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「やめたい気持ち」を探してみよう

「やめたい気持ち」を探してみようあなたの「タバコをやめたい気持ち」は、10点満点でいうと何点くらいでしょうか?絶対に死ぬまで吸い続けたい : 0点……どんなことをしてでも今すぐにやめたい:10点「タバコをやめたい気持ち」が0点ではない方…それはなぜでしょうか?タバコをやめたい気持ちが0点ではない理由を担当医にお話しください。社会医療法人敬愛会 ちばなクリニックCopyright © 2015 CareNet,Inc. All rights reserved.清水 隆裕氏

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朝食を抜きがちで運動不足の一人暮らしの男子大学生は太る【Dr. 倉原の“おどろき”医学論文】第52回

朝食を抜きがちで運動不足の一人暮らしの男子大学生は太る FREEIMAGESより使用 この後ろ向きコホート研究は、男子大学生が肥満にならないようにするためにはどうしたらいいか、ヒントを与えてくれます。 これは京都大学で2000~07年に行われた研究です。被験者は、健康診断を毎年受けている法学部3回生です。私は関西出身なので、大学生のことを「年生」ではなく「回生」と呼んでいました。京都大学もおそらく「回生」と呼んでいる学生が多いのでは? Goto M, et al. Lifestyle risk factors for overweight in Japanese male college students. Public Health Nutr. 2010 Oct;13(10):1575-80. 余談はさておき、この研究に登録されたのはBMIが22.0以上の4,634人の男性学生でした。平均年齢は21.5歳。「あっ! この研究にオレも入ってるかも!」と思った読者がいるかな、とふと思ったのですが、法学部出身の人はこの連載を読んでないですよね。1年間のフォローアップで、BMIが5%以上増加したのは598人(12.9%)の生徒でした。BMI増加の独立リスク因子とされたのは、運動不足(オッズ比[OR]1.33、95%信頼区間:1.11~1.60)、アルコール摂取量が少ないこと(OR 1.30、95%信頼区間:1.08~1.57)、朝食をよく抜くこと(OR 1.34、95%信頼区間:1.12~1.61)、高脂肪食を好むこと(OR 1.36、95%信頼区間:1.04~1.78)、一人暮らし(OR 1.23、95%信頼区間:0.99~1.52)でした。該当するリスク因子数に応じて層別化を行うと、健康的な生徒と比較した場合、リスク因子最多の生徒ではBMI増加のオッズ比が6.22(95%信頼区間:2.58~15.0)でした。アルコールを飲まないほうが太るというのが「ハテナ?」と思いましたが、アルコール摂取で肥満のリスクが上昇するというコンセンサスはないのですね。知りませんでした。むしろ、アルコール摂取をしない大学生は、他のカロリー摂取源として食事を多く取るという可能性があるとかないとか。他の研究だと、早食いする大学生は体重が増えやすいという報告もあります1)。私も大学の頃はかなり早食いでしたが、子どもができてからゆっくり食べるようになりました。ところで、京都の大学に通っていると、ラーメン屋に行く頻度が多いと思います(それが統計学的に有意かどうかは神のみぞ知る)。私は研修医時代を京都で過ごしたのですが、週1回くらいの頻度でラーメン屋に通っていました。「いいちょ」という店が大好きで、ラーメンとチャーハンを毎回セットで頼んでいました。そのせいもあってか、当時は現在より体重が5kgも多かったのです。ちなみに、昼食に頻繁にラーメンを食べると日本人はトランスアミナーゼが増えるという報告があります2)。参考文献1)Yamane M, et al. Obesity (Silver Spring). 2014;22:2262-2266.2) Iwata T, et al. Tohoku J Exp Med. 2013;231:257-263.インデックスページへ戻る

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思春期うつ病、パロキセチンとイミプラミンの試験を再解析/BMJ

 思春期大うつ病に対して、パロキセチンおよび高用量イミプラミンはいずれも有効性は示されず、有害性を増大することが明らかにされた。英国・バンガー大学のJoanna Le Noury氏らが、「SmithKline Beecham's Study 329」の再解析の結果、報告した。BMJ誌オンライン版2015年9月16日号掲載の報告。SmithKline Beecham's Study 329のプライマリデータを引き出し再解析 無作為化試験に関しては、試験データの大半にアクセスできず偏向報告の検出を困難なものとしている。また、ミスリードの結論が発表されても、プライマリデータへのアクセス不可が、それを確定的なものと思わせている。 研究グループは、思春期大うつ病に対するパロキセチンおよびイミプラミンの有効性、安全性をプラセボと比較した「SmithKline Beecham's Study 329」(2001年にKeller氏らにより発表)も、そうした試験の1つだとして、「RIAT(restoring invisible and abandoned trials)イニシアチブ」に基づく再解析を行った。無作為化試験の完全データセットへのアクセスが可能かを確認し、また再解析の結果が、根拠に基づく医療として臨床的意義があるのかを検証した。 GSK社に対してRIATレコメンデーションや交渉を行い、Webサイトで入手可能となったファイナル臨床報告などのデータを用いて再解析を行った。 被験者は、北米12ヵ所の大学附属の精神科センターで、1994年4月20日~98年2月15日に集められたオリジナル試験の青年275例であった。被験者は12~18歳で、少なくとも8週間の大うつ病を有していた。除外基準は、精神障害や内科的疾患の併存、および自殺傾向であった。 二重盲検無作為化プラセボ対照法により、被験者は、パロキセチン(20~40mg)、イミプラミン(200~300mg)またはプラセボの8週投与を受ける群に無作為に割り付けられ評価を受けた。 事前規定の主要有効性変数は、ベースラインから8週時点(急性期治療フェーズ終了時)までの、ハミルトンうつ病評価尺度(HAM-D)総スコア、治療反応者の割合(HAM-Dスコア8以下またはベースライン時HAM-Dスコアより50%低減)の変化であった。また事前規定の副次アウトカムは、ベースラインから終了時までの、K-SADS-Lのうつ評価項目、臨床全般印象度(CGI)、自律機能性チェックリスト、自己知覚尺度、SIP(sickness impact scale)の変化、および反応性予測因子、さらに維持フェーズ期間における再発患者数であった。また有害経験について、主として記述的統計を用いて比較を行った。コーディングについては事前規定されていなかった。プライマリデータおよびプロトコルによる分析の必要性を例示する結果に 結果、パロキセチンとイミプラミンの有効性は、あらゆる事前特定の主要アウトカムおよび副次有効性アウトカムについて、プラセボと比較して、統計学的または臨床的な有意差は示されなかった。 HAM-Dスコアは、パロキセチン群10.7ポイント低下(最小二乗法による平均値、95%信頼区間[CI]:9.1~12.3)、イミプラミン群9.0ポイント低下(7.4~10.5)に対して、プラセボ群9.1ポイント低下(7.5~10.7)であった(p=0.20)。 一方、臨床的に顕著な有害性の増大が、パロキセチン群では自殺念慮や自殺行動およびその他の重大有害事象についてみられ、イミプラミン群では心血管の問題についてみられた。 これら再解析の結果を踏まえて著者は、「パロキセチン、高用量イミプラミンの両者とも、思春期大うつ病への有効性は示されなかった。また両薬で有害性の増大が認められた」と結論している。そのうえで、「試験のプライマリデータへのアクセスは、発表済みの有効性および安全性に関する結論を盲目的に信ずるべきではないなど、臨床および研究のいずれにとっても重大な意義をもたらすものである。今回のStudy 329の再解析は、エビデンスベースの厳密さを増すためにプライマリ試験データやプロトコルを入手することの必要性を例示するものであった」と述べている。

