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人工股関節全置換術の施行に患者間格差/BMJ

 大腿骨頚部骨折患者における人工股関節全置換術(THA)の施行に関して、患者間格差が存在することが、英国・リバプール大学のDaniel C Perry氏らが行った全英大腿骨骨折データベース(NHFD)を活用した観察コホート研究の結果、明らかにされた。貧困層や手術を週末に希望する患者でTHA施行が低い傾向が判明したという。大腿骨骨折患者には、半関節形成術よりもTHAのほうが機能的アウトカムは良好であり、同国NICE(National Institute for Health and Care Excellence)ガイドラインは、THAの施行を推奨している。しかし、今回の調査でガイドライン順守の低調さも明らかになった。著者は、「至適患者には適切に手術が行われるよう、改善に努めなくてはならない」と提言している。BMJ誌オンライン2016年4月27日号掲載の報告。英国患者60歳以上のデータを分析、THA施術の実態を調査 研究グループは、大腿骨頚部関節内骨折患者において、THAがガイドラインに基づき施行されているのか、また、体系的な不平等が存在するのかを住民コホート研究にて調べた。調査に用いたNHFDには、イングランド、ウェールズ、北アイルランドの全病院から、大腿骨骨折で治療を受けた成人患者のデータが登録されていた。 そのうち2011年7月1日~15年4月末に、大腿骨頚部関節内骨折について手術療法を受けていた60歳以上患者のデータを分析。患者へのTHA施行が、NICEの至適患者基準に則して検討されていたかを調べた。 分析には、大腿骨頚部骨折患者11万4,119例を包含。そのうち1万1,683例(10.2%)がTHAを受けていた。NICEガイドラインに基づくTHA施行は32% NICE基準を満たしTHAが施行されていた患者の割合は、32%(6,780例)であった。一方で、42%(4,903例)が、NICE基準を満たしていなかった。再帰分割法によって、NICEの適格基準は、患者へのTHA施術の判断材料になっていないことが判明した。また優越性説明モデルにより、NICE非支持の区分として、76歳、歩行状態がカットオフ値として検出された。 NICE適格基準を満たした患者の分析から、次の要因があるとTHAの施行は低い傾向が明らかになった。高年齢(オッズ比:0.88、95%信頼区間[CI]:0.87~0.88)、簡易メンタルテスト(正常認知 vs.軽度認知障害)スコア不良(同:0.49、0.41~0.58)、米国麻酔学会スコア不良(0.74、0.66~0.84)、男性(0.85、0.77~0.93)、歩行状態(杖を要するvs.自立歩行)不良(0.32、0.28~0.35)、社会経済的地域の五分位貧困度が高位(0.76、0.66~0.88)である。さらに、週末よりも平日にTHA手術を受けた患者が多い傾向も認められた(0.90、0.83~0.98)。 これらの結果を踏まえて著者は「大腿骨骨折患者におけるTHA施行には格差が存在する。またNICEガイドラインの順守も低いことが判明した。貧困レベルが高い患者、週末に手術を希望する患者でTHAの施行は低い傾向が認められた」と総括。そのうえで、「NICE推奨が順守されていないことは、大腿骨骨折高齢者に対する至適治療は、受診した病院の所在や時間によって左右されることを意味するものだ」と問題点を指摘している。

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PCI時の血栓吸引療法は有効か―TOTAL試験サブスタディの結果

 ST上昇心筋梗塞に対するプライマリPCI(経皮的冠動脈形成術)施行の際に行う血栓吸引療法は、遠位部塞栓の予防および微小血管の灌流の改善に有効と考えられてきた。TOTAL試験は、ST上昇心筋梗塞患者をルーチンの手動による血栓吸引療法とPCI単独とに分けた無作為化試験であり、昨年New England Journal of Medicine誌に発表された。血管造影を基に行われた今回のサブスタディは、微小循環が血栓吸引療法によって改善したかどうかを、心筋ブラッシュグレード(myocardial blush grade:MBG)を用いて評価した。European Heart Journal誌オンライン版2016年4月28日号に掲載。プライマリPCI時の血栓吸引はMBGおよびTIMI分類を改善せず TOTAL試験の対象となった1万732例から1,610例の冠動脈を無作為に選択し、冠動脈コアラボで解析した。プライマリアウトカムはMBGとPCI後のTIMI分類。2次評価項目は遠位部塞栓、PCIによる合併症および各合併症の発生率。 主要評価項目である最終のMBG[MBG 0/1:血栓吸引療法群221例(28%)vs. PCI単独群246例(30%)]およびTIMI分類[TIMI 3:血栓吸引療法群712例(90%) vs. PCI単独群733例(89.5%)]は両群で同等であった。 一方、遠位部塞栓の発生は血栓吸引療法群で有意に減少した[血栓吸引療法群56例(7.1%)vs. PCI単独群87例(10.7%)、p=0.01]。梗塞関連冠動脈の突然閉塞は、PCI単独群と比べて血栓吸引療法群で有意に多かった[7例(0.9%)vs. 1例(0.1%)、p=0.02)]。 多変量解析では、遠位部塞栓が独立した死亡の予測因子であった(HR 3.00、95% CI:1.19~7.58)が、MBGは独立因子ではなかった(HR 2.23、95% CI:0.94~5.3)。プライマリPCI時のルーチンの血栓吸引療法はMBGおよびPCI後のTIMI分類を改善しないという今回の結果は、血栓吸引療法が心血管イベントの改善に寄与しないというTOTAL試験の結果と一致するものであった。遠位部塞栓の減少が血管イベントの減少に結び付かなかった原因は? 遠位部塞栓が独立した死亡の予測因子であるにもかかわらず、TOTAL試験で遠位部塞栓を有意に減らす血栓吸引療法が血管イベント発生の改善に結び付かなかったのはなぜか? 原因として、遠位部塞栓がPCI単独群で10%しか発生しなかった一方で、血栓吸引療法群でも7%と3分の1しか減少しておらず、血管イベントの発生に至るまでの差が生まれなかったからではないか、と著者らは考察している。(カリフォルニア大学アーバイン校 循環器内科 河田 宏)関連コンテンツ循環器内科 米国臨床留学記

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災害対策について「伴に」考える研究会 第9回定例会のご案内

