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016)カルテに星印の真相【Dr.デルぽんの診察室観察日記】

第16回 カルテに星印の真相しがない皮膚科勤務医デルぽんです☆ちょっとやっかいな患者さん、どこの病院にも訪れますよね~。クレーマー気質で文句が多かったり、病院側とトラブルを起こした過去を持っていたり、etc…そんな「要注意」な患者さんには、スタッフ間の情報共有のため、ご本人には気付かれないように、カルテの名前の横にマークが付けられていたりします。赤丸もしくは星マークが使われることが多いのですが、このマークは、問題を起こすたびに1つ2つと増えていきます! 見たことがあるなかでは三ツ星が最高ですが、そんな三ツ星の患者さんも、医師の前では意外と大人しい…ということがあります。医師以外の医療従事者には強く出て、事務や看護師などと揉めた過去をもつ人がこのパターンです。もちろん、医師に向かってガンガン来るタイプの患者さんもいらっしゃいます。何もトラブルが起きないのが1番ですが、いろんな人がいる以上、トラブルは避けて通れないのかな~と思いつつ、なるべく穏便にやり過ごしたい! と願う、小心者のデルぽんなのでした☆ちなみに、電子カルテだと、紙カルテのようにはいきません!電子カルテの場合、診療録にまぎれて、それとなく注意書きがしてあったり、メモ(付箋)機能を使って申し送りがあったりなど…。いずれにしても、記載は直接的な表現になってしまうので、このように小回りが利くのは、やっぱり紙カルテならではかなぁと思います。それでは、また~!

