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緩和ケアの患者・介護者それぞれへの効果は?/JAMA

 末期患者への緩和ケアは、患者QOLや症状負担を改善する可能性があるが、介護者の転帰への効果は明確ではないことが、米国・ピッツバーグ大学のDio Kavalieratos氏らの検討で示された。研究の成果は、JAMA誌2016年11月22・29日号に掲載された。重篤な病態の患者のQOL改善は国際的な優先事項とされ、緩和ケアの焦点は、QOLの改善と、患者および家族の苦痛の軽減に置かれている。米国では、65%以上の病院が緩和ケアの入院プログラムを持ち、地域および外来ベースの緩和ケア提供モデルも増加しているが、実際の効果はよく知られていないという。23試験のメタ解析で、QOL、症状負担、生存などを評価 研究グループは、末期患者への緩和ケアが、患者およびその介護者のアウトカムに及ぼす影響を評価するために、文献を系統的にレビューし、メタ解析を行った。 2016年7月までに医学データベース(MEDLINE、EMBASE、CINAHL、Cochrane CENTRAL)に登録された文献を検索した。末期的病態の成人患者への緩和ケアによる介入を評価した無作為化試験を対象とした。 2人のレビュワーが別個にデータを抽出した。すべての試験について記述的統合(narrative synthesis)を行った。ランダム効果モデルによるメタ解析で、QOL、症状負担、生存などを評価した。 QOLは、Functional Assessment of Chronic Illness Therapy-palliative care scale (FACIT-Pal)に換算した。0~184点(点数が高いほどQOLが良好)でスコア化し、臨床的に意義のある最小変化量(minimal clinical important difference:MCID)は9点とした。 症状負担は、エドモントン症状評価システム(ESAS)に換算した。0~90点(点数が高いほど負担が大きい)でスコア化し、MCIDは5.7点であった。 43件(56論文)の無作為化試験に参加した患者1万2,731例(平均年齢67歳)と介護者2,479例が記述的統合の対象となった。メタ解析には23試験(30論文)が含まれた。生存は改善せず、エビデンスの質は低い 35件の試験は対照として通常ケアを設定していた。14試験は外来、18試験は在宅、11試験は入院患者を対象とし、介護者の評価は15試験で行われていた。 30試験にはがん患者が、14試験には心不全患者が含まれた。HIV患者に限定した試験のほか、COPD、間質性肺疾患、運動ニューロン疾患、末期腎不全、脳卒中、認知症の患者を含む試験もあった。 1~3ヵ月の患者QOLは、緩和ケアにより、統計学的に有意かつ臨床的に意義のある改善効果が達成された(15試験、標準化平均差[SMD]:0.46、95%信頼区間[CI]:0.08~0.83、FACIT-Pal平均差:11.36、異質性検定:I2=94.8%)。4~6ヵ月の患者QOLには有意差を認めなかった(12試験、SMD:0.12、95%CI:-0.03~0.28、I2=61.4%)。 1~3ヵ月の症状負担も、緩和ケアにより、有意で臨床的に意義のある改善が得られた(10試験、SMD:-0.66、95%CI:-1.25~-0.07、ESAS平均差:-10.30、I2=96.1%)。4~6ヵ月の症状負担にも有意な改善効果が認められた(6試験、SMD:-0.18、95%CI:-0.31~-0.05、I2=0.0%)。 バイアスのリスクが低い試験に限定した解析では、1~3ヵ月の緩和ケアとQOLの関連は減弱したものの有意差を保持していた(5試験、SMD:0.20、95%CI:0.06~0.34、FACIT-Pal平均差:4.94、I2=0.0%)のに対し、症状負担との関連では有意な差はみられなかった(4試験、SMD:-0.21、95%CI:-0.42~0.00、ESAS平均差:-3.28、I2=42.1%)。 緩和ケアと生存には関連を認めなかった(7試験、ハザード比[HR]:0.90、95%CI:0.69~1.17、I2=75.3%)。また、緩和ケアは、事前ケア計画(advance care planning)や、患者および介護者の満足度を改善し、医療資源の活用を抑制した。一方、介護者のアウトカムは試験間で一貫性がなかった。高い異質性のため、本研究のエビデンスの質は不良であった。 著者は、「改善効果を認めたアウトカムの多くは、バイアスのリスクが低い試験に限定すると有意差が消失した」とし、「最終的には、患者に加え介護者を支援する至適な緩和ケア提供モデルの確立が必要である」と指摘している。

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腹部大動脈瘤、手術の閾値の差が死亡率の差に関連するのか/NEJM

 イングランドでは、未破裂腹部大動脈瘤の手術施行率が米国の約半分で、大動脈瘤径が米国より5mm以上大きくなってから手術が行われ、瘤破裂率は2倍以上、瘤関連死亡率は3倍以上であることが、英国・ロンドン大学セントジョージ校のAlan Karthikesalingam氏らの検討で明らかとなった。研究の成果は、NEJM誌2016年11月24日号に掲載された。欧州血管外科学会議(ESVS)のガイドラインは、動脈瘤径が男性で55mm、女性では50mmを超えたら介入を考慮すべきとしているが、介入の至適な閾値が不確実であるため、実臨床ではかなりのばらつきがみられ、55mm未満での手術施行率は国によって6.4~29.0%の幅があるという。手術閾値の差が、死亡率の乖離をもたらすかを検証 研究グループは、イングランドと米国で、未破裂腹部動脈瘤への手術の施行状況や手術時の大動脈瘤径を比較し、両国の手術の閾値の差が大動脈瘤関連死亡率の乖離と関連するかを検討した(英国Circulation Foundationなどの助成による)。 イングランドの病院エピソード統計(Hospital Episode Statistics)のデータベースおよび米国の全国入院患者情報(Nationwide Inpatient Sample)から、2005~12年の未破裂腹部大動脈瘤への手術の頻度、手術を受けた患者の院内死亡率、動脈瘤破裂率のデータを抽出した。 また、英国の全国血管登録(National Vascular Registry)(2014年のデータ)および米国の全国外科手術質改善プログラム(National Surgical Quality Improvement Program)(2013年のデータ)から、手術時の動脈瘤径のデータを抽出した。 米国の疾病管理予防センター(CDC)および英国の国家統計局(Office of National Statistics)から得たデータを用いて、2005~12年の動脈瘤関連死亡率を決定した。データは、直接標準化法または条件付きロジスティック回帰を用いて、両国間の年齢および性別の差を補正した。 2005~12年に、イングランドで2万9,300例が、米国では27万8,921例が、未破裂腹部大動脈瘤の手術を受けた。米国の手術閾値を適用すればイングランドのアウトカムが改善する? 10万人当たりの年間動脈瘤手術施行率は、イングランドでは2005年の27.11件から2012年には31.85件に、米国では57.85件から64.17件に増加した。補正後の動脈瘤手術施行率は、イングランドが米国よりも低かった(オッズ比[OR]:0.49、95%信頼区間[CI]0.48~0.49、p<0.001)。 全体のステントグラフト内挿術の施行率は、イングランドのほうが低かった(45.5 vs.67.0%、p<0.001)。イングランドのステントグラフト内挿術の施行率は経時的に上昇したが、2012年時の施行率は米国に比べ低かった(67.2 vs.75.4%、p<0.001)。 手術施行例の全体の補正後院内死亡率は、両国間に差はなかった(OR:1.04、95%CI:0.96~1.12、p=0.40)。動脈瘤関連死亡率は、イングランドが米国よりも高かった(OR:3.60、95%CI:3.55~3.64、p<0.001)。 3年生存率はイングランドが78.5%、米国は79.5%で、このうちステントグラフト内挿術はそれぞれ76.6%、79.8%、外科的人工血管置換術は78.1%、79.1%だった。補正後の3年生存率は、両群間に差はなかった(死亡のハザード比[HR]:0.97、95%CI:0.92~1.02、p=0.17)。 10万人当たりの動脈瘤破裂による入院率は、イングランドでは2005年の21.34件から2012年には16.30件に、米国では10.10件から7.29件に減少した。補正後の動脈瘤破裂による入院率は、イングランドが米国よりも高かった(OR:2.23、95%CI:2.19~2.27、p<0.001)。 年齢と性別で重み付けした手術時の加重平均動脈瘤径は、イングランドのほうが大きかった(63.7 vs.58.3mm、p<0.001)。年齢、性別、手術法(ステントグラフト内挿術、外科的人工血管置換術)で補正しても、この有意な乖離は保持されており、手術時の瘤径はイングランドのほうが5.3±0.3mm大きかった(p<0.001)。 著者は、「手術施行率と動脈瘤関連死亡率は、両国とも別個のデータセットに基づいており、これらの因果関係は示せないが、時期は同じであるためその可能性が示唆され、米国の手術閾値をイングランドに適用すればイングランドのアウトカムが改善するかという疑問が浮上する」としている。

