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新規分子標的薬の開発に従来型の大規模臨床試験は必要か?~第10回日本臨床腫瘍学会学術集会

 がん治療における「個別化治療」は、最近の分子標的薬剤の開発によって現実化してきている。第10回日本臨床腫瘍学会学術総会(2012年7月26~28日、大阪国際会議場)のシンポジウム5「Biomarkerによる個別化治療の進歩」では、各領域がんの個別化治療の現状と将来展望について講演が行われた。「バイオマーカーに基づく非小細胞肺における治療開発」と題して講演を行った近畿大学の岡本勇氏は、新規分子標的薬の開発における臨床試験について、「非小細胞肺がんは、遺伝子変異別に薬剤を投与する時代になり、各遺伝子変異の頻度が非常に少ないこともわかってきたことから、従来型の大規模臨床試験による新薬開発からマインドを変える必要がある」と提言した。 非小細胞肺がんにおけるdriver oncogene mutationとしては、EGFR遺伝子変異、EML4-ALK融合遺伝子が代表的であるが、それぞれをターゲットとする薬剤としてEGFRチロシンキナーゼ阻害薬(ゲフィチニブ[商品名:イレッサ]、エルロチニブ[同:タルセバ]とALKチロシンキナーゼ阻害薬(クリゾチニブ[同:ザーコリ])が現在、実地臨床で使用できる。 また、現在、driver oncogene mutationとして、ROS1融合遺伝子とRET融合遺伝子が発見されている。ROS1融合遺伝子を持つ患者は肺腺がん患者の1.2%に見られ、クリゾチニブで高い効果が報告されている。RET融合遺伝子を持つ患者も肺腺がん患者の約1~2%存在し、これをターゲットとするバンデタニブ(国内未発売)の有効性と安全性については、国立がん研究センター東病院など5施設で医師主導治験により評価していく予定である。 このように、driver oncogeneが発見され、それをターゲットとする薬剤がある一方で、症例が非常に少ないという現状のなか、岡本氏は「どのような臨床試験を組むのか、どのような承認のプロセスをとるのか、どのように標準的治療のなかに組み込んでいくのかが、われわれが直面している1つの大きな問題」と考える。 さらに岡本氏は、私見として、「driver oncogene mutationという強力な分子的背景があり、前臨床で効果のある患者を特定でき、さらに臨床で高い効果が得られ、ある程度薬剤の安全性が認められる場合は承認し、その後の実地臨床で厳しく評価していけばよいのではないか」と述べた。

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「炭水化物」中心の食生活は認知症リスクを高める可能性あり

 食生活は生活習慣病の発症に関与するだけでなく、認知症の発症にも影響を及ぼすといわれている。では、どのような食生活が認知症リスクを高めるのか。Roberts氏らはカロリー摂取と認知症との関係を検討した。J Alzheimers Dis誌オンライン版2012年7月17日号の報告。 高齢者(年齢中央値:79.5歳)を対象とした集団ベースの前向きコホート研究により、毎日の総カロリーにおける主要な栄養素の割合と軽度認知障害(MCI)または認知症の発症との関係を調査した。追跡期間の中央値は3.7年(四分位数間範囲:2.5-3.9)。認知機能はベースラインおよび15ヵ月ごとの臨床認知機能評価法(CDR)スケール、神経学的評価、神経心理学テストにより評価した。カロリー摂取については、試験開始前に128項目に及ぶ食物に関するアンケートを実施し、1日の総カロリーや主栄養素摂取量を既成のデータベースを用い算出した。主栄養素摂取量は1日総カロリー当たりのタンパク質、炭水化物、総脂質の割合として計算された。主な結果は以下のとおり。・試験開始前に認知機能が正常であった937名のうち、200名はMCIまたは認知症であると診断された。・MCIまたは認知症のリスクは、炭水化物の摂取割合が高い方で上昇し(上位四分位ハザード比:1.89、95%信頼区間:[1.17~3.06]、p=0.004)、脂質の摂取割合が高い方(0.56 [0.34~0.91]、p=0.03)やタンパク質の摂取割合が高い方(0.79 [0.52~1.20]、p=0.03)では減少した。・炭水化物からのカロリー摂取率が高く、脂質およびタンパク質からの摂取率が低い高齢者では、MCIまたは認知症の発症リスクが増加する可能性が示唆された。関連医療ニュース ・認知症を予防するには「体を動かすべき」 ・なぜ、うつ病患者はアルツハイマー病リスクが高いのか? ・うつ病予防に「脂肪酸」摂取が有効?

