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CMRは心電図より無症候性心筋梗塞を高率に検出する

 高齢者で心血管核磁気共鳴画像法(CMR)により無症候性心筋梗塞が検出された人は、症候性心筋梗塞患者よりも死亡率が約1.5倍高いことが明らかにされた。一方で心電図(ECG)により無症候性心筋梗塞が検出された人では、死亡率の増大が認められなかった。米国国立衛生研究所(NIH)のErik B. Schelbert氏らが、約900人について行った地域ベースのコホート試験から報告したもので、JAMA誌2012年9月5日号で発表した。無症候性心筋梗塞の検出は予後予測にとって重要だが、ECGでは同検出能に限界があるとされていた。900人超について、心筋梗塞発症率を調査、死亡率を比較研究グループは、アイスランドに居住する1907~1935年出生の人が参加する地域無作為抽出コホート「AGES Reykjavik Study」(被験者数5,764人)の中から、2004~2007年に登録された936人(67~93歳)を2011年9月まで追跡した。心筋梗塞発症率と死亡率について、症状があり入院記録や診療録が確認された患者群と、無症状でCMRまたはECGで検出された患者群について、それぞれ比較した。被験者の平均年齢は76歳、うち52%が女性だった。CMRによる無症候性心筋梗塞検出は、ECG検出よりも有意に高率結果、症候性心筋梗塞が確認できたのは91人(9.7%、95%CI:8~12)だった。無症候性心筋梗塞は、CMR検出群は157人(17%、同:14~19)で、ECG検出群46人(5%、同:4~6)よりも有意に高率だった(p

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心筋梗塞後のクロピドグレルの効果は、糖尿病合併の有無で違いがあるか?

 心筋梗塞発症後のクロピドグレル(商品名:プラビックス)服用について、糖尿病がある人は、ない人に比べ、全死亡リスクや心血管死リスクへの有効性が低下することが報告された。デンマーク・コペンハーゲン大学のCharlotte Andersson氏らが、心筋梗塞発症患者約6万人について追跡し明らかにしたもので、JAMA誌2012年9月5日号で発表した。糖尿病患者は、クロピドグレルを服用しているにもかかわらず、薬力学試験において高い血小板反応性が認められている。臨床試験においては、糖尿病患者へのクロピドグレル服用効果が非糖尿病患者と同等であるか否かについて、明らかな結果は出ていなかったという。被験者の12%が糖尿病、6割がクロピドグレル服用研究グループは、2002~2009年にかけて、デンマークで心筋梗塞により入院後、生存退院し、退院後30日以内には冠動脈バイパス術を行わなかった5万8,851人を対象に、退院後1年時点まで追跡した。クロピドグレルの服用とアウトカムについて、糖尿病の有無により比較した。主要アウトカムは、全死亡率、心血管死と、心筋梗塞または全死亡の複合アウトカムだった。被験者のうち、糖尿病が認められたのは7,247人(12%)だった。また、試験開始時点でクロピドグレルを服用していたのは3万5,380人(60%)だった。結果、心筋梗塞または全死亡の複合アウトカム発生は、糖尿病患者では25%(1,790人)、非糖尿病患者は15%(7,931人)だった。そのうち死亡は、糖尿病患者17%(1,225人)、非糖尿病患者は10%(5,377人)だった。死亡において心血管系イベントに起因する死亡は、糖尿病患者80%(978人)、非糖尿病患者は76%(4,100人)だった。死亡リスク、クロピドグレルで糖尿病患者は0.89倍、非糖尿病患者は0.75倍に糖尿病患者について、クロピドグレル服用群の補正前全死亡率は13.4/100人・年に対し、クロピドグレル非服用群の同死亡率は29.3/100人・年だった。一方、非糖尿病患者では、クロピドグレル服用群の補正前全死亡率は6.4/100人・年に対し、クロピドグレル非服用群の同死亡率は21.3/人・年だった。クロピドグレル服用の死亡率低下についての有効性について糖尿病の有無で比較したところ、糖尿病群の死亡ハザード比は0.89(95%CI:0.79~1.00)であったのに対し、非糖尿病群は0.75(同:0.70~0.80)で、糖尿病群の有効性の低下が認められた(相互作用に関するp=0.001)。心血管死についても、クロピドグレル服用糖尿病群のハザード比が0.93(同:0.81~1.06)であったのに対し、非糖尿病群は0.77(同:0.72~0.83、同p=0.01)だった。しかし、複合エンドポイントに関するクロピドグレルの有効性は両群で有意差はなく、ハザード比はそれぞれ1.00(同:0.91~1.10)、0.91(同:0.87~0.96)だった(p=0.08)。傾向スコア適合モデルでも同程度の結果が得られた。

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高齢者うつ病患者への運動療法は有効

 高齢者ではうつ病の罹患率が高いが十分な治療が行われていない。そのため、治療戦略として運動を提唱することは、公衆保健上の優先課題である。英国のBridle氏らは高齢者の抑うつ症状に対する運動療法の効果を評価した。Br J Psychiatry誌2012年9月号の報告。 高齢者のうつ病と運動に関する無作為化比較試験のシステマティックレビューとメタ解析を実施した。その際、参加者の適格性を決定するうつ病の抽出条件によって、治療効果が変化するかどうかについても評価した。基準を満たした報告は9報、メタ解析は7報で行った。主な結果は以下のとおり。・運動は、うつ病重症度の低下と有意な関連があった(標準化平均差[SMD]= -0.34、95%Cl: -0.52 ~ -0.17)。これは、参加者の適格性が、臨床診断(SMD= -0.38、95%Cl: -0.67 ~ -0.10)や症状のチェックリスト(SMD= -0.34、95%Cl: -0.62 ~ -0.06)によって判定されたかどうかとは関わりがなかった。・これらの結果は感度分析においても、同様に有意であった。・高齢者うつ病患者のうつ症状の重症度を低下させるために、患者ごとにカスタマイズされた運動療法は有効であると考えられる。関連医療ニュース ・ゲームのやり過ぎは「うつ病」発症の原因か?! ・認知症を予防するには「体を動かすべき」 ・高齢者のQOL低下に深く関わる「うつ」

