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第6回 腎症でシスタチンCの検査が査定/心不全の各種検査での査定/リーバクト配合顆粒処方での査定/ミカルディス錠処方での査定【レセプト査定の回避術 】

事例21 腎症でシスタチンCの検査が査定糖尿病性腎症でシスタチンCの検査を請求した。●査定点シスタチンCの検査が査定された。解説を見る●解説「点数表の解釈」の血液化学検査に、「シスタチンCは、『1』の尿素窒素又は『1』のクレアチニンにより腎機能低下が疑われた場合に、3月に1回に限り算定できる」となっています。そのため確定病名で請求すると査定の対象となります。とくに確定病名にするかどうかの判断では、疑い病名から確定病名に変更する請求月の検査内容を確認してから変更するなどの注意が必要です。事例22 心不全の各種検査での査定心不全で同時に脳性Na利尿ペプチド(BNP)136点と脳性Na利尿ペプチド前駆体N端フラグメント(NT-proBNP)140点の検査を施行したため、点数の高い脳性Na利尿ペプチド前駆体N端フラグメント(NT-proBNP)で検査を請求した。●査定点脳性Na利尿ペプチド前駆体N端フラグメント(NT-proBNP)が査定された。解説を見る●解説「点数表の解釈」の内分泌学的検査に「『16』の脳性Na利尿ペプチド(BNP)、『18』の脳性Na利尿ペプチド前駆体N端フラグメント(NT-proBNP)及び『43』の心房性Na利尿ペプチド(ANP)のうち2項目以上を実施した場合は、各々の検査の実施日を「摘要」欄に記載する」となっています。レセプトの摘要欄に必要な「検査実施日」が記載されていなかっため、査定となりました。事例23 リーバクト配合顆粒処方での査定低アルブミン血症で紹介された患者にイソロイシン・ロイシン・バリン(商品名:リーバクト配合顆粒)3包30日分を処方した。●査定点リーバクト配合顆粒3包30日が査定された。解説を見る●解説リーバクト配合顆粒の添付文書「効能又は効果」に「食事摂取量が十分にもかかわらず低アルブミン血症を呈する非代償性肝硬変患者の低アルブミン血症の改善」となっています。そのため「低アルブミン血症」と「肝硬変」の病名が求められています。事例24 ミカルディス錠処方での査定高血圧症、肝障害でテルミサルタン(商品名:ミカルディス錠)20mg 3Tを処方した。●査定点ミカルディス錠20mg 1Tが査定された。解説を見る●解説添付文書の「用法・用量」に「通常、成人にはテルミサルタンとして40㎎を1日1回経口投与する。ただし、1日20㎎から投与を開始し漸次増量する。なお、年齢・症状により適宜増減するが、1日最大投与量は80㎎までとする」となっています。「用法・用量に関連する使用上の注意」として「肝障害のある患者に投与する場合、最大投与量は1日1回40㎎とする」となっています。適宜増減に対する症状詳記がなかったことと、肝障害の病名があるため1日1回40㎎の上限として査定されました。

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第19回 川添流もっと人生を楽しむ3つの方法 【週刊・川添ラヂオ】

動画解説今回は薬剤師に限らず、万人の人生を楽しくする3つの方法を紹介します。1つは明るい側面で会話をする「陽転志向」、2つ目は自分から心を開く「拍手の法則」、そして3つ目は「頼まれごとは試されごと」。患者さんや友人に何かお願いごとをされた時は、期待を上回る120%の成果で応えられるよう張り切ってみよう。これこそ川添流の人生の楽しみ方!

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クリスマスの体重増加は予防できるか/BMJ

 年々増える体重の大部分は、クリスマスなどの祝祭日の食べ過ぎに原因があるという。英国・バーミンガム大学のFrances Mason氏らWinter Weight Watch Studyの研究グループは、定期的な体重測定、体重管理に関する助言、お祝いの食事のカロリーの消費に要する身体活動量の情報から成る簡易行動介入により、クリスマス休暇中の体重増加を予防できることを示し、BMJ誌2018年12月10日号(クリスマス特集号)で報告した。英国など多くの国では、お祝いの季節が国民の休日と重なり、長期の過剰な摂食や座位行動の機会をもたらしており、クリスマス1日の摂取熱量は6,000カロリーと推奨の約3倍にも達するとの報告もある。これによる体重増加は、その後、完全には解消されず、わずかな体重の増加が毎年積み重なって10年で5~10kg増えることで、将来の肥満につながるとされる。休暇中の体重増加の予防効果を評価する無作為化試験 本研究は、クリスマス休暇中の体重増加の予防における簡易行動介入の有効性を評価する二重盲検無作為化対照比較試験である(研究費の一部としてバーミンガム大学の助成を受けた)。 2016年および2017年のクリスマスの前に、職場やソーシャルメディアのプラットフォーム、学校で参加者の登録を行った。年齢18歳以上、BMI≧20の272例が登録され、簡易行動介入群に136例、介入を行わない対照群に136例が割り付けられた。ベースラインの評価は11~12月に行われ、4~8週間後の翌年1~2月の期間にフォローアップが実施された。 介入群は、(1)定期的に自己体重測定を行って記録し、その推移について考えることで食事や飲み物の制限を増やすよう努め、(2)クリスマス期間中の良好な体重管理戦略に関する情報と、(3)摂食したお祝いの食事について、身体活動量に相当するエネルギー消費量(PACE)に関する視覚的な情報が提供された。対照群には、健康な生活に関する小冊子が提供された。ベースラインの体重が、0.5kg以上増加しないことを目標とした。 主要アウトカムはフォローアップ時の体重とし、副次アウトカムは体重増加0.5kg以下、自己報告による体重測定の回数(週2回以上vs.2回未満)、体脂肪率、自発的食事制限、情動的摂食、自制不能な摂食であった。体重測定回数、食事制限も良好 全体の平均年齢は43.9(SD 11.7)歳、女性が78%で、白人が78%を占めた。平均BMIは28.8、平均試験期間は45.3(SD 5.7)日だった。 平均体重変化量は、介入群が-0.13kg(95%信頼区間[CI]:-0.4~0.15)、対照群は0.37 kg(0.12~0.62)であり、体重の補正平均差(介入群-対照群)は-0.49kg(-0.85~-0.13)と、介入群で有意に良好であった(p=0.008)。 体重増加0.5kg以内の達成のオッズは介入群のほうが高かったが、有意差は認めなかった(オッズ比[OR]:1.22、95%CI:0.74~2.00、p=0.44)。週2回以上の体重測定のオッズは、介入群が有意に高かった(55.93、22.15~141.24)。体脂肪率の低下には両群間に有意な差はなかった(補正後平均差:-0.02、95%CI:-0.51~0.48、p=0.95)。 自発的食事制限(補正後平均差:0.64、95%CI:0.08~1.20、p=0.03)は介入群で有意に良好であったが、情動的摂食(-0.06、-0.43~0.30、p=0.73)および自制不能な摂食(-0.49、-1.25~0.26、p=0.20)は両群間に有意な差はみられなかった。 著者は、「休暇などの高リスクな時期における体重増加を防止するために、医療政策立案者はこれらの結果を考慮すべきだろう」としている。

