サイト内検索|page:403

検索結果 合計:35667件 表示位置:8041 - 8060

8041.

第59回 新型コロナ「エリス」がすでに来ている

「エリス」襲来Pixabayより使用米国疾病予防管理センター(CDC)の報告によると、8月5日までの1週間のコロナ入院患者数が14%増となり、4月下旬以来の多さとなっており1)、再び流行が始まるのではと懸念されています。現在懸念されているのが、EG.5です。BA.1が従来のオミクロン株で、その後BA.2株が2022年5月に流行しました。BJ.1株とBM1.1.1株が組み合わさったのがXBB株で、いろいろなXBB株が存在します。XBB.1.9.1株から派生したEG.5株、EG.5.1株が、われわれの次の敵になります。「もういいよー、覚えられないし」と思っている医療従事者も多いでしょう。大丈夫です、私も覚えられません。EG.5は通称「エリス」と呼ばれています。これは例のごとくギリシャ神話の女神にちなんだ名前で、SNS上で命名されたものです。これまでもケンタウルス、ケルベロスなどさまざまなあだ名が付けられてきた変異ウイルスですが、中二病っぽい感じもあって、小恥ずかしくてなかなか堂々と言えませんでした。「エリス」については中二病感が薄いためか、比較的世界的にも受け入れられている印象です。日本では「エリス」で報道されるのかどうか、気になるところです。第9波の流行の主流であったXBB系統から、いずれ「エリス」へ置き換わりが進むと予想されていましたが、想定よりも早いようです。東京都ではすでに「エリス」が主流株になっており、これまでの主流株であったXBB.1.16株を逆転しています2)。「エリス」は、現在のXBB系統よりも伝播性が高いです。そうじゃないと、主流株にならないので。世界保健機関(WHO)は8月9日、「エリス」を「注目すべき変異株(VOI)」に指定しています。医療従事者はワクチンアップデートを医療従事者の間でもワクチンに対する信頼性が低下しているような印象です。ケアネットをご覧になっている皆さんは、エビデンスを咀嚼できていると思いますので、mRNAワクチンの重要性については理解されているでしょう。もしオミクロン株対応2価ワクチンを接種されていない方は、アップデートを推奨します。2価ワクチンあるいはXBB対応ワクチン(9月接種開始予定)のいずれも、「エリス」以前のXBB系統を含めたオミクロン株全体の重症化を予防する効果があると思われます。秋開始接種で使用するモデルナ社のXBB対応ワクチンは、予備的な臨床試験において、「エリス」に対しても良い免疫反応が得られたとプレスリリースを出しています。参考文献・参考サイト1)CDC:COVID-NET A Weekly Summary of U.S. COVID-19 Hospitalization Data2)東京都健康安全研究センター:定点医療機関当たりの報告数 東京都感染症週報 第30週(7月30日~8月6日)より

8042.

若者のうつ病・不安症、未治療での1年後の回復率~メタ解析

 抑うつ症状や不安症状を有する若者に対し、特別なメンタルヘルス介入を行わなかった場合の1年後の回復率は、どの程度か。英国・ロンドン大学クイーンメアリー校のAnna Roach氏らは、システマティックレビューおよびメタ解析を実施し、これを明らかにしようと試みた。その結果、不安や抑うつ症状を有する若者の約54%は、特別なメンタルヘルス介入を行わなくても回復することが示唆された。BMJ Open誌2023年7月21日号の報告。 1980年~2022年8月に公表された論文をMEDLINE、Embase、PsycINFO、Web of Science、Global Healthよりシステマティックに検索した。特別な介入を行わなかった10~24歳の若者を対象に、ベースラインおよびフォローアップ1年後の抑うつ症状および不安症状を評価した査読済みの英語論文を対象とした。3人のレビュアーにより関連データを抽出した。メタ解析を実施し、1年後の回復率を算出した。エビデンスの質は、Newcastle-Ottawa Scaleを用いて評価した。 主な結果は以下のとおり。・スクリーニングされた参考論文1万7,250件のうち5件(1,011例)をメタ解析に含めた。・1年間の回復率は、47~64%の範囲であった。・メタ解析では、全体をプールした若者の回復率は0.54(0.45~0.63)であった。・今後の研究において、回復の予測因子や回復に寄与するリソース、活動を調査する必要がある。

8043.