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急性虚血性脳卒中院内30日死亡リスクモデル、重症度を盛り込むことで予測能改善

急性虚血性脳卒中30日院内死亡リスクモデルは、脳卒中の重症度を示す米国国立衛生研究所脳卒中スケール(NIHSS)を盛り込むことで、予測能が有意に改善することが明らかにされた。これまで同スケールの有無によるモデル予測能についてはほとんど検討されていなかったが、米国・カリフォルニア大学ロサンゼルス校のGregg C. Fonarow氏らが、13万人弱の患者について行った試験で明らかにしたもので、JAMA誌2012年7月18日号で発表した。発症30日院内死亡率は5.8%研究グループは、2003年4月~2009年12月にかけて急性虚血性脳卒中を発症し、全米782ヵ所の病院で治療を受けた12万7,950人について追跡した。院内30日死亡の予測モデルにNIHSS(神経学的検査指標15項目、スコア0~42で高いほど脳卒中の重症度が高い)を盛り込むことで、モデルの予測能が改善するかどうかを分析した。被験者は、メディケアの出来高払い制プランの加入高齢者。NIHSS平均値は8.23(標準偏差8.11)(中央値5、範囲2~12)だった。発症30日以内に死亡したのは1万8,186人(14.5%)で、うち発症時入院中の死亡は7,430人(5.8%)だった。モデルへのNIHSSスコア追加で、ネット再分類改善度は93.1%結果、NIHSSスコアを盛り込まない30日院内死亡モデルのC統計量は0.772(95%信頼区間:0.769~0.776)だったのに対し、盛り込んだ同モデルのC統計量は0.864(同:0.861~0.867)で識別能は有意に高かった(p

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C型肝炎へのシリマリン投与、ALT値の減少効果は認められず

C型肝炎に対するシリマリン(オオアザミ抽出物)の服用は、血中アラニンアミノ基転移酵素(ALT)値を低下する効果はないことが示された。米国・ノースカロライナ大学のMichael W. Fried氏らが、約150人のC型肝炎患者について行った無作為化二重盲検プラセボ対照試験の結果で、JAMA誌2012年7月18日号で発表した。シリマリンを服用する慢性肝炎患者は少なくないものの、その効果についてのエビデンスは明確ではなかったという。シリマリン420mgと700mgを投与し、24週後の変化を比較研究グループは、2008年5月~2010年5月にかけて、C型肝炎で血中ALT値が65U/T以上の154人について、米国内4ヵ所の医療機関を通じて無作為化二重盲検プラセボ対照試験を行った。被験者は、それまでにインターフェロン治療を受けていたが、治療効果は上がっていなかった患者で、無作為にシリマリン群(シリマリン420mg群と700mg群)とプラセボ群の3群に割り付け、それぞれ1日3回、24週間にわたり投与した。主要アウトカムは、24週時点の血中ALT値が45 U/L以下、または試験開始時から同値が50%以上減少し65 U/L未満を達成することだった。主要アウトカム達成率は3群で同等、血中ALT値の減少幅も有意差なし24週間後、主アウトカムを達成したのは、各群でそれぞれ2人に留まった(シリマリン420mg群:4.0%、シリマリン700mg群:3.8%、プラセボ群:3.8%)。試験開始時と比べ、血中ALT値の変化幅平均値もまた、シリマリン420mg群が-14.4U/L、シリマリン700mg群が-11.3U/L、プラセボ群が-4.3 U/Lと、治療群間の差は有意ではなかった(p=0.75)。また、HCV-RNA値や生活の質(QOL)測定値についても、24週間後の変化幅は、三群で同等だった。

