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潰瘍性大腸炎にはチーム医療で対抗する

 2018年7月2日、ファイザー株式会社は、同社が販売するJAK阻害剤トファシチニブ(商品名:ゼルヤンツ)が、新たに指定難病の潰瘍性大腸炎(以下「UC」と略す)への適応症追加の承認を5月25日に得たのを期し、「潰瘍性大腸炎の治療法の現在と今後の展望について」と題するプレスカンファレンスを行った。カンファレンスでは、UC診療の概要、同社が全世界で実施したUC患者の実態調査「UC ナラティブ(Narrative)」の結果などが報告された。※トファシチニブは、2013年に関節リウマチの治療薬として発売されている治療薬は特定標的を対象にした免疫抑制のステージへ はじめに「もはや“難病”ではない炎症性腸疾患の治療法の進歩とチーム医療の役割」をテーマに日比 紀文氏(北里大学北里研究所病院 炎症性腸疾患先進治療[IBD]センター長)が、UC診療の概要とチーム医療の重要性を説明した。 患者実数では20万人を超えるとも言われているUCは、若年発症が多く、炎症が慢性に持続するため患者のQOLを著しく低下させる。また、UCは現在も根治する治療法がなく、患者の多くは再燃と寛解を繰り返しつつ、再燃の不安を持ち日常生活を送っている。 UCの病因は現在も不明で遺伝、腸内細菌、環境因子などの要因が指摘されている。発症すると粘血便、下痢、腹痛が主症状として見られる。 治療では、従来5-ASA製剤、副腎皮質ステロイドなどを使用して寛解導入が行われ、同じく5-ASA製剤、6MP/AZA製剤などを使用して寛解維持が行われてきた。現在も5-ASA製剤が第1選択薬であることには変わりないが、近年では疾患の免疫抑制を主体とした抗TNFα抗体、抗IL12/23抗体、抗α4β7抗体、JAK阻害剤などの新しい治療薬も登場している。とくに炎症を起こすサイトカインを標的する抗TNFα抗体やJAK阻害剤などの新しい治療薬は、「初めて特定標的に対する治療となり、治療にパラダイムシフトをもたらす」と同氏は期待を寄せる。 また、治療に際しては、「速やかな寛解導入と長期間の安全な寛解維持のためにチーム医療が重要だ」と同氏は提案する。患者を中心に医師、看護師、薬剤師による治療の提供はもちろん、家族、友人、患者の社会関係者(会社や学校など)などもチームに取り込み、疾患への理解とサポートを行う必要があるという。実際にチーム医療の成果として、当院では「医療職種の特性を生かした分担と連携によるきめ細かな治療のため、難治性UCやクローン病は激減した」と同氏は自身の体験を語る。 今後、治療薬として「サイトカインを標的にしたもの」「免疫細胞の接着・浸潤を抑制するもの」「腸内微生物を調節するもの」「再生・組織修復をするもの」などの研究開発が求められるとした上で、「こうした治療薬が、患者の寛解導入・維持をより容易にし、患者が普通の日常生活を送ることができるようになる。そのためにも患者個々に合わせた手厚いチーム医療が必要で、結果としてUCが難病ではなくなる日が来る」と同氏は展望を語り、レクチャーを終えた。UC患者は医療者に遠慮している 続いて、渡辺 憲治氏(兵庫医科大学 腸管病態解析学 特任准教授)が、「潰瘍性大腸炎実態調査『UCナラティブ』の結果について」をテーマに、結果の概要を解説した。 「UCナラティブ」とは、UC患者とUCの診療をしている医師を対象に、UCに罹患している人々がどのような影響を疾患から受けているかを調査する活動。今回、全世界10ヵ国より患者2,100例、医師1,454例にオンライン調査を実施し、その結果を報告した(調査期間:患者は2017年11月21日~2018年1月9日、医師は2017年11月29日~12月20日)。 患者は、UCと確定診断され、過去12ヵ月以内に医師の診察を受け、UCの治療薬として2種類以上を服用している患者が選ばれたほか、医師では消化器専門の内科医・外科医で、毎月5人以上のUC患者を診察(同時に10%の患者に生物学的製剤を投与)している医師が対象とされた。 アンケート結果について、患者に「UCを患っていなければもっと成功したか」と聞いたところ、68%が「そう思う」と回答。医師に「UCを発症していなければ担当患者は人間関係のアプローチが違ったか」と聞いたところ63%が「そう思う」と回答し、同様に「別の仕事や進学を選んでいたか」を聞いたところ51%が「別の仕事や進学の選択をした」と回答し、UCは患者の人生などに影を落とす疾患であると認識していることがわかった。 患者から医師に理解して欲しいUCの経験については「生活の質への影響」(35%)「日常の疲労感」(33%)「精神衛生面への影響」(30%)の順で多く、医師が患者と話し合うトピックスについては「治療オプションの利益とリスク」(75%)「副作用への懸念」(75%)「患者のアドヒアランス」(69%)の順で多く、両者の間にギャップがあることが明らかになった(いずれも複数回答)。また、患者から医師に「気兼ねなく心配や不安を話すことができるか」との質問では、81%が「できる」と回答しているものの、その内の44%の患者は「医師に多くの質問をすると、扱いにくい患者と見られて、治療の質に悪影響を及ぼすのではないかと心配」とも回答している。 最後に同氏は、「今回のアンケート結果を踏まえ、患者と医師の視点、意識の違いを知ることで、今後の日常臨床に活かしていきたい。UCは、患者に身体的・精神的影響を及ぼし、社会に機会損失をもたらす。患者には、周囲のサポートと理解が必要である。また、医師との間では、十分なコミュニケーションが大切であり、患者を中心にしたチーム医療を推進することで、患者の人生を満足させるべく、患者と医師が同じ目標に向かう協力者となってもらいたい」と思いを語った。トファシチニブの概要 トファシチニブは、炎症性サイトカインのシグナル伝達を阻害し、炎症を抑える薬剤。効果として第III相国際共同試験(1094試験)では、プラセボ群とトファシチニブ群(10mg1日2回)の比較で、寛解率がプラセボ群8.2%に対し、トファシチニブ群は18.5%と優越性が示された。安全性では、重篤な副作用、感染症などの発現はないものの、アジア人には帯状疱疹の発現がやや高い傾向があった。なお、本剤に起因する死亡例はなかった。注意すべき副作用としてリンパ球数減少、好中球数減少、貧血などが示されている。【効能・効果】 中等症から重症のUCの寛解導入および維持療法(既存治療で効果不十分な場合に限る)【用法・容量】・導入維持療法では、通常、成人に1回10mgを1日2回8週間にわたり経口投与。 効果不十分な場合はさらに8週間投与。・寛解維持療法では、通常、成人に1回5mgを1日2回経口投与。効果減弱など患者の状態により1回10mgを1日2回投与にすることもできる。【その他】 適応症追加後3年間、全例調査を実施■参考ニュースリリース ファイザー株式会社ゼルヤンツ、潰瘍性大腸炎の適応症を追加潰瘍性大腸炎患者さんの生活実態調査■関連記事希少疾病ライブラリ 潰瘍性大腸炎

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CVリスク患者の術前運動耐容能評価にご用心/Lancet

 心臓以外の大手術前に行う運動耐容能の評価には、主観的評価は用いるべきではないことが、カナダ・Li Ka Shing Knowledge InstituteのDuminda N. Wijeysundera氏らによる国際共同前向きコホート試験の結果、示された。運動耐容能は大手術リスクアセスメントの重要な項目の1つであるが、それに対する医師の臨床上の主観的評価は必ずしも正確ではない。研究グループは、術前の主観的評価と、死亡や合併症を予測する代替フィットネスマーカー(心肺運動負荷試験[CPET:cardiopulmonary exercise testing]、DASI:Duke Activity Status Index、NT pro-BNP)を比較する検討を行った。Lancet誌オンライン版2018年6月30日号掲載の報告。主観的評価と代謝マーカー測定値の予測分類を比較 検討は、25病院(カナダ5、英国7、オーストラリア10、ニュージーランド3)で、心臓以外の大手術を予定しており、1つ以上の心臓合併症リスク(心不全、脳卒中、糖尿病の既往など)または冠動脈疾患があるとみなされた40歳以上の成人患者を対象に行われた。 被験者の運動耐容能は、術前評価クリニックで信頼できる麻酔科医によって、代謝当量(metabolic equivalents)の単位で評価・分類された(<4:不良、4~10:中等度、>10:良好)。また、質問票に基づくDASIスコア、CPETでの最大酸素摂取量、血液検査による血漿NT pro-BNP値の測定も行われた。手術後には、術後3日間または退院までの連日、心電図および血液検査によるトロポニン値とクレアチニン値の測定が行われた。 主要アウトカムは、術後30日間の死亡または心筋梗塞の発生で、CPETと手術の両方を受けた全患者について評価した。予後の精度はロジスティック回帰法、ROC曲線、およびネットリスク再分類を用いて評価した。DASIスコアの評価が有用 2013年3月1日~2016年3月25日に、CPETと手術を受けた1,401例が試験に包含された。年齢中央値は65歳(IQR:57~72)、女性は39%、91%がAmerican Society of Anesthesiologists Physical Status(ASA-PS)分類でClass 2または3であり、大半が主要な腹部、骨盤領域または整形外科の手術を受けた患者であった。 術後30日間に死亡または心筋梗塞を発症した患者は28/1,401例(2%)であった。 CPETで運動耐容能が不良(代謝当量<4)と識別された患者について、主観的評価による識別の感度は19.2%(95%信頼区間[CI]:14.2~25)、特異度は94.7%(93.2~95.9)であった。 1,401例のうち、DASIスコアの評価を完了していたのは1,396例(99.6%)であったが、同スコアのみが、主要アウトカムを有意に予測した(補正後オッズ比:0.96、95%CI:0.83~0.99、p=0.03)。 著者は、「臨床医にとって心臓に関するリスクアセスメントでは、DASIなどが客観的指標として代替できるだろう」と述べている。

