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■外来NGワード「チョコは食べないようにしなさい!」(理想論の提示)「甘いものは食べないようにしなさい!」(あいまいな食事指導)「チョコは、これから買わないようにしなさい!」(無理な食事指導)■解説 最近、女性から男性だけでなく、女性から女性、さらには自分にチョコレートを贈るようになったバレンタインデー。バレンタインデーのシーズンになると、チョコレートはバカ売れで、消費量はチョコレートの年間消費量の1割強にもなるそうです。また、チョコレートが大好きな人は、他人に渡す分だけでなく、自分で食べる分も買っていたりします。ダークチョコレートには、ポリフェノールが含まれていることから、チョコレートには健康効果が高いとテレビや雑誌などで喧伝されています。しかし、そのエビデンスは限られています。確かに、観察研究を集めたメタ解析では、適度のチョコレートには心血管リスクを低下させる可能性があるのではないかと推察されています。しかし、肥満者を対象とした介入研究では、エネルギー制限をしていてもチョコレートだけでは、残念ながら脂質の改善は認められていません。患者さんの中には現在の食事にプラスして、チョコレートを食べることが健康につながると勘違いしている人がいます。介入研究では、チョコレート分のカロリーを減らして食べるように指導されたりしています。それらのチョコレートに関する研究情報を、患者さんに正しく伝えておくことが大切ですね。 ■患者さんとの会話でロールプレイ患者コレステロールの値は大丈夫ですか? 卵を食べないようにして、食事には気を付けているのですが…。医師卵は控えられているということですか。実は、食事の中では卵というよりは「飽和脂肪酸」がコレステロールを上げないキーワードとなります。患者飽和脂肪酸って、どんなものに含まれているんですか?医師バター、マーガリンやショートニングなどに多く含まれていますので、お菓子や菓子パンには注意が必要ですね。患者あっ、それ大好きです。菓子パンがコレステロールを上げる原因だったんですね。医師あと、気を付けて欲しいのがチョコレート。チョコレートには飽和脂肪酸がたっぷり含まれていますからね。患者えっ、チョコレートは、健康にいいんじゃないんですか?医師確かに、苦いダークチョコにはポリフェノールが入っているので、コレステロールを上げないと期待されていたのですが、肥満の人ではあまり効果がないようです。患者えっ、そうなんですか。健康にいいと思って頑張って食べていたのに。医師それに、チョコを食べたら、その分のカロリーを減らさないといけないのですが、プラスされている人も多いですね。そのため、健康にいいと思って食べていて、体重が増えたという人もいますよ(第三者の話として伝える)。患者たとえば、どのくらいが適量なんですか?医師そうですね。難しいところですが、1枚=5gのチョコ5個で150kcalくらいありますから、ご飯軽く1杯分は減らさないといけないですね。患者それなら、私、チョコの食べすぎですね(気付きの言葉)。医師チョコは、頑張ったご褒美として食べてくださいね。患者わかりました。これからは、チョコは、チョコっとだけにします。■医師へのお勧めの言葉「チョコを食べるだけでは健康になりませんよ。ダークチョコレートを食べた分のカロリーを減らしておかないと、逆に、体重が増えてしまいますよ」1)Gianfredi V, et al. Nutrition.2018;46:103-114.2)Shah SR, et al. J Community Hosp Intern Med Perspect.2017;7:218-221.3)Lee Y, et al. J Am Heart Assoc.2017;12.