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認知症を予防するには「体を動かすべき」

 超高齢社会に突入したわが国において、認知症の予防は重要な課題である。認知症予防に有効だと考えられている1つの方法に「運動」がある。Bowen氏は運動を行うことで認知症リスクに影響を与えるか否かを検証し、Am J Health Promot誌2012年7月号で報告した。 本研究は、HRSの身体活動に関するデータとADAMSの認知アウトカムデータを使用したプロスペクティブ研究(HRS:Health and Retirement Study、ADAMS:Aging, Demographics, and Memory Study)。対象は、3~7年間の身体活動に関する情報を有する認知症を発症していない71歳以上の高齢者808名である。身体活動はエアロビクス、スポーツ、サイクリング、重労働の家事などの活発な身体活動を週3回以上実施しているかどうかで評価した。認知症の診断は、専門医(神経心理学者、神経科医、老年科医、老年精神医学科医など)による神経心理学的テストにより評価した。分析には、人口統計学的特性などの因子を調整するためロジスティック回帰分析モデルを用いた。主な結果は以下のとおり。・認知症リスクと活発な身体活動には顕著な関係が認められた。・最終的には、活発な身体活動を行っていた高齢者では認知症と診断されるリスクが21%低くなると考えられる(p≦0.05)。・活発な身体活動は、認知症リスク低下の独立した危険因子の可能性がある。関連医療ニュース ・認知症予防のポイント!MCIへのアプローチ ・アルツハイマーの予防にスタチン!? ・なぜ、うつ病患者はアルツハイマー病リスクが高いのか?

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「痛み」の種類に応じた治療の重要性~全国47都道府県9,400人を対象とした実態調査~