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なぜ必要? 4番目のIFNフリーC肝治療薬の価値とは

 インターフェロン(IFN)フリーのジェノタイプ1型C型肝炎治療薬として、これまでにダクラタスビル/アスナプレビル(商品名:ダクルインザ/スンベプラ)、ソホスブビル/レジパスビル(同:ハーボニー)、オムビタスビル/パリタプレビル/リトナビル(同:ヴィキラックス)の3つが発売されている。そこに、今年3月の申請から半年後の9月に承認されたエルバスビル/グラゾプレビル(同:エレルサ/グラジナ)が、11月18日に発売された。治療効果の高い薬剤があるなかで、新薬が発売される価値はどこにあるのか。11月29日、MSD株式会社主催の発売メディアセミナーにて、熊田 博光氏(虎の門病院分院長)がその価値について、今後の治療戦略とともに紹介した。患者背景によらず一貫した有効性 エレルサ/グラジナは、国内第III相試験において、SVR12(投与終了後12週時点のウイルス持続陰性化)率が慢性肝炎患者で96.5%、代償性肝硬変患者で97.1%と高いことが認められている。また、サブグループ解析では、前治療歴、性別、IL28Bの遺伝子型、ジェノタイプ(1a、1b)、耐性変異の有無にかかわらず、一貫した有効性が認められており、慢性腎臓病合併患者、HIV合併患者においても、海外第III相試験で95%以上のSVR12率を示している。IFNフリー治療薬4剤の効果を比較 しかしながら、すでにIFNフリー治療薬が3剤ある状況で、新薬が発売される価値はあるのかという疑問に、熊田氏はまず4剤の効果を治験成績と市販後成績で比較した。 薬剤耐性(NS5A)なしの症例では、治験時の各薬剤の効果(SVR24率)は、ダクルインザ/スンベプラが91.3%、ハーボニーが100%、ヴィキラックスが98.6%、エレルサ/グラジナが98.9%であり、実臨床である虎の門病院での市販後成績でも、ダクルインザ/スンベプラが94.0%、ハーボニーが98.2%、ヴィキラックスが97.7%(SVR12率)と、どの薬剤も良好であった。 一方、薬剤耐性(NS5A)保有例の治験時の成績は、ダクルインザ/スンベプラが38%、ハーボニーが100%、ヴィキラックスが83%、エレルサ/グラジナが93.2%であり、虎の門病院の市販後成績では、ダクルインザ/スンベプラが63.7%、ハーボニーが89.6%、ヴィキラックスが80.0%(SVR12率)であった。熊田氏は、「治験時の100%よりは低いがハーボニーが3剤の中では良好であるのは確かであり、実際に使用している患者も多い」と述べた。副作用はそれぞれ異なる 次に、熊田氏は虎の門病院での症例の有害事象の集計から、各薬剤の副作用の特徴と注意点について説明した。 最初に発売されたダクルインザ/スンベプラは、ALT上昇と発熱が多く、風邪のような症状が多いのが特徴という。 ハーボニーは、ALT上昇は少ないが、心臓・腎臓への影響があるため、高血圧・糖尿病・高齢者への投与には十分注意する必要があり、熊田氏は「これがエレルサ/グラジナが発売される価値があることにつながる」と指摘した。 ヴィキラックスは、心臓系の副作用はないが、腎障害やビリルビンの上昇がみられるのが特徴である。また、Ca拮抗薬併用患者で死亡例が出ているため、高血圧症合併例では必ず他の降圧薬に変更することが必要という。 発売されたばかりのエレルサ/グラジナについては、今後、症例数が増えてくれば他の副作用が発現するかもしれないが、現在のところ、ALT上昇と下痢が多く、脳出血や心筋梗塞などの重篤な副作用がないのが特徴、と熊田氏は述べた。 このように、各薬剤の副作用の特徴は大きく異なるため、合併症による薬剤選択が必要となってくる。今後の薬剤選択 熊田氏は、各種治療薬の薬剤耐性の有無別の治療効果と腎臓・心臓・肝臓への影響をまとめ、「エレルサ/グラジナは、耐性変異の有無にかかわらず、ハーボニーと同等の高い治療効果を示すが、ハーボニーで注意すべき腎臓や心臓への影響が少なく、ここに新しい薬剤が発売される価値がある」と述べた。 また、今後の虎の門病院におけるジェノタイプ1型C型肝炎の薬剤選択について、「耐性変異なし、心臓・腎臓の合併症なし」の患者にはハーボニーまたはヴィキラックスまたはエレルサ/グラジナ、「NS5A耐性変異あり」の患者にはハーボニーまたはエレルサ/グラジナ、「腎障害」のある患者にはヴィキラックスまたはエレルサ/グラジナ(透析症例はダクルインザ/スンベプラ)という方針を紹介した。さらに、「NS5A耐性変異あり」の患者には、「これまではハーボニー以外に選択肢がなかったが、今後はエレルサ/グラジナが使用できるようになる。とくに心臓の合併症がある場合には安全かもしれない」と期待を示した。

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血栓除去術の鎮静管理は、全麻に比べ早期の神経学的改善をもたらさない(解説:中川原 譲二 氏)-620

