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薬剤師主導の介入により、プライマリ・ケアでの投薬過誤が低減

薬剤師の主導による情報技術ベースの介入により、プライマリ・ケアにおける投薬過誤が有意に低減することが、英国・ノッティンガム大学プライマリ・ケア科のAnthony J Avery氏らが実施したPINCER試験で示された。専門医の領域では、投薬の意志決定のサポートや医師の処方オーダーが電子化されるなど、投薬過誤防止における大きな進展がみられるが、プライマリ・ケアの現場では投薬の過誤が生じており、患者に重大な被害をもたらす場合がある。投薬過誤を抑制する有望な方法として、薬剤師主導の介入の有用性が示唆されているという。Lancet誌2012年4月7日号(オンライン版2012年2月21日号)掲載の報告。薬剤師主導の介入の有用性をクラスター無作為化試験で評価PINCER試験は、プライマリ・ケアにおける有害な薬剤処方のリスクの低減を目的に、薬剤師の主導による情報技術ベースの介入(PINCER)の有用性を評価する実践的なクラスター無作為化試験。登録されたプライマリ・ケア施設は、ベースラインのデータ収集後に電子化された投薬過誤のリスクのフィードバックのみを行う群(対照群)あるいはフィードバックに加えPINCERを行う群(PINCER群)に割り付けられた。PINCERでは、薬剤師の主催で、治療チームのメンバー(医師、看護師、管理者、受付)が電子化された投薬過誤情報のフィードバックについて検討する会議が開かれた。プライマリ・ケア医、患者、薬剤師、研究者、統計学者には割り付け情報がマスクされた。主要評価項目は、介入後6ヵ月の時点で、次の3つの臨床的に重大な過誤のいずれかが起きた患者の割合とした。1)消化性潰瘍の既往歴のある患者に、プロトンポンプ阻害薬(PPI)を併用せずに非選択的非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)を処方、2)喘息の既往歴のある患者にβ遮断薬を処方、3)75歳以上の患者に、投薬前15ヵ月間の腎機能や電解質の評価をせずに、長期的にACE阻害薬やループ利尿薬を処方。いずれの投薬過誤も有意に改善2006年7月11日~2007年8月8日までに英国の72のプライマリ・ケア施設が登録され、48万942人の患者が解析の対象となった。フォローアップ期間6ヵ月の時点で、消化性潰瘍の既往歴のある患者に対する胃保護なしの非選択的NSAIDの処方は、PINCER群で有意に少なかった(オッズ比[OR]:0.58、95%信頼区間[CI]:0.38~0.89)。喘息患者へのβ遮断薬の処方(OR:0.73、95%CI:0.58~0.91)、75歳以上の患者への適切なモニタリングなしのACE阻害薬、ループ利尿薬の長期投与(OR:0.51、95%CI:0.34~0.78)も、PINCER群で有意に低下していた。6ヵ月の時点で1つの投薬過誤の回避に対する最高支払意思額が75ポンドの場合、PINCERは費用効果があることが示された。著者は、「PINCERは、診療記録が電子化されたプライマリ・ケア施設において、投薬過誤を低減する方法として有効である」と結論している。(菅野守:医学ライター)

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現金給付プログラム、就学中の若年女性のHIV、HSV-2感染を抑制

現金給付プログラムは、低所得層の就学若年女性においてHIVおよび単純ヘルペスウイルス2型(HSV-2)の感染を抑制するが、すでに退学している場合は効果がないことが、米国・ジョージ・ワシントン大学のSarah J Baird氏らがアフリカで行った調査で示された。世界のHIV感染者の3分の2がサハラ砂漠以南の地域に居住しており、その60%が女性だ。世界の新規感染者の45%が15~24歳の若年者であり、この年齢層の感染率は女性が男性の2倍以上だという。教育の不足や男性への経済的依存が、女性のHIV感染の重大なリスク因子であることが示唆されている。Lancet誌2012年4月7日号(オンライン版2012年2月15日号)掲載の報告。現金給付プログラムの有効性をクラスター無作為化試験で評価研究グループは、若年女性の性感染症のリスク低減における現金給付プログラムの有効性を評価するクラスター無作為化試験を実施した。マラウイ・ゾンバ地方の176の調査地区から13~22歳の未婚女性が登録された。調査地区を1対1の割合で、現金給付を行う群(介入群)あるいは介入を行わない群(対照群)に無作為に割り付けた。介入群の地区は、さらに給付の要件として就学を求める群と求めない群に分けられた。介入群の参加者は、くじ引きによる抽選で毎月1、2、3、4、5ドルのいずれかを受け取り、各世帯は毎月4、6、8、10ドルのいずれかを受給した。ベースラインと12ヵ月後に行動リスク評価を行い、18ヵ月後には血清検査を実施した。主要評価項目は、18ヵ月後のHIVおよびHSV-2の有病率とした。性行動の変容を直接目標としない構造的介入の有用性を示唆介入群には88地区が割り付けられ、2008年1月~2009年12月までに各年10回ずつの現金給付が行われた。対照群にも88地区が割り付けられた。ベースライン時に就学していた1,289人の解析では、18ヵ月後のHIVの加重有病率は介入群が1.2%と、対照群の3.0%に比べ有意に低下した(調整オッズ比[OR]:0.36、95%信頼区間[CI]:0.14~0.91)。HSV-2の加重有病率も、介入群は0.7%であり、対照群の3.0%に比し有意に改善された(調整OR:0.24、95%CI:0.09~0.65)。介入群のうち、給付に就学を求められた群と就学しなくても給付を受けた群の間に、HIV加重有病率(1% vs. 2%)およびHSV-2加重有病率(1% vs. <1%)の差はみられなかった。ベースライン時に就学していなかった群では、介入群と対照群でHIV加重有病率(10% vs. 8%)およびHSV-2加重有病率(8% vs. 8%)の差を認めなかった。著者は、「現金給付プログラムにより、低所得層の青年期女学生におけるHIV、HSV-2感染の改善が可能と考えられる」と結論しており、「性行動の変容を直接的なターゲットとはしない構造的介入は、HIV感染の予防戦略の重要なコンポーネントとなる可能性がある」と指摘している。(菅野守:医学ライター)

