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プライマリ・ケアでの肺炎診断、症状と徴候による診断がベスト/BMJ

 プライマリ・ケアにおいて、急性の咳症状から肺炎を予測するには、軽度あるいは重度の患者では症状と徴候に基づくクリニカルルールが最も適していることが、オランダ・ユトレヒト大学医療センターのSaskia F van Vugt氏らによる検討の結果、示された。また、CRP>30mg/Lの至適カットオフ値の情報は診断情報を改善するが、プロカルシトニン(PCT)値は診断には役立たないことも示された。BMJ誌オンライン版2013年4月30日号掲載の報告。肺炎の診断については症状と徴候の精度を検討した試験はあるが、プライマリ・ケアでの適用のエビデンスは乏しかった。一方で、CRPやPCTの検査値を加味した場合の診断精度は不明であった。炎症マーカーは役立つのか予測診断精度を定量化し検証 研究グループは、症状と徴候に選択的炎症マーカーの情報を加えた場合の肺炎の予測診断精度を定量化することを目的とし、2007~2010年にかけて診断的試験を行った。 被験者は、病歴が確認でき、初回診察日に、身体的診察とCRPおよびPCT検査を受けており7日以内に胸部X線を受けていた急性咳症状で来院した患者とした。試験はヨーロッパ12ヵ国のプライマリ・ケアセンターで行われた。 主要評価項目は、その他の臨床情報については知らされなかった放射線専門医により、X線写真のみで肺炎と診断された場合とした。 試験適格患者は3,106例で、そのうち286例は胸部X線写真が紛失または不鮮明等により除外された。残る2,820例の患者について検討された。CRP>30mg/Lは役立つがプロカルシトニン値は役に立たない 2,820例(平均年齢50歳、男性40%)のうち、肺炎を有していたのは140例(5%)であった。1,675例について胸部X線写真の再評価を行った結果、94%(κ:0.45、95%信頼区間[CI]:0.36~0.54)で結果が一致した。 6つの公表されている“症状と徴候のモデル”によってそれらの識別は異なった[ROC曲線下面積範囲:0.55(95%CI:0.50~0.61)~0.71(同:0.66~0.76)]。 本研究患者から導き出された予測のための最適な組み合わせは、「鼻汁は認めない」「息切れがある」「聴診でのクラックルと呼吸音減弱」「頻脈」「発熱」で、ROC曲線下面積は0.70(95%CI:0.65~0.75)であった。 CRP>30mg/Lのカットオフ値情報を加味した場合、ROC曲線下面積は0.77(95%CI:0.73~0.81)に上昇し、診断分類が改善された(ネット再分類改善率28%)。症状、徴候、CRP>30mg/Lで肺炎の“低リスク”(<2.5%)と分類した1,556例において、肺炎の有病率は2%であった。一方、“高リスク”(>20%)と分類した132例における肺炎の有病率は31%であった。肺炎の低・中・高リスクの陽性尤度比はそれぞれ、0.4、1.2、8.6であった。 PCT値の情報は、付加的な診断情報とはならなかった。 症状、徴候、CRP>30mg/Lに基づく簡略化診断スコアと肺炎が結びついた割合は、低・中・高リスク群においてそれぞれ0.7%、3.8%、18.2%であった。

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統合失調症・双極性障害患者は「痛み」を抱えている

 統合失調症および双極性障害患者では非がん性疼痛の発生頻度が高いことが、米国・退役軍人ヘルスケアシステムのDenis G. Birgenheir氏らによる断面調査の結果、明らかになった。結果を踏まえて著者は、「さらなる研究により、重度の精神疾患患者において十分な疼痛治療の障壁となりうる要因を調べる必要がある。同時に、慢性疼痛が精神疾患からの回復に与える影響についても調べる必要がある」と提言している。General Hospital Psychiatry誌オンライン版2013年4月29日号の掲載報告。 研究グループは、統合失調症および双極性障害の患者における非がん性慢性疼痛の発生状況を評価することを目的に、退役軍人健康管理局(VHA)システム登録者を対象とした断面調査を行った。VHA治療記録から2008年にVHAサービスを受けた個人診療データを抽出し、重度の精神疾患(統合失調症、双極性障害)と慢性疼痛(関節炎、腰痛、慢性疼痛、片頭痛、頭痛、精神・神経性障害)との関連について、ロジスティック回帰分析を用いて評価した。 主な結果は以下のとおり。・統合失調症および双極性障害を有する退役軍人は、有さない退役軍人と比べて、全体的に慢性疼痛を有する傾向が有意に高かった。オッズ比は、統合失調症を有する退役軍人が1.21、双極性障害を有する退役軍人が2.17であった。・上記の関連は、同一サンプルにおける、うつ病と疼痛の関連(オッズ比:2.61)よりもわずかであるが低かった。・特異的精神疾患との関連が最も強かった疼痛症状は、慢性疼痛、頭痛、心因性疼痛であった。関連医療ニュース ・検証!「痛み」と「うつ」関係は?:山口大学 ・「片頭痛の慢性化」と「うつ」の関係 ・慢性腰痛患者におけるオピオイド療法の効果はうつや不安に影響される

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ICD手術時、ワルファリン継続でも安全であることを確認/NEJM