 Heidelberg大学病院神経科のSchonenberger氏らは、血栓除去術が行われた前方循環の急性虚血性脳卒中患者において、鎮静管理群と全身麻酔管理群を無作為に比較したところ、鎮静管理は24時間後の神経学的改善をもたらさなかったことを示した。この研究結果から、鎮静管理の利点を支持しないと結論した(JAMA誌オンライン版2016年10月26日号掲載の報告)。【研究背景】 急性虚血性脳卒中患者に対する血栓除去術中の鎮静または全麻による至適な患者管理については、無作為化比較試験に基づく証拠が欠如しているため、その優劣に関する結論が出ていない。【研究目的】 血栓除去術が行われた患者の早期の神経学的改善に関して、鎮静が全麻よりも優れているかどうかを検証すること。【研究デザイン】 2014年4月~2016年2月にわたり、転帰の盲検評価を用いた単一施設、無作為化、2群設定、オープンラベル治療からなるSIESTA(Sedation vs.Intubation for Endovascular Stroke Treatment)研究が、Heidelberg大学病院で行われた。前方循環の急性虚血性脳卒中患者150例、NIHSSスコア>10、内頸動脈および中大脳動脈のすべてのレベルの閉塞を対象とした。【介入割付】 患者は、挿管下全麻群(73例)と非挿管鎮静群(77例)に無作為に割り付けられた。【主要転帰】 主要転帰は、24時間後のNIHSSに基づく早期の神経学的改善(0~42、4ポイント≦を改善)であった。副次転帰は、3ヵ月後のmRSによる機能的転帰(0~6)、死亡率、安全性に関する周術指標などであった。全麻群では、3ヵ月後、より多くの患者が機能的に自立【研究結果】 150例(女性60例、平均年齢71.5歳、NIHSSスコアの中央値17)の中で、主要転帰は、全麻群(NIHSSスコアの低下-3.2ポイント[95%CI:-5.6~-0.8])と鎮静群(同-3.6ポイント[95%CI:-5.5~-1.7 ])で両群間に有意差なし(p=0.82)。あらかじめ設定した副次転帰47項目のうち、41項目で有意差なし。全麻群では、患者の動きがない(0% vs.9.1%、p=0.008)が、低体温(32.9% vs.9.1%、p<0.001)、抜管の遅れ(49.3% vs.6.5%、p<0.001)、肺炎(13.7% vs.3.9%、p=0.03)などの合併症が多かった。全麻群では、3ヵ月後、より多くの患者が機能的に自立していた(mRS 0~2:全麻群37.0% vs.鎮静群18.2%、p=0.01)。3ヵ月後の死亡は、両群で差はなかった。 本SIESTA研究は、単一施設で行われたRCTであるが、血栓除去術における鎮静管理と全麻管理の転帰を初めて検証した無作為化比較試験である。鎮静管理では早期の神経学的改善が得られず、全麻管理では3ヵ月後により多くの患者で機能的自立が得られたことは注目に値する。血栓除去術の治療成績は、発症から再開通までの時間が短いほど良好であることから、全麻管理を選択する場合でも、その手技に時間を要することがないように注意が必要となる。

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冬こそ気を付けたい食中毒

冬こそ気を付けたい食中毒下の表のように、実は冬は食中毒の季節です。食中毒の原因となる細菌・ウイルスの増殖を防ぎましょう。■食中毒予防の三原則・付けない! …調理時の手、調理器具の洗浄と食材の取り扱いに注意・増やさない!…細菌が好む保存環境を避ける。冷蔵・冷凍で菌の増殖を防ぐ。とくに暖房のきいた部屋は注意・やっつける!…食材を十分過熱して細菌・ウイルスを確実に死滅させる●平成26年月別食中毒発生状況食中毒認知数(件)食中毒患者数(人)1506,0001004,000502,000001月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月厚生労働省ホームページ 食中毒 食中毒事件一覧速報http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/syokuchu/index.htmlCopyright © 2016 CareNet,Inc. All rights reserved.

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クリスマスイルミネーションの飾り付けにはご注意を【Dr. 倉原の“おどろき”医学論文】第80回

クリスマスイルミネーションの飾り付けにはご注意を FREEIMAGESより使用 この論文は、クリスマスイルミネーションの飾り付けの際、転落・転倒事故で搬送された患者さんを解析したカナダの報告です。論文のタイトルも、クリスマスソング「Let it snow」の歌詞を引用していますね。 Driedger MR, et al."Oh the weather outside is frightful": Severe injury secondary to falls while installing residential Christmas lights.Injury. 2016;47:277-279.2002~12年の間に、クリスマスイルミネーションの飾り付けに起因する、重度の外傷で搬送された40人を後ろ向きに検討しました。飾り付けをするのはやはりパパ。全体の95%が男性で、平均年齢は55歳。家の屋根に上ってイルミネーションを付けるには、ちょっと不安な年齢ですね。外傷の内訳は、神経学的(68%)、胸郭(68%)、脊髄(43%)、四肢(40%)が多く、はしごからの落下が65%と半数以上を占めました。また、屋根からの落下も30%いたそうです。挿管され、集中治療室に搬送されたのは全体の20%、手術を受けたのは30%でした。入院日数の中央値は15.6日(範囲:2~165日)でした。そして、死亡したのは全体の5%という結果でした。この検討はカルガリーの外傷センターで実施されたもので、北アイルランドでも同様に、落下による外傷が多かったという報告があります1)。違う時期やもう少し暖かい国ならば違った結果になるかもしれません。たとえば、オーストラリアではクリスマスの時期にはマリンスポーツ関連の外傷が増えるとされています2)。凍ったはしごは滑りやすいので、皆さんも家にイルミネーションの飾り付けをする際は注意してください。1)Gordon R, et al. lster Med J. 2013;82:192.2)Garg H, et al. Med J Aust. 2011;195:704-705.インデックスページへ戻る

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アルツハイマーやうつ病の予防、コーヒーに期待してよいのか

 観察研究によると、コーヒーは2型糖尿病、うつ病、アルツハイマー病と逆相関するが、虚血性心疾患とは逆相関しないとされている。米国2015年食事ガイドラインにおいて、コーヒーは保護効果がある可能性が記載されている。短期的試験では、コーヒーは、多くの血糖特性に対し中和的な影響を及ぼすが、脂質やアディポネクチンを上昇させるといわれている。中国・香港大学のMan Ki Kwok氏らは、大規模かつ広範な遺伝子型の症例対照研究および横断研究に適応された2つのサンプルのメンデル無作為群間比較を用いて、遺伝的に予測されるコーヒー消費による2型糖尿病、うつ病、アルツハイマー病、虚血性心疾患とその危険因子を比較した。Scientific reports誌2016年11月15日号の報告。 主な結果は以下のとおり。・遺伝的に予測されたコーヒーの消費は、2型糖尿病(OR:1.02、95%CI:0.76~1.36)、うつ病(OR:0.89、95%CI:0.66~1.21)、アルツハイマー病(OR:1.17、95%CI:0.96~1.43)、虚血性心疾患(OR:0.96、95%CI:0.80~1.14)、脂質、血糖特性、肥満、アディポネクチンと関連していなかった。・コーヒーは小児期の認知とは関係がなかった。 著者らは「観察研究と一致し、コーヒーは、虚血性心疾患とも、予想通り小児期の認知とも関連がなかった。しかし観察研究とは対照的に、コーヒーは2型糖尿病、うつ病、アルツハイマー病に対し、有益な効果を示さない可能性が示された」とし、「この結果は食事ガイドラインで示唆されたコーヒーの役割を明確化し、これらの複雑な慢性疾患の予防介入は、他の手段を用いるべきではないか」とまとめている。関連医療ニュース 無糖コーヒーがうつ病リスク低下に寄与 毎日5杯の緑茶で認知症予防:東北大 1日1杯のワインがうつ病を予防