 順天堂大学大学院医学研究科 研究基盤センター分室の坪内 暁子氏ら『災害対策について「伴に」考える研究会』は、同大学医学部総合診療科と共同で、5月19日に定例会を開催する。 開催概要は以下のとおり。【日時】2016年5月19日(木) 18:30~20:30(※18:00開場)【場所】東京都文京区本郷2-1-1順天堂大学医学部10号館1階105号室周辺地図はこちら【内容】《講演》「熊本地震緊急レポート! 被害の状況と避難・避難所における問題点」堀 潤氏(ジャーナリスト・キャスター/元NHKアナウンサー)《報告》熊本地震の被災地に業務で赴いた方やボランティアとして活動した方など数名から、それぞれの活動内容や避難所などの様子の報告、活動を通して実感したシステム的な問題点などについてお話いただきます。【参加費】無料【参加方法】下記の問い合わせ先まで、メールにてご連絡ください。メールの件名に「5月19日の参加申し込み」と記載し、本文に、氏名、所属、肩書き、メールアドレスをご記入のうえ、ご連絡ください。※参加をご希望の場合は、5月17日(火)までにご連絡をお願いいたします。※本講演会は原則研究会メンバー向けですが、今回は一般公開いたします。【問い合わせ先】順天堂大学研究基盤センター分室 坪内 暁子(世話人)E-mail:akiko@juntendo.ac.jp【共催】災害対策について「伴に」考える研究会順天堂大学医学部総合診療科順天堂大学大学院医学研究科第9回定例会の詳細はこちら。

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肥満女性のインスリン抵抗性改善に骨格筋が重要

 女性肥満患者がインスリン抵抗性を改善するには、骨格筋量の維持が必要であることを、関西医科大学の福島 八枝子氏らが報告した。Diabetes & metabolism journal誌2016年4月号に掲載。 近年、運動耐容能および脂肪指数に加えて、骨格筋が肥満者におけるインスリン抵抗性に重要な役割を持つことが示唆されている。著者らは、女性肥満患者の減量時において、インスリン抵抗性の改善に寄与する体組成因子を調査した。 著者らは、食事療法、運動療法、認知行動療法を含む介入プログラム後に、体重が5%以上減少した女性肥満患者92例(年齢:40.9±10.4歳、BMI:33.2±4.6)を調査した。骨格筋量の変化を調べるために、介入の前後の体組成を、DEXA(X線二重エネルギー法)で評価した。インスリン抵抗性の指標として、HOMA-IR(ホメオスタシスモデル評価によるインスリン抵抗性指数)を測定した。心肺運動負荷試験もすべての患者で実施した。 主な結果は以下のとおり。・体重(-10.3±4.5%)、運動耐容能(無酸素性代謝閾値:9.1±18.4%、最高酸素摂取量:11.0±14.2%)、HOMA-IR(-20.2±38.3%)が有意に改善した。・体組成については、総体脂肪量(-19.3±9.6%)、総除脂肪量(-2.7±4.3%)、体脂肪率(-10.1±7.5%)が有意に減少し、骨格筋率(8.9±7.2%)は有意に増加した。・従属変数としてのHOMA-IRの変化をみたステップワイズ法による線形重回帰分析では、骨格筋率の変化が独立した予測因子として同定された(β=-0.280、R2=0.068、p<0.01)。

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SAPIEN 3のTAVR、intermediate riskの高度AS症例における1年間の治療成績はSAVRに優る(解説:許 俊鋭 氏)-528

 外科的AVR(SAVR)がintermediate riskと考えられる症例で、SAPIEN 3を用いたTAVRとSAVRの長期成績を比較した。SAVR症例は、PARTNER 2A試験の背景のpropensity scoreを一致させたSAVR症例と、1年の全死亡、脳卒中合併症率、再手術率、大動脈弁周囲逆流発生率を比較した。primary end pointは、全死亡、脳卒中合併症率、中等度~高度大動脈弁周囲逆流発生率の複合治療成績を比較した。 TAVR群1,077例の1年の死亡数は79例(7.4%、transfemoral-access症例では6.5%)で、後遺症を残した脳卒中は24例(2%)に、AVR再手術は6例(1%)に、中等度~高度大動脈弁周囲逆流は13例(2%)に発生した。  propensity scoreを一致させたSAVR症例との比較分析では、TAVR 963例とSAVR 747例が分析に組み込まれた。primary end point として、全死亡、脳卒中合併症率、中等度~高度大動脈弁周囲逆流発生率の複合治療成績は、SAVRに対してTAVRの非劣性(p<0.0001)および優位性(p<0.0001)が共に証明された。 結論として、SAPIEN 3を用いたTAVRは、1年の全死亡、脳卒中合併症率、中等度~高度大動脈弁周囲逆流発生率の複合治療成績はSAVRより良好で、SAPIEN 3を用いたTAVRが、intermediate risk症例に対してもより好ましい治療選択である可能性が示唆された。【コメント】 従来、SAVR不能例あるいはSAVRに対するhigh risk 症例に対して、TAVRが適応されてきた。しかし、SAPIEN 3の導入によるデバイスの進歩と術者の手技習熟度の向上に伴い、TAVRの治療成績は向上しつつあり、本論文はintermediate risk症例にTAVRを適応拡大することの優位性を証明するために報告された論文である。 本論文の経過観察は1年と短いが、さらなるデバイスの進歩に伴い、TAVRの適応拡大が進むことを予測させる論文である。今後、1年以上の長期経過観察で、長期予後を慎重に検討していく必要がある。

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禅問答【Dr. 中島の 新・徒然草】(118)

百十八の段 禅問答その昔、何かの会で某病院の副院長先生と同席した事がありました。その先生は禅宗に凝っているということで、「禅こそが医療安全の実現に役立つんだ」と力説しておられました。中島「そういえば、ウチは禅宗でした。今、思い出した」副院長「それは凄い! 曹洞宗ですか臨済宗ですか?」中島「臨済宗です」副院長「だったら座禅じゃなくて禅問答ですね、悟りを開くのは」中島「ひゃあ、そんなこと知りませんでした」私も年を取るに従って仏事が多くなり、檀那寺の和尚さんと会うことも増えてきましたが、これまで一度たりとも禅問答の話になった経験はありません。今度和尚さんの顔を見たら、禅問答の事を聞いてみることにしましょう。さて、禅問答というのは、公案という無理難題を解くために考えて考えて考え抜くことによって、悟りの境地に達するという修行法だそうです。代表的な公案に、隻手音声(せきしゅおんじょう)というものがあります。「拍手するときには両手で音を出す。では片手で出すのはどんな音か」というのがその問題です。両手で打つから音がするわけで、片手では音を出しようがありません。ですから、この設定自体が無茶苦茶です。でも、この理不尽な問いに対して、何とか答えを出そうと頑張るのが修行なのでしょう。公案には正解はなく、まったく逆の2つの解が、両方とも正しいとされることがあるそうです。奥が深いといったらいいのか、不可解といったらいいのか。その事がむしろこの世の矛盾をよく表現しているのかもしれません。よく考えてみれば、われわれ医師は日常的に患者さんとの禅問答を強いられているように思います。たとえば外来での患者さんから発せられる質問です。「何故こんなにふらつくのでしょうか」「私の頭痛の原因は何ですか」「どうしてこんなに疲れるのですか」最初にパッと病名が思い浮かんだり、検査して診断をつけたりすることができればいいのですが、いくら考えても病名のわからない症例があるのも事実です。こんなときに限って、他の医師や診療科にコンサルトしてもこれといった診断をつけてもらえません。仕方がないので最後には「いやあ、私にはよくわからないので」と謝るしかないのですが、患者さんの「じゃあ私はどうすればいいのですか?」「何科に行ったらわかるのでしょうか?」と、形を変えた厳しい禅問答が延々と続きます。「それは年のせいでしょう」とか「心因性ですよ」と自分でも釈然としない説明をする方法もあるかと思いますが、なるべくそれはしたくないですね。かくして禅問答を解くことができず、苦しみが終わることはありません。ところが日々苦しんでいると、ある日、パッと自分にも患者さんにも腑に落ちるような説明を思いつくことがあります。それが医学的に正しいかと言われればまったく自信はないのですが。ともかく、私が「〇〇のせいでフラツキがあるのではないですか?」と尋ねて、患者さんが「ああそうか、そうですよね!」と納得してくれれば、医学的に正しかろうが誤っていようが、患者さんと私の間の問答はそこで完結します。その瞬間、修行僧である自分が師匠である患者さんに「よし、合格!」と言ってもらったような錯覚に陥ります。まさしく悟りが開けた境地とでもいいましょうか。もちろん、たびたびあるわけではないですが、それでも自分が医師として一皮むけたような気がして嬉しいのも事実です。ということで、最近、患者さんからの手強い質問に対しても、「これは禅問答だ、修行だ」と自らに言い聞かせるようにしています。そう考えると、診断のつかない苦しみも少しは和らぐような気がします。読者の皆さんはいかがでしょうか?とりあえず1句診療は 強いられ続ける 禅問答

