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ブルーリボンキャラバン2015 in東京 ―もっと知ってほしい「大腸がん」のこと【ご案内】

 東京医科歯科大学医学部附属病院 大腸・肛門外科、同院腫瘍センターとNPO法人キャンサーネットジャパンは、3月14日(土)に東京医科歯科大学M&Dタワー2階 鈴木章夫記念講堂にて、大腸がん啓発のための無料市民公開講座を開催する。一般市民だけではなく、専門以外の医師やメディカルスタッフにとって、大腸がんの診断・治療についての知識の整理・アップデートのよい機会になると思われる。ブースでは「内視鏡操作体験」「中心静脈ポートに針を刺す」などの体験もできる。総合司会は、フリーアナウンサーの中井 美穂 氏。また、今回はブルーを身に着けてきた来場者にプレゼントも用意されている。開催概要は以下のとおり。イベントの詳細はこちら【日時】2015年3月14日(土)    《セミナー》 10:00~16:15(※開場9:30~)    《展示ブース》 9:30~16:45【場所】東京医科歯科大学 M&Dタワー2階 鈴木章夫記念講堂    〒113-8510 文京区湯島1-5-45 (JR・東京メトロ 御茶ノ水駅近く)【参加費】無料(当日参加者には冊子のプレゼントあり)【定員】500名(定員になり次第締め切ります)【予定内容】10:00-10:05 開会挨拶 NPO法人キャンサーネットジャパン10:05-10:15 特別挨拶 増え続ける大腸癌を克服するために       (渡邉 聡明 先生 東京大学医学部腫瘍外科・血管外科 教授/大腸癌研究会 ガイドライン委員長)10:15-10:30 体験談 口腔癌治療医が進行大腸癌に罹って       (山本 悦秀 先生 金沢大学 名誉教授/城南歯科医院 理事長)10:30-11:00 講演(1) 大腸がん/大腸ポリープの診断・検査の実際       (石黒 めぐみ 先生 東京医科歯科大学大学院 応用腫瘍学講座)11:00-11:30 講演(2) 大腸がんの外科的治療とその後の生活       (板橋 道朗 先生 東京女子医科大学 第二外科)11:30-12:00 講演(3) 大腸がんの薬物療法(抗がん剤・分子標的薬)       (篠崎 英司 先生 がん研有明病院 消化器センター消化器内科)12:00-12:10 案内 出展ブース紹介12:10-13:15 (昼休憩)13:15-13:20 挨拶 NPO法人キャンサーネットジャパン13:20-15:20 映画上映 『ぼくたちの家族』15:20-15:30 休憩15:30-16:00 パネルディスカッション       『がんになったらどうする? お金と情報のこと』16:00-16:10 情報提供 がん相談支援センター 活用のすすめ16:10-16:15 閉会挨拶 NPO法人キャンサーネットジャパン9:30~16:45 ホワイエ(ブース展示) ・大腸がんの検査・治療に使用する機器など、さまざまなブース展示を行います。 ・展示スペースはどなたでもご自由に観覧いただけますのでお気軽にお越しください。【申込み方法】①インターネットでの申し込みはこちら②メールでの申し込み 0314brc@cancernet.jp③FAXでの申し込み 03-5840-6073 「3月14日セミナー申込み」係宛④往復はがきでの申し込み(3月8日必着) 〒113-0034 東京都文京区湯島1-10-2 御茶の水K&Kビル2F キャンサーネットジャパン「3月14日セミナー申込み」係宛※②③④のいずれでかでお申し込みの際は、下記1~3をご記載ください。 1.名前(フリガナ) ※複数名でご参加の場合は、参加される方全員のお名前もご記載ください。 2.立場(患者・家族・医療従事者・学生・行政関係・ヘルスケア関連企業・メディアなど) 3.連絡先(①メール、②FAX、③電話、のいずれか)※お申し込みの前にイベントポリシーを必ずお読みください【共催】東京医科歯科大学医学部附属病院 大腸・肛門外科/東京医科歯科大学医学部附属病院 腫瘍センター/NPO法人キャンサーネットジャパン【協賛】メルクセローノ株式会社【後援】東京都/公益社団法人東京都医師会/一般社団法人日本癌治療学会大腸癌研究会/公益社団法人日本オストミー協会/NPO法人ブレイブサークル運営委員会