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アジア人でより良好な結果、ニボルマブ+イピリムマブによる高TMB肺がん1次治療(CheckMate-227)/日本肺学会

 第III相CheckMate-227試験(Part 1)の結果、高腫瘍遺伝子変異量(TMB)の進行非小細胞肺がん(NSCLC)患者の1次治療において、ニボルマブ・イピリムマブの併用療法が標準化学療法と比較して有意に無増悪生存期間(PFS)を延長したことがすでに報告されている。本試験のアジア人サブグループ解析結果を、がん研究会有明病院の西尾 誠人氏が11月29~12月1日に東京で開催された第59回日本肺学会学術集会で発表した。なお、本結果は、11月8~10日に中国・広州市で開催されたIASLC ASIAでのKeunchil Park氏による発表のアンコール演題。CheckMate-227試験Part 1: PD-L1発現1%以上および1%未満のStage IVまたは再発NSCLCの初回治療患者(EGFR /ALK不明、ECOG PS 0~1)対象に、ニボルマブ+イピリムマブ群、ニボルマブ群、ニボルマブ群+化学療法群と化学療法群を比較した第III相試験[主要評価項目]高TMB(≧10変異/メガベース)患者におけるPFS、PD-L1発現状況ごとの全生存期間(OS)[副次評価項目]奏効率(ORR)、奏効期間(DoR)、安全性など ※今回は、上記2つの主要評価項目のうち高TMB患者におけるPFSのニボルマブ+イピリムマブ群と化学療法群の比較について、アジア人サブグループ解析結果が発表された。 主な結果は以下のとおり。・有効なTMBデータを有した153例のうち、高TMB患者は53例であった。・上記の53例のうち、21例(うち日本人:13例)がイピリムマブ+ニボルマブ群に、32例(同:16例)が化学療法群に割り付けられた(全集団ではイピリムマブ+ニボルマブ群139例、化学療法群160例)。・高TMB患者における1年PFS率は、全集団でニボルマブ+イピリムマブ群43% vs.化学療法群13%、アジア人サブグループで64% vs.17%であった。・PFS中央値は、全集団で7.2ヵ月 vs.5.5ヵ月(HR:0.58、97.5%CI:0.41~0.81)、アジア人サブグループでNR vs.5.5ヵ月(HR:0.34、95%CI:0.15~0.75)であった。日本人集団でも、ニボルマブ+イピリムマブ群で同様のPFSベネフィットが得られた(HR:0.44、95%CI:0.15~1.35)。・ORRは、全集団で45%(完全奏効[CR]:4%、部分奏効[PR]:42%)vs. 27%(CR:1%、PR:26%)、アジア人サブグループで76%(CR:14%、PR:62%)vs. 22%(CR:0%、PR:22%)であった。日本人集団でも、85% vs. 31%とニボルマブ+イピリムマブ群で高いORRが得られた。・Grade3/4の治療関連有害事象の発現は、全集団でニボルマブ+イピリムマブ群31% vs.化学療法群36%、アジア人サブグループでは40% vs. 37%。治療中止例はそれぞれ17%vs. 9%、22% vs. 12%であった。・全Gradeの治療関連有害事象発現状況は、アジア人で若干皮疹の発現が多かったが(50% vs. 34%)、全体として全集団における発現状況と同様の傾向がみられた。

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消化管がん 2018 Wrap Up【消化器がんインタビュー】第3回

第3回 消化管がん 2018 Wrap Up司会:聖マリアンナ医科大学 臨床腫瘍学 砂川 優氏上部消化管ゲスト:愛知県がんセンター中央病院 薬物療法部 成田 有季哉氏下部消化管ゲスト:国立がん研究センター東病院 消化管内科 谷口 浩也氏消化管がん、2018年の重要トピックを3名の若手スペシャリストが本音でトーク

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爆発したスマホのバッテリーが眼に【Dr. 倉原の“おどろき”医学論文】第129回

爆発したスマホのバッテリーが眼に いらすとやより使用 私が以前使っていたスマホは、充電すると恐ろしいくらい加熱されていたのですが、リチウムイオン電池のせいだったんですかね。韓国の某メーカーのパソコン爆発事件のニュースを見て、新しいスマホに変えた記憶があります。 Narang P, et al.Ocular surface burn secondary to smart phone battery blast.Indian J Ophthalmol. 2017;65:32637歳の男性が両眼に外傷を負って救急部を受診しました。眼部灼熱感と流涙がひどかったそうです。どうやら、一晩中充電したスマホを持ち上げた際、あまりのスマホの熱さに「アチチッ!」とスマホを手放してしまい、それが落下した瞬間に爆発したというのです。しゃがんでいたためでしょうか、爆発したスマホの破片が彼の眼に飛んできて、眼球に強烈な外傷を負うハメになりました。視力は左20/120、右20/600と低下し、眼球には角膜から結膜にかけて広範囲にすすのようなものが付着していました。角膜縁の虚血所見はなく、Grade1の眼球熱傷と診断されました。眼科用手術顕微鏡により慎重に異物が除去されました。幸いにも眼球内部には異物は同定されませんでした。術後の経過は良好で、その後、視力は元通りに戻ったそうです。リチウムイオン電池は、スマホ、スマートウォッチ、加熱式タバコなどに用いられており、爆発するリスクがあるとされています。リチウムイオン電池の内部は正極と負極という2つの電極と、これら電極が接触しないように絶縁するセパレーターと、電解質によって構成されています。リチウムイオン電池にはコバルト酸リチウムなどのリチウム酸化物が使われており、生じたリチウムイオンを電力源としています。セパレーターに不具合があると、電極が接触してしまい、閉鎖バッテリー内でシャントが生じて一気に電流が流れます。といっても、頻繁に爆発事故があっては困ります。メーカーも以前と比べるとかなり対策を強化していますから、ご安心を。スマホを充電した後、手で持つのがはばかられるほど熱くなっている場合、早めに携帯電話キャリアに相談するようにしてください。