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音楽療法にうつ症状改善は期待できるか

 高齢者のうつ病のマネジメントにおける音楽療法の有効性について、中国・蘭州大学のK Zhao氏らが検討を行った。International journal of geriatric psychiatry誌オンライン版2016年4月19日号の報告。 著者らは、系統的レビューと無作為化比較試験のメタ解析を行った。抑うつ症状の変化は、さまざまなスケールで測定した。それぞれの治療群と対照群の比較において、標準化平均差を算出した。 主な結果は以下のとおり。・包括的な検索により得られた2,692件のうち、19件が選択基準を満たした。・標準的な治療に加えて音楽療法を行うことで、高齢者の抑うつ症状の有意な改善が認められることが、メタ解析により示唆された(標準化平均差:1.02、95%CI:0.87~1.17)。 著者らは、「この系統的レビューとメタ解析により、音楽療法は抑うつ症状の改善にある程度の効果を及ぼすことが示唆された。しかしながら、音楽療法の抑うつ症状における効果を評価するためには、高品質な試験が必要とされる」としている。関連医療ニュース 音楽療法が不眠症に有用 うつ病への呼吸リラクゼーション併用療法 統合失調症へのヨガ補助療法、その有用性は

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バレニクリン、精神神経系リスク増大せず/Lancet

 禁煙補助薬バレニクリン(商品名:チャンピックス)およびbupropionは、プラセボやニコチンパッチと比べ、精神神経系有害事象リスクの有意な増大は認められないことが示された。被験者に精神疾患の既往があっても同リスクは増大せず、また、バレニクリンはプラセボ、ニコチンパッチ、bupropionのいずれと比べても、禁煙達成率が高かった。米国・カリフォルニア大学サンディエゴ校のRobert M. Anthenelli氏らが、禁煙希望の喫煙者8,144例を対象に行った大規模臨床試験「EAGLES」(Evaluating Adverse Events in a Global Smoking Cessation Study)の結果、明らかにした。バレニクリンやbupropionの禁煙補助薬の精神神経系への安全性に関する懸念は払拭されていない。これまでに行われたニコチンパッチとの比較検討は間接的な試験であり、安全性、有効性に関する情報は精神疾患を有する患者に限られていた。Lancet誌オンライン版2016年4月22日号掲載の報告。不安症、うつ病、異常感など精神神経系リスクの発生率を比較 研究グループは、2011年11月~15年1月にかけて、16ヵ国、140ヵ所の医療機関を通じて、禁煙を希望する喫煙成人8,144例を対象に、無作為化プラセボ対照二重盲検試験を行った。被験者を精神疾患歴のある群(4,116例)と非既往群(4,028例)に分け、そのうえで、それぞれを無作為に4群に分け、バレニクリン(1日2回、1回1mg)、bupropion(1日2回、1回150mg)と、そのコントロール群としてニコチンパッチ(1日21mgで開始し漸減)、プラセボを投与した。 主要エンドポイントは、不安症、うつ病、異常感など精神神経系有害事象の複合とした。また、主要有効性エンドポイントは、9~12週の生化学的に確認された禁煙とした。9~12週の禁煙、対プラセボのバレニクリンのオッズ比は3.61 結果、精神疾患の非既往患者では、主要複合エンドポイントの発生率は、バレニクリン群が1.3%、bupropion群が2.2%、ニコチンパッチ群が2.5%、プラセボ群が2.4%だった。バレニクリン群対プラセボ群、bupropion群対プラセボ群のリスク差は、それぞれ-1.28(95%信頼区間[CI]:-2.40~-0.15)、-0.08(同:-1.37~1.21)で、いずれも有意差はなかった。 精神疾患既往患者では、主要複合エンドポイントの発生率は、バレニクリン群が6.5%、bupropion群が6.7%、ニコチンパッチ群が5.2%、プラセボ群が4.9%だった。バレニクリン群対プラセボ群、bupropion群対プラセボ群のリスク差は、それぞれ1.59(95%CI:-0.42~3.59)、1.78(同:-0.24~3.81)であり、いずれも有意差はなかった。 9~12週の禁煙率については、バレニクリン群が、対プラセボ群、対ニコチンパッチ群、対bupropion群でみた場合、いずれも有意に高率で、オッズ比(OR)はそれぞれ、3.61(95%CI:3.07~4.24)、1.68(同:1.46~1.93)、1.75(同:1.52~2.01)だった(いずれもp<0.0001)。 また、対プラセボ群でみた場合、bupropion群(OR:2.07、95%CI:1.75~2.45)、ニコチンパッチ群(同:2.15、1.82~2.54)も禁煙率はそれぞれ有意に高率だった(いずれもp<0.0001)。 コホート全体で治療群単位でみた最も頻度の高い有害事象は、悪心(バレニクリン群25%)、不眠(bupropion群12%)、異常な夢(ニコチンパッチ群12%)、頭痛(プラセボ群10%)だった。治療群間の有効性は、コホート全体の解析でも違いはみられなかった。