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既治療の進行肝細胞がん、cabozantinibがOS、PFSを延長/NEJM

 ソラフェニブ既治療の進行肝細胞がんの患者において、cabozantinibによる治療はプラセボと比べて、全生存期間および無増悪生存期間の延長が認められたことが、米国・Memorial Sloan Kettering Cancer CenterのGhassan K. Abou-Alfa氏らによる第III相無作為化二重盲検試験の結果、示された。ただし有害事象の発現頻度は、cabozantinib群がプラセボ群の約2倍にみられた。cabozantinibは、進行肝細胞がんの標準初回治療であるソラフェニブに対する耐性発現に関与するチロシンキナーゼ(血管内皮増殖因子受容体1、2、3、MET、AXLなど)を阻害する。研究グループは、既治療の進行肝細胞がん患者を対象に、cabozantinibとプラセボを比較した。NEJM誌2018年7月5日号掲載の報告。ソラフェニブ既治療の進行肝細胞がん患者についてプラセボ対照試験 試験は19ヵ国95施設で行われた。試験適格条件は、ソラフェニブによる治療歴を有し、肝細胞がんに対する1つ以上の全身療法後に進行が認められる患者で、進行肝細胞がんに対する全身療法は2つまでとした。条件を満たした患者をcabozantinib(60mg/日)または適合プラセボを投与する群に無作為に2対1の割合で割り付け追跡評価した。 主要評価項目は、全生存期間(OS)。副次評価項目は、無増悪生存期間(PFS)および客観的奏効率とした。グレードの高い有害事象の発現頻度が約2倍 2013年9月~2017年9月に773例が無作為化を受け、事前に計画されていた第2回の中間解析時点(2017年6月1日)では707例(cabozantinib群:470例、プラセボ群:237例)が無作為化された治療を受けていた(intention-to-treat集団)。 同集団において、cabozantinib群のプラセボ群に対するOSの有意な延長が認められた。OS中央値は、cabozantinib群10.2ヵ月、プラセボ群8.0ヵ月であった(死亡に関するハザード比[HR]:0.76、95%信頼区間[CI]:0.63~0.92、p=0.005)。 PFS中央値は、cabozantinib群5.2ヵ月、プラセボ群1.9ヵ月であった(病勢進行もしくは死亡に関するHR:0.44、95%CI:0.36~0.52、p<0.001)。また、客観的奏効率はそれぞれ4%、1%未満であった(p=0.009)。 Grade3/4の有害事象の発現頻度は、cabozantinib群68%、プラセボ群36%であった。共通して最もよくみられたグレードの高い有害事象は、手掌・足底発赤知覚不全(カボザンチニブ群17% vs.プラセボ群0%)、高血圧(16% vs.2%)、AST値上昇(12% vs.7%)、疲労(10% vs.4%)、下痢(10% vs.2%)であった。

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腎交感神経除神経降圧療法と降圧薬(解説:冨山博史氏)-885

研究の概要 研究対象は、カルシウム拮抗薬、利尿薬、レニン・アンジオテンシン系阻害薬、ベータ遮断薬のいずれか、または複数の降圧薬の最大容量の50%以上の服用でも血圧コントロールが十分でない症例80例である。高周波カテーテルによる腎交感神経除神経(RND)実施群(38例)および対照群(42例)の治療後6ヵ月の血圧変化を24時間血圧測定にて評価した。RND群では、対照群に比べて24時間収縮期血圧が7.4mmHg有意に低下し、RNDの有意な降圧効果を示した。研究の背景と臨床的意義 RNDの降圧効果を評価するには、3つの重要確認事項がある。第1に血圧評価方法であり、診察室血圧では変動する血圧の降圧効果を評価することは不十分である。本研究では24時間血圧測定の結果よりRNDの有意な降圧効果を報告した。第2は、併用する降圧薬の影響である。RNDの対象は、難治性高血圧例が適切と現時点では考えられている。本研究に先行するSPYRAL OFF研究は、降圧薬非服用症例にてRNDの有意な降圧効果を報告した。しかし、実臨床では降圧治療服用下でのRNDの有効性を確認することが重要である。2014年に発表されたSYMPLICITY HTN-3研究では、RNDで有意な降圧効果を認めなかったことを報告した。しかし、その背景として降圧薬服用アドヒアランス不良が結果に影響した可能性が指摘されている。本研究では、血圧・尿検査にて降圧薬服用アドヒアランスを確認し、RND群、対照群に服薬アドヒアランスに差がないことを確認している。このように、本研究はRNDの降圧効果を検証するための2つの事項が確認されている。 3つ目の重要事項は、RND実施確実性の確認である。本研究では、RND実施確実性は直接検証されていない。しかし、24時間血圧評価にて降圧薬の最も影響の少ない朝夕のThroughの時間帯でもRND群では、血圧・心拍数の2重積が対照群に比べて有意に小さいことを確認している。この所見から、RNDにより腎交感神経活性が低下したと推察している。研究の今後 本研究では、服薬アドヒアランス良好例の割合が60%と報告しているが、研究症例数は80例と少ない。今後、RNDの効果と服薬アドヒアランスの関係(アドヒアランス不良群でRNDはより有効か)および降圧薬の種類によるRND有効性の差異を検証する必要がある。

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忙しい医師向けおススメ情報収集法【医師のためのお金の話】第10回

忙しい医師向けおススメ情報収集法こんにちは、自由気ままな整形外科医です。前回まで、資産形成の総論、金融資産投資、不動産投資を詳述してきました。資産形成の概要を体感いただいたと思いますが、ここから先へ歩を進めるためにも、ぜひ知っておいてほしいことがあります。それは、情報収集についてです。資産形成で最も多くの時間を費やすのは情報収集です。2018年5月25日にCareNet.comで公開された会員アンケート調査報告で、先生方の多くが「資産形成に関する情報収集をしていない」または「興味がない」ということがわかりました。正直言って、私はこの結果に衝撃を受けています。確かに日々の仕事が忙しいため、資産形成の情報収集をする余裕はないかもしれません。しかし、資産形成は、健康・家族・仕事に次いで大事なことです。その資産形成についての情報収集をほとんど行っていない! このことは、有意義な人生を過ごすうえで、非常に問題があると思います。それでは、情報収集するにあたって、何かコツはないのか? 参考までに、私がどのような方法で資産形成のための情報を収集しているのかをご紹介したいと思います。最初の段階は書籍から情報収集体系立った知識は、基本的に書籍から得ています。とくに何も知らない状態からある程度のレベルにまで自分を引き上げる際には、大量の書籍を読破することで知識を習得します。そして自分の頭の中で何となく形になってきたと思ったら、ネット上で情報のアップデートを行っています。たとえば、レンタルバーを立ち上げた際には、バーやカフェ関係の書籍を乱読したものです。具体的には、「バーのカウンターの高さは1,050mmがベスト(!)」などの知識は書籍を通じて習得しました。方法1:大量の読書で新規分野での知識を体系化テレビや新聞は最初から除外前述のように、基本的な知識を習得すると、あとは情報をアップデートすることで、その分野のレベルを維持します。その際、時間をできるだけかけないことがポイントです。基本的には情報を得る密度と鮮度を重要視しているため、テレビや新聞は最初から除外しています。時間が無駄なので、ネットサーフィンすることもありません。 また、キュレーションサービスは、情報に偏りができるので利用しないようにしています。方法2:インターネットで既習得分野の情報をアップデート日経や経済系ブログで情報のアップデート経済関係の知識のアップデートは、日本経済新聞(日経)、Bloombergなどのヘッドラインニュースから仕入れています。だいたいの目安は1日10分程度です。株価指数や為替相場などの確認は、ネット証券を利用して5分程度で済ませます。毎朝、Yahoo Finance USで前日のニューヨーク市場のサマリーを確認しています。結果確認だけなら日経やネット証券で十分ですが、市場の雰囲気を感じるためには、Yahoo Finance USのほうが望ましいでしょう。あと、経済系のお気に入りブログ数本を10分程度で閲覧しています。不動産に関しては、自分の投資対象エリアの相場観維持のために、週末に不動産の折り込みチラシを5分程度で流し読みしています。月に1度程度は、不動産情報サイトの健美家やSUUMOで自分のエリア内を検索します。SUUMOでは、主に「中古一戸建て」を検索しており、マンションや新築一戸建ては、はなから無視です。なお、チラシ、健美家、SUUMOなどに記載されている価格は、最も高い価格だと考えることが重要です。このようにして投資対象エリアの相場観を維持しています。方法3:日経、Bloomberg、Yahoo Finance US、健美家、SUUMO、経済系ブログをチェック狭義の教養を高める雑多な知識は、新規ビジネスのヒントを得ることができるので重視しています。私は週刊ダイヤモンドを定期購読しており、興味がない特集であっても、必ず毎週読破しています。楽天マガジンなどの雑誌読み放題サービスも有用ですが、読まなければならないという強制力が働きにくいことがネックだと思います。同様の目的で、ときどき書店を散策して、さまざまなジャンルの書籍に接することをお勧めします。