 痛みとは本来、危険な外的刺激から身を守ったり、身体の異常を感知したりするなど、生命活動に必要なシグナルである。しかし、必要以上の痛みや原因のない痛みは防御機能として作用しないばかりか、健康や身体機能を損なう要因となるため、原因となる疾患の治療に加えて痛みのコントロールが必要となる。 ところが、日本では痛みに対する認識や治療の必要性が十分に知られていない。そのような実態を踏まえ、47都道府県9,400人を対象とした「長く続く痛みに関する実態調査」が実施され、その結果が2012年7月10日、近畿大学医学部奈良病院 整形外科・リウマチ科の宗圓 聰氏によって発表された。(プレスセミナー主催:ファイザー株式会社、エーザイ株式会社)●「痛み」とは 痛み(疼痛)はその病態メカニズムにより、怪我や火傷などの刺激により侵害受容器が持続的に刺激されて生じる「侵害受容性疼痛」、神経の損傷やそれに伴う機能異常によって生じる「神経障害性疼痛」、器質的病変はないものの、心理的な要因により生じる「心因性疼痛」の3つに大別される1)。 これらは疼痛の発生機序や性質が違うため治療法は異なるが、実際にはそれぞれの要因が複雑に絡み合っており、明確に分類することは困難である。とくに神経障害性疼痛は炎症が関与しないため、消炎鎮痛剤が効きにくく難治性であることが知られている。●神経障害性疼痛の特徴と診断 神経障害性疼痛は「知覚異常」、「痛みの質」、「痛みの強弱」、「痛みの発現する時間的パターン」という4つの臨床的な特徴がみられる1)。1.知覚異常: 自発痛と刺激で誘発される痛みの閾値低下(痛覚過敏など)2.痛みの質: 電撃痛、刺すような痛み、灼熱痛、鈍痛、うずく痛み、拍動痛など3.痛みの強弱: 弱いものから強いものまでさまざまである4.痛みの発現する時間的パターン: 自発性の持続痛、電撃痛など 神経障害性疼痛の診断アルゴリズムによると、疼痛の範囲が神経解剖学的に妥当、かつ体性感覚系の損傷あるいは神経疾患を示唆する場合に神経障害性疼痛を考慮する。そのうえで、神経解剖学的に妥当な疼痛範囲かどうか、検査により神経障害・疾患が存在するかどうかで診断を進める2)。●神経障害性疼痛の薬物治療 神経障害性疼痛の治療は薬物療法が中心となるが、痛みの軽減、身体機能とQOLの維持・改善を目的として神経ブロック療法、外科的療法、理学療法も用いられる。日本ペインクリニック学会の「神経障害性疼痛薬物治療ガイドライン」によると、以下の薬剤が選択されている2)。第1選択薬(複数の病態に対して有効性が確認されている薬物)・三環系抗うつ薬(TCA)  ノルトリプチン、アミトリプチン、イミプラミン・Caチャネルα2δリガンド  プレガバリン、ガバペンチン下記の病態に限り、TCA、Caチャネルα2δリガンドとともに第一選択として考慮する・帯状疱疹後神経痛―ワクシニアウイルス接種家兎炎症皮膚抽出液含有製剤(ノイロトピン)・有痛性糖尿病性ニューロパチー―SNRI(デュロキセチン)、抗不整脈薬(メキシレチン)、アルドース還元酵素阻害薬(エパルレスタット)第2選択薬(1つの病態に対して有効性が確認されている薬物)・ノイロトピン・デュロキセチン・メキシレチン第3選択薬・麻薬性鎮痛薬  フェンタニル、モルヒネ、オキシコドン、トラマドール、ブプレノルフィン なお、三叉神経痛は特殊な薬物療法が必要となり、第1選択薬としてカルバマゼピン、第2選択薬としてラモトリギン、バクロフェンが選択されている。●47都道府県比較 長く続く痛みに対する意識実態調査 調査結果 各都道府県の慢性疼痛を抱える人の考えや行動を明らかにするために、「47都道府県比較 長く続く痛みに対する意識実態調査」が実施された。 対象は慢性疼痛の条件を満たした20歳以上の男女9,400人(各都道府県200人)で、インターネットを用いて調査が行われた。主な結果は以下のとおり。・「痛みがあってもある程度、自分も我慢するべき」と考える人は74.3%(6,981人)、「痛いということを簡単に他人に言うべきではない」と考える人は55.7%(5,240人)であった。・長く続く痛みへの対処で、病医院へ通院していない人は50.1%(4,707人)であり、そのうち31.2%(1,470人)が「病院へ行くほどでもないと思った」と回答した。・痛みがあってもある程度、自分も我慢するべきと考える割合や、過去5年以内に1回でも通院先を変更した経験があったり、3回以上通院先を変更したりしている人の割合については地域差がみられた。・神経障害性疼痛を判定するスクリーニングテストの結果、20.1%(1,888人)に神経障害性疼痛の疑いがあった。・72.9%(6,849人)が「長く続く痛みの種類」を知らず、76.6%(7,203人)が「長く続く痛みの治療法を知らない」と回答した。 これらの結果より、宗圓氏は、日本では痛みを我慢することが美徳とされてきたが、痛みを我慢するとさまざまな要因が加わって慢性化することがあるため、早めに医療機関を受診することが重要であると述べた。 そして、痛みが長期間続くと不眠、身体機能の低下やうつ症状を併発することもあるため、治療目標を設定し、痛みの種類や症状に合わせて薬物療法、理学療法や心理療法も取り入れ、適切に治療を行う必要があるとまとめた。●プレガバリン(商品名:リリカ)について プレガバリンは痛みを伝える神経伝達物質の過剰放出を抑えることで鎮痛作用を発揮する薬剤であり、従来の疼痛治療薬とは異なる新しい作用機序として期待されている薬剤である。また、現在120の国と地域で承認され、神経障害性疼痛の第一選択薬に推奨されている。 さらに、2012年6月にプレガバリンは「線維筋痛症に伴う疼痛」の効能を取得した。線維筋痛症は全身の広い範囲に慢性的な疼痛や圧痛が生じ、さらに疲労、倦怠感、睡眠障害や不安感などさまざまな症状を合併し、QOLに悪影響を与える疾患である。国内に約200万人の患者がいると推計されるが3)、日本において線維筋痛症の適応で承認を受けている薬剤はほかになく、国内唯一の薬剤となる。国内用量反応試験、国内長期投与試験、外国後期第Ⅱ相試験、外国第Ⅲ相試験および外国長期投与試験において、副作用は1,680例中1,084例(64.5%)に認められた。主な副作用は浮動性めまい393例(23.4%)、傾眠267例(15.9%)、浮腫179例(10.7%)であった。なお、めまい、傾眠、意識消失等の副作用が現れることがあるため、服薬中は自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないように、また、高齢者では転倒から骨折に至る恐れがあるため注意が必要である。●疼痛治療の今後の期待 慢性疼痛は侵害刺激、神経障害に加え、心理的な要因が複雑に絡み合っている。さらに「長く続く痛みに関する実態調査」によって、疼痛を我慢して治療を受けていない患者の実態が明らかとなり、さまざまな要因が加わって疼痛が慢性化し、治療が難渋することが懸念される。 抗炎症鎮痛薬が効きにくいとされている神経障害性疼痛において、プレガバリンのような新しい作用機序の薬剤の登場により、痛みの種類に応じた薬剤選択が可能となった。患者と治療目標を設定し、適切な治療方法を選択することにより、今後の患者QOLの向上が期待される。