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ペリー症候群〔Perry syndrome〕

1 疾患概要■ 概念・定義ペリー症候群は、パーキンソニズム、うつ・アパシー、原因不明の体重減少、中枢性呼吸障害を来す常染色体優性の家族性パーキンソン病である。ペリー症候群はDCTN1遺伝子が原因遺伝子であり、病理学的にはTAR DNA-binding protein 43(TDP-43)プロテイノパチーに分類される1,2)。■ 疫学ペリー症候群は、世界でこれまでに20家系を超える報告があり、世界中に分布しているが、わが国からは5家系の報告がある。うち4家系は九州にみられるが、それぞれの変異は異なる。他の家族性パーキンソン病と比較しても、まれな疾患である。■ 病因ペリー症候群は、DCTN1遺伝子が原因遺伝子であり、DCTN1はダイナクチン複合体の最も大きなサブユニットであるp150gluedをコードする。ダイナクチン複合体は微小管に沿って細胞内輸送を行い、ペリー症候群の遺伝子変異はp150gluedの微小管結合部位あるいはその近傍に認める1)。培養細胞研究ではペリー症候群遺伝子変異を過剰発現させた細胞で微小管結合能低下が報告されている3)。病理学的検討によりパーキンソニズムは黒質のドパミン神経細胞脱落と、うつは縫線核や青斑核の神経細胞脱落と、中枢性呼吸障害は延髄腹外側のpre-Botzinger complex(注:Botzingerのoはウムラウトが付く)の神経細胞脱落との関連が報告されている4,5)。体重減少については、視床下部の神経細胞減少との関連の可能性が報告されている4)。ペリー症候群はTDP-43プロテイノパチーに分類されるが、筋萎縮性側索硬化症や前頭側頭型認知症とはTDP-43凝集体の分布が異なり、ペリー症候群では脳幹部、基底核に局在するTDP-43病理がみられる。また、TDP-43凝集体は、neuronal cytoplasmic inclusions(NCIs)、neuronal intranuclear inclusions(NIIs)、dystrophic neurites(DNs)、axonal spheroids、oligodendroglial cytoplasmic inclusions(GCIs)、perivascular astrocytic inclusions(PVIs)に分類され、筋萎縮性側索硬化症や前頭側頭型認知症ではNCIsやGCIsが多くみられるが、ペリー症候群ではNCIsやDNs、PVIsが多くみられる2)。ペリー症候群のTDP-43凝集体の電子顕微鏡像も筋萎縮性側索硬化症や前頭側頭型認知症とは異なり、アルツハイマー病に類似している。筆者らの検討では、ペリー症候群脳ではさらにダイナクチン蛋白凝集もみられたが、これらは筋萎縮性側索硬化症や前頭側頭型認知症ではみられなかった2)。以上よりペリー症候群は、筋萎縮性側索硬化症や前頭側頭型認知症とは病理学的特徴が異なり、新たなTDP-43プロテイノパチーといえる。■ 症状・予後ペリー症候群は、パーキンソニズム、うつ・アパシー、原因不明の体重減少、中枢性呼吸障害の4徴候が特徴である。ペリー症候群は、孤発性パーキンソン病と比較して若年発症で経過が早く、わが国のペリー症候群の発症年齢は48歳前後で(範囲:35~70歳)、罹患期間が約5年(範囲:2~12年)である。筋強剛、動作緩慢、姿勢保持障害がみられ、体重は半年単位で10kg以上の減少がみられる症例が多い。うつやアパシーが高頻度でみられ、うつは重症であることが多い。睡眠障害の合併もみられ、不眠、中途覚醒の頻度が多い。夜間に呼吸不全に陥る症例が多く、死亡原因は呼吸不全、肺炎、自殺、突然死などである。認知機能障害や前頭葉症状、自律神経障害、嚥下障害、垂直性の眼球運動制限などの眼球運動障害の報告もある1)。これまでの家系報告では家系間において類似した臨床症状、臨床経過を呈すると報告されてきたが、大牟田家系(F52L変異)では他の家系と比較し、発症年齢が高く、進行も緩徐である1,3)。2 診断 (検査・鑑別診断も含む)■ 検査頭部MRIで特異的な所見を示さないことが多いが、進行期に前頭葉萎縮を示す症例や脳血流SPECT検査で前頭葉に血流低下を認める症例もある1)。ドパミントランスポーターシンチグラフィやMIBG心筋シンチグラフィーでの取り込み低下の報告もある1,3)。■ 遺伝学的検査2009年に筆者らとメイヨー・クリニック(米国)のグループによりDCTN1原因遺伝子変異が発見され、現在までに9つの遺伝子変異(p.F52L、p.K56R、p.G67D、p.G71A、p.G71E、p.G71R、p.T72P、p.Q74P、p.Y78C)が報告されている。ペリー症候群の診断においてDCTN1遺伝子変異の検出が必要であるが、遺伝学的検査施行に先立って遺伝カウンセリングを行う必要がある。■ 鑑別診断他の遺伝性パーキンソン病や進行性核上性麻痺、MAPT変異を伴う前頭側頭葉変性症などが鑑別となる。病初期においては孤発性パーキンソン病と鑑別が困難な症例も存在する1,3)。垂直性眼球運動障害を呈するペリー症候群患者の症例もあり、進行性核上性麻痺との鑑別が必要である1)。わが国から、MAPT変異を伴う前頭側頭葉変性症患者で、ペリー症候群患者でみられる4徴候を呈した症例が報告されたが、剖検脳ではTDP-43病理はみられなかった6)。■ 診断基準筆者らは診断基準を作成した1)。作成した診断基準を次に示す。確実例は、(1)パーキンソニズムとパーキンソニズムの家族歴または中枢性の低換気や無呼吸の家族歴を伴い、DCTN1遺伝子変異を認める症例、(2)ペリー症候群の4徴候を認め、DCTN1遺伝子変異を認める症例、(3)ペリー症候群の4徴候を認め、神経病理学的検討で黒質の神経細胞死とTDP-43病理を認める症例である。ただし、DCTN1遺伝子変異以外の遺伝子変異がみられる場合は、黒質の神経細胞死とTDP-43病理を認めること、神経病理で他の神経変性疾患に特徴的な所見がみられた場合は、DCTN1遺伝子変異を検出する必要がある。ペリー症候群診断基準1)(A 症状)(主要症状(家族歴を含む)1)パーキンソニズム(動作緩慢、筋強剛、姿勢時振戦を含む振戦、姿勢保持障害のうち2つ以上の症状)2)うつまたはアパシー3)低換気や無呼吸などの呼吸障害(心疾患や呼吸器疾患に伴わない症状)4)原因不明の体重減少5)パーキンソニズムの家族歴または中枢性の低換気や無呼吸の家族歴支持症状1)5年以内の急速な症状の進行2)50歳未満の発症B 検査項目(遺伝子変異および病理所見)1)DCTN1遺伝子変異2)神経病理学的検討で黒質の神経細胞死とTDP-43病理(主に脳幹や基底核の神経細胞質内のTDP-43陽性の凝集体、神経細胞核やグリア細胞にTDP-43陽性凝集体が認められる)C 参考項目症状1)認知機能障害2)前頭葉症状3)眼球運動障害(垂直性の眼球運動制限など)4)自律神経障害5)睡眠障害検査所見1)頭部MRI/CTは正常もしくは前頭側頭葉の萎縮2)脳ドパミントランスポーターシンチグラフィで線条体への取り込み低下3)MIBG心筋シンチグラフィーで心筋への取り込み低下4)脳血流シンチグラフィーで前頭側頭葉の血流低下D 鑑別診断パーキンソン病、進行性核上性麻痺、MAPT変異を伴う前頭側頭葉変性症など<診断のカテゴリー>・確実1)主要症状の1)パーキンソニズムと5)パーキンソニズムの家族歴または中枢性の低換気や無呼吸の家族歴を伴い、検査項目の1)DCTN1遺伝子変異を認めること。2)主要症状の1)パーキンソニズム、2)うつまたはアパシー、3)低換気や無呼吸などの呼吸障害、4)原因不明の体重減少を伴い、検査項目の1)DCTN1遺伝子変異を認めるか、2)神経病理学的検討で黒質の神経細胞死とTDP-43病理を認めること。※DCTN1遺伝子変異以外の遺伝子変異もしくは神経病理で他の神経変性疾患に特徴的な所見がみられた場合は、検査項目の1)DCTN1遺伝子変異を認めるか、2)神経病理学的検討で黒質の神経細胞死とTDP-43病理を認めることの両方の基準を満たす必要がある。・ほぼ確実主要症状のすべての項目を満たす。・可能性がある主要症状の1)パーキンソニズムと5)パーキンソニズムの家族歴または中枢性の低換気や無呼吸の家族歴を伴い、支持症状の1)5年以内の急速な症状の進行または2)50歳未満の発症を認めること。3 治療 (治験中・研究中のものも含む)L-dopa治療効果はほぼ全例にみられるが、孤発性パーキンソン病と比較して効果は乏しく、早期に運動合併症がみられる。孤発性パーキンソン病と同様にpundingや衝動制御障害の報告もある1)。うつに対して抗うつ薬などの薬物療法が考慮されるが効果は乏しい1)。中枢性呼吸障害に対しては、人工呼吸器管理が必要である。ペリー症候群患者で横隔膜ペーシングを導入した報告があり1)、人工呼吸器装着を回避できる画期的な治療法となる可能性がある。4 今後の展望ペリー症候群はパーキンソニズム、うつ・アパシー、原因不明の体重減少、中枢性呼吸障害の4徴候がみられ、DCTN1遺伝子が原因遺伝子で、病理学的にはTDP-43プロテイノパチーに分類される。筆者らは前述のようにペリー症候群の診断基準を作成し、臨床、病理、遺伝学的疾患概念としてペリー病への名称変更を提唱した1)。5 主たる診療科神経内科※ 医療機関によって診療科目の区分は異なることがあります。6 参考になるサイト(公的助成情報、患者会情報など)診療、研究に関する情報難病情報センター ペリー症候群(一般利用者向けと医療従事者向けのまとまった情報)1)Mishima T,et al. J Neurol Neurosurg Psychiatry. 2018;89:482-487.2)Mishima T, et al. J Neuropathol Exp Neurol. 2017;76:676-682.3)Araki E, et al. Mov Disord. 2014;29:1201-1204.4)Wider C, et al. Parkinsonism Relat Disord. 2009;15:281-286.5)Tsuboi Y, et al. Acta Neuropathol. 2008;115:263-268.6)Omoto M, et al. Neurology. 2012;78:762-764.公開履歴初回2018年07月24日

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製薬会社からのお弁当が禁止になる日は近い!?【早耳うさこの薬局がざわつくニュース】第5回