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第9回 患者さん宅を訪問したら救急車が...【はらこしなみの在宅訪問日誌】

こんにちは。在宅訪問専任の薬剤師・はらこしなみです。外来処方箋を薬局に持ってきてくれていた患者さんが...外来処方箋を薬局に持ってきていたころから関わっていたパーキンソン病の患者さん。在宅訪問に移行しています。ある日、患者さんのお宅に伺うと、救急車が。救急隊員に心臓マッサージをされているところを目の当たりにしました。きっと戻ってきてくれる!祈るしかなかったストレッチャーに乗せられて救急搬送されていく姿を見送り、薬局に戻りました。でも、その姿が頭から離れず、帰宅してご飯を食べていても、お風呂に入っていても思い出してしまう。こんなさよならは嫌だ。きっと戻ってきてくれる!と信じて祈っていました。翌日、ケアマネさんの顔をみて、結果が判ってしまいました。運ばれた病院で、いったん心臓が動いたそうですが、大量の痰が詰まっており、窒息。戻らなかった...と。ここ最近、痰が絡むのをどうにかできないか?とケアマネさんから相談があり、内服薬を試したり、吸引するなら、どうやる?誰ができる?と、先生を含めて話していたところでした。もっと早く、もっと何かできなかったのか?悔しく残念です。自分では吸引できず、周りに頼れる人がいなかった...。家族が吸引している患者さん、自分で吸引できる患者さんの姿を思い出し、うらやましく思ってしまいました。そして、痰が詰まって人は死ぬのだ。と怖くなりました。きっと苦しかっただろう...と、こちらも胸が苦しくなります。自分ができることをもう一度考えて、患者さんの様子をよく見て、こんな思いはもうしないように...と心に決めました。

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子どもに対する抗精神病薬の処方前後における血糖・プロラクチン検査実施率に関する研究

 多くの国で、抗精神病薬(主に統合失調症、双極性障害、自閉スペクトラム症に伴う易刺激性の治療に用いられる薬剤)による治療を受ける子供が増加している。大人と同様に、子供に対する抗精神病薬の使用は、糖尿病発症リスクの増大と関連している。このような点から、米国やカナダの診療ガイドラインでは、子供に対して抗精神病薬を処方する際、定期的に血糖検査を実施することが推奨されている。また、一部の抗精神病薬の使用はプロラクチンの上昇と関連しており、高プロラクチン血症による無月経、乳汁漏出、女性化乳房などの有害事象が、短期間のうちに発現する可能性もある。しかし、子供にとってこのような有害事象の徴候を適切に訴えることは難しいため、抗精神病薬を処方する際には、血糖検査と同時に、プロラクチン検査も実施すべきと考えられる。 医療経済研究機構の奥村 泰之氏らは、レセプト情報・特定健診等情報データベース(NDB)を用いて、日本における、子供に対する抗精神病薬の処方前後の、血糖・プロラクチン検査実施率を明らかにするため検討を行った。Journal of child and adolescent psychopharmacology誌オンライン版2018年6月11日号の報告。 NDBを用いて、15ヵ月間のレトロスペクティブコホート研究を実施した。2014年4月~2015年3月に抗精神病薬を新規に処方された18歳以下の患者を、450日間フォローアップした。アウトカムは、処方前30日~処方後450日の間における、血糖・プロラクチン検査の実施状況とした。血糖・プロラクチン検査実施率は、次の4つの検査時期について評価した。(1)ベースライン期(処方前30日~処方日)、(2)1~3ヵ月期(処方後1~90日)、(3)4~9ヵ月期(処方後91~270日)、(4)10~15ヵ月期(処方後271~450日)。 主な結果は以下のとおり。・6,620施設から得られた、新規に抗精神病薬の処方を受けた4万3,608例のデータのうち、継続的に抗精神病薬を使用していた患者は、処方後90日で46.4%、270日で29.7%、450日で23.8%であった。・ベースライン期に検査を受けた患者の割合は、血糖検査13.5%(95%CI:13.2~13.8)、プロラクチン検査0.6%(95%CI:0.5~0.6)であった。・4つの検査時期すべてにおいて、定期的に血糖検査を受けた患者は、0.9%に減少していた。また、プロラクチン検査を受けた患者は、1~3ヵ月期で0.1%に減少していた。 著者らは、本研究結果について以下のようにまとめている。・本研究では、抗精神病薬の処方を受けた子供が血糖検査やプロラクチン検査を受けることは、まれであることが示唆された。・これらの検査実施率が低くなる背景として、抗精神病薬治療の一環として血糖検査やプロラクチン検査を実施する必要性が十分に認識されていないこと、採血に人手と時間を要すること、メンタルヘルスに関する相談の場で子供や保護者が採血を想定しておらず嫌がること、などが考えられる。また、子供のメンタルヘルスを診療できる医療機関が少なく、採血を苦痛として通院が阻害されてしまうことがないよう、医師が慎重にならざるを得ない状況も考えられる。・かかりつけ医が検査を実施して、その結果を、抗精神病薬を処方する医師と共有する体制を構築することも、解決策の1つであると考えられる。・抗精神病薬治療の一環として必要な検査を周知することに加えて、子供のメンタルヘルスを診療できる医療機関を増やし、かかりつけ医との診療連携を強化するなど、子供のメンタルヘルスに関する医療体制に対して総合的な観点からの解決が求められる。■関連記事小児に対する抗精神病薬処方、診断と使用薬剤の現状は非定型抗精神病薬、小児への適応外使用の現状日本の児童・思春期におけるADHD治療薬の処方率に関する研究

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分子標的薬治療の時代に、StageIV腎がんの腫瘍縮小腎摘出術は必要か/ASCO2018

 過去20年の間、腫瘍縮小腎摘出術(cytoreductive nephrectomy、以下 腎摘出術)は転移のある腎細胞がん(mRCC)の標準治療であった。最近、mRCCにおける多くの分子標的薬治療の有効性が示されているが、腎摘出術と直接比較した試験はない。一方、後ろ向き研究やメタ解析では、腎摘出術のベネフィットが示唆されている。 そこで、フランスParis Descartes UniversityのMéjean氏らは、分子標的薬治療の時代において、腫瘍縮小腎摘出術はいまだに必要性があるかを検証する、多施設共同非盲検ランダム化第III相非劣性試験(CARMENA試験)を行った。 対象は、生検により淡明細胞型RCCが確証され、PS0~1、腎摘出術が施行可能であり、脳転移がないか、治療によりコントロールされており、RCCへの全身治療が行われていない患者であった。被験者は、腎摘出術施行後3~6週以内にスニチニブ(50mg、1日1回、4週投与後2週休薬)の投与を開始する群、またはスニチニブ(50mg、1日1回、4週投与後2週休薬)を投与する群にランダムに割り付けられた。 主要評価項目は全生存(OS)、副次評価項目は無増悪生存(PFS)、奏効率(ORR)、臨床的有用性率(CBR)、安全性であった。非劣性デザインとし、ハザード比(HR)の95%信頼区間(CI)の上限値が≦1.20の場合に非劣性と判定することとした。 2009年9月〜2017年9月に450例(ITT集団)が登録され、腎摘出術群に226例、スニチニブ単独群に224例が割り付けられた。安全性解析は、それぞれ186例、213例で行われた。2回目の中間解析(データカットオフ日:2017年9月9日、イベント発生数:326件、追跡期間中央値:50.9ヵ月)のOSの結果に基づき、運営委員会は試験の中止を決定し、この中間解析を最終結果とした。 ベースラインの年齢中央値は、腎摘出術群が63歳、スニチニブ単独群は62歳であり、男性が両群とも75%を占めた。MSKCCスコアの中リスクは、腎摘出術群が56%、スニチニブ単独群は59%、高リスクはそれぞれ44%、41%であり、転移部位は、肺がそれぞれ79%、73%、骨が36%、37%、リンパ節が35%、39%だった。 1年OS率は、腎摘出術群が55.2%、スニチニブ単独群は64.4%、2年OS率はそれぞれ35.0%、42.6%、3年OS率は25.9%、29.1%であり、OS期間中央値は13.9ヵ月、18.4ヵ月と、いずれもスニチニブ単独群のほうが良好な傾向を認めた(HR:0.89、95%CI:0.71〜1.10)。95%CIの上限値は≦1.20を満たしたことから、スニチニブ単独群の腎摘出術群に対する非劣性が確定された。MSKCCスコアの中リスク例(19.0 vs.23.4ヵ月、HR:0.92、95%CI:0.6〜1.24)および高リスク例(10.2 vs.13.3ヵ月、0.86、0.62〜1.17)の解析でも、スニチニブ単独群は非劣性を示した。 PFS期間中央値は、腎摘出術群が7.2ヵ月、スニチニブ単独群は8.3ヵ月(HR:0.82、95%CI:0.67〜1.00)であった。完全奏効(CR)が腎摘出術群の1例(0.6%)に認められ、部分奏効(PR)は腎摘出術群が50例(28%)、スニチニブ単独群は62例(30%)、安定(SD)はそれぞれ64例(36%)、97例(47%)であり、ORR(CR+PR)は腎摘出術群が27.4%、スニチニブ単独群は29.1%であった。また、病勢コントロール率(DCR、CR+PR+SD)はそれぞれ61.8%、74.6%であった。さらに、CBR(12週以上持続する病勢コントロール)は、腎摘出術群が36.6%と、スニチニブ単独群の47.9%に比べ有意に低かった(p=0.022)。 腎摘出術群では、114例(58%)が開胸手術を受けた。術後1ヵ月以内の死亡が4例(2%)、術後合併症は82例(39%)に認められた。スニチニブの投与期間中央値は、腎摘出術群が6.7ヵ月、スニチニブ単独群は8.5ヵ月であり、減量はそれぞれ31%、30%に行われた。Grade 3/4の有害事象は腎摘出術群の33%(無力症:9%、手足症候群:4%、貧血:3%、好中球減少:3%)、スニチニブ単独群の43%(10%、6%、5%、5%、腎/尿路障害:4%)に発現した。 スニチニブ単独群の38例(17.0%)で、原発巣の緊急治療(7例)として、または転移巣のCR/near CRに対して、2次的な腎摘出術が行われた。ランダム割り付けから手術までの期間中央値は11.1ヵ月で、31.1%がスニチニブ投与を再開した。 Méjean氏は、「腫瘍縮小腎摘出術は、少なくとも薬物療法が適用となる場合には、mRCCの標準治療とみなすべきではない」と結論した。■参考ASCO2018 Abstract※医師限定ASCO2018最新情報ピックアップDoctors’ Picksはこちら

20909.