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待機的THRより股関節骨折手術は死亡リスクが高い/JAMA

 待機的人工股関節全置換術(THR)患者と比べて股関節骨折手術患者は、年齢、性別および術前併存疾患を補正後の術後院内死亡リスクが有意に高いことが明らかにされた。カナダ・マックマスター大学のYannick Le Manach氏らによる、フランスの大規模コホートを対象とした検討の結果、明らかにされた。股関節骨折手術後患者は、待機的THR患者と比べて死亡や重大合併症のリスクが高いことは知られていたが、この術後リスクの増大が、高年齢や併存疾患の影響を受けているかは不明であった。今回の検討で、死亡の相対リスクは5.88倍であったという。著者は、「さらなる検討により、この差の原因を明らかにする必要がある」と述べている。JAMA誌2015年9月15日号掲載の報告。フランス国内69万995例について評価 研究グループは、年齢、性別および周術期合併症補正後、股関節骨折手術群と待機的THR群で院内死亡率に差があるかどうかを調べる検討を行った。 2010年1月~13年12月のFrench National Hospital Discharge Databaseから、フランスの病院に入院した45歳以上の股関節手術患者を包含。ICD-10コードで、術後の患者の併存疾患や合併症を調べた。年齢、性別、術前併存疾患で適合した患者を、待機的THR群または股関節骨折手術群に、多変量ロジスティックモデルと貪欲適合アルゴリズム法を用いて1対1に無作為に割り付け評価した。 主要評価項目は、術後院内死亡率であった。 フランス国内864センターから総計69万995例の適格患者が包含された。待機的THR群(37万1,191例)のほうが、年齢が若く、男性が多く、併存疾患が少なかった。死亡リスク5.88倍、重大術後合併症リスク2.50倍 結果、股関節骨折手術群(31万9,804例)は、術後1万931例(3.42%)が退院前に死亡。一方、待機的THR群の死亡は669例(0.18%)であった。 適合集団(23万4,314例)の多変量解析の結果、股関節骨折手術群のほうが、死亡リスクが高い[1.82% vs.0.31%、絶対リスク増:1.51%(95%信頼区間[CI]:1.46~1.55%)、相対リスク[RR]:5.88(95%CI:5.26~6.58)、p<0.001]、重大術後合併リスクが高い[5.88% vs.2.34%、絶対リスク増:3.54%(95%CI:3.50~3.59%)、RR:2.50(95%CI:2.40~2.62)、p<0.001]ことが示された。

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COPDの新薬スピオルト レスピマット、製造販売承認取得

 日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社長:青野吉晃、以下「日本ベーリンガーインゲルハイム」)は、2015年9月28日、1日1回吸入のCOPD治療配合剤スピオルト レスピマット28吸入、同60吸入(一般名:チオトロピウム臭化物水和物/オロダテロール塩酸塩製剤)(以下、スピオルト)が、慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎、肺気腫)の気道閉塞性障害に基づく諸症状の緩解(長時間作用性吸入抗コリン剤及び長時間作用性吸入β2刺激剤の併用が必要な場合)を適応として、日本で製造販売承認を取得したことを発表した。 スピオルト主要な検証試験において、スピリーバと比べて呼吸機能、息切れ、QOL、レスキュー薬の使用に有意に改善することが示された。 スピオルトは、長時間作用性抗コリン薬(LAMA)チオトロピウムと、長時間作用性β2刺激薬(LABA)オロダテロールの配合剤。吸入用器具レスピマットを用いて吸入する。日本ベーリンガーインゲルハイム、プレスリリースはこちら

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糖尿病黄斑浮腫と脂質異常症との関連、その真偽は?

 糖尿病黄斑浮腫(DME)は糖尿病患者の視力障害を引き起こすが、その発症・進展のリスク因子として、脂質異常症が知られている。アイルランド・クィーンズ大学のRadha Das氏らは、DMEと脂質異常症との関連を調べる目的でシステマティックレビューを行った。その結果、症例対照研究のメタ解析では血清脂質とDMEの強い関連を示唆するエビデンスが得られたものの、前向き無作為化比較試験のみのメタ解析ではその関連が確認されなかったことを明らかにした。著者は、「血清脂質とDMEとの関連は重要な問題であり、今後さらなる研究を要する」とまとめている。Ophthalmology誌2015年9月号(オンライン版2015年7月3日号)の掲載報告。 研究グループは、血清脂質とDMEとの関連を調べた無作為化比較試験、コホート研究、症例対照研究および横断研究について、2014年9月までに発表された論文をMEDLINE、PubMedおよびEmbaseにて検索した。 症例対照研究、横断研究およびコホート研究については、研究の質をNewcastle-Ottawaスケールで評価した。また、無作為化比較試験に関してはCochraneバイアスリスクツールで評価した。 主な結果は以下のとおり。・レビューには、21件(横断研究5件、コホート研究5件、症例対照研究7件および無作為化比較試験4件)が組み込まれた。・症例対照研究のメタ解析では、非DME患者と比較しDME患者で血清総コレステロール(TC)、LDLおよび血清トリグリセライド(TG)の平均値が有意に高かった(TC:30.08、95%信頼区間[CI]:21.14~39.02、p<0.001/ LDL:18.62、95%CI:5.80~31.43、p<0.05/ TG:24.82、95%CI:9.21~40.42、p<0.05)。・無作為化試験のメタ解析では、プラセボ群と脂質低下群とで硬性白斑の増悪およびDME重症度のリスクに有意差はみられなかった(硬性白斑の相対リスク1.00、95%CI:0.47~2.11、p=1.00/ DMEの相対リスク1.18、95%CI:0.75~1.86、p=0.48)。

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EMPA-REG OUTCOME試験:試験の概要とその結果が投げかけるもの(解説:吉岡 成人 氏)-421

