に、4番目を翌々日の当番にあてる、ということになりました。今回で言えば、1番目と2番目を脳卒中内科、3番目を血液内科に振り分けるわけです。とくに忖度はなし。そうすれば、誰かから文句を言われることはありません。でも、私なんか、こういうところまで頭が回らないわけです。思わず、「さすがですね!」と誉めたら、言われたほうの内科の先生はキョトンとしておられました。心から感心したんですけど。というわけで、総合診療をやって気付いたことを述べました。読者の皆さま、とくに外科系の先生方の参考になれば幸いです。最後に1句彼岸すぎ 頭を使う よい季節

10714.

スライドのフォントを一括でそろえよう【学会発表で伝わる!英語スライド&プレゼン術】第1回

スライドのフォントを一括でそろえよう1)読みやすいフォントを使用する2)フォントを統一する3)スライドを作り始める前にスライドマスターでフォントを固定する学会発表のスライド作りで失敗しないためのポイントの1つは、読みやすいフォントを使用し、スライドの中で使用するフォントの種類をそろえることで、これは日本語でも英語でも共通しています。悪い例を〈図1〉に提示しています。MSゴシックなど、英数字だとバランスが悪いフォントが使用されており、またさまざまなフォントが入り交じっていて読みにくいスライドになっています。〈図1〉一方、〈図2〉は「Segoe UI(シーゴー UI)」という読みやすいフォントを使用し、種類も統一しています。英数字のフォントではSegoe UIやArialなどは視認性が高く、判読性も高いのでお薦めです。〈図2〉フォントをそろえるのが重要なことはわかっていても、気が付くとフォントがバラバラになっていた…、ということはよくあります。意外と知られていないのですが、パワーポイントの「スライドマスター」の機能を使うとこの問題を簡単に解決できます。スライドマスターは、すべてのスライドに一括して変更を適用できる便利な機能です。スライドを作り込み始める前に、〈図3〉〈図4〉で示すように表示タブからスライドマスターをクリックし、その中にあるフォントのボタンをクリックします。フォントのカスタマイズを選択すると日本語、英数字用のフォントをそれぞれ指定することができ、その後スライドを作った時に指定したフォントで入力されます。本人の好みや学会の指定がなければ英数字は「Segoe UI」、日本語は「メイリオ」を選択することをお勧めします。〈図3〉〈図4〉講師紹介

10715.

第13回 「療養証明書が発行されないなんて聞いていない」と苦情

「健康フォローアップセンター」構想9月26日から、(1)65歳以上の方、(2)重症化リスクがあり治療薬の投与等が必要と医師が判断する方、(3)入院を要する方、(4)妊婦、の4類型にCOVID-19の発生届が限定されるようになりました1)。また、療養証明書も4類型に限定され、今後は軽症者に発行されなくなります。入院給付金も同様の扱いで、9月26日以降は「みなし入院」での支払いはありません。「証明書好き」の日本人にとっては気になるテーマかと思いますが、そもそも「療養証明書提出を求めないように」と通達を出しているのですから、企業・学校・保険会社に対して求めないスタンスが正しい。それでも証明が必要な場合は、以下のもので代用します。My HER-SYSの療養証明書(電子的証明) ※みなし陽性者を除く届出対象者のみ発行可能保健所から陽性者に出された案内文(医療機関で配布された患者説明用シート等)診療明細書(医学管理料に「二類感染症患者入院診療加算」[外来診療・診療報酬上臨時的取扱を含む]が記載されたもの)医療機関等で実施されたPCR検査や抗原検査の結果がわかるものコロナ治療薬が記載された処方箋、服用説明書陽性者サポートセンターへの登録結果(SMS等)PCR検査や抗原検査を実施する検査センター(医療機関以外でも可)の検査結果(市販の検査キットは除く)など自治体によって少し差異はありますが、4類型以外の軽症者については陽性の自己登録を促しており、これによって健康サポート(悪化時の電話)や配食等のサービスを受けられることになります。東京都や大阪府のように、登録すれば手厚いサービスが受けられる自治体もあれば、先行して対応を簡略化している茨城県のように、届出対象外の軽症者の健康観察、食料配送などを取りやめている自治体もあります。これらは、まとめて「健康フォローアップセンター」という名称の構想になっています。概要は図のとおりとなっています。現場としては、とてもラクだなと思ったのですが、一般の人々への認知度が低過ぎました。ちょっと政府の啓発をしっかりしてほしいです。画像を拡大する図. 健康フォローアップセンター構想(自治体によって差異がある)(筆者作成)「そんな話は聞いていない」最近陽性になった患者さんを診察したのですが、30歳代の軽症者だったので発生届の対象外であることを説明して、「陽性者登録センター」へ誘導しようと思ったのですが、「軽症者が届出対象外なんて初耳だ、友人は保健所に届出を出してもらっている」「療養証明書がないと困る、そんな話は聞いていない」というご意見をいただき、この説明だけでかなり時間が掛かってしまいました。とくに療養証明書が発行されないというのは、かなり不満を持たれていた印象です。「なくても大丈夫」という安心感がまったくないわけですから、当然です。過渡期の混乱はやむを得ないとはいえ、せめて第8波までの間に、もう少し国民への周知を促してほしいところです。参考文献・参考サイト1)厚生労働省新型コロナウイルス感染症対策推進本部 Withコロナの新たな段階への移行に向けた全数届出の見直しについて