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キウイ栽培地ではキウイアレルギーは多いのか

 キウイは食物アレルギーの一因としてよく知られているが、このアレルギーに関する有病率の研究はあまり報告されていない。 そこで、本研究ではキウイが多く栽培されている地域(トルコ黒海地方、リゼ県)の児童(6~18歳)におけるIgE依存性キウイアレルギーの有病率と臨床的特徴を調査した。 Pediatric Allergy and Immunology誌オンライン版2016年10月12日号の掲載の報告。 試験対象は無作為に抽出した6~18歳の児童2万800人(トルコ、リゼ県在住)。試験期間は2013年の1年間とした。自己記入質問票に児童自身と両親が記入し、キウイアレルギーの疑いがあり、同意を得られた児童には皮膚プリックテスト(SPT)および経口負荷試験(OFC)を行った。 キウイアレルギー疑いの児童には、キウイ(市販アレルゲンエキス、生のキウイを使用したプリック-プリックテスト)と事前に指定されていた関連アレルゲンのパネル(バナナ、アボカド、ラテックス、ゴマ、シラカバ、チモシー(牧草)、ハシバミ、ネコ、ヤケヒョウヒダニおよびコナヒョウヒダニ)のSPTを行った。SPTでキウイに陽性を示したすべての児童にOFCを行い、キウイアレルギーの有病率を決定した。 主な結果は以下のとおり。・アンケートの回答率は75.9%(1万5,783/2万800人)であった。・親が推定した児童のキウイアレルギー有病率は0.5%(72/1万5,783人)(95%信頼区間[CI]:0.39~0.61%)であった。・72人の児童のうち、52人(72.2%)がSPTを受けた。そのうちの17人(32.7%)が市販のキウイアレルゲンエキスと生のキウイ、両方に陽性を示した。・キウイにSPT陽性を示した児童において多く報告されたのは、皮膚症状(n=10、58.8%)で、胃腸症状(n=6、35.3%)と気管支症状(n=4、23.5%)がそれに続いた。・口腔症状は6人(35.3%)の児童に認められた。・キウイにSPT陽性を示した児童全員がOFCでも陽性であった。・リゼ県在住の児童におけるキウイアレルギーの有病率は、OFCの結果から0.10%(17/1万5,783)(95%CI:0.06~0.16)と確定した。 以上の結果から、確認されたキウイアレルギーの有病率(0.10%)は親の認識(0.5%)とは一致しなかった。予想に反して、キウイ栽培が盛んで消費量も多い地域にもかかわらず、キウイアレルギー有病率は、低い値を示した。

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薬物有害事象による救急受診、原因薬剤は?/JAMA

 米国において2013~14年の薬物有害事象による救急外来受診率は、年間1,000例当たり4件で、原因薬剤として多かったのは抗凝固薬、抗菌薬、糖尿病治療薬、オピオイド鎮痛薬であった。米国疾病予防管理センターのNadine Shehab氏らの分析の結果、明らかになった。米国では、2010年の「患者保護および医療費負担適正化法(Patient Protection and Affordable Care Act :PPACA)」、いわゆるオバマケアの導入により、国家的な患者安全への取り組みとして薬物有害事象への注意喚起が行われている。結果を受けて著者は、「今回の詳細な最新データは今後の取り組みに役立つ」とまとめている。JAMA誌2016年11月22・29日号掲載の報告。薬物有害事象による救急外来受診率は、年間1,000人当たり約4件 研究グループは、全国傷害電子監視システム-医薬品有害事象共同監視(NEISS-CADES)プロジェクトに参加している米国の救急診療部58ヵ所における4万2,585例のデータを解析した。主要評価項目は、薬物有害事象による救急受診ならびにその後の入院に関する加重推定値(以下、数値は推定値)であった。 2013~14年における薬物有害事象による救急外来受診は、年間1,000人当たり4件(95%信頼区間[CI]:3.1~5.0)で、そのうち27.3%が入院に至った。入院率は65歳以上の高齢者が43.6%(95%CI:36.6~50.5%)と最も高かった。65歳以上の高齢者における薬物有害事象による救急外来受診率は、2005~06年の25.6%(95%CI:21.1~30.0%)に対して、2013~14年は34.5%(95%CI:30.3~38.8%)であった。高齢者では抗凝固薬、糖尿病治療薬、オピオイド鎮痛薬、小児では抗菌薬 薬物有害事象による救急外来受診の原因薬剤は、46.9%(95%CI:44.2~49.7%)が抗凝固薬、抗菌薬および糖尿病治療薬であった。薬物有害事象としては、出血(抗凝固薬)、中等度~重度のアレルギー反応(抗菌薬)、中等度~重度の低血糖(糖尿病治療薬)など、臨床的に重大な有害事象も含まれていた。また傾向として2005~06年以降、抗凝固薬および糖尿病治療薬の有害事象による救急外来受診率は増加したが、抗菌薬については減少していた。 5歳以下の小児では、原因薬剤として抗菌薬が最も多かった(56.4%、95%CI:51.8~61.0%)。6~19歳も抗菌薬(31.8%、95%CI:28.7~34.9%)が最も多く、次いで抗精神病薬(4.5%、95%CI:3.3~5.6%)であった。一方、65歳以上の高齢者では、抗凝固薬、糖尿病治療薬、オピオイド鎮痛薬の3種が原因の59.9%(95%CI:56.8~62.9%)を占めた。主な原因薬剤15種のうち、抗凝固薬が4種(ワルファリン、リバーロキサバン、ダビガトラン、エノキサパリン)、糖尿病治療薬が5種(インスリン、経口薬4種)であった。また、原因薬剤に占めるビアーズ基準で「高齢者が常に避けるべき」とされている薬剤の割合は、1.8%(95%CI:1.5~2.1%)であった。 なお、本研究には致死性の薬物有害事象、薬物中毒や自傷行為などは含まれていない。

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小児/青年ICU患者の急性腎障害、重症度と死亡リスク/NEJM

 小児集中治療室に入院中の重症小児・若年成人において、急性腎障害(AKI)の発症頻度は高く、死亡率増加など予後不良と関連している。米国・シンシナティ小児病院のAhmad Kaddourah氏らによる、国際共同前向き疫学研究(Assessment of Worldwide Acute Kidney Injury, Renal Angina, and Epidemiology:AWARE)の結果、明らかになった。結果を踏まえて著者は、「ICU入室時には急性腎障害の系統的な検査が必要である」と強調している。小児および若年成人におけるAKIの疫学的特徴は、これまで単施設および後ろ向き研究で示されてきたが、AKIの定義や重症度などが異なり一貫した結果は得られていなかった。NEJM誌オンライン版2016年11月18日号掲載の報告。ICU入室の小児・若年成人を前向きに追跡しAKI発症を調査 研究グループは、2014年の連続した3ヵ月間に、アジア、オーストラリア、欧州、北米の小児ICU、32施設に、48時間以上入室した生後3ヵ月~25歳の全例について前向きに調査した。AKIの確定診断には、Kidney Disease:Improving Global Outcome criteria(KDIGO診断基準)を使用し、ステージ2および3(血清クレアチニンがベースラインの2倍以上、もしくは尿量0.5mL/kg/時未満が12時間以上持続)を重症AKIと定義して、ICU入室の最初の7日間におけるAKIを評価した。 主要評価項目は28日死亡率、副次的評価項目はICU在室期間、人工呼吸器使用の有無および期間、腎代替療法の実施などであった。ICU入室後7日間で27%がAKIを発症、重症AKIでは死亡リスクが約2倍に 解析対象は4,683例で、このうち1,261例(26.9%、95%信頼区間[CI]:25.6~28.2)がAKIを発症した。 重症AKIは543例(11.6%、95%CI:10.7~12.5)で発症が認められた。16の共変数を補正後、重症AKIは28日までの死亡リスクを有意に増加させることが確認された(補正オッズ比:1.77、95%CI:1.17~2.68、p<0.001)。死亡は、重症AKI患者で543例中60例(11.0%)に対し、非重症AKI患者では4,140例中105例(2.5%)であった(p<0.001)。 重症AKIは、人工呼吸器や腎代替療法の利用増加とも関連していた。また、AKIの重症度に応じて、28日死亡率が段階的に増加した(log-rank検定によるp<0.001)。尿量減少患者の67.2%は、血清クレアチニン値のみによるAKIの評価ではAKIと診断できなかった。