 心血管イベントを主要アウトカムとするEMPA-REG OUTCOMEの試験結果が、2015年9月17日の欧州糖尿病学会(EASD2015、スウェーデン・ストックホルム)で発表され、New England Journal of Medicine誌のオンライン版に同時掲載された。日本国内で使用できる6種類のSGLT2阻害薬の中で、最も遅れて市場に登場したエンパグリフロジン(商品名:ジャディアンス)の驚くべきデータであり、大きな話題を呼んでいる。 EMPA-REG OUTCOME試験 心血管イベントの既往がある成人の2型糖尿病患者で、BMI 45以下、eGFR 30mL/分/1.73m2以上の患者を対象として、SGLT2阻害薬であるエンパグリフロジンが心血管イベントに及ぼす影響を検討した試験である。北米、中南米、オーストラリア、ニュージーランド、ヨーロッパ、アフリカ、アジアの世界各地からの患者を登録し、プラセボ群、エンパグリフロジン10mg群、25mg群の3群にランダムに割り付けて実施された。主要アウトカム(primary outcome)として3つの複合心血管イベント(心血管死、非致死性心筋梗塞、非致死性脳卒中の初発までの期間)、重要2次アウトカム(key secondary outcome)には、主要アウトカムに不安定狭心症による入院までの期間を加えた4つの複合心血管イベントを総合したのものを設定して実施された。3年間の観察期間で心血管死、全死亡が有意に減少 2010年から2013年までに7,028例が登録され、7,020例(平均63.1歳、男性72%、白人72%、アジア人22%、レニン・アンジオテンシン系阻害薬使用者81%、利尿薬使用者43%、スタチン使用者77%)が解析の対象となっている(プラセボ群2,333例、エンパグリフロジン群4,687例であり、10mg投与患者と25mg投与患者のデータが合算されている)。 中央値3.1年の観察期間における主要アウトカムはプラセボ群282例(12.1%)、エンパグリフロジン群490例(10.5%)であり、エンパグリフロジン群で有意な減少が確認された[ハザード比(HR)0.86、95%信頼区間:0.74~0.99、p=0.04]。また、重要2次アウトカムについては、プラセボ群333例(14.3%)、エンパグリフロジン群599例(12.8%)と有意差はないもの(HR:0.89、95%信頼区間:0.78~1.01、p=0.08)減少傾向にあることが確認された。わずか3年間の観察期間において、糖尿病治療薬の使用によって心血管死、全死亡が減少したことは驚くべきことであり、にわかには信じがたい(“too good to be true”)試験結果といえる。死亡率は減少しても個別のアウトカムとして、心筋梗塞は減少しない 個別のアウトカムについては、心血管死(HR:0.62、95%信頼区間:0.49~0.77、 p<0.001)、全死亡(HR:0.68、95%信頼区間:0.57~0.82、p<0.001)、心不全による入院(HR:0.65、95%信頼区間:0.50~0.85、p=0.002)について有意差が認められている。しかし、脳卒中については、非致死性脳卒中のみならず、致死性の脳卒中を含めた場合でも、ハザード比は1.24(95%信頼区間:0.92~1.67、 p=0.16)、1.18(95%信頼区間:0.89~1.56、 p=0.26)であり、統計学的には有意ではないものの増加する可能性を否定しえない。さらには、症候性の心筋梗塞(非致死性、致死性)、無症候性の心筋梗塞についてもHRはそれぞれ、0.87(95%信頼区間:0.70~1.09、p=0.22)、1.28(95%信頼区間:0.70~2.33、p=0.42)であり、心筋梗塞の減少が死亡率の減少に結び付くわけではない。サブグループ解析では高齢者、アジア人で有用性が高い傾向 主要アウトカムについてのサブグループ解析では、高齢者(65歳以上、p=0.01)、アジア人(p=0.09)、HbA1c 8.5%未満(p=0.01)、BMI 30未満(p=0.06)の群での有益性が高いと考えられた。併用薬剤に関しては、利尿薬の有無で主要アウトカムに差はなく(p=0.72)、ACE-IやARBの併用に関しても差はなかった(p=0.49)。eGFRについても60mL/分/1.73m2未満、60~90 mL/分/1.73m2未満、90mL/分/1.73m2以上の3群間で差異は認めなかった(p=0.20)。 EMPA-REG OUTCOMEの結果はなぜもたらされたのか… 心血管イベントの既往がある2型糖尿病に、3年間SGLT2阻害薬であるエンパグリフロジンを投与すると、死亡率が32%減少する(NNT:38/3年間)。心血管死も心不全による入院も有意に減少する。しかし、症候性の心筋梗塞は減少せず、無症候性の心筋梗塞や脳卒中は増加するかもしれない…。 EMPA-REG OUTCOMEの試験期間中、薬剤投与群ではHbA1cで約0.4~0.6%の低下が認められた。しかし、死亡の減少がわずかな血糖コントロールの改善とは考えられず、むしろ、SGLT2阻害薬による「体液量の減少」による「心不全の管理」が奏効した症例が一定の割合であったためなのではないかと思われる。 SGLT2阻害薬は近位尿細管に存在するSGLT2を選択的に阻害することで、尿糖の排泄量を増加させ、血糖値を降下させる薬剤である。浸透圧利尿により短期的にはレニン・アンギオテンシン・アルドステロン(RAS)系が活性化される。しかし、SGLT2はグルコースとNaを1:1で再吸収するため、SGLT2の阻害はNaの再吸収を低下させ、遠位尿細管に到達するNaClを増加させる。レニンはmacula densaに達するClが減少することでその分泌が刺激されるため、Clの増加はレニンの分泌を刺激しない可能性が想定される。腎臓におけるレニン活性には、浸透圧利尿による脱水とmacula densaにおけるCl濃度の双方が影響するため、SGLT2阻害薬がRAS系に及ぼす影響は短期投与と長期投与では異なり、個体差もあるのかもしれない。さらにSGLT2阻害薬は tubuloglomerular feedback(TGF)を回復させ、糸球体過剰濾過を改善させるとの報告もある。 Na代謝を介して循環血液量と血管抵抗性を調節することで血圧を規定しているRAS系、さらには、腎臓へ対しての複雑なSGLT2阻害薬の作用を明らかにすることが、EMPA-REG OUTCOME試験の結果を理解するための重要なポイントになるのかもしれない。【お知らせ】本コメントの公開当初、コメントの一部に「有意ではないが脳卒中と無症候性心筋梗塞は増加傾向」との表現がありました。「増加傾向」という表現を、“増加”と誤解された読者もおられましたので、より正確性を期すために、その部分について表現の変更をJ-CLEARからコメンテーターにお願いいたしました。(10月19日)臨床研究適正評価教育機構(J-CLEAR)理事長 桑島 巌関連コメントEMPA-REG OUTCOME試験:リンゴのもたらした福音(解説:住谷 哲 氏)EMPA-REG OUTCOME試験:SGLT2阻害薬はこれまでの糖尿病治療薬と何が違うのか?(解説:小川 大輔 氏)EMPA-REG OUTCOME試験:それでも安易な処方は禁物(解説:桑島 巌 氏)

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EMPA-REG OUTCOME試験:リンゴのもたらした福音(解説:住谷 哲 氏)-422