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ニューモシスチス肺炎治療薬「サムチレール内用懸濁液」発売

 グラクソ・スミスクラインは17日、同社のニューモシスチス肺炎治療薬「サムチレール内用懸濁液15%」(一般名:アトバコン、以下サムチレール)が薬価収載されたことを受け、同日より発売したことを発表した。サムチレールは世界20ヵ国以上でニューモシスチス肺炎治療・発症抑制薬として承認 サムチレールは、酵母様真菌であるニューモシスチス・イロベチーのミトコンドリア電子伝達系を選択的に阻害することにより抗ニューモシスチス活性を示すアトバコンを有効成分とするニューモシスチス肺炎治療・発症抑制薬。サムチレールはニューモシスチス肺炎治療の第一選択薬であるスルファメトキサゾール・トリメトプリム配合剤(ST合剤)の使用が副作用により困難な患者の治療の選択肢となるという。しかし、HIV感染患者におけるニューモシスチス肺炎の治療および発症抑制のために投薬される場合に限り、特例的に発売時より14日間の投薬期間制限が対象外となる。 サムチレールは英GlaxoSmithKline社により開発され、2011年12月現在、世界20ヵ国以上でニューモシスチス肺炎に対する標準的な治療および発症抑制薬として承認されている。詳細はプレスリリースへhttp://glaxosmithkline.co.jp/press/press/2012_01/P1000730.html

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無理なく飲み続けられる新剤形 抗精神病薬「エビリファイOD錠」発売

大塚製薬は17日、抗精神病薬「エビリファイ」(一般名:アリピプラゾール)の新剤形として、「エビリファイOD錠」を4つの用量(3mg、6mg、12mg、24mg)で5月11日に日本国内で発売すると発表した。エビリファイは、世界で初めてのドパミンD2受容体パーシャルアゴニスト作用を有する抗精神病薬で、日本国内では「統合失調症」および「双極性障害の躁症状」の治療に用いられている。これらの疾患の治療では長期にわたり薬を飲み続けることが大切だが、従来の抗精神病薬では「眠気」などの副作用が原因で薬を飲むことをやめてしまう問題があった。エビリファイは、これらの副作用が生じにくいことに加え、剤形の面からもQOLを損なうことなく飲み続けられることを目指し、OD錠新しく発売した。エビリファイOD錠は甘みがあり、口の中に入れると数秒で溶ける。従来の錠剤と比べ高齢者や女性など嚥下が困難な患者にとっても飲みやすく、外出先などでも水なしで飲めるため確実な服薬が期待できるという。また、エビリファイは、3mg、6mg、12mgの3つの用量が販売されているが、OD錠では新しく24mg錠が加わる。24mg錠は、本年1月に新しく適応症を取得した「双極性障害の躁症状の改善」の治療の開始用量であり、1錠で1日に必要な量を服用することができる。詳細はプレスリリースへhttp://www.otsuka.co.jp/company/release/2012/0417_01.html

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虚血性脳卒中を発症抑制する経口抗凝固剤「イグザレルト錠」発売

バイエル薬品は18日、選択的直接作用型第Xa因子阻害剤(抗凝固剤)「イグザレルト錠10mg/15mg」(一般名:リバーロキサバン)の販売を開始したと発表した。イグザレルトは、独バイエル ヘルスケア社で創製された薬剤で、血液凝固に関して重要な役割を担う第Xa因子を選択的かつ直接的に阻害し、抗凝固効果を発揮する。日本人向けの投与量設定(1日1回15mg、中等度の腎機能障害がある場合は1日1回10mg)に基づく日本のエビデンスであるJ-ROCKET AF試験と、海外で行われたROCKET AF試験の結果から、1日1回1錠の経口投与により非弁膜症性心房細動患者における安全性と虚血性脳卒中および全身性塞栓症の発症抑制効果が確認されたという。また、同剤は投与量調節のための凝固モニタリングが不要で、食物や薬物との相互作用が少ないとのこと。詳細はプレスリリースへhttp://byl.bayer.co.jp//scripts/pages/jp/press_release/press_detail.php?file_path=2012%2Fnews2012-04-18-b.html

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不眠症治療薬「ルネスタ」新発売

エーザイ18日、不眠症治療薬「ルネスタ」(一般名:エスゾピクロン)を国内において新発売する。同剤は、米サノビオン社(旧セプラコール社:現在は大日本住友製薬株式会社の米国子会社)によって創製され、非ベンゾジアゼピン系の薬剤としては国内では12年ぶりの新薬となるGABAA受容体作動薬で、GABAの効果を増強して催眠作用および鎮静作用を発揮すると考えられている。国内外の臨床試験では、不眠症の主症状である入眠障害と中途覚醒のいずれにも有効であることが示されている。また、臨床的に問題となる依存性や持ち越し効果などは認められず、長期投与による耐性(有効性の減弱)を示さないという特徴も有しているという。また同剤は、米国では2005年4月より製品名「LUNESTA」として販売されている。LUNESTAは、米国では初めて投与期間に関する制限の無い不眠症治療薬として承認を取得し、不眠症の患者様に主に単剤で広く使用されているとのこと。日本では、同社がサノビオン社より独占的開発・販売権を獲得して開発を進め、2012年1月に製造販売承認を取得、4月17日に薬価収載された。詳細はプレスリリースへhttp://www.eisai.co.jp/news/news201216.html