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飲酒運転の再発と交通事故、アルコール関連問題、衝動性のバイオマーカーとの関連

 危険な運転行為において、個々の生物学的な傾向が役割を担うはずである。衝動性、アルコール使用、過度なリスクのマーカーとして、血清モノアミンオキシダーゼ(MAO)、ドパミントランスポーター遺伝子(DAT1)、神経ペプチドS1受容体(NPSR1)遺伝子多型が同定されている。エストニア・タルトゥ大学のTonis Tokko氏らは、衝動性の神経生物学的因子が、飲酒運転や一般的な交通行動に及ぼす影響について検討を行った。Acta Neuropsychiatrica誌オンライン版2018年11月26日号の報告。 飲酒ドライバー群203人および対照群211人の交通行動とアルコール関連の問題、パーソナリティ尺度、3つのバイオマーカーとの関連を縦断的に調査した。募集後10年以内に飲酒運転違反(DWI)をしたかどうかに基づいて対象者の差異を分析し、個々のバイオマーカーがDWIや他の交通違反・事故に対してどのように予測するかを調査した。 主な結果は以下のとおり。・飲酒ドライバー群では血小板MAO活性が低かったが、将来のDWI群ではこの測定値と有意な関連が認められなかった。・DWIを繰り返すリスクに、NPSR1 T-アレルキャリアが関連していた。・全サンプルにおいて、DAT1 9Rキャリアは10Rホモ接合体と比較し、自らの過失による交通事故(能動的な事故)に、より多く関連していた。・DWI群は非DWI対照群と比較し、アルコール関連の問題が有意に多く、衝動性スコアがより高かった。 著者らは「アルコール使用および衝動性の生物学的マーカーは、日々の交通行動と関連付けられ、より個別化された予防活動の必要性を理解するために役立つであろう」としている。■関連記事精神疾患ドライバー、疾患による特徴の違い車両運転事故、とくに注意すべき薬剤は男性の飲酒とうつ病との関係

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糖尿病患者の認知症リスク、活動的・社会的な生活で減らせるか

 糖尿病関連認知症に対する健康的な生活習慣の効果はまだわかっていない。今回、活動的な生活習慣と豊かな社会的ネットワークが糖尿病患者の認知症リスクの増加を防げるかどうか、スウェーデン・ストックホルム大学のAnna Marseglia氏らが検討した。その結果、活動的で社会的な生活習慣が、認知症リスクにおける糖尿病の有害作用を打ち消す可能性があることが示唆された。Diabetes Care誌オンライン版2018年12月6日号に掲載。 本研究は、Swedish National Study on Aging and Care in Kungsholmen(n=2,650)の認知症ではない高齢者の10年間の追跡調査。糖尿病は、病歴、薬剤使用、医療記録により、もしくはHbA1c 6.5%以上、HbA1c 5.7~6.5%(前糖尿病)で確定した。認知症は標準的な基準に従って専門医が診断した。「活動的な生活習慣」は、中程度~高レベルの余暇活動、もしくは社会的つながりとサポートが中程度~豊富な社会的ネットワークと定義された。認知症リスクのハザード比(HR)は、Cox回帰モデルから算出した。 主な結果は以下のとおり。・追跡調査中に246人に認知症が発症した。・前糖尿病(n=921)を除く糖尿病患者(n=243)は、糖尿病ではない参加者よりも認知症リスクが高かった(調整HR:2.0、95%信頼区間[CI]:1.4~2.9)。・糖尿病で余暇活動レベルが低い人(HR:4.2、95%CI:2.2~8.2)もしくは社会的ネットワークが乏しい人(HR:3.4、95%CI:1.9~6.1)は、余暇活動が中程度~高レベルもしくは社会的ネットワークが中程度~豊富な糖尿病でない参加者に比べて、認知症リスクが高かった。・糖尿病の参加者では、活動的な生活習慣(余暇活動レベルが高い、もしくは社会的ネットワークが豊富)が少ないリスク上昇と関連していた(HR:1.9、95%CI:1.1~3.4)。

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京都大学医学部附属病院 肝胆膵・移植外科「医療人のための学術・基本マナーセミナー」【ご案内】