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在宅で診る肺炎診療の実際

■在宅高齢者の肺炎の多くが誤嚥性肺炎在宅高齢者の発熱の原因として最も多いのは肺炎である1)。在宅医療を受けている患者の多くは嚥下障害を起こしやすい、脳血管性障害、中枢性変性疾患、認知症を患っており、寝たきり状態の患者や経管栄養を行っている患者も含まれていて、肺炎のほとんどは誤嚥性肺炎である。日本呼吸器学会は2005年に「成人市中肺炎診療ガイドライン(改訂版)」を、2008年には「成人院内肺炎診療ガイドライン」を作成したが、在宅高齢者の肺炎診療に適するものではなかった。その後、2011年に「医療介護関連肺炎(NHCAP)診療ガイドライン」が作成された。NHCAPの定義と発症機序は表1 2)および表2 2)に示されるように、在宅療養患者が該当しており、その特徴は市中肺炎と院内肺炎の中間に位置し、その本質は高齢者における誤嚥性肺炎を中心とした予後不良肺炎と、高度医療の結果生じた耐性菌性肺炎の混在したもの、としている。本稿では、NHCAPガイドライン(以下「ガイドライン」と略す)に沿って、実際に在宅医療の現場で行っている肺炎診療を紹介していく。表1 NHCAP の定義1.長期療養型病床群もしくは介護施設に入所している(精神病床も含む)2.90日以内に病院を退院した3.介護を必要とする高齢者、身障者4.通院にて継続的に血管内治療(透析、抗菌薬、化学療法、免疫抑制薬などによる治療)を受けている・介護の基準PS3: 限られた自分の身の回りのことしかできない、日中の50%以上をベッドか椅子で過ごす、以上を目安とする表2 NHCAP の主な発症機序1.誤嚥性肺炎2.インフルエンザ後の2次性細菌性肺炎3.透析などの血管内治療による耐性菌性肺炎(MRSA肺炎など)4.免疫抑制薬や抗がん剤による治療中に発症した日和見感染症としての肺炎を受けている■在宅での肺炎診断在宅患者の診察では、平素より経皮的酸素飽和度(SpO2)を測定しておき、発熱時には変化がないかを必ず確認する。高齢者は、咳や痰などの一般的症状に乏しいが、多くの場合で発熱を伴う。しかし、発熱を伴わない場合もあるので注意する。聴診所見では、必ずしも特異的な所見がなく、脱水を伴っている場合はcoarse crackleは聴取しにくくなる。血液検査では、発症直後でも上昇しやすい白血球数を参考にするが、数が正常でも左方移動がみられれば有意と考える。CRPは、発症直後には上昇しにくいので、発症当日のCRP 値で重症度を評価することはできない。必要に応じてX線ポータブル検査を依頼する。■NHCAPにおける原因菌ガイドラインによると原因菌として表3 2)が考えられている。表3 NHCAP における原因菌●耐性菌のリスクがない場合肺炎球菌MSSAグラム陰性腸内細菌(クレブシエラ属、大腸菌など)インフルエンザ菌口腔内レンサ球菌非定型病原体(とくにクラミドフィラ属)●耐性菌のリスクがある場合(上記の菌種に加え、下記の菌を考慮する)緑膿菌MRSAアシネトバクター属ESBL産生腸内細菌ガイドラインでは、在宅療養している高齢者や寝たきりの患者では、喀出痰の採取は困難であり、また口腔内常在菌や気道内定着菌が混入するため、起因菌同定の意義は低く、診断や治療の相対的な判断材料として用い、抗菌薬の選択にはエンピリック治療を優先すべきである、とされている。実際の現場では、喀出痰が採取できる患者は肺炎が疑われた場合、抗菌薬を開始する前にグラム染色と好気性培養検査を依頼し、初期のエンピリック治療に反応が不十分な場合、その結果を参考に抗菌薬の変更を考慮している。■ガイドラインで示された治療区分とはガイドラインでは、市中肺炎診療ガイドラインで示しているような重症度基準(A-DROP分類)では、予後との関連がはっきりしなかったため、治療区分という考え方が導入された。この治療区分(図1)2)に沿って抗菌薬が推奨されている(図2)2)。画像を拡大する画像を拡大する画像を拡大するここでのポイントは、耐性菌のリスクの有無(90日以内の抗菌薬の投与、経管栄養があり、MRSAが分離された既往歴)が、問われていることである。■在宅患者における肺炎の重症度判断PSI(pneumonia severity index)は、患者を年齢、既往歴、身体所見・検査所見の異常など20因子による総得点により、最も正確に肺炎の重症度判定ができる尺度として有名である。そこで筆者の診療所では在宅診療対象患者のみを対象に、血液検査・画像所見の結果がなくても肺炎の重症度を推定できる方法はないかを検討した。身体所見や患者背景から得られた総得点をPSI for home-care based patients(PSI-HC)と名付け、この得点を基に患者を分類したところ、血液検査や画像所見がなくても予後を反映するものであった3)。当院ではそれを基に「発熱フェイスシート」を作成し、重症度の把握と家族への説明に利用している(図3)。なお、図中の死亡率は1年間における97人の肺炎患者をレトロスペクティブにみた値であり、今後さらなる検討が必要な参考値である。画像を拡大する■在宅における肺炎治療の実際実際の現場では、治療区分で入院が必要とされるB群でも、連日の抗菌薬投与ができるようであれば在宅での治療も可能である。先述したように、喀出痰が採取できない症例が多いため、在宅高齢者の肺炎の起因菌についての大規模なデータはないが、グラム陰性菌、嫌気性菌が主な起因菌であるといわれている。グラム陰性菌に抗菌力が強く、ブドウ球菌や肺炎球菌などのグラム陽性菌や一部の嫌気性菌を広くカバーする、ニューセフェムやレスピラトリーキノロンを第1選択としている。●経口投与の場合:レボフロキサシン(商品名:クラビット[LVFX])、モキシフロキサシン(同:アベロックス[MFLX])LVFXは1日1回500mgを標準投与量・法とする。腎排泄型の抗菌薬であり、糸球体濾過量(GFR)に応じて減量する。MFLXは主に肝代謝排泄型の抗菌薬であり、腎機能にかかわらず、1日1回400mgを標準投与量とする。●静脈投与の場合:セフトリアキソン(同:ロセフィン[CTRX])血中半減期が7~8時間と最も長いので1日1回投与でも十分な効果を発揮し、胆汁排泄型であることからGFRの低下を認める高齢者にも安心して使用できる。CTRXは緑膿菌に対して抗菌力がほとんどなく、ブドウ球菌、嫌気性菌などにも強い抗菌力はないといわれており、ガイドライン上でも誤嚥性肺炎には不適と記載されているが、筆者らは誤嚥性肺炎を含む、肺炎初期治療としてほとんどの患者に使用し、十分な効果を認めている。また、過去90日以内に抗菌薬の使用がある場合にも、同様に効果を認めている。3日間投与して解熱傾向を認めないときには、耐性菌や緑膿菌を考慮した抗菌薬に変更する。嫌気性菌をカバーする目的で、クリンダマイシン内服の併用やブドウ球菌や嫌気性菌に、より効果の強いニューキノロン内服を併用することもある。■入院適用はどのような場合か在宅では、病院と比較すると正確な診断は困難である。しかし、全身状態が保たれ、介護する家族など条件に恵まれれば、在宅で治療可能な場合が多い。筆者らは、先述した在宅患者の肺炎の重症度(PSI-HC)を利用して重症度の把握、家族への説明を行ったうえで、患者や家族の意思を尊重し、入院治療にするか在宅治療にするかを決定している。在宅高齢者が入院という環境変化により、肺炎は治癒したけれども、認知機能の悪化やADL低下などを経験している場合も少なくない。過去にそのような体験がある場合には、在宅でできる最大限の治療を行ってほしいと所望されることが多い。ただ、医療的には、高度の低酸素血症、意識低下や血圧低下を伴う重症肺炎や、エンピリック治療で正しく選択された抗菌薬を使い、3日~1週間近く治療を行っても改善傾向が明らかでない場合に入院を検討している。また、介護面では重症度にかかわらず、介護量が増えて家族や介護者が対応できない場合にも入院を考慮している。■肺炎予防と再発対策誤嚥性肺炎の治療および予防として表42)が挙げられる。表4 NHCAP における誤嚥性肺炎の治療方針1)抗菌薬治療(口腔内常在菌、嫌気菌に有効な薬剤を優先する)2)PPV 接種は可能であれば実施(重症化を防ぐためにインフルエンザワクチンの接種が望ましい)3)口腔ケアを行う4)摂食・嚥下リハビリテーションを行う5)嚥下機能を改善させる薬物療法を考慮(ACE阻害薬、シロスタゾール、など)6)意識レベルを高める努力(鎮静薬、睡眠薬の減量、中止、など)7)嚥下困難を生ずる薬剤の減量、中止8)栄養状態の改善を図る(ただし、PEG〔胃ろう〕自体に肺炎予防のエビデンスはない)9)就寝時の体位は頭位(上半身)の軽度挙上が望ましいガイドラインではNHCAPの主な発症機序として誤嚥性肺炎のほか、インフルエンザと関連する2次性細菌性肺炎の重要性が提案されており、わが国でも高齢者施設におけるインフルエンザワクチン、そして肺炎球菌ワクチンの効果がはっきり示されたこともあり、両ワクチンの接種が勧められる4)。日々の生活の中では、口腔ケアや摂食嚥下リハビリテーションは重要であり、歯科医師・歯科衛生士や言語聴覚士との連携で、より質の高いケアを提供することができる。●文献1)Yokobayashi K,et al. BMJ Open. 2014 Jul 9;4(7):e004998.2)日本呼吸器学会 医療・介護関連肺炎(NHCAP)診療ガイドライン作成委員会. 医療・介護関連肺炎診療ガイドライン. 2011.3)Ishibashi F, et al. Geriatr Gerontol Int. 2014 Mar 12 . [Epub ahead of print].4)Maruyama T,et al. BMJ. 2010 Mar 8;340:c1004.●関連リンク日本呼吸器学会 医療・介護関連肺炎(NHCAP)診療ガイドライン

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Dr.野原のナルホド!摂食・嚥下障害マネジメント ~キュアからケアへ~