高血圧への第1選択としての利尿薬vs.他の降圧薬~コクランレビュー

 高血圧患者における死亡率、心血管イベントの発生率、有害事象による中止率などについて、第1選択薬としてのサイアザイド系利尿薬と他のクラスの降圧薬を比較したシステマティックレビューの結果を、カナダ・ブリティッシュコロンビア大学のMarcia Reinhart氏らがThe Cochrane Database of Systematic Reviews誌2023年7月13日号に報告した。 2021年3月までのCochrane Hypertension Specialized Register、CENTRAL、MEDLINE、Embase、および臨床試験登録が検索された。対象は1年以上の無作為化比較試験で、第1選択薬としての利尿薬と他の降圧薬の比較、および死亡率とその他のアウトカム(重篤な有害事象、総心血管系イベント、脳卒中、冠動脈性心疾患[CHD]、うっ血性心不全、有害作用による中止)が明確に定義されているものとした。 主な結果は以下のとおり。・9万例超が対象の、26の比較群を含む20件の無作為化試験が解析された。・今回の結果は、2型糖尿病を含む複数の合併症を有する50〜75歳の男女高血圧患者における第1選択薬に関するものである。・第1選択薬としてのサイアザイド系およびサイアザイド系類似利尿薬が、β遮断薬(6試験)、Ca拮抗薬(8試験)、ACE阻害薬(5試験)、およびα遮断薬(3試験)と比較された。・他の比較対照には、アンジオテンシンII受容体遮断薬(ARB)、アリスキレン(直接的レニン阻害薬)、およびクロニジン(中枢作用薬)が含まれていたが、データが不十分だった。・重篤な有害事象の総数に関するデータを報告した研究は3件のみで、利尿薬とCa拮抗薬を比較した研究が2件、直接的レニン阻害薬と比較した研究が1件だった。β遮断薬と比較したサイアザイド系利尿薬:・全死亡率(リスク比[RR]:0.96[95%信頼区間:0.84~1.10]、5試験/1万8,241例/確実性:中程度)。・総心血管イベント(5.4% vs.4.8%、RR:0.88[0.78~1.00]、絶対リスク減少[ARR]:0.6%、4試験/1万8,135例/確実性:中程度)。・脳卒中(RR:0.85[0.66~1.09]、4試験/1万8,135例/確実性:低)、CHD(RR:0.91[0.78~1.07]、4試験/1万8,135例/確実性:低)、心不全(RR:0.69[0.40~1.19]、1試験/6,569 例/確実性:低)。・有害作用による中止(10.1% vs.7.9%、RR:0.78[0.71~0.85]、ARR:2.2%、5試験/1万8,501例/確実性:中程度)。Ca拮抗薬と比較したサイアザイド系利尿薬:・全死亡率(RR:1.02[0.96~1.08]、7試験/3万5,417例/確実性:中程度)。・重篤な有害事象(RR:1.09[0.97~1.24]、2試験/7,204例/確実性:低)。・総心血管イベント(14.3% vs.13.3%、RR:0.93[0.89~0.98]、ARR:1.0%、6試験/3万5,217例/確実性:中程度)。・脳卒中(RR:1.06[0.95~1.18]、6試験/3万5,217例/確実性:中程度)、CHD(RR:1.00[0.93~1.08]、6試験/3万5,217例/確実性:中程度)、心不全(4.4% vs.3.2%、RR:0.74[0.66~0.82]、ARR:1.2%、6試験/3万5,217例/確実性:中程度)。・有害作用による中止(7.6% vs.6.2%、RR:0.81[0.75~0.88]、ARR:1.4%、7試験/3万3,908例/確実性:低)。ACE阻害薬と比較したサイアザイド系利尿薬:・全死亡率(RR:1.00[0.95~1.07]、3試験/3万961例/確実性:中程度)。・総心血管イベント(RR:0.97[0.92~1.02]、3試験/3万900例/確実性:低)。・脳卒中(4.7% vs.4.1%、RR:0.89[0.80~0.99]、ARR:0.6%、3試験/3万900例/確実性:中程度)、CHD(RR:1.03[0.96~1.12]、3試験/3万900例/確実性:中程度)、心不全(RR:0.94[0.84~1.04]、2試験/3万392例/確実性:中程度)。・有害作用による中止(3.9% vs.2.9%、RR:0.73[0.64~0.84]、ARR:1.0%、3試験/2万5,254例/確実性:中程度)。α遮断薬と比較したサイアザイド系利尿薬:・全死亡率(RR:0.98[0.88~1.09]、1試験/2万4,316例/確実性:中程度)。・総心血管イベント(12.1% vs.9.0%、RR:0.74[0.69~0.80]、ARR:3.1%、2試験/2万4,396例/確実性:中程度)。・脳卒中(2.7% vs.2.3%、RR:0.86[0.73~1.01]、ARR:0.4%、2試験/2万4,396例/確実性:中程度)、CHD(RR:0.98[0.86~1.11]、2試験/2万4,396例/確実性:低)、心不全(5.4% vs.2.8%、RR:0.51[0.45~0.58]、ARR:2.6%、1試験/2万4,316例/確実性:中程度)。・有害作用による中止(1.3% vs.0.9%、RR:0.70[0.54~0.89]、ARR:0.4%、3試験/2万4,772例/確実性:低)。 著者らは、本結果を以下のようにまとめている。・利尿薬と他のクラスの降圧薬の間で、おそらく死亡率に差はない。・利尿薬はβ遮断薬と比較して、心血管イベントをおそらく減少させる。・利尿薬はCa拮抗薬と比較して、心血管イベントと心不全をおそらく減少させる。・利尿薬はACE阻害薬と比較して、脳卒中をおそらくわずかに減少させる。・利尿薬はα遮断薬と比較して、心血管イベント、脳卒中、心不全をおそらく減少させる。・利尿薬はβ遮断薬、Ca拮抗薬、ACE阻害薬、α遮断薬と比較して、有害作用による中止がおそらく少ない。

8044.

間質性肺疾患の急性増悪、ニンテダニブの新規投与は有効か?

 『特発性肺線維症の治療ガイドライン2023(改訂第2版)』では「特発性肺線維症(IPF)急性増悪患者に抗線維化薬を新たに投与することは推奨されるか?」というクリニカルクエスチョン(CQ)が設定されており、推奨は「IPF急性増悪患者に対して抗線維化薬を新たに投与しないことを提案する(推奨の強さ:2、エビデンスの強さ:D[非常に低])」となっている。このような推奨の理由として、抗線維化薬であるニンテダニブ、ピルフェニドンをIPF急性増悪時に新たに投与する場合の有効性が明らかになっていないことがある。とくにニンテダニブについては、後ろ向き研究を含めて症例報告以外に報告がない1)。そこで、順天堂大学医学部医学研究科の加藤 元康氏らの研究グループは、「間質性肺疾患(ILD)の急性増悪発症後にニンテダニブ投与が行われた症例のニンテダニブの有効性と安全性を確認する後方視的検討」という研究を実施した。その結果、ニンテダニブは90日死亡率と急性増悪の再発までの期間を改善した。本研究結果は、Scientific Reports誌オンライン版2023年8月2日号で報告された。 2014年4月~2022年3月にILDの急性増悪を発症した患者のうち、急性増悪前にニンテダニブが投与されていない33例を対象とした。対象を急性増悪後3~35日にニンテダニブによる治療を開始した11例(ニンテダニブ群)、急性増悪後にニンテダニブが投与されなかった22例(対照群)に分類し、急性増悪後の生存期間、90日死亡率、急性増悪の再発までの期間などを比較した。また、安全性も検討した。 主な結果は以下のとおり。・ニンテダニブ群は対照群と比較して、平均年齢が高かったが(ニンテダニブ群:80.54歳、対照群:73.59歳)、その他の患者背景に有意な違いはなかった。・IPFと診断されていた患者の割合は、ニンテダニブ群90.9%(10/11例)、対照群63.6%(14/22例)であった。・急性増悪後の生存期間中央値は、ニンテダニブ群213日に対して、対照群75日であった(ハザード比[HR]:0.349、p=0.090、一般化Wilcoxon検定)。・90日死亡率は、ニンテダニブ群36.36%、対照群54.44%であり、ニンテダニブ群が有意に改善した(HR:0.2256、p=0.048、一般化Wilcoxon検定)。・急性増悪の再発までの期間は、ニンテダニブ群が対照群と比較して有意に改善した(HR:0.142、p=0.016、一般化Wilcoxon検定)。・急性増悪後90日死亡の独立した危険因子は、PaO2(動脈血酸素分圧)/FiO2(吸入酸素濃度)比高値(オッズ比:0.989、95%信頼区間:0.974~0.997、p=0.009)、ニンテダニブ不使用(同:0.107、0.009~0.696、p=0.016)であった(ロジスティック回帰分析)。・ニンテダニブ群において、重篤な副作用やニンテダニブによる治療に関連する死亡は認められなかった。・ニンテダニブ群の主な副作用は下痢、悪心/食欲不振、肝機能障害であり、発現率はそれぞれ9.09%、9.09%、18.18%であった。 著者らは「例数の少ない後ろ向き研究であること」などを本研究の限界としてあげつつ、「ILDの急性増悪後の治療にニンテダニブを追加することで、重篤な副作用を伴わずに良好な臨床転帰が得られる可能性があるため、ニンテダニブはILDの急性増悪に対する有用な治療選択肢となりうる」とまとめた。

8045.