 経口抗凝固療法を受けている患者へのペースメーカーや植込み型除細動器(ICD)の手術時に、ヘパリンに変更する橋渡し療法(bridging therapy)と比較して、ワルファリン療法を継続する戦略は、臨床的に有意なデバイスポケット血腫(device-pocket hematoma)の発生を顕著に減少することが、カナダ・オタワ大学心臓研究所のDavid H. Birnie氏らによる多施設共同単盲検無作為化試験の結果、報告された。ペースメーカーやICDの手術を要する患者では、14~35%と多くの患者が長期の経口抗凝固療法を受けている。現行ガイドラインでは、これら患者について、血栓塞栓症イベントのため高リスク患者についてはヘパリンに変更する橋渡し療法が推奨されているが、デバイスポケット血腫のリスクがかなりあること(17~31%)が問題視されていた。NEJM誌オンライン版2013年5月9日号掲載の報告より。ワルファリン継続vs.ヘパリン橋渡し療法を多施設共同単盲検無作為化試験にて検討 橋渡し療法に関する問題に対して、いくつかの医療施設でワルファリン療法を中断しない手技を行うようになり、安全である可能性が示唆されたが、症例報告レベルにとどまり臨床試験はほとんど行われていなかった。 研究グループは、多施設共同単盲検無作為化試験にて、ワルファリン療法継続戦略の安全性と有効性を明らかにすることを目的とし、カナダの17施設とブラジルの1施設で被験者を登録した。被験者は、血栓塞栓症イベントの年間発生リスクが5%超の患者で、無作為に1対1の割合でワルファリン継続群とヘパリン橋渡し療法群に割り付けられた。 主要評価項目は、臨床的に有意なデバイスポケット血腫とし、その定義は、長期入院または抗凝固療法の中断、あるいはさらなる手術(血腫除去など)を余儀なくされた場合とした。ワルファリン継続群のデバイスポケット血腫発生の相対リスクは0.19 試験は、データ・安全性モニタリングボードによって、事前に規定された2013年2月27日時点の2回目の中間解析後に終了が勧告された。この時点で評価された被験者データ数は668例であった。 臨床的に有意なデバイスポケット血腫の発生は、ワルファリン継続群では343例のうち12例であった(3.5%)。一方、ヘパリン橋渡し療法群338例のうち54例で認められた(16.0%)。ワルファリン継続群の相対リスクは0.19(95%信頼区間[CI:0.10~0.36、p<0.001)であった。 重大な手術または血栓塞栓症の合併症はほとんど認められず、両群間の有意な差もみられなかった。 なお、ヘパリン橋渡し療法群では、心タンポナーデが1例および心筋梗塞が1例、ワルファリン継続群では、脳卒中と一過性脳虚血性発作がそれぞれ1例ずつみられた。

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人工股関節全置換術後の脚長差を防ぐ新しい方法

 人工股関節全置換術において、脚長差などの合併症は機能障害と患者の不満の重大な原因となる。術中の下肢長測定にはいくつかの方法があるが、多くは侵襲的であり、そうでないものはあまり正確ではない。米国・ミシガン大学のJoseph D. Maratt氏らは、非侵襲的で術中に迅速かつ正確に下肢長を測定し術後の脚長差を防ぐことができる、新しいツールを開発した。「この方法は関節形成術を行う整形外科医にとって、正確な脚長補正を確実にするための付加的ツールとなる」とまとめている。Orthopedics誌2013年4月1日号の掲載報告。 本論文は、新しい術中の脚長測定法を紹介したものである。 この方法は、術中および術前計画において大転子近位部に近い大腿骨軸に垂直な線を正確に再現することに基づいており、使用器具の軽微な改良を必要としている。 主な方法は以下のとおり。・ヘッドにガイドプレート設置用の細い溝を機械加工した。その溝は、ハイオフセットであるネックアングル127°のセキュアフィットプラスステム(Stryker Orthopaedics社)を用いる場合はネックの軸から37°となるように、標準オフセットであるネックアングル132°のセキュアフィットステム(Stryker Orthopaedics社)を用いる場合はネックの軸から42°となるようにした。・ブローチをしっかりと固定したら、ネック、溝加工したヘッド、およびガイドプレートを取り付け、ガイドプレートと大転子近位端までの距離を術前計画測定値と比較しステム位置を決定する。・この方法を使用した初回人工股関節置換術施行例の連続31例について、後ろ向きにX線像を分析したところ、術後の脚長差は平均2.18±6.08mmであった。~進化するnon cancer pain治療を考える~ 「慢性疼痛診療プラクティス」連載中!・腰椎圧迫骨折3ヵ月経過後も持続痛が拡大…オピオイド使用は本当に適切だったのか?  治療経過を解説・「痛みの質と具体性で治療が変わる?!」痛みと大脳メカニズムをさぐる・「痛みの質と具体性で治療が変わる?!」神経障害性疼痛の実態をさぐる

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シタグリプチンの安全性評価-入院および死亡のリスクを検討(コメンテーター:吉岡 成人 氏)-CLEAR! ジャーナル四天王(100)より-