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〔CLEAR! ジャーナル四天王(19)〕 CKDは糖尿病に匹敵する心筋梗塞のリスク

糖尿病が心筋梗塞発症の重大なリスクであるとの報告は枚挙にいとまがないが、なかでも有名なものは1998年にN Engl J Medに発表されたFinnish研究である(Haffner SM et al. N Engl J Med. 1998 ; 339: 229-234.)。7年間の心筋梗塞の発症頻度が、非糖尿病の3.5%に対して、糖尿病患者では20.2%と心筋梗塞既往例の再発率の18.8%に匹敵するリスクと報告された。すなわち、糖尿病は心筋梗塞発症のリスクを5倍にするという認識は広く行き渡っている。 一方で、CKDに関しては、心筋梗塞に限らないが、サンフランシスコに在住の20歳以上の112万人を対象に心血管事故のリスクを平均2.84年観察し、腎機能別に評価した報告がある(Go AS et al. N Engl J Med. 2004; 351: 1296-1305.)。 この報告では、GFRが60 mL/min以上の群のリスクを1とすると、GFRが45~59 mL/minでは1.4倍、GFRが30~44 mL/minでは2.0倍、GFRが15~29 mL/minでは2.8倍、GFRが15 mL/min未満では3.4倍にもなると報告された。未発表であるが、端野・壮瞥町研究では、尿蛋白陽性もしくはGFRが50~59 mL/minの軽症のCKDで、心血管事故の発症が非CKDの約2倍であった。したがって、CKDももちろん心筋梗塞発症のリスクではあるが、糖尿病ほどのリスクであるとは必ずしも考えられていない。 このコホート研究では、年齢等で調整しなければCKDの方が糖尿病よりリスクが高く、調整すると糖尿病の方がリスクが高かった。どちらがよりリスクが高いかということではなく、この両者を1つのコホートで同時評価した結果、CKDが糖尿病に匹敵するほどの大きなリスクであり、しかも両者のリスクが相加的であったということが重要である。 日常臨床において、腎機能の評価に尿蛋白やGFRを用いることがようやく認識されてきた。本研究はCKDも糖尿病と同様に冠動脈疾患のリスクが極めて高く、定期的な評価が必要であることを重要なメッセージとしたことに大きな意義があると言える。

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超音波は胎児と両親をつなぐ ウィメンズ・ヘルスケアセミナー

8月21日(火)GEヘルスケア・ジャパン株式会社が主催する「ウィメンズ・ヘルスケアセミナー」が開催された。これは、同社が主要な取り組み課題としている女性の医療と健康に焦点を当てた企画で、プレス向けに行われたものである。拡大する超音波のフィールドセミナーでは、はじめに多田荘一郎氏(GEヘルスケア・ジャパン株式会社 超音波本部長)が、わが国の高齢者や周産期の問題を提起し、こうした問題の解決に今後も取り組んでいくと述べるとともに「今回は超音波がテーマ。超音波のメリットは低侵襲、簡単、そしてリアルタイムに検査を行うことができること。手のひらに収まる『V scan』は、その携帯性ゆえに先の東日本大震災でも大活躍した。超音波はとくに周産期では、その画像を見ることで両親が胎児に愛着を持ったり、心の準備をしたりと広く活用されている。今後も、高度な診断ができる機器を提供することで、医師不足の解決に貢献していきたい」と挨拶を行った。高齢出産・少子化時代の妊婦を支える産科医療続いて、市塚清健氏(昭和大学医学部 産婦人科学教室 講師)が「高齢出産・少子化時代の妊婦を支える産科医療 ~ 超音波が繋ぐお腹の赤ちゃんと両親の絆」と題して、近年の周産期医療の現状とその中での超音波の活用について講演を行った。はじめに周産期医療の現状について説明し、リスクの高い高齢出産が増加している反面、周産期死亡率は1990年と比較すると5分の1に減っていること、これは諸外国と比較しても低い数字であり、その要因として周産期医療の質の向上と産科医の努力が考えられると説明した。次に新生児の死亡について、「死因のトップは『先天奇形』であり、妊娠中に把握しておけば出産直後にすぐに治療ができて、新生児の命を救うことができる。出生前のよい診断はよい治療につながることからも、胎児期からの超音波診断は重要である」と述べた。また、超音波検査の役割として「妊娠のリスク評価」(例.胎盤異常、胎児異常など)と「胎児への愛情の増加」(母性等の確立によい影響)があると説明した。そして、超音波検査で大切なことは「患者への情報提供」であり、病院独自のアンケートによれば、患者は「すべての内容を知りたい」と思っている。「先にきちんと情報を伝えておけば出生前に異常が見つかったとしても、治療できる疾患であれば母親の心理的安定にもつながる」と病院での運営法を解説した。「超音波は非侵襲、リアルタイム、簡便、安いというメリットがある反面、検査の質が一定でないこと、診断まで結びつかないことなどのデメリットもある。しかし、最近の超音波検査機器は、脳断面3Dも見ることができ、1回の超音波で多方向から見た映像データが記録されるなどテクノロジーも進化している。産科にとっては、これからも頼りになる医療機器である」と述べ、講演を終えた。超音波は3Dから4Dへ次に重政みのり氏(同社 超音波本部)が、「Voluson E8 HD Live」の概要について説明した。特徴として4Dプローブで胎児の立体化がさらに鮮明になったこと、「経膣超音波なら羊水膜も鮮明に記録でき、臍帯の溝もわかるまで進化した」と解説を行った。また、遠隔診断支援システムとしてWEBによる院内と院外との連携が可能となったこと、立体データから任意の断面を切り取ることも可能になったことなど機器の特徴が説明された。さらに、超音波下での麻酔や穿刺で使用されている事例や胎児の心臓病がすぐにわかるということで、救命率、診断率が向上したことなどが紹介された。■詳しくは、GEヘルスケア・ジャパン株式会社(http://japan.gehealthcare.com/)まで