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多発性骨髄腫や固形骨転移による骨病変に効能・効果「ランマーク皮下注120mg」が発売

第一三共とアストラゼネカは17日、第一三共が多発性骨髄腫による骨病変及び固形骨転移による骨病変を効能・効果とする「ランマーク皮下注120mg」(一般名:デノスマブ〔遺伝子組換え〕)を発売した。同日付で薬価収載もされている。ランマークは破骨細胞の活性を抑制する世界初のヒト型抗RANKLモノクローナル抗体で、骨転移を有する患者および多発性骨髄腫患者の骨関連事象の発生を抑制することが確認されている。 なお、同社らは2011年5月24日に日本におけるランマークの本適応症に関するコ・プロモーションについて契約を締結している。詳細はプレスリリースへhttp://www.daiichisankyo.co.jp/news/detail/004316.htmlhttp://www.astrazeneca.co.jp/activity/press/2012/12_4_17.html

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肺塞栓症に対するリバーロキサバン、標準療法に非劣性

肺塞栓症の初期治療および長期治療に対する、経口第Xa因子阻害薬リバーロキサバン(商品名:イグザレルト)の固定用量レジメンは、標準的な抗凝固療法との比較で非劣性であり、ベネフィット対リスク特性が改善されていることが報告された。EINSTEIN–Pulmonary Embolism(PE)Study研究グループの検討報告で、NEJM誌2012年4月5日号(オンライン版2012年3月26日号)で発表された。リバーロキサバンの固定用量レジメンは、検査室監視が不要で、効果は深部静脈血栓症治療の標準的な抗凝固療法と同程度であることが示されていた。そこで、肺塞栓症の治療をシンプルにする可能性があることから検討が行われた。4,832例をリバーロキサバン対標準療法に無作為化研究グループによる無作為化薬剤名表示イベント主導型非劣性試験は、深部静脈血栓症の有無にかかわらず、急性症候性肺塞栓症を呈した4,832例を、リバーロキサバン投与群(1日2回15mgを3週間、その後は1日1回20mg)と、標準療法群(エノキサパリン投与後、用量調整ビタミンK拮抗薬を投与)に無作為に割り付け、3、6、12ヵ月時点で比較した。主要有効性アウトカムは、症候性静脈血栓塞栓症の再発とし、主要安全性アウトカムは、重大出血または重大ではないが臨床的に意義のある出血とした。イベント発生率、有害事象とも標準療法を上回る結果結果、リバーロキサバン群は、主要な有効性アウトカムにおいて標準療法群に対し非劣性(非劣性マージン2.0、P=0.003)で、イベント発生率はリバーロキサバン群の50件(2.1%)に対し、標準療法群は44件(1.8%)だった(ハザード比:1.12、95%信頼区間:0.75~1.68)。主要安全性アウトカムは、リバーロキサバン群10.3%に対し標準療法群11.4%の患者に認められた(同:0.90、0.76~1.07、P=0.23)。重大出血は、リバーロキサバン群26例(1.1%)、標準療法群52例(2.2%)で観察された(同:0.49、0.31~0.79、P=0.003)。他の有害事象の発生率は両群で同程度だった。(朝田哲明:医療ライター)

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がん診断後に、自殺、心血管死が増大:スウェーデン

スウェーデン人約600万人を対象とした大規模なヒストリカル・コホート研究の結果、がんとの診断を受けた人は、受けなかった人と比べて、自殺および心血管系の死亡が増大することが明らかにされた。スウェーデン・Karolinska InstitutetのFang Fang氏らの報告で、NEJM誌2012年4月5日号で発表された。がんと診断されることは、精神的外傷となる経験であり、がんという疾患やその治療による影響以上に、差し迫った有害な影響をもたらす可能性が指摘されていた。約600万人を対象にヒストリカル・コホート研究を実施研究グループは、がん診断直後の自殺または心血管原因による死亡リスクとの関連を調べるため、スウェーデン人6,07万3,240人を対象に、1991年から2006年のデータに基づき、ポアソン回帰モデルと負の二項回帰モデルを用いたヒストリカル・コホート研究を行った。解析では、未測定の交絡因子を補正するため、コホート内で自殺または心血管疾患で死亡したすべてのがん患者について、コホート内自己対照ケースクロスオーバー解析を行った。診断直後に自殺・心血管死ともリスク上昇がんのない人と比較して、がんと診断された患者の自殺の相対リスクは、診断直後の1週間で12.6(95%信頼区間:8.6~17.8、29例、発生率2.50/1,000人年)、1年時点では3.1(同:2.7~3.5、260例、発生率0.60/1000人年)だった。また、がん診断後の心血管死亡の相対リスクは、診断直後の1週間が5.6(同:5.2~5.9、1,318例、発生率、116.80/1,000人年)、診断後4週間が3.3(同:3.1~3.4、2,641例、発生率65.81/1000人年)だった。リスク上昇は、診断後1年で急速に減速した。リスク上昇は、特に予後不良のがんで顕著だった。主要な解析の結果は、症例クロスオーバー解析によって確認した。(朝田哲明:医療ライター)