2型糖尿病は、膵β細胞からのインスリン分泌の低下と、末梢組織におけるインスリン抵抗性の増大の双方の病態によってもたらされる疾患である。日本人の2型糖尿病にあっては、食事や運動などの生活習慣の改善によってインスリン抵抗性は改善するものの、インスリン分泌は改善しないことが知られている。そのため、糖尿病の薬物治療においては、病態の進展とともにタイミングよくインスリン分泌促進系の薬剤を併用する必要があることが少なくない。 インスリン分泌薬として広く用いられているスルホニル尿素薬(SU薬)は、膵β細胞のK-ATPチャネルを刺激してインスリン分泌を持続的に促す薬剤であり、その副作用としての「低血糖」が常に問題となる。そのため、単剤では低血糖をひきおこすことなく血糖値に応じてインスリン分泌を促進するインクレチン薬として、DPP-4阻害薬が発売以来おおくの糖尿病患者に用いられている。 この論文は、DPP-4阻害薬として最も広く用いられているシタグリプチン(商品名:ジャヌビア、グラクティブ)の安全性について、地域住民ベースの後ろ向きコホート研究で検討した成績である。米国における医療保険申請に関連した商業的なデータベースを用い、2004年から2009年の間に新規に経口糖尿病治療薬の投与が開始された2型糖尿病患者を抽出して、死亡、医療保険の終了となった場合はそれまでの期間、それ以外の場合は2010年12月まで追跡をしている。 解析の対象となったのは72,738人、平均年齢52歳、男性54%、虚血性心疾患の既往は9%、糖尿病に関連した合併症の併発率は9%であった。シタグリプチンの投与患者は8,032人(11%)で、平均年齢52歳、男性57%、虚血性心疾患の既往は11%、糖尿病に関連した合併症の併発率は10%であった。そのうち、7,293人(シタグリプチン投与患者の91%)は他の経口薬の追加治療としてシタグリプチンが用いられていた。 すべての原因に起因する入院および死亡をエンドポイントとしてCox比例ハザードモデルで解析した結果、シタグリプチン使用者の入院および死亡率はシタグリプチン非使用者と同等であった(調整ハザード比0.98、95%信頼区間0.91~1.06)と報告されている。虚血性心疾患の既往を有する患者でも調整ハザード比1.10、95%信頼区間0.94~1.28、推定GFR 60mL/分未満の腎機能低下患者においても調整ハザード比1.11、95%信頼区間0.88~1.41であり、シタグリプチン投与によって入院や死亡のリスクは増大しないと結論づけている。 本論文はシタグリプチンの安全性を評価するものであるが、DPP-4阻害薬の安全性に関しては、シタグリプチンないしはエキセナチドを投与した脳死ドナー8例の膵病理所見において3例にグルカゴンの発現を認める微小腺腫、神経内分泌腫瘍が認められたとの報告もあり(Butler AE et al. Diabetes. 2013 Mar 22.)、今後も慎重な姿勢で見守る必要があると考えられる。

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高齢糖尿病患者の転倒予防に!TVゲームでエクササイズ

 テレビゲームを用いたバーチャルリアリティ・エクササイズ(VRE)プログラムは、2型糖尿病の高齢者における転倒リスクの減少に、実行可能かつ効果的であることが、韓国・三育保健大学 Sunwoo Lee氏らの研究で明らかになった。VREプログラムは、転倒リスクの高い高齢糖尿病患者をゲームに没頭させることで、エクササイズの効果を最大限に引き出し、バランス、いすから立ち上がる時間、歩行スピード、歩調、転倒回数を有意に改善させるという。Diabetes Technology & Therapeutics誌オンライン版2013年4月5日号の報告。 高齢者の糖尿病は、転倒リスクの上昇と関連があると報告されている。 本研究では、VREプログラムが糖尿病の高齢者のバランス、筋力、歩行の改善に効果があるかどうかを調査した。 65歳以上の糖尿病患者55例をVRE群(27例)と対照群(28例)に無作為に割り付け、VRE群はVREプログラムと糖尿病教育、対照群は糖尿病教育のみを受けた。VREプログラムは、テレビゲームを使用し(PlayStation®2、ソニー、東京、日本)、50分間ずつ、週2回、10週間行った。バランス、筋力、歩行、転倒に対する影響は、試験開始時と試験後に測定した。測定には、片足立ちテスト、Berg Balance Scaleによるバランス能力評価、FRT(Functional Reach test)、TUG(Timed Up-and-Go)、10 回いす立ち上がりテストなどの臨床検査、および歩行分析を用いた。転倒に対する影響を調査するために、自記式アンケートを使用した。 その結果、VRE群は対照群と比較し、バランス、いすから立ち上がる時間、歩行スピード、歩調、転倒回数が有意に改善した。

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初回エピソード統合失調症患者に対する薬物治療効果の予測因子は

 抗精神病薬による治療歴のない統合失調症患者において、薬物治療開始後6ヵ月間は臨床反応が一律ではないことが、フランス・INSERM 669(パリ第11大学とパリ第5大学)のC. Nordon氏らにより、明らかにされた。結果を踏まえて著者は、「初回エピソード患者における治療戦略は、回復の機会を逸することのないよう、症状の重症度と治療早期の臨床反応に注意すべきである」と結論している。Acta Psychiatrica Scandinavica誌オンライン版2013年4月18日号の掲載報告。 本検討は、抗精神病薬未投与の統合失調症患者の投与開始6ヵ月間の臨床反応の不均一性を調べること、およびアウトカムの予測因子を評価することを目的とした。フランス国内における467例の被験者を対象とし、6ヵ月間にわたって追跡した。臨床反応の軌跡は、臨床上の医師の印象による重症度(CGI-S)スコアを用いて、ベースライン、1、3、6ヵ月時点で測定し、潜在クラス成長分析(LCGA)を行い検討した。また、回帰モデルを用いて軌道の予測因子を特定した。 主な結果は以下のとおり。・被験者467例は、臨床反応によって5群に分類された。内訳は、迅速反応群(45例)、段階的反応群(204例)、症状軽度残存群(133例)、症状重度残存群(23例)、非持続的反応群(62例)であった。・6ヵ月間の臨床反応の予測因子は、ベースラインでのCGI-Sスコア(オッズ比[OR]:3.1、95%CI:2.1~4.4)と、陰性症状(同:1.5、1.2~1.9)であった。・段階的反応との比較における迅速反応の予測因子は、仕事を持っている(OR:2.5、95%CI:1.2~4.9)のみであった。関連医療ニュース ・抗精神病薬投与前に予後予測は可能か? ・統合失調症患者の再発を予測することは可能か? ・第一世代 vs 第二世代抗精神病薬、初回エピソード統合失調症患者に対するメタ解析