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高血圧白書2012

株式会社ケアネットでは、このほど「高血圧白書2012」をまとめた。本調査は、高血圧症患者を1ヵ月に10人以上診察している医師を対象に、2012年6月にインターネット調査を実施し、その回答をまとめたものである。以下、(1)調査方法(2)医師背景(3)薬物治療開始血圧/降圧目標の推移(4)降圧薬の選択―などを中心に、「高血圧白書2012」の概要をこれまで9回の一連のトラッキング調査の結果からの推移として紹介する。CONTENTS1.調査目的と方法2.結果1)回答医師の背景2)薬物治療開始血圧/降圧目標の推移3)降圧薬の選択

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高血圧白書2012 CONTENTS

1.調査目的と方法本調査の目的は、高血圧症診療に対する臨床医の意識を調べ、その実態を把握するとともに、主に使用されている降圧薬を評価することである。高血圧症患者を1ヵ月に10人以上診察している全国の医師500人を対象に、CareNet.comにて、アンケート調査への協力を依頼し、2012年6月15日~18日に回答を募った。2.結果1)回答医師の背景回答医師500人の主診療科(第一標榜科)は、一般内科が51.4%で最も多く、次いで循環器科で14.6%、消化器科で8.0%である。それら医師の所属施設は、病院(20床以上)が63.3%、診療所(19床以下)が36.7%となっている(表1)。表1画像を拡大する医師の年齢層は40-49歳が最も多く37.2%、次いで50-59歳以下が36.2%、39歳以下が21.9%と続く。40代から50代の医師が全体の7割以上を占めている。また62.6%もの医師が高血圧症患者を月100例以上診ている(表2)。表2画像を拡大する2)薬物治療開始血圧/降圧目標の推移年齢別薬物治療開始血圧/降圧目標の推移薬物治療開始血圧と降圧目標を年齢別でみると、一部例外はあるもののともに年々低下傾向がみられ、収縮期血圧については、65歳未満では薬物治療開始が平均146.9mmHg、降圧目標が130.5mmHg。65-74歳が同149.1mmHg、同133.5mmHg。75歳以上が同152.2mmHg、同136.8mmHgとなっている。2010年6月の調査で一時的に高くなっている理由として、Action to Control Cardiovascular Risk in Diabetes (ACCORD)試験、Valsartan in Elderly Isolated Systolic Hypertension(VALISH)試験において、積極的降圧群の結果が通常降圧群とエンドポイントの発生率で差が認められなかった無作為化比較試験の結果が、調査直前に発表されたことが影響していると考えられる。このように、高血圧症患者の年齢層が高くなるにしたがって、薬物療法開始血圧、降圧目標も高くなる傾向がみられている。(図1)図1画像を拡大する糖尿病有無別治療開始血圧/降圧目標の推移薬物治療開始血圧と降圧目標を糖尿病合併の有無別でもみると、同様に年々低下傾向がみられ、収縮期血圧については、合併症なしの場合は薬物治療開始が平均148.2mmHg、降圧目標が132.9mmHg。糖尿病を合併している場合には同132.9mmHg、同128.6mmHg。このように、糖尿病を合併している患者では降圧目標値をより低く設定し、早い段階から薬物治療を開始する傾向がみられる。(図2)図2画像を拡大する3)降圧薬の選択合併症がない高血圧症への第一選択薬合併症がない高血圧症に対する第一選択薬として最も多いのが「Ca拮抗薬」で47.3%、次いで多いのが「ARB」で43.3%と続く。以前と比べると低下しつつあるものの、今なお第一選択薬はCa拮抗薬が最も多いという結果となった(図3)。図3画像を拡大する糖尿病を合併した高血圧症への第一選択薬糖尿病を合併した高血圧症に対する第一選択薬として最も多いのが「ARB」で60.8%、次いで多いのが「Ca拮抗薬」で28.4%と続く。2009年に改訂された「高血圧治療ガイドライン」において、糖尿病合併例における第一選択薬はACE阻害薬、ARBが推奨されているが、Ca拮抗薬を第一選択薬として処方されている患者さんが3割弱いる。(図4)。図4画像を拡大するCa拮抗薬で降圧不十分な場合の選択肢Ca拮抗薬で降圧不十分な場合の選択肢として最も多いのが「ARBの追加投与」で50.1%、次いで多いのが「合剤(ARB+CCB)への切り替え」で16.8%と続く。2010年に発売されたARBとCa拮抗薬配合剤の割合が増加傾向にある(図5)。図5画像を拡大するARBで降圧不十分な場合の選択肢ARBで降圧不十分な場合の選択肢として最も多いのが「Ca拮抗薬の追加投与」で43.4%、次いで多いのが「合剤(ARB+CCB)への切り替え」で16.2%と続く。また、2006年12月にARBと利尿薬の配合剤が発売されて以来、配合剤への切り換えも含めたARBに利尿薬を追加する処方が増加し、ARBとCa拮抗薬の配合剤が発売された2010年4月以降、配合剤への切り換えも含めたARBにCa拮抗薬を追加する処方が増加してきているのがわかる(図6)。図6画像を拡大するCa拮抗薬+ARBで降圧不十分な場合の選択肢Ca拮抗薬+ARBで降圧不十分な場合の選択肢として最も多いのが「降圧利尿薬の追加投与」で32.6%、「ARBを合剤(ARB+利尿薬)に切り換え」が8.9%であるから、利尿薬成分を追加する処方が41.5%と3剤併用が普及してきている。(図7)。図7画像を拡大する降圧薬選択における重要視項目の推移降圧薬を選択するために重要視している項目を尋ねた(複数選択可)。図8には2005年時点で30%以上の医師より支持されていた項目の推移を示している。2005年に最も多かった「降圧効果に優れる」が7年間でさらに重要視される傾向にあり、90.2%の医師が重要視していた。次いで多いのが「24時間降圧効果が持続する」61.8%、「腎保護作用が期待できる」58.0%と続く。「腎保護作用が期待できる」については慢性腎臓病(CKD)の概念がわが国でも提唱された2007年以降に重要度が増している。一方、「大規模試験で評価できるエビデンスがある」は、2009年をピークに減少傾向にある。これは降圧薬を用いた大規模試験においてポジティブな結果が少なくなっていることと関係していると考えられる。これら8年にわたる重要視項目の変化は、この期間に発表されたエビデンスの多くが、「降圧薬の種類より、治療期間中の降圧度が重要である」ということを反映しているものではないかと推察している。図8画像を拡大するインデックスページへ戻る