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意外に多い重病小児急性腎障害の発症―尿量チェックが大事―(解説:浦 信行 氏)-619

 従来より、種々の疾患で重病の状態にある患者は急性腎障害(AKI)を合併しやすく、これが生命予後を脅かすとの指摘がなされている。重病小児におけるAKIの生命予後に関する研究は2つあり、生命予後予測に関して一定の有用性が示されていたが、単一施設後ろ向き観察研究のみに限られていた。本研究は国際的な大規模前向き疫学研究であり、集中治療室(ICU)での治療を要する重病小児~若年成人の4分の1以上の26.9%がAKIを発症し、11.6%の重症のAKIでは死亡リスクの増加を招くことがNEJM誌に報告された。 同研究では、2014年の3ヵ月間にアジア、オーストラリア、欧米の小児ICU 32施設のいずれかに48時間以上滞在した、生後3ヵ月~25歳の4,683例を前向きに調査した。2012年のKidney Disease Improving Global Outcomes(KDIGO)基準に従い、ICUに入室後7日間のAKIの発症頻度と重症度(ステージ)を評価し、ステージ2~3(血清Cr値がICU入室前3ヵ月間の最低値の2倍以上に上昇、または12時間以上の尿量が0.5mL/kg/時未満)のAKIを重症とした。主要評価項目は28日間の死亡率、副次評価項目の1つは腎代替療法の適用であった。ICU入室前3ヵ月以内の血清Cr値、およびICU入室後7日間と28日後の臨床および検査記録を取り、解析を行った。その結果、ICU入室7日以内にAKIを発症したのは1,261例(26.9%)で、543例(11.6%)が重症AKIと診断された。また、28日死亡率は、重症AKIの患者で11.0%と、その他(非AKIおよびステージ1のAKI)の患者の2.5%に比べ有意に高く、多変量解析の結果、重症AKIは28日以内の死亡を増加させる有意なリスクであった(オッズ比1.77、95%CI:1.17~2.68、p<0.001)。このほかに、腎代替療法の適用も強い因子だった(同3.38、1.74~6.54、p<0.001)。さらに、尿量の減少からAKIと診断された患者の67.2%は、血清Cr値が診断基準を満たしておらず、血清Cr値のみでの急性腎障害診断では患者を見落とす危険性があることが示された。 以上の結果は、成人を対象とした成績や、重病小児の2つの後ろ向き研究とほぼ一致するが、前向きで多施設国際共同試験での結果に大きな意義がある。試験プロトコルに関しては、KDIGOの診断基準(Cr値と尿量評価および判定期間が48時間ではなく7日間)がほかの基準(RIFLEやAKIN)より、生命予後を評価項目とした場合の感度が高かったとする先行研究の結果から、好ましいものである。ただし、細部に関しては、さらに検討を要することもある。 KDIGOの基準データの血清Cr値はJaffe法によるものであり、酵素法の値とは0.2 mg/dL程度差がある。また、KDIGOでの小児の基準に関しては、3ヵ月以上の小児は成人の基準とまったく同じである。しかし、小児の腎機能において、尿濃縮能が完成するのは1~2歳である。したがって、2歳まではやや希釈された尿しか作れないので、尿量の基準が同じでよいか、という疑問が残る。3ヵ月~2歳までの対象(4分位範囲の結果から少なくとも1,200例以上いるはず)のサブ解析があってもよいのではないか。また、ステージ3の腎機能評価の1項目に、eGFR 35mL/min/1.73m2以下とあるが、わが国では体格の違いなどから計算方法が違うので、そのままの値ではやや評価がずれる可能性がある。 しかし、以上のようなことを考慮しても、この研究結果の重要性はほぼ変わりないと考える。

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ミニマリストとは何ぞや?【Dr. 中島の 新・徒然草】(147)

百四十七の段 ミニマリストとは何ぞや?今回はミニマリストについて述べますが、いつもより長めになってしまったので、最初に謝っておきます。ミニマリストを日本語にすると、最小限主義者ということになるそうです。日本語のほうが使われることは滅多になく、もっぱらミニマリストという言葉が使われています。彼らは最低限必要な物だけをもって生活しており、雑誌やブログに何もないガラーンとした部屋の写真が紹介されていると、私なんかは「すごいなあ」と感心したり「自分もこうなりたい!」と思ったりさせられます。さて、ミニマリストの定義にはいろいろあるそうですが、その中には「所有物すべてを自分の手で運んで引っ越しができるのが真のミニマリストなのだ」というものまであります。そこまでいくと極端すぎるんじゃないかと思いますが、旅行なんかはスーツケースしか持って行かないわけですから、そういう考え方もあるかもしれません。そんな論争の中、「実は持ち物の量は関係ないんじゃないか?」と思わせられる本に出会いました。『あるミニマリストの物語-僕が余分なものを捨て人生を取り戻すまで』ジョシュア・フィールズ・ミルバーン、ライアン・ニコデマス著(フィルムアート社)この著者は貧乏な家に育ったのですが、高校を卒業した後に某IT企業でひたすら働き、20代にして豪邸を建てることができました。ところが、急死したひとり暮らしの母親の家を片付けようとして仰天します。なんと、フロリダに住んでいるのに冬服が大量に出てきたばかりか、値札の付いたままのブラウスが何着も出てきます。さらに「セール」の札の付いているバスローブが2着、黄ばんだテーブルクロスが何枚か、ガラクタの詰まった段ボールが数箱、とキリがありませんでした。著者がその大半を捨てるのに、12日間もかかってしまいました。でも重荷を捨てたせいか、自宅に帰る時の著者の心は平安に包まれていました。ところが帰ってみると、自分の家も母親の家とそっくりな状況だったことに気付きます。貧乏生活を送ってきたせいか、親子とも物欲が半端ではなかったのかもしれません。さすがに「これはちょっと違うんでねえの」と著者は思い始めます。そんな時、ふとネット上の文章に目が留まりました。「コリン・ライトはこうやってミニマリストとなり、これまでの生き方に別れを告げて、世界旅行に旅立った」という一文で、そのブログを読んだ著者は衝撃を受けます。物が溢れている自分の生活が決して幸福ではなく、物を持たずに世界旅行をしているコリン・ライトのほうがずっと幸せそうだったからです。以後の著者の行動は目覚ましいものがありました。なんとコリン・ライト本人を訪ねていって教えを乞い、会社を辞め、昔からなりたかった作家になるべく創作活動を始めました。50代でデビューしたベストセラー作家、ドナルド・レイ・ポロックのアドバイスを受け、必要最低限の物だけで生活しつつ本を何冊か出版し、会社を立ち上げ、現在に至る成功を得ることができました。なぜかその過程で、189センチ100キロ以上あった体重も70キロ台に減ったそうです。著者の考えで面白いと思わせられたのは、「ミニマリスト的生活は手段でありゴールではない」ということです。ミニマリストを名乗る人は、つい物を捨てることが目的になってしまい、家族の物まで捨てて人間関係を悪化させてしまいがちです。が、実際に捨てるべきは思い込みのほうです。お金があれば幸せである豪邸に住めば幸せである高価な車に乗れば幸せである沢山の物を持てば幸せであるそのような考え方はすべて、思い込みかもしれない、と疑ってみることが重要です。大切な事は、自分にとって価値があるか否か、ということです。そして、自分にとって価値がないと思うものはすべて捨ててしまうのがミニマリストだ、というのが著者の辿り着いた考え方です。著者が実際に捨ててしまったのは、テレビ、ネット、パソコン、携帯電話、不要な家具や服、やりたくない仕事、他人との腐れ縁、などです。逆に今の自分に必要なものは大切にします。上記の捨ててしまったものの中で、さすがにパソコンは作家の商売道具であり、携帯電話も必要不可欠だったので、後で買い直したそうです。ここでのポイントは、「今の自分に必要か」というところです。「後で使うかもしれない」とか「念のため」とか言い出すと、それがどんどん重荷になってしまいます。あくまでも、「今」を大切にすべきなのです。この考え方を突き詰めていくと、ミニマリストは「将来幸せになろう」ではなく、「今、幸せであろう!」となるそうです。まとめると、ミニマリストは、大切なものだけを持ち、大切でないものは捨てて身軽になる将来幸せになろうとするのではなく、今、幸せであろうとするというところではないかと思います。所有物の量とか、あまり関係なさそうですね。もう一つ著者が強調していたのは、「自分の人生のミッションとは何かを考え、世の中の人々のために尽くそう」ということですが、長くなるので、ここら辺で終わりにします。人生のミッションについての話も面白いので、興味のある方は本のほうを読んで下さい。ということで最後に1句物捨てた ミニマリストは 幸せだ