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皮膚科外来施設でのMRSA、過去3年間で17.0%増

 Zabielinski M氏らが米国マイアミ大学病院の皮膚科外来施設において、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)およびメチシリン感受性黄色ブドウ球菌(MSSA)の相対的な検出割合の動向などを調べた結果、MRSAが2008~2010年の3年間で17.0%増加していたことが明らかになった。また、MRSAはシプロフロキサシン(商品名:シプロキサンほか)への感受性が増していた一方で、MSSAはシプロフロキサシン、クリンダマイシン(同:ダラシン)、ゲンタマイシン(同:ゲンタシン)、スルファメトキサゾール・トリメトプリム(ST合剤、同:バクタほか)への耐性が増大していたことも報告した。JAMA Dermatology誌2013年4月号(オンライン版2013年1月16日号)の掲載報告。 本調査は、皮膚科外来施設でのMRSA、MSSAの検出割合の変化、および黄色ブドウ球菌分離株の抗菌薬感受性プロファイルを調べることを目的とした。  2005年1月1日~2010年12月31日の各年データ、および2011年1月1日~6月30日までの半年間の各月データから、皮膚培養組織分離株データをそれぞれ後ろ向きに集め分析した。 主な結果は以下のとおり。・2005年1月1日~2011年6月30日の間、成人から小児の患者にわたる合計387例から分離した黄色ブドウ球菌株について分析した。・全体におけるMRSAの相対的割合は35.7%、MSSAは64.3%であった。・試験終了前の6ヵ月間では、MRSAは33.3%、MSSAは66.7%であった。・MRSAの相対的割合は、2008年1月1日~2010年12月31日が、2005年1月1日~2007年12月31日と比べて有意に高かったことが明らかになった(45.3%対28.3%、p=0.001)。・抗菌薬感受性プロファイルについては、MRSAのシプロフロキサシンへの感受性が増加していた一方で、MSSAではシプロフロキサシン、クリンダマイシン、ゲンタマイシン、ST合剤への耐性が増していた。

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アルツハイマー型認知症治療薬ガランタミン、緑内障治療に有望!?

 アセチルコリンエステラーゼ阻害薬ガランタミン(商品名:レミニール、本邦ではアルツハイマー型認知症治療薬として承認)が緑内障治療に有望であることが、カナダ・モントリオール大学のMohammadali Almasieh氏らにより報告された。緑内障における網膜微小血管系および網膜神経節細胞(RGC)消失の状況を検討した結果、早期からこれら両方の消失が同時に生じており、ガランタミンの投与により、血管密度の維持および網膜血流の改善が認められることを報告した。結果を踏まえて著者は、「緑内障治療において、網膜微小血管を保護し、血液供給を改善するための早期介入は有益だと思われる」と結論している。Investigative Opthalmology&Visual Science誌2013年5月号の掲載報告。 緑内障における血管系の消失と網膜神経節細胞(RGC)消失との明確な関連は立証されていない。網膜内層血管が消失し、続いて眼内圧(IOP)上昇が惹起されるのか否か、もしそうであれば、付随して生じるRGC死の前に起こるのか、それとも後かという疑問があり、Almasieh氏らはその回答を得るべく検討を行った。また、実験的緑内障モデルを用いて、RGCの生存を促すアセチルコリンエステラーゼ阻害薬ガランタミンの、網膜微小血管系の保護ならびに血流増加作用の有無について検討を行った。 Brown Norwayラットの上強膜静脈内に高張生理食塩水を注入し、高眼圧モデルを作製した。緑内障眼と対照眼において、網膜微小血管系とRGCを同時に観察できるよう網膜を処理した。網膜血流は、N-isopropyl-p-[14C]-iodoamphetamineを用いた定量オートラジオグラフィーにより測定した。さらに、in vitro網膜微小血管系プレパレーションを用いて血管反応性を評価した。主な結果は以下のとおり。・高眼圧誘発後、網膜毛細血管の大量の消失が観察された。・微小血管系およびRGCの消失はいずれも早期の段階で起こり、最初のダメージから少なくとも5週間は同様の進展経過をたどった。・ガランタミン全身投与により、緑内障性網膜における微小血管密度の維持および網膜血流の改善が認められた。・ガランタミンは、ムスカリン性アセチルコリン受容体の活性化を介して網膜微小血管に作用していることがin vitroおよびin vivoで示された。・実験的緑内障モデルにおいて、微小血管系とRGCの消失は同時に起こっており、これら細胞分画の強い共依存が示唆された。 ・緑内障治療において、ガランタミンにより網膜微小血管を保護し、血液供給を改善するための早期介入は有益だと思われる関連医療ニュース ・重度の認知障害を有する高齢者、視力検査は行うべき? ・NMDA拮抗薬メマンチンによる再発低血糖症の拮抗ホルモン減弱のメカニズム ・アセチルコリンエステラーゼ阻害薬の長期曝露、ミツバチの生態行動に影響

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遺伝性骨疾患とWNT1遺伝子変異の関連が明らかに/NEJM