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看護師の夜勤シフトと冠動脈疾患リスク/JAMA

 通常勤務(日勤・準夜勤)に加え月3回以上の夜勤シフト(ルーティン夜勤シフト)勤務に従事する女性看護師は、夜勤シフト従事歴のない人と比べて冠動脈性心疾患(CHD)イベントのリスク増大がみられ、同従事歴が長いほど、リスクは高まることが明らかにされた。米国ハーバード・メディカル・スクールのCeline Vetter氏らが、大規模前向きコホート研究「Nurses’ Health Studies」(看護師健康調査:NHS)の結果を分析した結果で、JAMA誌2016年4月26日号で発表した。勤務シフトとCHDの関連を検討した先行前向き研究では、相反する結果が報告されており、また追跡期間も短期のものだった。約19万の女性看護師を24年超追跡 研究グループは、試験開始時点で健康な女性看護師18万9,158例について、24年超追跡し、ルーティン夜勤シフト勤務とCHDイベントリスクの関連について検証した。被験者のうち、1988~2012年に実施したNHSの被験者は7万3,623例、1989~2013年に実施したNHS2の被験者は11万5,535例だった。 主要評価項目はCHDの発生で、非致死的心筋梗塞、CHD死、血管造影により確認された狭心症、冠動脈バイパス術(CABG)、ステント留置、血管形成術などを含んだ。 被験者のベースライン時の平均年齢は、NHSコホートが54.5歳、NHS2コホートが34.8歳だった。ルーティン夜勤シフト従事歴10年以上でCHDリスクは約1.2倍に 結果、追跡期間中に発生したCHDイベントは、NHSが7,303件、NHS2が3,519件だった。 多変量補正Cox比例ハザードモデルで分析した結果、両コホートにおいて、ベースライン時のルーティン夜勤シフトの従事年数が長いほど、CHDイベントリスクの増大が認められた。 具体的にNHSコホートでは、ベースライン時のルーティン夜勤シフト従事歴が5~9年の看護師は、同従事歴がない人と比べて、追跡期間中のCHDイベントに関するハザード比が1.12(95%信頼区間[CI]:1.02~1.22)だった。また、同従事歴が10年以上になると、同ハザード比は1.18(同:1.10~1.26)だった(傾向のp<0.001)。 またNHSコホートについて、追跡期間前半のほうが、追跡期間後半に比べ、ルーティン夜勤シフト従事とCHDイベントリスクの関連性が強く、同シフト従事中止からの時間が経過するほど同リスクは減少することが示唆された(交互作用p=0.02)。 NHS2コホートでも、ルーティン夜勤シフト中止からの経過期間が長いほど、CHDイベントリスクの減少がみられた(傾向p<0.001)。

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妊孕性温存の選択肢となるか? 月内にも日本初の卵巣バンク開設

 できるだけ早い治療が望まれる悪性腫瘍。一方で、将来的に妊娠を望む女性にとって、化学療法などによる妊孕性の低下を受け入れることは非常に難しい問題だ。この課題に直面する女性たちの希望となりうるのか―。 4月27日、不妊治療や生殖医療を専門とする医療法人レディースクリニック京野(宮城県仙台市、京野廣一理事長)が、運営する同法人の2クリニック(仙台市、東京都港区)に、卵巣組織を凍結保存する卵巣バンクを設立することを発表した。卵巣凍結保存や再移植は、これまでにも個々の医療施設単独で行われていたが、今般の取り組みでは、凍結卵巣組織を安定的に保存する技術を有する卵巣バンク施設と、卵巣摘出や移植、原疾患の治療を行う各専門施設が連携してネットワークを構築することにより“分業化”を実現。がんの治療を必要としながらも挙児希望のある女性に対し、妊孕性温存の選択肢を提供するとともに、治療機会の地域間格差を是正する狙い。国内では初めての試みとなる。実際に卵巣バンクが稼働するのは、日本産科婦人科学会の承認後からとなるが、5月中の開設を目指している。 卵巣凍結保存の適応対象となるのは、悪性腫瘍(乳がん、子宮頸がん、子宮体がん、卵巣がん、血液がんなど)を有する患者。なかでも乳がんについては、抗がん剤治療によって閉経を早める可能性があるほか、日本人女性に多いとされるER陽性乳がんの場合、5~10年の長期にわたる内分泌療法によって、治療終了時には妊娠および出産が難しい年齢に差しかかることも、治療を受ける女性の大きな懸念材料となっている。こういった点からも、妊孕性温存の選択肢として新たに卵巣凍結が加わることはメリットと考えられる。なお白血病については、卵巣への侵襲性が高い化学療法が先行するため、適応外としている。 卵巣バンクネットワークは、卵巣摘出および移植を行う医療施設として、東京、群馬、兵庫、沖縄、青森などに計13施設、凍結保存を連携して行う卵巣バンク施設としては、前述の医療法人レディースクリニック京野の2施設を含め計4施設が提携先となっている(2016年4月27日現在)。 妊孕性温存のための生殖医療は、卵巣凍結のほかに卵子凍結と受精卵凍結(いずれも適応疾患は白血病、乳がん、悪性リンパ腫など)がある。卵巣凍結の最大のメリットは、自然妊娠が望める点だろう。卵子凍結と受精卵凍結は、ICSI(顕微授精)かIVF(体外受精)による授精・妊娠に限られるが、卵巣凍結はそれらに加え自然妊娠も可能となる。また、卵巣凍結は未婚・既婚を問わず、対象年齢が0~37歳以下で摘出可能(ただし凍結保存した卵巣の再移植は45歳未満)である。この点で、いずれも13歳以上を対象とし、未婚に限られる卵子凍結や既婚に限られる受精卵凍結よりも適応が広げられている。一方で、卵子凍結と受精卵凍結は融解後の生存率が90%と高く、この点については卵巣凍結(生存率50~80%)よりも優位である。 卵巣凍結保存をめぐっては、保存した卵巣組織にがんが転移している可能性を100%排除できないという課題があるという。京野氏は「移植の際にがん細胞の再移入を完全に排除しきれないことが今後の課題であることは十分認識している。より精度の高い検査を実施し、できる限りの安全性の担保に努めたい」と述べた。卵巣バンクについての詳しい情報はこちら。

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ixCELL-DCM試験:自己骨髄由来の細胞移植で虚血性心筋症患者の予後が改善(解説:佐田 政隆 氏)-526

