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LAIを適切に使用するための5つのポイント

 最近のパリペリドンパルミチン酸エステルで治療された患者における心臓突然死(SCD)は、長時間作用型注射用抗精神病薬(LAI)の使用について議論を引き起こした。しかし、LAIとSCDとの関連は、十分に研究されていない。いしい記念病院の長嶺 敬彦氏は、LAIを適切に使用するために、LAIの市販直後調査結果のレビューを行った。International Medical Journal誌2016年6月号の報告。 LAIに関する市販直後調査の結果を確認し、D2受容体占有率を推定した。主な結果は以下のとおり。・2つの所見が確認された。 1)身体的リスクを有する患者へのLAI投与は、SCDを増加させる可能性が高い。 2)パリペリドンパルミチン酸エステルで治療された患者における4例のSCDは、心室性不整脈に起因することが疑われる。・パリペリドンパルミチン酸エステル150mg単回投与による推定D2受容体占有率は80%以上であった。・症状が不安定な患者に対しより高用量で投与した場合、重篤な身体的合併症のない患者でも、パリペリドンパルミチン酸エステルは、心室性不整脈のリスクを増加させる可能性がある。 結果を踏まえ著者は、臨床診療では以下の5点に注意し、LAIを使用することが重要であるとしている。 1)身体的合併症を有する患者では、非常に慎重に使用すること。 2)不必要な高用量での使用は避け、多剤併用患者に対しては非常に慎重に使用すること。 3)急性精神症状を有する患者へのLAI使用は避けること。 4)代謝機能不全や心血管疾患リスクの低い患者にLAIを選択すること。 5)定期的に体調をモニタリングし、ライフスタイルを向上させること。関連医療ニュース パリペリドン持効性注射剤、国内市販後の死亡例分析結果 アリピプラゾール持続性注射剤を使いこなすために 2つの月1回抗精神病薬持効性注射剤、有用性の違いは

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喫煙が日本人HTLV-1キャリアのATLL発症に関連

 ヒトT細胞白血病ウイルス1型(HTLV-1)キャリアにおいて、成人T細胞白血病/リンパ腫(ATLL)の発症を予防する有効な方法はまだ同定されていない。今回、長崎大学原爆後障害医療研究所 近藤 久義氏らの研究により、わが国のHTLV-1キャリアにおいて、喫煙がATLL発症に影響を与える可能性が示唆された。Cancer causes & control誌オンライン版2016年7月13日号に掲載。 ATLLは、HTLV-1によって引き起こされる高悪性度の血液腫瘍である。本研究では、日本人のHTLV-1キャリアにおいて喫煙とATLL発症リスクとの関連を調べた。 著者らは、わが国の2つの異なるHTLV-1流行地域における、ベースラインでATLLを発症していなかった日本人HTLV-1キャリア1,332例(40~69歳)のコホートで、喫煙とATLL発症との関連を調査した。ATLL発症における喫煙の影響を推定するに当たっては、Cox比例ハザードモデル(性別、地域、ベースライン時の年齢、飲酒について調整)を用いた。 主な結果は以下のとおり。・1993~2012年に、これらのキャリアから新たにATLL 25例を診断した。・ATLLの全体の粗発症率は、HTLV-1キャリアにおいて1,000人年当たり1.08で、男性キャリアのほうが女性キャリアより高かった(2.21 vs.0.74)。・ATLL発症リスクは、1日当たりの喫煙本数の増加に伴って、有意に増加した。20本増加ごとのハザード比(95%CI)は、全体で2.03(1.13~3.66)、男性キャリアで2.07(1.13~3.73)であった。

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過体重・肥満は死亡リスクを増大:世界4地域のメタ解析/Lancet

 過体重および肥満により、世界の4つの地域で一貫して全死因死亡のリスクが増大していることが、Global BMI Mortality Collaborationの調査で明らかとなった。研究の成果はLancet誌オンライン版2016年7月13日号に掲載された。過体重(BMI 25.0~<30.0)およびGrade1の肥満(30.0~<35.0)では、標準体重(18.5~<25.0)に比べ全死因死亡のリスクは増大しないことが報告されている。一方、BMIと死亡との因果関係を高い信頼性の下で推定するには、逆因果関係の影響をできるだけ回避する必要があり、慢性疾患や喫煙はBMIに影響を及ぼす可能性があるという。過体重、肥満と死亡の関連をメタ解析で評価 研究グループは、過体重、肥満と死亡の関連を評価するために、BMIに関する前向き研究の参加者のデータを用いてメタ解析を行った(英国医学研究会議[MRC]などの助成による)。 交絡および逆因果関係を回避するために、喫煙未経験者に限定した解析を行い、既存疾患を有する者およびフォローアップ期間の最初の5年間のデータは除外した。 アジア、オーストラリア/ニュージーランド、欧州、北米で行われた239件の前向き研究(フォローアップ期間中央値:13.7年、四分位範囲:11.4~14.7年)に参加した1,062万5,411人のうち、登録時に慢性疾患がなく、5年以上生存した喫煙未経験者の189件に参加した395万1,455人であり、このうち38万5,879人が死亡した。 主要評価項目は、BMI 22.5~<25.0の集団との比較における他の8つのBMI集団の、試験、年齢、性別で補正した死亡のハザード比(HR)とした。BMIが低くても高くても死亡リスクが上昇 全死因死亡のリスクはBMI 20.0~25.0の集団が最も低く(BMI 20.0~

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日本糖尿病学会:「キラリ☆女性医師!」に新記事を掲載

 日本糖尿病学会 「女性糖尿病医サポートの取り組み」ホームページ では、 「キラリ☆女性医師!」 コーナーに 小野 百合 氏 (小野百合内科クリニック)、 吉岡 修子 氏 (公立陶生病院)の記事を掲載した。 同コーナーは、さまざまな女性医師を紹介するコーナーとして2015年4月に開設され、これまでに計 14 名の女性医師が登場している。 各記事は以下関連リンクより閲覧可能。関連リンク「キラリ☆女性医師!」(日本糖尿病学会「女性糖尿病医サポートの取り組み」)