 京都大学医学部附属病院 肝胆膵・移植外科は、2019年1月21日(月)、「医療人のための学術・基本マナーセミナー」を開催する。医師には、日々の臨床や研究成果の学会発表、英語論文の世界発信などが求められるため、学会抄録やスライドの作成、プレゼンテーション、統計解析、英語論文作成における能力が必要となる。しかし、医学生時代はもちろん、医師として就業後も、これらを系統的に教わる機会が少ないため、社会人としての基本マナーや常識を学んでいない医師も多いという。 本セミナーでは、学術知識と基本マナーが短時間かつ同時に学べ、医学生や研修医をはじめ、ベテラン医師、コメディカルにも、画期的で有意義な講演が予定されている。 また、先着50名には、海道 利実氏が執筆を手がけた「外科医の外科医による外科医以外にもためになる学会発表12ヵ条」(へるす出版)が進呈される。 開催概要は以下のとおり。【日時】 2019年1月21日(月)18:00~20:10(受付開始時間17:30~)【場所】 京都大学医学部附属病院 臨床第一講堂(京都市バス201系統または206系統 京大病院前または近衛通下車 徒歩2分)【対象者】 医学生、医師、コメディカルなど、勤務先、年齢、職種を問わず参加可 (一般の方も参加可)【参加費】 無料(事前申し込み不要) ※先着50名に、海道 利実氏の著書「外科医の外科医による外科医以外にもためになる学会発表12ヵ条」(へるす出版)を進呈【プログラム】18:00〜18:05 開会挨拶 海道 利実氏(京都大学医学部附属病院 肝胆膵・移植外科准教授)18:05〜18:35 講演1「抄録・スライド作成やプレゼンのコツ」 海道 利実氏(京都大学医学部附属病院 肝胆膵・移植外科准教授)18:35〜19:05 講演2「誰でもさくさく書ける英語論文の書き方」 濱口 雄平氏(市立岸和田市民病院 外科医長)19:05〜19:35 講演3「臨床や研究の現場に役立つ統計手法」 森田 智視氏(京都大学大学院医学研究科 医学統計生物情報学教授)19:35〜20:05 講演4「社会人としての基本マナー」 高崎 隆次氏(株式会社ツムラ 常務取締役執行役員・製品戦略本部長)20:05〜20:10 閉会挨拶 上本 伸二氏(京都大学医学部附属病院 肝胆膵・移植外科教授)【お問い合わせ先】 京都大学外科交流センター(TEL:075-751-3131) または 京都大学医学部附属病院 肝胆膵・移植外科 海道 利実 〒606-8507 京都市左京区聖護院川原町54  TEL:075-751-4323  FAX:075-751-4348  E-mail:kaido@kuhp.kyoto-u.ac.jp【主催】 京都大学医学部附属病院 肝胆膵移植外科【後援】 京都大学外科交流センター 京都大学医学教育・国際化推進センターセミナー詳細はこちら

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デュルバルマブMYSTIC試験のOS結果/アストラゼネカ

 アストラゼネカとそのグローバルバイオ医薬品研究開発部門であるメディミューンは、2018年12月13日、スイスのジュネーブで開催された2018年欧州臨床腫瘍学会(ESMO)がん免疫療法会議において第III相MYSTIC試験の全生存期間(OS)および無増悪生存期間(PFS)に関するデータを発表した。 MYSTIC試験は、未治療のステージIV非小細胞肺がん(NSCLC)患者を対象としてデュルバルマブ(商品名:イミフィンジ)単剤またはデュルバルマブと抗CTLA-4抗体tremelimumabの併用療法を、プラチナベースの標準化学療法(SoC)と比較検討した多施設共同無作為化非盲検国際第III相試験。主要評価項目は、PD-L1発現25%以上の患者における、デュルバルマブ単独療法のOS、デュルバルマブ・tremelimumab併用療法のPFSおよびOS(いずれもSoCとの比較)。結果、デュルバルマブ単剤群のOSは、SoC群12.9ヵ月に対し16.3ヵ月、2年OS率は、SoC群22.7%に対しデュルバルマブ単剤群38.3%と、主要解析集団(PD-L1発現25%以上)で上回ったが、統計学的有意差には到達しなかった(HR:0.76、97.54%CI:0.564~1.019、p=0.036)。 デュルバルマブ・tremelimumab併用群のOSは、SoC群12.9ヵ月に対し11.9ヵ月、2年OS率は、同22.7%に対し35.4%であった(HR:0.85、98.77%CI:0.611~1.173)。併用群のPFS中央値は、SoC群5.4ヵ月に対し3.9ヵ月、1年PFS率はSoC群25.8%に対し14.3%であった(HR:1.05、99.5%CI:0.722~1.534)。デュルバルマブ・tremelimumabの併用療法はPFSおよびOSともに未達成であった。なお、標準化学療法群のうち39.5%は、化学療法後に免疫療法を受けていた。 また、あらかじめ規定された探索的解析では、腫瘍遺伝子変異量(bTMB)による生存を調査している。メガベースあたり16以上の変異と定義されたbTMB高値におけるデュルバルマブ・tremelimumab併用群のOS HRは標準化学療法群との比較で0.62(95%CI:0.451~0.855)、デュルバルマブ単剤群のOS HRは0.80(0.588~1.077)であった。 MYSTIC試験のデュルバルマブおよびデュルバルマブ・tremelimumab併用療法の安全性ならびに忍容性プロファイルは過去の試験と一貫していた。Grade3/4の有害事象はデュルバルマブ単剤群40.4%、デュルバルマブ・tremelimumab併用群47.7%、化学療法群46.0%であった。治療関連有害事象による治療中止はデュルバルマブ単剤群5.4%、デュルバルマブ・tremelimumab併用群13.2%、化学療法群の9.4%であった。

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クリスマス休暇中の退院、30日死亡/再入院リスク増大/BMJ