 リンゴを手に取ったために、アダムとイブは楽園から追放された。ニュートンは、リンゴが木から落ちるのを見て万有引力の法則を発見した。どうやら、リンゴは人類にとって大きな変化をもたらす契機であるらしい。今回報告されたEMPA-REG OUTCOME試験の結果も、現行の2型糖尿病薬物療法に変革をもたらすだろう。 優れた臨床試験は、設定された疑問に明確な解答を与えるだけではなく、より多くの疑問を提出するものであるが、この点においても本試験はきわめて優れた試験といえる。本試験は、FDAが新たな血糖降下薬の認可に際して求めている心血管アウトカム試験(cardiovascular outcome trial:CVOT)の一環として行われた。SGLT2(sodium-glucose cotransporter 2)阻害薬であるエンパグリフロジンが、心血管イベントリスクを増加しないか、増加しないならば減少させるか、が本試験に設定された疑問である。短期間で結果を出すために、対象患者は、ほぼ100%が心血管疾患を有する2型糖尿病患者が選択された。かつ、心血管疾患を有する2型糖尿病患者に対する標準治療に加えて、プラセボとエンパグリフロジンが投与された。その結果、3年間の治療により心血管死が38%減少し、さらに、総死亡が32%減少する驚くべき結果となった。しかし、奇妙なことに、非致死性心筋梗塞および非致死性脳卒中には有意な減少が認められず、心不全による入院の減少が、心血管死ならびに総死亡の減少と密接に関連していることを示唆する結果であった。さらに、心血管死の減少は、治療開始3ヵ月後にはすでに認められていることから、血糖、血圧、体重、内臓脂肪量などのmetabolic parameterの改善のみによっては説明できないことも明らかになった。つまり、インスリン非依存性に血糖を降下させるエンパグリフロジンが、血糖降下作用とは無関係に患者の予後を大きく改善したことになる。この結果の意味するところを、われわれはじっくりと咀嚼する必要があるだろう。 エンパグリフロジンが心血管死を減少させたメカニズムは何か? これが本試験の提出した最大の疑問である。残念ながら本試験は、この疑問に解答を与えるようにはデザインされておらず、新たなexplanatory studyが必要となろう。科学史における多くの偉大な発見は、瞥見すると突然もたらされたようにみえるが、実際はそこに至るまでに多くの知見が集積されており、そこに最後の一歩が加えられたものがほとんどである。したがって本試験の結果も、これまでに蓄積された科学的知見の文脈において理解される必要がある。ニュートンも、過去の多くの巨人達の肩の上に立ったからこそ、はるか遠くを見通せたのである。この点において、われわれは糖尿病と心不全との関係を再認識する必要がある。 糖尿病と心不全との関係は古くから知られているが、従来の糖尿病治療に関する臨床試験においては、システマティックに評価されてきたとは言い難い1)。これは、FDAの規定する3-point MACE(Major adverse cardiac event:心血管死、非致死性心筋梗塞、非致死性脳卒中)および4-point MACE(3-point MACEに不安定狭心症による入院を加えたもの)に、心不全による入院が含まれていないことから明らかである。糖尿病と心不全との関係は病態生理学的にも血糖降下薬との関係においても複雑であり、かつ現時点でも不明な点が多く、ここに詳述することはできない(興味ある読者は文献2)を参照されたい)。血糖降下薬については、唯一メトホルミンが3万4,000例の観察研究のメタ解析から心不全患者の総死亡を抑制する可能性のあることが報告されているだけである3)。 本試験においては、ベースラインですでに心不全と診断されていた患者が約10%含まれていたが、平均年齢が60歳以上であること、すべての患者が心血管病を有していること、糖尿病罹病期間が10年以上の患者が半数を占めること、約半数の患者にインスリンが投与されていたことから、多くの潜在性心不全患者または左室機能不全(収縮不全または拡張不全)患者が含まれていた可能性が高い。筆者が考えるに、これらの患者に対して、エンパグリフロジンによる浸透圧利尿が心不全の増悪による入院を減少させたと考えるのが現時点での最も単純な推論であろう。これは、軽症心不全患者に対するエプレレノン(選択的アルドステロン拮抗薬)の有用性を検討したEMPHASIS-HF試験4)において、総死亡の減少が治療開始3ヵ月後の早期から認められている点からも支持されると思われる。興味深いことに、ベースラインで約40%の患者がすでに利尿薬を投与されており、エンパグリフロジンには既存の利尿薬とは異なる作用がある可能性も否定できない。 本試験の結果から、エンパグリフロジンは2型糖尿病薬物療法の第1選択薬となりうるだろうか? 筆者の答えは否である。EBMのStep4は「得られた情報の患者への適用」とされている。Step1-3は情報の吟味であるが、本論文の内的妥当性internal validityにはほとんど問題がない。しいて言えば、研究資金が製薬会社によって提供されている点であろう。したがって、この論文の結果はきわめて高い確率で正しい。ただし、本論文のpatient populationにおいて正しいのであって、明日外来で目前の診察室の椅子に座っている患者にそのまま適用できるかはまったく別である。つまり、外的妥当性applicabilityの問題である。そこでは医療者であるわれわれの技量が問われる。その意味において、本論文は糖尿病診療におけるEBMを考えるうえでの格好の教材だろう。 薬剤の作用は多くの交互作用のうえに成立する。そこで注意すべきは、本試験が心血管病の既往を有する2型糖尿病患者における2次予防試験であることである。2次予防で有益性の確立した治療法が1次予防においては有益でないことは、心血管イベント予防におけるアスピリンを考えると理解しやすい。心血管イベント発症絶対リスクの小さい1次予防患者群においては、消化管出血などの不利益が心血管イベント抑制に対する有益性を相殺してしまうためである。同様に、心不全発症絶対リスクの小さい1次予防患者においては、性器感染症やvolume depletionなどの不利益が、心不全発症抑制に対する有益性を相殺してしまう可能性は十分に考えられる。さらに、エンパグリフロジンの長期安全性については現時点ではまったく未知である。 薬剤間の交互作用については、メトホルミン、レニン・アンジオテンシン・アルドステロン系阻害薬、β遮断薬、スタチン、アスピリンなどの標準治療に追加することで、エンパグリフロジンの作用が発揮されている可能性があり、本試験の結果がエンパグリフロジン単剤での作用であるか否かは不明である。それを証明するためには、同様の患者群においてエンパグリフロジン単剤での試験を実施することが必要であるが、その実現可能性は倫理的な観点からもほとんどないと思われる。 糖尿病治療における基礎治療薬(cornerstone)に求められるのは、(1)確実な血糖降下作用、(2)低血糖を生じない、(3)体重を増加しない、(4)真のアウトカムを改善する、(5)長期の安全性が担保されている、(6)安価である、と筆者は考えている。現時点で、このすべての要件を満たすのはメトホルミンのみであり、これが多くのガイドラインでメトホルミンが基礎治療薬に位置付けられている理由である。本試験においても、約75%の患者はベースラインでメトホルミンが投与されており、エンパグリフロジンの総死亡抑制効果は、前述したメトホルミンの持つ心不全患者における総死亡抑制効果との相乗作用であった可能性は否定できない。 ADA/EASDの高血糖管理ガイドライン2015では、メトホルミンに追加する薬剤として6種類の薬剤が横並びで提示されている。メトホルミン以外に、総死亡を減少させるエビデンスのある薬剤のないのがその理由である。最近の大規模臨床試験の結果から、インクレチン関連薬(DPP-4阻害薬およびGLP-1受容体作動薬)の心血管イベント抑制作用は、残念ながら期待できないと思われる。本試験の結果から、心血管イベント、とりわけ心不全発症のハイリスク2型糖尿病患者に対して、エンパグリフロジンがメトホルミンに追加する有用な選択肢としてガイドラインに記載される可能性は十分にある。EMPA-REG OUTCOME試験は、2型糖尿病患者の予後を改善するために実施された多くの大規模臨床試験が期待した成果を出せずにいる中で、ようやく届いたgood newsであろう。参考文献はこちら1)McMurray JJ, et al. Lancet Diabetes Endocrinol. 2014;2:843-851.2)Gilbert RE, et al. Lancet. 2015;385:2107-2117.3)Eurich DT, et al. Circ Heart Fail. 2013;6:395-402.4)Zannad F, et al. N Engl J Med. 2011;364:11-21.関連コメントEMPA-REG OUTCOME試験:試験の概要とその結果が投げかけるもの(解説:吉岡 成人 氏)EMPA-REG OUTCOME試験:SGLT2阻害薬はこれまでの糖尿病治療薬と何が違うのか?(解説:小川 大輔 氏)EMPA-REG OUTCOME試験:それでも安易な処方は禁物(解説:桑島 巌 氏)