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U-Act-Early試験:従来型合成疾患修飾性抗リウマチ薬ナイーブの早期関節リウマチへのトシリズマブ導入効果の検討(解説:金子 開知 氏)-570

 トシリズマブ(tocilizumab:TCZ)は、世界に先駆けてわが国で発売されたIL-6受容体に対するモノクローナル抗体である。TCZは、多くの臨床試験により関節リウマチ(rheumatoid arthritis:RA)患者の臨床症状の改善、骨破壊抑制効果や身体機能改善効果が証明されている。TCZは、本邦の「関節リウマチ診療ガイドライン2014」において、以前から推奨されていたTNF阻害薬と並んで第1選択の生物学的製剤として推奨されている。 今回、Bijlsma氏らは、早期RA患者へのTCZの単独またはメトトレキサート(methotrexate:MTX)との併用療法の有効性と安全性を、MTX単独療法と比較するU-Act-Early試験を行った。オランダのリウマチ科外来の21施設で2年間の多施設共同無作為化二重盲検比較試験が行われた。1年以内にRAと診断され、抗リウマチ薬治療歴がなく、疾患活動性スコアであるDAS28が2.6以上の18歳以上の患者を対象とした。TCZとMTX併用群、TCZ単独群、MTX群に1:1:1の割合で無作為に割り付けられた。TCZは4週ごとに8mg/kg静脈投与(最大800mg)、MTXは10mg/週経口投与より開始し、4週ごとに5mgずつ増量し、寛解または用量依存性の毒性が現れるまで最大30mg/週まで増量した。主要評価項目は、初期治療で6ヵ月以上持続する寛解維持(腫脹疼痛関節数4以下かつDAS28<2.6)を得られた患者の割合とした。 発症早期RA患者317例が登録された(併用群106例、TCZ群103例、MTX群108例)。最初に割り付けられた治療での寛解維持達成は、併用群91例(86%)、TCZ群86例(84%)、MTX群48例(44%)で得られ、相対危険度はMTX群に比し併用群が2.00、TCZ群が1.86と有意に増加した。割り付けた治療で寛解に達成しない場合は、ヒドロキシクロロキンを追加し、さらにプラセボは実薬にし、TCZはTNF阻害薬併用に順次変更した。また、全治療群における寛解維持達成は、併用群91例(86%)、TCZ群91例(88%)、MTX群83例(77%)であった。治療群全体で最も発現頻度の高い有害事象は鼻咽頭炎で、115例(36%)に認めた。重篤な有害事象の発症に治療群間で差はなかった。試験期間に死亡例の報告はなかった。 本研究では、無治療の早期RA患者において、持続的寛解を目指す治療として、現在の標準治療であるMTX単独開始群と比べ、TCZの単独またはTCZとMTXとの併用開始群が約2倍の寛解率を得ることが示され、安全性は同等であった。今後、長期のデータや費用対効果を考慮していく必要がある。

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心不全に合併する「うつ」に抗うつ薬SSRIは効くのか?(解説:絹川 弘一郎 氏)-571

コメント対象論文Angermann CE, et al. JAMA. 2016;315:2683-2693. MOOD-HFは、うつを合併する慢性心不全患者(左室駆出率<45%)における選択的セロトニン再取り込み阻害薬(selective serotonin reuptake inhibitors:SSRIs)、escitalopramの有効性・安全性を検証した、プラセボ対照二重盲検ランダム化比較試験である。これまで、うつ合併の慢性心不全患者に対するSSRIの効果を調べた研究は SADHART-CHFのみで、この試験ではセルトラリンのうつ症状改善効果は示されなかった。また、治療期間が12週間と短期であった。MOOD-HFは、うつを合併する心不全患者におけるSSRIの長期効果を検証したという点で新規性があり、結果が注目されていた研究である。 MOOD-HFの分析対象者は372例、escitalopram群およびプラセボ群の治療期間(中央値)はいずれも18ヵ月であった。両群間で主要評価項目の「死亡および入院」および副次評価項目の「うつ症状」に有意差は認められず、安全性を評価した指標についても差はなかった。本結果はSADHART-CHFの結果と一致する。 サブ解析では、プラセボに比して、escitalopramがうつ症状および主要評価項目であった「死亡・入院」を増加させる可能性が示唆された。さらに、高齢患者や重症な心不全患者・重度のうつ症状を有する患者・認知障害を有する患者では、escitalopramによって全死亡・入院のリスクが高まる傾向が示唆された。これらは、大変興味深い結果である。 海外と同様に、本邦のうつ合併の慢性心不全患者は少なくなく、心不全入院および死亡リスクも高い。また、うつを合併する患者では、服薬などのセルフケアのアドヒアランスが低いことがわかっている。このような結果を鑑みれば、うつ病を合併する心不全患者、とくに高齢患者や重度のうつ症状を有する患者、認知障害を有する患者に対しては、SSRIを用いた治療ではなく、カウンセリングやセルフケア支援、運動療法、認知行動療法、家族サポートなどを効果的に組み合わせたケア提供が有効であるかもしれない。一方で、心不全が重症であるほど、うつ症状の頻度が高くなることもわかっている。それゆえ、ケアのみならずエビデンスの確立された心不全治療薬の最適化は、うつ症状改善のためにも不可欠であろう。 言い換えると、心不全に合併する「うつ」はうつ病のそれと似て非なるもので、実は心不全の一症状である可能性が高い。

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わかる統計教室 第3回 理解しておきたい検定 セクション14