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プロゲスチン単独避妊薬は静脈血栓塞栓症リスクを増大させない

 プロゲスチンのみを含有する経口避妊薬は、女性の静脈血栓塞栓症のリスクを増大させないことが、米国・Lahey Clinic(マサチューセッツ州、バーリントン)のSimon Mantha氏らの検討で示された。ホルモン系避妊薬による静脈血栓塞栓イベントのリスクは、エストロゲンの量およびプロゲスチンの剤型の影響を受ける。静脈血栓塞栓症の発症リスクが高い女性(産後、遺伝性血栓性素因、静脈血栓塞栓症の既往など)は、プロゲスチン単独による避妊が好ましいとされるが、プロゲスチン単独避妊薬と血栓の関連を評価したデータはわずかだという。BMJ誌2012年9月1日号(オンライン版2012年8月7日号)掲載の報告。薬剤送達法の違いによるリスクの差をメタ解析で評価研究グループは、プロゲスチン単独避妊薬と静脈血栓塞栓症リスクの関連を評価し、薬剤の送達法[経口薬、子宮内器具(IUD)、注射薬]によるリスクの差について検討するために系統的なレビューを行い、メタ解析を実施した。データベース(Pubmed、Embase、Cochrane Library)や関連レビューの文献リストを検索し、プロゲスチン単独避妊薬を使用する女性の静脈血栓塞栓症のアウトカムをホルモン系避妊薬非使用女性と比較した無作為化対照比較試験および観察研究(症例対照研究、コホート研究、断面研究)を選出した。データの抽出は、2名の研究者が別個に行ったうえで、さらに2名の研究者を加えた合議によって決定した。注射薬ではリスクが2倍以上に増大8つの観察研究に登録された493人が解析の対象となった。プロゲスチン単独避妊薬を使用中に合計147人の女性が静脈血栓塞栓症と診断された。ランダム効果モデルによる解析では、プロゲスチン単独避妊薬使用女性の、非使用女性に対する静脈血栓塞栓症の調整済み相対リスクは1.03[95%信頼区間(CI):0.76~1.39]であり、有意な差は認めなかった。サブグループ解析では、プロゲスチンの経口薬(相対リスク:0.90、95%CI:0.57~1.45)とIUD(同:0.61、0.24~1.53)は静脈血栓塞栓症と関連しなかった。注射薬使用者の非使用者に対する相対リスクは2.67(95%CI:1.29~5.53)と有意差がみられた。著者は、「プロゲスチン単独避妊薬は、ホルモン系避妊薬を使用しない場合に比べ静脈血栓塞栓症リスクを増大させることはないと考えられる」と結論し、「プロゲスチン注射薬の血栓症リスクについては、さらなる検討を行う必要がある」と指摘する。

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ロタウイルスワクチン接種、小児の胃腸炎による入院予防に効果