Luminal A乳がん、温存術後の放射線療法は省略可?/NEJM

 T1N0(腫瘍径2cm未満、リンパ節転移陰性)、Grade1/2のLuminal Aタイプ乳がんで、乳房温存手術を行った55歳以上の患者において、術後放射線療法を実施しない場合でも5年局所再発率は2.3%と低かったことが、カナダ・Hamilton Health SciencesのTimothy J. Whelan氏らが500例を対象に行った前向きコホート試験の結果で示された。術後放射線療法は、乳房温存手術後の局所再発リスクを低減するために行われるが、利便性が低く、高額で、短期・長期の副作用を伴う。臨床病理学的因子のみでは、放射線療法の省略が可能な局所再発リスクが低い女性の同定に有用ではない。分子的に定義された乳がんの内因性サブタイプは、付加的な予後情報を得られる可能性があることから、本試験が行われた。NEJM誌2023年8月17日号掲載の報告。Ki67指数13.25%以下の患者を対象に、放射線療法を未実施 研究グループは、T1N0、Grade1/2のLuminal Aタイプ乳がん(定義:エストロゲン受容体陽性率1%以上、プロゲステロン受容体陽性率20%超、ヒト上皮成長因子受容体2陰性、Ki67指数13.25%以下)で乳房温存手術を行い、術後に内分泌療法を受けた55歳以上の女性を対象に前向きコホート試験を行った。Ki67の免疫組織化学的解析は中央で実施。Ki67指数が13.25%以下の患者を試験に組み入れ、放射線療法を実施しなかった。 主要アウトカムは、同側乳房の局所再発とした。放射線腫瘍医と乳がん患者の協議のうえで、5年時点の累積発生率の両側90%信頼区間(CI)の上限が5%未満であれば、5年局所再発のリスクは許容範囲であるとした。5年局所再発率の90%CI上限は3.8%、事前規定の5%未満内 2013年8月~2017年7月に登録した740例のうち、臨床的基準を満たした500例を対象に試験を行った。 試験参加後5年時点で、局所再発が報告された患者は2.3%(90%CI:1.3~3.8、95%CI:1.2~4.1)であり、事前規定の上限を超えず、5年局所再発リスクは許容範囲だった。 対側乳房の乳がん発生率は1.9%(90%CI:1.1~3.2)で、局所、領域、遠隔を問わないすべての再発率は2.7%(1.6~4.1)だった。

8046.

新リスクスコア、肝関連アウトカムを高精度で予測/Lancet

 スイス・チューリッヒ大学のMiquel Serra-Burriel氏らは、一般集団における肝線維症および関連疾患の長期アウトカムを高い精度で予測可能な「LiverRiskスコア」を開発した。同スコアの予測能は従来のFIB-4指数よりも高いことが示され、著者は、「個々人を肝リスクに応じて層別化可能であり予防的ケアに有用である可能性がある」と述べている。Lancet誌オンライン版2023年8月9日号掲載の報告。開発したリスクスコアに基づき4群に分類し識別能、予後予測能などを検証 研究グループは、超音波エラストグラフィーで肝線維症の評価を受けた一般集団のうち、既知の肝疾患を有していなかった6ヵ国の個人参加者を集めた国際前向きコホート(スコアモデル作成コホート)を用いて「LiverRiskスコア」を開発した。同スコアには、年齢、性別と6つの標準的な検査数値などを盛り込んだ。 LiverRiskスコアの選択的カットオフ値(6、10、15)に基づき、スコアモデル作成コホートを、最小リスク、低リスク、中程度リスク、高リスクの4群に分類した。 同モデルの識別能と較正能について、一般集団から作成した2つの前向き外部コホートで検証。さらに、既知の肝疾患を有していなかった参加者(UK Biobankコホート)を中央値12年間フォローアップし、同スコアの肝関連アウトカムの長期予後予測能を検証した。肝疾患、関連死や入院、肝がんリスクの特定に効果的 参加者は計1万4,726人で、内訳はスコアモデル作成コホート6,357人(43.2%)、第1外部検証コホート4,370人(29.7%)、第2外部検証コホートは3,999人(27.2%)だった。 LiverRiskスコアは、スコアモデル作成コホートと外部検証コホートで肝硬変を正確に予測し、従来の線維症の血清バイオマーカーであるFIB-4指数よりも予測能が高いことが、受信者動作特性(ROC)曲線下面積(AUC)で示された(LiverRiskスコアのAUC:0.83[95%信頼区間[CI]:0.78~0.89]vs.FIB-4指数10kPaのAUC:0.68[0.61~0.75])。 LiverRiskスコアは肝関連死や入院、肝がんリスクの特定に効果的であり、肝関連アウトカムに関するリスクグループ層別化を可能とするものだった。 肝関連死に関する、高リスク群の最小リスク群に対するハザード比は、471(95%CI:347~641)だった。また10年肝関連死の予測に関する総AUCは、LiverRiskスコアが0.90(95%CI:0.88~0.91)だったのに対しFIB-4は0.84(0.82~0.86)だった。

8047.

HER2変異陽性非小細胞肺がんにトラスツズマブ デルクステカンが国内承認/第一三共

 第一三共は2023年8月23日、抗HER2抗体薬物複合体(ADC)トラスツズマブ デルクステカン(商品名:エンハーツ)が、日本において、「がん化学療法後に増悪したHER2(ERBB2)遺伝子変異陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺」の効能又は効果に係る製造販売承認事項一部変更承認を取得したと発表した。 HER2遺伝子変異陽性非小細胞がんを対象として希少疾病用医薬品指定 同適応は、グローバル第II相臨床試験(DESTINY-Lung02)の結果に基づき、2022年12月に日本における「がん化学療法後に増悪したHER2遺伝子変異陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺」の効能又は効果に係る製造販売承認事項一部変更承認申請を行い、優先審査のもとで承認された。 また、同剤は「HER2遺伝子変異陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺」を対象として希少疾病用医薬品指定を受けている。 同剤が日本で承認を取得した適応がん種は、乳がん、胃がん、肺がんの3つとなった。

8048.