インデックスページへ戻る第3回 理解しておきたい検定セクション14 ロジスティック回帰分析を学ぶセクション1 セクション2 セクション3 セクション4 セクション5セクション6 セクション7 セクション8 セクション9 セクション10セクション11 セクション12 セクション13近年の論文では、ロジスティック回帰分析を目にすることがとても増えてきています。ロジスティック回帰分析は、疫学調査などの大規模なスタディには必須となっています。セクション14では、このロジスティック回帰分析の手法について学んでいきます。■ロジスティック回帰はどのようなときに使うのかたとえば、脳卒中の危険因子を検討する場合、いろいろな分析方法が考えられます。脳卒中発症の有無に対して、性別、飲酒量、γ-GTP、喫煙、血圧、不整脈症状などについて t 検定を行う方法や、ある薬剤の服用の有無についてカイ2乗検定を行う方法などが簡単な分析方法です。しかし、仮に脳卒中を発症する群がγ-GTPの高い値の群に多かったとした場合、同時に飲酒量の多い群も脳卒中が多い群になってしまうかもしれません。γ-GTPで有意差が得られたとしても、それはお酒の飲み過ぎで肝臓が悪くなり、γ-GTPの検査値に影響した可能性が大きいと考えられ、正しい検定ではなくなってしまうことがあります。このような交絡因子、つまり2つ以上の因子が混じり合って、分けることができない状態が存在する場合の検定に役立つのが「ロジスティック回帰分析」です。この場合、脳卒中は目的変数(または従属変数)と、性別、飲酒量、γ-GTP、喫煙、血圧、不整脈症状などは説明変数(または独立変数)と呼びます。■ロジスティック回帰分析はどのような手法かロジスティック回帰とは、2群(たとえば健康の有無)を判別するのに、重要な要因は何かを明らかにする。任意の例の確率(健康である可能性)を予測するモデル式を作る。表43のようにモデル式を用い、Wさんの確率を予測する。という手法です。表43 モデル式適用できるデータは、目的変数は2群(1、0の2値データ)、説明変数は数量データです。■ロジスティック回帰分析の解析手順(表44)表44 解析の手順■ロジスティック回帰分析のモデル式ロジスティック回帰分析は、1、0の2値データを目的変数として、回帰分析を行う方法です。ロジスティック回帰分析は、表45のような形の式を導き出す解析手法です。表45 導入式■ロジスティック回帰-理論値の算出方法モデル式に回答データを代入し、理論値(各例の健康状態の程度)を求めます。理論値は、モデル式に説明変数のデータを代入することにより算出できます。〔例〕表46の回答者No.2について、理論値の求め方を示しましょう。表46 理論値と確率の相関モデル式モデル式の分母である下記の値を求めます。は手計算では求められません。Excelなどの計算により0.4681と算出されます。次にYの値を求めます。Y=1÷(1+0.468)=0.681理論値は、0.681 となります。■ロジスティック回帰-確率すべての回答者の理論値を算出します。理論値は、健康状態の程度を示す確率として適用できます。表46で、たとえば回答者No.2の健康状態が良い確率は68.1%です。判別分析との大きな違いは、確率が求められることです。(再掲)表46 理論値と確率の相関モデル式次に、モデル式が、予測に適用できるかどうかを検討します。統計モデルの良さを評価するための指標として、AIC(Akaike's Information Criterion: 赤池情報量基準)を用います。AICは、統計数理研究所 元所長の赤池 弘次氏が1971年に考案し、1973年に発表した、統計学の世界では非常に有名な指標であり、多くの統計ソフトに備わっています。AICはモデルの精度を調べる尺度である。AICは値が小さいほど良いモデルといえる。いくつ以下なら良いという基準はない。他のモデル式と比較するときに用いる。寄与率は、重回帰分析の決定係数と類似している。0.5以上のモデル式は良いと判断できる。判別的中率は、75%が良いモデル式と判断できる。母集団において、モデル式が適用できるかを検定します(表47)。表47 モデルの予測式の適合p<0.05は、母集団の予測に適用できると判断できます(表48)。表48 モデルの適合情報■ロジスティック回帰-モデル式の検討説明変数について検討します。回帰係数はモデル式の係数になります(表49)。オッズ比、Wald-square、標準回帰係数は、説明変数の目的変数への影響度を調べる尺度です。値が大きいほど、影響度が高い項目といえます。p値は、母集団において説明変数が有意であるかどうかを調べる尺度となります。オッズ比はe回帰係数で求められる値です。表49 回帰係数のモデル式■ロジスティック回帰-分割表の解析表50のデータについて、分割表、リスク比、オッズ比を求めてみましょう。表50 ロジスティック回帰解析のデータ表不整脈症状に対する影響度が最も強いのは喫煙の有無、次にギャンブル嗜好、飲酒の有無は3番目でした。ギャンブル嗜好のほうが、飲酒の有無より不整脈症状に対して影響度が高いのは違和感がありますね。そこで、要因相互間の関係をみてみましょう。■ロジスティック回帰-説明変数相互の関係表51の説明変数相互の分割表を作成し、リスク比を求めます。すると、ギャンブル嗜好は、喫煙の有無の影響要因となっていることがわかります。表51 データからリスク比を算出表52のリスク比で3要因の関係をみてみましょう。表52 リスク比3要因の関係喫煙するからギャンブルが好きなのか、ギャンブルが好きだから喫煙するのか因果関係の方向はわかりませんが、両者の関係は強いようです。ギャンブル嗜好と不整脈症状の関係が強いのは、ギャンブル嗜好が喫煙の有無の影響を受けているからだと考えられますね。そのため、ギャンブル嗜好と不整脈症状との真の相関関係(喫煙の有無の影響を除去した相関)を調べる必要があるのです。これを解決してくれる解析手法がロジスティック回帰です。■ロジスティック回帰 - 両解析のオッズ比の比較表53でカテゴリデータを1点、0点の数量データに変換してロジスティック回帰を行います。表53 ロジスティック回帰のためのデータ整理これによりギャンブル嗜好は、不整脈症状の影響要因でなかったことがわかります。■ロジスティック回帰 - 解析結果の解釈ロジスティック回帰を行うと、オッズ比が出力されます。オッズ比から順位が把握できるので、不整脈症状の影響要因の1位は喫煙の有無で、次に飲酒の有無となります。ギャンブル嗜好は、不整脈症状にそれほど影響がないことがわかります。表53の分割表のオッズ比とロジスティック回帰でのオッズ比が異なっています。影響要因が複数あるとき、要因相互で高い相関があるとこのような事象が起こります。ロジスティック回帰の結果は、影響要因相互の影響を除去して算出されるので、見かけでない真の結果といえると思います。■傾向スコア(propensity score : PS)とは最後に、ロジスティック回帰を用いて計算される傾向スコア(propensity score:PS)について簡単に説明します。通常の臨床試験では、無作為化割付試験を行って治療群とコントロール群に割り当てられる個々の患者の確率は、等しく50%とします。しかしながら実際の臨床現場においては、さまざまな患者の背景を考慮して治療が割り当てられるため、治療群とコントロール群(場合によっては治療A群と治療B群の比較)では患者背景が異なることがほとんどです。このような治療の割り当てに影響する因子を用いて、治療割り当ての確率であるPSを算出し、同じPSの得点の患者同士を比較することで、疑似的に観察研究のデータを無作為化割り付け試験のように解析するというのが、PSを用いた解析の概念です。PSを用いて治療群とコントロール群の背景因子を調整するために、通常はロジスティック回帰モデルを用いて、年齢、性別、人種などの背景因子から、それぞれの患者個人が介入される確率(0.0~1.0)を計算します。この確率こそがPSなのです。■今回のポイント1)ロジスティック回帰で適用できるデータは、目的変数が2群(1、0の2値データ)、説明変数が数量データ!2)ロジスティック回帰によって、特定の患者リスクを計算することができる!3)母集団において、モデル式を検定し、p<0.05であれば、母集団の予測に適用できる!インデックスページへ戻る