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働く世代や小児がん対策充実へ…新・がん対策推進計画

 7月26日、大阪で開催された第10回日本臨床腫瘍学会学術集会 公開講座にて、厚生労働省健康局がん対策・健康増進課 鷲見学氏は、過去5年間の「がん対策推進基本計画」のレビューを行うとともに、本年6月に改定された 新・がん対策推進基本計画 の特徴を紹介した。「がん対策推進基本計画」策定後の主な成果 「がんの年齢調整死亡率(75歳以上)を10年間で20%減少」という目標については、5年間で8.8%減少した。未達であるが、残りの5年間で達成に向けて進めていきたい。 また、すべての地域がん診療連携拠点病院で放射線治療機器(リニアック)、外来化学療室が設置された。緩和ケアについても研修事業を行い、5年間で3万人以上が緩和ケアの研修を終了している。がん登録については、5年前は35道府県だったが、平成24年4月時点では45道府県で実施されており、24年末には全都道府県でがん登録の制度がスタートする予定である。 拠点病院の充実については、2次医療圏に原則1つということであったが、現在は全国で397ヵ所と増加している。また、この全施設で相談支援センターを設置し、相談員を配置している。 がん検診の受診率については、向上しているものの目標の5割には到達していない。しかしながら、子宮頸がんの30、40代、乳がんの40代、50代など一部の年代層、一部のがん種では5割近くまで上がってきている。全体として、がん対策の枠組みが一定程度整備されてきており、今後5年間は質の向上が課題といえる。予算については、基本計画ができてから柱ができた。現在の予算額は約350億円であるが、厳しい財政状況のなか徐々に上昇してきている。新・がん対策推進基本計画 このような中、6月に「がん対策推進基本計画」が新たに策定された。今回は、働く世代や小児へのがん対策の充実が新たに加わったのが特徴である。また、死亡者の減少、QOLの向上に加え、がんになっても安心に暮らせる社会の構築を新しい目標として掲げている。 いまや、がんの5年生存率は56.9%に向上した。すなわち、がんの治療を受けながら仕事をしなければならない患者さんが増えているわけである。この方たちは2015年には533万人になると推定されている。 一方で、がんの罹病により勤務者の34%が依願退職あるいは解雇され、自営業者の13%が廃業しているという事実がある。こうした中、職場の理解を深める、ハローワークと相談支援センターをつなぎ合わせるなどを課題としながら進めていきたいと考えている。 また、働く世代のなかでも、女性のがん死亡率の上昇が問題となっている。乳がん、子宮頸がんについては、諸外国では死亡率が下がっているにもかかわらず、日本では上昇している。きわめて深刻な状況である。無料クーポンの拡大など検診受診率の向上を図っていきたい。 小児がんについては、現在2,000例から2,500例が新たに発生している。しかし、1施設に症例数が集まらず、質の向上が図れない、新薬の治験体制ができていないなどの課題がある。そのため、小児がん拠点病院を新たに立ち上げるとしている。 緩和ケアについては、緩和ケアセンターを立ち上げ、緊急病床の確保を検討している。 このように、総括していろいろな視点で、複眼的に政策を進め、がんになっても安心して暮らせる社会の構築をしていくと、と鷲見氏は述べた。(ケアネット 細田 雅之)