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新型血管造影X線診断装置「Allura Clarity」ファミリー 発売

フィリップス エレクトロニクス ジャパンは13日、新型血管造影X線診断装置「Allura Clarity」ファミリーの販売を開始することを発表した。Allura Clarityファミリーは、医療現場で最も強く要求される、画質の向上と被ばくの低減の両立を実現し、たとえば同社従来品と比較した場合、ほぼ同じ画質を維持して被ばく量を73%低減することができるという。近年、X線装置を使用した血管内治療は、より複雑・高度化し、治療に要する時間も長時間化している。このような高度な治療に際して正確な診断を行うためには、以前にも増して高画質が求められる一方で、長時間の検査・治療や高画質への要求は患者および医療スタッフへの被ばくの増加にもつながっており、被ばくの低減も大きな課題となっている。また、(1)画像処理技術の向上によりリアルタイム作動が可能になり、動きのある部位でもノイズやアーチファクトを低減できる(2)自由度の高いデジタル画像処理技術をX線管からモニタまで適用し、心臓領域、脳神経外科領域といったそれぞれのアプリケーションに最適化された画像処理がされ、インターベンションにおいて被ばくを抑えつつ高画質を実現した(3)システムの500以上のパラメータをアプリケーションごとに調整でき、大容量X線管のMRC tubeも被ばくの低減に貢献している、といった技術的特長が挙げられる。Allura Clarityファミリーの製品ラインアップは、循環器用シングルプレーンシステム FD10、循環器用バイプレーンシステム FD10/10、頭腹部・全身用シングルプレーンシステム FD20、頭腹部・全身用バイプレーンシステム FD20/10、20/20。詳細はプレスリリースへhttp://www.newscenter.philips.com/jp_ja/standard/about/news/healthcare/120413_allura_clarity.wpd

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マンモグラフィに超音波やMRIを追加すると?

乳がん検出のため、マンモグラフィ検査に超音波検査やMRIを追加実施すると、乳がん検出の感受性は向上することが示された。ただし、疑陽性所見も増大する。米国Magee-Womens HospitalのWendie A. Berg氏らが、乳がんハイリスクの女性約2,800人について行った試験で明らかにしたもので、JAMA誌2012年4月4日号で発表した。マンモグラフィでは見つからない小さなリンパ節陰性乳がんも、年1回の超音波スクリーニングで検知可能とされ、さらにMRIは、マンモグラフィと超音波スクリーニングでは検出不可能な乳がんを見つけられる可能性があるとされる。Berg氏らは、それらを踏まえて本検討を行った。110人が乳がんと診断、マンモグラフィによる検出は33人のみ研究グループは、2004年4月~2006年2月にかけて、21ヵ所の医療機関を通じて、乳がんリスクが高い人と高密度乳腺の人、合わせて2,809人の女性について、マンモグラフィ検査と超音波検査による、年1回の乳がん検診を行った。3回の検診終了後、うち703人については、MRI検査も行った。そして、生検と1年間の臨床的追跡により、乳がんの有無を確認した。主要アウトカムは、乳がん検出率、感受性、特異性、陽性適中率とがん期間発生率だった。被験者のうち2,662人が7,473回のマンモグラフィと超音波を受けた。結果、乳がんの診断を受けたのは110人(111診断)だった。そのうち、マンモグラフィのみで検出されたのは33人、超音波検査のみが32人、両検査による検出が26人だった。また、マンモグラフィと超音波検査後のMRIで検出されたのは9人、いずれの検査でも検出されなかったのは11人だった。感受性、マンモグラフィのみ0.52、超音波を加えると0.76、MRIで1.00にマンモグラフィと超音波検査の、乳がん検出に関する感受性は0.76、特異度は0.84、陽性適中率は0.16だった。マンモグラフィ検査のみだと、感受性は0.52、特異度は0.91、陽性適中率は0.38だった。一方、MRI検査を行い結果が得られた612人についてみると、マンモグラフィと超音波にMRIを加えた人では、感受性は1.00、特異度は0.65、陽性適中率は0.19と、感受性が向上した。同グループの、マンモグラフィと超音波を受けた場合の感受性は0.44、特異性は0.84、陽性適中率は0.18だった。乳がん1例を検出するための必要検査数は、マンモグラフィ127回、補足検査としての超音波検査は234回、マンモグラフィ検査と超音波検査の結果が共に陰性だった場合のMRI検査は68回だった。(當麻あづさ:医療ジャーナリスト)