第1回「キュアからケアへ!これからの摂食・嚥下障害マネジメント」第2回「おじいちゃん、何で食べられへんの?大事なのは診断と病態把握」第3回「ちょっとした工夫で乗り越えよう 先行期の障害への食事支援」第4回「助けて歯医者さん! 準備期の障害への食事支援」コラム1「頼れる武器、嚥下内視鏡を活用しよう」第5回「そこから先に進めない? 口腔期の障害への食事支援」第6回「食道?気管?運命の分かれ道! 咽頭期の障害への食事支援」第7回「せっかく飲み込んだのに・・・ 食道期の障害への食事支援」第8回「誤嚥してもええじゃないか? 侵襲と抵抗のバランスを考える」第9回「肺炎にならないための抵抗を! 呼吸理学療法・薬剤・ワクチン・栄養」コラム2「その嚥下障害、医師のせい?」第10回「それは誤解です! 胃瘻イコール禁食、ではない」第11回「食べることは生きること 嚥下機能のソフトランディング」 嚥下障害を抱える患者に、どのようなサポートを行っていますか?このコンテンツでは、これまでの概念を覆した食事支援に対する新しい考え方や実践法を盛り込み、摂食・嚥下に関する疑問や悩みを解決します。キーワードは“キュアからケアへ”。「なぜ食べられないのか4大認知症を含めた分析」、「急性期だけではなく慢性期の食事支援がいかに重要か」、「“5つの期”で分けられる食事支援の具体的な方法」、「誤嚥しても肺炎にしない考え方と実践法」、「在宅でも活用できる嚥下内視鏡」、「医学的見地と患者さんのQOLの見地から胃瘻をどう考えるべきか」・・・などを解説します。ナルホド!第1回 キュアからケアへ!これからの摂食・嚥下障害マネジメント 摂食・嚥下障害マネジメントを行う前に納得しておきたい。なぜこれから施設・在宅でのマネジメントが重要となるのか?また、原因疾患の進行期別の患者数の違い、それに伴う病院や在宅での患者層や対応の違い、など事項を解説。“キュアからケア”の考え方を理解しよう。第2回 おじいちゃん、何で食べられへんの?大事なのは診断と病態把握 食事支援で、目指すのはもちろん経口摂取だが、これには、窒息、誤嚥性肺炎という2つの落とし穴がある。第2回は、そんな落とし穴に入らないためのケアのポイント、診断と病態把握について解説する。診断のために押さえておくべき“4大認知症”の復習、そして病態把握のために考えるべき“5つの期”とは・・・?ここを押さえずして次に進むべからず、必見です。第3回 ちょっとした工夫で乗り越えよう 先行期の障害への食事支援 食事支援で必要な“5つの期”で、初めの関門である“先行期”の障害の実態にフォーカスする。シンプルな声かけ、食器の選び方、食事の提供方法、食事内容、といったちょっとした工夫を、患者さんを支えるスタッフ全員が理解することで、乗り越えるハードルは低くなる。4大認知症と照らし合わせながらの考え方も注目したい。第4回 助けて歯医者さん! 準備期の障害への食事支援 “5つの期”のうち2番目、“準備期”。その主な役割は食塊形成であり、それができるかどうかは誤嚥に大きく影響する。第4回目は、どの認知症の種類が食塊形成不良を起こしやすいのか、そしてそれ以上に、口腔機能の状態も大きく影響することを理解していく。歯科医師による口腔機能の改善、口腔機能に合わせた食事内容の工夫、義歯への配慮、改善できることを知り、食塊形成の状態に合わせた食事内容を考えよう。【コラム1】頼れる武器、嚥下内視鏡を活用しよう  “準備期”のチェックに有効な嚥下内視鏡について掘り下げる。内視鏡を入れたときの基本から、口内物がどこに触れると嚥下反射が起こるのか、また、嚥下造影検査と嚥下内視鏡検査それぞれのメリット・デメリットについても解説。野原氏は、施設・在宅には嚥下内視鏡検査をお勧めするが、環境に合わせての使い分けなども考えたい。第5回 そこから先に進めない? 口腔期の障害への食事支援  “5つの期”のうち、食べ物を喉に送り込む3工程目、“口腔期”まで来た。先行期、準備期に異常がなく食事に時間がかかっている患者さんは、口腔期の可能性がある。食べる順番、リクライニングなどの工夫で支援しよう。また、口腔期の障害を持ちやすい認知症の種類も覚えておきたい。第6回 食道?気管?運命の分かれ道! 咽頭期の障害への食事支援  咽頭から食道に食べ物を送り込む“5つの期”のうち最も難所である“咽頭期”。誤嚥や窒息が起こりやすいので注意が必要だ。誤嚥には、咳やむせを伴う“顕性誤嚥”と、誤嚥の自覚がなく本人や介助者も気付きにくい“不顕性誤嚥”があり原因疾患をしっかり覚えておきたい。第6回は誤嚥の種類や仕組み、原因疾患、嚥下を誘発しやすい食事内容や増粘剤を利用した工夫について解説する。第7回 せっかく飲み込んだのに・・・ 食道期の障害への食事支援  “5つの期”のうち最後の期、“食道期”。食道は、飲み込んだ後なので嚥下と関係ないと思ったら大間違い。食べ物の逆流による肺炎を見逃してはならないのだ。第7回は、逆流を起こしやすい姿勢、薬剤、リスク、また、逆流を疑う症状は何かをお伝えする。把握して、患者さんを注意深く観察しよう。第8回 誤嚥してもええじゃないか? 侵襲と抵抗のバランスを考える どんなに食事の支援をしても、誤嚥性肺炎になる患者さんは現実的にいるものだ。では患者さんを救う手だては他にないのだろうか。経口摂取禁止はいたしかたないのか・・・?誤嚥性肺炎に行き詰まってしまったそんな時、考え方を変えてみてほしい。そう、“誤嚥しても、肺炎にならなければいい”と。第8回では、その考え方の仕組みを解説し、そこで言う“侵襲”の量を減らすべく口腔ケアの重要性、そして方法をお伝えする。第9回 肺炎にならないための抵抗を!呼吸理学療法・薬剤・ワクチン・栄養  “侵襲”を減らすことも大事だが、同時に“抵抗”をあげる努力もしていきたい。一口に言っても誤嚥性肺炎を持つ患者さんは年配の方も多く難しいと思いがちだ。だが出来ることがいくつかある。呼吸機能の低下がどれほど嚥下反射に響くか、補助的に使用したい喀出力を高める薬剤、患者さんへのワクチン適用を気にする必要性、老化遅延のための食生活指針、これらを理解してみんなで“抵抗”をあげていこう。【コラム2】その嚥下障害、医師のせい?  誤嚥もあり日常生活動作の著しい低下を認められた在宅療養中の75歳男性。彼は右顔面神経麻痺の認知症と診断されていた。しかし主治医と野原氏が診たところ、9ヶ月後にはぐんぐん改善し、日常生活動作に問題はなく顔面に麻痺は残るが、なんと認知症ではなかったのだ。彼らがしたこと、それは無くても良い薬を切っていくこと。コラム2では、なるべく出したくない薬剤性嚥下障害の原因薬剤をお伝えする。もちろん薬の事だけでなく、口腔ケアや、食事内容の工夫、補液、呼吸理学療法などみんなで支えていくことが大前提だが、出されている薬が本当に必要な薬なのか、見落としたくないところだ。第10回 それは誤解です! 胃瘻イコール禁食、ではない  陥りやすい胃瘻の誤解を一挙公開。この番組でお伝えしてきた食事支援や様々な方法、それらを実践しどんなに手を尽くしても、悲しいかな誤嚥になってしまう患者さんは実際にいるであろう。では、その段階に来たらどう判断すれば良いのか。急性期を乗り越えるための胃瘻?胃瘻があれば経口摂取は危険?ありがちな思い込みを整理し、患者さんや家族の気持ちを考慮して判断に望もう。なんと野原氏が診なおしたところ、全量経口摂取禁止44例のうち、実に39例が経口摂取可能だったのだ。第11回 食べることは生きること 嚥下機能のソフトランディング 人はいつか必ず死ぬ。治療には限界がある。しかし、その人が死ぬまでにいかに生きるかを考えたい。患者さん、家族が、食事に対してどう感じているのか、どのような終末期を望んでいるのかを、私たちは考えなければならない。最後の最後である終末期は、これまでと変わらぬ、いや、これまで以上にキュアよりも“ケア”をモットーに、患者さんと接していきたい。食べることの幸せを、最後まで生ききることの大切さを、スタッフ全員が、患者さん、そのご家族と十分コミュニケーションし分かち合えた時、それが、摂食・嚥下マネジメントのゴールなのかもしれない。