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ロタウイルス胃腸炎疾患啓発サイト「産後ロタ.jp」オープン

MSD株式会社は24日、7月20日の5価経口弱毒生ロタウイルスワクチン「ロタテック内用液」の発売を機に、ロタウイルス胃腸炎疾患啓発サイト「産後ロタ.jp」(PCサイト:http://35-rota.jp/、携帯サイト:http://35-rota.jp/m/)を開設した。産後ロタ.jpでは、ロタウイルス胃腸炎の症状やその原因となるロタウイルスに関する解説のほか、予防ワクチンに関する情報提供や体験談、Q&Aなどを紹介している。また、ロタウイルス胃腸炎とワクチンに関する用語をわかりやすく解説する用語辞典もある。さらに、子どもが罹患した際の家族の負担などをマンガでわかりやすく紹介した「とある家庭のロタウイルス胃腸炎」や、実際に子どもがロタウイルス胃腸炎に罹った母親の声なども掲載している。詳細はプレスリリースへhttp://www.msd.co.jp/newsroom/msd-archive/2012/Pages/product_news_0724.aspx

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遠隔健康管理、慢性疾患患者の緊急入院、死亡を減少

 血圧や血糖モニタリングなど遠隔健康管理(telehealth)は慢性疾患患者の、緊急入院および死亡の減少に結びつくことが報告された。英国ヘルスケア指針の独立検証機関であるNuffield TrustのAdam Steventon氏らが、英国保健省による資金提供プロジェクトの無作為化試験「Whole System Demonstrator」を解析した結果による。同試験はtelehealthとtelecareの統合アプローチの有効性について検証することを目的とする、英国保健省プロジェクトの多地域クラスター無作為化試験だった。BMJ誌2012年7月14日号(オンライン版2012年6月21日号)掲載報告より。遠隔健康管理介入群と通常ケア群に無作為化し12ヵ月間追跡試験は、居宅ベースの遠隔健康管理の介入がその後の健康や死亡に及ぼす影響を通常ケアと比較することを目的とし、イングランドの3地域(コーンウォール、ケント、ニューアム)を対象に行われた。介入群または通常ケア(対照)群の無作為化は一般診療所単位で行い、同地域179件が参加。それら診療所を通じて2008年5月~2009年11月の間に、糖尿病、慢性閉塞性肺疾患または心不全を有する3,230例が集められた。遠隔健康管理群には、患者-医師間の診断と指導管理の一部が遠隔通信で行われ、通常ケア群には遠隔健康管理以外の各居住地域で利用可能な医療サービスが行われた。主要評価項目は、試験期間の12ヵ月間に入院した患者の割合とした。なお、ベースラインでの被験者特徴は両群で類似していた。入院、死亡が有意に低下結果、12ヵ月の追跡期間中の入院の割合は、介入群が対照群と比較して有意に低かった(オッズ比:0.82、95%信頼区間:0.70~0.97、p=0.017)。同12ヵ月間の死亡率も、介入群(4.6%)が対照群(8.3%)と比べて有意に低かった(同:0.54、0.39~0.75、p