製薬会社のMRさんなどが病院や薬局で説明会を行う際にお弁当を提供してもらった、という経験は医療者であれば一度はあるかと思います。そのお弁当に関して、新たな動きがありそうです。メーカー公取協(医療用医薬品製造販売業公正取引協議会)が、医局など医療関係者向けに行う自社医薬品説明会での弁当の提供について、公正競争規約で禁止する方向で検討に着手していることが、複数の関係者への取材でわかった。「説明会に参加していない人の分も弁当を提供」するなど、不適切な事例が後を絶たないことが理由のようだ。(RISFAX 2018年7月12日付)現在、説明会の開催時間が食事時間帯の場合、お弁当などの提供は認められています。この記事によると、午後の遅い時刻に説明会を開催したにもかかわらず、昼食時前にお弁当を提供した事例や、実際には説明会を実施していないにもかかわらずお弁当だけを提供した、参加していないスタッフのお弁当まで提供した、などの不適切な事例が複数報告されているそうです。適正使用情報の提供が目的なのではなく、お弁当の提供が目的になっていると思われても仕方ありません。度が過ぎれば公正な競争が妨げられる恐れがあると、メーカー公取協は問題視しているのでしょう。これまでも製薬会社から医療者に提供する物品や接待などのサービスは過剰であるとして、問題視されてきました。製薬業界の自主規制のための団体であるメーカー公取協がたびたび規制を見直し、接待が原則不可になりました。その際にお弁当に関しても問題になり、業界内で新たに「自社医薬品の説明会に伴う茶菓・弁当は1人単価3,000円を上限とする」という自主規制が設けられています。お弁当の質でMRの良しあしが決まる!なんて思っている医療者はいないと思いますが、医療者側がお弁当のお店や内容を指定していた、なんて話もちらほら耳にします。説明会とは本来、製薬会社の担当者が医療者に医薬品の適正使用情報を提供する場です。説明会が食事時間に重なった場合に、お弁当とお茶を準備してもらっていたのは、忙しい医療者の時間を割いていることへの気遣いだったと思われます。今回の事例のように「お弁当だけ昼前に届けていた」などは受け取る医療者側のモラルにも問題があるのではないでしょうか。私個人としては、製薬会社は医薬品およびガイドラインなどの情報をたくさん持っているので、お弁当はなくても説明会はどんどん実施したほうがいいと思っています。説明会時のお弁当の提供は大変助かることではありますが、医療業界では当たり前とされている常識を見直す時期に来ていることは間違いありません。お弁当がなくなったので説明会参加者が激減した…なんてことにならなければいいのですが。

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うつ病と勃起不全に関するメタ解析

 うつ病は勃起不全(ED)のリスクを増加させるといわれているが、他の研究では関連が認められないとの報告もある。また、EDがうつ病リスクを増加させるとの報告もある。中国・華中科技大学のQian Liu氏らは、うつ病とEDとの関連を評価したすべての研究を特定して定量的に統合し、観察された関連性の差異についての要因を調査するため、検討を行った。The journal of sexual medicine誌オンライン版2018年6月27日号の報告。 システマティックレビュー、メタ解析を実施した。2017年10月までに、うつ病とEDとの関連を評価した研究を、MEDLINE、Ovid Embase、Cochrane Libraryより検索を行った。研究は、患者母集団または問題、介入、比較、アウトカム、設定(PICOS:Patient Population or Problem, Intervention, Comparison, Outcomes, and Setting)の包括基準にのっとり実施した。オッズ比(OR)はエフェクトサイズとみなし、試験間の異質性はI2統計を用いて評価した。 主な結果は以下のとおり。・49件の文献が抽出された。・うつ病とEDリスクとの関連を評価した研究のプールされたORは、1.39(95%CI:1.35~1.42、48研究、46文献)であった。・大きな異質性(I2=93.6%)が観察されたが、サブグループ解析では、研究デザイン、合併症、ED評価、うつ病評価、元のエフェクトサイズの要因などの変化の結果である可能性が示唆された。・有意な出版バイアスは観察されず(p=0.315)、単一研究を排除することにより全体のエフェクトサイズは変化しなかった。・EDとうつ病リスクを評価した研究のプールされたORは、2.92(95%CI:2.37~3.60、6研究、5文献)であった。・有意な異質性(p<0.257、I2=23.5%)および出版バイアス(p=0.260)は観察されなかった。 著者らは「ED患者では、日常的にうつ病のスクリーニングを実施すべきであり、うつ病患者では、EDの評価を行うべきである」としている。■関連記事アジアの勃起障害患者、うつ発症に注意が必要抗精神病薬誘発性持続勃起症への対処はうつ病や身体活動と精液の質との関連

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白内障手術で、高齢者の交通事故が減少!?

 白内障は、世界的に最も一般的な視力障害の原因であり、重大な交通事故のリスクを増加させる可能性がある。しかし、白内障の手術が、患者による交通事故を減少させるかはわかっていない。カナダ・トロント大学のMatthew B. Schlenker氏らは、最初の片眼の白内障手術(ほとんどの患者はすぐにもう片方の眼も施術)を受けた地域住民の患者を対象に、個々においてセルフマッチングクロスオーバー曝露研究を行い、白内障手術が術後患者における重大な交通事故誘発のリスクを、わずかに減少させることを明らかにした。著者は、「このことは死亡率、罹患率および社会的コストに対して潜在的な影響があると考えられる」とまとめている。JAMA Ophthalmology誌オンライン版2018年6月28日号掲載の報告。 研究グループは、白内障の手術が、患者の運転による重大な交通事故を減少させるかを縦断的に解析した。 研究期間は2006年4月1日~2016年3月31日。カナダ・オンタリオ州に在住で白内障手術を受けた65歳以上の治療継続患者55万9,546例を対象とし、患者自身の運転による交通事故での救急受診について調査した。 主な結果は以下のとおり。・解析対象55万9,546例は、平均年齢(±SD)76(±6)歳、女性58%(32万6,065例)で、そのうち86%(48万1,847例)が都市部に居住していた。・交通事故は、3.5年のベースライン期間中に計4,680件(2.36件/1,000人年当たり)、その後の1年間で計1,200件(2.14件/1,000人年当たり)が発生していたが、白内障の手術を受けることで1,000人年当たり0.22件の減少が認められた(オッズ比[OR]:0.91、95%信頼区間[CI]:0.84~0.97、p=0.004)。また、この相対的減少には、多様な特徴を有する患者が含まれていた。・患者が同乗者であった場合の交通事故(OR:1.03、95%CI:0.96~1.12)、あるいは歩行者であった場合の交通事故(同:1.02、同:0.88~1.17)や、そのほか関連のない重篤な状況での救急受診など、ほかの転帰については有意な減少はみられなかった。・多変量モデルによると、術後の交通事故リスクがより高いのは、年齢が若い(同:1.27、同:1.13~1.14)、男性(同:1.64、同:1.46~1.85)、交通事故歴がある(ベースラインOR:2.79[95%CI:1.94~4.02]、induction OR:4.26[同:2.01~9.03])、救急受診回数が多い(OR:1.34、95%CI:1.19~1.52)、内科外来受診回数が多い(同:1.17、同:1.01~1.36)といった患者であった。