 高度低左心機能患者の延命、社会復帰のための、現在確立した唯一の治療手段は心臓移植である。しかし、ドナーの数は絶対的に少なく、20年ほど前から心筋再生療法に多くの関心が寄せられている。自己の末梢血中の内皮前駆細胞や骨髄幹細胞、心筋内幹細胞、脂肪組織由来幹細胞などの移植が、動物モデルでは心機能に対して劇的な効果をもたらすことが次々と報告された。 大きな期待が持たれ、数々の臨床研究が行われてきたが、ほとんどの研究において、左室駆出率などをエンドポイントとして、効果は微々たるものか、有意差なしという結果となっている。そのため、いまだに自己の細胞移植治療は普遍的な治療法とはなっておらず、心筋の再生医療はiPS細胞を用いるしかないのではないかと考えられつつあった。 しかし、本論文は自己細胞移植による心筋症治療に再び期待を持たせる結果を報告している。本研究において、虚血性心筋症の患者から採取された骨髄細胞はミシガン州Ann Arbor にあるVericel社という施設へ送られ、ixmyelocel-T という細胞群へ処理された後、患者への治療に用いられた。ixmyelocel-T は、元々の骨髄細胞と比較して、M2マクロファージが200倍、CD90陽性の間葉系幹細胞が50倍含まれているという。ixmyelocel-Tもしくはプラセボが、NOGAという心筋の電気活動と壁運動を3次元的にマッピングするシステムを用いて、心筋のviable な領域とnon-viable な領域の境界に、心内膜側から心筋内へ注射された。細胞移植の性質上、細胞の調整を行う薬剤師、治療する医師らには割り付けはマスクされなかったが、患者、経過を評価する医療チームに対しては盲検性が保たれた。 12ヵ月間の経過観察で、主要評価項目である全死亡、心血管疾患による入院、急性非代償性心不全の複合エンドポイントは、細胞移植群でプラセボに比較して37%低下と有意な改善がみられた。また、有害事象は、細胞群がプラセボに比較して有意に少なかった。一方、副次評価項目である、左室容積や駆出率といった構造的変化、6分間歩行距離やNYHA分類でみた機能的変化には有意差が認められなかった。 本研究は、全体で126例を対象にした第II相試験である。二重盲検性が担保された研究デザインで、心血管複合エンドポイントで有意差が確認されたことは非常に意義が大きいと思われる。中央施設で統一された手技で、骨髄細胞から有効な細胞群を選別できたことなどが、今まで行われてきた類似試験と比較して、良好な結果を示すことができた一因ではないか思う。iPS細胞の臨床応用が期待されているが、まだまだ、解決しなければならない点が多いと聞く。ixmyelocel-T細胞移植の効果と安全性を、より多くの患者で、長期間観察する第III相試験の結果に期待したい。

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PARTNER 2試験:TAVRのintermediate riskの高度AS症例における2年間の治療成績はSAVRと同等(解説:許 俊鋭 氏)-527

 第1世代のデバイス(SAPIEN)を用いたTAVR(Transcatheter Aortic-Valve Replacement)は、手術不能大動脈弁狭窄症(AS)および手術がhigh riskと考えられるASに対する治療として、すでに認知されてきた。その後、術者の習熟度が高まるとともにデバイスの改良がなされ、より治療成績が向上し、TAVRはlow riskあるいはintermediate risk 症例に適応が拡大しつつある。 しかし、その根拠は少数例の観察研究に基づくものであり、さらなるTAVR適応の拡大には厳格な臨床研究が必要と考えられる。 本論文は、PARTNER 2 cohort A無作為化割付試験に組み込まれた57施設の2,032例のintermediate riskの高度AS症例を対象として、第2世代デバイス(SAPIEN XT)を用いたTAVRと外科的AVR(SAVR)の治療成績を比較したものである。 76.3%はtransfemoral-access cohortに、23.7%はtransthoracic-access cohort (transapical:174例、transaortic:62例)に割り付けられた。94例(4.6%)は割り付け後に、主として当該治療を受けたくないという患者の決定で脱落例(TAVR:17例、SAVR:77例)となった。TAVR(1,011例)、SAVR(1,021例)で患者背景に差はなく、平均年齢82歳、STS risk scoreは共に5.8であった。 2年間の経過観察で、primary end point(死亡+後遺症を伴った脳卒中の発生率、TAVR:SAVR=19.3%:21.1%、p=0.25)に有意差はなかった。transfemoral-access cohortでは、primary end pointの発生率TAVRはSAVRより低かったが、transthoracic-access cohortでは同等であった。TAVRではSAVRよりも大きな弁口面積が得られ、低い腎機能障害・高度出血・新しい心房細動の発生率であったが、逆にSAVRはTAVRよりも重大血管合併症および大動脈弁周囲逆流の発生率は低かった。結論として、TAVRとSAVR の治療成績は、primary end point(死亡+後遺症を伴った脳卒中の発生率)からみて同等であった。【コメント】 従来、SAVR不能例あるいはSAVRに対するhigh risk 症例に対して、TAVRが適応されてきた。しかし、第2世代デバイス(SAPIEN XT)の導入によるデバイスの進歩と術者の手技習熟度の向上に伴い、TAVRの治療成績は向上しつつあり、本論文は、intermediate risk症例に適応拡大することの合理性を証明するために報告された論文である。 今後さらにデバイスの進歩に伴い、TAVRの適応拡大が進むことを予測させる論文である。ただ、TAVRで大動脈弁周囲逆流の発生率は相変わらず高く、2年以上の長期経過観察で、大動脈弁周囲逆流の発生が長期予後に与える影響を慎重に検討していく必要がある。

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認定内科医試験完全対策 総合内科専門医ベーシック vol.1

第1回 呼吸器 第2回 感染症 第3回 アレルギー(※正誤表) 日本内科学会の認定内科医試験を受験する先生方、必見です。出題基準ランクAの疾患を中心に各領域の予想問題を作成、出題意図と関連知識を解説していく“完全対策”DVDができました(全4巻)。講師は、若手育成に定評があり数々の資格試験を突破してきた、聖マリア病院の長門直先生。総合内科専門医試験を受ける先生方にとっては、基礎固め、総復習に最適。これを見れば、勉強するポイント、頻出のトピックがわかります!第1回 呼吸器 出題される疾患が多い呼吸器の中でも、とくに結核は疫学・検査・診断・治療・感染予防と、押さえるところが多い重要疾患です。その他、喘息の重症度分類・治療ステップ、肺がんの病期決定と治療など、必ず出題されるポイントを押さえ、しっかりと整理しておきましょう。第2回 感染症 染色の種類や菌種など、細かいところまで出題が予想される感染症。尿路感染症で膿尿と判定する数値や、菌血症とみなす場合の細菌の名前など、細部までしっかり覚えることが重要です。また、感染症法1~5類指定の疾患はきちんと確認しておきましょう。5類のうち例外としてただちに届出が必要な疾患は?過去に出題されています!第3回 アレルギー 出題数の少ないアレルギーですが、病型や好発期など、疾患ごとにきちんと暗記する必要があります。鼻アレルギーの病型によって異なる投与薬剤の違いや、各食物アレルギー患者への禁忌医薬品など、よく出題されるポイントが明確なので、これを見ればどこを押さえればよいかがすぐにわかります。

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認定内科医試験完全対策 総合内科専門医ベーシック vol.2