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出産前からの複数回訪問指導で小児肥満リスクを低下

出産前から2歳時まで、家族にフォーカスした訪問看護師による複数回の早期介入を行うことで、2歳時のBMI値が低下し、小児肥満症リスク因子の改善効果が示されたことが、オーストラリア・シドニー大学のLi Ming Wen氏らによる無作為化試験の結果、報告された。オーストラリアでは2~3歳児の5人に1人が過体重もしくは肥満で、乳幼児栄養(離乳食への切り替え時期や子どもの食習慣、テレビ視聴時間など)についての出産前を含む早期介入が提唱されているという。成人後の食習慣にも影響する乳幼児栄養の早期リスク因子について、低下層地域に多くみられるとのエビデンスが示されており、試験はシドニーの低下層地域で行われた。BMJ誌2012年7月14日号(オンライン版2012年6月21日号)掲載報告より。訪問看護師の指導介入による2歳時点のBMI変化を検証Healthy Beginnings Trialと命名された試験は2007~2010年の間、2歳時点のBMIについて、訪問看護師による複数回の早期介入による効果について検証することを目的に行われた。被験者は、シドニーの経済社会的に低下層の地域で行われ、667例の初産の母親とその乳児を対象とした。乳幼児栄養について特別に訓練を受けた訪問看護師による家庭訪問指導が、子どもの発育のマイルストーン時期(出産前、出生後1、3、5、9、12、18、24ヵ月時点)を目安に8回行われた。主要アウトカムは、BMI値(2歳児BMI値の範囲:男児14.12~18.41、女児13.90~18.02)とした。副次アウトカムは、2歳時の幼児栄養習慣、テレビ視聴時間などとした。平均BMI値、介入群が対照群よりも有意に低下試験を完了したのは497例(75%)だった。BMI値が追跡できなかった170例、有効でなかった14例の被験者データも含めた667例(割り付けは介入群337例、対照群330例)を対象とするintention to treat解析の結果、平均BMI値は、介入群が対照群よりも有意に低下したことが示された。各群の平均BMI値は、介入群16.53、対照群16.82で、差は0.29(95%信頼区間:0.55~0.02、p=0.04)だった。

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新たな選択肢か?!「抗精神病薬+COX-2阻害薬」自閉症の治療 

 社会性やコミュニケーション能力に問題が生じる発達障害の一種である自閉症。日本の推定患者数は36万人ともいわれている。自閉症の発症メカニズムは明らかになっていないが、炎症性の反応異常と関係していると考えられている。Asadabadi氏らは自閉症患者に対するCOX-2阻害薬であるセレコキシブの使用が、補助療法として有用であるかをランダム化二重盲検プラセボ対照試験にて検討した。Psychopharmacology (Berl)誌オンライン版2012年7月11日号の報告。 小児の外来自閉症患者40例を対象にプラセボ群(リスペリドン+プラセボ投与)とセレコキシブ群(リスペリドン+セレコキシブ投与)に無作為に割り付け、10週間の治療を行った。リスペリドンは3mg/日、セレコキシブは300mg/日を投与した。主要評価項目は異常行動チェックリスト(ABC-C)のサブスケールのうち興奮の変化とした。ABC-Cスケールは試験開始前および2、4、6、10週目に測定した。主な結果は以下のとおり。・各サブスケールにおける時間と治療の相互作用は、興奮(F[1.658、63.021]=13.580、 p

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避妊薬、妊産婦死の抑制に有効

開発途上国ではいまだに望まない妊娠が多く、避妊薬は妊産婦死亡率の低減のための有効な予防戦略であることが、米国・ジョンズ・ホプキンス大学のSaifuddin Ahmed氏らの調査で示された。避妊薬の使用により毎年ほぼ2億3,000万の出生が回避され、望まない妊娠の主要な予防戦略は家族計画であり、世界的な出生率(1人の女性の平均出産回数)の低下(1970年代初頭の4.7が2000年代末期には2.6へ)は主に避妊薬使用の増加によるという。妊産婦死の99%が開発途上国で発生しており、家族計画は開発途上国における妊産婦死の抑制に取り組む「安全な母性イニシアチブ(Safe Motherhood Initiative; SMI)」の4大目標の1つとされる。Lancet誌2012年7月14日号(オンライン版2012年7月10日号)掲載の報告。避妊薬による妊産婦死亡率の抑制効果を評価研究グループは、妊産婦死亡率に及ぼす避妊薬の効果を評価し、避妊薬の供給不足が満たされた場合に、国、地域、世界レベルでどの程度の死亡率の低減が見込めるかを検討した。3つのデータベース[世界保健機構(WHO)のMaternal Mortality Estimation Inter-Agency Group(MMEIG)データベース、国連(UN)の2010年World Contraceptive Useと2010年World Population Prospectsデータベース]から関連データを抽出した。反事実モデルを用いたアプローチ(モデルI)を適応し、MMEIG(WHO)の妊産婦死亡率予測法による解析を行い、172ヵ国における避妊薬の使用による妊産婦死の低減効果を推算した。別のモデル(モデルII)を用いて167ヵ国で同様の解析を行い、満たされていない避妊薬需要が満たされた場合の死亡率を予測した。避妊薬の満たされていない需要(unmet need)は、妊娠を回避あるいは間隔をあけたいと望むが避妊薬を使用していない妊娠可能女性(15~49歳)の割合と定義した。妊産婦死亡率が44%低減、使用しないと1.8倍にモデルIによる解析では、2008年に34万2,203人の妊産婦が死亡したが、避妊薬の使用により27万2,040人の妊産婦死が回避された(44%低減)。避妊薬を使用しない場合は、2008年の妊産婦死は1.8倍になると推定された。満たされていない避妊薬需要が満たされると、年間10万4,000人の死亡が回避されると予測された(29%低減)。著者は、「開発途上国では望まない妊娠がいまだに多く、避妊薬の需要が高い。避妊薬が、開発途上国における妊産婦死亡率を低減するための有効な予防戦略であることを示すエビデンスが得られた」と結論づけている。