乾癬患者に推奨される食事への介入とは

 乾癬は慢性炎症性皮膚疾患で、有病率やQOLに重大な影響を及ぼす。米国・南カリフォルニア大学のAdam R. Ford氏らは、乾癬患者における食事への介入が、重症化を抑制するのに役立つかどうかを明らかにすることは重要であるとして、システマティックレビューにて検討を行った。その結果、重症化を抑えるための食事の介入は、標準的な薬物療法を補うことができるとして、成人の乾癬/乾癬性関節炎患者に対する食事勧告をまとめた。このエビデンスに基づく食事勧告は、米国国立乾癬財団(NPF)の医療委員会(Medical Board)に採択され、著者は「成人の乾癬患者における食事介入の有用性について臨床医の一助となるだろう」と述べている。JAMA Dermatology誌オンライン版2018年6月20日号掲載の報告。乾癬に対するエビデンスに基づいた食事勧告を作成 NPFの医療委員会において、成人の乾癬/乾癬性関節炎に対するエビデンスに基づいた食事勧告を作成することを目的に、研究グループは乾癬に対する食事の影響を評価した既存のシステマティックレビューと2014年1月1日~2017年8月31日にMEDLINEデータベースに追加された原著から文献の抽出を行った。乾癬または乾癬性関節炎患者を対象とした観察研究および介入研究を適格とし、研究の質の評価には、それぞれ、Newcastle-Ottawa scaleおよびCochrane Risk of Bias Toolを使用した。 乾癬に対する食事の影響を評価したレビューの主な結果は以下のとおり。・55研究(乾癬患者4,534例を含む計7万7,557例)がシステマティックレビューに組み込まれた・文献に基づき、過体重および肥満の乾癬患者には、低カロリー食による減量を強く推奨する・血清マーカーにおいてグルテン感受性陽性の乾癬患者には、グルテンフリー食のみを弱く推奨する・質の低いデータによると、食物の選択、栄養および食事の習慣は、乾癬に影響を及ぼす可能性がある・過体重および肥満の乾癬性関節炎患者には、ビタミンDの補給および低カロリー食による減量を弱く推奨する・食事への介入は常に、乾癬および乾癬性関節炎の標準的な薬物治療と併せて用いるべきである

20910.

赤ワインの認知症リスクへの影響、男女で逆!?

 赤ワインの摂取頻度が高いと、男性ではアルツハイマー型認知症(AD)リスクが低下するが、女性では逆にリスクが上昇することが、スイス・チューリッヒ大学のKarina Fischer氏らの研究で示唆された。Nutrients誌2018年6月号に掲載。 単一の“認知的健康”食品が認知機能低下を防げるかどうかのエビデンスは限られている。そこで著者らは、赤ワイン、白ワイン、コーヒー、緑茶、オリーブオイル、新鮮な魚、果物・野菜、赤身肉・ソーセージについて、単一食物摂取調査票で摂取頻度を評価し、AD発症および言語記憶の低下との関連を調査した。 対象は、German Study on Aging, Cognition and Dementia in Primary Care Patients(AgeCoDe)コホートの75歳以上の2,622人で、10年にわたって定期的にフォローした(418人がAD発症)。可能な効果修飾因子として性別およびアポリポ蛋白E4(APOE ε4)遺伝子型を考慮し、反復測定と生存分析の多変量補正ジョイントモデルを使用した。 その結果、赤ワインのみが摂取頻度が高いとAD発症率が低かった(HR:0.92、p=0.045)。興味深いことに、これは男性(HR:0.82、p<0.001)のみ当てはまり、女性では赤ワイン摂取頻度が高いとAD発症率が高く(HR:1.15、p=0.044)、白ワイン摂取頻度が高いと、時間とともに顕著に記憶が低下した(HR:-0.13、p=0.052)。 本研究では、赤ワインにおいて男性のみADリスクが低下したが、それ以外の単一食品において認知機能低下に保護的であるというエビデンスは見いだせなかった。なお、女性は飲酒により有害な影響を受けやすい可能性が示唆された。

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ペニシリンアレルギー、MRSAやC. difficileリスク増大と関連/BMJ

 「ペニシリンアレルギー」の記録はMRSAおよびC. difficileのリスク増大と関連しており、その背景にβラクタム系代替抗菌薬の使用増加が関与していることを、米国・マサチューセッツ総合病院のKimberly G. Blumenthal氏らが明らかにした。ペニシリンアレルギーは、薬物アレルギーでは最もよくみられ、患者の約10%を占めると報告されている。アレルギーに関する記録は処方行動に影響を及ぼすが、「ペニシリンアレルギー」と記録にあっても、必ずしもアレルギーすなわち、即時型過敏反応とは限らない。先行研究では、特定の抗菌薬の使用がMRSAおよびC. difficileのリスクを増大していることが判明しており、研究グループは、ペニシリンアレルギーとMRSAおよびC. difficile発生の関連を調べた。BMJ誌2018年6月27日号掲載の報告。ペニシリンアレルギーの記録に注目し、MRSAやC. difficile発生との関連を調査 検討は集団ベースマッチドコホート研究にて、英国の一般医が関与するHealth Improvement Networkに、1995~2015年に登録された、MRSAおよびC. difficileの既往がない成人30万1,399例を対象に行われた。対象のうち6万4,141例がペニシリンアレルギーを有しており、年齢、性別、登録時期で適合した23万7,258例が比較対照群として設定された。 主要アウトカムは、MRSAおよびC. difficileの発生リスク。副次アウトカムは、βラクタム系抗菌薬およびβラクタム系代替抗菌薬の使用であった。背景に、βラクタム系代替抗菌薬の使用増加 平均追跡期間6.0年において、MRSA発生は1,365例(ペニシリンアレルギー群442例、対照群923例)、C. difficile発生は1,688例(それぞれ442例、1,246例)。ペニシリンアレルギー患者のMRSA発生に関する補正後ハザード比(HR)は1.69(95%信頼区間[CI]:1.51~1.90)、C. difficile発生については1.26(1.12~1.40)であった。 ペニシリンアレルギー患者の各抗菌薬使用に関する補正後発生率比は、マクロライド系使用では4.15(4.12~4.17)、クリンダマイシン使用3.89(3.66~4.12)、フルオロキノロン系使用2.10(2.08~2.13)であった。βラクタム系代替抗菌薬の使用増加によって、MRSAは約55%、C. difficileは約35%、それぞれリスクが増大したことが示唆された。 著者は今回の結果を受けて、「ペニシリンアレルギーへの系統的な対処が、ペニシリンアレルギー患者におけるMRSAおよびC. difficile発生を抑制するための、重大なパブリックヘルス戦略になる」と述べている。

20912.

素因遺伝子パネルと膵がんリスクの関連(解説:上村直実氏)-886

 わが国の死因順位をみると悪性新生物による割合が増加し続けているが、最近、肝炎ウイルスやピロリ菌による感染を基盤に発症することが判明した肝臓がんや胃がんによる死亡者数が激減しており、さらに、増加し続けてきた肺がんと大腸がんによる死亡者数もついに低下してきた。このような状況の中、毎年のように死亡者数が増加しているのが膵がんである。 膵がんは、発見された際に手術可能な症例が約30%であり、5年生存率も10%以下で予後の悪いがんの代表とされており、早期に発見できる方法が世界中で模索されている。今回、血液で測定可能ながん素因遺伝子パネルを用いて膵がんリスクを検討した研究結果がJAMA誌に掲載された。 3,030例の膵がん症例と対照5万3,105症例を対象として、素因遺伝子の生殖細胞系列変異の頻度を比較した結果、対照と比較して膵がんと関連すると考えられる6つの素因遺伝子変異(Smad4、p53、ATM、BRCA1、BRCA2、MLH1)が同定され、この変異が全膵がん患者の5.5%にみられたことから膵がんの中には遺伝的な素因を有する患者が少なくないことが示唆される。また、がんの既往歴や乳がんの家族歴がこれらの遺伝子変異と関連性を認めていることも、臨床現場で留意すべき点である。 一方、アンジェリーナ・ジョリーの乳房切除で注目された遺伝性乳がんの原因であるBRCA変異が陽性の場合はプラチナ製剤やPARP阻害薬が奏効する可能性が高く、今後、治療法の選択にも遺伝子変異のチェックをしたほうがよい時代となることが予感された。 近い将来、実際の臨床現場において血液検査で種々の素因遺伝子パネルを用いたリスク分類による膵がんの早期発見が可能となることが期待されるが、膵がんの発症は遺伝的要因と環境要因の相互作用に基づく症例が大部分である。したがって、膵がんに関しては動物実験や腫瘍組織の検討から局所における遺伝子異常の解析が進んでいること、腹部超音波や内視鏡検査の精度も向上していることから、今後、素因遺伝子パネルとともに新たな早期発見方法が期待される。

20913.