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大腸がん手術後の患者さんへの説明

手術のあと大腸がんの手術を受けられた方へ編著:東京医科歯科大学大学院 応用腫瘍学 助教 石黒 めぐみ氏監修:東京医科歯科大学大学院 腫瘍外科学 教授 杉原 健一氏Copyright © 2014 CareNet,Inc. All rights reserved.あなたの受けた手術手術を行った日手術で切除した範囲年月日術式名(受けた手術の名称)きずお腹の創Copyright © 2014 CareNet,Inc. All rights reserved.2病理検査の結果深達度□□□□□□大腸癌取扱い規約【第8版】←粘膜大腸(断面)←粘膜下層Tis(粘膜まで)T1(粘膜下層まで)T2(固有筋層まで)T3(漿膜下層まで)T4a(漿膜に露出)T4b(ほかの臓器に浸潤)←固有筋層←漿膜下層←漿膜リンパ節リンパ節転移□ なし□ あり ➡個(□N1 □N2 □N3)以上の結果を総合するとあなたの大腸がんの病理学的進行度(ステージ)はほかの臓器への転移0□ 術前の検査では認めていません□ ほかの臓器への転移が疑われます➡(臓器)ⅠⅡⅢaⅢbⅣと診断されます。Copyright © 2014 CareNet,Inc. All rights reserved.3【参考】大腸がんの進行度(ステージ)ステージ0粘膜・がんが粘膜の中にとどまっているステージⅠ・がんが粘膜下層あるいは固有筋層までにとどまっている・リンパ節転移がないステージⅡ粘膜下層固有筋層・がんが固有筋層を超えている・リンパ節転移がない漿膜下層漿膜・リンパ節転移があるステージⅢステージⅣⅢa:リンパ節転移が1~3個Ⅲb:リンパ節転移が4個以上・ほかの臓器への転移や腹膜播種がある肝転移Copyright © 2014 CareNet,Inc. All rights reserved.リンパ節転移肺転移早期がん進行がん腹膜播種4今後の治療について☑:あなたに当てはまるもの① 大腸がんの「再発」とは?② 大腸がん手術後の定期検査③ 術後補助化学療法④ 一時的人工肛門の閉鎖⑤その他のがんの検診についてCopyright © 2014 CareNet,Inc. All rights reserved.5①大腸がんの「再発」とは?a)大腸がんの「再発」とは?・手術でがんをすべて取りきったと思っても一定の割合で再発が起こります。大腸から離れた場所に❝飛び火❞した目に見えない大きさのがん徐々に増えてきて画像に写る大きさのしこりになったもの1cmくらい手術前手術後Copyright © 2014 CareNet,Inc. All rights reserved.再発6①大腸がんの「再発」とは?b)大腸がんの再発率・手術のときのステージが進んでいるほど再発する確率(再発率)は高くなります。(%)5030.8%43.240再発率302010013.3%3.7%2.712.124.3結腸がん直腸がん16.75.7ステージⅠステージⅡステージⅢ大腸癌研究会・プロジェクト研究 1991~1996年症例大腸癌治療ガイドライン医師用2014年版. 大腸癌研究会編(金原出版)より改変Copyright © 2014 CareNet,Inc. All rights reserved.7【参考】大腸がんの5年生存率(%)10094.091.68084.877.760.0604018.8200ステージ0ステージⅠステージⅡ ステージⅢa ステージⅢb ステージⅣ大腸癌研究会・大腸癌全国登録 2000~2004年症例大腸癌治療ガイドライン医師用2014年版. 大腸癌研究会編(金原出版)より改変Copyright © 2014 CareNet,Inc. All rights reserved.8①大腸がんの「再発」とは?c)大腸がんの主な再発形式・大腸がんの再発には、以下のようなものがあります。遠隔再発ほかの臓器に再発・肝再発腹膜再発吻合部再発(腹膜播種)お腹の中(腹腔内)に種をまいたように散らばって再発腸をつなぎ合わせた部分に再発局所再発・肺再発もともとがんがあった周囲に再発・その他:脳や骨などCopyright © 2014 CareNet,Inc. All rights reserved.9②大腸がん手術後の定期検査a)定期検査はなぜ必要?・大腸がんの再発は、手術で取りきれれば治る可能性があります。・再発が起こっていないかどうかをチェックするために手術後には定期的な検査が大切です。・手術のあと、5年間は定期検査を行います。大腸がんの再発のうち、96%が手術後5年以内に起こります。Copyright © 2014 CareNet,Inc. All rights reserved.10②大腸がん手術後の定期検査b)定期検査のスケジュール(例)・以下のようなスケジュールに従って定期検査を行います。※ステージや患者さんのからだの状態によって多少異なります。1年2年問診・診察3ヵ月ごと直腸指診【直腸がん】3ヵ月ごと4年5年6ヵ月ごと腫瘍マーカー3年胸部・腹部CT6ヵ月ごと6ヵ月ごと骨盤CT【直腸がん】6ヵ月ごと6ヵ月ごと大腸内視鏡検査1~2年ごと大腸癌治療ガイドライン医師用2014年版. 大腸癌研究会編(金原出版)より改変Copyright © 2014 CareNet,Inc. All rights reserved.11③術後補助化学療法a)術後補助化学療法とは?・からだの中に残っているかもしれない見えないがん細胞を攻撃し、再発を防ぐ あるいは 再発を遅らせることを目的として、手術のあとに行う抗がん剤治療のことを「術後補助化学療法」といいます。【術後補助化学療法の対象となる患者さん】・ステージⅢの患者さん・ステージⅡのうち再発する危険性が高いと思われる患者さん・原則として術後1~2ヵ月を目安に開始し、6ヵ月行います。・通常は2~3週おきの外来通院で治療します。Copyright © 2014 CareNet,Inc. All rights reserved.12③術後補助化学療法b)術後補助化学療法で使用されるレジメン・大腸がんの術後補助化学療法で使用されるレジメンには、以下のようなものがあります。※レジメンとは、使用する薬剤とその組み合わせ、投与する量やスケジュールなど治療の「レシピ」のようなものです。レジメン剤型投与方法投与スケジュール・5-FU+LV療法注射薬2時間かけて点滴週1回×6回その後2週間休む・UFT+LV療法飲み薬内服(1日3回)4週間内服その後1週間休む・カペシタビン療法飲み薬内服(1日2回)2週間内服その後1週間休む・FOLFOX療法注射薬48時間かけて点滴2週間おき・CapeOX療法飲み薬+注射薬点滴は約2時間カペシタビンは内服(1日2回)点滴+2週間内服その後1週間休むCopyright © 2014 CareNet,Inc. All rights reserved.13④一時的人工肛門の閉鎖・今回の手術では、以下のような目的で、一時的な人工肛門を造設しました。□腸のつなぎ目を安静に保ち、縫合不全*を予防するため。□ 術後、縫合不全*が起こったため。*縫合不全:腸のつなぎ目がほころびること・腸のつなぎ目が落ち着いたころを見計らって人工肛門を閉鎖する(もとに戻す)手術を行います。・1~2時間程度の手術です。・今回の手術と同様、全身麻酔で行います。・おおよその入院期間:日程度・手術を行う時期の目安:年お腹の壁(腹壁)月ころCopyright © 2014 CareNet,Inc. All rights reserved.口側の腸管皮膚筋層腹膜肛門側の腸管14⑤その他のがんの検診についてa)ほかの臓器のがんの検診について・大腸がんにかかったあとも、ほかの臓器のがんにかかる可能性があります。※大腸がん手術後の患者さんがほかの臓器のがんにかかる頻度は1~5%と報告されています。・大腸がんの手術後には、再発のチェックを目的とした定期検査を行いますが、ほかの臓器のがんの検査としては必ずしも十分ではありません。・自治体などで実施されるがん検診は、積極的に受けましょう。大腸がん手術後の定期検査では見つかりにくいがん・胃がん・食道がん・乳がん・子宮がん・前立腺がん大腸がん手術後の定期検査で見つかりやすいがん・肺がんCopyright © 2014 CareNet,Inc. All rights reserved.・肝臓がん15⑤その他のがんの検診についてb)別の大腸がんができる可能性があります・大腸がんの手術を受けたあとも、大腸の別の部分に別の大腸がん/大腸ポリープができる可能性があります。※大腸がん手術後の患者さんで、大腸の別の部分に別の大腸がんができる頻度は1~3%と報告されています。これは一般集団に比べておよそ1.5倍高い頻度です。・5年間の「手術後の定期検査」が終了したあとも、2~3年に1回の大腸内視鏡検査を受けることが勧められます。Copyright © 2014 CareNet,Inc. All rights reserved.16退院後の生活について① 退院後の食生活② 退院後の日常生活③ 退院後の仕事復帰④ 退院後のスポーツやレジャーCopyright © 2014 CareNet,Inc. All rights reserved.17①退院後の食生活・原則として食事の内容に制限はありません。・「ゆっくり、よく噛んで、腹八分目」を心がけましょう。【食事のとり方の基本】➊ 規則正しく食事をとりましょう。➋ ゆっくり、よくかんで食べましょう。➌ 一度にたくさん食べすぎないようにしましょう。➍ バランスよく、消化の良いものを中心にとりましょう。➎ 水分をしっかりとりましょう。➏ アルコールはほどほどに。➐ 腸閉塞のサインを知っておきましょう。Copyright © 2014 CareNet,Inc. All rights reserved.詳しくは24ページ18【参考】一度にたくさん食べ過ぎるとよくない食品・原則として食事の内容に制限はありません。・ただし、以下のような消化されにくい食べ物を一度にたくさん食べると、つまったり流れにくくなったりして、腸閉塞を起こすことがあります。詳しくは24ページ食べ方や調理法を工夫して適量を食べるようにしましょうこんぶ・わかめなどの海藻類ごぼう・れんこんなど繊維質の根菜類きのこ類こんにゃく・よく噛む・こまかく刻む(繊維と垂直に切る)・やわらかく煮込む などまめ類Copyright © 2014 CareNet,Inc. All rights reserved.19②退院後の日常生活・退院後2ヵ月ほどはあまり無理をしないほうがよいですが自分の体力の回復に合わせて、徐々に行動範囲を広げていきましょう。・適度に体を動かしましょう。きずおとなしくして創を大事にしていたからといって、きず創の治りやがんの治りがよいわけではありません。適度な運動は体力や筋力を回復させ、胃腸の活動を活発にします。血行をよくし、手術の傷跡の治りもよくします。・まずは散歩や、軽い家事などがよいでしょう。疲れ具合に応じて、出かける時間や距離、作業の量や程度を増やしたりしてみましょう。病院への通院もよいリハビリになります。Copyright © 2014 CareNet,Inc. All rights reserved.20③退院後の仕事復帰・デスクワーク中心の仕事であれば、手術後1ヵ月程度・からだを動かす仕事であれば、手術後2~3ヵ月程度が復帰の目安です。・軽めの仕事から徐々に始めていくのがよいでしょう。いきなりもとの仕事の内容・量を目指すのではなく、時短勤務や、一時的に仕事の内容を変更すること(外回り→内勤)なども考慮しましょう。・ご家族や職場の人たちのサポートが心身ともに大切です。ひとりで悩まずに、周りの人たちと協力して、手術後の回復期を乗り切りましょう。Copyright © 2014 CareNet,Inc. All rights reserved.21④退院後のスポーツやレジャー・体を鍛え上げるような激しい運動をする必要はありません。自分の体力に合わせて、好きな運動を生活に取り入れて楽しみましょう。・お腹に力が入るような運動は、手術後2~3ヵ月は控えましょう。腹筋運動、重いものを持ち上げる、ゴルフ、相撲、柔道など。腹壁瘢痕ヘルニアの原因になることがあります。詳しくは25ページ2~3ヵ月は…・もちろん旅行だって楽しめます。とくに制限はありません。はじめのうちはあまり無理のない範囲で楽しみましょう。Copyright © 2014 CareNet,Inc. All rights reserved.22今後起こりうる手術の影響☑:あなたに当てはまるもの① 腸閉塞(イレウス)② 腹壁瘢痕ヘルニア③ 排便習慣の変化□【結腸がん】□【直腸がん】□【人工肛門】④ 排尿機能障害【直腸がん】⑤ 性機能障害【直腸がん】Copyright © 2014 CareNet,Inc. All rights reserved.23①腸閉塞(イレウス)・お腹の手術を受けた後は、癒着などにより、何らかのきっかけで便の通りが突然悪くなることがあります。これを「腸閉塞(イレウス)」といいます。便やガス(おなら)の出が悪くなり、お腹が張ったり、お腹が痛くなったり、嘔吐したりします。・軽い場合は食事をしばらくお休みすれば改善します。それで改善しない場合は、鼻から管を入れて腸の内容物を吸い出したり、手術が必要になる場合もあります。軽いお腹の張りを感じても、便やガス(おなら)が出ている場合は、食事の量を減らして様子を見てください。強い腹痛、嘔吐、排便・排ガスがない などがある場合は、飲食はせずに、ただちに病院に連絡してください。Copyright © 2014 CareNet,Inc. All rights reserved.24②腹壁瘢痕ヘルニア・お腹の壁(腹筋)を縫い合わせた部分のうち、筋肉に弱いところがあると、そこから腸がお腹の外に脱出することがあります。これを「腹壁瘢痕ヘルニア」といいます。皮膚筋層腹膜小腸・大腸きずお腹に力を入れたり長時間立っていたりすると、お腹の創の付近がポコッと盛り上がり、押すとペコペコします。あおむけに寝たり、お腹の力を抜くことによって、簡単に腸がお腹の中に戻る場合は、日常生活に支障がなければ、治療を急ぐ必要はありません。脱出した腸がねじれて血行が悪くなったりした場合には、強い痛みが起こります。この場合はただちに手術が必要ですので、すぐに病院に連絡してください。・腹壁瘢痕ヘルニアを予防するため、✔ 手術後2~3ヵ月は、腹圧のかかる作業は避けてください。腹筋運動、重いものを持ち上げる、ゴルフ、相撲、柔道など。✔ 太りすぎないように気を付けてください。Copyright © 2014 CareNet,Inc. All rights reserved.25③排便習慣の変化【結腸がん】・結腸がんの手術では、日常生活に支障が出るような変化はほとんどありません。手術後2~3ヵ月は、やや便通が落ち着かないと感じることもあると思います。時間の経過とともに、少しずつ落ち着いてくるのが一般的です。規則正しい食生活が大切です。とくに朝食はきちんととりましょう。散歩などの適度な運動も効果的です。・便秘・下痢が続くなど、便通にお悩みのときは主治医に相談してください。便を柔らかくする薬や下痢止めなど、いろいろなお薬で改善する場合があります。Copyright © 2014 CareNet,Inc. All rights reserved.26③排便習慣の変化【直腸がん】・直腸がんの手術では、肛門が残っても、直腸の大部分が切り取られているので、十分に便をためられないために、以下のような排便習慣の変化が見られます。・便の回数が増える・残便感がある・便意をがまんできない・寝ている間やお腹に力を入れたときに便やガスが漏れてしまう※程度には個人差があります。・半年~1年くらいの経過で、徐々に改善してきます。・排便のパターンをつかんで、上手に付き合っていきましょう。対策・夜間や外出時の漏れが心配な場合は、生理用品や尿取りパットを使う。(トイレットペーパーはお尻が荒れてしまうので避ける!)・外出直前の食事は避ける。・駅や外出先では、あらかじめトイレの場所を確認しておく。・シャワートイレがおすすめ(携帯用のものもあります)。Copyright © 2014 CareNet,Inc. All rights reserved.27③排便習慣の変化【人工肛門】・人工肛門に関する悩みやトラブルがあるときは、「ストーマ外来」で専門の医師・看護師に相談してみましょう。【ストーマ外来のリスト】「日本創傷・オストミー・失禁管理学会」ホームページhttp://www.etwoc.org/stoma.html・人工肛門・人工膀胱をもつ患者さんの会もあります。「日本オストミー協会」ホームページ http://www.joa-net.org/日常生活に役立つさまざまな情報が得られます。・永久人工肛門になった患者さんでは、「直腸膀胱機能障害」(通常は4級)として身体障害者手帳を取得できます。・装具の給付、税の控除などのサービスを受けることができます。・患者さん自身(またはご家族)による申請が必要です。・申請以降に助成が開始されるので、早めに申請の手続きを。・詳しくは、市区町村の福祉担当窓口や、病院の社会福祉士(ソーシャルワーカー)に問い合わせてみましょう。Copyright © 2014 CareNet,Inc. All rights reserved.28④排尿機能障害【直腸がん】・手術操作による一時的な自律神経のダメージや、がんを取りきるために一部の自律神経を切除したことにより排尿機能に障害が出ることがあります。尿道括約筋対策膀胱● 膀胱のセンサーの障害・尿意がよくわからない・膀胱に尿がたまりすぎてあふれる● 膀胱が収縮する機能の障害・膀胱の壁が固くなって伸びが悪い→あまり尿をためられずにあふれてしまう・押し出す力が弱く、“残尿”が増える・尿意がなくても、一定の時間ごとにトイレに行く。・男性の小用も座ってゆっくりと。・排尿時に下腹部を圧迫する(手で押す+前かがみ)。・症状に応じたお薬で症状が改善する場合があります。・自己導尿(自分で尿道に管を入れて尿を出す)Copyright © 2014 CareNet,Inc. All rights reserved.泌尿器科の医師に相談29⑤性機能障害【直腸がん】・手術操作による一時的な自律神経のダメージや、がんを取りきるために一部の自律神経を切除したことにより性機能に障害が出ることがあります。下大静脈腹部大動脈上下腹神経叢下腹神経骨盤神経叢(下下腹神経叢)骨盤内臓神経(勃起神経)直腸への神経枝膀胱への神経枝【男性の場合】・勃起障害・射精障害※女性の場合の性機能への影響はよくわかっていません。・手術の影響による症状です。恥ずかしがらずに主治医に相談しましょう。対策・お薬で改善する場合があります。・専門の医師への相談もできます。Copyright © 2014 CareNet,Inc. All rights reserved.泌尿器科の医師に相談30