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135)有名人の病気を話題に療養指導【高血圧患者指導画集】

患者さん用説明のポイント(医療スタッフ向け)■診察室での会話 医師仕事が忙しそうですね。ちゃんと休んでおられますか? 患者いや~、なかなか休みがとれなくて…。 医師そうですか。仕事中に倒れないようにしてくださいね。米国の大統領で、高血圧で有名だった人がいます。 患者それは誰なんですか? 医師世界大恐慌後にニューディール政策を打ち出した第32代のルーズベルト大統領です。 患者ああっ、昔、教科書で習いました。 医師その頃は、良い血圧の治療薬もなかったので、就任前には140/100mmHgだったとも…。 患者その後、どうなったんですか? 医師咳が続いて…その原因は心不全だったそうです。最後は脳出血で亡くなったそうです。 患者なるほど。血圧管理は大切なんですね(納得した顔)。●ポイント血圧が高かった大統領を紹介しながら、血圧の自然史について説明します1)Mahmood SS, et al. Lancet.2014;383:999-1008.参考資料1)日本心臓財団ホームページ耳寄りな心臓の話(第26話)『車椅子大統領の高血圧』 川田志明2)映画『私が愛した大統領』(2013年/キノフィルムズ配給)

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TAVI 世界の現状と今後

Investigators InterviewTAVI 世界の現状と今後日本でも実績が積まれ、徐々に普及しつつあるTAVI。その長期予後、合併症に関する現在のエビデンスとは?また、データの蓄積、新デバイスの登場により、TAVIの適応、施行施設は今後どのように変化していくのか?SAVRとの比較を含め、欧米での現状、そしてPARTNER2試験など最新の臨床試験結果を踏まえて、日本初のTAVI指導医である慶應義塾大学 循環器内科 林田健太郎氏がTAVIの現状と今後を語る。講師紹介

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自殺予防の介入効果はどの程度あるのか

 多くの国において、最新で高品質なエビデンスを有する自殺予防戦略の開発が必要とされている。米国・コロンビア大学のGil Zalsman氏らは、2005年以降の自殺予防介入の有効性をアップデートした。The Lancet. Psychiatry誌2016年7月号の報告。 2005年1月1日~2014年12月31日に発表された研究を、自殺予防に関連する複数の用語を使用してPubMed、Cochrane Libraryより検索を行った。著者らは、公共および医師の教育、メディア戦略、スクリーニング、自殺手段へのアクセス制限、治療、インターネットまたはホットラインによるサポートの7つの介入について評価した。データより、自殺行動(自殺、自殺企図、自殺念慮)などの関心のある主要アウトカムと中間または副次的アウトカム(治療検討、個人リスクの同定、抗うつ薬の処方や使用率、専門医への紹介)を抽出した。13の欧州諸国の自殺予防の専門家18人により、文献をレビューし、オックスフォード基準を用いて、エビデンスの質を評価した。集団の異質性および方法論のため、本分析においてはメタ分析は許容されず、ナラティブ分析を行った。 主な結果は以下のとおり。・1,797報の研究が抽出された。そのうち、システマティックレビュー23報、メタアナリシス12報、無作為化比較試験(RCT)40報、コホート研究67報、環境調査または集団ベース調査22報が含まれた。・自殺予防のための、致死的な自殺手段へのアクセス制限は、2005年以降強化されていた。とくに、鎮痛薬の制御に関しては43%の減少、飛び降り自殺のホットスポットは86%(79%~91%)減少していた。・学校ベースの認識プログラムは、自殺企図(OR:0.45、95%CI:0.24~0.85、p=0.014)、自殺念慮(OR:0.5、95%CI:0.27~0.92、p=0.025)を低減させることが示唆された。・クロザピンとリチウムの抗自殺効果が認められているが、これまで考えられていたよりもその効果は低い可能性がある。・うつ病に対する効果的な薬理学的および心理的な治療は、自殺予防に重要である。・プライマリケア、一般的な公共教育、メディアガイドラインにおけるスクリーニングの自殺予防に対する効果を評価するためのエビデンスは不十分であった。・ゲートキーパーのトレーニング、医師の教育、インターネットおよびヘルプラインサポートを含む他のアプローチについては、さらなる調査が必要とされる。・予防的介入の評価において、RCTの不足が主要な制限因子であった。 結果を踏まえ、著者らは「効果的な自殺予防の取り組みの探求は、単一の戦略では明らかにすることが難しい。個人レベルと集団レベルでの科学的根拠に基づいた戦略の組み合わせは、しっかりとした研究デザインで評価すべきである」としている。関連医療ニュース 自殺念慮と自殺の関連が高い精神疾患は何か 自殺と不眠は関連があるのか 自殺リスクの危険因子の検証、年齢別のうつ症状との関係