第4回 膠原病 第5回 内分泌 第6回 代謝 (※正誤表) 日本内科学会の認定内科医試験を受験する先生方、必見です。出題基準ランクAの疾患を中心に各領域の予想問題を作成、出題意図と関連知識を解説していく“完全対策”DVDができました(全4巻)。講師は、若手育成に定評があり数々の資格試験を突破してきた、聖マリア病院の長門直先生。総合内科専門医試験を受ける先生方にとっては、基礎固め、総復習に最適。これを見れば、勉強するポイント、頻出のトピックがわかります!第4回 膠原病 膠原病は、病態生理が解明されていない疾患が多いため、系統だった学習が難しい分野です。また新薬や治療法のアップデートが頻繁なので、つねに新しい情報を確認することも必要になります。この番組では、出題頻度が高い疾患を入念に解説しているので、おさえるべきポイントがわかります。とくに血球減少・CRPの増減・スクリーニング検査・特異度の高い検査・活動性の評価に関しては、しっかり確認しておきましょう。第5回 内分泌 内分泌領域では、疾患の症状や検査所見がよく出題されます。診断に関しては、検査をどの順に進めて診断確定を行うかまで細かく問われる傾向があります。とくに甲状腺がんについては毎年1~2題必ず出題されるので、分類の特徴とそれぞれの治療法など、しっかり押さえておきましょう。第6回 代謝 代謝領域では2型糖尿病の問題が数多く出題されるので、この番組でも2型糖尿病の予想問題を多く作成、疫学から最新薬剤治療までしっかりと解説していきます。また、メタボリックシンドロームの診断基準については毎年出題されています。きちんと覚えておきましょう。

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Dr.平島のフィジカル教育回診

【熊本応援特別企画】エコノミークラス症候群(肺塞栓症)のフィジカル今般の熊本地震では、避難所などでエコノミークラス症候群(肺塞栓症)が多く報告されていることから、今回は特別企画としてエコノミークラス症候群(肺塞栓症)の鑑別のためのフィジカルをお届けします。十分な医療機器・設備がない中で、いかに危険な症候を見抜くか! フィジカルクラブの平島修部長が、必要最低限の知識、手技、診断のポイントをコンパクトに解説します。震災現場にいかれる前に、是非ご覧ください。なお、本編中に解説のある頸静脈圧(JVP)の測定については、第3回の内容と同時に視聴をお見逃しなく!!

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第2世代抗精神病薬、賦活と鎮静作用の違いを検証

 若者に対する第2世代抗精神病薬(SGAs)の賦活や鎮静の効果について、米国・ニューヨーク大学ランゴン医療センターのZainab Al-Dhaher氏らが検討を行った。Journal of child and adolescent psychopharmacology誌オンライン版2016年4月19日号の報告。 若者に対する第2世代抗精神病薬治療の適応症、有効性、忍容性(SATIETY)を評価する自然主義的コホート研究の一環として、SGAsを開始した抗精神病薬未治療の若者における賦活や鎮静症状の主観的評価を、Treatment Emergent Symptoms尺度(TESS)を使用し、3ヵ月間毎月収集した。中止率、TESSからの報告症状率、重症度は、臨床や治療パラメータに関連していた。TESSの測定は、任意の日中の賦活(ACTIVATION+)と鎮静症状(SEDATION+)の2つが定義された。 主な結果は以下のとおり。・4件の研究から得られた、SGAsを開始した抗精神病薬未治療の若者327例における鎮静による中断率は、クエチアピンが最も高く(13.0%)、次いでオランザピン(7.3%)、リスペリドン(4.2%)、アリピプラゾール(2.0%)であった(p=0.056)。・抗精神病薬未治療の若者257例(13.8±3.6歳、男性率:57.8%)の使用開始薬剤は、アリピプラゾール40例、オランザピン45例、クエチアピン36例、リスペリドン135例であり、ベースライン後1回以上のフォローアップを実施した。・ベースラインの有病率は、ACTIVATION+(39.9%)、SEDATION+(54.1%)で、SGAs間に差は認められなかった。・ACTIVATION+とSEDATION+は、時間とともに有意に変化した(ACTIVATION+ 減少:p=0.0002、SEDATION+ 増加:p<0.0001)。それぞれのSGAs間でわずかな違いが認められ、オランザピンのACTIVATION+は低く(p=0.002)、フォローアップ中のアリピプラゾールのACTIVATION+ はやや高く(p=0.018)、アリピプラゾールのSEDATION+ は低かった(p=0.018)。・4つのSGAsにおいて、不眠症は減少し(p=0.001)、過眠症が増加した(p<0.001)。・ベースライン後の傾眠の有病率は、最も頻繁にみられたが、TESSの訴えは85%が軽度であり、SGAs間の違いはなかった。・年齢の低さが、賦活症状と関連し、年齢の高さが鎮静症状と関連していた。そして、ベースライン時の機能の低さは、両方の増加と関連していた。・精神運動遅滞率は、統合失調スペクトラム障害において高かった。一方で、診断にかかわらず、ADHD治療と精神運動興奮との関連が認められた。 結果を踏まえ、著者らは「単独TESSによるレイティングの独立予測因子は、SGA間の特異的な差よりも、むしろ臨床パラメータを含んでいる。このことから、特定のSGAsに注意を払うよりも、慎重な個別化治療戦略の必要性が示唆された」とまとめている。関連医療ニュース 若年者への抗精神病薬使用、93%は適応外処方 抗精神病薬の治療域、若年者と高齢者の差はどの程度か 第1世代と第2世代抗精神病薬、認知機能への影響の違いは

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虚血性脳卒中、血管内治療を行うほうが機能的転帰良好/BMJ

 虚血性脳卒中の患者に対し、発症から6~8時間内に血栓除去法などの血管内治療を行うほうがrt-PA静注療法を含む内科的治療のみを行った場合に比べ、発症90日以内の機能的アウトカムは良好である。ポルトガル・リスボン大学のFilipe Brogueira Rodrigues氏らが、10の無作為化比較試験を対象に行ったメタ解析の結果、明らかにした。結果を踏まえて著者は、「今回示されたエビデンスは、現行の介入リソースを再構築する必要性、および治療行為を変更する必要性を支持するものであった」とまとめている。BMJ誌オンライン版2016年4月18日号掲載の報告より。10試験、被験者総数3,000例弱について分析 研究グループは、Medline、Embase、Cochrane Central Register of Controlled Trials、Web of Scienceなどのデータベースを用い、18歳以上の虚血性脳卒中に対する血栓除去法などの血管内治療と、内科的治療のみについて検討した無作為化比較試験を検索し、システマティック・レビューとメタ解析を行った。内科的治療には、rt-PA静注療法を含んだ。各試験の登録被験者は、静注療法は発症3~4.5時間内に、血管内治療は同6~8時間内に受けていた。 エンドポイントは、発症から90日以内の修正Rankinスケール2以下の機能的アウトカム、および死亡率とした。 検索の結果、分析には10試験、被験者総数2,925例が組み込まれた。直近7試験の解析では、血管内治療群の死亡のリスク比は0.86 結果、血管内治療群は内科的治療のみ群に比べ、発症90日以内の機能的アウトカムが良好(スケール2以下)または非常に良好(同1以下)の割合が高かった。一方で、死亡率や症候性頭蓋内出血の発症率は同等だった。 また、2015年以降に発表された7試験では、内科的治療のみ群ではrt-PA静注療法の施行率が高く発症から早期の段階で行われていた。一方の血管内治療も、より有効とされるデバイスが使用されていた。被験者の86%超がステントリトリーバー(血栓回収型デバイス)による治療を受けており、血管再開通率も従前の報告よりも高かった(58%超)。 これら7試験についてサブグループ分析を行った結果、血管内治療群の良好な機能的アウトカムに関する内科的治療群に対するリスク比は、1.56(95%信頼区間:1.38~1.75)だった。一方で死亡に関する同リスク比は、0.86(同:0.69~1.06)だった。 なお本検討については今後、完全検証の結果が発表される予定だという。