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フルオロキノロン系薬の網膜剥離発症リスクを検討

 経口フルオロキノロン系薬服用中は、網膜剥離発症リスクが約4.5倍に増大することが報告された。一方で1週間以内、1年以内の使用歴は同リスクを増大しないことも示されている。カナダ・Child and Family Research Institute of British ColumbiaのMahyar Etminan氏らが、約99万人を対象としたコホート内症例対照研究の結果、明らかにしたもので、JAMA誌2012年4月4日号で発表した。フルオロキノロン系薬の眼毒性については、多くの症例報告があるものの、網膜剥離発症リスクとの関連についての研究報告はこれまでほとんど行われていなかったという。追跡期間中央値1.7年で網膜剥離は4,384人 研究グループは、2000年1月~2007年12月の間に、カナダのブリティッシュコロンビア州で眼科医の診察を受けた98万9,591人について、コホート内症例対照研究を行った。主要アウトカムは、網膜剥離発症と、経口フルオロキノロン系薬の服薬状況(現在、最近、過去に服用)との関連だった。その結果、網膜剥離を発症したのは、同コホートのうち4,384人だった。発症者とそのコントロール群の平均年齢は、ともに61.1歳(標準偏差:16.6)、うち男性はケース群が58.2%、コントロール群は43.5%だった。追跡期間の中央値は、1.7年だった。フルオロキノロン系薬服用中の膜剥離発症リスク絶対増加は、4人/1万人・年 経口フルオロキノロン系薬を現在服用中の人の網膜剥離発症リスクは、使用していない人に比べ、約4.5倍増大した(補正後発症率比:4.50、95%信頼区間:3.56~5.70)。一方、1~7日前までの服用者(補正後発症率比:0.92、同:0.45~1.87)、また8~365日前服用者(同発症率比:1.03、同:0.89~1.19)については、いずれも網膜剥離発症リスクの増大は認められなかった。 経口フルオロキノロン系薬使用中の網膜剥離発症リスクの絶対増加は、4人/1万人・年だった。有害事象発症必要数は、2,500人だった。

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イグザレルト 肺塞栓症治療と深部静脈血栓症、PE再発抑制の適応症に関し、欧州連合の製造販売承認を申請

独バイエル ヘルスケア社は12日、経口抗凝固剤イグザレルト(リバーロキサバン)を成人における肺塞栓症(PE:pulmonary embolism)の治療、ならびに深部静脈血栓症(DVT:deep vein thrombosis)およびPEの再発抑制の適応症で、欧州医薬品庁(EMA:European Medicines Agency)に製造販売承認申請を行ったと発表した。リバーロキサバンは、静脈・動脈血栓症の主要な領域の大部分で、すでに承認されている。今回の承認申請は、グローバル第III相臨床試験 EINSTEIN-PEのデータに基づき行われた。試験結果は、今年3月に米国心臓病学会(ACC:American College of Cardiology)第61回年次学術集会で発表され、同時にニュー・イングランド・ジャーナル・オブ・メディシン(10.156/NEJMoa1113572)に掲載された。EINSTEIN-PE試験は、リバーロキサバン15mg1日2回を3週間投与した後、20mg 1日1回投与する経口単剤療法と、エノキサパリンを皮下注射した上で、その後、ビタミンK拮抗剤を投与する既存の標準治療法を比較したもの。同試験に参加した急性症候性PE患者4,833人は、3、6または12ヵ月の治療を受けたという。リバーロキサバンは、主要評価項目である症候性DVTと非致死性・致死性PEの複合からなる再発性症候性VTEの減少に関し、既存の標準治療法に少なくとも劣らない有効性を示したとのこと。全体的な出血事象発現頻度は治療グループ間で同程度であったが、重要なことは、リバーロキサバンは重大な出血事象の発現頻度が有意に低かったことだ。EINSTEIN-PE試験は、約1万人の静脈血栓症の治療に関し、リバーロキサバンの安全性と有効性を評価したグローバルEINSTEINプログラムの第III相臨床試験3試験のうちの一つ。ほかの2試験(EINSTEIN-DVT試験とEINSTEIN-EXT試験)は、ニュー・イングランド・ジャーナル・オブ・メディシンに一緒に掲載された(10.1056/NEJMoa1007903)。イグザレルトは、2011年12月9日に、成人における急性DVT発症後の治療、ならびに再発性DVTおよびPE発症抑制の適応症に関し、欧州委員会から製造販売承認に関する承認を取得している。詳細はプレスリリースへhttp://byl.bayer.co.jp//scripts/pages/jp/press_release/press_detail.php?file_path=2012%2Fnews2012-04-13.html

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「ACC/AHA末梢動脈疾患診療ガイドライン2011」改訂のポイント