 ロタウイルスワクチン(商品名:ロタリックス、ロタテック)接種は、ロタウイルス胃腸炎小児の入院の予防に有効なことが、ベルギー・アントワープ大学のTessa Braeckman氏らの検討で示された。ロタウイルスは世界的に、小児の重篤な急性胃腸炎の最大の原因であり、高所得国では死亡例はまれだが、WHOはすべての国がロタウイルスワクチンを導入するよう勧告している。低・中所得国ではワクチンのルーチン接種の有効性が示されているが、高所得国におけるエビデンスは少なく、ベルギーはEUで最初のルーチン接種導入国だという。BMJ誌2012年9月1日号(オンライン版2012年8月8日号)掲載の報告。ロタウイルスワクチンの有効性を症例対照研究で評価研究グループは、小児のロタウイルス胃腸炎に対するロタウイルスワクチン接種の有効性を評価するために症例対照研究を実施した。2008年2月~2010年6月までに、ベルギーの39病院に入院したロタウイルス胃腸炎の小児215人(年齢中央値11ヵ月、男児51%)と、年齢、施設をマッチさせた対照276人(同:12ヵ月、54%)について解析を行った。ロタウイルス胃腸炎の診断はPCR法で確定した。すべての小児はロタウイルスワクチンの接種が可能な年齢(2006年10月1日以降に出生、生後14週以上)に達していた。ロタウイルス胃腸炎で入院した小児およびマッチさせた対照におけるロタウイルスワクチンの接種状況について検討した。単価ワクチン2回接種の入院予防率は90%1回以上のワクチン接種率は、ロタウイルス胃腸炎で入院した小児が48%(99人)と、対照群の91%(244人)に比べ有意に低かった(p

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うつ病や拒食症の女性における感情調節困難調査

 境界性人格障害とも関連する感情調節困難は、うつ病や拒食症などのさまざまな精神障害の進展や持続に重要な役割を果たすと考えられてきた。しかし、これまでの研究では、感情調節困難の疾患特異性を詳細に理解できていなかった。Brockmeyer氏らは、女性における感情調整困難に関する調査を行った。Psychiatry Res誌オンライン版2012年8月18日号の報告。 大うつ病患者、拒食症患者、コントロール群(合計140名)を対象に、感情調整困難に関する調査を実施した。主な結果は以下のとおり。・大うつ病患者、拒食症患者は、コントロール群と比較して、感情の希薄化と変調、ならびに分化と経験に関わる重度の感情調節困難が認められた。・大うつ病患者、拒食症患者は、共に感情の経験と分化に関する感情調節困難の変調が同程度、認められた。・大うつ病患者は、拒食症患者と比較して、感情の減衰や調節に関する強い感情調節困難が認められた。・感情調節困難は診断横断的な疾患であり、拒食症よりもうつ病において、より多く重度の感情調節困難を伴うという特徴が明らかになった。関連医療ニュース ・境界性人格障害患者の自殺予防のポイントはリハビリ ・自殺予防に期待!知っておきたいメンタルヘルスプログラム ・うつ病の予測因子は青年期の「腹痛」?

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〔CLEAR! ジャーナル四天王(18)〕 安全な内視鏡的大伏在静脈グラフト(SVG)採取には熟練した内視鏡術者が不可欠である

冠動脈バイパス手術(CABG)で内視鏡を用いた大伏在静脈グラフト(SVG)採取は、米国では一般的な術式である。2009年に報告されたPREVENT IV Trialでは、グラフト1年開存率で内視鏡的SVG採取は外科的採取よりも劣り、3年生存率でより高い死亡率を示した。内視鏡的採取は技術依存性が高く、非熟練者による採取ではグラフト内膜損傷などグラフトの質が落ちるのは明らかである。 日本では手術チームの中で若い外科医の訓練としてSVG採取が実施されることが多く、それゆえ、内視鏡的SVG採取は普及していない。Physician Assistant(PA)制度が発達した米国では、SVG採取はもっぱらPAの仕事であり、若い外科医がタッチすることは少なく、多くの施設で胸部手術開始前に内視鏡的SVG採取専門のPAがSVG採取を行っている。 Williamsの論文では米国心臓外科手術症例の80%以上が登録されているSTSデータベースを用いた23万5,394人のCAGB症例を対象とした観察研究により、外科的SVG採取に比較して内視鏡的SVG採取の遠隔期治療成績は劣らないとした。 全死亡率および死亡・心筋梗塞・血行再建の複合アウトカムも両群で同等であり、術部創合併症の発生率は、内視鏡群が有意に低率だった(p

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乳房外パジェット病の治療体制確立を目指して がん・感染症センター都立駒込病院 皮膚科・皮膚腫瘍科 吉野 公二氏