ブル【どう頼む?どう分かってもらう?】

今回のキーワード裁判心理学分析力信頼感プレゼンテーション能力社会脳インフォームド・アセントみなさんは、なかなか相手にうまく頼めないと悩んだことはありますか? どうすれば頼み事に応じてもらえるでしょうか? どうすれば自分のことをより分かってもらえるでしょうか? 私たちは、日々、職場や家庭で、相手に頼んだり頼まれたり、一方で応じたり、そして拒んだりしています。できることなら、うまく頼んで応じてもらいたいですよね。今回は、「どう頼む?」をテーマに、アメリカの連続ドラマ「ブル」を取り上げます。ブルは、ちょっと風変わりな心理学者です。彼の心理学的な手法によって、裁判で陪審員の心を動かし、毎回、クライアントを有利に導きます。このドラマで一貫しているのは、ブル側の主張を分かってもらうために、自分たちの視点以上に、相手の陪審員たちの視点に目が向いていることです。この手法は、裁判に心理学を駆使しているという意味で、裁判心理学と呼ばれます。ここから、「どう頼む?」の要素を主に3つに分けて整理してみましょう。それは、「誰に頼む?」、「誰が頼む?」、そして「何を頼む?」ということです。誰に頼む? ―相手をよく知る分析力ブルは、情報収集のチームを組んで、裁判の陪審員候補たちの日々の生活、人間関係、ネット検索履歴などを徹底的に洗い出します。また、陪審員を選別する最初の段階では、例えば「なぜ風邪をひくのでしょう?」等の質問をします。これは、風邪という不確定なものへのコントロール感です。「体調管理を怠ったから」と答える人は、被害者意識が少ないとブルは分析します。その他に「歴史上で尊敬する人は?」「銃を突きつけられたらどうする?」などの質問を通して、陪審員の価値観が理想主義か現実的か、合理主義か感情に流されやすいかを見極めます。これらのプロファイリングをもとに、価値観が不利な陪審員を外し、ブル側になるべく有利な陪審員を残します。1つ目のポイントは、「誰に頼む?」、つまり相手のことをよく知る分析力です。ブルのように、私たちも、この分析力を発揮しましょう。今回は、相手のコミュニケーションのタイプを分析することによって、それぞれの頼み方を考えてみましょう。コミュニケーションのタイプは、大きく3つに分けることができます。(1)ピラミッド型1つ目は、ピラミッド型です。これは、ピラミッドのような力関係を重んじるコミュニケーションタイプです。このような相手には、上下関係を前面に出した頼み方が有効です。例えば、「これはあなたがやるべき仕事です」「これは組織としての命令です」などとシンプルにストレートに伝えることです。注意点としては、相手ができそうなことのみに限って頼むことです。逆に言えば、相手ができそうにないことは初めから頼まないことです。なぜなら、相手に断る余地があまりないので、無理な頼み事を引き受けさせて、相手を追い込んでしまうからです。そうならないために、普段から相手の能力を把握する分析力も必要です。(2)ファミリー型2つ目は、ファミリー型です。これは、ファミリー(家族)のような信頼関係を重んじるコミュニケーションタイプです。このような相手には、親密な人間関係を全面に出した頼み方が有効です。例えば、「やってくれるとうれしい」と気持ちを添えたり、「みんな順番でやってるの。やってないのはあなただけ(次はあなたの番)」と遠回しに伝えることです。人は大多数の人と同じことをしていたいという心理を利用しています(同調性)。また、最初に断られても、「やりたくないの?」「残念だわ」「あなたらしくないのね」「仕方ないわね」と逡巡しながら引き下がるそぶりを見せることです。すると、相手は「引き受けた方が良いかな?」と揺さぶられます。「押してだめなら引いてみる」という発想です。これは、あえて頼みを引き下げることで相手の断ることへの抵抗が出てくる心理を利用しています(心理的抵抗)。さらに、「この仕事とあの仕事、どっちが良い?」「この仕事、いつから始めるのが良い?」などと質問することです。これは、最初から二択に持ち込んだり(二択質問)、引き受けることを前提にしています(前提質問)。ちなみに、二択のうちの対抗選択肢は、「かませ犬」になりますので、引き受けにくそうなものが良いでしょう。注意点としては、「いつも私ばっかり」と思われないように、普段から他のメンバーとの分担のバランスを見極める分析力も必要です。(3)フラット型3つ目は、フラット型です。これは、フラット(対等)な協力関係を重んじるコミュニケーションタイプです。このような相手には、ビジョン(目標)を共有した仲間意識や役割意識を全面に出した頼み方が有効です。例えば、「クライアントの満足度を上げる目標のために、あなたの役割はこれ」「あなただからこそやってほしい」「あなたにしかできない」と情熱的に伝えることです。言い回しとしては、「この仕事をすることは可能?」と確認の形にすることで、相手の対等な関係に配慮していることを伝えられます。また、「クライアントさんの笑顔が目に浮かぶ」など、イメージが浮かびやすい例えを使うのも効果的です。さらに、「こういう仕事があるんだけど、この仕事のメリットって何だと思う?」と尋ねて、まず相手にメリットを聞き出して、その後に「じゃあやってみる?」と誘導することです。これは、良さをあえて考えさせて、良いと思い込ませることで、引き受けやすくなる心理を利用しています(自己説得法)。先ほどの二択質問との合わせ技としては、「この仕事とこの仕事はどっちが自分に合ってそう?」「そう思うのは何か理由がある?」という質問になります。注意点としては、普段から、相手のビジョンや好みをよく知り、ビジョンのすり合わせをしたり、役割意識を見いだす分析力も必要です。誰が頼む? ―相手が耳を傾けたくなる信頼感ブルは、一流のスタイリストをチームのメンバーにしています。そして、クライアントの身だしなみ、髪型、化粧の濃さまで、細かくチェックしています。陪審員の先入観がいかに判決に影響を及ぼすかをブルは熟知しています。また、弁護する代理人は、ある時はテレビで好感度の高い有名人、また別のある時は癒し系の女性が引き受けます。陪審員の好みやケースの内容によって、最も有利な代理人を選んでいます。2つ目のポイントは、「誰が頼む?」、つまり相手が耳を傾けたくなる信頼感です。ブルのように、私たちもこの信頼感を思う存分に発揮しましょう。信頼感は、大きく3つに分けることができます。(1)好意1つ目は、好意、好感度です。相手に「あの人の頼みなら」と思わせることです。相手によく思われている、少なくとも嫌われていないことです。そもそも嫌われているとこちらも分かっていたら、頼みにくいです。まず、自分が相手をよく思うことです。そのために、相手の良いところを探すことです。そして、相手をよく思っていることをアピールすることです。これは、好意を寄せられれば、お返しのように魅力を感じる心理を利用しています(魅力の返報性)。また、親近感を出すことです。そのために、共通点を探すことです。経歴、趣味、人間関係などで相手との共通点を見つけ出し、相手と「近い」ことをアピールすることです。これは、近かったり似ていれば、時間的にも肉体的にも経済的にも負担(コスト)が少なくて済むと感じる心理を利用しています(社会的交換理論)。さらに、相手の自尊心を高めることです。そのために、感謝を探すことです。「悩んでいるから聞いてほしい」とあえてこちらから相談を持ちかけ、「聞いてくれてありがとう」と相手に普段から感謝し、相手を頼りにしていることをアピールすることです。これは、不利な状況の人には助けたい、よくしてあげたいと感じる心理を利用しています(アンダードッグ効果)。(2)恩義2つ目は、恩義です。相手に「お返しをしなければ」「お返しをしたい」と思わせることです。普段から親切に接したり、丁寧に伝えることを通して相手を気に掛けたり心配することです。それが相手のお返しの気持ちにつながります。これは、頼み事をする時に、先に謝礼を出すと承諾が得られやすいことに似ています(事前謝礼法)。さらに、先ほどにも触れたように、こちらからあえて相談を持ちかけたり、小さな頼み事を普段からすることです。そうすることで、逆に相手からの相談や頼み事を引き受けやすくなり、お返しの気持ちを得やすくなります。これは、人は自分の経験や周りの状況を基準にして、行動を起こすかを決めるという心理を利用しています(参照点)。また、小さな頼み事については、相手から毎回承諾を得ることです。そうすることで、相手はそれまでの承諾に引きずられて、より大きな承諾をしやすくなります。これは、人は一貫した態度をとり続けたいという心理を利用しています(一貫性要求)。(3)権威3つ目は、権威です。相手に「上の人や他の人にも頼まれるからにはさすがに」「そこまでするなら」と思わせることです。つまり、「1人でだめなら、2人で押す」ということです。自分だけでなく、さらに上の上司や他の同僚にも協力をしてもらい、人数をかける、人数を増やしていくことです。「誰が頼む?」だけでなく、「誰と頼む?」ということも重要だということです。これは、頼む行為に対して労力(コスト)をかけている、その分大切にされているという心理を利用しています。また、人は大多数の意見に合わせたいという心理も利用しています(同調性)。何を頼む? ―納得できるプレゼンテーション能力ブルは、陪審員のプロフィールから、陪審員たちの知的レベルや知識レベルを分析します。ブル側の代理人には、そのレベルに合わせた言葉や表現をするよう指示します。また、例えば、ある陪審員が料理人なら、その人の前では話を料理に例えます。法廷で、ブルはいつも陪審員の表情やしぐさなどをちらちらと観察しています。例えば、陪審員が専門用語で上の空になっているなら、かみ砕いた言い回しや例えをするよう代理人に仕向けます。そして、オフィスには、本物の裁判の陪審員と同じプロフィールの模擬陪審員を集めて、徹底的にリハーサルとシミュレーションをしています。時には、8歳の子どもの模擬陪審員を集めて、模擬裁判を行い、弁論が子どもたちにも理解できるか確認しています。このように、陪審員の反応に合わせて、最も有利な弁論を展開しています。3つ目のポイントは、「何を頼む?」、つまり相手が納得できるプレゼンテーション能力です。ブルのように、私たちもこのプレゼンテーション能力を思う存分に発揮しましょう。今回は、相手から「この頼みなら」と思われるように、頼み事を限定するプレゼンテーションを考えてみましょう。そのポイントを3つあげてみましょう。(1)いつから1つ目は、いつからと開始日をなるべく遠い先に設定することです。これは、遠い先であればあるほど引き受けやすいからです。逆に、直前であればあるほど引き受けにくくなります。例えば、できるだけ前から頼み事の相談をして、あらかじめ承諾を得ておくことです。または、時間をかけて理解を得ることです。いわゆる根回しとも言えます。これは、遠い先であればあるほど負担(コスト)の見積もりが目減りする心理を利用してます(プロスペクト理論)。(2)いつまで2つ目は、いつまでと期間を限定することです。これは、短期間であればあるほど引き受けやすいからです。逆に、無期限で引き受けて納得が行かなかった場合、不快な思いがずっと続くリスクがあるため、引き受けにくくなります。例えば、「とりあえず1週間」とお試し期間を設けることです。納得が行かなくても、1週間限りであれば、引き受けやすいです。逆に、納得が行けば、その仕事に思い入れも沸いてきて、その後も続けてやりたいと思うでしょう。これは、ちょうどペットの仔犬を売りたい時、1週間だけお試し無料で客に引き渡し、1週間後に客が仔犬に愛着がわいてきたところで正式に購入してもらう販売テクニックに似ています(仔犬契約法)。(3)どれだけ3つ目は、どれだけと内容を限定することです。これは、頼む中身が限られていればいるほど引き受けやすいからです。逆に、曖昧で解釈によって無制限に頼み事が増える可能性があれば、引き受けにくくなります。貧乏くじを引くと思わせないことがポイントです。例えば、「これだけはやってもらう必要がある」と頼み事の内容をシンプルに限定することです(デッドライン・テクニック)。また、「どういう条件だったらできそう?」と逆提案を促し、相手に頼む中身を限定させることです。これは、NOと言い続ける人に対して効果的でしょう。頼むとは?進化心理学的に言えば、人間が、他の動物と決定的に違うことは、相手に頼まれたり頼んだりすることを通して、協力関係を築くこと、つまり社会脳を進化させたことです。そして、高度な社会を築き、文明を発展させました。そのためには、こちらが相手の気持ちを汲んで、信じてもらって、分かりやすく伝えることが重要になります。これが、まさに今回ご紹介した分析力、信頼感、プレゼンテーション能力です。医療の現場では、インフォームド・コンセント(説明と同意)の重要性はますます高まっています。これは、治療について医師が十分な説明をして患者から同意を得ることです。さらに、最近では、インフォームド・アセントも求められています。アセント(assent)とは、コンセント(consent)の同意よりも堅苦しい言い回しで、「合意」が近い訳になるでしょう。これは、同意の対象を、大人だけでなく、子どもにまで広げることです。例えば、小児がん、小児の注意欠如・多動症(ADHD)で、子どもにも分かりやすい説明をして、親だけでなく当事者の子どもからも同意を得ることです。患者の権利(リスボン宣言)だけでなく、子どもの権利(子どもの権利条約) への配慮もますます求められていると言えるでしょう。逆に言えば、医師が専門用語を並び立てて、患者に一方的に治療方針を説き伏せるのはもはや時代遅れであるということです。これは、かつてパターナリズム(父権主義)と呼ばれていました。また、学会、会議、講義の場で、原稿や教科書をロボットのようにただ読み上げることも時代遅れであると言えるでしょう。特に医師をはじめとする医療関係者は、今後ますます説明が求められます。ブルの手法は、裁判だけでなく、医療や教育のコミュニケーションにも、もっと広げて考えれば日常のコミュニケーションにも通じるものがあります。私たちが、誰かと協力して何かをしようとするとき、新しいことや大きなことであればあるほど、頼み事、頼まれ事が増えていくものです。そんな時、スムーズに思いが伝わり人を動かせていることこそ、まさにこのドラマのサブタイトルにある「心を操る」と言えるのではないでしょうか?1)法と心理「心理学は裁判員裁判に何ができるか」:日本評論社、20092)社会心理学:山岸俊男監修、新星出版社、20113)「人たらし」のブラック交渉術:内藤誼人、だいわ文庫、2009