米国心臓病学会財団(ACC)と米国心臓協会(AHA)は、2005年に策定した末梢動脈疾患(PAD)の診療ガイドラインを見直し、2011改訂版を公表した。5年間で集積されたエビデンスを基に下記についての見直しが図られ、患者管理と予防の新たな臨床判断の指標とすることを促している。足関節上腕血圧比(ABI)、足趾腕血圧比(TBI)検査にかかる勧告見直し禁煙指導に関する勧告見直し抗血小板療法に関する勧告見直し重症肢虚血に対する勧告見直し腹部大動脈瘤に対する勧告見直しガイドライン2011の特徴は、下肢PAD予防と早期発見の重要性がさらに強調されたことである。まず、PADの過少診断を防ぐため、足関節上腕血圧比(ABI)実施対象患者の見直しが行われた。具体的には、2005年版では、対象者のひとつに「70歳以上」があったが、2011年版では、「65歳以上」に改訂された(クラスI、エビデンスレベルB)。その上で、ABI値について、正常値は1.0~1.4、異常値は0.9以下とし、0.91~0.99は境界値と明確に定義した(クラスI、エビデンスレベルB)。また、治療においては、禁煙指導と抗血小板薬に対する変更があった。禁煙指導については、下肢PAD患者に対する心血管イベントの抑制効果のエビデンスは乏しかったものの、医師の介入による禁煙率の上昇という点を評価し、プライマリ・ケア医による積極的な禁煙プログラムの推奨強化を図っている(表1)。薬物療法については、アスピリンおよびクロピドグレルのクラスIとしての位置づけに変更はなかったが、文言の明確化が図られた。新たな推奨項目として、クラスIIaとIIbが加えられた(表2)。重症肢虚血や腹部大動脈瘤に対する、手術とバルーン血管形成術のアウトカムについては、その一方の優位性を示す長期試験結果がないため、患者の個別の状態に応じ、最も適切な動脈瘤修復の方法を選択すべきであるとされた。なお今回の改定では、腎・腸間膜動脈疾患については、新たなエビデンスが乏しいため、同分野における見直しは行われなかった。表1 禁煙指導に関する勧告【2011年勧告の主な変更ポイント】●クラスⅠ1.喫煙者または喫煙歴のある患者は、毎回の診察時にタバコ使用に関する現状について問診を受けるべきである。(エビデンスレベルA)<新たな勧告>2.(喫煙者の)患者には、禁煙のために、薬物療法や(または)禁煙プログラムへの紹介を含む禁煙のための計画策定やカウンセリングを行うべきである。(エビデンスレベルA)<新たな勧告>3.下肢PADの患者で、タバコや他の種類のタバコを使用する人は、診察を受けるすべての医師から禁煙を勧められ、行動療法や薬物療法の提供を受けるべきである。(エビデンスレベルC)<以前の勧告の変更。文言を明確化し、エビデンスレベルをBからCに変更>4.患者に禁忌や他のやむにやまれぬ臨床適応がない限り、バレニクリン、ブプロピオン、ニコチン置換療法のうち、1つ以上の薬物療法を提供するべきである。(エビデンスレベルA)<新たな勧告>表2 抗血小板薬と抗血栓薬に関する勧告【2011年勧告の主な変更ポイント】●クラスⅠ1.抗血小板療法は、間欠性跛行または重症肢虚血、下肢血行再建術歴(血管内または外科的)や下肢虚血による切断術歴のある人を含む、症候性アテローム性下肢PADの患者に対し、心筋梗塞や脳卒中、血管死リスクを減少する。(エビデンスレベルA)<以前の勧告の変更。文言を明確化>2.アスピリン(一般的には75~325mg/日)は、間欠性跛行または重症肢虚血、下肢血行再建術歴(血管内ステント留置術または外科的)や下肢虚血による切断術歴のある人を含む、症候性アテローム性下肢PADの患者に対し、心筋梗塞や脳卒中、血管死リスクを減少する、安全で効果的な抗血小板療法として推奨される。(エビデンスレベルB)<以前の勧告の変更。文言を明確化し、エビデンスレベルをAからBに変更>3.クロピドグレル(75mg/日)は、間欠性跛行または重症肢虚血、下肢血行再建術歴(血管内ステント留置術または外科的)や下肢虚血による切断術歴のある人を含む、症候性アテローム性下肢PADの患者に対し、心筋梗塞や虚血性脳卒中、血管死リスクを減少するための、アスピリンの代替となる安全で効果的な抗血小板療法として推奨される。(エビデンスレベルB)<以前の勧告の変更。文言を明確化>●クラスIIa1.抗血小板療法は、ABIが0.90以下の無症候性の人に対し、心筋梗塞や脳卒中、血管死リスクを減少させる可能性がある。(エビデンスレベルC)<新たな勧告>●クラスIIb1.ABIが0.91~0.99の、ボーダーラインの無症候性の人に対する抗血小板療法が、心筋梗塞や脳卒中、血管死リスクを減少する効果があるかどうかについては、まだ立証されていない。(エビデンスレベルA)<新たな勧告>2.アスピリンとクロピドグレルの併用は、間欠性跛行または重症肢虚血、下肢血行再建術歴(血管内ステント留置術または外科的)や下肢虚血による切断術歴のある人で、出血リスクの増大がなく、既知の心血管リスクの高い人を含む、症候性アテローム性下肢PAD患者に対して、心筋梗塞や脳卒中、血管死リスクの減少を目的に考慮しても良い。(エビデンスレベルB)<新たな勧告>●クラスIII(利益なし)1.アテローム性下肢PADの患者に対し、有害心血管虚血イベントのリスク減少を目的に、ワルファリンを抗血小板療法へ追加投与することは、利益がなく、大出血リスクの増大のために、潜在的に有害となる。(エビデンスレベルB)<以前の勧告の変更。エビデンスレベルをCからBに変更>参照Rooke TW, et al. 2011 ACCF/AHA Focused Update of the Guideline for theManagement of Patients With Peripheral Artery Disease (updating the 2005 guideline):a report of the American College of Cardiology Foundation/American Heart AssociationTask Force on Practice Guidelines. J Am Coll Cardiol. 2011; 58: 2020-2045.

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【ご案内】日本小児科学会にてクーポン付フリーペーパー配布します!

株式会社ケアネットは4月20日~22日、福岡で開催される「第115回日本小児科学会学術集会」の医療品・機器展示会場にてケアネット・ドットコムの記事を抜粋したフリーペーパーを配布します。本誌にはケアネット・ドットコムや、ケアネット+Styleの記事を紹介しており、ちょっとした空き時間の暇つぶしに最適です。また、学会の会場周辺の「おすすめレストラン情報」や本誌限定の特別クーポン券もついています。是非ケアネットのブースにお立ちよりください。 ※医療品・機器展示会場内の株式会社ケアネットのブースにて配布します。※本誌の内容が変更になる場合があります。予めご了承ください。 【第115回 日本小児科学会学術集会】日程:4月20日~22日会場:福岡国際会議場 福岡サンパレスホテル&ホール 第115回日本小児科学会学術集会:http://www2.convention.co.jp/jps115/index2.html ケアネット+Style:http://style.carenet.com/8174.html

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DPP-4阻害薬、メトホルミン単独で目標血糖値非達成例の二次治療として有効