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禁煙で医療費削減

禁煙で、年間医療費を減らすことができます禁煙者の年間医療費(日本人男女を対象に医療費と喫煙習慣の関連を検討した調査)新生物(千円)代謝性疾患循環器呼吸器消化器歯科その他230.8182.1200149.01501005005年未満5~10年10年以上禁煙期間大島 明ほか. 厚生労働科学研究費補助金(第3次対がん総合戦略研究事業)平成18年度総括・分担研究報告書.効果的な禁煙支援法の開発と普及のための制度に関する研究. 2007Copyright © 2014 CareNet,Inc. All rights reserved.

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ブルーリボンキャラバン2014 in東京 ―もっと知ってほしい「大腸がん」のこと【ご案内】

 東京医科歯科大学大学院 腫瘍外科学とNPO法人キャンサーネットジャパンは、3月2日(日)に東京医科歯科大学M&Dタワー2階 鈴木章夫記念講堂にて、大腸がん啓発のための無料市民公開講座を開催する。一般市民だけではなく、専門以外の医師やメディカルスタッフにとって、大腸がんの診断・治療についての知識の整理・アップデートのよい機会になると思われる。ブースでは「中心静脈ポートに針を刺す」「超音波凝固切開装置で豚肉を切る」などの体験もできる。総合司会は、フリーアナウンサーの中井 美穂 氏。 開催概要は以下のとおり。 イベントの詳細はこちら【日時】2014年3月2日(日)    《展示ブース》 10:00~16:30  《セミナー》 11:00~16:00【場所】東京医科歯科大学 M&Dタワー2階 鈴木章夫記念講堂    〒113-8510 文京区湯島1-5-45 (JR・東京メトロ 御茶ノ水駅近く)【参加費】無料【定員】500名(定員になり次第締切ります)【予定内容】11:00 開会挨拶 NPO法人キャンサーネットジャパン 川上 祥子 氏11:05 ご挨拶 大腸癌研究会会長 東京医科歯科大学大学院腫瘍外科学 教授 杉原 健一 先生11:20 特別講演 大腸がん体験談 若い女性オストメイトの会「ブーケ」会員 椋田 千絵 氏11:50 ブース紹介12:00~13:15 昼休憩13:15 挨拶 NPO法人キャンサーネットジャパン13:20 基調講演(1) 東京医科歯科大学大学院 腫瘍外科 石黒 めぐみ 先生13:55 基調講演(2) 東京女子医科大学 第二外科 板橋 道朗 先生14:30 基調講演(3) 愛知県がんセンター 薬物療法部 室 圭 先生15:05 情報提供 公益社団法人日本オストミー協会 石井 京子 氏15:20 ミニコンサート クラシックギターデュオ いちむじん15:55 閉会挨拶 NPO法人キャンサーネットジャパン 柳澤 昭浩 氏※10:00~16:30 ホワイエ(ブース展示)  大腸がんの診断・治療に関連する各種ブース展示を行います。 ・大腸がんの一次・二次検診 ・・・内視鏡検査デモあり ・大腸カプセル内視鏡 ・CTコロノグラフィー(大腸CT検査) ・中心静脈ポート(CVポート) ・・・針刺し体験あり ・腸管吻合器・超音波凝固切開装置etc 手術器具展示 ・・・操作体験あり ・栄養補助飲料の試飲 など(*内容に変更が出る場合がございます。)【申込み方法】①インターネットでの申し込みはこちら②メールでの申し込み 0302brc@cancernet.jp③FAXでの申し込み 03-5840-6073  3/2大腸がんセミナー申込係宛④往復はがきでの申し込み 〒113-0034 東京都文京区湯島1-10-2 御茶の水K&Kビル2F キャンサーネットジャパン 3/2大腸がんセミナー係※②③④のいずれでかでお申し込みの際は、お名前・ふりがな・連絡先電話番号をご記載ください。 複数名でご参加の場合は、参加される方全員のお名前も記載ください。※お申し込みの前にイベントポリシーを必ずお読みください【共催】東京医科歯科大学大学院 腫瘍外科学・NPO法人キャンサーネットジャパン【協賛】メルクセローノ株式会社【後援】大腸癌研究会、公益社団法人日本オストミー協会、NPO法人ブレイブサークル運営委員会

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第21回 処方ミスは誰の責任?主治医か薬剤師か、はたまた双方か!?