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EMPA-REG OUTCOME試験:SGLT2阻害薬はこれまでの糖尿病治療薬と何が違うのか?(解説:小川 大輔 氏)-423

 2015年9月14日から、ストックホルムで開催された欧州糖尿病学会(EASD)に参加した。今大会でEMPA-REG OUTCOME試験の結果が発表されるとあって、世界中から集まった糖尿病の臨床医や研究者の注目を集めていた。私も当日、発表会場に足を運んだが、超満員でスクリーンの文字がよく見えない位置に座るしかなかった。しかし、EMPA-REG OUTCOME試験の結果は同日論文に掲載されたため、内容を確認することができた1)。 2008年以降、米食品医薬品局(FDA)は新規の糖尿病治療薬に対し、心血管系イベントに対する安全性を評価する、ランダム化プラセボ対照比較試験の実施を義務付けている。そして、SGLT2阻害薬ではエンパグリフロジン、カナグリフロジン、ダパグリフロジンで心血管系の安全性試験が行われている。この3製剤の中で、エンパグリフロジンの試験(EMPA-REG OUTCOME)が最も早く終了し、今回の発表となった。 この試験は、心筋梗塞・脳梗塞の既往や心不全などのある、心血管イベントの発症リスクの高い2型糖尿病患者を対象に、SGLT2阻害薬エンパグリフロジン(商品名:ジャディアンス)10mgあるいは25mgを投与し、プラセボと比較して心血管イベントに対する影響を検討した研究である。主要アウトカムは、心血管死、非致死的心筋梗塞、非致死的脳梗塞のいずれかの初回発現までの期間で、結果の解析はエンパグリフロジン群(10mg群と25mg群をプールしたもの)のプラセボ群に対する非劣性を検定した後に優越性を検定する、とデザインペーパーに記載されている2)。 日本を含む世界42ヵ国、約7,000人がこの試験に参加し、追跡期間の中央値は3.1年であった。主要エンドポイントは、エンパグリフロジン群(10mgと25mgの合計)がプラセボ群より有意に低かった(hazar ratio:0.86、95%CI:0.74~0.99)。また、非致死的心筋梗塞と非致死的脳梗塞では有意差が付かなかったが、心血管死は有意に低下していた(3.7% vs.5.9%、Hazard ratio:0.62、95%CI:0.49~0.77)。また、全死亡も有意に低下しており(5.7% vs.8.3%、Hazard ratio:0.68、95%CI:0.57~0.82)、生命予後を改善することが示唆された。 おそらく多くの方々がこの結果を評価するであろう。これまでの糖尿病治療薬でこれほど心血管イベントを抑制した薬剤はなく、世界中の医療関係者を驚かせた。また、高血圧症や脂質異常症の標準治療をされたうえでも心血管死を減少したというのは特筆すべき結果である。 本稿ではあえて気になった点を列記する。(1)主要エンドポイントはエンパグリフロジン10mg群および25mg群ではいずれも有意差が付いていない。おそらく症例数が少ないことによるものであろう。(2)心血管死の発症は著明に抑制されていたが、一方で心筋梗塞や脳梗塞の発症は抑制されておらず、とくに脳梗塞は、むしろ増加する傾向を認めている点には注意が必要である。(3)心血管死や心不全による入院は試験開始直後から減少しているが、この点をどう解釈するか。これほど早く薬剤の臨床効果が出現するものだろうか。 また、なぜSGLT2阻害薬エンパグリフロジンを投与すると、試験開始早期より心血管死を抑制できたのであろうか。HbA1cはプラセボ群よりたかだか0.5%程度しか低下していない。これまでに行われた糖尿病治療薬の試験でも今回のような効果は認められたことはなく、血糖コントロールの改善が寄与したとは考えにくい。また、血圧に関しても収縮期血圧はおよそ4mmHgの低下を認めるが、血圧低下だけでは十分に説明できない。脂質に関しても、HDLコレステロールの増加はわずか2mg/dL程度であり、むしろLDLコレステロール値は上昇している。1つの機序としては、心血管死と心不全に対する効果が早くかつ大きいことや、これまでの心不全に関する試験においても今回と同様の結果が認められることから、SGLT2阻害薬の利尿作用が関係している可能性がある。また、別の機序として、複数の治療目標を同時に積極介入したSteno-2試験の結果に類似することから、SGLT2阻害薬が血糖のみならず血圧、脂質、肥満などをトータルに改善したことが結果につながったのかもしれない。いずれにしても、この心血管イベント抑制のメカニズムは推測の域を超えない。 この効果がエンパグリフロジンだけに認められる結果なのか、それともほかのSGLT2阻害薬でも認められるのか。今後のカナグリフロジン(CANVAS試験)やダパグリフロジン(DECLARE-TIMI58試験)の結果を待たなければ断言できないが、現時点ではクラスエフェクトと考えるほうが妥当であろう、そうEASDで発表者の一人が質疑応答で返答していた。 EMPA-REG OUTCOME試験により、SGLT2阻害薬の心血管イベントに対する効果のみならず、さらに興味深い結果が得られた。これまで日本では、「若くて肥満のある患者が良い適応だ」とうたわれてきた。しかし、主要アウトカムのサブグループ解析で、高齢者(65歳以上)や非肥満者(BMI 30以下)のほうが、むしろ効果が高いという結果をみると、SGLT2阻害薬の対象となる患者の範囲は案外広いのかもしれない。また、「利尿薬との併用はしてはいけない」ともいわれてきたが、この研究では実に約43%の症例で利尿薬が併用されていたにもかかわらず、体液減少による有害事象の増加は認められなかった。EMPA-REG OUTCOME試験はこれまでの常識を覆す、インパクトのある試験であることは間違いない。参考文献はこちら1)Zinman B, et al. N Engl J Med. 2015 Sep 17. [Epub ahead of print]2)Zinman B, et al. Cardiovasc Diabetol. 2014;13:102.関連コメントEMPA-REG OUTCOME試験:試験の概要とその結果が投げかけるもの(解説:吉岡 成人 氏)EMPA-REG OUTCOME試験:リンゴのもたらした福音(解説:住谷 哲 氏)EMPA-REG OUTCOME試験:それでも安易な処方は禁物(解説:桑島 巌 氏)

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感度、特異度の話(最終回)【Dr. 中島の 新・徒然草】(087)