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MRIで軽度認知障害からの進行を予測

 健忘または非健忘な認知障害を伴う軽度認知障害(MCI)患者の海馬体積(HV)により、アルツハイマー病(AD)と競合するレビー小体型認知症(DLB)の可能性のある認知症リスクを予測するため、米国・フロリダ大学のKejal Kantarci氏らが検討を行った。Neurology誌2016年11月号の報告。 2005~14年にベースラインでMRI試験に参加したメイヨークリニックアルツハイマー病研究センターのMCI患者160例を対象に、毎年臨床評価を行った。HVは、FreeSurfer(5.3)を用いて、3T MRIから分析した。海馬委縮は、ADと診断された患者の個別コホートにおける測定分布の中で最も正常な10パーセンタイルより決定した。潜在的なDLB、ADへの進行の部分分布ハザード比は、競合するリスクを考慮し推定した。 主な結果は以下のとおり。・中央値2.0年(範囲:0.7~8.1年)の経過観察中に、MCI患者の20例がDLBに進行し(13%)、61例がADに進行した(38%)。・競合するリスクを考慮した後、ADに進行する海馬委縮に対する正常HVの推定部分分布ハザード比は、0.56(95%CI:0.34~0.91、p=0.02)であった。・年齢調整およびMCIサブタイプを含めた後、probable DLBへの進行に対する海馬委縮に対する正常HVの推定ハザード比は、4.22(95%CI:1.42~12.6、p=0.01)であった。 著者らは「保存された海馬量は、MCI患者のADと競合する可能性の高いDLBのリスク増加と関連していた。HV保存は、とくに非自閉症の特徴を有するMCI患者において、ADに対する前駆期DLBをサポートすることができる」としている。関連医療ニュース MCIからAD、DLBへの進行を予測するには:順天堂大 軽度認知障害からの進行を予測する新リスク指標 MCIから初期アルツハイマー病を予測、その精度は

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オメガ3脂肪酸サプリでドライアイが改善!?

 経口長鎖オメガ3必須脂肪酸サプリメントは、ドライアイに対して効果があるかもしれない。オーストラリア・メルボルン大学のLaura A Deinema氏らが、無作為化二重盲検プラセボ対照比較試験の結果、ドライアイ患者において、2種類の長鎖オメガ3 必須脂肪酸サプリメントを中等量、毎日3ヵ月間摂取することで、涙液浸透圧が低下し涙液安定性の改善が認められたと報告した。とくにオキアミ油は、プラセボと比較してドライアイ症状を改善するとともに、インターロイキン(IL)-17Aの涙液中濃度を低下させ、さらなる治療効果が得られる可能性が示唆されたという。Ophthalmology誌オンライン版2016年11月3日号掲載の報告。 研究グループは、オキアミ油(リン脂質やオメガ3脂肪酸を含む)製剤と魚油(トリアシルグリセリド)製剤の2種類のサプリメントのドライアイに対する治療効果を評価する目的で、単一施設にて無作為化二重盲検プラセボ対照比較試験を実施した。 対象は、軽度~中等度ドライアイ患者60例(うち、試験完遂は54例)で、プラセボ群(オリーブ油)、オキアミ油製剤群または魚油製剤群に1対1対1の割合で無作為化された。プラセボ群はオリーブ油1,500mg/日、オキアミ油製剤群はエイコサペンタエン酸(EPA)945mg/日+ドコサヘキサエン酸(DHA)510mg/日、魚油製剤群はEPA 1,000mg/日+DHA 500mg/日を90日間摂取した。 主要評価項目は、涙液浸透圧ならびにドライアイ自覚症状(眼表面疾患指数:OSDI)の、ベースラインから90日目の平均変化であった。 主な結果は以下のとおり。・オキアミ油製剤群および魚油製剤群のいずれも、プラセボ群に比べ涙液浸透圧の低下が有意に大きかった。ベースライン~90日の変化量は、プラセボ群(17例)-1.5±4.4 mOsmol/Lに対し、オキアミ油製剤群(18例)-18.6±4.5 mOsmol/L(p<0.001)、魚油製剤群(19例)-19.8±3.9 mOsmol/L(p<0.001)。・OSDIスコアは、オキアミ油製剤群のみプラセボ群と比較して有意に低下した。ベースライン~90日のスコア変化量は、-18.6±2.4 vs.-10.5±3.3(p=0.02)。・副次的評価項目である涙液層破壊時間(TBUT)および眼球発赤も、プラセボ群と比較して2製剤とも相対的な改善が認められた。・90日目の涙液中炎症性サイトカイン(IL-17A)濃度は、プラセボ群と比較しオキアミ油製剤群で有意な減少を認めた(-27.1±10.9 vs.46.5±30.4pg/mL、p=0.02)。

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ハイドロキノンによる肝斑治療へのトラネキサム酸追加は有効か?