084)創傷治癒に感じる若さのチカラ【Dr.デルぽんの診察室観察日記】

第84回 創傷治癒に感じる若さのチカラゆるい皮膚科勤務医デルぽんです☆老若男女、さまざまな年齢層を診る皮膚科の外来。下は赤ちゃんから、上は高齢者まで。年齢ごと、ありがちな症状、辿りがちな経過などありますが、とくに創傷治癒に関しては、年代による差を感じます。漫画で例に挙げた高齢者の褥瘡と、若者の熱傷では、受傷の経緯も治癒の環境も異なるため、比較対象としては適切ではないかもしれませんが、やはり全体的に高齢になるほど治りが悪く、若いほど治りが良い印象があります。とくに感じるのが、赤ちゃんや幼児の傷。こちらの予想を上回る治癒力で回復することが多々あり、その度に「やっぱり、若いってスゴい!」と思ってしまいます。個人的な話ですが、「年々、自分の傷の治りが遅くなっているな〜」と感じることもあり、こんなところでも年齢の影響を感じてしまったり…。大好きなランニングで、脚を痛めてしまうことがたまにあるのですが、年々治りが遅くなっていくことを考えると、今後ますます故障には気を付けたいなと思います。創傷治癒に感じる若さの力についての記事でした〜。それでは、また次の連載で。

8050.

第175回 進行虫垂がんを宣告されたある医師の決断(前編) 医師になった子への医業継承を念頭にまず取り組んだこと

医師ががんになったらどんな行動を取るのか?こんにちは。医療ジャーナリストの萬田 桃です。医師や医療機関に起こった、あるいは医師や医療機関が起こした事件や、医療現場のフシギな出来事などについて、あれやこれや書いていきたいと思います。この年齢になると、友人たちが次々とがんに罹っていきます。2年ほど前は、大学の山のクラブの先輩2人に相次いで食道がんが見つかりました。昨年は、ライブ友だちの女性が乳がんに、先月には演劇友だちの女性に子宮体がんが見つかり、先週にはやはり大学のクラブの別の先輩に大腸がんが見つかりました。仕事柄か、がんが見つかると私に連絡が来て、「何かアドバイスを」と言われます。医療機関の選び方や治療法などについて、わかる範囲でアドバイスをするのですが、「セカンドオピニオンとは」の説明から始めなければならない場合もあり、なかなか大変です。ところで、一般人ではなく、がんに詳しいはずの医師ががんになったらどんな行動を取るのでしょう。冷静にがん宣告を受けるのでしょうか、それとも…。『続“虎”の病院経営日記 コバンザメ医療経営を超えて』に学ぶ今年3月、ある医師が進行がんになった経緯を綴った、興味深い医療経営書が出版されました。『続“虎”の病院経営日記 コバンザメ医療経営を超えて』(東 謙二著、日経メディカル開発)です。がん宣告を受けた医師の立ち振る舞いとして、参考になる部分もあるので、今回はこの本を紹介します。熊本で63床の病院を経営する東(あずま)謙二氏は、九州では名の知れた病院経営者です。2008年から2023年まで15年間、日経メディカルオンラインでコラム「“虎”の病院経営日記」を連載。また、熊本では若手の病院・診療所経営者の悩みごとや愚痴を聞いたりもするリーダー的存在です。ちなみに“虎”とは、お酒好きであることから付いたあだ名のようです。私も幾度か酒席に同席したことがありますが、まあ、子虎というより大虎の印象です。その東氏に進行した虫垂がんが見つかったのは2019年、51歳の時でした。虫垂炎を発症、摘出手術後に行った病理検査で、漿膜浸潤をきたした低分化腺がんと診断されたのです。虫垂がんはそもそもが珍しい病気で、大腸がん全体の1%にも満たないとされています。虫垂炎との区別が難しく、早期発見が極めて困難なため、虫垂炎として手術をして初めてがんが見つかるケースが少なくないそうです。そう言えば、昨年だか有名芸能人が似たような経緯で入院していましたが、ひょっとすると…。それはさておき、虫垂がんはご存知のように、普通の大腸がんよりもたちの悪い、予後不良のがんです。本書にはその闘病の経緯とともに、自分の死後も病院を存続させるために行った、さまざまな経営改革についても詳しく書かれています。がん宣告で迫られた病院の経営改革東氏がまず取り組んだのが、医療法人の持分放棄でした。それまでは持分ありの医療法人でしたが、がん宣告を機に、それまで持分を有していた親族の説得に取り掛かり、2021年に持分なしへの移行を実現しています。持分放棄をしたことについて東氏は同書で、「医療法人の永続性という観点に立つと、この持分が大きな足かせになるからです」と書いています。「持分のある医療法人においては、社員から出資持分の払い戻し請求が行われると、医療法人が多額のお金を用意する必要が出てきます。(中略)。ただ、当院の場合は、払い戻し請求のリスクよりも、次の世代に引き継いだときに、巨額の相続税、贈与税が発生するリスクを避けたかったという意味合いが大きい」(同書)とのことです。同族経営を行う医療法人では、今でも持分ありのところが多いと思いますが、評価額が莫大になってしまった場合、持分は時として経営の根幹を揺るがすトラブルの種ともなります。東氏はそのリスクをなくし、将来的に医師になった子への“承継”をスムーズに進めるため、持分放棄を行ったわけです。「様々な改革を行う上で、進行がんになったことはプラスに働いた」東氏はその他に、院長職を辞して理事長専任になるなど、組織の改変にも取り組みました。病院団体の支部長など、対外的な業務が増えてきたことに加え、「がんの手術後、余命もわからないし、もう手術前とは同じように働けないと考え」(同書)たからだそうです。なお、医療法人の持分なしへの移行や、理事長と院長の役割分担については、10年以上前からその必要性は認識していたそうです。東氏は「がんになり、次の世代への継承をすぐにでも考えなければならなくなったとき(中略)、これはもう本腰を入れないといけないぞと考えた」と書き、持分を持つ親族たちへの説得に取り掛かりました。親族には「俺はもういつポッと死んでもおかしくない。そうしたらまた大変な相続税がいるんだよ」と半ば脅し気味に説得したとのことです。東氏は、「様々な改革を行う上で、進行がんになったことはプラスに働いた」と本書を締めくくっています。サブタイトル、「コバンザメ医療経営を超えて」の意味なお、本書のサブタイトルが「コバンザメ医療経営を超えて」となっているのは、2017年に出版された前著『“虎”の病院経営日記 コバンザメ医療経営のススメ』へのアンチテーゼとなっているためのようです。東氏が経営する東病院は68床という小規模ながら、熊本大学病院や済生会熊本病院、熊本中央病院など数多くの基幹病院に囲まれており、医療連携が現在ほど重要視されていない2000年代初めから、それらの後方病院としての役割やサブアキュート機能を強化した経営を行ってきました。大病院との連携に重点を置き、“コバンザメ”に徹するという意味で、「コバンザメ医療経営」と言われてきました。しかし、本書で東氏は、「もはや、どんな規模の病院も連携なしにやっていけません。われわれのような中小の民間病院は基幹病院からの受け入れなしには経営できないし、基幹病院も患者を早く退院させ、中小病院に受け入れてもらわないと成り立ちません。(中略)。“コバンザメ経営”という言葉はもう死語ではないでしょうか」と書き、これからは後方病院が患者に相応しい前方(基幹病院)を選ぶ時代が来る、と主張しています。サブタイトルの「コバンザメ医療経営を超えて」にはその決意が込められているわけです。本書は、中小病院のこれからの役割、立ち位置を考える上でも参考になるでしょう。ところで、本書には「中小病院が生き残るための20箇条」という章が設けられています。次回は、中小病院だけではなく、診療所の開業医にも役立ちそうな20箇条について紹介したいと思います。(この項続く)

8051.