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南アジア新生児の重症市中感染症、原因と罹患状況/Lancet

 年間50万人以上の新生児が、重症細菌感染症が疑われる病態(possible serious bacterial infections:pSBI)により死亡しているが、その原因はほとんど知られていないという。バングラデシュ・Dhaka Shishu HospitalのSamir K. Saha氏らは、南アジアの新生児における市中感染症の罹患状況を、原因病原体別に調査するコホート研究「ANISA試験」を行い、Lancet誌2018年7月14日号で報告した。南アジア3国で、生後0~59日の新生児を調査 本研究は、ビル&メリンダ・ゲイツ財団の助成によって行われ、2011~14年の期間に、バングラデシュ、インド、パキスタンの5施設で、地域住民ベースの妊娠調査を通じて新生児が同定された。 コミュニティ・ヘルス・ワーカーが、最多で10回、生後0~59日までの新生児の自宅を訪問した。WHOのpSBIの定義を満たす徴候がみられる新生児と、ランダムに選択された健康な新生児を解析に含めた。 血液培養および血液と呼吸器のサンプルの分子アッセイによる解析で、特異的な感染原因の評価を行った。多くが原因不明、死亡例の原因は細菌が多い、RSウイルスの予防が重要 6万3,114例の新生児が登録された。このうち6,022例にpSBIのエピソードがみられ(95.4例/生児出生1,000人)、2,498例が早発型(<3日)、3,524例は遅発型(3~59日)だった。 エピソードの28%で感染原因が同定され、細菌が16%、ウイルスが12%であった。最も頻度が高かったのはRSウイルス(6.5%[95%確信区間[CrI]:5.8~7.6])で、次いでウレアプラズマspp(2.8%[1.9~3.8])であり、1%超にみられた病原体は肺炎桿菌、大腸菌、エンテロウイルス/ライノウイルス、サルモネラspp、肺炎連鎖球菌、B群連鎖球菌、黄色ブドウ球菌であった。 細菌感染症の平均罹患率は13.2例(95%CrI:11.2~15.6)/生児出生1,000人、ウイルス感染症の平均罹患率は10.1例(9.4~11.6)/生児出生1,000人であった。最も平均罹患率の高い病原体は、RSウイルス(5.39例[4.84~6.31]/生児出生1,000人)で、次いでウレアプラズマspp(2.38例[1.62~3.17]/生児出生1,000人)であった。 全生児出生7万1,361例のうち、3,061例(4%)が生後60日までに死亡し、このうち1,377例(45%)が非登録新生児(7日以内に死亡:1,284例、7日以降に死亡:93例)であり、登録新生児は1,684例(55%)だった。 死亡したpSBIの新生児の46%で原因が同定され、生存新生児の27%に比べ高率であった。死亡したpSBI罹患新生児の92%が細菌感染であり、大腸菌(8.70%[95%CrI:5.23~13.36])とウレアプラズマspp(8.26%[4.10~12.27])の割合が高かった。 これらの結果に基づき、著者は以下のようにまとめている。1)患者の多くで原因が不明であったことから、pSBIのエピソードの多くが感染によるものではない可能性が示唆される。2)死亡した新生児では細菌が原因となる割合が高く、新生児死亡率には、適切な予防措置や管理が実質的に影響を及ぼす可能性がある。3)非定型菌が優勢で、RSウイルスの罹患率が高かったことから、治療および予防のための管理戦略は、変更を要することが示された。4)疾病の負担を考慮すると、RSウイルスの予防が、全体的な保健システムと「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goal:SDG)」の達成に大きな効果をもたらすと考えられる。

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熱中症対策は小児と高齢者に注目

 総務省消防庁発表の速報によると熱中症により救急搬送された人は、全国で9,956人にのぼる(2018年7月15日現在)。今後もこの暑さは全国的に続くと予想され、患者数も増加すると思われる。 こうした事態を受け2018年7月20日、日本救急医学会・熱中症に関する委員会は、「熱中症予防に関する緊急提言」を発表した。緊急提言では、次の理由を掲げ小児や高齢者、持病のある人を熱中症にかかり易い『熱中症弱者』と定義している。・小児では汗腺の発達や自律神経が未熟で高齢者や持病のある方は自律神経の機能が低下しており体温調節機能が弱い・高齢者では全身に占める水分の割合が低く、容易に脱水になり易い。脱水になると発汗の機能が低下し、体温調整が困難となる・小児では身長が低いため、地面からの輻射熱の影響を受けやすい・(小児・高齢者などでは)自分で予防する能力が乏しい そして、日本救急医学会・熱中症に関する委員会では、次の4つの緊急提言を発表した。(1)暑さ指数を意識した生活を心がけ、運動や作業中止の適切な判断を!(2)水分をこまめに取ること。おかしいなと思ったらすぐ涼しい場所に誘導を!(3)適切な重症度判断と応急処置を。見守りつつ改善がなければすぐ医療機関へ!(4)周囲にいるもの同士が、お互いに注意をし合う! また、補足事項として上記の提言の具体的な実施手段を下記のように解説する。WBGT(Wet Bulb Globe Temperature)暑さ指数(熱中症指数)の認識と活用 WBGTは熱中症が起きやすい外的環境を知るための指標。この暑さ指数を意識した生活指導が必須であり、これを用いた屋外活動の可否判断が重要。小児の場合はさらに厳格な対応が必要。・WBGTが31℃以上(危険)の場合:運動は原則中止 原則的にはすべての授業での運動や課外活動を中止するのが望ましい。また、屋内であっても空調の無い部屋での活動は避ける。・WBGTが28~31℃(厳重警戒)の場合:激しい運動は中止 原則すべての授業での運動や課外活動を中止するのが望ましい。また、屋内であっても空調の無い部屋での活動は避ける。運動競技会などでやむを得ない場合は、適切な医療機関の指導を受け、十分な準備のもと競技実施を検討する。その際も頻繁な水分・塩分補給と休憩を義務化する。・WBGTが21~25℃(注意)、25~28℃(警戒)の場合 頻繁な水分・塩分補給と休憩を行った上で、屋外活動を実施するべきである。体調のチェック:おかしいなと思ったらすぐアクションを! 少しぼーっとしたり、息が荒く呼吸回数が多い、脈が速いなどの兆候を認めた場合には注意が必要。とくに低学年児童では自分の体調をうまく言葉に表わせない点に注意が必要。「足がつった」と訴える筋痙攣や集中力や運動能力の低下を、単純に疲労や弛みと判断するのは危険であり、熱中症の初期症状を見逃さないこと。また、「顔の紅潮」は体温上昇を示唆する所見であり、「大量の発汗」も体温上昇を示唆し、逆にまったく発汗を認めない状態も体温低下という重要な機能が働いていない証拠であり注意が必要となる。基本的に集団活動を行った際には、最も体力的に厳しい状態に陥った児童を基準にその後の方針を決定することも大事。同様の体調不良が示唆されれば、可及的速やかにその屋外活動や授業における運動を中止すべき。適切な重症度判断と応急処置を。改善がなければすぐ医療機関へ! 熱中症を疑った場合、まず涼しい場所で休憩させる。その際は、必ず付き添いの者をつける。周囲の見守りも非常に重要。患者の意識がない場合、水分を自力で摂取できない場合、そして水分を自力で摂取しても十分に体調が回復しない場合は救急搬送を要請。 大切なことはまず、熱中症だと考え、休憩をさせ、必要な場合は躊躇なく救急搬送を要請し、医療機関へ搬送するように示している。応急処置で十分に体調が回復しても、熱中症再発の可能性が極めて高く、屋外活動には復帰させず、涼しい場所での経過観察や帰宅後の体調変化にも注意するなど、小児ついては保護者とコミュニケーションを密に行うようにと提言を行っている。