 12月のクリスマス休暇中に退院した患者は、退院後1~2週間以内の経過観察受診率が低く、30日以内の死亡/再入院リスクが高いことが、カナダ・トロント総合病院のLauren Lapointe-Shaw氏らによる、地域住民を対象とした後ろ向きコホート研究の結果、示された。多くの研究で、休日に入院した患者の院内死亡リスクの増加が見いだされている。また、金曜日や週末に退院した患者の再入院リスク増加を明らかにした研究もいくつかあるが、これまでに12月のクリスマス休暇中に退院した患者のアウトカムは明らかにされていなかった。BMJ誌2018年12月10日号(クリスマス特集号)掲載の報告。クリスマス休暇中に退院した患者約22万例について対照と比較 研究グループは、健康保険番号を有するすべての住民に関する保険診療データを収集しているInstitute for Clinical Evaluative Sciences(ICES)のデータベースを用い、2002年4月1日~2016年1月31日に、カナダ・オンタリオ州の急性期病院に緊急入院した後、2週間のクリスマス休暇期間中に退院した小児・成人(クリスマス休暇退院群)と、対照期間(クリスマス休暇開始日前後の4週間)の11月後半と1月に退院した小児・成人(対照群)について、後ろ向きに解析した。 主要評価項目は、30日以内の死亡または再入院(救急外来受診または緊急再入院)、副次評価項目は、退院後7日以内および14日以内の死亡/再入院、経過観察の外来受診であった。患者背景を補正し一般化推定方程式による多重ロジスティック回帰分析を行った。 解析対象は、クリスマス休暇退院群が21万7,305例(32.4%)、対照群が45万3,641例(67.6%)であった。両群の、ベースライン時の患者特性と過去の医療サービス利用歴は類似していた。退院後1~2週間以内の経過観察のための外来受診率は低率 クリスマス休暇退院群は対照群と比較し、退院後7日以内(36.3 vs.47.8%、補正オッズ比[aOR]:0.61、95%信頼区間[CI]:0.60~0.62)、および14日以内(59.5 vs.68.7%、aOR:0.65、95%CI:0.64~0.66)に、医師による経過観察の外来受診をする可能性が低かった。 クリスマス休暇退院群は対照群と比較し、30日死亡/再入院のリスクも増加した(25.9 vs.24.7%、aOR:1.09、95%CI:1.07~1.10)。死亡/再入院の相対的なリスク増加は、退院後7日以内(13.2 vs.11.7%、aOR:1.16、95%CI:1.14~1.18)および14日以内(18.6 vs.17.0%、aOR:1.14、95%CI:1.12~1.15)でも同様に確認された。 患者10万人当たりでみると、クリスマス休暇中の退院では、退院後14日以内の外来受診予約が2,999件少なく、死亡は26件、再入院が188件、救急外来受診が483件多かった。 なお、著者は研究の限界として、残余交絡や休暇中の州外への旅行増加による過小評価の可能性があることなどを挙げている。

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限局性前立腺がん、前立腺全摘で生存期間延長/NEJM

 余命が長い臨床的に発見された限局性前立腺がん患者は、根治的前立腺全摘除術により平均2.9年の生存期間延長を期待できることが示された。グリーソンスコア高値および切除標本で被膜外浸潤が確認された患者は、前立腺がんによる死亡リスクが高かった。スウェーデン・Orebro University HospitalのAnna Bill-Axelson氏らが、スカンジナビア前立腺がんグループ研究4(SPCG-4)の29年間の追跡結果を報告した。根治的前立腺全摘除術により臨床的な限局性前立腺がん患者の死亡率は低下するが、長期にわたり追跡した無作為化試験のエビデンスはほとんどなかった。NEJM誌オンライン版2018年12月13日号掲載の報告。根治的前立腺全摘除術と待機療法の無作為化試験で、29年間追跡 SPCG-4は、前立腺特異抗原(PSA)検査の臨床導入以前である1989年10月~1999年2月に、スウェーデン、フィンランド、アイスランドの14施設において限局性前立腺がんと診断された695例を登録し、根治的前立腺全摘除術(RP)群と待機療法(watchful waiting:WW)群に割り付けて転帰を比較した無作為化臨床試験である。 研究グループは、2017年までの追跡データを収集し、intention-to-treat集団およびper-protocol集団について全死因死亡、前立腺がんによる死亡および転移の累積発生率と相対リスク、ならびに余命延長を推定するとともに、Cox比例ハザードモデルを用い組織病理学的指標による予後予測について評価した。根治的前立腺全摘除術群で余命が2.9年長い 2017年12月31日までに、RP群(347例)で261例、WW群(348例)で292例が死亡した。このうち前立腺がんによる死亡は、RP群71例、WW群110例であった(相対リスク:0.55[95%信頼区間[CI]:0.41~0.74、p<0.001]、リスクの絶対差:11.7ポイント[95%CI:5.2~18.2])。全死因死亡を1例防ぐのに必要な治療例数は8.4例であった。 追跡期間23年時点で、RP群では平均2.9年余命が延長した。RP群において、前立腺がんによる死亡リスクは、被膜外浸潤なしに比べ浸潤ありで5.21倍、グリーソンスコア(GS:範囲2~10、スコアが高いほどがんの悪性度が高いことを示す)でみた場合は、GS 3~6に比べGS 4+3で5.73倍、GS 8または9で10.63倍高かった。

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ネーザルハイフロー(高流量鼻カニュラ)酸素療法の効果について(解説:小林英夫氏)-981

 ネーザルハイフロー酸素療法(本稿ではNHFと略)は、従来の経鼻カニュラや酸素マスクとは異なり、数十L/分以上の高流量で高濃度かつ加湿された酸素を供給できるシステムである。価格は50万円以下で外観は太めの鼻カニュラ様であるが、酸素ボンベでは稼働せず配管を要するために診療所や外来診察室での利用は難しい。本療法に期待されることは、ガス交換や換気効率向上、PEEP(呼気終末陽圧換気)類似効果、加湿による気道粘液線毛クリアランス改善、などといった単なる酸素投与にとどまらない効果であり、NPPV(非侵襲的陽圧換気療法)の一歩手前の呼吸療法としての活用が想定されていた。 これまでのNHFを用いた検討と今回のJAMA論文との違いは、免疫不全を基盤に有する急性呼吸不全症例を対象とした多施設無作為化比較試験という点にある。対象の多くは担がん症例、免疫抑制薬投与症例で、呼吸不全の原因疾患は細菌性肺炎、Pneumocystis肺炎、などとかなり多彩な疾患群となっている。結果は通常の酸素療法と比べ、明らかな死亡率低下には至らなかったとしている。 酸素投与は疾患を直接治療するものでない。原因疾患(感染など)を制御し、既存の免疫低下状態改善を併行させることが治療として不可欠であり、酸素投与による動脈血酸素分圧上昇だけでは本質的解決にならない。上記したような酸素投与以外の効果を推計学的有意差として示せなかったことは、ある程度予想可能であり受け入れ可能な結果である。しかし、この結果からNHFは無価値であると断定すべきなのであろうか。経鼻式酸素投与では、経口摂取や会話が継続可能で、同一病態下においてはベンチュリマスクやインスピロン高流量セットなどの顔マスクより不快感は軽減する。死亡率に反映されない長所にも目を向けておく意義はある。NHFにこだわりすぎて確実なPEEP投与を要するARDS(急性呼吸窮迫症候群)の呼吸管理開始に遅延を生じてはならないが、NFHの価値を全否定することは適正ではないと考える。2016年からは急性呼吸不全(経皮的酸素飽和度90%以下)における診療報酬算定が認められている。本邦でもICUや呼吸器病棟における普及はさらに進むものと筆者は予想している。