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高度催吐性化療の制吐薬としてオランザピンが有効/NEJM

 高度催吐性化学療法(highly emetogenic chemotherapy:HEC)を受けるがん患者において、オランザピンは悪心・嘔吐の予防に有効であることが、米国・インディアナ大学のRudolph M Navari氏らの検討で示された。研究の成果はNEJM誌2016年7月14日号にて発表された。オランザピンは非定型抗精神病薬であり、中枢神経系のドパミン受容体(D1、D2、D3、D4)、セロトニン受容体(5-HT2a、5-HT2c、5-HT3、5-HT6)、アドレナリンα1受容体、ヒスタミンH1受容体など多くの神経伝達物質を遮断する。体重増加や糖尿病リスクの増加などの副作用がみられるが、とくにD2、5-HT2c、5-HT3受容体は悪心・嘔吐に関与している可能性があり、制吐薬としての効果が示唆されている。悪心・嘔吐の予防効果を無作為化試験で検証 研究グループは、HECによる悪心・嘔吐に対するオランザピンの予防効果を検証する二重盲検無作為化第III相試験を行った(米国国立がん研究所[NCI]の助成による)。 対象は、年齢18歳以上、全身状態(ECOG PS)0~2で、前化学療法歴がなく、シスプラチンを含むレジメンまたはシクロホスファミド+ドキソルビシンによる治療が予定されているがん患者であった。 これらの患者が、化学療法の第1~4日にオランザピン(10mg、1日1回)またはプラセボを経口投与する群に無作為に割り付けられた。全例に、5-HT3受容体拮抗薬、デキサメタゾン、NK1受容体拮抗薬が投与された。 主要評価項目は悪心の予防とし、副次評価項目は嘔吐完全制御(CR)率などであった。「悪心なし」は、視覚アナログスケール(VAS、0~10点、点数が高いほど重度)が0点の場合とし、全期間(0~120時間)、急性期(0~24時間)、遅発期(25~120時間)に分けて評価を行った。CRは、嘔吐のエピソードがなく、かつレスキュー治療が行われなかった場合とした。 2014年8月~2015年3月までに、米国の46施設に380例が登録され、オランザピン群に192例、プラセボ群には188例が割り付けられた。第2日の鎮静が増加、食欲増進に差はない 全体の年齢中央値は57.0歳(範囲:28.0~89.0歳)、女性が72.4%を占めた。原発巣は乳がんが63.7%、肺がんが12.9%、その他が23.4%であった。化学療法は、シスプラチンを含むレジメンが35.8%、シクロホスファミド+ドキソルビシン療法は64.2%だった。 悪心なしの割合は、急性期ではオランザピン群が73.8%、プラセボ群は45.3%(p=0.002)、遅発期ではそれぞれ42.4%、25.4%(p=0.002)、全期間は37.3%、21.9%(p=0.002)であり、いずれもオランザピン群で有意に良好であった。 臨床的に問題となる悪心がない患者(VAS:0~2点)の割合も、急性期(87 vs.70%、p=0.001)、遅発期(72 vs.55%、p=0.001)、全期間(67 vs.49%、p=0.001)のすべてでオランザピン群が有意に優れた。 また、CRの割合も、急性期(86 vs.65%、p<0.001)、遅発期(67 vs.52%、p=0.007)、全期間(64 vs.41%、p<0.001)のすべてでオランザピン群が有意に良好だった。 Grade3の有害事象はオランザピン群で2件(疲労、高血糖)、プラセボ群でも2件(腹痛、下痢)にみられ、Grade4の有害事象はそれぞれ3件(そのうち2件が血液毒性)、0件だった。Grade5は認めなかった。 オランザピン群は、ベースラインと比較した第2日の鎮静の発現(5%が重度)が、プラセボ群に比べ有意に多かったが、第3、4日に継続投与しても第3~5日の鎮静の発現に有意な差はなく、鎮静による治療中止もなかった。また、第2~5日の望ましくない食欲増進の発現にも差は認めなかった。 著者は、「今後の試験では、より高用量および低用量での効果や毒性の評価、多サイクルの化学療法での効果の検討を考慮すべきである」としている。

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韓国のMERSアウトブレイクから得た教訓/Lancet

 2015年に韓国で中東呼吸器症候群コロナウイルス(MERS-CoV)感染症の大規模なアウトブレイクが発生した。韓国・成均館大学校医学部/サムスン医療センターのSun Young Cho氏らはアウトブレイク疫学調査の結果、過密な緊急救命室(ER)に入室した1人の感染患者からの大規模伝播である可能性が大きいことが示されたと報告した。著者は、「調査の結果は、医療施設は世界的視野の下で、新興感染症への備えをする必要があるという確たる証拠を提示するものであった」とまとめている。Lancet誌オンライン版2016年7月8日号掲載の報告。1病院ERでの伝播のリスクを調査 韓国のMERSアウトブレイクは2015年5~7月に発生し、ソウル市にある高次医療機能病院のサムスン医療センターのERで第1号患者(68歳男性)が診断され、最終的に全国的に186例が確認されるに至った。第1号患者は、中東への旅行・帰国者で、サムスン医療センターでMERSと診断されたが、その前に複数の医療施設を受診していた。今回研究グループは、サムスン医療センター内でのMERS-CoVアウトブレイクの疫学調査を行った。 調査は、2015年5月27日~5月29日の診断症例と、その間にERにいて接触した可能性があるすべての患者および医療従事者とした。患者はER内での曝露に基づきグループ分けした。Aグループは、同一ゾーンにいた患者群、Bグループはゾーンは異なるが受付エリアや放射線検査エリアを共有、Cグループはゾーンが異なった患者群であった。 MERS-CoV感染症の症例を記録し、痰検体をRT-PCR法で調べて確認。罹患率(attack rates)、ウイルスの潜伏期間、伝播リスク因子について分析した。MERS-CoV伝播の主要リスク因子は曝露した場所 接触者として患者675例、医療従事者218例が特定された。MERS-CoV感染症は87例(患者33例、医療従事者8例、来訪者41例)で確認された。 罹患率は、Aグループで最も高く20%(23/117例)であった(p<0.0001)。Bグループは5%(3/58例)、Cグループは1%(4/500例)であった。 医療従事者の罹患率は2%(5/218例)であった。なお最終的には8例報告されているが、3例は、当初は接触感染者と確認されていなかった(1例は警備員、1例は医師、1例は転院者)。 9例(発症日が確認できなかった6例とデータが不足していた3例の来訪者)を除外して算出したウイルス潜伏期間中央値は、7日(範囲:2~17、IQR:5~10)であった。また、同潜伏期間中央値は、Cグループ(11日[IQR:6~12])との比較で、Aグループ(5日[同:4~8])で有意に短期であった(p<0.0001)。 なお、5月29日のER患者および来訪者において感染が確認された症例はなかった。また、感染例と直接的に接触しておらず環境曝露のみであった場合も感染症例は確認されなかった。 MERS-CoV伝播の主要リスク因子は、曝露した場所であった。