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「旅行にいくと太る」という患者さん【Dr. 坂根の糖尿病外来NGワード】第19回

■外来NGワード「旅行では食べ過ぎないようにしないと!」(行動を責めてしまう)「そんな旅行をしないようにしなさい!」(患者の楽しみを奪ってしまう)「旅行で太った分、早く痩せないと…」(プレッシャーをかけてしまう)■解説 「旅行にいって太った」という患者さんに対して、「旅行では食べ過ぎないようにしないと!」と指導しても後の祭りです。「旅行にいくと太る」という患者さんには、「旅行くらい羽目を外してもいいだろう」とか、「せっかく旅行に来たんだから食べないと…」という心理が働いています。さらに、旅行では、朝はバイキング、バスの中ではおやつ、夜は豪華な懐石料理など、食の誘惑がたくさんあります。そういった患者さんの行動パターン(食べ放題で食べ過ぎる、バス移動で身体を動かさないなど)を一緒に分析してみましょう。逆に、太らない旅行ができる患者さんもいます。たとえば、遊園地で動き回り、園内の食べ物は高いため、あまり食べないとか。近年は、健康に配慮した旅行プランも提供されています。以前は好き嫌いがある人でも楽しめるよう、夕食は豪華でさまざまなものが出てきましたが、最近では、夕食を量より質で選べるコースがあるようです。そのような情報を患者さんに伝えながら、療養指導を上手に行いましょう。 ■患者さんとの会話でロールプレイ医師今度、旅行にいかれるのはいつですか?(次回の予定の確認)患者まだ、決めていないんですが、旅行にいくと太ってしまって…。医師そうですか。それでは、今日は旅行しても太らずに帰ってくる方法をお話ししましょうか。患者よろしくお願いします。医師まず、「太りやすい旅行」と「太りにくい旅行」があります。患者えっ、それはどういうことですか?(興味津々)医師太りやすい旅行は、朝からバイキングなどでいろいろなものを食べ過ぎる。患者それ、私です! いつもの朝食は軽めなのに、旅行だとご当地ものとか、ついたくさん食べてしまって…。医師ハハハ…。移動はバスで、仲間同士おやつを交換するとか。患者そうなんです。みんな持ち寄りで…。それと、お土産屋さんでさらに買って…。医師ハハハ…。それほど動いていないのに、昼も食べ放題。夜は豪華なごちそうを堪能する。患者まさに、そのとおりです。どうしたらいいですか?医師先日、旅行にいっても太らず、むしろ痩せて帰ってきた人がいました。患者どんな風にされたんですか?医師その人は…(太らない旅行についての解説が始まる)■医師へのお勧めの言葉「“太る旅行”と“太らない旅行”がありますよ!」■参考資料

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黄色靭帯骨化症〔OLF:ossification of ligamentum flavum〕