八十七の段 感度、特異度の話(最終回)これまでの回(その1、その2、その3、その4)では、休日に受診した突然の激しい頭痛患者さんの頭部CTで出血が見当たらない場合、研修医としてどうするか、という想定での医学生との問答を紹介しました。「突然」の「激しい頭痛」という2つもキーワードを持っている患者さんですから、たとえCTで出血がなくても安直に帰宅させてはなりません。その後の診療に自信がなければ、脳外科医を呼ぶか、脳外科のある病院に送る必要があります。でもCTが陰性の場合、どういうプレゼンをすれば快く脳外科医が受けてくれるのでしょうか? 中島 「こういう時の台詞は1つ」 学生 「何と言うのですか」 中島 「『60代の女性、突然の激しい頭痛です。頭部CTで少量のクモ膜下出血を疑います』と言ったらエエんや」 学生 「そんなウソをついてもいいのでしょうか」 中島 「ウソやないぞ」 学生 「でもCTでは陰性なんですよね」 中島 「君が見て出血をみつけることができなかった、というのが正確な表現やろ?」 学生 「それはそうですけど」 中島 「放射線科医とか脳外科医やったらわずかな出血を見つけるかもしれんぞ」 CTが陰性といっても、それは研修医が見たときの所見です。専門医がよく見れば、思わぬところに出血があった、というのはこれまで何度も経験してきました。 中島 「たとえばこのCTや。クモ膜下出血があるかないか?」 学生 「僕の目にはなさそうに見えますけど」 中島 「『絶対ない』と断言できるか?」 学生 「絶対とまでは言えません」 中島 「たしかに脳底槽にヒトデ形に拡がる出血はないよな。でも、この脳溝のところはちょっと白くなってないか?」 学生 「そう言われればそんな気もします」 中島 「ここも少し白いぞ」 学生 「そう……ですね」 中島 「じゃあ、どっちや」 学生 「あり……でしょうか?」 中島 「それなら、『少量のクモ膜下出血を疑います』と言ってもエエんやないか」 実際、どんなCTを見ても出血っぽく見えるところが必ず何ヵ所かあります。 学生 「実際のところ、このCTは正常なんですか異常なんですか?」 中島 「正常や」 学生 「ひどーい!」 中島 「さっき『あり、でしょうか』と言ったのは君自身やないか」 学生 「それはそうですけど」 中島 「本当は他院に送った後で、『クモ膜下出血なんかどこにもなかったぞ!』と怒られたくないんやろ」 学生 「そうかもしれません」 中島 「けどな。事後確率を考えたら、一刻も早く専門医に送るべきやろ」 学生 「そうですね」 中島 「頭部CTで出血を否定しきるだけの自信もないわけやろ」 学生 「ええ」 中島 「なら結論は見えとるやないか」 実際、このような状況で患者さんを受け取った脳外科医も、頭部CTだけ見て「出血なし」と断言することはしていません。必ず頭部MRIや腰椎穿刺を追加した上でクモ膜下出血の有無を判断しています。 中島 「ええか、クモ膜下出血を否定しきれないときの君の台詞は1つ。『突然の激しい頭痛です。頭部CTで少量のクモ膜下出血を疑います』、これ一択や」 学生 「なるほど」 中島 「脳外科医なら十人が十人、『すぐに送ってくれ』と言うやろ」 学生 「そうですね」 中島 「後で『クモ膜下出血なんか何処にもないぞ!』と怒られたら、『てへっ』と笑って頭を掻いておけ」 学生 「そうします」 中島 「自分のメンツより、患者の命や」 学生 「今の僕にメンツなんかありません」 中島 「なら、良し!」 若者は素直ですね。 学生 「あの……」 中島 「ん?」 学生 「どう言えば受けてくれるのか、というのが一番勉強になりました」 中島 「後は実戦あるのみ。研修で頑張ってくれ」 学生 「精一杯頑張ります!」 というわけで、合計5回にわたった「感度、特異度の話」。お付き合いいただき、ありがとうございました。最後に1句学ぶのは 人を動かす 良い台詞ついでにもう1句人助け メンツなんぞは くそくらえ!

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青年期の運動能力・筋力が高い人は血管疾患リスクが低い/BMJ

 青年期に運動能力や筋力が高い人は、いずれも低い人と比べて、血管疾患や不整脈に関する長期リスクが低いことが示された。ただし運動能力と不整脈リスクについての関連はU字型の相関がみられ、運動能力が高く血管疾患リスクが低くてもその健康ベネフィットが、不整脈リスクを上回ることはなかったという。スウェーデン・ウプサラ大学のKasper Andersen氏らが、同国1,100万人の青年について行ったコホート試験の結果、明らかにした。BMJ誌オンライン版2015年9月16日号掲載の報告。年齢中央値は18.2歳、中央値26.3年追跡 研究グループは、1972年8月~95年12月にかけて、徴兵義務に参加した1,100万人の男性について、2010年末まで追跡した。運動能力・筋力と、血管疾患とそのサブグループ(虚血性心疾患、心不全、脳卒中、心血管疾患死)のリスク、また、不整脈とそのサブグループ(心房細動や心房粗動、徐脈性不整脈、上室頻拍、心室不整脈、突然心臓死)のリスクとの関連について分析を行った。 被験者の試験開始時点の年齢中央値は18.2歳で、追跡期間の中央値は26.3年だった。 最大運動能力は、自転車運動負荷試験の結果から推算した。筋力は、握力計を使った握力測定の結果とした。いずれも中央値を超えた人を、運動能力や筋力が高いと定義した。運動能力・筋力が高いと、血管イベントリスクは共に低い人の0.67倍に 追跡期間中に発生した血管疾患イベントは2万6,088件、不整脈イベントは1万7,312件だった。 運動能力は、血管疾患・サブグループのリスクと逆相関の関連が認められた。また筋力は、血管疾患リスクと逆相関の関連が認められ、筋力の強さと心不全や心血管死リスク低下との関連が認められた。 運動能力と不整脈リスクにはU字型の相関が認められた。その内容をみてみると、心房細動とは直接の相関が、徐脈性不整脈とはU字型の相関が認められた。また、筋力が高いと不整脈リスクが低くなり、とくに徐脈性不整脈と心室性不整脈のリスクが低下した。 運動能力も筋力も共に高い人は、いずれも低い人と比べて、血管イベントのハザード比が0.67(95%信頼区間:0.65~0.70)、不整脈イベントのハザード比は0.92(同:0.88~0.97)だった。

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乳児の細気管支炎、SpO2値90%でもアウトカム良好/Lancet

 細気管支炎で入院した乳児の酸素飽和度(SpO2)目標値は、90%でも、94%とその治療効果や安全性は同等であることが判明した。英国・エジンバラ大学のSteve Cunningham氏らが細気管支炎の乳児615例を対象に行った、二重盲検無作為化同等性試験の結果、報告された。同目標値について、米国小児科学会やWHO(世界保健機構)では90%としている。しかし、その裏付けとなるエビデンスはなかった。Lancet誌2015年9月12日号掲載の報告より。小児病院8ヵ所に入院した生後6週~12ヵ月の乳児について試験 研究グループは2012年3月~13年3月に、英国8ヵ所の小児病院に入院した、生後6週~12ヵ月の細気管支炎の乳児615例を対象に試験を行った。SpO2目標値が90%以上の場合と94%以上の場合で、そのアウトカムが同等であるかどうかを検証した。 一方の群(308例)には標準オキシメータを用いてSpO2 94%未満で酸素投与を行い、もう一方の群(307例)は、投与値が90%の際に94%と表示されるオキシメータを使い、90%未満で酸素が投与された。 患者の両親や臨床スタッフ、アウトカム評価者は全員、被験者の割り付けについて知らされなかった。咳消失までの日数中央値は、両群ともに15.0日 その結果、咳が消失するまでの日数中央値は、両群とも15.0日(両群の差に関する95%信頼区間:-1~2)で、同等であることが示された。 重篤有害事象については、94%群35件(32例)、90%群25件(24例)で報告された。 94%群では、重症ケア室に入室となった患者は8例、再入院は23例、長期入院は1例だった。90%群では、重症ケア室に入室となった患者は12例、再入院は12例だった。 これらの結果を踏まえて著者は、「酸素飽和度の目標値が90%でも、94%とその安全性と臨床効果は同等だった」と結論。そのうえで、「とくに医療資源の限られている発展途上国を対象に、より年齢の高い小児について、同目標値の違いによるベネフィットとリスクについての評価を行うべきだろう」と提言している。