■今回のテーマのポイント1.呼吸器疾患で一番訴訟が多い疾患は肺がんであり、争点としては、健診における見落としおよび診断の遅れが多い2.薬剤師は、自らの責任において用法・用量などを含めた処方せんの内容について問題がないか確認をしなければならない(薬剤師法24条)3.医師の書いた処方箋が誤っていた場合、それを修正させなかった薬剤師も誤投与に対し責任を負う事件の概要60歳男性(X)。平成17年3月、頸部リンパ節腫脹精査目的にてA病院に入院しました。検査の結果、右中下葉間を原発とする肺腺がん(T2N3M1(膵、リンパ節転移):StageIV)と診断されました。4月13日より、Xに対し、化学療法が開始されたものの、徐々にXの全身状態は悪化していき、8月末には脳転移も認められるようになりました。10月よりXの主治医はW医師および3年目の医師(後期研修医)Yに変更となりました。Xの全身状態は悪く、10月11日には、発熱、胸部CT上両肺野にびまん性のスリガラス状陰影が認められました。Y医師は、抗がん剤(ビノレルビン)による薬剤性肺障害を疑い、ステロイドパルス療法を開始しましたが、改善しませんでした。β‐Dグルカンが79.6pg/mLと上昇していたことから、Y医師は、ニューモシスチスカリニ肺炎を疑い、18日よりST合剤(商品名:バクトラミン)を開始しました。治療によりβ‐Dグルカンは低下し、胸部CT上もスリガラス状陰影の改善が認められたものの、バクトラミン®によると考えられる嘔気・嘔吐が増悪したため、28日の回診時に呼吸器科部長Z医師よりY医師に対し、ペンタミジンイセチオン(商品名:ベナンバックス)に変更するよう指示がなされました。Y医師は、W医師に対し、ベナンバックス®の投与量を尋ねたところ、「書いてある通りでよい」旨指示されたため、医薬品集をみてベナンバックス®の投与量を決めることとしました。なお、W医師は、午後外勤であったため、上記やり取りの後、Y医師が実際に処方するのを確認せずに病院を離れました。ところが、Y医師は、ベナンバックス®の投与量(4mg/kg/日)を決定する際に、誤って医薬品集のバクトラミン®(15~20mg/kg/日)の項をみて計算してしまったため、結果として、5倍量の注射オーダーがなされてしまいました。A病院では、薬剤の処方にオーダリングシステムが導入されていたものの、過量投与への警告機能は薬剤の1回量について設定されているのみで、投与回数や1日量については設定がされていませんでした。そのために、本件のベナンバックス®の処方に対して警告が発せられなかったこともあり、調剤した薬剤師および調剤監査に当たった薬剤師は過量投与に気づきませんでした。その結果、Xは、収縮期血圧が70mmHgまで低下し、意識状態の悪化、奇異性呼吸が認められるようになり、11月10日、Xは、低血糖による遷延性中枢神経障害、肝不全、腎不全により死亡してしまいました。これに対し、Xの遺族は、病院だけでなく、主治医であった後期研修医YおよびWならびに呼吸器センター部長Z、さらに調剤した薬剤師および監査した薬剤師2名の計6名の医師・薬剤師に対し、約1億800万円の損害賠償請求を行いました。事件の判決●主治医の後期研修医Yの責任:有責「被告Y医師は、臨床経験3年目の後期研修医であったけれども、医師法16条の2の定める2年間の義務的な臨床研修は修了しており、また、後期研修医といえども、当然、医師資格を有しており、行える医療行為の範囲に法律上制限はなく、しかも、前記のとおり、被告Y医師の過失は、医師としての経験の蓄積や専門性等と直接関係のない人間の行動における初歩的な注意義務の範疇に属するものである」●主治医W医師の責任:無責「ベナンバックスへの薬剤変更が決定された10月28日、被告W医師は、外勤のため、被告病院を離れなければならないという事情があり、被告Y医師から、投与量について相談をされた際に、書いてあるとおりでよいと、概括的ながら、添付文書や医薬品集に記載されている投与量で投与する旨の指示は出している。そして、被告W医師としては、特別の事情がない限り、被告Y医師が、医薬品集などで投与量を確認し、その記載の量で投与するであろうことを期待することは、むしろ当然であるといえる。すなわち、本件事故は、被告Y医師が、医薬品集の左右の頁を見間違えて処方指示をしたという初歩的な間違いに起因するものであるが、このような過誤は通常想定し難いものであって、被告W医師において、このような過誤まで予想して、被告Y医師に対し、あらかじめ、具体的な投与量についてまで、指示をすべき注意義務があったとは直ちには認められないというべきである」●呼吸器センター部長Z医師の責任:無責「被告Z医師は、Xの主治医や担当医ではなく、呼吸器センター内科部長として、週に2回の回診の際、チャートラウンドにおいて、各患者の様子について担当医師らから報告を受け治療方針等を議論し、前期研修医を同行し、患者の回診をするなどしていた。本件でも、Xの診療を直接に担当していたわけではなく、チャートラウンドなどを通して、主治医や担当医の報告を受けて、治療方針を議論するなど、各医師への一般的な指導監督、教育などの役割を担っていたといえる。被告Z医師は、10月28日のチャートラウンドにおいて、被告Y医師からXの容態について報告を受け、薬剤をベナンバックスに変更することを指示している。その際、ベナンバックスの投与量や投与回数、副作用への注意などについては、特に被告Y医師に対して具体的な指示をしていない。しかし、被告Z医師の前示のとおりの役割や関与の在り方から見ても、10月28日当時で約95名にのぼる被告病院呼吸器センター内科の入院患者一人一人について、極めて限られた時間で行われるチャートラウンド等の場において、使用薬剤やその投与量の具体的な指示までを行うべき注意義務を一般的に認めることは難しいといわざるを得ない」●薬剤師3名の責任:有責「薬剤師法24条は、「薬剤師は、処方せん中に疑わしい点があるときは、その処方せんを交付した医師、歯科医師又は獣医師に問い合わせて、その疑わしい点を確かめた後でなければ、これによって調剤してはならない」と定めている。これは、医薬品の専門家である薬剤師に、医師の処方意図を把握し、疑義がある場合に、医師に照会する義務を負わせたものであると解される。そして、薬剤師の薬学上の知識、技術、経験等の専門性からすれば、かかる疑義照会義務は、薬剤の名称、薬剤の分量、用法・用量等について、網羅的に記載され、特定されているかといった形式的な点のみならず、その用法・用量が適正か否か、相互作用の確認等の実質的な内容にも及ぶものであり、原則として、これら処方せんの内容についても確認し、疑義がある場合には、処方せんを交付した医師等に問合せて照会する注意義務を含むものというべきである。・・・(中略)・・・薬剤師はその専門性から、原則として、用法・用量等を含む処方せんの内容について確認し、疑義がある場合は、処方医に照会する注意義務を負っているといえるところ、特に、ベナンバックスは普段調剤しないような不慣れな医薬品であり、劇薬指定もされ、重大な副作用を生じ得る医薬品であること、処方せんの内容が、本来の投与量をわずかに超えたというものではなく、5倍もの用量であったことなどを考慮すれば、被告薬剤師としては、医薬品集やベナンバックスの添付文書などで用法・用量を確認するなどして、処方せんの内容について確認し、本来の投与量の5倍もの用量を投与することについて、処方医である被告Y医師に対し、疑義を照会すべき義務があったというべきである」(*判決文中、下線は筆者による加筆)(東京地判平成23年2月10日判タ1344号90頁)ポイント解説1)呼吸器疾患の訴訟の現状今回は、呼吸器疾患です。呼吸器疾患で最も訴訟となっているのは肺がんです(表1)。やはり、どの診療科においても、重篤な疾患が訴訟となりやすくなっています。肺がんの訴訟は、原告勝訴率が52.9%とやや高い一方で、認容額はそれなり(平均3,200万円)というのが特徴です(表2)。これは、肺がんが、がんの中では5年生存率が比較的低い(予後が不良)ことが原因であると考えられます。すなわち、訴訟においては、不法行為責任が認められた後に、当該生じた損害を金銭に換算し、損害額を決定するのですが、肺がんのように5年生存率が低い疾患の場合、損害額の多くを占める逸失利益があまり認められなくなるのです。逸失利益とは、「もし医療過誤がなかった場合、どれくらい収入を得ることができたか」ですので、まったく同じ態様(たとえば術後管理の瑕疵)の過失であったとしても、生命予後が比較的良好な胃がんの患者(ここ10年間の検索可能判決によると平均6,520万円)と肺がんの患者では、認められる逸失利益に大きな違いが出てくることとなるのです。肺がんの訴訟において、最も多く争われるのが第17回でご紹介した健診による見落としなどであり、その次に多いのが診断の遅れと手技ミスです(表2)。また、表2をみていて気づくかもしれませんが、福島大野病院事件医師逮捕があった平成18年の前後で原告勝訴率が66.7%(平成18年以前)から37.5%(平成18年以降)と大きく落ち込んでいる点です。これは、医療崩壊に司法が加担したことに対する反省なのか、医療訴訟ブームによる濫訴が原因なのか、負け筋は示談されてしまい判決までいかないことが原因なのかなど、さまざまな理由によると考えられますが、結果として、医療訴訟全体において原告勝訴率が低下しており、肺がんにおいても同様のトレンドに沿った形(平成18年以前 40%前後、平成18年以降 25%前後)となっているのです。2)処方ミスは誰の責任?今回紹介した事例は、肺がん訴訟の典型事例ではありませんが、チーム医療を考えるにあたり非常によいテーマとなる事例といえます。本件では、病院だけでなく、医師、薬剤師を含めた多数の個人までもが被告とされました。その結果、各専門職および専門職内における役割の責任につき、裁判所がどのように考えているかをみることができる興味深い事例といえます。チーム医療とはいえ、病院スタッフはそれぞれ専門領域を持つプロフェッションです。国家資格もあり、法律上業務独占が認められています。したがって、チーム医療とはいっても、それぞれの専門領域については、各専門家が責任を負うこととなり、原則として他の職種が連帯責任を負うことはありません。これを法律的にいうと「信頼の原則」といいます。「信頼の原則」とは、「行為者は、第三者が適切な行動に出ることを信頼することが不相当な事情がない場合には、それを前提として適切な行為をすれば足り、その信頼が裏切られた結果として損害が生じたとしても、過失責任を問われることはない」という原則で、いちいち他の者がミスをしていないか確認しなければならないとなると円滑な社会活動を行うことが困難となることから、社会通念上相当な範囲については、他人を信頼して行動しても構わないという考えで、この原則は、医療従事者間においても適用されます。それでは、本事例のような処方箋の書き間違えは、誰の責任となるのでしょうか。医師法、薬剤師法上、医薬分業が定められています。すなわち、「医師は、患者に対し治療上薬剤を調剤して投与する必要があると認めた場合には、患者又は現にその看護に当つている者に対して処方せんを交付しなければならない」(医師法22条)とされ、これを受けて、「薬剤師は、医師、歯科医師又は獣医師の処方せんによらなければ、販売又は授与の目的で調剤してはならない」(薬剤師法23条1項)とされています。そして、薬のプロである薬剤師は、「薬剤師は、処方せん中に疑わしい点があるときは、その処方せんを交付した医師、歯科医師又は獣医師に問い合わせて、その疑わしい点を確かめた後でなければ、これによつて調剤してはならない」(薬剤師法24条)とされており、患者に投与される薬は原則として、薬剤師が防波堤として、最終的なチェックをすることとなっています。したがって、法が予定する薬の処方に関する安全は、薬剤師に大きく頼っているといえます。本判決においても、処方ミスを水際で食い止めることが薬剤師に課せられた法的義務であることから、薬剤師は医師の処方箋が正しい内容であると信頼することは許されず、自らの責任において用法・用量などを含む処方せんの内容について確認しなければならないとされたのです。裁判例のリンク次のサイトでさらに詳しい裁判の内容がご覧いただけます。(出現順)東京地判平成23年2月10日判タ1344号90頁