統合失調症に対する長時間作用型注射剤抗精神病薬の実際の有効性

 フランス・エクス=マルセイユ大学のLaurent Boyer氏らは、統合失調症に対する長時間作用型注射剤(LAI)抗精神病薬の実臨床における有効性を評価するため、ミラーイメージ研究を実施した。その結果、LAI抗精神病薬は、経口抗精神病薬よりも投与頻度が少ないため、コンプライアンス向上や再発リスク軽減が期待できるため、コンプライアンス不良患者では女性や35歳以上の患者であってもLAI抗精神病薬治療が推奨されることを報告した。また、アリピプラゾールLAIは、コンプライアンス良好患者にとって有用な薬剤である可能性があり、さらなる調査が求められるとしている。Molecular Psychiatry誌オンライン版2023年7月21日号の報告。 2015年1月~2016年12月にLAI抗精神病薬を開始した統合失調症患者を、フランス国民健康データシステム(SNDS)に登録した。LAI抗精神病薬開始1年前(経口抗精神病薬治療中)と開始1年後、精神科医療リソース利用指標について評価し、標準化平均差(SMD>0.1で臨床的有意とみなす)を算出した。LAI抗精神病薬の有効性は、全体および年齢、性別、経口抗精神病薬に対するコンプライアンス(年間80%以上の抗精神病薬服用を良好と定義)で層別化し、分析した。 主な結果は以下のとおり。・対象は、1万2,373例。・LAI抗精神病薬の使用は、男性(58.1%)、若年(18~34歳:42.0%)、コンプライアンス不良(63.7%)患者でより多かった。・LAI抗精神病薬治療により、コンプライアンス不良患者の精神科入院の回数(SMD:-0.19)、期間(SMD:-0.26)、精神科救急受診(SMD:-0.12)の減少効果が確認されたが、コンプライアンス良好患者では、その効果は認められなかった。・第1世代LAI、パリペリドンLAI、アリピプラゾールLAIによる治療により、精神科入院(各々、SMD=-0.20、-0.24、-0.21)および精神科救急受診(各々、SMD=-0.15、-0.13、-0.15)を減少させました。・年齢、性別による有意な差は認められなかった。・コンプライアンス良好患者では、アリピプラゾールLAIのみが、精神科入院数の減少に寄与していた(SMD=-0.13)。・リスペリドンLAI(SMD=0.15)、パリペリドンLAI(SMD=0.18)では、入院期間の延長が認められた。

8052.

筋トレは方法次第で1日3秒、週3日で効果あり!?

 「筋力トレーニングはつらいので嫌い」という人は、少なくないだろう。しかし1日3秒、週3日で効果があるとしたらどうだろうか。新潟医療福祉大学とオーストラリア・Edith Cowan Universityの研究グループは、1日3秒、週3日の全力の伸張性収縮(重りをゆっくりと降ろすなどの運動)を4週間実施することで、筋力が増加することを明らかにした。本研究結果は、吉田 麗玖氏(間庭整形外科医院)らによってEuropean Journal of Applied Physiology誌オンライン版2023年7月28日号で報告された。 健康な大学生26人を対象として、全力の伸張性収縮を1日3秒、週2日実施する群(週2日群)と1日3秒、週3日実施する群(週3日群)に均等に割り付け、4週間のトレーニングを実施した。4週間のトレーニング前後における短縮性収縮、等尺性収縮、伸張性収縮時の随時最大筋力の変化を群間比較した。また、上腕二頭筋、上腕筋の筋厚の変化も比較した。これらの結果は、先行研究において1日3秒、週5日のトレーニングを4週間実施した群(週5日群)1)とも比較した。 主な結果は以下のとおり。・週2日群は、随時最大筋力に有意な変化はみられなかった。・週3日群は、短縮性収縮および伸張性収縮時の随時最大筋力が有意に増加した(それぞれ2.5%、3.9%、いずれもp<0.05)。・週5日群は、短縮性収縮および伸張性収縮時の随時最大筋力が有意に増加し(それぞれ12.8%、12.2%)、増加の大きさは週3日群よりも大きかった(いずれもp<0.05)。・上腕二頭筋、上腕筋の筋厚に有意な変化は認められなかった。 本研究結果について、著者らは「1日3秒の全力の伸張性収縮によって筋力増加効果を得るためには、少なくとも週3日のトレーニングが必要であり、1週間当たりのトレーニング日数が多いほど、大きな筋力増加効果が得られることが示唆された」とまとめた。

8053.