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エキストラヴァージンオリーブオイルまたはナッツ強化地中海食の順守は心血管病ハイリスクを有するも未発症のコホートにおけるイベント抑制に有用!(解説:島田俊夫氏)-889

 地中海食はこれまで広く心血管病リスクを抑制する食事として受け止められてきた。本論文はスペイン国内多施設による心血管病ハイリスクで心血管病未発症、年齢55〜80歳、7,447名(女性57%)のコホートを対象にカロリー制限のない(1)エキストラヴァージンオリーブオイル強化地中海食群、(2)ミックスナッツ強化地中海食群、(3)低脂肪コントロール食群の3群にランダムに割り付け、約5年間追跡した。ところが無作為割り付け後、一部の世帯で割り付け逸脱が発生した。この事実の判明以前に、採択・掲載済み論文1)は解析に不備があると判断し、疑いを含めた1,558名を除外して新たに行った解析結果は以前の結果と一致を認めたけれども、掲載済み論文は自主的に掲載を撤回した。 新たに行われた統計解析においては、傾向分析を使用し主共変量のバランスを3群間で評価した結果バランスが担保されていることが確認できたが、傾向分析の結果を基にintention-to-treat解析を実施した。対照群に対するハザード比は地中海食+エキストラヴァージンオリーブオイル群、地中海食+ミックスナッツ群ではそれぞれ0.69(95%信頼区間0.53~0.91)、0.72(95%信頼区間0.54~0.95)と対照群に対して有意に低値を示した。今回の解析結果も初回解析の結果と一致した。 今回の解析では1次エンドポイントに関して、全体で288名にイベントが発生した。イベント発生率は地中海食(1)群で3.8%、(2)群で3.4%と、コントロール群の4.4%と比較すると両地中海食群で有意にイベントの発生が低かった。 今回の再解析の結果は、地中海食(1)群および(2)群でコントロール群に比べ、1次エンドポイントである主心血管イベント(心筋梗塞、脳卒中、心血管系の原因による死亡)の発生が有意に抑制されることが明らかになった。地中海食(1)(2)の両群でいずれでもコントロール群に比べ、主イベントの発生が有意に抑制された。強化地中海食2群相互間には概して有意差は認めなかった。本論文に対する筆者コメント 問題はカロリー制限を設けなかったことおよび地中海地域内での比較のため地中海食の食習慣が広く浸透している地域でもあり、コントロール群に地中海食の影響が色濃く反映されている可能性が濃厚で、コントロール群としてふさわしかったか否かに疑問が残るところである。これを踏まえて、この結果をただちに一般化することには慎重でなければならないと考える。 それゆえに、エキストラヴァージンオリーブオイルあるいはミックスナッツ強化食が、地中海食の心血管疾患予防効果を強化する可能性を単に示した結果と受け止めれば、解釈のうえで問題はない。言い換えれば、ナッツやエキストラヴァージンオリーブオイルの食事への強化または補充は、心血管病の発症抑制を強化する補助手段となりうる可能性を示している。

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統合失調症の攻撃性管理のための抗精神病薬持効性注射剤の使用に関する臨床的概要

 攻撃的な行動の管理は、統合失調症治療において課題であり、洞察力の低さ、精神症状の再燃、物質使用障害や人格障害との併存などの疾患重症度の臨床的予測因子と関連付けられることが少なくない。統合失調症の再発とそれに伴う攻撃的な行動のリスクは、しばしばコンプライアンス不良が原因である。イタリア・ミラノ大学のMassimiliano Buoli氏らは、統合失調症患者の攻撃性管理のための抗精神病薬持効性注射剤の使用に関する臨床的概要について報告した。Clinical Schizophrenia & Related Psychoses誌オンライン版2018年6月26日号の報告。 主要なデータベースを検索して、本検討に関連する文献を抽出した。 主な結果は以下のとおり。・統合失調症の攻撃的な行動に対する抗精神病薬持効性注射剤の有効性を調査した研究はわずかしかなく、そのほとんどがサンプルサイズの小さい後ろ向き研究であった。・統合失調症患者の攻撃的な行動の管理に対し、アリピプラゾール持効性注射剤は、有用であると考えられる。しかし、長期的なデータは存在しないことが、推奨を妨げる要因となっている。・特定の抗精神病薬持効性注射剤が、統合失調症の攻撃的な行動に対して有効であることを結論付ける十分な証拠は認められなかった。 著者らは「抗精神病薬の持効性注射剤と経口剤について、統合失調症の暴力行為の予防に対する臨床的な利点を評価するためには、今後の比較研究(たとえば、経口クロザピンおよびアリピプラゾール持効性注射剤)が必要である」としている。■関連記事急性期統合失調症に対するアリピプラゾール持効性注射剤の効果を解析アリピプラゾール持続性注射剤の評価は:東京女子医大維持期統合失調症、LAI使用で注意すべきポイント:慶應義塾大

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anamorelin、日本人消化器がんの悪液質にも効果(ONO-7643-05)/日本臨床腫瘍学会