日本、アジアに多く、欧米に少ない乳房外パジェット病 乳房外パジェット病は、東南アジア、特に日本や韓国に多く、欧米に少ない疾患です。多くのがんの場合、欧米で確立したエビデンスをもとに日本で治験を組む、あるいはそれを基に公知申請で治療薬を導入するという方法が今の世の流れです。しかしながら、乳房外パジェット病には欧米でのエビデンスはありません。つまり、公知申請はできない状況で、日本で一から治験を組まないと新しい治療体制が生まれてこないのです。 ところが、乳房外パジェット病は疾患数が少なく、市場の小ささが障害となり製薬会社としても新たに治験を組めません。また、医師主導治験も製薬会社からの薬剤供給が確立できず実現不可能です。もうひとつ、高度先進医療という方法がありますが、キードラッグであるドセタキセルはがん領域で十分な実績のある薬であり、新たな治療法を対象とする高度先進医療の適用とはなりません。日本発のデータで新しい治療体制を さまざまな検討を行った結果、実際の治療実績のデータを、日本から世界に向かって発信し、それを基にして公式な臨床研究や申請の実現を目指すことになりました。そのためには単独施設ではなく、多施設の臨床研究を行う必要があります。そこで、乳房外パジェット病の治療に携わる医師が主体となり「乳房外パジェット病研究会」を設立しました。臨床研究といっても保険適応外ですので、多施設の後ろ向き研究となります。その結果を、乳房外パジェット病研究会で論文化し、早ければ来年中にpublishするという方針です。 同研究では、抗がん剤だけにとどまらず、他の治療関連エビデンスも検討する予定です。そのひとつはステージ分類です。乳房外パジェット病には国際的なステージ分類がありません。今回の研究で、日本オリジナルのTNM分類を世界に向かって発信しようと計画しています。 また、センチネルリンパ節生検の有用性についても調べています。乳房外パジェット病では、センチネルリンパ節転移陰性例の予後は良く、5年生存率は100%です。リンパ節腫脹後にセンチネルリンパ節生検を実施した例と、事前にセンチネルリンパ節生検を実施した例とを比較することで、予後予測因子ならびに予後の改善に結びつくか有用性を確認したいと思っています。現在、乳房外パジェット病でのセンチネルリンパ節生検は保険未認可であり、結果次第では保険適応も視野に入れたいと思っています。 乳房外パジェット研究会は皮膚科だけの集まりでしたが、婦人科、泌尿器科、形成外科にも広げています。患部が陰部であることも多く、さまざまな診療科が関わるため、より幅広いデータを収集しようという試みです。乳房外パジェット病の治療報告は、世界的にみても1例のケースレポートがほとんどです。同研究では、現在ドセタキセルを使用した約20例を収集しており、すでにかなりのインパクトはあると思います。また乳房外パジェット病自体で最終的には400例近くのデータ収集を目指しています。世界的にも大きなインパクトを示すことになるでしょう。発見が遅れがちな乳房外パジェット病 乳房外パジェット病の患者さんは、皮膚科に行ったり、泌尿器科に行ったり、女性は婦人科に行ったりしています。陰部が痒いという症状から単なる湿疹と判断され、湿疹の薬を処方されたり、症状が改善せずドクターショッピングを繰り返すことも多いようです。 そのためか、医療機関を受診しているにもかかわらず、発見されるまで数年かかり、来院時にはすでにリンパ節転移があるケースも少なくありません。通常の湿疹だと思われるケースのなかには、わずかですが乳房外パジェット病も隠れています。早期発見すれば、ほとんどの症例は予後良好なので、ステロイドや抗真菌薬を使っても奏効しない例では、1ヵ月以内に皮膚生検を行うなど、乳房外パジェット病を念頭に置いて診療をしていただければと思います。

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心筋梗塞のリスクはCKDが糖尿病よりも高い、約127万人のコホート試験

 心筋梗塞による入院のリスクは、心筋梗塞の既往歴がある場合に最も高いが、既往歴がない場合はCKDが糖尿病よりも高リスクであることが、カナダ・Alberta大学のMarcello Tonelli氏らAlberta Kidney Disease Network(AKDN)の検討で示された。糖尿病の冠動脈イベントのリスクは心筋梗塞の既往歴に匹敵すると考えられている。慢性腎臓病(CKD)も冠動脈イベントのリスクが高い(とくに蛋白尿がみられる場合)とされるが、CKDによる冠動脈イベントのリスク等価性を糖尿病と比較した試験はなかったという。Lancet誌2012年9月1日号(オンライン版2012年6月19日号)掲載の報告。CKDと糖尿病の冠動脈イベントリスクをコホート試験で比較AKDNの研究グループは、CKDおよび糖尿病における冠動脈イベントのリスクを評価する地域住民ベースのコホート試験を実施した。AKDNデータベースを用い、2002~2009年に推算糸球体濾過量(eGFR)と蛋白尿の測定を受けた18歳以上の住民を選出した。1994~2009年の入院および医療費請求データに基づくアルゴリズムにより、被験者をベースラインの心筋梗塞の既往歴の有無で分類し、フォローアップ期間中に心筋梗塞で入院した患者を同定した。ベースラインのCKDの定義はeGFR 15~59.9mL/分/1.73m2(ステージ3あるいは4)とした。蛋白尿は尿試験紙またはアルブミン/クレアチニン比で評価した。糖尿病はHbA1c>6.5%の場合とした。心筋梗塞既往歴あり群には糖尿病、CKDの患者も含まれた(A群)。心筋梗塞既往歴なしの群は、さらに4つの群[糖尿病とCKDを有する群(B群)、CKDのみの群(C群)、糖尿病のみの群(D群)、糖尿病もCKDもない群(E群)]に分けた。ポアソン回帰分析を用いて、5つの群におけるフォローアップ期間中の心筋梗塞の未調整発生率および相対リスクを算出した。最も高リスク患者のリストにCKDを加えるべき126万8,029人が解析の対象となった。A群が1万2,960人(平均年齢66.1歳、女性26.8%、糖尿病30.1%、CKD 27.8%)、B群が1万5,368人(平均年齢72.7歳、女性53.8%)、C群が5万9,117人(同:71.8歳、59.8%)、D群が7万5,871人(同:56.2歳、46.0%)、E群は110万4,713人(同:44.6歳、55.2%)だった。フォローアップ期間中央値48ヵ月の時点で、1万1,340人(1%)が心筋梗塞で入院し、4万7,712人(4%)が死亡した。心筋梗塞の未調整発生率はA群が最も高かった(18.5/1,000人・年、95%CI:17.4~19.8)。心筋梗塞既往歴のない群における心筋梗塞の発生率は、C群(糖尿病なしのCKD)が6.9/1,000人・年(95%CI:6.6~7.2)と、D群(CKDなしの糖尿病)の5.4/1,000人・年(95%CI:5.2~5.7)に比べ有意に高かった(p