 遺伝病である若年性骨粗鬆症と骨形成不全症はWNT1遺伝子変異と関連し、WNT1は骨形成のシグナル伝達経路の主要分子であり、骨量調節における重要なリガンドであることが、フィンランド・ヘルシンキ大学のChristine M. Laine氏らの検討で示された。近年、骨の形成や維持におけるWNTシグナル伝達経路の役割が広く研究されているが、主要な伝達物質である低密度リポ蛋白受容体関連蛋白(LRP)5/6を介する経路のWNTリガンドはみつかっていなかった。NEJM誌オンライン版5月9日号掲載の報告。若年性骨粗鬆症、骨形成不全症の2家系を調査 研究グループは、優性遺伝病である若年性骨粗鬆症の1家系および劣性遺伝病である骨形成不全症の1家系を調査し、ヒトの骨疾患とWNT1遺伝子変異の関連について検討した。 重度の若年性骨粗鬆症の家系では、X線検査で10人が低骨密度(BMD)および脊椎、末梢骨の骨折をともなう骨粗鬆症と診断された。カルシウムホメオスタシスや骨代謝回転の血清および尿中マーカーは正常だった。  腸骨間の骨生検標本の組織形態計測的解析で成人2例に骨代謝回転や骨形成の低下をともなう重度の骨粗鬆症が確認され、14歳の男子は骨量は正常なもののこの年齢にしては骨形成や骨再形成が低下していた。 もうひとつのLao Hmong族の家族は、姉妹である2例が重度の劣性遺伝骨形成不全症と推定された。姉は生後1ヵ月時に最初の骨折を起こし、ともにX線画像上で多発性骨折および経時的な続発症(脊椎圧迫骨折、後側弯症、重度の低身長、長骨の変形など)を発症していた。  姉(26歳)は骨疾患のため車いす生活だが日常生活にほとんど問題はなく、知能も正常であった。妹(23歳)には重度の知能障害がみられた。他の同胞や母親に異常はなく、父親には腰椎のBMD低値や椎体終板(L5)を含む軽度の圧迫変形がみられた。骨疾患のバイオマーカー、治療標的となる可能性も WNT1遺伝子変異の解析では、若年性骨粗鬆症の家系でヘテロ接合性ミスセンス変異(c.652T→G[p.Cys218Gly])が、骨形成不全症の家系でホモ接合性ナンセンス変異(c.884C→A, p.Ser295★)がみつかった。いずれの遺伝子変異も、WNT1のシグナル伝達を阻害し、骨形成の障害を引き起こす。  in vitro実験では、異常型WNT1蛋白により、古典的なWNTシグナル伝達(canonical WNT signaling)、その標的遺伝子および石灰化の誘導能が障害されることが示された。古典的WNTシグナル伝達は正常な骨の発育や恒常性の維持に不可欠とされる。 マウスを用いた実験では、骨髄(とくにB細胞系と造血前駆細胞)におけるWnt1遺伝子の発現が示され、細胞系譜解析(lineage tracing)により骨細胞サブセットでの強力な蛋白発現と、皮質骨での弱い蛋白発現が確認された。  これは、若年性骨粗鬆症や骨形成不全症では、骨髄の造血幹細胞発育環境における造血系細胞と骨芽系細胞間のクロストークに変化が生じていることを示唆する。正常な造血にはこのクロストークが必須であり、WNTシグナル伝達が重要な役割を担っている。 著者は、「これらの知見は、骨形成における造血細胞の役割を支持し、WNT1がこのシグナル伝達経路の主要分子であることを示す。また、WNT1はヒトの骨量調節における重要なリガンドであり、それゆえ骨疾患のバイオマーカーとなり、骨粗鬆症、骨形成不全の治療標的となる可能性がある」と考察している。

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脳卒中およびTIAのリスク評価に有効な新アルゴリズム「Q Strokeスコア」/BMJ

 英国・パーク大学のJulia Hippisley-Cox氏らは、脳卒中やTIA非既往の一般集団の同リスクを推定するための新たなアルゴリズム「Q Strokeスコア」を開発した。同スコアは、プライマリ・ケアで用いることを目的としたもので、従来のCHADS2などと比較検証した結果、より有効であることを報告した。特に抗凝固療法が必要となる可能性がある心房細動を有する患者においてリスクスコアを改善することが示された。今後は、プライマリ・ケアでの使用に値するのか費用対効果の検証が必要であるとまとめている。BMJ誌オンライン版2013年5月2日号掲載の報告より。初発脳卒中を定量化することを目的とした新たなアルゴリズム CHADS2やCHA2DS2VAScなどは統計学的モデルに基づいたものではなく、確立したリスク因子が少なく、脳卒中の絶対推定リスクを提供できるものではないことから、研究グループは、新たなリスクアルゴリズムの開発を試みた。 新たなアルゴリズムは、初発脳卒中を定量化することを目的としたもので、心血管疾患アルゴリズム「QRISK2」を参考にデザインした。 本検討では、新たに開発した「Q Stroke」について、(1)心房細動患者においてCHADS2およびCHA2DS2VAScスコアとの比較を行うこと、(2)脳卒中またはTIAを有さない一般集団においてフラミンガム脳卒中スコアと比較したパフォーマンスを調べることを目的とした。 アルゴリズムの開発は、全英QResearchデータベースにリンクしているイングランドとウェールズの451人の開業医(GP)のデータに基づき行われ、検証は同データベースから異なる225人のデータを用いて行った。 主要評価項目は、フォローアップ中のGPの脳卒中またはTIA発生の診断記録あるいは死亡診断記録とした。Q Strokeアルゴリズムは心房細動患者についても従来スコアよりも識別を改善 開発コホートには、25~84歳の350万人の患者、計2,480万人・年が組み込まれた。脳卒中イベント件数は7万7,578件であった。検証コホートには、25~84歳の190万人の患者、計1,270万人・年が組み込まれた。試験登録時に、脳卒中またはTIAの既往がある患者、経口抗凝固薬の処方記録がある患者は除外した。 リスク因子は、「自己申告の人種」「年齢」「性」「喫煙状態」「収縮期血圧」「血清総コレステロール/HDL比」「BMI」「冠動脈心疾患の家族歴(一親等60歳未満)」「タウンゼンドうつ病スコア」「高血圧症治療歴」「1型糖尿病」「2型糖尿病」「腎疾患」「関節リウマチ」「冠動脈心疾患」「うっ血性心不全」「心臓弁膜症」「心房細動」の有無とした。 結果、Q Strokeアルゴリズムにより、脳卒中非既往の女性では57%、男性では55%の生存データに関する変動が示された。 D統計値は、女性2.4、男性2.3で、識別が改善されたことが明らかになった。 脳卒中非既往患者においてフラミンガムスコアと比較して、QStrokeはすべての識別および検定において改善が示された。 心房細動患者においては、QStrokeの識別能は低かったが、CHADS2およびCHA2DS2VAScよりもすべての識別指標についてパフォーマンスの改善が示された。