10716.

プラチナダブレット不適NSCLCに対するアテゾリズマブ1次療法の有用性(IPSOS試験)/ESMO2022

 プラチナ化学療法の1次治療が不適格な進行非小細胞肺がん(NSCLC)に対して、アテゾリズマブは単剤化学療法(ビノレルビンまたはゲムシタビン)よりも全生存期間(OS)を有意に延長した。 NSCLCの実臨床では、複数の合併症を持つなど治療忍容性の低い高齢者が多い。また40%以上がPS≧2と全身状態不良の患者である。実臨床で多いこれらの患者はほとんどの臨床試験から除外されており、新たな治療選択肢を検討する研究への医学的なニーズは高い。 そのような中、これらの患者を対象とした、多施設オープンラベル無作為化第III相試験IPSOSが行われている。欧州臨床腫瘍学会(ESMO2022)では、英国・ロンドン大学のSiow Ming Lee氏がその試験結果を報告した。・対象:ECOG PS 2〜3(70歳以上で併存疾患がある、またはプラチナダブレット不適の場合はPS0〜1も許容)の未治療StageIIIB/IV NSCLC(EGFRおよびALK陽性は除外、無症状の安定した脳転移は許容)・試験群:アテゾリズマブ 1,200mg 3週ごと(302例)・対照群:単剤化学療法(ビノレルビンまたはゲムシタビン) 3週~4週ごと(151例)・評価項目:[主要評価項目]OS[副次評価項目]6、12、18、24ヵ月OS率、無増悪生存期間(PFS)、奏効率(ORR)、奏効期間(DoR)、PD-L1陽性患者におけるOSとPFS 主な結果は以下のとおり。・追跡期間中央値41.0ヵ月のOS中央値は試験群10.3ヵ月、対照群9.2ヵ月、2年OS率はそれぞれ24.4%と12.4%、と試験群で有意な改善を認めた(ハザード比[HR]:0.78、95%信頼区間[CI]:0.63〜0.97、p=0.028)。・年齢、全身状態(PS)、組織型、PD-L1発現レベルなどのすべてのサブグループにおいて、試験群のOS改善効果は一貫して示されていた。・ORRは試験群16.9%、対照群7.9%であった。・DoR中央値は試験群14.0ヵ月、対照群7.8ヵ月であった。・PFS中央値は試験群4.2ヵ月、対照群4.0ヵ月(95%CI:2.9~5.4)で、試験群の対照群に対するHRは0.87(95%CI:0.70~1.07)であった。・試験群の20.2%、対照群の29.8%が後治療を受けており、試験群では化学療法(15.9%)、対照群では免疫療法(18.5%)や化学療法(10.6%)などの後治療が多かった。・Grade3/4の治療関連有害事象の発現率は、試験群が16.3%、対照群が33.3%であり、有害事象により投薬中止に至ったのは、試験群で13.0%、対照群で13.6%であった。・試験群では健康関連QoLの安定化が見られ、胸痛の増悪が確認されるまでの期間の改善に関するHRは0.51(95%CI:0.27〜0.97)であった。 発表者のLee氏は、IIPSOS試験により、生命予後の悪いこれらの患者に対し、アテゾリズマブの1次治療によるOS改善が初めて無作為化試験で示された、とまとめた。