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眼科医への企業からの報酬に有意な男女差

 企業との関与がある眼科医の中で、女性眼科医は少数派であり、また男性眼科医よりも平均すると報酬が少ないことが、米国・ジョンズホプキンス大学のAshvini K. Reddy氏らによる後ろ向き観察研究の結果、明らかとなった。ただし、その違いの理由は調べられていない。JAMA Ophthalmology誌オンライン版2016年4月21日号の掲載報告。 研究グループは、メディケア・メディケイド・サービスセンター(CMS)のオープン・ペイメント・データベースを用い、2013年および2014年におけるバイオメディカル企業の眼科医への支払いについて調査し、代表者、支払われた金額の中央値と平均値(男女別)について解析した(解析期間2015年7月~11月)。 主要評価項目は、支払い全体および項目別(研究費、コンサルティング料、謝礼、企業助成、特許等使用料、講演料など)の女性眼科医と男性眼科医の割合。副次的評価項目は企業からの支払額(平均値、中央値)であった。 主な結果は以下のとおり。・2013年では、眼科医2万1,380人中4,164人(19.5%)が女性であった。企業からの支払いが確認されたのは1,204人で、このうち女性は176人(女性眼科医全体の4.2%)、男性は1,028人(男性眼科医全体の6%)(p<0.001)であった。・平均支払額は女性1万1,419ドル、男性2万957ドル(p=0.001)、支払額中央値はそれぞれ3,000ドルおよび4,787ドル(p=0.007)であった。・項目別でも女性眼科医の割合は非常に低かった。研究費10.6%(49/462人)、コンサルティング料15.7%(96/610人)、謝礼6.4%(3/47人)、企業助成14.3%(1/7人)、特許等使用料7.7%(1/13人)、教授/講演料4.2%(2/48人)、コンサルティング以外のサービス13.4%(52/388人)。・2014年では、眼科医2万1,531人中4,352人(20.2%)が女性であった。企業からの支払いが確認されたのは1,518人で、このうち女性は255人(女性眼科医全体の6%)、男性は1,263人(男性眼科医全体の7.4%)(p<0.001)であった。・平均支払額は女性1万4,848ドル、男性3万513ドル(p=0.004)、支払額中央値はそれぞれ3,750ドルおよび5,000ドル(p=0.005)であった。・2014年においても、支払い項目別の女性眼科医の割合は非常に低いままであった。研究費10.4%(25/241)、コンサルティング料15.7%(145/921)、謝礼12.6%(14/111)、企業助成金12.0%(3/25)、特許等使用料4.6%(1/22)、教授/講演料11.1%(21/189)。

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PATHWAY-2試験:治療抵抗性高血圧例の治療に非常に参考になるが、解釈には十分な注意が必要な研究結果(解説:桑島 巖 氏)-525

 カルシウム拮抗薬、ACE阻害薬/ARB、サイアザイド系利尿薬の3剤併用しても、降圧不十分な高血圧は治療抵抗性と呼ばれるが、日常診療でもしばしば遭遇し、次に何を追加するべきかに悩むことは少なくない。一般にはα遮断薬、β遮断薬、抗アルドステロン薬のいずれかを選択することになるが、その優劣に関するRCTによるエビデンスはほとんどなかった。 PATHWAY-2試験は、抗アルドステロン薬が、最も降圧効果に優れているという結果を示した点で、そのような疑問に1つの示唆を与えてくれる臨床研究である。とくに、ベースライン時の血漿レニン活性が低い例ほど降圧率が高いという結果は、低レニンを呈する副腎過形成によるアルドステロン分泌過多による高血圧では、スピロノラクトンが有効であることを示唆している。 しかし、本試験には注意すべき重大な点がいくつかある。 まず、eGFR<45mL/分の慢性腎臓病合併例は完全除外されており、対象例の平均eGFR 91.1±26.8という腎機能良好な症例のみの成績である点は認識すべきである。 一般に、治療抵抗性高血圧は、多かれ少なかれ腎障害が進行した症例にみることが多く、そのような例では抗アルドステロン薬によって高カリウム血症を誘発したときに死に至ることもある。本研究のエンドポイントは疾患発生や死亡ではないので、この点は明らかにできない。また、試験期間も1年間と短い。 とくに、心不全に対する抗アルドステロン症の有用性を証明したRALES試験では、試験結果発表後、爆発的にスピロノラクトンの処方が増加し、高カリウム血症による合併症および死亡率が増加したことを想起する必要がある1)。 本試験は臨床的に意義があるが、結果の解釈と臨床への適用に当たっては十分な注意が必要である。

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赤芽球癆〔PRCA : pure red cell aplasia〕