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医師も医療費のことを考えるべきか?―第12回 肺がん医療向上委員会

 7月4日(月)、都内で「医療者(医師)は医療費のことを考えるべきか?」をテーマに第12回 肺がん医療向上委員会が開催され、後藤 悌氏(国立がん研究センター中央病院 呼吸器内科)が講演を行った。今後のがん治療を変えると言われる免疫チェックポイント阻害薬、ニボルマブが昨年末に肺がんの適応を取得したことで、高額な医療費をめぐる問題に対する関心がますます高まっており、こうした問題は米国では“financial toxicity(経済的毒性)”とも表現される。今回、同氏は医療者の立場からこの問題を論じた。薬価を下げると新薬が開発されなくなる? 日本では、新医薬品の薬価は薬価算定方式により定められ、市場拡大再算定制度によって販売額のきわめて大きい医薬品の薬価を引き下げるなど、国が薬価の伸びを制御している。しかし、医薬品を開発するには膨大なコストがかかる。1つの化合物が新薬として承認される確率は2万5,482分の1であり、その開発費は1,000億円に上るという。医薬品開発費は年々上昇し続けており、上市されない限りコストが回収できない医薬品開発はどの業種よりも効率が悪い。 開発しても、規制当局による製造販売の承認が必要である。それによって安全性や効果を担保している反面、医薬品の価格上昇の一因にもなっている。また、開発費だけでなく、市販後の安全性調査の費用も製造元が負担するなど、医療の発展は製薬会社などの私企業に負うところが大きい。したがって、医薬品の価格を下げると、日本に新規薬剤が導入されなくなるリスクが生じるという矛盾がある、と後藤氏は説明する。日本で医療技術評価が根付かない理由は? 一方で、治療にかかるコストを考えなければならない差し迫った現実があることも事実である。医薬品の価値を考える際、生存期間とQOLを考慮した質調整生存年(Quality Adjusted Life Year:QALY)が効果指標として用いられるが、これに基づき従来の治療薬の1QALY獲得当たりのコストを評価すると、肺がん治療薬のクリゾチニブが2,306万円/QALY、乳がん治療薬のペルツズマブが8,738万円/QALYなど、高額な治療薬が数多くあることがわかる。後藤氏は、ニボルマブの薬価が問題になる以前から、コストの問題を考えずに医療を行ってきた現実を指摘する。しかし、国民皆保険制度と高額療養費制度によって、実際に患者が負担するのはごく一部であり、残りの費用は健康保険料や税金で賄われている。現状のままでは、この“financial toxicity”は将来世代へ重くのしかかることになる。 わが国では、患者が世界でも最低の自己負担額で最善の治療を受けることができ、医師も患者にとって最善の治療をコストに関係なく選択することができる。後藤氏によると、このように現在の医療システムの中で誰も損をしない構造が、日本で医療技術評価が根付かない根底にあるという。そのうえで、この経済的負担を次世代に先送りしないためには、エビデンス、コスト、社会を意識した医療を考えていかなければならず、医療者として今後、類似医薬品を比べるだけの研究ではなく、完治を目指した研究や医療費削減を目的とした研究を進めていく必要がある、と結論を示した。