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クローン病と歯周炎のカンケイ

 炎症性腸疾患(IBD)、とくにクローン病における肛門部病変は、歯周炎と関連があることがスイス・チューリッヒ大学病院のStephan R Vavricka氏らによる症例対照研究で明らかになった。IBDの治療においては、口腔の炎症にも焦点を当てた治療戦略を立てるべきであると考えられる。Inflammatory bowel diseases誌オンライン版2013年11月7日号の報告。 IBD、とくにクローン病の患者においては、しばしば口腔に悪影響が及ぶ。歯周炎は、全身性の自己免疫疾患や炎症性疾患に影響を与えると考えられている。本研究では、歯周炎/歯肉炎マーカーとIBDの関連について分析した。 IBD患者113例(クローン病69例、潰瘍性大腸炎44例)に対し歯科検診を行い、患者背景についても記録した。歯周炎マーカーは、プロービング※1時の出血、アタッチメントロス※2、歯周ポケットの深さ※3から評価した。歯肉炎マーカーは、乳頭部出血指数(PBI)から評価した。目に見える口腔内の病変についても、カルテに記載した。健常人113人を対照群とし、8ヵ月間前向きに比較検討した。 主な結果は以下のとおり。・歯肉炎マーカー、歯周炎マーカーを認めた症例数は、対照群よりもIBD群で多かった。・単変量解析とロジスティック回帰分析の結果、クローン病の肛門部病変は歯周炎のリスク因子であった。・禁煙は、歯周炎のリスクを減少させた。・歯周炎と患者の重症度(血便や腹痛の程度)に明確な関連は認められなかった。・クローン病のみのサブグループでは、患者の症状が重いほど(Harvey-Bradshaw index > 10)、歯周炎マーカーのひとつである、歯周ポケット最深部位におけるアタッチメントロスと関連していた。・歯周炎・歯肉炎以外の口腔病変は、IBD患者の約10%で認められた。※1:歯周病の検査に使われるプローブ(探針)で歯肉辺縁からポケット底までの深さを測定すること※2:歯の頭と根の境目の部分からポケット底までの距離が深くなっていること(歯肉上皮とセメント質の付着喪失)※3:歯肉辺縁から接合上皮の最根尖側端の深さ

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在宅医療推進のための地域における多職種連携研修会 領域別セッション

かかりつけ医の在宅医療参入の教育的支援と市町村単位の多職種チームビルディングの促進を目的とした東京大学高齢社会総合研究機構の教育プログラムから、在宅医療の実践で、必ず知っておくべき疾患の基本と臨床知識を身につける領域別セッションをお届けします。取りあげる疾患は、11月からの「認知症」を皮切りに、12月「摂食嚥下・口腔ケア」、1月「栄養」、2月「褥瘡」、4月「リハビリテーション」を予定しています。対象者は、開業医、病院医師、歯科医師、薬剤師、訪問看護師、病院看護師、介護支援専門員、病院ソーシャルワーカー等です。はじめに ワークショップとグループワークのすすめ方認知症【全3回】 講義:認知症の基本的理解 事例検討:行動心理徴候(BPSD)へのアプローチ ミニレクチャー:行動心理徴候(BPSD)へのアプローチ摂食嚥下・口腔ケア【全6回】 講義1:摂食・嚥下への対応の基本 講義2:口腔ケア 事例検討1:栄養摂取方法 ミニレクチャー1:栄養摂取方法 事例検討2:嚥下リハビリテーション ミニレクチャー2:嚥下リハビリテーション栄養【全4回】 講義:在宅での栄養管理の基本 事例検討:在宅での栄養管理の基本 ミニレクチャー1:嚥下食の作り方 ミニレクチャー2:身体計測の仕方褥瘡【全3回】 講義:褥瘡のケア 事例検討:褥瘡のケア ミニレクチャー:褥瘡のケアリハビリテーション【全3回】講義:在宅でのリハビリテーションの取り組み方事例検討:脳卒中での在宅リハビリテーションの導入事例ミニレクチャー:虚弱高齢者の片麻痺の方のマネジメント講師

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成人市中肺炎のリスクとなるライフスタイル・基礎疾患は?