 がん悪液質は、進行がんの約70%に認められ、とくに進行消化器がんでは多くみられる。予後不良でQOLを低下させるが、現在有効な治療法はない。anamorelinは選択的グレリン受容体作動薬であり、肺がん悪液質における無作為化二重盲検比較試験(ONO-7643-04)で有効性が認められている。神戸市で開催された第16回日本臨床腫瘍学会では、消化器がんにおける悪液質に対するanamorelinの有効性と安全性を評価する多施設非無作為化オープンラベル試験ONO-7643-05の結果について杏林大学 古瀬 純司氏が発表した。・対象患者:大腸、胃、膵臓の進行がんで、6ヵ月以内に5%以上の体重減少が認められ、食欲不振を示す患者。PSは0~2(すい臓がんは0~1)・anamorelin 1mg/日を12週間投与し4週間観察・主要評価項目はDEXA評価による除脂肪体重(LBM)、LMBが維持された割合・副次評価項目は、食欲、体重、脂肪量、QOL、バイオマーカー(プレアルブミン、IGF-1、IGFBP-3)、安全性 患者の年齢中央値は66.5歳、体重中央値49.2kg、BMI中央値18.95。内訳は、大腸がん40例、胃がん5例、膵がん5例であった。 主な結果は以下のとおり。・除脂肪体重の奏効率は63.3%であった。95 %CIの下減も当初の閾値を超えており、主要評価項目を達成した。なお、膵がんは全例増加した・増加した除脂肪体重および体重は時間が経っても維持された・12週での除脂肪体重の増加は1.89kgであった・食欲関連QOL(食欲はあったか、食事をおいしいと思ったか、やせたか)についてはいずれも改善がみられた・全Gradeの有害事象は42.9%に認められたが、Grade3以上は10.2%(5例)、Grade3で頻度が高いものは糖尿病6.2%(3例)であった anamorelinは肺がんと同様、消化器がん悪液質患者の除脂肪体重、体重を有意に増加させ、食欲関連QOLも改善させた。また、忍容性も良好であり、消化器がんにおいても、がん悪液質を有する患者の有効な治療オプションとなる可能性を示した。■参考ONO-7643-04試験(Cancer.2018;124:606-616.)■関連記事日本人肺がんの悪液質に対するanamorelin二重盲検試験の結果(ONO-7643-04)期待のがん悪液質治療薬ONO-7643、第II相試験の結果は?

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心房細動の遠隔モニタリング検診は有効か/JAMA

 心房細動(AF)検出のための自己装着型のウエアラブル心電図(ECG)パッチを用いた遠隔モニタリングの効果と、そのような任意型検診(opportunistic screening)に類する検出戦略(積極的モニタリング)と臨床的帰結との関連を調べる検討が、米国・Scripps Translational Science InstituteのSteven R. Steinhubl氏らにより行われた。その結果、AF高リスクの高齢者におけるAF診断率は、試験登録後即時に開始した即時モニタリング群が、4ヵ月遅れて実施したdelayedモニタリング群と比べて高率であった。また、1年時点の評価で両モニタリング群を統合した積極的モニタリング群のほうが、非モニタリング群と比べてAF診断率は高く、抗凝固薬治療を開始した割合も高かった。医療サービスの利用率も高かったという。JAMA誌2018年7月10日号掲載の報告。無作為化臨床試験と前向き適合観察試験で、AF検出および治療開始を評価 本検討は、デジタル環境を活用した被験者直接参加型の無作為化臨床試験と前向き適合観察試験にて、全米規模の医療保険組織(Aetna Fully Insured Commercial、Medicare Advantage)加入者を対象に行われた。被験者登録は2015年11月17日に開始し、2016年10月4日に終了。1年間の保険請求ベースの追跡調査を2018年1月に行った。 臨床試験には2,659例が参加し、自宅にて自己モニタリングを、試験登録後即時(2週間以内)に開始する即時モニタリング群(1,364例)または4ヵ月後に開始するdelayedモニタリング群(1,291例)に無作為に割り付けられた。モニタリングは、自宅にて日常活動の間、自己装着型のウエアラブルECGモニタリングパッチを用いて最長4週間行われた。 観察試験では、無作為化試験のモニタリング実施者(割り付け群は問わず)1人につき2人の割合で、年齢、性別、CHA2DS2-VAScスコアで適合した対照を選出して行われた。 主要エンドポイントは、無作為化を受けた被験者における、即時モニタリング群とdelayedモニタリング群を比較した4ヵ月時点の新規AF診断率。副次エンドポイントは、両モニタリング統合(積極的モニタリング群)と適合観察対照(非モニタリング群)を比較した1年時点の新規AF診断率であった。また、その他のアウトカムとして、1年時点の抗凝固薬の新規処方率、医療サービス利用(循環器部門の外来受診、プライマリケア受診、AFに関連した救急部門受診および入院)などが評価された。早期診断、適切治療の開始に結びつくことが示唆 無作為化を受けた2,659例は、平均年齢72.4歳(SD7.3)、女性が38.6%で、割り付けられたモニタリングを完了したのは1,738例(65.4%)であった。観察試験の被験者総数は5,214例(無作為化試験群1,738例、適合対照3,476例)で、平均年齢73.7歳(SD7.0)、女性が40.5%、CHA2DS2-VAScスコア中央値3.0であった。 無作為化試験において、新規AFは4ヵ月時点で、即時モニタリング群3.9%(53/1,366例)、delayedモニタリング群0.9%(12/1,293例)であった(絶対差:3.0%、95%信頼区間[CI]:1.8~4.1)。 1年時点で、AFの新規診断例は積極的モニタリング群109例(6.7/100人年)、非モニタリング群81例(2.6/100人年)であった(絶対差:4.1、95%CI:3.9~4.2)。 積極的モニタリングは、抗凝固薬の開始増(5.7 vs.3.7例/100人年、差:2.0[95%CI:1.9~2.2])、循環器科の外来受診(33.5 vs.26.0例/100人年、差:7.5[7.2~7.9])、プライマリケア受診増(83.5 vs.82.6例/100人年、差:0.9[0.4~1.5])と関連していた。AFに関連した救急部門受診および入院について差はなかった(1.3 vs.1.4例/100人年、差:0.1[-0.1~0])。