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カフェインとアスピリンの併用は頭痛の頻度を増加させない

 カフェインとアスピリンの併用は、アスピリン単独または鎮痛薬不使用と比較して頭痛の頻度を増加させないことが、ドイツ・エッセン大学病院のSara H. Schramm氏らによるドイツ・頭痛コンソーシアム研究において示された。カフェインと鎮痛薬の併用は、頭痛慢性化のリスクがあるとして議論の的となっていた。Pain誌2015年9月号の掲載報告。 研究グループは、18~65歳の一般住民が参加したドイツ・頭痛コンソーシアム研究において、カフェイン+アスピリン併用が、アスピリン単独と比較して片頭痛、緊張型頭痛および片頭痛+緊張型頭痛の頻度を増加させるかについて検討した。 ベースライン(2003~2007年:t0)、第1回追跡調査時(1.87±0.39年後:t1)、第2回追跡調査時(3.26±0.60年後:t2)に頭痛と鎮痛薬について調査し、t0で頭痛を有し、t0およびt2においてアスピリン単独、カフェイン+アスピリン服用または鎮痛薬不使用で頭痛頻度がわかっている人について解析した。 線形回帰法にて、頭痛頻度の変化量(Δt2-t0)を95%信頼区間[CI]値とともに推算して評価した。変化量は、性別、年齢、t1時点の鎮痛薬、飲酒、喫煙、BMI、教育レベル、t0時の頭痛頻度で補正を行い、鎮痛薬服用量に応じ、頭痛サブタイプに層別化して算出した。 主な結果は以下のとおり。・解析対象は509例(平均42.0±SD 11.8歳、女性56.0%、)であり、45.2%がアスピリン単独服用者、11.8%がカフェイン+アスピリン服用者、43.0%が鎮痛薬不使用者であった。・アスピリン単独服用者(41.3±10.9歳、女性59.6%)の頭痛頻度は、t0で2.8±3.1日/月、t2で3.6±4.1日/月であった。・カフェイン+アスピリン服用者(46.0±9.8歳、女性73.3%)の頭痛頻度は、t0で4.8±6.1日/ヵ月、t2で5.3±5.1日/ヵ月であった。・鎮痛薬不使用者(41.6±13.1歳、女性47.5%)の頭痛頻度は、t0で3.8±6.2日/月、t2で5.3±6.6日/月であった。・カフェイン+アスピリン服用者群において、アスピリン単独服用者群または鎮痛薬不使用者群と比較して頭痛頻度の増加は認められなかった。・アスピリン単独服用者群と比較したカフェイン+アスピリン服用者群の補正後頭痛頻度変化推定値は、全頭痛:-0.34日/月(95%信頼区間[CI]:-2.50~1.82)、片頭痛:-1.36日/月(95%CI:-4.76~2.03)、緊張型頭痛:-0.57日/月(同:-4.97~3.84)、片頭痛+緊張型頭痛:2.46日/月(同:-5.19~10.10)であった。・鎮痛薬不使用者群と比較したときの同推定値は、全頭痛:-2.24日/月(95%CI:-4.54~0.07)、片頭痛:-3.77日/月(同:-9.22~1.68)、緊張型頭痛:-4.68日/月(同:-9.62~0.27)、片頭痛+緊張型頭痛-3.22日/月(同:-10.16~3.71)であった。

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クロザピン誘発性好中球減少症、アデニン併用で減少:桶狭間病院

 クロザピンで問題となる好中球減少症。桶狭間病院の竹内 一平氏らは、クロザピン誘発性好中球減少症を予防するためのアデニンの有用性を検討した。その結果、アデニンがクロザピン誘発性好中球減少症による治療中止率を減少させることを報告した。Clinical psychopharmacology and neuroscience誌2015年8月号の報告。 治療抵抗性統合失調症患者におけるクロザピン誘発性好中球減少症に対するアデニンの効果を、レトロスペクティブに検証した。本試験は2010年7月~2013年6月に桶狭間病院にて実施された。アデニンは2011年6月以降に使用可能であった。対象患者は、2010年7月~2011年4月にクロザピン治療を受けた21例(アデニン非服用群)、2011年5月~2013年6月にクロザピン治療を受けた47例(アデニン併用後群)。アデニンの効果は、患者の白血球数の変化、クロザピン誘発性好中球減少症による治療中止の頻度に基づいて評価した。 主な結果は以下のとおり。・2010年7月~2013年6月までにクロザピン治療を受けた患者は68例であった。・クロザピン誘発性好中球減少症による治療中止は、アデニン非服用群では21例中4例であったのに対し、アデニン併用群では47例中2例だけであった。・クロザピン誘発性好中球減少症による治療中止率は、アデニン非服用群よりもアデニン併用群で有意に低かった(p=0.047)。 結果を踏まえ、著者らは「治療抵抗性統合失調症患者に対するクロザピンとアデニンの併用治療は、安全かつ効果的な治療戦略であることが示唆された」とまとめている。関連医療ニュース 難治例へのクロザピン vs 多剤併用 治療抵抗性統合失調症へのクロザピン投与「3つのポイント」 統合失調症、心臓突然死と関連するプロファイルは  担当者へのご意見箱はこちら

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エボラ出血熱にまだまだ気を付けろッ!【新興再興感染症に気を付けろッ!】