悪性リンパ腫のアントラサイクリンによる心機能障害、アトルバスタチンが抑制/JAMA

 アントラサイクリン系薬剤による治療が予定されているリンパ腫患者において、アトルバスタチンの投与はプラセボと比較して、アントラサイクリン系薬剤関連の心機能障害を有意に抑制し、心不全の発生には有意な差がないことが、米国・マサチューセッツ総合病院のTomas G. Neilan氏らが実施した「STOP-CA試験」で示された。研究の成果は、JAMA誌2023年8月8日号で報告された。北米9施設の無作為化プラセボ対照臨床試験 STOP-CA試験は、米国とカナダの9つの施設が参加した二重盲検無作為化プラセボ対照臨床試験であり、2017年1月~2021年9月の期間に患者を登録し、2022年10月に追跡調査を終了した(米国国立心肺血液研究所[NHLBI]の助成を受けた)。 年齢18歳以上の新規に診断されたリンパ腫で、アントラサイクリン系薬剤ベースの化学療法が予定されている患者を、化学療法の施行前にアトルバスタチン(40mg/日)またはプラセボの経口投与を開始し12ヵ月間投与する群に無作為に割り付けた。 主要評価項目は、左室駆出率(LVEF)が化学療法前の値から絶対値で10%以上低下し、12ヵ月後の最終値が55%未満となった患者の割合であった。副次評価項目は、LVEFが5%以上低下し、最終値が55%未満の患者の割合とした。 300例(平均年齢50[SD 17]歳、女性142例[47%])を登録し286例(95%)が試験を完遂した。アトルバスタチン群に150例、プラセボ群にも150例を割り付けた。ベースラインの全体の平均LVEFは63(SD 4.6)%で、追跡期間中の平均LVEFは58(SD 5.7)%であり、12ヵ月で5%低下した。また、試験薬のアドヒアランスは91%だった。重篤な有害事象の発生率は低い 12ヵ月時に、LVEFが化学療法前の値から10%以上低下し、最終値が55%未満となった患者は、全体で46例(15%)であった。主要評価項目の発生率は、プラセボ群が22%(33/150例)であったのに対し、アトルバスタチン群は9%(13/150例)と有意に低かった(p=0.002)。主要評価項目発生のオッズ(OR)はプラセボ群で約3倍高かった(OR:2.9、95%信頼区間[CI]:1.4~6.4)。 また、副次評価項目の発生率も、アトルバスタチン群で有意に低かった(13% vs.29%、p=0.001)。 24ヵ月の追跡期間中に13例(4%)で心不全イベントが発生した(主要評価項目を満たしたのは11例)。このうちアトルバスタチン群は4例(3%)、プラセボ群は9例(6%)であり、両群間に有意な差を認めなかった(p=0.26)。 12ヵ月の時点で8例(各群4例ずつ)が死亡した。筋肉痛は49例(アトルバスタチン群28例[19%]、プラセボ群21例[14%]、p=0.35)で報告されたが、筋炎(クレアチンキナーゼ値上昇)は認めなかった。ASTおよびALT値上昇が51例(17%)でみられ、このうち2例(各群1例ずつ)がGrade4だった。腎不全が6例(2%、2例 vs.4例)で発現した。重篤な有害事象の発生率は低く、両群で同程度だった。 著者は、「全コホートの比較では、12ヵ月時のLVEFの群間差は1.3%とわずかであったことから、アントラサイクリン系薬剤の投与を受けた患者の中にはアトルバスタチンの有益性がほとんどない患者が含まれると示唆された。一方、アトルバスタチンは、アントラサイクリン系薬剤による心収縮機能障害のリスクが高度な患者で高い有益性を持つと考えられる」とし、「本試験の知見は、アントラサイクリン系薬剤による心機能障害のリスクが高いリンパ腫患者におけるアトルバスタチンの使用を支持する可能性がある」としている。

8054.

外来・入院・集中治療別マネジメントを記載、COVID-19診療の手引き第10.0版/厚労省

 厚生労働省は8月21日、「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療の手引き 第10.0版」を公開し、全国の自治体や関係機関に通知した。2023年2月に公開された「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療の手引き 第9.0版」以来、5類移行後初めての改訂となる本版は、オミクロン株に置き換わって以降の国内外の知見が反映され、よりコンパクトな内容になっている。とくに外来診療にも役立てられるよう、COVID-19診療の手引きの第4章では、前版までは重症度別に記載されていたマネジメントが、「外来診療」「入院診療」「集中治療」別にまとめなおされ、「外来診療」の項目には、成人の外来診療における抗ウイルス薬の選択フロー図が示された。また、COVID-19診療の手引きを基に「COVID-19 外来診療の基礎知識」の表も公開された。COVID-19診療の手引きに抗ウイルス薬の選択フロー図を追加 「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療の手引き 第10.0版」の主な改訂点は以下のとおり。太字は5類移行に関連する改訂点。【1 病原体・発生状況】・病原体/発生状況を更新【2 臨床像】・臨床像に第9.0版の胸部画像所見、合併症の内容を追加し、更新・重症化リスク因子/小児例の特徴/妊婦例の特徴を更新・COVID-19ワクチンに関する説明を追加【3 診断・サーベイランス】・症例定義に関する記載を削除・検体と採取法を説明する表を追加・届出に関する記載を参考として更新 [参考]定点医療機関における届出基準 2023年5月8日より、COVID-19は、流行の状況や症状等を鑑み、感染症法上の位置づけを見直し、5類感染症に位置づけ、インフルエンザと同様、診療科名に内科・小児科を含む指定届出機関による届出対象疾病に追加された。したがってCOVID-19指定届出機関の管理者が届出基準を満たした患者を診断した場合に届出を行うこととなった。【4 重症度分類とマネジメント】・序文、重症度分類/高齢者の管理/小児の管理/妊産婦の管理を更新・重症度別に記載していたマネジメントを「外来診療」「入院診療」「集中治療」にまとめなおし、内容を更新・G-MISを活用した入院調整に関する説明を参考として追加【5 薬物療法】・抗ウイルス薬/中和抗体薬/免疫抑制・調節薬/妊婦に対する薬物療法を更新・オミクロン流行期以降に実施された臨床研究の表、抗ウイルス薬の選択フロー図を追加・日本国内で開発中の主な薬剤を削除し、国内外で開発が中止された主な薬剤を更新 【6 院内感染対策】・序文/職員の健康管理、個人防護具/妊婦および新生児への対応/死後のケアを更新・病理解剖業務における感染対策/医療従事者の就業制限を追加 [参考]医療従事者の就業制限 5類移行後は感染症法に基づく就業規制は行われないが、国は医療機関や高齢者福祉施設等に対して、COVID-19に罹患した従事者の就業制限を考慮するよう呼びかけている。位置づけ変更後の新型コロナ患者の療養の考え方(発症日を0日目として5日間、かつ解熱および症状軽快から24時間経過するまでは外出を控えることが推奨される)等を参考に、罹患した者の体調や業務内容、地域の流行状況、事業継続性等を総合的に判断して、施設ごとに対応することが求められている。・退院基準、解除基準(第9.0版)の内容を感染予防策を実施する期間として更新 [参考]感染予防策を実施する期間 医療施設内で感染予防策を実施する期間(隔離期間)の基準は示されていないが、新型インフルエンザ等感染症に指定されていた際の退院基準を参考にするなど、医療機関ごとに対応が求められる。

8055.