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出生前生化学的検査、母親の心血管リスクを識別か/BMJ

 世界中で多くの女性が、トリソミーおよび先天異常に関して、出生前の生化学的スクリーニングを受けている。カナダ・トロント大学のJoel G. Ray氏らは、出生前の生化学的スクリーニングで異常な結果を認めた女性は、心血管疾患のリスクが高い可能性があることを示した。出生前の生化学的スクリーニングの異常値は、妊娠高血圧腎症の高リスクと関連し、妊娠高血圧腎症は心血管疾患と関連するが、出生前の生化学的スクリーニングと母親の心血管疾患やそのサブタイプのリスクについて検証した試験は、これまでなかったという。BMJ誌2018年7月11日号掲載の報告。オンタリオ州の85万5,536件の妊娠のコホート研究 本研究は、カナダ・オンタリオ州で行われた地域住民ベースのコホート研究である(カナダInstitute for Clinical Evaluative Sciences[ICES]などの助成による)。 データの収集には、Ontario Maternal Multiple Marker Screening Databaseが用いられた。対象は、年齢12~55歳、心血管疾患がみられず、1993~2011年の期間に、妊娠の転帰にかかわらず妊娠11~20週に出生前スクリーニングを受けた女性とし、1人の女性につき1回の妊娠をランダムに選択した。 出生前の生化学的スクリーニングとして、α-フェトプロテイン(AFP)、非抱合型エストリオール(uE3)、総ヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)、妊娠関連血漿タンパク質A(PAPP-A)、二量体インヒビンA(DIA)の測定値を解析した。 主要アウトカムは、妊娠から365日以降の冠動脈、脳血管、末梢動脈の疾患による入院または血行再建、および心不全、不整脈による入院の複合とした。 85万5,536件の妊娠が解析の対象となった。妊婦の平均年齢は29.9歳(SD 5.3)であり、35~39歳16.8%、40~44歳2.7%、45~55歳0.1%が含まれた。DIA異常高値で心血管イベントのリスクが2倍に 追跡期間中央値11.4年(IQR:6.8~17.5)の間に、6,209例の女性が主要な心血管疾患アウトカムを発症した。 5つの測定項目の異常値は、いずれも高い心血管疾患リスクと関連し、とくにDIAは関連の程度が強かった。心血管イベントの発症率は、DIAの測定値が異常高値(≧95パーセンタイル)の女性で最も高く、1万人年当たり8.3件(30イベント)であったのに対し、測定値が<95パーセンタイルの女性では1万人年当たり3.8件(251イベント)であり、多変量で補正したハザード比(HR)は2.0(95%信頼区間[CI]:1.4~3.0)であった。AFP異常高値の補正HRは1.2(1.1~1.3)、hCG異常低値の補正HRは1.2(1.1~1.4)、uE3異常低値の補正HRは1.3(1.2~1.4)、PAPP-A異常低値のHRは1.3(1.1~1.7)だった。 また、測定項目が異常値を示した女性は、副次アウトカムである妊娠から365日以降の主要有害心血管イベント(全死因死亡、心筋梗塞/脳卒中による入院)の頻度も高かった(AFP異常高値の補正HR:1.3[95%CI:1.2~1.4]、hCG異常低値の補正HR:1.2[1.0~1.3]、uE3異常低値の補正HR:1.3[1.2~1.4]、DIA異常高値の補正HR:1.9[1.3~2.6]、PAPP-A異常低値のHR:1.6[1.3~1.9])。 測定値に異常のない女性に比べ、1項目で異常値を認めた女性では、心血管疾患の複合アウトカムのHRが1.2~1.3倍高く、2つ以上の項目が異常値を示した女性では、HRが1.5~2.0倍高かった。 著者は、「これらの知見が他の地域でも再現されれば、早期心血管疾患(premature cardiovascular disease)のリスクが高い女性の識別に役立ち、これらの女性や医療提供者に伝達することができる膨大な量のデータが存在することになる」と指摘している。

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ワニ外傷による死亡例11例の検討【Dr. 倉原の“おどろき”医学論文】第119回

ワニ外傷による死亡例11例の検討 いらすとやより使用 私が子供の頃、ゲームセンターでは『ワニワニパニック』が大流行していました。そのため、クラスでは『ワニワニパニック』の「イデッ!」という声のモノマネをする男子が多発。今日は、そんなワニワニパニックな医学論文を紹介しましょう。 Sinton TJ, et al.Pathological Features of Fatal Crocodile Attacks in Northern Australia, 2005-2014.J Forensic Sci. 2016;61:1553-1555.オーストラリアのアデレード大学の法医学部からの報告です。2005~14年までの約10年で剖検した、ワニ外傷による死亡例11例を検討したマニアックな医学論文です。ワニ外傷で亡くなるって、日本ではまず考えられない現象ですが、野生地が広がる国の救急外来では時折経験するそうで。ワニ外傷によって死亡した11人のうち、男性が8人、女性が3人でした。年齢は10~62歳と幅広く、平均29.4歳でした。11人のうち4人が10~12歳の子供でした。11人のうち7人(64%)が先住民の死亡例だったそうです。実際にワニに攻撃された瞬間を目撃されていたのは死亡した11人のうち8人で、5人は河川を泳いでいる時にワニに襲われたそうです。剖検をしてみると、外傷パターンは、頭蓋骨もろとも頭を咬み砕かれた人、胴体をバキバキに咬まれた人、手足を失った人…など、さまざまでした。1人は、首から上がなくなっていたそうです。あまりにも損傷がひどく、剖検が困難だったと書かれています。実際ワニに襲われた場合、アメリカの報告では4.2%が死亡しています1)。もし、ワニに襲われそうになったら逃げてください。ワニの陸上での速度は速くても時速18kmです。また、ワニは長距離を追いかけてきません。頑張れば逃げ切れるはずなので、ワニが追いかけてきてもワニワニパニックにならないようにしてください。水中で襲われたら、まずは目つぶしが有効とされていますので、死ぬ気で目を狙ってください。1)Langley RL. Wilderness Environ Med. 2010;21:156-163.