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ムンテラは質より量【Dr. 中島の 新・徒然草】(252)

二百五十二の段 ムンテラは質より量朝早く救急外来をのぞいたときのこと。たまたま高齢女性のめまいが搬入されていました。対応していた研修医に「あっ先生、ちょうど良いところに」と言われて、診察する羽目に。おそらくは良性発作性頭位めまい症だろうと思われましたが、ちょっと典型的ではない部分もあります。脳梗塞や脳出血があるといけないので頭部CTを撮影しようということになりました。ふと扉の隙間から患者さんのご主人がのぞいているのに気がつきました。中島「ご家族にムンテラしておいたら?」研修医「CTが終わってからしようと思っているんですけど」中島「そんなもん、今やった方がええで。ムンテラは質より量や」研修医「そうなんですか?」中島「質より量、量よりも回数や。CTに行く前にもムンテラ、終わってからもムンテラやぞ」研修医のうちの1人がストレッチャーでCTに向かう間、ほかの1人がムンテラを行います。研修医「この方のめまいは眼振がみられなくて。普通の良性発作性頭位めまい症は頭を動かしたらめまいがして眼振もみられて、30秒くらいで眼振がとまるのですが。小脳の出血や梗塞が起こったときにもめまいがみられることがあって」ご主人「はあ…」中島「何をうじゃうじゃ言うとるんや! そんな説明やったら分からへんやないか」研修医「やっぱり」中島「ご主人、今回のめまいの原因は耳か脳かのどちらかです。もちろん脳のほうが危ないわけです」ご主人「そうなんですか!」中島「多分、耳が原因なので、怖いものじゃないと私は思います。でも、念のためにCTを撮影して、脳のほうは大丈夫だということを確認しておきましょう」ご主人「分かりました。よろしくお願いします」研修医「なるほど。そう説明すると分かりやすいですね」中島「さっき、『ムンテラは質より量や』と言ったけど、質も大切みたいやな、先生の場合は」研修医「すみません」どんな検査でも、「何か所見が出るに違いない」と思ってやるのか、「正常であることを確認するためにやっておこう」と思ってやるのか、事前に区別しておくことが大切ですね。今回は、正常であることを確認するために頭部CTを行ったわけです。そして何よりも、若い先生方には簡単で分かりやすいムンテラを心掛けていただきたく思います。最後に1句ムンテラは 簡潔明瞭 何回も

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第15回 尿の出方の薬をお飲みの方は、目の手術時に医師へ相談を!【使える!服薬指導箋】

第15回 尿の出方の薬をお飲みの方は、目の手術時に医師へ相談を!1)日本排尿機能学会 男性下部尿路症状診療ガイドライン 2008年版2)日本泌尿器科学会 前立腺肥大症診療ガイドライン 2011年版3)Chang DF, et al. J Cataract Refract Surg. 2008;34:2153-2162.4)Intraoperative Floppy Iris Syndrome (IFIS) Associated with Systemic Alpha‐1 Antagonists ASCRS and AAO Educational Update Statement

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統合失調症患者に対するアリピプラゾール持効性注射剤切り替え~ドイツにおけるコスト比較

 ドイツ・Institute of Empirical Health EconomicsのChristoph Potempa氏らは、統合失調症治療において経口抗精神病薬からアリピプラゾール持効性注射剤へ切り替えることによるコスト推進要因を調査し、ドイツのヘルスケア環境における予算影響分析(BIA)を行った。Health Economics Review誌2018年11月23日号の報告。 単一レトロスペクティブ非介入前後比較研究として実施された。統合失調症患者132例を対象に、経口抗精神病薬治療およびアリピプラゾール持効性注射剤治療における精神科入院率と関連費用の比較を行った。両治療期間におけるヘルスケア関連費用を比較するため、BIAを用いた。結果のロバスト性を評価するため、単変量感度分析を行った。 主な結果は以下のとおり。・アリピプラゾール持効性注射剤への切り替えは、経口抗精神病薬治療と比較し、6ヵ月の治療期間における精神科入院率を有意に減少させた(14% vs.55.1%、p<0.001)。・患者は、18.2%が就労者で、29.2%が就労不能であった。・患者1人当たりの統合失調症エピソード数は、アリピプラゾール持効性注射剤治療群は0.41エピソードであり、経口抗精神病薬治療群の2.58エピソードと比較し、有意に少なかった(p<0.001)。・アリピプラゾール持効性注射剤治療群は、経口抗精神病薬治療群と比較し、患者1人当たりの平均入院回数(0.16回 vs.0.63回、p<0.001)および入院日数(5.56日 vs.27.39日、p<0.001)を有意に減少させた。・さらに、診療所および精神科救急における平均滞在時間に、有意な減少が認められた(7.29日 vs.46.13日、p<0.01)。・1年間の観察期間中における統合失調症患者1人当たりのコストは、経口抗精神病薬治療群で9935.38ユーロ(直接費用:9498.36ユーロ)、アリピプラゾール持効性注射剤治療群で4557.56ユーロ(直接費用:4449.83ユーロ)であった。・ドイツのヘルスケアシステムの観点からみると、総コストは、経口抗精神病薬治療で65億1,760万6,265.43ユーロ、アリピプラゾール持効性注射剤治療で29億8,975万6,603.05ユーロであった。・この結果は、感度分析においてもロバスト性が示され、アリピプラゾール持効性注射剤治療は費用対効果の高い治療戦略であることが示唆された。 著者らは「本結果は、統合失調症患者に対するアリピプラゾール持効性注射剤治療は、ドイツの法定健康保険におけるコスト削減のための大きな可能性を秘めていることを示唆している」としている。■関連記事統合失調症、双極性障害に対する持効性注射剤使用と関連コスト統合失調症の再発、コスト増加はどの程度世界で最も高齢化している日本における認知症の推定コスト