零売薬局を根絶か?「やむを得ない場合」の要件が激ムズ【早耳うさこの薬局がざわつくニュース】第116回

処方箋医薬品以外の医療用医薬品の処方箋なしの販売(いわゆる「零売」)について、また規制が強化されそうです。厚生労働省の「医薬品の販売制度に関する検討会」は4日、非処方箋薬を患者へ直接販売する「零売」を大幅に規制する案を了承し、事実上、零売薬局を解体させる方向性でおおむね一致した。法令上、リスクの低い医療用薬は「やむを得ない場合」に薬局での直接販売を認めることとし、定義はまだあいまいだが「かかりつけ薬局」で対応させる内容。ただ、法律家の委員からは、零売薬局の「営業の自由」を制限しかねないとの懸念から、要件設定は「慎重に考えるべき」と忠告する声が上がった。(2023年8月7日付 RISFAX)この件に関しては、「まだ議論しているの?」「この前も通知が出たのでは?」と思う人も多いでしょう。約1年前の2022年8月5日に「処方箋医薬品以外の医療用医薬品の販売方法等の再周知について」という通知が厚生労働省より出され、処方箋なしの販売方法が提示されました。「まず同様の効能効果を有する一般用医薬品を販売するか、その在庫がない場合は他薬局を紹介するなど、一般用医薬品の使用を勧める。それでも販売せざるを得ない場合は受診勧奨を行ったうえで販売する」という込み入った手順でした。また、「病院や診療所に行かなくても買える」「忙しくて時間がないため病院に行けない人へ」「時間の節約になる」などの広告は明確に不適切な表現とされ、行政からの指導が入るような雰囲気を醸し出していました。おそらくこの通知を出しても処方箋なしの販売を行う薬局は減らず、SNSなどでも「病院に行かなくても美白になる医薬品が買える!」などの広告が減らないことから、引き続きの対応が必要になったのでしょう。今回の会議では、「やむを得ない場合」においてのみ処方箋なしでの販売を行うことができるとし、その「やむを得ない場合」とはどういう場合か、またその販売に当たっての要件が整理されました。●販売が認められる「やむを得ない場合」について次のように整理してはどうか。次の(1)、(2)をいずれも満たす場合(1)医師に処方され服用している医療用医薬品が不測の事態で患者の手元にない状況となり、かつ、診療を受けられない場合(2)一般用医薬品で代用できない、もしくは、代用可能と考えられる一般用医薬品が容易に入手できない場合(例えば、当該薬局及び近隣の薬局等において在庫がない等)●販売に当たっては、上記の場合に、次の要件を課すよう整理してはどうか。(1)かかりつけ薬局(かかりつけ薬局の利用が難しい場合等の例外的な場合を除く)が販売すること(2)一時的に(反復・継続的に販売しない)、最小限度の量(事象発生時には休診日等でいけない、かかりつけの医療機関に受診するまでの間に必要な分。最大数日分等)に限り販売すること(3)適正な販売のために購入者の氏名等及び販売の状況を記録、受診している医療機関に報告することこの「やむを得ない場合」とその要件については、おおむね賛同されたと報道されています。ここで急にかかりつけ薬局が出てきたことに少しびっくりしていますが、本当にかかりつけ薬局としての機能をもって運営している薬局が、万が一、本当に「やむを得ない場合」において処方箋なしの販売を行うときにはこの要件や手順において運用するのでしょう。しかし、「わーい、この方法で販売できる!」と思えるほどの軽い内容でもないので、そもそも処方箋なしの販売以外の方法で対応することになると予想します。この内容が、処方箋なしの販売のみを行っている薬局に響くのかはわかりませんが、「処方箋医薬品以外の医療用医薬品の処方箋なしの販売は違法ではない」という点を裁判で争う姿勢をみせているところもあると聞きます。根本的な解決やみんなが納得する解釈に至るにはしばらく時間がかかりそうです。個人的には、医薬品を使用する患者さんに不利益のないよう、そして安全に使用してもらえるようなルールと理解が進むといいなと思います。

8056.

英語で「再確認しましょう」は?【1分★医療英語】第94回

第94回 英語で「再確認しましょう」は?Is this dose correct?(この用量で大丈夫でしたか?)Let’s double-check.(再確認してみましょう)《例文1》医師Have you sent this medication to their pharmacy?(この薬を患者さんの薬局に処方してありますか?)看護師Yes, but let me double-check.(はい、でも再確認しますね)《解説》“double-check(double check)”の表現を学びましょう。これは医学以外でも幅広く使われる英語表現なので、すでに知っている方も多いと思います。日本語でも「ダブルチェック」という言葉はそのまま使われますよね。ただ、日本の医療現場で「ダブルチェック」と言ったとき、「2人が同時にチェックする」という意味で使われることが多いかと思います。英語の場合はちょっとニュアンスが異なります。ケンブリッジ辞典では、“To make certain that something is correct or safe, usually by examining it again.”(もう一度調べることによって、何かが正しいのか問題がないのかを確認すること)と記載がありますが、「正しいかどうかを、チェックすることで確かめる」といったような意味になります。“double-check”を聞かない日はないくらい、医療現場で頻用されている表現です。意味としてはほぼ同じなのですが、さらに“extra”な表現として“double-check”の上の“triple-check”なんて言うこともあります。講師紹介

8057.

第177回 血小板因子が脳を若返らせる

血小板因子が脳を若返らせる3チーム3様の視点で取り組んだ脳の若返り因子探索がどれも1つの成分に行き着き、それらの成果が3チームの示し合わせのうえで先週16日にNature誌とその姉妹誌2つに同時に報告されました1)。若い動物と老いた動物の血液循環をつなぐと老いた動物が若返ることが知られています。2014年に発表された実験では、血液から細胞を省いた部分である血漿にその効果があることが示されました。その実験では若いマウスの血漿が老いたマウスに注射されました。すると老化に伴う認知機能障害が改善し、学習や記憶が向上しました2)。その報告の筆頭著者だった米国・カリフォルニア大学のSaul Villeda氏が指揮役になってからのさらなる研究で血小板から放たれる血小板第4因子(PF4)が老化マウスの認知機能を改善することが突き止められ、Nature誌にその成果が発表されました3)。まずVilleda氏らは若いマウスの血漿の血小板分画を老化マウスに投与すると脳の老化の特徴である神経炎症指標が落ち着くことを見出しました。続いて血小板分画のどの成分がそれらの有益効果を担うかという検討に移り、若いマウスの血漿にはPF4が豊富なことを発見します。ヒトでも同様で、老人より若い人の血漿検体にはPF4がより豊富でした。運動は老化に伴う認知機能低下を食い止める働きがあり、脳の海馬(の歯状回)の神経新生が運動で増えることへのPF4の寄与が先立つ研究で示唆されています。また、ヒトやサルのPF4が老化に応じて減ることが確認されています。ということはPF4に若返りの作用があるのかもしれません。どうやらその予想は正しく、Villeda氏らのチームが老いたマウスにPF4を注射したところ若い血漿を投与したときと同様の効果が認められました。PF4が投与された老化マウスでは海馬の神経炎症が和らぎ、シナプス可塑性に携わる指標の発現が高まり、記憶や学習の検査成績が良くなりました。神経新生が運動で増えることにどうやらPF4が寄与することを示した上述の成果を2019年に報告したTara Walker氏らの新たな研究でもPF4の抗老化作用がマウス実験で示され、Villeda氏らのNature誌報告と同時にNature Communications誌にその成果が発表されました4)。Walker氏らの新たな研究の結果、運動で血小板が活性化することで老化マウスの海馬の細胞増殖が向上し、血小板由来の成分であるPF4の全身循環の増加が海馬の神経新生促進を介して認知機能を若返らせることが示されています。同時に発表されたもう1つの報告では、寿命を延ばすことが知られるホルモンの働きに必要な因子の探索でPF4が発掘されました。クロトー(klotho)と呼ばれるそのホルモンは長寿をもたらすことに加えて脳機能も改善します。しかし末梢に投与したクロトーは血液脳関門(BBB)を通過できず、脳に到達しません。そこで、クロトーと脳機能改善の関係を仲立ちする成分が探索され、意外にもPF4がその作用を担うことが突き止められました。Nature Aging誌に掲載されたその研究の結果、クロトーはPF4を含む血小板因子を増やし、末梢に投与したPF4は脳に到達可能であり、マウスの老いも若きもPF4投与で認知機能が上向きました5)。ところで、PF4を欠くマウスでもクロトーは認知機能向上効果を有しました。ということはクロトーと認知機能向上の関連を橋渡しするPF4以外の未知の因子がどうやら存在するようです。血小板因子の手入れで老化による脳の衰えを回復できるかもしれないとVilleda氏らの報告には記されています3)。また、アルツハイマー病などの高齢者の認知症の治療にも血小板因子が役立ちそうです。参考1)Blood factor can turn back time in the aging brain / Eurekalert2)Villeda SA, et al. Nat Med. 2014;20:659-663.3)Schroer AB, et al. Nature. 2023 Aug 16. [Epub ahead of print]4)Leiter O, et al. Nat Commun. 2023;14:4375.5)Park C, et al. Nat Aging. 2023 Aug 16. [Epub ahead of print]