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てんかん治療のゴールとは

 てんかんの主症状である「てんかん発作」は適切な治療により、多くの患者で抑制が可能となる。しかし、患者が就学・就労をはじめとした普通の暮らしをしていくためには発作の管理だけでなく、患者の「リカバリー」をサポートすることが必要だ。 「リカバリー」を実現するためにはどのような治療・支援が必要だろうか。2016年7月12日に開催された「てんかん患者さんのリカバリー」と題したプレスセミナーの内容から考えていく。(大塚製薬株式会社・ユーシービージャパン株式会社共催、講師:医療法人福智会 すずかけクリニック 院長 福智 寿彦 氏)リカバリーの難しさ 18歳以上のてんかん患者を対象としたアンケート調査(平成19年 日本てんかん協会調べ)では、約75%の人が就労していないことが明らかとなっている。なぜ患者の就労は難しいのだろうか。 その要因には「てんかん発作」の影響が大きい。直接仕事に支障がなくても職場で発作を起こすことから解雇される、発作への対応方法が分からないから受け入れられないなど、たった年に1回発作が起こる人であっても、企業側は受け入れをためらうことがある。また、発作のときに休まざるをえないことで肩身が狭いといった患者側の悩みもある。患者が抱える発作以外の“困難” このように「てんかん発作」の存在は就労に大きな影響を及ぼすが、就労を阻害する要因は発作以外にもある。たとえば、抗てんかん薬による副作用、発作時の周囲の反応による傷つき体験、過保護な親子関係、周囲からの偏見なども要因となる。患者のリカバリーを実現するためには、このような『発作消失』以外の要素に目を向ける必要がある。 そして、講師の福智氏は「発作をなくす・抑制することはリカバリーの十分条件ではない」と語る。薬物・外科治療によって発作抑制が可能になっても、その治療により副作用が発現することで、患者の人生の何かを犠牲にするリスクがある。患者一人ひとりの人生を見つめ、犠牲になるものは本人の望む人生においてどの程度重要視されるべきかを考えることは重要だ。本人が自分らしい生き方を実現できるようになる支援こそが、リカバリーの目指すべき姿である。リカバリー支援を実現するために また、福智氏は「社会、医療従事者、家族、そして自分自身による偏見がある限り、発作を減らすだけでは患者の社会参加は進まない。疾患啓発活動も治療の一環として行おうという動きがある」と話す。 福智氏が運営委員長を務める「全国てんかんリハビリテーション研究会」では、てんかん啓発キャンペーン「パープルデー」の日本での運営を担っている。「パープルデー」とは、3月26日を記念日とした全国同時開催のてんかん啓発キャンペーンだ。紫色を身に着け、てんかんを持つ人へ応援のメッセージを発信する。誰もが気軽に、楽しく参加することを目指しており、これまでにはゲストにアイドルを誘致した啓発イベントの開催、紫色の公式Tシャツを身に着け皇居の周りをランニングする「皇居RUN」の開催などを行っている。こうしたイベントを通して、世界各国でてんかんの正しい情報が広まっていく。またこのようなサポートは、患者や家族が病気を乗り越え、社会へ復帰していくための力となっていく。 てんかん患者のリカバリーを実現するには、患者がどのようなことに苦しんでいるかを医療従事者、社会がより理解を深めていくことが重要となる。リカバリーをサポートする治療・活動がさらに充実し、一人でも多くのてんかん患者がよりよい人生を送ることが望まれる。

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わが国のLDL-C目標値達成とスタチン処方の実態は?

 わが国のリアルワールドでの心血管高リスク患者の集団における調査から、日本動脈硬化学会(JAS)ガイドラインが推奨しているLDLコレステロール(LDL-C)目標値の達成率は低く、スタチンや他の脂質修飾薬の処方率も低いことが、帝京大学臨床研究センターの寺本 民生氏らの研究で明らかになった。Atherosclerosis誌オンライン版2016年7月4日号に掲載。 LDL-Cは、心血管疾患発症においてキーとなる修正可能な危険因子である。JASが2012年に発行したガイドラインでは、心血管イベントリスクが高い患者ではLDL-Cを低下させるための薬物治療の第1選択薬として、スタチンを推奨している。本研究では、国内の心血管高リスク集団において、推奨されたLDL-C管理目標値の達成と脂質修飾薬(LMT)の使用について調査した。 本研究の対象は、わが国の病院ベースの請求データベースであるメディカル・データ・ビジョン(MDV)データベースから、以下の選択基準を満たした患者とした。[2013年にLDL-Cを測定、20歳以上、データベースに2年以上表出、心血管高リスクの状態(最近発症した急性冠症候群(ACS)、他の冠動脈疾患(CHD)、虚血性脳卒中、末梢動脈疾患(PAD)、糖尿病)] LDL-C目標の達成は、JASガイドラインにおけるLDL-C目標値に基づいて評価した。 主な結果は以下のとおり。・3万3,325例の心血管高リスク患者が選択基準を満たした。・全体として、コホートの68%がガイドライン推奨のLDL-C目標を達成し、スタチン治療を受けていたのは42%にとどまった。・LDL-C目標の達成率は、ACS患者で68%、CHD患者で55%、虚血性脳卒中、PAD、糖尿病の患者でそれぞれ80%であった。・非スタチン系の脂質修飾薬の併用率は低かった。

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転倒しやすい場所を覚える

【骨粗鬆症】【転倒防止対策】転びやすい場所、注意する場所を教えてください●家の内外の転びやすい場所とその特徴を覚えましょう!●特に床が濡れている(例.お風呂場、雨上りのマンホールなど)階段や段差(例.駐車場の車止め、部屋の仕切りなど)地面が不安定(例.路上のデコボコなど)こうした場所は特に注意してください。監修:習志野台整形外科内科 院長 宮川一郎 氏Copyright © 2016 CareNet,Inc. All rights reserved.

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認知症の重症度を検出するスーパーマーケット課題

 認知症スクリーニング検査the Rapid Dementia Screening Test日本語版(RDST-J)に含まれるスーパーマーケット課題は、スーパーマーケットで購入可能な物品の単語を迅速(1分間)に回答するテストである。このタスクは、クラスタサイズやスイッチを調べることができる。東京・駒木野病院の森山 泰氏らは、アルツハイマー病患者における認知症の重症度とスーパーマーケット課題のクラスタサイズや転換との関連を検討した。Psychogeriatrics誌オンライン版2016年6月30日号の報告。 非常に軽度~重度のアルツハイマー病患者250例と健康対照49例を対象に、RDST-Jを行った。患者のMMSEスコアは12~26であった。臨床的認知症評価尺度(CDR)スコアに基づき、4群に振り分けた(0.5、1、2、3)。対象4群と対照群の両方において、スーパーマーケット課題のクラスタサイズとスイッチスコアに基づいた統計学的な分析を行った。 主な結果は以下のとおり。・クラスタサイズとスイッチスコアは、認知症の重症度に関連して悪化した。・CDRスコア0.5の患者群は、クラスタサイズは損なわれていたが、スイッチは損なわれていなかった。・スーパーマーケット課題のクラスタサイズとスイッチスコアは、アルツハイマー病患者における認知症症状の重症度を検出するために有用であると考えられる。関連医療ニュース 認知症になりやすい職業は 認知症に進行しやすい体型は たった2つの質問で認知症ルールアウトが可能

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糖尿病治療薬、死亡・心血管リスクを下げる組み合わせは?/BMJ