1 疾患概要■ 概念・定義正球性正色素性貧血と網赤血球の著減および骨髄赤芽球の著減を特徴とする造血器疾患である。再生不良性貧血が多系統の血球減少(ヘモグロビン濃度低下、好中球減少、血小板減少)を呈するのに対して、赤芽球癆では選択的に赤血球系のみが減少し、貧血を呈する。病因は多様であるが、赤血球系前駆細胞の分化・増殖障害によって発症する。病型・病因によって治療が異なるので、赤芽球癆の診断のみならず、病因診断がきわめて重要である。■ 疫学急性型赤芽球癆の発生頻度はわかっていない。慢性型赤芽球癆はまれな疾患で、発症頻度は再生不良性貧血の約10分の1である。厚生労働省特発性造血障害に関する調査研究班の患者登録集計から、年間発生率は人口100万人に対し0.3人と推定されている。日本血液学会2011年次血液疾患症例登録によれば、全国における1年間の新規発生例は100例に満たない。特発性造血障害調査研究班が2004年度と2006年度に行った全国調査により集積された特発性72例、胸腺腫関連41例、大顆粒リンパ球性白血病関連14例の計127例における解析によれば、年齢中央値は62歳(18~89歳)、男女比は51:76で女性にやや多かった。■ 病因造血障害の発生部位は、赤血球へと分化が運命づけられた赤血球系前駆細胞のレベルであると考えられている。赤血球系前駆細胞に障害が発生するメカニズムとして、ウイルスや薬剤、遺伝子変異、造血前駆細胞に対する自己傷害性リンパ球や抗体などによるものがある。さらに、内因性エリスロポエチンに対する自己抗体による赤血球系造血不全も報告されている。腎性貧血に対するヒトエリスロポエチン製剤投与の後に抗エリスロポエチン抗体が産生されて、赤芽球癆が発生することがある。赤芽球癆の発生メカニズムは多様であるが、赤芽球の減少に基づく網赤血球の減少と貧血が共通にみられる。■ 症状自覚症状は貧血による全身倦怠感、動悸、めまいなどである。通常白血球数や血小板数は正常であるが、続発性の場合には基礎疾患によって異常を呈することがある。続発性では、その基礎疾患に応じた症状と身体所見が認められる。■ 分類赤芽球癆は大きく先天性と後天性に分類される。先天性赤芽球癆としてDiamond-Blackfan貧血が有名である。後天性赤芽球癆には基礎疾患を特定できない特発性と、胸腺腫、リンパ系腫瘍、骨髄性疾患、感染症、自己免疫疾患、薬剤投与などに伴う続発性がある。発症様式により急性と慢性に分類される。前述の特発性造血障害に関する調査研究班の調査によれば、わが国の後天性慢性赤芽球癆の原因として最も多いのは特発性であり、次いで胸腺腫関連、大顆粒リンパ球性白血病を始めとするリンパ系腫瘍である。■ 予後急性赤芽球癆は急性感染症の治癒に伴い、あるいは薬剤性の場合には被疑薬の中止により貧血は自然に軽快する。ただし、外因性エリスロポエチンの投与に伴う抗エリスロポエチン抗体による赤芽球癆は自然治癒しないことが多い。特発性慢性赤芽球癆は、免疫抑制薬により貧血の改善が得られるが、治療の中止は貧血の再燃と強く関連することが知られている。また、胸腺腫関連および大顆粒リンパ球性白血病関連赤芽球癆においても、免疫抑制薬が有効であるが、治療の中止が可能であるとするエビデンスはない。免疫抑制薬によって寛解が得られた慢性赤芽球癆においては、免疫抑制薬による維持療法が必要な場合が多い。予測される10年生存率は、特発性赤芽球癆で95%、大顆粒リンパ球性白血病関連赤芽球癆で86%であり、胸腺腫関連赤芽球癆の予測生存期間中央値は約12年である。2 診断 (検査・鑑別診断も含む)厚生労働省特発性造血障害に関する調査研究班により、赤芽球癆の診断基準が作成されている(図)。画像を拡大する診断基準の構成は、末梢血液学的検査および骨髄の形態学的検査所見に基づく赤芽球癆の診断基準と、病因・病型診断のための検査手順から成る。赤芽球癆は網赤血球数の著減が特徴的であり、通常1%未満である。2%を超える場合には、ほかの疾患を考慮すべきである。次いで、貧血の発症に先行する感染症の有無と薬剤服用歴の情報を収集する。後天性慢性赤芽球癆の多くは中高年に発症するが、妊娠可能年齢の女性が赤芽球癆と診断された場合、妊娠の有無を確認する。3 治療 (治験中・研究中のものも含む)初期治療の方針は、被疑薬の中止と、約1ヵ月間の経過観察である。薬剤や急性感染症による赤芽球癆は、通常3週間以内に改善する。ヒトパルボウイルスB19感染による赤芽球癆は、通常self-limitedであるが、HIV感染症のある患者では持続感染となりうるので、慢性型赤芽球癆であってもヒトパルボウイルスB19感染の有無はチェックするべきである。貧血が高度で日常生活に支障がある場合には赤血球輸血を行う。この経過観察期間中に病因診断のための検査を行い、基礎疾患があれば治療を行う。基礎疾患の治療を行っても貧血が軽快しない場合には、免疫抑制療法を考慮する。特発性赤芽球癆、胸腺腫関連赤芽球癆、大顆粒リンパ球性白血病関連赤芽球癆に対してシクロスポリン(商品名:サンディミュンほか)、副腎皮質ステロイド、シクロホスファミド(同:エンドキサン)などの薬剤が選択される。いずれの薬剤が最も優れているかについて検証した前向き試験は、海外を含めてこれまで行われていない。特発性造血障害調査研究班による調査研究によれば、特発性赤芽球癆に対する初回寛解導入療法の奏効率は、シクロスポリン74%、副腎皮質ステロイド60%、シクロスポリンと副腎皮質ステロイドの併用100%であり、胸腺腫関連赤芽球癆に対するシクロスポリンの奏効率は95%であった。大顆粒リンパ球性白血病関連赤芽球癆に対する初回寛解導入療法奏効率は、シクロホスファミド75%、シクロスポリン25%、副腎皮質ステロイド0%であった。したがって、後方視的疫学研究の結果ではあるが、特発性赤芽球癆および胸腺腫関連赤芽球癆に対する第1選択薬は、現時点においてはとくに禁忌がない限り、シクロスポリンであると考えられる。4 今後の展望後天性慢性赤芽球癆の主な死因は、感染症と臓器不全である。免疫抑制療法中の感染症の予防と治療、そして赤血球輸血依存性症例における輸血後鉄過剰症に対する鉄キレート療法は、予後を改善することが期待される。なお、平成27年7月1日から後天性慢性赤芽球癆は指定難病に認定され、所定の診断基準および重症度を満たすものについては医療費助成の対象となった。5 主たる診療科(紹介すべき診療科)血液内科※ 医療機関によって診療科目の区分は異なることがあります。6 参考になるサイト(公的助成情報、患者会情報など)診療、研究に関する情報厚生労働科学研究費補助金(難治性疾患克服研究事業)特発性造血障害に関する調査研究班(医療従事者向けのまとまった情報)難病情報センター(後天性赤芽球癆)(一般利用者向けと医療従事者向けのまとまった情報)患者会情報特定非営利活動法人血液情報広場つばさ(患者とその家族向けの情報)1)澤田賢一、廣川 誠ほか. 赤芽球癆.In:小澤敬也編.特発性造血障害疾患の診療の参照ガイド 平成22年度改訂版.2011;38-52.2)廣川 誠、澤田賢一. 日本内科学会雑誌.2012;101:1937-1944.3)廣川 誠. 内科.2013;112:285-289.4)廣川 誠. 臨床血液(教育講演特集号).2013;54:1585-1595.4)廣川 誠. 臨床血液.2015;56:1922-1931.公開履歴初回2014年02月13日更新2016年05月10日

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