 ジペプチジルペプチダーゼ4(DPP-4)阻害薬は、メトホルミン単独療法で目標血糖値が達成されなかった2型糖尿病患者の二次治療としてHbA1cの低下効果を発揮することが、ギリシャ・アリストテレス大学のThomas Karagiannis氏らの検討で示された。経口血糖降下薬であるDPP-4阻害薬は、2型糖尿病患者のHbA1cを著明に低下させ、体重増加や低血糖のリスクも少ない。種々の血糖降下薬に関する間接的なメタ解析では、二次治療薬としてのDPP-4阻害薬は他の薬剤と同等のHbA1c低下効果を有することが示唆されているが、既存の2型糖尿病の治療ガイドラインはDPP-4阻害薬の使用に関するエビデンスが十分ではないという。BMJ誌2012年3月31日号(オンライン版2012年3月12日号)掲載の報告。DPP-4阻害薬の有効性と安全性をメタ解析で評価研究グループは、2型糖尿病の成人患者におけるDPP-4阻害薬の有効性と安全性の評価を目的に、無作為化試験の系統的なレビューとメタ解析を行った。論文の収集には、データベース(Medline、Embase、Cochrane Library)、会議記録、試験登録、製薬会社のウェブサイトを使用した。解析の対象は、単独療法としてのDPP-4阻害薬とメトホルミンあるいはメトホルミンとの併用におけるDPP-4阻害薬と他の血糖降下薬(スルホニル尿素薬、ピオグリタゾン、グルカゴン様ペプチド1[GLP-1]作動薬、基礎インスリン)を比較した無作為化対照比較試験であり、HbA1cのベースラインからの変動について評価した試験とした。主要評価項目はHbA1cの変動、副次的評価項目はHbA1c<7%達成率、体重の変化、有害事象による治療中止率、重篤な有害事象の発生率などとした。HbA1c低下効果はメトホルミンに劣るが、悪心、下痢、嘔吐が少ない1万3,881例が参加した19試験に関する27編の論文が解析の対象となった。DPP-4阻害薬群は7,136例、他の血糖降下薬群は6,745例だった。抄録のみの1試験を除き、主要評価項目に関するバイアスのリスク評価を行ったところ、3論文では低かったが、9論文は不明、14論文は高いという結果だった。メトホルミン単独療法との比較では、DPP-4阻害薬はHbA1c低下効果(加重平均差[WMD]:0.20、95%信頼区間[CI]:0.08~0.32)および体重減少効果(WMD:1.5、95%CI:0.9~2.11)が低かった。二次治療におけるDPP-4阻害薬のHbA1c低下効果はGLP-1作動薬に比べて劣り(WMD:0.49、95%CI:0.31~0.67)、ピオグリタゾンとは同等で(WMD:0.09、95%CI:-0.07~0.24)、HbA1c<7%の達成率はスルホニル尿素薬を上回らなかった(リスク比:1.06、95%CI:0.98~1.14)。体重の変動については、DPP-4阻害薬はスルホニル尿素薬(WMD:-1.92、95%CI:-2.34~-1.49)やピオグリタゾン(WMD:-2.96、95%CI:-4.13~-1.78)よりも良好だったが、GLP-1作動薬ほどではなかった(WMD:1.56、95%CI:0.94~2.18)。二次治療としてのDPP-4阻害薬とメトホルミン単独あるいはメトホルミンとの併用におけるDPP-4阻害薬、ピオグリタゾン、GLP-1作動薬に関する試験では、いずれの治療群も低血糖の発生数は最小限であった。メトホルミン+DPP-4阻害薬とメトホルミン+スルホニル尿素薬併用療法の比較試験のほとんどでは、低血糖のリスクはスルホニル尿素薬を含む群でより高かった。重篤な有害事象の発生率はピオグリタゾンよりもDPP-4阻害薬で低かった。悪心、下痢、嘔吐の発生率はDPP-4阻害薬よりもメトホルミンやGLP-1作動薬で高かった。鼻咽頭炎、上気道感染症、尿路感染症のリスクはDPP-4阻害薬と他の薬剤で差はなかった。著者は、「DPP-4阻害薬は、メトホルミン単独療法で目標血糖値が達成されなかった2型糖尿病患者の二次治療としてHbA1cの低下効果を有するが、コストや長期的な安全性についても考慮する必要がある」と結論している。(菅野守:医学ライター)

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がんでアルツハイマー病のリスクが低下?