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高齢者の施設ケアに科学の光を当てる(コメンテーター:岡村 毅 氏)-CLEAR! ジャーナル四天王(99)より-

本論文は、オランダにおいて403名の高齢認知症入所者(16ユニット)と、390名の高齢身体入所者(17ユニット)を対象に、スタッフが疾病について学習したうえで対象者のうつ症状の評価を行い、スタッフ・心理士・医師等が、きちんと事前に考えられたマネジメントをすることの有効性を報告するものである。 結果であるが、うつ症状に関しては身体入所者では有意な効果がみられたが、認知症入所者では有意ではなかった。しかし、生活の質の評価では、両者とも介入が有効であった。 このほか、高齢者のうつ症状評価尺度のうちGDS(Geriatric Depression Scale)が使い物にならず、他者評価のCSDD(Cornell Scale for Depression in Dementia)が使用に耐えたことも書かれており、これは私たちがうすうす感じていることでもあり、興味深い。なお、CSDDの非認知症対象者における使用に関しても、専門家による操作診断を外的基準として十分な弁別能を有することがさくっと書かれており、本当にぬかりのない論文である。 それにしても、Depressionとは人生後半の課題である。一般には思春期の悩みや新入社員の五月病のイメージであろうし、その極限である自殺も、若者において深刻とみなされているように思われる。確かに若者の自殺も悲劇であるが、自殺はWHOに統計を報告する全ての国で中高年が最も多いのである。家族介護者(その多くが中高年であろう)の多くがうつ状態であるとか、認知症介護者の死亡率が高いといった報告もある。今回示されたように介護対象入所者においても、高齢認知症入所者の52%、高齢身体入所者の41%がCSDDで引っ掛かってしまっている・・・暗澹たる結果である。 それにもかかわらず、本論文は爽やかな輝きを持つ。その光源を2つ挙げたい。 1)ケアの領域で多数の施設を巻き込んでトライアルを遂行しきった点。著者らは「観念的な状況における介入の有用性を調べるトライアルではなく、現実の状況におけるプラグマティックなトライアルであり、一般臨床での応用ができるものだ」(意訳)と書いている。この研究は遂行においても結果においても実社会の役に立つべく綿密にデザインされている。 2)次に、科学的なケアの必要性のエビデンスを示している点。優れた職業ケアラーは、知識を学んだうえで対象を評価し、他職種で協働して、事前に考えられたマネジメントを行うことができる、すなわち科学的であるはずである。 根性とか優しい心はあって当たり前であり、こうした能力を備えたケアラーにケアしてもらいたいものだ。

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身体的障害の介護施設入所者のうつ病、複合的治療プログラムで効果/Lancet

 オランダ・ナイメーヘン・ラットバウト大学メディカルセンターのRuslan Leontjevas氏らは、うつ病に対する介入プログラムとして開発された、多職種による複合的治療プログラム「Act in Case of Depression」(AiD)について、身体的障害の介護施設入所者についてはうつ病改善の効果があることを報告した。一方で、認知症の介護施設入所者のうつ病については、同プログラムによる効果は認められなかったという。約800例の介護施設入所者を対象に、stepped-wedge法による無作為化比較試験を行い明らかにしたもので、Lancet誌オンライン版2013年5月2日号で発表した。認知症および身体的障害の施設単位でプログラムの効果について無作為化試験 AiDプログラムは、ナイメーヘン大学ナーシングホームネットワーク協会(UKON:加入者全体で認知症ユニット約5,500床、身体的障害ユニット3,300床からなる)が開発したもので、看護スタッフや行動療法士(activity therapist)、心理士(psychologist)、医師により提供される治療プログラムである。 Leontjevas氏は、2009~2011年にかけて、オランダの介護施設の認知症部門16ヵ所(入所者数403例)と身体的障害部門17ヵ所(同390例)を対象に、無作為化比較試験を行った。各部門の入所者をそれぞれ無作為に5群に分け、約4ヵ月タイミングをずらし、それぞれAiDプログラムを実施した。被験者は、同プログラムの実施時期や内容については知らされていなかった。研究スタッフも、同プログラムの内容やうつ病治療歴、前回アセスメントの結果は知らされていなかった。 主要エンドポイントは、各部門における、コーネル認知症抑うつ尺度(CSDD)スコアが>7のうつ病罹患率だった。身体的障害部門入所者、AiDプログラムでうつ病罹患率7%減 その結果、身体的障害部門では、AiDプログラムによってうつ病罹患率の低下が認められた(補正後効果量:-7.3%、95%信頼区間:-13.7~-0.9)。一方、認知症部門では、同罹患率の有意な低下は認められず(同:0.6、-5.6~6.8)、身体的障害部門との有意差が認められた(p=0.031)。 うつ病評価手法に関するアドヒアランスは、身体的障害部門では82%(標準偏差:15)だったのに対し、認知症部門では69%(同:19)と有意に低かった(p=0.045)。また、治療パスウェイへのアドヒアランスは、身体的障害部門38%(同:40)、認知症部門43%(同:33)で有意差はみられなかった(p=0.745)。

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再発性下肢蜂窩織炎、ペニシリン投与で再発リスクは半減/NEJM