10717.

dMMR大腸がん術前療法としてニボルマブとイピリムマブの併用が有用な可能性(NICHE-2)/ESMO2022

 DNAミスマッチ修復機能欠損(dMMR)の大腸がんに対する術前療法としてのニボルマブ・イピリムマブ併用療法の有用性が、オランダ・Netherlands Cancer InstituteのMyriam Chalabi氏から、欧州臨床腫瘍学会(ESMO Congress 2022)で発表された。 2020年にNICHE-1試験において両剤併用の術前療法としての有用性は報告されている。今回は同様にオランダ国内で実施されたNICHE-2試験の結果も統合しての解析結果発表である。・対象:他臓器転移のないdMMR大腸がん(T3以上またはN+)(112例)・試験群:ニボルマブ3mg/kg+イピリムマブ1mg/kgを1回投与、その2週間後にニボルマブ3mg/kgを1回投与初回投薬から6週以内に手術を施行・評価項目:[主要評価項目]安全性、忍容性、3年無病生存率(DFS)[副次評価項目]病理学的効果、ctDNA解析など病理学的奏効率(pRR:原発巣の残存腫瘍が50%以下)、主要病理学的奏効率(mPR:原発巣の残存腫瘍が10%以下)、病理学的完全奏効率(pCR:原発巣とリンパ節の両方共に残存腫瘍が0%) 主な結果は以下のとおり。・NICHE-1試験からの32例とNICHE-2試験からの80験の全症例が安全性解析の対象となり、5例が除かれた107例が有効性判定に用いられた。・症例背景は、年齢中央値が60歳、病期分類は高リスクIII期が74%であった。高リスクの内訳はT4aが35%、T4bが28%、N2が62%、T4かつN2だったのが48%だった。・免疫関連性有害事象については61%の症例に認められ、Grade3以上の事象は膵臓機能障害、肝炎、筋炎、皮膚障害などで4%に発現した。・全症例で中央値5.4週間以内にR0切除術が施行された。・各奏効率はpRRが99%、mPRが95%、pCRは67%と高率であった。とくにリンチ症候群症例ではpCRが78%であった。・14例で術後化学療法が追加され、追跡期間中央値13.1ヵ月時点で、1例も再発の報告は無かった。 演者は「dMMR大腸がんに対する術前の免疫チェックポイント阻害薬の使用は、今後の標準治療となる可能性を示した」と結んだ。

10718.