1 疾患概要■ 概念・定義脊柱は、脊椎骨が椎間板と椎間関節を介して上下に積み重なって構成されている。前縦靭帯と後縦靭帯が、頸椎から腰椎まで連続して脊椎骨と椎間板を連結し、前後左右にずれることを防いでいる。黄色靭帯は脊柱管内の椎弓の前面にあって、1椎間ごとに上下の脊椎骨を連結する。このうち、黄色靭帯および後縦靭帯が骨化すると、脊髄を圧迫して麻痺の原因となる。無症候性の骨化も多く、画像上骨化を認めるだけでは疾患として認めないという考え方もある。■ 疫学黄色靱帯骨化症(ossification of ligamentum flavum:OLF)は、全脊柱に発生するが、頸椎では組織学的には靱帯骨化症と異なり、靭帯内に石灰が沈着する石灰化症であることが多い。骨化の存在証明には単純X線所見による診断は不正確で、CT検査が必要である。MRI検査では脊髄の圧迫の有無を確認できるが、骨化か石灰化かの区別はしにくい。15歳より高年齢の患者で、撮影済みの胸部CT所見3,013例(男性1,752例、女性1,261例)を調査した結果では、胸椎の黄色靭帯骨化症は1,094例2,051椎間に認められた1)。平均年齢は66歳で、男性の38%、女性の34%に当たり、30歳以後はすべての年代で30~40%の頻度でみられた。また、高位別には第4胸椎/第5胸椎間と第10胸椎/第11胸椎間の二峰性のピークをなす。ただし、これは黄色靭帯骨化が胸椎にみられる頻度を示した研究であり、症状の有無は不明である。厚生労働省の特定疾患の登録者は、平成28年には5,290人であり、頸椎後縦靭帯骨化症の38,039人よりもかなり少ない。■ 病因脊柱靱帯骨化症の一部分症であり、厳密な原因は不明である。遺伝的な背景を持つ全身的な靭帯骨化傾向に、局所的かつ動的な機械的ストレスが加わって生じると考えられている。発症年齢は比較的高齢者に多いが、胸腰椎移行部に投球動作によってストレスが加わりやすい野球のピッチャーでは比較的若年の発症が認められる。病理学的には正常で80%の弾性線維と20%の膠原線維から構成される黄色靭帯において、膠原線維比率が増加し、軟骨組織の出現を認める。軟骨組織は周囲基質の石灰化を伴い、次第に骨化を形成するという内軟骨性骨化を来す。ただ、一部には膜性骨化を認めることもある2)。一方、黄色靭帯石灰化症は、変性した弾性線維内にピロリン酸カルシウムやハイドロキシアパタイトの結晶が腫瘤状に沈着して、脊髄・馬尾障害を生じる病態である3)。■ 症状頸椎黄色靭帯石灰化症や胸椎黄色靭帯骨化症では脊髄障害が出現する。初発症状として上下肢のしびれ、感覚障害のほか、脱力感、痛み、局所痛などが出現する。進行すると下肢のしびれや痙性、筋力低下などによる歩行障害が生じ、日常生活に障害を来す。麻痺が高度になれば横断性脊髄麻痺となり、膀胱直腸障害も出現する。腰椎でも黄色靭帯骨化症が発生すれば、腰部脊柱管狭窄症による間欠跛行と同じように、歩行による下肢痛やしびれの増強がみられる。神経学的には頸椎や胸椎の脊髄障害では下肢腱反射の亢進と感覚障害が生じるが、筋力は比較的保たれることが多い。胸腰椎移行部の脊髄円錐付近で脊髄が圧迫されると、腱反射低下や膀胱直腸障害、筋萎縮を来すことがある。■ 分類骨化は、横断面では多くの場合にはもとの黄色靭帯の表面に沿って発生し、脊柱管を狭める(図1)。まれに正中部にも発生する。矢状面(側面)では黄色靭帯骨化は脊柱管内に大きく突出し、脊髄圧迫を来す(図2)。現時点ではコンセンサスを得ている形態分類はない。画像を拡大する画像を拡大する■ 予後いったん脊髄症状が出現すると自然回復の可能性は低く、進行性に悪化する。転倒などの軽微な外傷で、急に麻痺の発生や増悪を来すことがあり、早急に手術を行う必要がある。しかし、神経症状なしに、たまたま見つかった骨化は経過を観察してもよい。予防手術は一般的に行われることはなく、手術は下肢神経症状が出たときに考慮する。ただし、症状がなくても脊柱靱帯骨化症の一部分の病気と考えられるので頸椎、胸椎、腰椎の画像検査が勧められる。骨化症が存在することが判明すれば、定期的な画像検査を行ったほうがよい。2 診断 (検査・鑑別診断も含む)指定難病としての診断基準は次のとおりである。診断基準黄色靱帯骨化症1.主要項目1) 自覚症状ならびに身体所見(1)四肢・躯幹のしびれ、痛み、感覚障害(2)四肢・躯幹の運動障害(3)膀胱直腸障害(4)脊柱の可動域制限(5)四肢の腱反射異常(6)四肢の病的反射2) 血液・生化学検査所見一般に異常を認めない。3) 画像所見(1)単純X線側面像で、椎間孔後縁に嘴状・塊状に突出する黄色靱帯の骨化像がみられる。(2)CT脊柱管内に黄色靭帯の骨化がみられる。(3)MRI靱帯骨化巣による脊髄圧迫がみられる。2.鑑別診断強直性脊椎炎、変形性脊椎症、強直性脊椎骨増殖症、脊柱管狭窄症、椎間板ヘルニア、脊柱奇形、脊椎・脊髄腫瘍、運動ニューロン疾患、痙性脊髄麻痺(家族性痙性対麻痺)、多発ニューロパチー、脊髄炎、末梢神経障害、筋疾患、脊髄小脳変性症、脳血管障害、その他。3.診断画像所見に加え、1.に示した自覚症状ならびに身体所見が認められ、それが靱帯骨化と因果関係があるとされる場合、本症と診断する。4.特定疾患治療研究事業の対象範囲下記の(1)、(2)の項目を満たすものを認定対象とする。(1)画像所見で黄色靭帯骨化が証明され、しかもそれが神経障害の原因となって、日常生活上支障となる著しい運動機能障害を伴うもの。(2)運動機能障害は、日本整形外科学会頸部脊椎症性脊髄症治療成績判定基準(表)の上肢運動機能 Iと下肢運動機能 IIで評価・認定する。頸髄症:I 上肢運動機能、II 下肢運動機能のいずれかが2点以下(ただし、I、IIの合計点が7点でも手術治療を行う場合は認める)胸髄症あるいは腰髄症:II 下肢運動の評価項目が2点以下(ただし、3点でも手術治療を行う場合は認める)表 日本整形外科学会頸部脊椎症性脊椎症治療成績判定基準(抜粋)I 上肢運動機能0.箸又はスプーンのいずれを用いても自力では食事をすることができない。1.スプーンを用いて自力で食事ができるが、箸ではできない。2.不自由ではあるが、箸を用いて食事ができる。3.箸を用いて日常食事をしているが、ぎこちない。4.正常注1きき手でない側については、ひもむすび、ボタンかけなどを参考とする。注2スプーンは市販品を指し、固定用バンド、特殊なグリップなどを使用しない場合をいう。II 下肢運動機能0.歩行できない1.平地でも杖又は支持を必要とする。2.地では杖又は支持を必要としないが、階段ではこれらを要する。3.平地・階段ともに杖又は支持を必要としないが、ぎこちない。4.正常注1平地とは、室内又はよく舗装された平坦な道路を指す。注2支持とは、人による介助、手すり、つかまり歩行の支えなどをいう。3 治療 (治験中・研究中のものも含む)症状が局所痛など軽い場合は、薬物療法などで経過をみるが、脊髄症状が明らかな症例には手術を勧める。椎弓を切除して骨化を摘出することで、神経組織の圧迫を解除する。骨化を摘出することで椎間関節が失われる場合には、後方固定術を追加する。4 今後の展望後縦靭帯骨化症に関しては、疾患関連遺伝子に関する研究が進んでいるが、黄色靭帯骨化症に限定した遺伝的研究はない。今後は、関連遺伝子の機能解析を進めることにより、骨化形成を阻害する薬剤の開発が望まれる。5 主たる診療科脊椎脊髄病に精通した整形外科または脳神経外科※ 医療機関によって診療科目の区分は異なることがあります。6 参考になるサイト(公的助成情報、患者会情報など)診療、研究に関する情報難病情報センター 黄色靭帯骨化症(一般利用者向けと医療従事者向けのまとまった情報)日本整形外科学会 後縦靱帯骨化症・黄色靭帯骨化症(一般利用者向けと医療従事者向けのまとまった情報)1)Mori K, et al. Spine. 2014;39:394-399.2)吉田宗人. 脊椎脊髄. 1998;11:491-497.3)山室健一ほか. 脊椎脊髄. 2007;20:125-130.公開履歴初回2018年07月10日

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意外と取れてる後発品加算【早耳うさこの薬局がざわつくニュース】第4回

2018年4月の調剤報酬改定から、後発医薬品調剤体制加算の算定基準や点数が変更になりました。ほかの薬局はどのくらい加算が取れているのか気になるところではないでしょうか。改定後の加算状況が報じられましたので、ご紹介します。2018年度調剤報酬改定で数量シェアの基準を引き上げ、2段階から3段階評価に切り替えた、薬局の「後発品調剤体制加算」について、(中略)全国の50%(2万8,923店舗)がいずれかの加算を算定していることがわかった。昨年7月時点では、全国の薬局の約63%(約3万7,000店舗)が算定していたが、その後の伸びも踏まえると、改定前後で約1万店舗が加算算定から“脱落”した格好だ。(2018年6月28日付 RISFAX)前回の算定基準では、加算1と加算2のどちらかを算定している薬局は約63%でしたが、今回の改定によって加算を算定する薬局が50%に減ったということで、この記事では加算から脱落した薬局の多さを強調しています。しかし、私個人としては、思っていたよりも加算を算定することができた薬局が多いなという印象です。17%の薬局が新たに後発医薬品使用割合75%を達成後発医薬品調剤体制加算に求められる後発医薬品使用割合は、2016年改定(2018年3月末まで)では加算1が「65%以上」で18点、加算2が「75%以上」で22点でした。それが2018年度の改定では、点数は同じままで加算1が「75%以上」、加算2が「80%以上」に引き上げられ、さらにその上に加算3として「85%以上」の26点が新設されています。低い基準を打ち切り、高い基準を新設することでより後発医薬品の使用を促進させようという意図がはっきりわかります。この算定基準の引き上げが公表されたとき、かなり厳しいという印象を受けたことを今でも覚えています。前述のとおり、今回75%以上を達成し、1~3のいずれかの加算を算定した薬局は全体の約50%でしたが、前回の算定基準で75%以上の加算2を算定した薬局は33%でした。このことから、その差である約17%の薬局、つまり全国の薬局約5万5,000店舗のうち約9,000超の薬局が後発医薬品の使用割合を増やし、新たに加算を算定できるようになったと考えられます。高いハードルであっても地道な努力によって使用割合を達成した薬局がこれほど多いということは、少し勇気をもらえる事実ではないでしょうか。後発医薬品の使用可否は医師や患者さんの意向も大きく、薬剤師だけではどうしようもないこともあります。しかし、手をこまねいているのではなく、先発医薬品から薬剤の味や使いやすさなどが改良されている後発医薬品もあるので、積極的に患者さんのメリットを紹介してみてはいかがでしょうか。今年4月から病院やクリニックの外来処方箋に対する「外来後発医薬品使用体制加算」も2段階から3段階に改められたのをネタに、医師や事務の方とお話ししてもいいかもしれません。