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変形性関節症の関連遺伝子座を同定:arcOGEN試験

 変形性関節症と強い関連を示す5つの遺伝子座の存在が、英国・Wellcome Trust Sanger InstituteのEleftheria Zeggini氏らarcOGEN Consortium and arcOGEN Collaboratorsの検討で明らかとなった。変形性関節症は世界的に最も高頻度にみられる関節炎で、高齢者における痛みや身体障害の主要原因であり、その医療経済的な負担は肥満の増加や加齢に比例して増大する。変形性関節症には強力な遺伝要因がみられるが、以前に行われた遺伝子解析はサンプル数が少なく、表現型の不均一性のためその限界が指摘されていた。Lancet誌2012年9月1日号(オンライン版2012年7月3日号)掲載の報告。関連遺伝子領域を重症患者のゲノムワイド関連研究で探索arcOGEN(Arthritis Research UK Osteoarthritis Genetics)試験は、レトロスペクティブおよびプロスペクティブに選出された非血縁の重症変形性関節症患者7,410人(80%が関節全置換術施行例、非血縁対照1万1,009人)を対象に、英国で実施された大規模な症例対照ゲノムワイド関連研究(GWAS)。arcOGEN試験の結果をdiscovery dataとし、アイスランド(deCODE試験)、エストニア(EGCUT試験)、オランダ(GARP試験、RSI試験、RSII試験)、英国(TwinsUK試験)から収集した最大7,473人の非血縁患者と4万2,938人の対照において、最も関連性が高いと考えられる遺伝子領域の同定を目的に再現性の検討を行った(replication data)。さらに、discovery dataとreplication dataのメタ解析を実施した。すべての患者と対照が欧州の家系だった。治療介入に適したシグナル伝達経路の同定の可能性も変形性関節症との有意な関連を示す5つの遺伝子座[二項検定:p≦5.0×10-8]と、これらよりも閾値がわずかに低い3つの遺伝子座を同定した。変形性関節症と最も強い関連を示したのは第3染色体のrs6976[オッズ比:1.12、95%CI:1.08~1.16、p=7.24×10-11]で、rs11177との完全な連鎖不平衡が確認された。このSNPには、ヌクレオステミンのコード遺伝子であるGNL3(Guanine Nucleotide-binding protein-Like 3)内のミスセンス多型がコードされ、ヌクレオステミンは変形性関節症患者の軟骨細胞で高度に発現していた。そのほか、第9染色体のASTN2近傍、第6染色体のFILIP1とSENP6の間、第12染色体のKLHDC5とPTHLHの近傍、第12染色体CHST11近傍の領域が、変形性関節症と有意な関連を示した。体重は変形性関節症の強力なリスク因子だが、体重調節に関与するFTO遺伝子内にも、変形性関節症と密接な関連を示す領域がみつかった。著者は、「これらの知見は、関節炎の遺伝子研究に本質的な洞察をもたらし、治療介入に適した新たな遺伝子シグナル伝達経路の同定に道を開くものだ」と結論づけている。

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喫煙+糖尿病はうつ病リスクを高めるのか?!

 喫煙している糖尿病患者は、心血管疾患を発症したり、若くして亡くなったり、細小血管合併症を伴う可能性のある高リスク群であるといわれている。Osme氏らは糖尿病患者におけるうつ症状や不安症状の有病率と喫煙との相関を明らかにするため検討を行った。Diabetol Metab Syndr誌オンライン版2012年8月21日号の報告。 対象は喫煙糖尿病患者(DS群)46例、非喫煙糖尿病患者(D群)46例、非糖尿病喫煙者(S群)46例。3群間でうつ症状や不安症状の有病率が異なるかどうかを評価し、最終的には、ニコチン依存が喫煙者の不安症状やうつ症状と関連しているかどうかを検証した。評価には、HADS(病院不安およびうつ尺度)、ファーガストロームテスト(ニコチン依存度判定テスト)を用いた。主な結果は以下のとおり。・DS群におけるうつ症状および不安症状の有病率はそれぞれ30.4%、50%であり、D群またはS群と比較し不安症状(p=0.072)、うつ症状(p=0.657)の割合に有意な差は認められなかった。・男性糖尿病患者では、喫煙者は非喫煙者と比較し不安症状の有病率が高かった(19.6% vs 2.9%、p=0.003)。・重度のニコチン依存症の有病率は、DS群で39.1%、S群で37.1%であった(p=0.999)。・ファーガストロームテストスコアと、不安スコア(p=0.726)、うつスコア(p=0.345)との間に有意な相関は認められなかった。関連医療ニュース ・自殺予防に期待!知っておきたいメンタルヘルスプログラム ・うつ病補助療法に有効なのは?「EPA vs DHA」 ・うつ病の5人に1人が双極性障害、躁症状どう見つける?