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心房細動患者の心筋梗塞リスク、DOAC vs. ビタミンK拮抗薬【Dr.河田pick up】

 長い間、心房細動患者の血栓塞栓症予防にはビタミンK拮抗薬が使用されてきた。直接経口抗凝固薬(DOAC)が、ビタミンK拮抗薬に有効性および安全性で劣らないことからDOACの使用が増えてきているが、DOACとビタミンK拮抗薬のどちらがより心筋梗塞の予防に有効かについてのエビデンスは一致しておらず、結論が出ていない。この研究はアピキサバン、ダビガトラン、リバーロキサバンそしてビタミンK拮抗薬を服用中の心房細動患者における、心筋梗塞リスクを調べることを目的に実施された。Journal of American College of Cardiology誌2018年7月3日号掲載の、デンマークのグループが発表した後ろ向き観察研究の結果より。デンマークのレジストリより3万1,739例の心房細動患者を抽出 心房細動の患者はデンマークヘルスケアレジストリを用いて同定され、最初に処方された抗凝固薬によって層別化された。標準化された1年間の絶対リスクとして、心筋梗塞による入院と死亡に対するハザード比がCox回帰分析を用いて求められた。経口抗凝固薬に対する絶対リスクは別々に報告され、患者の特徴に応じて標準化された。2013~16年の間に心房細動と診断され、抗凝固薬未使用の患者3万4,755例のうち、弁膜症による心房細動患者、30歳未満もしくは100歳を超える患者、および慢性腎不全の患者が除かれた。DOACはビタミンK拮抗薬よりも心筋梗塞リスクが低い 試験に組み入れられた3万1,739例(平均年齢:74歳、47%が女性)のうち、標準化された1年間の心筋梗塞リスクは、ビタミンK拮抗薬1.6%(95%信頼区間[CI]:1.3~1.8)、アピキサバン1.2%(95%CI:0.9~1.4)、ダビガトラン1.2%(95%CI:1.0~1.5)、そしてリバーロキサバン1.1%(95%CI:0.8~1.3)であった。DOACの種類で標準化された1年間の心筋梗塞リスクに有意な差は認められなかった〔ダビガトラン vs.アピキサバン(0.04%、95%CI:-0.3~0.4%)、リバーロキサバンvs.アピキサバン(0.1%、95%CI:-0.4~0.3%)、リバーロキサバン vs.ダビガトラン(-0.1%、95%CI:-0.5~0.2)〕。DOACとビタミンK拮抗薬の間ではいずれも有意な差が認められた〔ビタミンK拮抗薬 vs.アピキサバン-0.4% (95%CI:-0.7~-0.1)、 vs.ダビガトラン-0.4% (95%CI:-0.7~-0.03)、vs.リバーロキサバン-0.5% (95%CI:-0.8~-0.2)〕。 筆者らはDOACの種類では心筋梗塞リスクに違いはみられなかったが、ビタミンK拮抗薬と比べると、どのDOACも心筋梗塞のリスクが低かったと結論付けている。しかしながら、後ろ向き観察研究のため、なぜ医師がDOACでなくビタミンK拮抗薬を選んだかなどはわからず、交絡因子が隠されている可能性もあり、さらなる研究が必要と考えられる。(カリフォルニア大学アーバイン校 循環器内科 河田 宏)関連コンテンツ循環器内科 米国臨床留学記

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アルコール依存症に対するバクロフェン治療に関するメタ解析

 アルコール依存症(AD:alcohol dependence)治療に対するバクロフェンの有効性(とくに用量の効果)に関して、現在のエビデンスのシステマティックレビューは不十分である。オランダ・アムステルダム大学のMimi Pierce氏らは、現在利用可能なランダム化プラセボ対照試験(RCT)のシステマティックレビューおよびメタ解析を実施した。European neuropsychopharmacology誌オンライン版2018年6月19日号の報告。 AD患者に対するバクロフェンとプラセボを比較した、2017年9月までのRCT文献をシステマティックに検索した。バクロフェン治療効果、バクロフェン用量緩和効果(低用量[30~60mg]vs.高用量[60mg超])、治療前のアルコール消費量について検討を行った。経過時間(TTL)、禁断日数の割合(PDA)、エンドポイントで禁断となった患者の割合(PAE)の3つを治療アウトカムとした。 主な結果は以下のとおり。・39レコードから13件のRCTが抽出された。・バクロフェン群は、プラセボ群と比較し、TTLの有意な増加(8 RCT、852例、SMD:0.42、95%CI:0.19~0.64)、PAEの有意な増加(8 RCT、1,244例、OR:1.93、95%CI:1.17~3.17)、PDAの有意でない増加(7 RCT、457例、SMD:0.21、95%CI:-0.24~0.66)が認められた。・全体として、低用量で実施された研究は、高用量で実施された研究よりも、より良い有効性を示した。・また、高用量での忍容性は低かったが、重篤な有害事象はまれであった。・メタ回帰分析では、治療前の日々のアルコール消費量がより多い場合、バクロフェンの効果がより強いことが示唆された。 著者らは「バクロフェンは、AD治療、とくに大量飲酒者の治療に有効であると考えられる。高用量治療は、低用量治療よりも忍容性が低く、必ずしも優れているとは言えない」としている。■関連記事アルコール依存症治療に期待される抗てんかん薬アルコール使用障害患者の認知症発症予防のためのチアミン療法不眠症とアルコール依存との関連

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抗インフルエンザウイルス薬ゾフルーザ高リスク患者にも良好な成績(CAPSTONE-2)/シオノギ

 塩野義製薬株式会社(本社:大阪市中央区、代表取締役社長:手代木 功)は、重症化および合併症を起こしやすいリスク要因をもつインフルエンザ患者を対象としたバロキサビル マルボキシル(商品名:ゾフルーザ)の第III相臨床試験(CAPSTONE-2)において、主要評価項目であるインフルエンザ罹病期間(インフルエンザ症状が回復するまでの時間)がプラセボに対する優越性を示し、本試験の主要目的を達成したと発表。また、主要副次評価項目である抗ウイルス効果(ウイルス排出期間の短縮や体内ウイルス量の減少効果など)においても、プラセボおよびオセルタミビルに対する優越性を示した。さらに、インフルエンザ関連合併症の発現率をプラセボに対して有意に低下させた。一方,本試験での本薬の忍容性は良好であり、安全性について懸念は示されなかった。本試験の詳細な結果は、今後学会にて発表する予定。 バロキサビル マルボキシルは、新しい作用機序であるキャップ依存性エンドヌクレアーゼ阻害作用を有し、これによりインフルエンザウイルスの増殖を抑制する。すでに実施した、重症化および合併症のリスク要因をもたないインフルエンザ患者を対象とした第III相臨床試験(CAPSTONE-1)においても、インフルエンザ罹病期間がプラセボに対して有意に短縮し、ウイルス排出期間および体内ウイルス量などの抗ウイルス効果においても、プラセボおよびオセルタミビルに対する優越性を示している。 同薬は、2018年2月23日に日本国内で製造販売承認を取得し、成人および小児におけるA型およびB型インフルエンザウイルス感染症を対象に販売されている。米国では、2018年4月24 日に、12歳以上の急性の合併症のないインフルエンザウイルス感染症を適応症として、米国食品医薬品局(FDA)に新薬承認申請を行い、受理されている。■関連記事新規抗インフルエンザ薬「ゾフルーザ」発売

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