乳房温存手術後の遠隔再発と局所再発を最小にするマージンを検討/BMJ

 早期浸潤性乳がんの乳房温存手術においてマージン状態が遠隔再発と関連するかどうか、また局所再発リスクと遠隔再発リスクの両方を最小にするために必要なマージンについて、英国・リーズ大学のJames R. Bundred氏らが系統的レビューとメタ解析により検討し報告した。BMJ誌2022年9月21日号に掲載。 本研究では、Medline(PubMed)、Embase、Proquestのデータベースから、乳房温存手術(StageI~III)を受けた乳がん患者を対象にマージン状況との関連でアウトカムを推定可能な追跡期間60ヵ月以上の研究を検索した。非浸潤性乳管がん(DCIS)の患者、術前化学療法を受けた患者、乳房切除術を受けた患者を除外し、断端陽性(tumour on ink)、断端近接(no tumour on inkだが2mm未満)、断端陰性(2mm以上)に分類した。 主な結果は以下のとおり。・1980年1月1日~2021年12月31日の68研究、11万2,140例の乳がん患者が適格とされた。・これらの研究全体では、患者の9.4%(95%信頼区間[CI]:6.8~12.8)が断端陽性、17.8%(同:13.0~23.9)が断端陽性または断端近接であった。・遠隔再発率は、断端陽性で25.4%(同:14.5~40.6)、断端陽性または断端近接で8.4%(同:4.4~15.5)、断端陰性で7.4%(同:3.9~13.6)であった。・断端陽性は断端陰性と比較して、遠隔再発リスク(ハザード比[HR]:2.10、95%CI:1.65~2.69、p<0.001)および局所再発リスク(HR:1.98、95%CI:1.66~2.36、p<0.001)とも高かった。・術後化学療法および放射線療法の調整後、断端近接は断端陰性と比較して遠隔再発リスク(HR:1.38、95%CI:1.13~1.69、p<0.001)および局所再発リスク(HR:2.09、95%CI:1.39~3.13、p<0.001)とも高かった。・2010年以降に発表された5研究では、遠隔再発リスクは断端陰性と比べて、断端陽性(HR:2.41、95%CI:1.81~3.21、p<0.001)および断端陽性または断端近接(HR:1.44、95%CI:1.22~1.71、p<0.001)で高かった。 今回のメタ解析の結果、早期浸潤性乳がんの乳房温存術後の患者において、断端陽性または断端近接の場合は遠隔再発リスクおよび局所再発リスクが高かった。著者らは「外科医は、1mm以上で最小のクリアマージンを達成することを目指すべき」としている。

10719.

認知症リスク低下に寄与する1日当たりの歩数

 認知症予防ガイドラインでは身体活動を推奨しているが、認知症の発症と歩数やその強度との関連は明らかになっていない。南デンマーク大学のBorja Del Pozo Cruz氏らは、英国成人を対象に毎日の歩数やその強度とすべての原因による認知症発症との関連を調査した。その結果、歩数が多いほどすべての原因による認知症発症リスクが低く、1日当たり1万歩を少し下回る程度の歩数が、最も効果的であることが示唆された。JAMA Neurology誌オンライン版2022年9月6日号の報告。 UK Biobankの集団ベース・プロスペクティブコホート研究(2013年2月~2015年12月)を実施し、フォローアップ期間は6.9年、データ分析は2022年5月に行った。10万3,684人中、有効な歩数データを有する40~79歳の成人7万8,430人を分析対象に含め、認知症発症はレジストリベースで2021年10月までに確認した。歩数計から得られた1日の歩数、1分当たり40歩未満の偶発的な歩数、1分当たり40歩以上の意図的な歩数、1日の最も歩数の多い30分間(ピーク30分間)における1分当たりの歩数(必ずしも連続とは限らない)を分析した。主要アウトカムは、致死的および非致死的な認知症の発症とし、入院記録またはプライマリケア記録と関連付けて収集するか、死亡記録の死因を参照した。歩数との用量反応関連を評価するため、Spline Cox回帰を用いた。 主な結果は以下のとおり。・対象者は、平均年齢61.1±7.9歳、男性3万5,040人(44.7%)、女性4万3,390人(55.3%)、アジア人881人(1.1%)、黒人641人(0.8%)、混合人種427人(0.5%)、白人7万5,852人(96.7%)、その他または特定不能629人(0.8%)。・7万8,430人中866人が認知症を発症した(フォローアップ期間中央値:6.9年[6.4~7.5年]、平均年齢:68.3±5.6歳、男性:480人[55.4%]、女性:386人[44.6%]、アジア人:5人[0.6%]、黒人:6人[0.7%]、混合人種:4人[0.4%]、白人:821人[97.6%]、その他:6人[0.7%])。・分析では、1日の歩数と認知症発症との間に非線形の関連が認められた。・最大のリスク低下が認められた歩数は9,826歩(ハザード比[HR]:0.49、95%信頼区間[CI]:0.39~0.62)であり、リスクの低下が認められた最小の歩数は3,826歩(HR:0.75、95%CI:0.67~0.83)で、リスク低下は最大のリスク低下の50%であった。・偶発的な歩数で最もリスク低下が認められたのは3,677歩(HR:0.58、95%CI:0.44~0.72)、同じく意図的な歩数では6,315歩(HR:0.43、95%CI:0.32~0.58)、ピーク30分間の歩数では1分当たり112歩(HR:0.38、95%CI:0.24~0.60)であった。

10720.