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複合免疫療法の時代へ、変化する腎細胞がん薬物療法

 転移した場合は有効な抗がん化学療法がなく、術後10年以上経過しても再発がみられる場合があるなど、ほかのがん種とは異なる特徴を多く持つ腎細胞がん。近年は分子標的治療薬が薬物療法の中心だったが、2016年8月に抗PD-1抗体ニボルマブの単剤療法(2次治療)、2018年8月にニボルマブと抗CTLA-4抗体イピリムマブの併用療法(1次治療)が承認され、大きな変化が訪れている。12月7日、都内で「変化する腎細胞がんに対する薬物療法」と題したメディアセミナーが開催され(共催:小野薬品工業、ブリストル・マイヤーズ スクイブ)、大家 基嗣氏(慶應義塾大学医学部泌尿器科 教授)が講演した。根治ではなく逐次療法。副作用管理が課題だった分子標的薬治療 腎細胞がんは早期から血管新生が顕著という特徴があり、分子標的薬はこの豊富な腫瘍血管をターゲットとしている。2008年にソラフェニブ、スニチニブという第1世代チロシンキナーゼ阻害薬(TKI)が、2012年にアキシチニブ、2014年にパゾパニブという第2世代TKIが承認された。1次治療でスニチニブ、2次治療でアキシチニブという流れがゴールドスタンダードだった時代を経て、「2017年度版 腎診療ガイドライン」ではTKI後の2次治療にニボルマブが加わっている。大家氏は、「2次治療でのニボルマブを含め、薬物療法での根治は難しく、効かなくなったら次の薬という逐次治療がこれまでの主体だった」と話した。 また、これらの分子標的薬では、副作用のコントロールが大きな課題であった。血圧上昇、下痢、発疹が主な副作用で、スニチニブでは白血球減少や血小板減少も問題となる。CheckMate-214試験からみえてきたこと CheckMate-214試験は、進行または転移を有する腎細胞がん1次治療において、ニボルマブ・イピリムマブ併用群のスニチニブ群に対する優越性・安全性を比較した第III相試験。腎細胞がんの80%以上を占める淡明細胞型、IMDC分類でIntermediateまたはPoorリスクの患者を対象として、観察期間中央値25.2ヵ月における全生存期間(OS)は、併用群で未達、スニチニブ群で26.0ヵ月(ハザード比:0.63)と、併用群で有意に延長した。本試験結果において、大家氏はとくに奏効率(ORR)に注目。併用群で完全奏効(CR)が9%だったことに触れ、「10人に1人で長期予後、場合によっては治癒すら狙えるというのは非常に大きい」と話した。 副作用については、スニチニブ群と比較すると全体では少ない(Grade3以上の全副作用:併用群45.7% vs.スニチニブ群62.6%)。しかし注意すべきは免疫関連の有害事象で、ニボルマブ単剤の場合とその傾向は必ずしも一致しないという。大家氏は「胃腸毒性(大腸炎)や肝毒性(肝機能障害)はイピリムマブ併用で多い傾向がみられる。内分泌系臓器障害については、これまでのニボルマブ投与による甲状腺機能低下症のほか、下垂体炎の発現がみられている。肺毒性(間質性肺疾患)などと合わせて、常に注意を払う必要がある」と話した。 また投与中止例について、治験薬毒性によるものが併用群24.5% vs.スニチニブ群11.8%と、むしろ併用群で多かったことを指摘。「全体として副作用は軽い傾向があるが、重篤な事象が発現した場合は中止が必要だという二面性がある」とコメントした。1次治療での複合免疫療法の時代が到来 NCCNガイドラインの2019年ver.1では、再発またはStageIVおよび切除不能な淡明細胞型腎細胞がんの1次治療として、IMDC分類のIntermediateまたはPoorリスクの患者に対しては、ニボルマブとイピリムマブの併用がpreferedレジメンとして推奨されている。 現在、1次治療においては、CheckMate-214試験のほか、免疫療法に分子標的治療薬を組み合わせた複合免疫療法の臨床試験が複数進行中である。そのうち、これまで2次治療で使われていたアキシチニブと抗PD-1抗体ペムブロリズマブの併用によるKEYNOTE-426試験、アキシチニブと抗PD-L1抗体アベルマブの併用によるJAVELIN RENAL-101試験などで、すでに良好な結果が報告されている。大家氏は、「今後は異なる組み合わせの複合免疫療法が登場してくるだろう。バイオマーカーを探すことは容易ではないが、どんな患者さんにどの治療法が適切かを臨床家は判断していかなければならない」と今後への期待感と課題を示した。■関連記事進行性腎細胞がんの1次治療、ニボルマブとイピリムマブ併用が有効/NEJM

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このままでは現場は崩壊、医療のかかり方を厚労省懇談会が提言