 下肢蜂窩織炎の再発予防を目的としたペニシリン投与は、再発リスクをおよそ半減することが示された。ただしその効果は投与期間中においてであり、投与中止後は徐々に漸減した。英国・ノッティンガム大学病院のKim S. Thomas氏らが、274例を対象に行ったプラセボ対照無作為化二重盲検試験の結果で、NEJM誌2013年5月2日号で発表した。ペニシリンを12ヵ月投与し、3年間追跡 Thomas氏らは、英国およびアイルランドの28病院を通じて、下肢蜂窩織炎を2回以上発症した患者274例を対象に試験を行った。同グループは被験者を2群に分け、一方にはペニシリン(250mg、1日2回)を、もう一方にはプラセボを、それぞれ12ヵ月間投与した。 主要アウトカムは、初回再発までの期間だった。追跡期間は3年間であった。下肢蜂窩織炎再発に関する、ペニシリン投与の必要治療数は5 初回再発までの期間の中央値は、プラセボ群が532日に対し、ペニシリン群では626日だった。 予防投与期間中に再発した人の割合は、プラセボ群が138例中51例(37%)だったのに対し、ペニシリン群は136例中30例(22%)と、およそ半減した(ハザード比:0.55、95%信頼区間[CI]:0.35~0.86、p=0.01)。下肢蜂窩織炎の再発予防1件に対する必要治療数は、5(95%CI:4~9)であった。 しかし、ペニシリン投与を中止して以降は、両群の同再発率はいずれも27%と、群間差は認められなかった(p=0.78)。 全追跡期間でみると、再発件数はプラセボ群が164例に対し、ペニシリン群が119例と有意に少なかった(傾向のp=0.02)。内訳をみると、最初の12ヵ月間の再発件数はプラセボ群が122例に対し、ペニシリン群が76例であり(p=0.03)、その後の追跡期間ではそれぞれ42例と43例だった(p=0.88)。 有害事象については、プラセボ群が48例に対しペニシリン群が37例と、両群間に有意差はみられなかった(p=0.50)。

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ビタミンDの摂取がパーキンソン病の症状を安定化させる-本邦での報告-

 ビタミンD受容体遺伝子多型のうちFokⅠT/T型またはFokⅠC/T型を持つ患者が、ビタミンD3を摂取することで、高カルシウム血症を引き起こすことなく、短期的にパーキンソン病の症状を安定化させる可能性が、東京慈恵会医科大学の鈴木正彦氏らによって示唆された。しかしながら同氏は、この効果がパーキンソン病に限らない可能性も示唆している。The American journal of clinical nutrition誌2013年5月号(オンライン版2013年5月13日号)掲載の報告。 過去の研究では、血清25-ヒドロキシビタミンD[25(OH)D]値が高値であることと、ビタミンD受容体遺伝子多型のうちFokⅠC/C型をもつことが、パーキンソン病の症状軽減に関連していることが報告されている。本研究の目的は、ビタミンD3の摂取によりパーキンソン病の進行を抑制できるのは、どのようなビタミンD受容体遺伝子多型をもつ患者なのかを明らかにすることである。 本研究は12ヵ月間の二重盲検比較試験で行われた。対象となるパーキンソン病患者114例は、ランダムにビタミンD3投与群56例(1200IU/日)とプラセボ投与群58例に割り当てられた。評価項目は、統一パーキンソン病評価尺度(UPDRS)とHoehn and Yahr(HY)分類において悪化がみられなかった患者の割合と、ベースラインからの臨床的変化とした。 結果は以下のとおり。・プラセボ投与群と比較し、ビタミンD3投与群では有意にHYステージの悪化が抑制されていた(群間差のp=0.005)。ビタミンD3投与群の変化は+0.02±0.62(p=0.79)、プラセボ投与群の変化は+0.33±0.70(p=0.0006)であった。・相互作用解析によって、HYステージ(p=0.045)、UPDRS総スコア(p=0.039)およびUPDRS partIIスコア(p=0.021)それぞれに有意差が認められたことから、ビタミンD受容体遺伝子多型をもつことがビタミンD3の効果を変えることが示された。・とくに、FokⅠT/T型およびFokⅠC/T型の遺伝子多型をもつ患者では、プラセボ群と比較して、HYステージの悪化はビタミンD3投与群で有意に抑制されていたことが明らかとなった。FokⅠT/T型における、ビタミンD3投与群の臨床的変化は-0.38±0.48(p=0.91)、プラセボ投与群の臨床的変化は+0.63±0.77(p=0.009)であった(群間差のp=0.009)。FokⅠC/T型(p=0.020)におけるビタミンD3投与群の臨床的変化は±0.00±0.60(p=0.78)、プラセボ投与群の臨床的変化は+0.37±0.74(p=0.014)であった(群間差のp=0.020)。しかしながらFokⅠC/C型をもつ患者では違いが認められなかった。同様の傾向がUPDRS総スコアおよびUPDRS partIIスコアにおいても認められた。

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医師の3割が“僻地医療”に携わった経験あり

 ケアネットは16日、自社で運営するケアネット・ドットコムの医師会員に対し実施した、“僻地医療”に対する意識調査の結果を発表した。本調査では、僻地医療に携わった経験や関心の有無などについて尋ねた。アンケートは2013年4月26日に実施し、1,000人が回答した。 僻地医療に携わった経験を尋ねたところ、全体の63.8%は『携わったことがない』と回答した。現在『常勤で携わっている』が全体の7.5%。パートタイム、巡回、ドクターヘリなど『常勤以外』で携わっている医師が4.8%、「医局からの派遣」などで『以前携わっていた』とした医師は23.9%。全体の3割以上が何らかの形で僻地医療に携わった経験を持つことが明らかとなった。 現在携わっていない(経験者含む)医師に対し、今後の考えを尋ねたところ、『将来的には考えたい』7.9%、『勤務体制次第』12.1%、『待遇次第』14.7%という結果となり、全体の34.7%が検討の可能性があることがわかり、30代以下では48.9%に上った。一方、“携われない”と回答した医師の割合は、30代以下で51.1%、60代以上で76.9%と年代と共に上昇傾向にあった。『全く関心がない』という回答は逆に減る傾向にあり「気持ちはあるが体力がついていかない」など、『関心はあるが携われない』という回答が多くみられた。 また、僻地医療を経験した医師のコメントや寄せられた意見なども、あわせて公開した。「自分には関係ない」「定年後にはアリかな」…“僻地医療”、どうお考えですか?