男女別、心血管イベントのリスク因子は/Lancet

 脂質マーカーとうつ病は、女性より男性で心血管リスクとの関連が強く、食事は男性よりも女性で心血管リスクとの関連が強いことが、カナダ・マックマスター大学のMarjan Walli-Attaei氏らによる大規模前向きコホート研究「Prospective Urban Rural Epidemiological:PURE研究」の解析の結果、示された。ただし、他のリスク因子と心血管リスクとの関連は女性と男性で類似していたことから、著者は、「男性と女性で同様の心血管疾患予防戦略をとることが重要である」とまとめている。Lancet誌2022年9月10日号掲載の報告。35~70歳の約15万6,000例で、各種リスク因子と主要心血管イベントの関連を解析 研究グループは、現在進行中のPURE研究における、高所得国(11%)および低・中所得国(89%)を含む21ヵ国のデータを用いて解析した。 解析対象は、2005年1日5日~2021年9月13日に登録され、ベースラインで35~70歳の心血管疾患既往がなく、少なくとも1回の追跡調査(3年時)を受けた参加者15万5,724例であった。 主要評価項目は、主要心血管イベント(心血管死、心筋梗塞、脳卒中、心不全の複合)とした。代謝リスク因子(収縮期血圧、空腹時血糖値、ウエスト対ヒップ率、非HDLコレステロール)、血中脂質(総コレステロール、中性脂肪、LDLコレステロール、HDLコレステロール、総コレステロール/HDLコレステロール比、ApoA1、ApoB、ApoB/ApoA1比)、行動的リスク因子(喫煙、飲酒、身体活動、食事[PURE食事スコア])および心理社会的リスク因子(うつ症状、教育)と主要心血管イベントとの関連を男女別に解析し、ハザード比(HR)ならびに人口寄与割合(PAF)を算出した。脂質マーカーとうつ症状は、女性より男性で心血管リスク上昇 解析対象15万5,724例の内訳は、女性9万934例(58.4%)、男性6万4,790例(41.6%)、ベースラインの平均(±SD)年齢はそれぞれ49.8±9.7歳、男性50.8±9.8歳で、追跡期間中央値は10.1年(四分位範囲[IQR]:8.5~12.0)であった。 データカットオフ(2021年9月13日)時点で、主要心血管イベントは女性で4,280件(年齢調整罹患率は1,000人年当たり5.0件[95%信頼区間[CI]:4.9~5.2])、男性で4,911件(8.2件[8.0~8.4])発生した。男性と比較して、女性はとくに若年で心血管リスクプロファイルがより良好であった。 代謝リスク因子と主要心血管イベントとの関連は、非HDLコレステロールを除き、女性と男性で同様であった。非HDLコレステロール高値のHRは、女性で1.11(95%CI:1.01~1.21)、男性で1.28(1.19~1.39)であった。また、他の脂質マーカーも女性よりも男性のほうが一貫してHR値が高かった。 うつ症状と主要心血管イベントとの関連を示すHRは、女性で1.09(95%CI:0.98~1.21)、男性で1.42(1.25~1.60)であった。一方、PUREスコア(スコア範囲:0~8)が4以下の食事の摂取は、男性(HR:1.07[95%CI:0.99~1.15])よりも女性(1.17[1.08~1.26])で主要心血管イベントと関連していた。 主要心血管イベントに対する行動的および心理社会的リスク因子(合計)のPAFは、女性(8.4%)よりも男性(15.7%)で大きく、これは主に現在喫煙のPAFが男性で大きいためであった(女性1.3%[95%CI:0.5~2.1]、男性10.7%[95%CI:8.8~12.6])。

検索結果 合計:36061件 表示位置:10701 - 10720