 皆保険制度を維持しつつ医療の質を確保していくため、また医師の需給対策や医師の働き方改革を進めるにあたり、医療を受ける側の意識変容は欠かせない。2018年10月から5回にわたり開催されてきた厚生労働省「上手な医療のかかり方を広めるための懇談会」が12月17日、“「いのちをまもり、医療をまもる」国民プロジェクト宣言”と題したアクションプランを発表した。このアクションプランでは、医療を取り巻く状況の変化が大きい中で、市民・医師/医療提供者・行政・民間企業のそれぞれの立場で起こしていくべきアクションの例が提示されている。“こういう現実を放っておくと、確実に医療の現場は崩壊します” 懇談会では、(1)患者・家族の不安を解消する取り組みを最優先で実施すること、(2)医療の現場が危機である現状を国民に広く共有すること、(3)緊急時の相談電話やサイトを導入・周知・活用すること、(4)信頼できる医療情報を見やすくまとめて提供すること、(5)チーム医療を徹底し、患者・家族の相談体制を確立すること、を5つの方策として提示。「上手な医療のかかり方を広めるための懇談会」構成員として、これらの方策を国が速やかに具体的施策として実行することや、関係者の取り組みが実際に前進するよう、来年度以降も継続的にコミットし、進捗をチェックすることを宣言した。 宣言では、「日本において、医師は全職種中最も労働時間が長い」、日本の医師の「3.6%が自殺や死を毎週または毎日考える」「半数近くが睡眠時間が足りていない」「76.9%がヒヤリ・ハットを体験している」など具体的なデータを提示し、“こういう現実を放っておくと、確実に医療の現場は崩壊します”と広く国民全員に対して問題意識を持つことを促している。 そのうえで、「医療危機」の要因として市民・医師/医療従事者・行政・民間企業の4者にそれぞれ具体的にどんな問題があるのか、問題を解決するためにどんなアクションが必要なのかが箇条書き形式で明示されている。たとえば市民のアクションの例として挙げられているのは、「夜間・休日に受診を迷ったら♯8000や♯7119の電話相談を利用する」「夜間・休日よりも、できるだけ日中に受診する」「上手にチーム医療のサポートを受ける(日頃の体調管理は看護師に、薬のことは薬剤師に聞くなど、医師ばかりを頼らない)」など。行政に対しては「働く人が日中受診できる柔軟な働き方を進める」などが示されており、医師/医療提供者のアクションの例としては、タスクシフト推進のほか、「医療情報サイト」などの最新情報をチェックして質を保つことなどが挙げられている。この宣言をいかに具体的な施策・行動に落とし込んでいけるか 構成員からは、医療現場の現状が一般市民にもわかるようデータを踏まえてわかりやすく明示されたことや、それぞれの立場に求められるアクションが示されたことを評価する声が上がった。一方で、「♯8000や♯7119が実際に全国で機能するのか、チーム医療の推進が重要なことはわかったが実現するための人材は足りているのか、など課題は山積みで、この宣言はゴールではなくてスタートである」(デーモン閣下、アーティスト)」という意見も聞かれた。 また、「医療へのアクセスが制限されてしまうのか? という不安を与えるものになってはいけない。緊急性のある重篤な患者が確実に診てもらえることや、医師が健康に働けることの両方を、しっかり守っていただきたい(豊田 郁子氏、患者・家族と医療をつなぐ特定非営利活動法人架け橋 理事長)」「この宣言のキーワードは“総力戦”だと考えている。いま日本の医師数はおおよそ30万人で、その3.6%=約1万人の医師が自殺や死を考えている精神状態というのは待ったなしの状況といえるのではないか。医療を提供する者、受ける者全員が自分の問題としてできることを考えていく必要がある(裵 英洙氏、ハイズ株式会社 代表取締役社長)」などの声が上がった。 座長を務めた渋谷 健司氏(東京大学大学院医学系研究科 教授)は最後に、「われわれ懇談会構成員も、今後どう具体化するのかにコミットしていくつもりである。本当に施策として進むのか、そして国や厚労省だけの問題でなく、すべての国民の問題であるという認識のうえで、どうしたら改善していけるのかをそれぞれの立場で考えてほしい」とまとめた。■参考「いのちをまもり、医療をまもる」国民プロジェクト宣言!(第5回上手な医療のかかり方を広めるための懇談会 資料)

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心房細動の早期発症関連遺伝子を特定/JAMA

 タイチン(TTN)遺伝子の機能喪失型変異(LOF)と、早期発症心房細動の関連が、症例対照試験で確認された。早期発症心房細動患者のうちTTN LOFが認められた人の割合は、対照群の1.76~2.16倍で、発症年齢が30歳未満群の同倍率は5.94倍だった。米国・The Broad Institute of MIT and HarvardのSeung Hoan Choi氏らが、国立心肺血液研究所(NHLBI)のTrans-Omics for Precision Medicine(TOPMed)プログラムの全ゲノムシークエンスデータを基に行った試験で明らかにしたもので、JAMA誌2018年12月11日号で発表した。著者は、「さらなる研究を行い、因果関係があることなのかを明らかにする必要がある」とまとめている。心房細動は、集団の1%に認められる、よくみられる不整脈である。心房細動を有する若年者は、疾患に関連した遺伝子の関与が強いとされるが、そのメカニズムは完全には明らかになっていないという。症例群約2,800例と対照群約5,000例を対象に試験 TOPMedプログラムでは2014~17年に、米国、メキシコ、プエルトリコ、コスタリカ、バルバドス、サモアの1万8,526例について、全ゲノムシークエンスを行った。 今回Choi氏らの研究グループは、同プログラムの全ゲノムシークエンスデータを基に症例対照試験を行い、心房細動遺伝子座におけるLOF変異と、全ゲノム内の共通する遺伝子変異を調べ、早期発症心房細動の発症との関連を評価した。 分析の対象としたのは、9試験で特定した早期発症心房細動の患者2,781例と、その対照群としてヨーロッパ系のTOPMedプログラム参加者4,959例だった。 分析の結果は、UK Biobank(参加者数34万6,546例)とMyCode試験(4万2,782例)で再現した。 主要評価項目は、66歳未満の早期発症心房細動の発症とした。試験が複数のため、レアバリアント解析に関する有意性の閾値はp=4.55×10-3とした。TTN LOF保有率、症例群2.1%、対照群1.1% 早期発症心房細動を発症した2,781例は、男性72.1%、平均年齢は48.7歳(標準偏差:10.2)だった。全ゲノムシークエンスの平均深度は37.8倍で、平均カバー率は99.1%だった。 TTN LOFが1つ以上認められた人の割合は、対照群1.1%に対し、症例群は2.1%だった(オッズ比[OR]:1.76、95%信頼区間[CI]:1.04~2.97)。 早期発症心房細動患者のうちTTN LOFを持つ人の割合は、発症年齢が低いほど高率だった(傾向p=4.92×10-4)。発症年齢が30歳未満の群では、TTN LOFキャリアの割合は6.5%だった(OR:5.94倍、95%CI:2.64~13.35、p=1.65×10-5)。 TTN LOFと早期発症心房細動との関連については、MyCode試験における1,582例の症例群と対照群4万1,200例で、再現性が確認された(OR:2.16、95%CI:1.19~3.92、p=0.01)。

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