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近視眼患者の緑内障鑑別にSD-OCTが有益

 韓国・ソウル大学のSung Uk Baek氏らは、近視眼患者における緑内障の診断精度向上のために開発した、スペクトラルドメイン光干渉断層計(SD-OCT)の局所パラメータを用いた新しいスコアリングシステムが、近視患者の健康な眼と緑内障の鑑別に有用であることを示した。著者は、「近視眼患者の緑内障発見のため、SD-OCTによるマルチ局所パラメータの使用は意義がある」とまとめている。Ophthalmology誌オンライン版2018年6月7日号掲載の報告。 研究グループは、新たに開発したスコアリングシステムの緑内障診断能の検証を目的とした横断研究を行った。対象は、強度近視175眼(等価球面度数[SE]<-6.0Dまたは眼軸長>26.0mm)を含む、計517例(517眼 SE<-1.0Dまたは眼軸長>24.0mm)で、トレーニングテスト群(241眼)とバリデーションテスト群(276眼)の2群に分け検証した。 網膜神経線維層(RNFL)の異常な形態的パターン(大きさ、形、位置、および偏位と厚みマップの一致)、ならびに神経節細胞層+内網状層(GCIPL)の異常な形態的パターン(大きさ、形、位置、色調、マップの一致、step sign)に基づき、RNFLとGCIPLの局所的兆候を抽出した。RNFLおよびGCIPLの異常は、近視眼患者の緑内障における偏位と厚みマップにおいて高い尤度を示したものとした。診断スコアはトレーニングセットを使用し、感度、特異度、陽性尤度比(PLR)それぞれの診断兆候に従って編集された。さらに、ROC曲線下面積(AUC)を用いて、OCTで得られたパラメータとバリデーションテスト群のスコアリングシステムを比較した。 主要評価項目は、AUCで検証した新しいスコアリングシステムの診断精度であった。 主な結果は以下のとおり。・RNFLとGCIPLの全パラメータの中で、診断精度はGCIPLの厚みマップにおける耳側半視野非対称の存在(PLR:5.98)が最も高く、次いでRNFL欠損の位置(PLR:5.79)、GCIPL欠損の色調(PLR:5.04)の順であった。・近視眼における局所スコアリングシステムのAUCは0.979で、下方RNFL厚パラメータ(0.895、p<0.001)および平均RNFL厚パラメータ(0.894、p<0.001)より有意に高かった。・強度近視眼においても、スコアリングシステム(AUC:0.983)はRNFLおよびGCIPLの厚パラメータより診断精度が高いことが示された(すべてp<0.001)。

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乳がん女性、飲酒者で無発症生存率が高い?

 乳がん診断後の女性の飲酒と乳がん無発症生存(breast cancer-free survival)の関連を調べた米国・フロリダ大学のAllison Kowalski氏らの研究で、アジュバントホルモン療法の有無に関係なく、飲酒者で無発症生存率が高いことが報告された。Journal of Breast Cancer誌2018年6月号に掲載。 飲酒は乳がんリスクを増加させるが、乳がん診断後の生存との関連におけるこれまでの知見は一貫していない。さらに、これらの関連がアジュバントホルモン療法の有無によって異なるかどうかは不明である。本研究では、モフィットがんセンターで2007~12年に原発性乳がんと診断された女性1,399例に、診断される前の年の飲酒量を調査した。腫瘍特性や乳がん治療、結果についてはモフィットがん登録から入手した。潜在的な交絡因子の調整後、アジュバントホルモン療法の有無別にCox比例ハザードモデルを用いて関連を調べた。 主な結果は以下のとおり。・すべての患者でみると、飲酒者において乳がん無発症生存率が有意に高かった(非飲酒者に対するハザード比[HR]:0.77、95%信頼区間[CI]:0.65~0.92)。・アジュバントホルモン療法を受けていない女性では、多量飲酒者は非飲酒者より有意に乳がん無発症生存率が高かった(HR:0.63、95%CI:0.43~0.93)。・アジュバントホルモン療法を受けている女性では、飲酒者は非飲酒者より乳がん無発症生存率が高かった(適度な飲酒者のHR:0.69、95%CI:0.51~0.93、多量飲酒者のHR:0.74、95%CI:0.57~0.96、飲酒者すべてのHR:0.71、95%CI:0.57~0.87)。・飲酒とアジュバントホルモン療法との間に、有意な相互作用はなかった(相互作用のp:非飲酒・飲酒での層別解析で0.54、非飲酒・適度な飲酒・大量飲酒での層別解析で0.34)。

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発作性夜間ヘモグロビン尿症治療薬「ALXN1210」、欧州で承認申請

 米国・アレクシオン ファーマシューティカルズは6月28日、発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)治療薬ALXN1210について、欧州医薬品庁(EMA)へ承認申請を行ったことを発表した。 PNHは、慢性かつ進行性の、生命を脅かす恐れのあるまれな消耗性の血液疾患。免疫系の構成要素である補体の機能が慢性的にコントロールできなくなることで溶血が引き起こされ、その結果、進行性の貧血、疲労、息切れなどが生じることがある。慢性溶血で最も深刻な結果は血栓症で、重要臓器の損傷によって、早期死亡に至ることもある。 ALXN1210は、終末補体カスケードのC5タンパク質を阻害することで作用する長時間作用型抗C5抗体であり、米国と欧州(EU)ではPNH患者の治療薬として希少疾病用医薬品指定を取得している。補体阻害薬の治療経験がないPNH患者と、エクリズマブ(商品名:ソリリス)の治療で安定していたPNH患者を対象とした第III相臨床試験において、8週間隔で静脈内投与するALXN1210は、2週間隔で静脈内投与するエクリズマブに対して非劣性を示し、すべての主要評価項目と主要な副次評価項目の数値においても、ALXN1210でより好ましい結果となったという。 また、ALXN1210は、6月19日に米国食品医薬品局(FDA)に対しても承認申請を行っており、優先審査保証の適用により、8ヵ月の迅速審査に指定されている。日本においても、今年下半期の承認申請を予定している。 なお同剤は、現在、補体阻害薬の治療経験がない非典型溶血性尿毒症症候群(aHUS)の患者を対象とした、8週間隔の静脈内投与が行われる第III相臨床試験においても評価が行われている。■参考アレクシオンファーマ合同会社プレスリリース

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統合失調症患者における自殺のリスク因子に関するメタ解析

 統合失調症患者の自殺に関連する生涯リスクは、自殺で5%、自殺企図では25~50%といわれている。米国・テキサス大学健康科学センター ヒューストン校のRyan Michael Cassidy氏らは、統合失調症患者の自殺率に関連するリスク因子を明らかにするため、メタ解析を実施した。Schizophrenia bulletin誌2018年6月6日号の報告。 PubMed、Web of Science、EMBASEより検索を行い、参考文献リストについても併せて検索を行った。自殺念慮または自殺企図を有する統合失調症患者、自殺していない患者との比較を報告した研究を選択基準とした。また、補足分析としてコホート研究のメタ解析も行った。 主な結果は以下のとおり。・分析対象として、96研究、8万488例が抽出された。・自殺念慮を有する統合失調症患者では、抑うつ症状が重く(p<0.0001)、PANSS総スコアが高く(p<0.0001)、精神科入院回数が多かった(p<0.0001)。・自殺企図との関連に最も一致した変数は、以下であった。 ●飲酒歴(p=0.0001) ●精神医学的疾患の家族歴(p<0.0001) ●身体合併症(p<0.0001) ●うつ病歴(p<0.0001) ●自殺の家族歴(p<0.0001) ●薬物使用歴(p=0.0024) ●喫煙歴(p=0.0034) ●白人(p=0.0022) ●抑うつ症状(p<0.0001)・最初の2項目(飲酒歴、精神医学的疾患の家族歴)は、コホート研究のメタ解析においても有意な差が認められた。・自殺との関連に最も一致した変数は、以下であった。 ●男性(p=0.0005) ●自殺企図歴(p<0.0001) ●若年(p=0.0266) ●高い知能指数(p<0.0001) ●治療アドヒアランスの不良(p<0.0001) ●絶望状態(p<0.0001)・最初の3項目(男性、自殺企図歴、若年)は、コホート研究のメタ解析においても有意な差が認められた。 著者らは「本調査結果は、将来の自殺の予防戦略において役立つであろう。今後の研究では、多変量予測分析法を用いて上記の因子を組み合わせることで、統合失調症における自殺率を客観的に層別化することが可能となるであろう」としている。■関連記事日本人統合失調症患者の自殺、そのリスク因子は:札幌医大統合失調症の自殺にプロラクチンは関連するのか日本成人の自殺予防に有効なスクリーニング介入:青森県立保健大

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