 糖尿病治療薬の単独療法あるいは併用療法は、使用する薬剤によって心血管疾患(CVD)・心不全・死亡リスクに臨床的に重大な差があり、概してグリプチン系もしくはグリタゾン系(チアゾリジン系)を用いた場合はこれらを使用しない場合と比べて、CVD・心不全・死亡のリスクが低いことが明らかになった。英国・ノッティンガム大学のJulia Hippisley-Cox氏らが、英国プライマリケアのデータベースを用いた2型糖尿病患者のコホート研究の結果、報告した。これまでいくつかの糖尿病治療薬は、臨床試験や市販後調査において心不全のリスク増加との関連が示唆され、総合的なリスクとベネフィットに関する懸念が高まったことから、大規模な2型糖尿病患者集団での糖尿病治療薬長期使用による臨床的アウトカムのリスク定量化が望まれていた。著者は、「今回の結果は、服薬アドヒアランスの程度や服薬量に関する情報はなく、適応による交絡を受けているが、糖尿病治療薬の処方に影響するかもしれない」とまとめている。BMJ誌オンライン版2016年7月13日号掲載の報告。英国プライマリケア約1,200施設の2型糖尿病患者約47万例を追跡 研究グループは、2007年4月1日~2015年1月31日の間、英国プライマリケア1,243施設のデータベース「QResearch」を用い、25~84歳の2型糖尿病患者46万9,688例を対象に前向きコホート研究を行った。 主要評価項目は、患者の診療記録、死亡または入院記録に基づくCVD、心不全の初発あるいは全死因死亡の記録で、糖尿病治療薬(グリタゾン系、グリプチン系、メトホルミン、SU薬、インスリン、その他)の単独または併用投与との関連について、潜在的交絡変数を補正したCox比例ハザードモデルにて解析した。リスク低下に寄与する単独または併用療法が明らかに 追跡期間中、1つ以上の糖尿病治療薬の処方を受けた患者は27万4,324例(58.4%)で、グリタゾン系が2万1,308例(4.5%)、グリプチン系が3万2,533例(6.9%)、メトホルミン25万6,024例(54.5%)、SU薬13万4,570例(28.7%)、インスリン1万9,791例(4.2%)であった。 グリプチン系の使用は、非使用と比較し、全死因死亡のリスクが18%低下、心不全リスクが14%低下したが、CVDリスクの有意な変化は認められなかった。一方、グリタゾン系使用では、全死因死亡リスクが23%、心不全リスクが26%、CVDリスクも25%有意に低下した。 無治療(糖尿病治療薬の処方を受けていなかった期間)と比較すると、グリプチン系単独療法ではいずれのリスクとも有意な関連はなかったが、グリプチン+メトホルミン2剤併用療法は3つのアウトカムすべてでリスクが有意に低下し(リスク低下:心不全38%、CVD33%、全死亡48%)、グリプチン+メトホルミン+SU薬3剤併用療法も同様であった(同:心不全40%、CVD30%、全死亡51%)。 無治療(糖尿病治療薬の処方を受けていなかった期間)と比較して、グリタゾン系単独療法は心不全リスクが50%低下し、グリタゾン系+SU薬の2剤併用療法では心不全35%、CVD25%のリスク低下が認められた。また、グリタゾン系+メトホルミンの2剤併用療法は、3つのアウトカムすべてのリスクが有意に低下した(心不全50%、CVD54%、全死因死亡45%)。グリタゾン系+SU薬+メトホルミンの3剤併用療法も同様であった(心不全46%、CVD41%、全死因死亡56%)。

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抗PD-1抗体療法に対する耐性のメカニズムは?/NEJM

 悪性黒色腫の抗PD-1抗体療法に対する耐性は、インターフェロン受容体シグナル伝達や抗原提示経路の異常と関連していることが明らかとなった。米国・カリフォルニア大学ロサンゼルス校のJesse M. Zaretsky氏らが、悪性黒色腫患者4例の生検サンプルを分析し報告した。抗PD-1抗体療法で奏効(objective response)が得られた悪性黒色腫患者の約75%は、効果が永続的に長期間持続するが、客観的腫瘍縮小が最初に確認された後、治療を継続しているにもかかわらず遅発性再発がみられることがある。このことについて、免疫監視機構の回避メカニズムは不明であった。NEJM誌オンライン版2016年7月13日号掲載の報告。抗PD-1抗体療法で奏効後に遅発性再発を来した症例の生検サンプルを分析 研究グループは、免疫チェックポイント阻害薬pembrolizumabを用いた抗PD-1抗体療法により客観的腫瘍縮小が確認され、数年後に病勢進行を認めた転移性黒色腫患者4例(再発までの平均期間は624日、範囲419~888日)を対象に、ベースライン時および再発時の病変の生検サンプルについて、免疫組織化学染色、免疫蛍光法、ウェスタンブロット法、フローサイトメトリー法、ならびに遺伝子転写プロファイリング(全エクソーム解析)等により分析を行った。なお、ベースライン時の検体採取は、症例1はBRAF阻害薬(ベムラフェニブ)投与初期、症例2~4についてはpembrolizumab投与直前であった。4例中3例で耐性獲得に関連する遺伝子変異を確認 4例中2例において、耐性に関連する遺伝子変異として、インターフェロン受容体関連ヤヌスキナーゼ1(JAK1)またはヤヌスキナーゼ2(JAK2)をコードする遺伝子の、野生型対立遺伝子の欠失を伴う機能喪失型変異を確認した。 症例3では、抗原提示蛋白β2ミクログロブリン(B2M)をコードする遺伝子の短縮型変異を認めた。JAK1とJAK2の短縮型変異は、がん細胞の増殖阻害作用低下を含むインターフェロンγの活性低下をもたらしており、B2Mの短縮型変異は主要組織適合遺伝子複合体(MHC)クラスIの表面発現の消失を引き起こした。 症例4では、T細胞に対する耐性を獲得したことは明らかであったが、明確な遺伝子変異は確認できず、インターフェロン誘導遺伝子の発現変化による非遺伝子メカニズムが関与している可能性が示唆された。

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