 肝斑は罹患率が高く、患者に心理的な影響を与えることから、有効かつ経済的、安全な治療が求められている。肝斑は従来、ハイドロキノンクリームによる治療が行われてきたが、ここにトラネキサム酸を加えることで、治療効果が高まると示唆されている。 そこで、本研究では肝斑治療における、経口トラネキサム酸とハイドロキノン4%クリーム併用とハイドロキノン4%クリーム単独使用での有効性および安全性を比較検討した。Journal of Cosmetic Dermatology誌10月号掲載の報告。肝斑治療においてトラネキサム酸の追加はハイドロキノンの効果を高める 顔の左右対称に肝斑を有する患者100例を、治療群(トラネキサム酸250mg1日3回の内服に加え、夜間のハイドロキノン4%クリーム使用)と対照群(ハイドロキノン4%クリームのみ)に無作為に割り付けた。 試験期間3ヵ月中のMASI(肝斑の面積と重症度指数)スコアの減少を算出し、主要評価項目とした。試験終了3ヵ月後のフォローアップ時に再発についても評価した。 肝斑治療におけるトラネキサム酸とハイドロキノン併用の有効性を比較検討した主な結果は以下のとおり。・対象者のうち88人が試験を完了した。・6ヵ月経過時(試験期間3ヵ月、試験終了後フォローアップ3ヵ月)のトラネキサム酸とハイドロキノンの併用治療群の平均MASIスコアは、対照群と比較して1.8ポイント低かった(95%信頼区間:0.36~3.24、p=0.015)。・再発率に両群間で有意な差は認められなかった(治療群30% vs.対照群26%)。・副作用発生頻度も両群間で有意な差は認められなかった。・治療満足度は、「おおむね満足~大変満足」と回答した患者がトラネキサム酸とハイドロキノンの併用治療群82.2%、対照群34.95%と、治療群が優位に高かった(p<0.001)。 以上の結果より、肝斑治療において、経口トラネキサム酸の追加はハイドロキノン4%クリームの効果を高めることができるが、再発率が高いことは、治療効果が一時的であり、より多くの調査を必要とすることを示唆している。

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活動期クローン病の寛解導入・維持にウステキヌマブは有効/NEJM

 中等度~重度の活動期クローン病の患者に対し、インターロイキン12/23のp40サブユニットに対するモノクローナル抗体であるウステキヌマブ静脈内投与による寛解導入療法は、6週時点の評価で寛解達成患者の割合が約34%と、プラセボ群に比べ有意に高率だった。また、寛解を示した患者に対し、皮下投与による維持療法を行った結果についても、44週時点で寛解を維持していた患者の割合は49~53%であり、プラセボ群より有意に高率だった。カナダ・ウェスタンオンタリオ大学のBrian G. Feagan氏らが、2つのプラセボ対照二重盲検無作為化試験を行って明らかにした。NEJM誌2016年11月17日号掲載の報告。単回静脈内投与で導入療法、8または12週に1回皮下投与で維持療法を実施 研究グループは、中等度~重度の活動期クローン病の患者を対象に、寛解導入療法に関する2つの無作為化比較試験(UNITI-1:23ヵ国178施設、UNITI-2:23ヵ国175施設)を行った。 被験者を無作為に2群に分け、一方にはウステキヌマブ(130mgまたは約6mg/kg)の単回静脈内投与を、もう一方にはプラセボを投与した。UNITI-1試験の被験者は、TNF-α阻害薬に対し1次または2次無効、または忍容できない副作用が発生した741例の患者だった。UNITI-2試験の被験者は、従来治療が無効、または忍容できない副作用が発生した628例だった。 さらに、これらの導入療法試験を完了し、寛解が認められた患者397例を対象にIM-UNITI維持療法試験(27ヵ国260施設)を行い、皮下投与による寛解維持療法としてウステキヌマブ(90mgを8週または12週ごと)、またはプラセボを投与し、アウトカムを比較した。 主要評価項目は、寛解導入療法試験については、6週間後の臨床的寛解(CDAIスコアがベースラインから100ポイント以上低下、またはCDAIスコア150未満)だった。寛解維持療法試験の主要評価項目は、44週間後の寛解(CDAIスコア150未満)だった。導入療法・維持療法ともに、寛解達成・維持はウステキヌマブ群で高率 その結果、2つの寛解導入療法試験共に、6週間後の寛解達成患者の割合は、ウステキヌマブ群がプラセボ群より有意に高率だった(UNITI-1試験:130mg群34.3%、約6mg/kg群33.7%、プラセボ群21.5%、プラセボ群との比較で両群ともに、p≦0.003、UNITI-2試験:それぞれ51.7%、55.5%、28.7%、プラセボ群との比較で両群ともに、p<0.001)。 また、寛解維持療法試験でも、44週間後の寛解維持患者の割合は、ウステキヌマブ8週ごと投与群53.1%、12週ごと投与群48.8%と、いずれもプラセボ群の35.9%に比べ高率だった(それぞれp=0.005、p=0.04)。 なお、各試験において、有害イベント発生率は全治療群で同程度だった。

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エボロクマブ、アテローム体積率を減少/JAMA

 スタチン服用のアテローム性動脈硬化症の患者に対する、プロ蛋白転換酵素サブチリシン/ケキシン9型(PCSK9)阻害薬エボロクマブ(商品名:レパーサ)の投与は、LDL-C値を低下し、アテローム体積率を減少することが示された。プラーク退縮が認められた患者の割合も、エボロクマブ投与群で高率だった。オーストラリア・アデレード大学のStephen J. Nicholls氏らが行った、多施設共同のプラセボ対照無作為化二重盲検比較試験「GLAGOV」の結果で、JAMA誌2016年11月15日号で発表した。スタチン服用患者におけるPCSK9阻害薬のLDL-C値の低減効果は知られていたが、冠動脈アテローム性硬化症に対する効果は不明だった。 世界197ヵ所で968例を対象に試験 研究グループは2013年5月3日~2015年1月12日にかけて、北米、欧州、南米、アジア、オーストラリア、南アフリカの197ヵ所の医療機関を通じて、スタチン服用中の冠動脈アテローム性硬化症の患者968例を対象に試験を行った。被験者を無作為に同数2群に分け、スタチンに追加して一方にはエボロクマブ(420mg/月、皮下注射)を、もう一方の群にはプラセボを、76週間にわたり投与した。 有効性に関する主要評価項目は、ベースラインから78週までのアテローム体積率(PAV)の変化で、血管内超音波検査(IVUS)により測定した。副次評価項目は、標準化総アテローム体積(TAV)の変化と、プラーク退縮が認められた患者の割合だった。アテローム体積率、エボロクマブ群で0.95%減少 被験者の平均年齢は59.8歳、女性被験者の割合は27.8%、平均LDL-C値は92.5mg/dLだった。被験者のうち、フォローアップで画像による評価が可能だったのは846例だった。 結果、エボロクマブ群の時間荷重平均LDL-C値は、36.6mg/dLで、プラセボ群の93.0mg/dLに比べ有意に低かった(群間差:-56.5mg/dL、95%信頼区間[CI]:-59.7~-53.4、p<0.001)。  またPAVも、プラセボ群では0.05%増大したのに対し、エボロクマブ群では0.95%減少した(群間差:-1.0%、95%CI:-1.8~-0.64、p<0.001)。 副次評価項目の標準化TAVについても、プラセボ群0.9mm3減少に対し、エボロクマブ群では5.8mm3減少が認められた(群間差:-4.9mm3、95%CI:-7.3~-2.5、p<0.001)。プラーク退縮が認められた患者の割合もエボロクマブ群は高率で、PAVで見た場合には、プラセボ群47.3%に対しエボロクマブ群64.3%(p<0.001)、TAVではそれぞれ48.9%と61.5%(p<0.001)だった。