がん患者はアルツハイマー病のリスクが低く、アルツハイマー病患者はがんのリスクが低下するという逆相関の関係がみられることが、米ボストン退役軍人医療センターのJane A Driver氏らの検討で示された。パーキンソン病ではがんのリスクが低減し、がんと神経変性疾患は遺伝子や生物学的経路を共有することが示されている。がんとアルツハイマー病の発症は逆相関することが示唆されているが、この関係はがんサバイバーに限定的な死亡の結果(アルツハイマー病発症年齢に達する前に死亡)なのか、それともアルツハイマー病患者におけるがんの過小診断(重度認知障害患者ではがん症状の検査が少ない)によるものかは不明だという。BMJ誌2012年3月31日号(オンライン版2012年3月12日号)掲載の報告。フラミンガム心臓研究のデータを使用した前向きコホート試験研究グループは、フラミンガム心臓研究のデータを用いてがんとアルツハイマー病のリスクの関連を評価し、アルツハイマー病の有無別のがんのリスクを推定するために、地域住民ベースのプロスペクティブなコホート試験および年齢、性別をマッチさせたコホート内症例対照試験を実施した。対象はベースライン(1986~1990年)時の年齢が65歳以上で、認知症がみられない1,278人とし、がんの既往歴の有無に分けて解析した。アルツハイマー病とがんのリスクのハザード比(HR)と95%信頼区間(CI)を算出した。喫煙関連がん患者ではアルツハイマー病リスクが約4分の1に低下平均フォローアップ期間10年の間に、221人がアルツハイマー病の可能性ありと診断された。年齢、性別、喫煙状況で調整すると、がんサバイバーは非がん者に比べアルツハイマー病のリスクが有意に低かった(HR:0.67、95%CI:0.47~0.97)。特に、喫煙関連がん患者のアルツハイマー病リスク(HR:0.26、95%CI:0.08~0.82)は、非喫煙関連がん患者(HR:0.82、95%CI:0.57~1.19)に比べ低下していた。このアルツハイマー病のリスク低下とは対照的に、喫煙関連がん患者は脳卒中のリスクが2倍以上に増大していた(HR:2.18、95%CI:1.29~3.68)。コホート内症例対照試験では、アルツハイマー病患者は対照群に比べがんのリスクが有意に約60%低下していた(HR:0.39、95%CI:0.26~0.58)。著者は、「がんサバイバーは非がん者に比べアルツハイマー病のリスクが低く、アルツハイマー病患者はがんのリスクが低下していた」と結論し、「アルツハイマー病のリスクは喫煙関連がん患者で最も低く、これは生存バイアスのみでは十分には説明できない。このパターンはがんとパーキンソン病の関連に類似しており、がんと神経変性疾患には逆相関の関係があることが示唆される」と指摘している。(菅野守:医学ライター)

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富士フイルム 静岡がんセンターとCTの類似症例検索システムを開発

富士フイルムは10日、静岡県立静岡がんセンターと共同で人工知能の技術を用いて医師の画像診断をサポートする世界で初めての「類似症例検索システム」の開発に成功したと発表した。富士フイルムは、同システムは本年秋に発売予定。まずは、肺がんを対象に類似CT画像検索機能を提供するという。「類似症例検索システム」は、富士フイルムの人工知能の技術に、静岡がんセンターの約1000例の確定診断のついた豊富な症例データベースを組み合わせることで実現した。同社の医用画像情報システム「SYNAPSE(シナプス)」上で使用できる。同システムは、CT画像の読影を行う際に、組み込まれた症例データベースから、病変の特徴が類似した症例を瞬時に検索し、似ている順に複数表示する。医師は、表示された画像を参考にして、検査画像と比較しながら画像診断を行うことができる。さらに、導入施設ごとに蓄積された過去の症例を追加登録することで、症例データを充実させることも可能だ。また、検索・表示された類似症例の診断結果をもとに、読影レポートの作成を効率的に行える機能も備えている。また、静岡がんセンターの読影実験による検証では、類似症例の検索は、約9割の確率で適切な症例が表示され、それを参考にして読影レポートの作成時間も短縮することができたという。同システムは、4月13日からパシフィコ横浜にて開催される「国際医用画像総合展(ITEM2012)」富士フイルムブースにて技術展示される。詳細はプレスリリースへhttp://www.fujifilm.co.jp/corporate/news/articleffnr_0626.html

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人工股関節全置換術、metal-on-metal関節で高い再置換率

人工股関節全置換術(THR)では、metal-on-metal関節は他の人工関節に比べ再置換を要する確率が高く、骨頭径が大きいほど5年再置換率が上昇することが、英国・ブリストル大学整形外科のAlison J Smith氏らの検討で示された。THRは極めて一般的な施術法だが、特に若年患者で人工関節が機能しなかったり、摩滅や転位に起因する弛緩によって再置換を要する場合があるという。これらの問題への対処法として、骨頭径が大きく摺動面がmetal-on-metalの人工関節の移植が行われるが、その耐用性は明らかではなく、セラミック製のceramic-on-ceramic関節の有用性も報告されている。Lancet誌2012年3月31日号(オンライン版2012年3月13日号)掲載の報告。3種の人工関節の耐用性を評価研究グループは、metal-on-metal関節は他のTHR用の人工関節(ceramic-on-ceramic関節、metal-on-polyethylene関節)に比べ耐用性が優れるかを評価し、さらに骨頭径の大きさが耐用性に及ぼす影響について検討を行った。2003~2011年までにNational Joint Registry of England and Walesに登録された初回THR施行患者40万2,051例(そのうち3万1,171例がmetal-on-metal関節)を解析の対象とした。多変量パラメータモデルを用いて、再置換術の施行率を推算した。骨頭径の大きなceramic-on-ceramic関節の有用性が高いmetal-on-metal関節は、ceramic-on-ceramic関節やmetal-on-polyethylene関節に比べ再置換率が高かった。60歳の男性の5年再置換率は骨頭径28mmで3.2%、52mmでは5.1%と、サイズが大きくなるに従って上昇した。若年女性の5年再置換率は、骨頭径28mmのmetal-on-polyethylene関節では1.6%であったが、46mmのmetal-on-metal関節では6.1%だった。これに対し、ceramic-on-ceramic関節では60歳男性の5年再置換率が、骨頭径28mmで3.3%、40mmでは2.0%と、サイズが大きくなるほど低下した。著者は、「metal-on-metal関節は耐用性が劣るため使用すべきではない」と結論づけ、「特に骨頭径の大きな人工関節を留置された若年の女性患者では注意深いモニタリングを要する。骨頭径の大きなceramic-on-ceramic関節は有用性が高く、継続的な使用が推奨される」としている。(菅野守:医学ライター)

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