8058.

研修病院選びの判断基準を教えてください【医学生お悩み相談ラヂオ】第5回

動画解説第5回は、医学部5年生の男性からのお悩み。自分に合う研修病院を探すため、病院見学やネットの口コミなども調べているが、病院の評価は人それぞれで判断基準がわからないとのこと。MCの阪大6年の増田さんもいたく共感したこの悩みに対するDrえどの回答は?

8059.

医療者のメンタルヘルス、1日20分の在宅運動で改善

 COVID-19のパンデミック中、医療従事者のメンタルヘルスは著しく低下したことが報告されている。医療従事者を対象に、アプリを使った在宅運動プログラムの介入を行い、メンタルヘルスが改善するかどうかを見た試験の結果が、JAMA Psychiatry誌オンライン版2023年8月9日号に掲載された。 ブリティッシュ・コロンビア大学(カナダ)のVincent Gosselin Boucher氏らの研究チームは2022年4月6日~7月4日に同エリアの医療機関において参加者を募集した。参加者は指定のアプリを使い、自重インターバルトレーニング、ヨガ、バー運動など、在宅で行う20分/日、週4回の運動を、12週間継続するように求められた。運動に対するアドヒアランスはアプリ利用時間から測定した。 主要アウトカムは、抑うつ症状の群間差であり、10項目のCenter for Epidemiological Studies Depression Scale(CESD)を用いて測定された。副次的アウトカムは、燃え尽き症候群(シニシズム、疲労感、職業的効力のサブセットで測定)、欠勤率であった。2週間ごとにFeingold効果量(ES)を推定した。 主な結果は以下のとおり。・登録された288例は平均年齢41.0(SD:10.8)歳、246例(85.4%)が女性で、運動群(n=142)と運動を行わない対照群(n=146)に割り付けられた。・抑うつ症状に対する運動効果は、4週目までは有意ではあったが非常に小さかった(ES:-0.19、95%信頼区間[CI]:-0.37~0.00)が、試験終了時の12週目には有意な小~中程度の治療効果(-0.41、95%CI:-0.69~-0.13)が示された。・燃え尽き症候群の2つのサブセットであるシニシズム(12週目ES:-0.33、95%CI:-0.53~-0.13)と疲労感(-0.39、95%CI:-0.64~-0.14)、欠勤率(r=0.15、95%CI:0.03~0.26)については、有意かつ一貫した効果が示された。・週80分の運動のアドヒアランスは、2週目の78例(54.9%)から12週目には33例(23.2%)まで減少した。 研究者らは「運動は医療従事者の抑うつ症状を軽減したが、試験終了まで継続できた人は少なかった。医療従事者のメンタルヘルス改善を維持するために、運動プログラム継続を最適化することは重要な課題である」としている。

8060.

HER2+転移乳がん1次治療、抗HER2療法に抗がん剤は必要か(PERNETTA試験)

 HER2陽性の転移を有する乳がん(MBC)に対する1次治療は、ペルツズマブ+トラスツズマブ+タキサン系抗がん剤の併用療法が推奨されているが、即時に化学療法を行わないペルツズマブ+トラスツズマブのみであっても有効性が示されている。そこで、スイス・Cantonal Hospital St GallenのJens Huober氏らが化学療法を併用した場合としなかった場合の全生存(OS)率や安全性などの検討を行った結果、化学療法併用群のほうが無増悪生存期間(PFS)は長いものの、2年OS率は同等であったことを明らかにした。JAMA Oncology誌2023年8月10日号掲載の報告。 本試験は、フランス27施設、スイス20施設、オランダ9施設、ドイツ1施設で実施された多施設共同無作為化オープンラベル第II相試験の2次解析。HER2陽性のMBC患者210例を、ペルツズマブ+トラスツズマブ投与群(PT群)とペルツズマブ+トラスツズマブ+パクリタキセルまたはビノレルビン投与群(化学療法併用群)に無作為に割り付けた。両群ともに病勢進行時は2次治療としてトラスツズマブ エムタンシン(T-DM1)による治療を実施した。評価項目は、2年OS率、1次治療のPFS、2次治療のPFS、QOLであった。 募集は2013年5月3日~2016年1月4日に行われ、2020年5月26日に試験が終了した。データは2020年12月18日~2022年5月10日に解析された。 主な結果は以下のとおり。・解析対象210例の年齢中央値は58歳(範囲:26~85)であった。・2年OS率は、PT群79.0%(90%信頼区間[CI]:71.4~85.4)、化学療法併用群78.1%(90%CI:70.4~84.5)であった。・1次治療のPFS中央値は、PT群8.4ヵ月(95%CI:7.9~12.0)、化学療法併用群23.3ヵ月(95%CI:18.9~33.1)であった。・HER2高発現集団とHER2低発現集団でOSおよびPFSに顕著な差はみられなかった。・有害事象はPT群のほうが少なかった。・ベースラインからのQOLの改善はPT群でわずかに認められ、化学療法併用群では変化はなかった。 これらの結果より、研究グループは「化学療法を併用しない抗HER2療法は、一部のHER2陽性MBC患者の1次治療のオプションとなる可能性がある」とまとめた。

検索結果 合計:35667件 表示位置:8041 - 8060