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近年の乳がん死亡率低下におけるマンモグラフィ検診の寄与は、これまで考えられてきたよりも限定的であるかもしれない(解説:下井 辰徳 氏)-618

 米国では、乳がん死亡率は経年的に減少していることが知られている。ただし、この理由が乳がん検診の普及によるものと、治療の発達のいずれが大きいのかはわかっていない。乳がん検診の利益について検討するため、Welch氏らは、1975年から2012年までのSEERデータベースの乳がん診断数について検討した。期間は、米国におけるマンモグラフィ検診の出現前の期間、検診プログラムが普及していった期間、および普及後の期間が含まれている。 年代別の診断時腫瘍径については、Figure 2Aで1975年には、2cm未満の小さい乳がんが37%、2cm以上は64%程度となっていた。その後、1980年代のマンモグラフィ検診率が50%を超える時期には、とくに2cm未満の小さい乳がんの診断割合が上昇し、2000年代にはプラトーになってきたものの、2010年には2cm未満の小さい乳がんが67%、2cm以上の大きな乳がんは33%程度と、1975年と逆比率なっていた。さらに、Figure 2Bで女性10万人当たりの腫瘍径ごとの年次罹患数をみてみると、2cm未満の小さな乳がんは総じて増加傾向にあるにもかかわらず、2cm以上の大きな乳がんの年次罹患数は横ばいから若干減少ということになる。筆者らは、Table 1で1975~79年と2008~12年の女性10万人当たりの腫瘍径ごとの年次罹患数を比較している。これによると、2cm以上の大きな腫瘍は10万人当たり145例から115例と(30例分)減少しているものの、2cm未満の小さな腫瘍は10万人当たり82例から244例と(162例分)増加していることを示している。 早期乳がんのうちに発見して大きな乳がんになる症例が減る場合には、小さな乳がん診断数の増加と大きな乳がんの診断数低下がミラーイメージのようにならねばならぬが、そうはなっていない。2012年に同じ著者らは、早期乳がんの診断数の増加が著しく、進行乳がんの診断数の低下がほとんどない点から、乳がん罹患率の増加を現実的な範囲と想定しても説明がつかない早期乳がんの増加があるため、過剰診断が含まれているという報告をしている1)。今回は、検診後の乳がん発症割合は一定であるという仮定のもとで、腫瘍径の大きな乳がんの減少数に対して、腫瘍径の小さな乳がんの増加が著しいことから、マンモグラフィ検診には過剰診断が多く含まれているという考えを示している。 Table 2では、2cmを超える大きな腫瘍について、治療とマンモグラフィ検診の死亡率に与える影響を示している。治療の進歩については、治療による死亡数の減少は10万人当たり17例とされている。また、マンモグラフィ検診による死亡数の減少は10万人当たりベースラインでは12例、近年では8例と算出されている。Figure 3では、各腫瘍径の死亡リスクについて、1975~79年と2008~12年で比較している。これによると、相対リスクは大きな腫瘍に比べて小さな腫瘍でのリスク低減がより大きいとしている。 以上より、筆者らは乳がんのマンモグラフィ検診では、小さな乳がんの過剰診断に寄与しており、大きな乳がんの診断や死亡率低減には、治療の進歩の方が大きく影響しているのではないかと結論している。 今回の解析については、私としてはいくつかの問題点が挙げられる。たとえば、2012年の同著者らの論文でも同様であるが、リンパ節転移、遠隔転移については言及がなく、十分な乳がんのリスク評価がなされているとはいえない。また、死亡率の低減についての解析は、2cmを超える乳がんのみでなされており、それ以下の小さな乳がんについてはされていない。さらに、近年のマンモグラフィ精度の上昇や機器の進歩については、過剰診断を増やす可能性と正診率が上がる可能性のいずれもがあるが、評価には加えられていない。腫瘤径による乳がん死亡率の調整については、年齢や乳がんの病理学的予後因子が考慮されていない。 これまで、マンモグラフィ検診導入前後の乳がん死亡率の比較については、数多く報告がなされているが、研究期間中の治療成績の向上については考慮に入れておらず、10万人当たり数100例程度の死亡数減少が見込まれてきた2)3)4)。上記のように、いくつかのlimitationは存在するが、これらを踏まえたうえでも、私としては、大きな意義のある報告と思う。具体的には、治療成績の向上を考慮に入れて、かつ診断された腫瘍径の分類と予後の解析により、過剰診断の可能性と、マンモグラフィ検診の利益が以前考えられていたよりも少ない可能性が示唆された点は重要であると考える。 今後はマンモグラフィ検診の意義の社会的な再検討が進むとともに、検診に伴う過剰診断についても、対応を検討すべきと考えられる。ただし、Elmore氏は本稿のEditorialで、マンモグラフィ検診における過剰診断の原因は多岐にわたるため、過剰診断を減らすためには、多面的なシステムの発展が必要であると述べている5)。具体的には、過剰診断がなくならない理由として、検診のターゲット層、行政、医療従事者、患者それぞれの領域に原因があることを述べている。そのうえで、検診ターゲットについては、乳がん低リスクの全市民に行う現状を是正して高リスクに限ること、行政側は過剰診断や無治療でも予後にかかわらない腫瘤が存在するという真理を認識すること、さらに、医療提供者や患者にかかわる点では、より高い正確性と精度を有する新規の診断ツールの開発が必要であると述べている。 本邦でも、最近、新たな乳がんスクリーニングのガイドラインが報告されている6)。乳がん検診(日本では視触診とマンモグラフィ併用)受診率が、欧米と比較して日本では低い現状がある。とはいえ、視触診については「がん検診のあり方に関する検討会」の報告や上記ガイドラインでも、乳がんの死亡率減少効果としては根拠に乏しいことが述べられている。さらに、40代の若年者においては、本邦のJ-START試験7)の結果から、マンモグラフィ検診に超音波検診を組み合わせることがとくに小さな乳がん発見に役立つとされ、今後は超音波併用も検討されていくと思われる。 私としては、今後はマンモグラフィ検診による不利益だけではなく、日本における乳がん検診として、その利益と不利益の相対バランスを検討する必要があると考える。具体的には、「がん検診のあり方に関する検討会」など科学的解析に基づき、厚生労働省などが主導して検診体制を整備・再検討する必要があると考える。参考文献1)Bleyer A, et al. N Engl J Med. 2012;367:1998-2005.2)Kalager M, et al. N Engl J Med. 2010;363:1203-1210.3)Weedon-Fekjar H, et al. BMJ. 2014;348:g3701.4)Otto SJ, et al. Cancer Epidemiol Biomarkers Prev. 2012;21:66-73.5)Elmore JG. N Engl J Med. 2016;375:1483-1486.6)Hamashima C, et al. Jpn J Clin Oncol. 2016;46:482-492.7)Ohuchi N, et al. Lancet. 2016;387:341-348.

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