ケアネットをご覧の皆さま、こんにちは。国立国際医療研究センター 国際感染症センターの忽那です。 本連載「新興再興感染症に気を付けろッ!」、通称「気を付けろッ」(まあ誰も呼んでないんですけどね)は「新興再興感染症の気を付け方」についてまったりと、そして時にまったりと、つまり一貫してまったりと学んでいくコーナーです。第11回目となる今回は「エボラ出血熱」についてお話しいたします。エボラ出血熱というと、もはや一昔前に流行った感染症であり、今や時代遅れだなんて思っていませんか? とんでもありません! まだ、エボラとの戦いは終わっていないのですッ!エボラ出血熱の現在の状況それではまず、エボラ出血熱の現在の状況をみてみましょう。2013年末にギニア、シエラレオネ、リベリアの西アフリカ3ヵ国を中心に始まったエボラ出血熱の流行は、2015年9月2日までに2万8,256人の感染者が報告され、1万1,306人が死亡しています(死亡率40.0%)(図)1)。症例の報告数は、一時期指数関数的に増加していましたが、2014年11月以降はそれまで最も感染者が出ていたリベリアでの報告数が減り始め、そのリベリアの報告数を追い越し感染者が増えていたシエラレオネでも、2015年1月にようやく新規の症例報告数が減少に転じ始めました。これも現地で働く医療従事者、そして世界中から支援に駆け付けた医療従事者の懸命な努力のおかげですね。現在、リベリアでは終息宣言が出され、シエラレオネとギニアでも1週間の報告数が10例未満になってきています。これを受けて2015年9月18日に厚生労働省もエボラ出血熱の疑似症の定義を、これまでの「流行国への21日以内の渡航歴+発熱」から「エボラ出血熱に矛盾しない臨床症状+エボラ出血熱患者との接触歴(またはコウモリなどの動物との接触歴)」に変更しました。これまでよりも疑似症の基準の閾値を高くしたことになります。(エボラ出血熱の国内発生を想定した対応について)しかし、まだ完全に終息したわけではありません。流行が完全に終息するまで、日本にいるわれわれも(特に特定・一類感染症指定医療機関で働く医療従事者は)気を抜かずに、いつ輸入症例が入ってきても適切に対処できるように、訓練を続けておく必要があるのですッ!今回の大流行でわかってきたエボラ出血熱の新たな病像かつてない規模となった今回の西アフリカでのエボラ出血熱の大流行によって、これまでに知られていなかったエボラ出血熱の新たな病像が、明らかになってきました。驚異的な致死率であるエボラ出血熱から何とか無事に生還した人々の間で、遷延する食思不振や関節痛・筋肉痛が問題になっています。つい最近の報告では、ギニアでエボラ出血熱に罹患し、生還した105人のうち、103人で遷延する食思不振が、8割以上の人に慢性関節痛が、2割の人に慢性筋肉痛が認められたとのことです2)。このような病態は現地では“Post-Ebola Syndrome”と呼ばれています。このような症状以外にも、視力障害や聴力障害といった後遺症に悩まされている生還者もいるようです。このような病態はデング熱にかかった後の患者さんでも時に散見され“Post Dengue Fatigue Syndrome”と呼ばれることがありますが、デング熱と比較しても頻度・症状の深刻さはずっとタチが悪いようです。生還した人たちをなおも苦しめ続けるエボラ出血熱、やはり恐ろしい感染症です…。発症から約200日経っていても感染しうる?先日、エボラ出血熱に関するある衝撃的な報告が出されました。リベリアのエボラ出血熱生還者と性交渉をもった相手が、エボラ出血熱を発症し、またこの生還者の精液からエボラウイルスが検出されたのです3)。しかもなんとこの生還者がエボラ出血熱を発症したのは、相手が検査をした199日も前だったのですッ!エボラウイルスは精液から長期間検出される、というのは以前からいわれていたことですが、それが199日も続き、また実際に感染力があることがわかった驚異的なレポートでした。2015年5月にリベリアでは、西アフリカ3ヵ国のうち最初のエボラ出血熱終息宣言が出されました。しかし、終息したはずのリベリアで、2015年7月に新規のエボラ出血熱患者が報告されました。当初、単に症例が十分に追跡できていなかっただけではないか、あるいは動物と曝露したことによる感染ではないか、などと推測されていましたが、実は性交渉による感染である可能性も出てきました。というわけで、生還者の体液から長期間ウイルスが検出され続けることがあるということは、いったん終息したようにもみえても、また新規症例が出てくる可能性があるということになります。やはりエボラ出血熱への警戒は、まだまだ続ける必要がありそうです。さて、今回は新興再興感染症の代名詞ともいえるエボラ出血熱について取り上げましたが、次回はおそらく読者のどなたも興味を示さないであろう「ダニ媒介性脳炎」について、わが国での流行の可能性も含めて取り上げたいと思いますッ!1)WHO. Ebola Situation Report-2 Sep 2015.2)Qureshi AI, et al. Clin Infect Dis.2015;61:1035-1042.3)Christie A, et al. MMWR Morb Mortal Wkly Rep. 2015;64:479-481.

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薬剤性QT延長症候群とは

QT延長は、致死性の多形性心室頻拍(Torsades de Pointes)などを誘発する可能性がある心電図所見です。薬剤によるQT延長は薬剤性QT延長症候群と呼ばれ、さまざまな領域において、適正に使用される薬剤であってもQT延長のリスクが存在することがあります。リスクを最小化しながら、それらの薬剤を臨床場面で役立てていくにはどのような点に気を付けるべきでしょうか。QT延長の機序を交えながら、動画で解説します。

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トランス脂肪酸の禁止で冠動脈疾患死2.6%回避/BMJ

 英国・ランカスター大学のKirk Allen氏らは、英国で食品へのトランス脂肪酸の使用を削減または禁止する方針を打ち出した場合の、健康や社会経済に与える影響や費用対効果について調べる疫学的モデル研究を行った。その結果、禁止とした場合、今後5年間の冠動脈疾患死を2.6%回避もしくは延期する可能性があることなどを報告した。BMJ誌オンライン版2015年9月15日号掲載の報告。完全禁止、表示改善、外食のみ禁止それぞれの場合の影響を試算 研究は、英国の国民食事栄養調査(National Diet and Nutrition Survey)、低所得者食事栄養調査(Low Income Diet and Nutrition Survey)、統計局からのデータおよびその他公表されている研究からの医療経済データを用いて行われた。 25歳以上成人を、社会経済的状況で5群に層別化し、加工食品へのトランス脂肪酸の使用を完全に禁止、トランス脂肪酸の表示を改善、レストランおよびテイクアウトでのトランス脂肪酸の使用を完全に禁止としたそれぞれの場合の影響を調べた。 主要評価項目は、冠動脈疾患による死亡の回避または延期、生存年(life years gained)、質調整生存年(QALY)。また、政府および産業界のポリシーコストや、医療費およびインフォーマルケアの減少がもたらす節減、および生産性低下などとした。完全禁止で、不平等な冠動脈疾患死も15%減少可能 加工食品へのトランス脂肪酸の使用を完全に禁止とした場合、2015~20年において、冠動脈疾患死について約7,200例(2.6%)を回避または延期可能であることが示された。また、冠動脈疾患による早期死亡が、社会経済的に最も恵まれていない階層群で多いが、この不平等さを完全禁止とすることで約3,000例(15%)減少可能であることが示された。 表示の改善やレストラン/ファストフードでの使用のみを禁止とした場合は、冠動脈疾患死の回避は1,800例(0.7%)~3,500例(1.3%)、不平等さの減少は600例(3%)~1,500例(7%)と試算され、効果は半減に留まることが示された。 また、完全禁止とした場合、楽観的な試算(完全禁止による生産活動が通常のビジネスサイクルとして行われる)では最大で約2億6,500万ポンド(4億1,500万ドル)のコスト削減がもたらされること、悲観的に見積もっても(アウトサイドの正常サイクルとして行われる)でも6,400万ポンドのコスト削減が見込まれた。 これらを踏まえて著者は、「トランス脂肪酸を排除する規制方針が、英国において最も効果的で公正な政策オプションである。中間的な方針も有益である。しかしながら、産業界に自発的な改善を望むだけでは、健康アウトカムおよび経済アウトカムともにマイナスの影響を与え続けるだけである」と述べている。

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