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増悪を経験した慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者の維持療法として、アジスロマイシンはroflumilastと比較し、中等度~重度COPD増悪の発生リスク低下と関連していることを、米国・ハーバード大学医学大学院のGerard T. Portela氏らが、同国の大規模な健康保険データベースを用いて実施した標的試験エミュレーション(target trial emulation)研究の結果で明らかにした。アジスロマイシンとroflumilastは、COPDの長期管理における増悪リスクの低減に有用であり、国際ガイドラインである「GOLD」において増悪を経験した患者への使用が推奨されているが、これまで臨床医がいずれを選択すべきかを判断するデータはほとんど存在していない。著者は、「本研究では安全性の比較評価は行われなかったものの、示された治療アウトカムに関するエビデンスは、今後発表されることになるであろう大規模無作為化比較試験のデータを補完しうるものとなるだろう」とまとめている。BMJ誌2026年8月5日号掲載の報告。初回中等度~重度COPD増悪までの期間を標的試験エミュレーションで評価 研究グループは、Optum Clinformatics Data Martデータベースを用い、2011年3月1日~2024年8月31日に維持療法としてアジスロマイシンまたはroflumilast経口薬の新規処方を受けた患者を対象とする標的試験エミュレーションを行った。 解析対象は、COPDを有し、保険加入継続期間が183日以上で、維持療法としてアジスロマイシンまたはroflumilastの経口投与を新たに開始した40歳以上の患者で、他の肺疾患(例:気管支拡張症、嚢胞性線維症、間質性肺疾患など)の所見を有する患者、またはアジスロマイシンの別の適応(例:HIV感染症または非結核性抗酸菌症の診断)を有する患者は除外した。 傾向スコア1対1マッチング法を用いて、アジスロマイシン群とroflumilast群を比較した。 主要評価項目は、中等度~重度COPD増悪の初回発生までの期間で、Cox比例ハザードモデルを用いてハザード比(HR)および95%信頼区間(CI)を推定した。中等度~重度COPD増悪のリスクがアジスロマイシン群で17%低下 主要解析には、傾向スコアマッチングに基づく7,550組が含まれた。患者の平均年齢は70歳で、56%が女性であった。 アジスロマイシン群では2,753人年の追跡期間中に3,054例が中等度~重度COPD増悪を経験し(補正前発生率:1人年当たり1.1件)、roflumilast群では2,620人年の追跡期間中に3,503例が同増悪を経験した(補正前発生率:1人年当たり1.3件)。 アジスロマイシン群はroflumilast群と比較し、初回の中等度~重度COPD増悪が17%減少し(HR:0.83、95%CI:0.79~0.87)、1年時点の中等度~重度COPD増悪の絶対リスクはアジスロマイシン群0.60(95%CI:0.58~0.61)、roflumilast群0.67(95%CI:0.65~0.68)であった(群間差:-0.07[95%CI:-0.09~-0.05]、治療必要数:15[95%CI:12~21])。 これらの結果は、事前に規定した感度解析およびサブグループ解析においても一貫していた。