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高齢者では喫煙が慢性疼痛を増悪させている可能性がある

 スウェーデン・ルンド大学のUlf Jakobsson氏らによる横断研究の結果、65歳以上の高齢者では喫煙が慢性疼痛の強さと関連していることが明らかになった。著者は、喫煙をやめさせるための介入が、高齢者の疼痛を緩和する一つの方法となるかもしれないとまとめている。Pain Practice誌オンライン版2013年4月12日号の掲載報告。 2011年に、スウェーデン在住の65歳以上の高齢者2,000人を無作為に抽出し、人口統計学的データ、生活状況、タバコ(喫煙用タバコまたは湿性嗅ぎタバコ)の使用、主観的健康、慢性疼痛(疼痛の強さ、持続期間、疼痛の場所)について郵送によるアンケート調査を行った。 慢性疼痛は、3ヵ月以上持続する痛みと定義した。  主な結果は以下のとおり。・1,141人から回答を得た(回答率57%、65~103歳、女性53.6%)。このうち38.5%が慢性疼痛を有しており、喫煙者は9%であった。 ・喫煙者のうち47.6%が慢性疼痛を有していた。 ・喫煙者は非喫煙者と比較して、慢性疼痛の強度は有意に高かったが、有病率はそうではなかった。 ・サブグループ解析において、女性は喫煙者と非喫煙者との間に疼痛強度と有病率のいずれも有意差を認めたが、男性は疼痛強度のみであった。 ・湿性嗅ぎタバコと疼痛には関連はなかった。~進化するnon cancer pain治療を考える~ 「慢性疼痛診療プラクティス」連載中!・腰椎圧迫骨折3ヵ月経過後も持続痛が拡大…オピオイド使用は本当に適切だったのか?  治療経過を解説・「痛みの質と具体性で治療が変わる?!」痛みと大脳メカニズムをさぐる・「痛みの質と具体性で治療が変わる?!」神経障害性疼痛の実態をさぐる

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血管機能と年齢の関係(コメンテーター:後藤 信哉 氏)-CLEAR! ジャーナル四天王(98)より-

 Dダイマーは体内の線溶の指標である。Dダイマーが上昇するためには、1) 体内にフィブリン血栓ができていること、2) そのフィブリン血栓が線溶系により溶解していること、が必須である。 高齢者では血管内皮機能が傷害されている症例が多いので、1) を満たす症例は多いと思われる。しかし、2) も高齢者に起こりやすいので、フィブリンができても溶解しない症例も多いと想定される。 Dダイマーはミクロの血栓形成動態を反映している。深部静脈血栓の有無はマクロの血栓の有無である。年齢に応じたカットオフを用いた方が、ミクロとマクロの解離が少なくなるとの本研究成果を信じれば、バイオマーカーとしてのDダイマーは2) より1) を反映する指標であると想定できる。

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抗てんかん薬のプラセボ効果、東アジアと欧米で地域差

 北里大学薬学部の橘 洋介氏らは、抗てんかん薬の臨床試験でみられるプラセボ効果に関与する因子について検討を行った。その結果、東アジアと欧米諸国ではプラセボ効果に差がみられること、長い罹病期間と複雑部分発作の存在がプラセボ効果の減弱に関連していることを報告した。結果を踏まえて著者は、「プラセボ効果の地域差の理由は明らかでないが、将来的に部分てんかんに対する抗てんかん薬の臨床試験をデザインするにあたり、プラセボ効果に関与する患者特性を慎重に考慮する必要がある」と指摘している。Clinical Drug Investigation誌2013年5月号の掲載報告。 抗てんかん薬の臨床試験においてプラセボ効果が認められることが知られており、これに関する検討が行われている。最近のメタアナリシスでは、東アジアの試験で予想外の高いプラセボ効果が示された。多国間試験が広く実施されるようになってきている中、将来の臨床試験のために地域や国によるプラセボ効果の相違を理解しておくことは重要である。本メタ解析では、難治性部分てんかん成人患者に対する併用療法の臨床試験において、プラセボ効果に関与する因子を東アジア人と欧米人で比較検討することを目的に実施した。東アジアと欧米諸国で実施され、公表されている臨床試験論文を基にデータベースを作成し、プラセボ効果の程度と潜在的影響因子との関連について、ロジスティック回帰分析を用いて評価した。 主な結果は以下のとおり。・5種類の抗てんかん薬(ガバペンチン、トピラマート、レベチラセタム、プレガバリン[本疾患には国内未承認]、ゾニサミド)に関連する33件の臨床試験よりデータベースを作成した。・プラセボ効果は、罹病期間、ベースライン時の複雑部分発作を有する患者の割合、2種類の抗てんかん薬が投与されている患者の割合、ベースライン時の発作頻度といった患者特性、および臨床試験の報告年と関連していた。・長い罹病期間とベースライン時の複雑部分発作は、プラセボ効果の減弱に関連していた。・ロジスティック回帰分析により、東アジアで実施された試験のプラセボ効果のほうが、欧米諸国で実施された試験と比較して統計学的に高かった。関連医療ニュース ・疼痛治療「プラセボでも一定の効果が」臨床試験に課題も ・抗てんかん薬の長期服用者、80%が骨ミネラル障害 ・てんかんと寄生虫感染との関連説を確認

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