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皆保険制度、実現にはサービスへのアクセスが課題

医療皆保険制度の実現には、医療サービスへのアクセスにおける物理的、財政的な障壁の解消が重要なことが、ロンドン大学公衆衛生学熱帯医学大学院のAnne Mills氏らがアフリカで行った調査で明らかとなった。医療皆保険制度は世界的に大きな関心事であり、とくに非正規労働者の保護に向けた医療財政制度に関する議論が続いている。最重要課題は、個々の財政制度やサービスの利用パターンの平等性だという。Lancet誌2012年7月14日号(オンライン版2012年5月15日号)掲載の報告。医療財政とサービス利用の平等性を全システム分析で検討研究グループは、ガーナ、南アフリカ、タンザニアにおける医療財政とサービス利用の平等性を全システム分析(公的領域と私的領域の統合解析)により検討した。医療財政制度、高額医療支出、医療利益配分の進展性(progressivity)を算定し、量的な解析結果を解釈するための質的データを収集した。質的データにつき、地理的利用可能性(availability)、経済的利用可能性(affordability)、受容可能性(acceptability)に関する主題分析を行った。平等性の解析により、適正な財政制度実現の指針が得られる3国とも、医療財政は直接税により全般的に進展していた。間接税の医療費への配分は南アフリカでは減少していたが、ガーナとタンザニアでは増加していた。自己負担分は3国とも減少していた。正規領域以外からの医療保険負担はガーナとタンザニアでは減少していた。3国とも全体的な医療利益配分は富裕層で多く、疾病負担は低所得層で大きかった。皆保険制度の実現に向けた最大の課題は、3国とも、必要とされる適切な医療サービスへのアクセスだった。著者は、「医療財政やサービス利用の平等性を解析することで、財政制度の拡大や、医療保険未加入の非正規労働者の健康を考慮した適正な財政制度に関する問題提起の指針がもたらされる」とし、「皆保険制度を現実のものとするには、医療サービスへのアクセスに対する物理的、財政的な障壁の解消に取り組む必要がある」と指摘している。

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太る!境界性人格障害「MetS有病率2倍」

 境界性人格障害(BPD)患者は拒食症や過食症といった摂食障害を併発することが少なくない。そして、摂食障害はメタボリックシンドローム(MetS)と関係しており、将来の2型糖尿病や冠動脈疾患の発症に影響を及ぼすと考えられる。Kahl氏らはBPD患者のMetS有病率やリスクファクターを検討した。Eur Arch Psychiatry Clin Neurosci誌オンライン版2012年7月10日号の報告。対象は、DSM-Ⅳ診断基準を満たすBPD患者135名(コントロール群:プライマリケア患者1,009名)。MetSの頻度はAHA/NHLBI基準を用いた。主な結果は以下のとおり。・BPD患者におけるMetS有病率は、コントロール群と比較し2倍以上高かった(23.3% : 10.6% 、p

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