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〔CLEAR! ジャーナル四天王(17)〕 200万人を超える観察研究をどう解釈するか

200万人以上を解析した観察研究のメタ分析である。日本人の研究も含まれている。200万人という大規模をどう評価すればいいのか。 大規模な検討には、一般的に統計学的な差を見逃すことは少ないかわりに、臨床的に無意味な差を取り出しやすいという欠点もある。そういう点でこの研究をみるとどうなのか。 交代勤務は心筋梗塞の危険を1.23倍にし、信頼区間は1.15~1.31と報告されている。心筋梗塞の危険を少なめに見積もっても1.15、15%危険が増加する。交代勤務で働いている人の絶対数の多さを考えれば、少なく見積もっても重大な差と言えるだろう。 また、このメタ分析では様々な解析が行われていて、どの解析に注目すればよいか分かりにくい面があるが、ランダム効果モデルを用いた多変量解析の結果だけをみればいいだろう。この解析が一番有意差が出にくく、この解析で有意差が出ていれば、他の解析もほぼ同様な結果になっているからだ。

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ダニ媒介の新種のフレボウイルス、米国で特定

 米国・ミズーリ州北部で発生した重症熱性疾患は、ダニを媒介として人へと感染した、新種のウイルスによるものであることが特定されたと、米国CDCのLaura K. McMullanらが報告した。このウイルスを「ハートランドウイルス(Heartland virus)」と命名したという。NEJM誌2012年8月30日号の短信報告より。血清、PCR、培養で特定できず、電子顕微鏡検査にてブニヤウイルス科のウイルスと確認発生の報告は2009年初期で、男性2人が発熱、倦怠感、下痢、血小板減少症と白血球減少症で医療施設に搬送されたことだった。2人は見ず知らずの他人であったが、両者とも症状発症5~7日前にダニにかまれていた点が共通していた。当初は、病原体としてEhrlichia chaffeensisが疑われたが、血清、PCR、培養においても特定できず、電子顕微鏡検査にてブニヤウイルス科に属するウイルスであることが確認された。研究グループは、その後の次世代シーケンサーと系統発生学的分析から、このウイルスをフレボウイルス属の新種と特定した。フレボウイルス属には抗原が異なる70種以上のウイルスがあるが、大きくスナバエ、蚊、ダニが媒介するタイプに分類される。このうちスナバエを媒介としたフレボウイルスは、アメリカ、アジア、アフリカ、地中海沿岸部で広く特定されていたが、ダニが媒介となりヒトへと感染し血小板減少症候群を伴う重度発熱(Severe Fever with Thrombocytopenia Syndrome:SFTS)を発症したことが特定されたフレボウイルスは、2009年に中国中・北東部で特定された報告例が唯一だという。「ハートランドウイルス」と命名研究グループの今回の調査では、ダニから新規ウイルスは分離できず、患者に付着していたダニは入手できなかったなどいわゆる「コッホの原則」は不完全であったが、「患者の臨床症状からアメリカにおける新種のフレボウイルスであると信じるに足りる」と報告した。そして、「ハートランドウイルス」と命名したたこの新種のウイルスに関して、人から人へ感染する可能性があるのかも含め、発生率、疾患重症度や詳しい臨床経過が明らかではないが、媒介の可能性が高い背中の1つ星模様が特徴のダニA. americanumがミズーリ州中南部に多く存在し、北大西洋に面するメイン州まで生息が確認されていることなどを踏まえて、現在認められるよりも発生が広がっている可能性を指摘。「この新種のウイルスの疾患負荷、感染のリスク、自然宿主を特定する疫学的および生態学的研究が必要だ」と報告をまとめている。

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統合失調症患者における持効性注射剤:80文献レビュー

 非定型抗精神病薬の持効性注射剤(LAI)は、統合失調症患者の寛解率や予後に好影響を与えることが期待されている。現在のガイドラインにおいて、抗精神病薬の使用に関する経口およびLAIに対する明確な基準が示唆されている。Rossi氏らはLAIの治療を受けた統合失調症患者における人口統計学的・臨床的特徴の典型的なプロファイルを明らかにするため、非ランダム化研究の分析による系統的レビューを行った。BMC Psychiatry誌オンライン版2012年8月21日号の報告。 英語による非ランダム化研究80文献を抽出し、LAI選択に関連する要因や日々のLAI使用に関する分析を行った。非ランダム化研究にはコクランの系統的レビューを用い、人口動態および臨床的特徴を含む変数を用いて分析を行った。入手可能であった文献は、LAIによる治療を行った統合失調症患者の典型的なプロファイルを識別するにあたり、いずれの統計的分析も考慮せず使用することができた。主な結果は以下のとおり。・LAI使用率は4.8%~66%であった。・一貫した評価が可能であった人口統計学的特徴は、年齢(1970年代:38.5歳、1980年代:35.8歳、1990年代:39.3歳、2000年代39.5歳)、性別(男性>女性)であった。・有効性はさまざまな症状スケールと他の間接的な測定法を用いて評価し、安全性は錐体外路症状と抗コリン薬の使用により評価したが、これらのデータは整合性がなく、プール不可能であった。・別の研究で得られた有効性と安全性の結果によると、LAI使用のメリットとして入院が74%減少したと報告されている。またLAI使用による錐体外路症状発現は6ヵ月(35.4%)、8ヵ月(37.1%)、18ヵ月(36.9%)、24ヵ月(41.3%)で一貫して増加した。 最後にRossi氏らは「統合失調症患者に対するLAI使用は、良好な有効性および安全性が期待できることに加え、アドヒアランスの向上が期待できる」という。しかしそれにも増して重要なこととして「最適な治療を行うためには、医療スタッフ、患者、家族が協力する体制(治療同盟)を作ることが何よりも重要であり、LAIのプロファイルが治療同盟構築に寄与する可能性がある」と述べている。関連医療ニュース ・デポ剤使用で寛解率が向上!? ・統合失調症患者における「禁煙」は治療に影響を与えるか? ・検証「グルタミン酸仮説」統合失調症の病態メカニズム

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