 市中肺炎は、成人、とくに高齢者において高い罹患率および死亡率をもたらす。スペイン・バルセロナ大学のAntoni Torres氏らは、PubMedの構造化検索により、欧州における成人市中肺炎発症率の最新データとライフスタイルや市中肺炎の危険因子に関するデータを同定し、成人市中肺炎のリスク増加と喫煙などのライフスタイル因子や基礎疾患との関連を検討した。Thorax誌2013年11月号に掲載報告。市中肺炎のリスク増加に関連したライフスタイルの因子は? 主な結果は以下のとおり。・成人市中肺炎全体の年間発症率は、1,000人年当たり1.07~1.2、人口1,000人当たり1.54~1.7であり、年齢の上昇とともに増加した(65歳以上で1,000人年あたり14)。・男性のほうが、女性、慢性呼吸器疾患患者、HIV感染症患者より、市中肺炎発症率が高かった。・市中肺炎のリスク増加に関連したライフスタイルの因子は、喫煙、過度の飲酒、低体重、子どもや歯科衛生状態が悪い人々との定期的な接触であった。・合併症(慢性呼吸器疾患、慢性心血管疾患、脳血管疾患、パーキンソン病、てんかん、認知症、嚥下障害、HIV、慢性腎疾患、慢性肝疾患)が存在すると、市中肺炎リスクが2~4倍増加した。

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利用規約

附属規定:ポイントプログラム規定附属規定:eディテーリング規定附属規定:希少疾患プロジェクト規定附属規定:eリサーチ規定附属規定:ケアネットキャリアサービス規定附属規定:Web講演会サービス規定附属規定:CareNet医学教育規定附属規定:アップ(up)システム規定附属規定:Doctors’Picks規定CareNet.com(ケアネット・ドットコム)会員規約ケアネットは会員制の臨床医学教育メディアを運営する企業です。医師をはじめとする医療者の会員が、臨床の現場で最善の意思決定が行えるように医学・医薬に関するエビデンス、知識・経験等の情報を発信し、会員間の共有を促すことがケアネットの理念です。日常診療に役立つ信頼性の高いコンテンツを継続して提供するために、会員による有料コンテンツの購入料と合わせて、スポンサー企業による広告やリサーチに基づく収入が充てられます。つきましては、会員への優良な情報の提供を継続するため、任意ではありますが、会員の皆さまには広告視聴やアンケート回答などへのご協力をお願いしております。またスポンサーの広告等の視聴に際しては、個人情報保護義務を順守する契約を結んだスポンサー企業との間で会員の一部情報を共有することがございます。ケアネットはひとえに会員の皆さまに役立つ存在を志向し、誠実にメディア運営を行う所存です。会員の皆さまのご理解とご協力を平にお願い申し上げます。第1条(CareNet.comサービス)「CareNet.comサービス」とは、株式会社ケアネット(当社グループ企業を含み、以下総称して「ケアネット」といいます。)が運営する各種サービスをいいます。第2条(適用範囲)本規約は、CareNet.comサービスの利用に関し、必要な事項を定めるものです。本規約の附属規定は、本規約の一部を構成します。本規約と附属規定が異なる場合は、附属規定が優先するものとします。第3条(会員登録)1)「会員」とは、本規約ならびに附属規定を承諾の上、ケアネット所定の手続で会員登録を行い、ケアネットが会員として承諾した方をいいます。会員はCareNet.comサービスの全部または一部を利用する資格を持ちます。その利用範囲は、ケアネットが定めることができます。2)会員は、原則として日本国の免許を所持する医療従事者およびケアネットが認める医療関係者であり、医師(獣医師を除きます。ケアネットが確認できる場合のみ医師として登録することができます。)、歯科医師、薬剤師その他の医学・薬学・医療関係の個人に限ります。ただし、ケアネットが特に認める場合はこの限りでありません。3)会員は、会員識別用の固有の文字列(以下「ID」といいます。)を持ち、1人につき1つのIDのみを取得できるものとし、重複登録はできません。4)会員は、会員登録申込時に電子メールアドレスの登録を行います。ただし、複数の会員が同じ電子メールアドレスを登録することはできません。5)会員登録を行った方は、ケアネットが当該登録の諾否を通知するまでの間、特定の範囲においてCareNet.comサービスを利用することができます。(以下、会員登録承諾前の利用者を「仮会員」といいます。)ただし、仮会員は、ケアネットが会員登録を承諾しない場合に異議を申立てることはできません。6)CareNet.comの会員となった時点で、ケアネットが提供するCareNet.comに付随する各種サービスも同時に利用することができ、附属規定に定める「ケアネットポイントプログラム」にも参加するものとします。第4条(届出)会員は、電子メールアドレス、その他ケアネットに届出ている内容に変更が生じた場合には、速やかにケアネットに届出るものとします。第5条(登録情報の変更等) 1)ケアネットは、会員登録時に申告した職種の資格を確認できなかった場合、職種情報を変更することができるものとします。2)公知・公用の情報もしくは公正に取得した情報により、届出のあった登録情報に変更が生じたこと、または誤りがあったことが判明したときは、ケアネットは、当該情報を変更し、または修正することができるものとします。第6条(電子メールアドレス、ID、パスワード) 1)会員は、ケアネットが指定する形式に基づき、自由にIDおよびパスワードを指定することができます。ただし、既に使用されているIDは、使用することができません。その場合、ケアネットが別途IDおよびパスワードを指定するものとします。2)会員は、電子メールアドレスならびにIDおよびパスワード(以下「ID等」といいます。)の管理責任を負うものとし、管理不十分から生じた会員または第三者に発生した損害に関して、ケアネットは一切責任を負わないものとします。3)会員は、ID等を第三者に提供、貸与、譲渡することはできません。4)会員は、ID等が第三者に使用されていることが判明した場合には、直ちにパスワードの変更等の必要な手続を取り、速やかにケアネットにその旨を連絡し、ケアネットの指示に従うものとします。第7条(電子メール配信サービス)1)ケアネットは会員に対し、有益と思われる情報を、あらかじめ会員がケアネットに届出た電子メールアドレス宛に送信します。2)ケアネットから送信される電子メールは、会員の登録情報に基づいて作成されることがあり、第三者が閲覧できない情報が含まれている場合があります。ケアネットから送信されるあらゆる電子メールの内容を第三者に転送ならびに公開したことにより被る会員への不利益、損害に関して、ケアネットは一切責任を負わないものとします。3)会員は、ケアネットからの電子メールを受信するための環境を整備し保持する努力をするものとします。第8条(サービス内容等の変更・中断・廃止)1)ケアネットは、会員への事前の通知なくして、CareNet.comサービスの内容の全部または一部の変更、追加をすることができ、また、あらかじめ会員に通知することにより、サービスの全部または一部を廃止することができるものとします。2)ケアネットは、CareNet.comサービスを提供するために使用する電子計算機その他の機器およびソフトウェア(以下「サービス用設備」といいます。)の保守・点検もしくは修理のために必要がある場合、通信回線やサービス用設備に異常が生じた場合、あらかじめ会員に通知することなく、CareNet.comサービスの全部または一部の提供を中断することができるものとします。3)ケアネットは、CareNet.comサービスの一環として企画・運営されているポイントプログラムにおいて、交換対象商品(サービス、電子マネーギフト等を含みます)の内容、交換方法、ポイント換算に関する事項等について、あらかじめ会員に通知することなく、随時変更することができるものとします。第9条(通知方法)ケアネットから会員への通知は、あらかじめ会員がケアネットに届出た電子メールアドレス宛のメールまたはCareNet.com上への表示により行います。第10条(個人情報の取扱い)ケアネットは、CareNet.comサービスを通じて取得した会員の個人情報を、「個人情報保護方針」および「個人情報保護規定」(https://www.carenet.com/info/personal.html)に従い適切に扱います。なお、会員は個人情報保護規定を承諾したものとします。第11条(著作権等)1)会員は、CareNet.comサービスを通じて提供されるいかなる情報も、権利者の許諾を得ることなく、著作権法で定める会員個人の私的使用の範囲外の使用をすることはできません。また、第三者に使用させたり公開させたりすることもできません。2)前項に違反して他の会員もしくは第三者に対して損害を与えた場合、会員は、自己の費用と責任で紛争を解決するものとし、ケアネットに何らの迷惑または損害を与えないものとします。第12条(禁止事項)会員は、理由のいかんを問わず、以下に掲げる行為をしてはなりません。1)他の会員、第三者またはケアネットの著作権その他の権利を侵害する行為2)他の会員、第三者またはケアネットの財産、信用、名誉、プライバシーを侵害する行為3)ケアネットのサービス用設備の正常な動作を妨げ、またはサービス用設備もしくはデータを破壊、損壊する行為4)コンピュータウイルス等有害なコンピュータプログラム等を CareNet.comサービスを通じまたはこれに関連して使用、または配布する行為5)選挙期間中であるか否かを問わず、公職選挙法に定める選挙運動またはこれに類似する行為6)公序良俗に反する行為7)1から6までに相当するデータまたはサイト等へリンクを張る行為8)他の会員のID等を不正に利用して、CareNet.comサービスを利用する行為9)ケアネットの事前の承諾なくして、CareNet.comサービスを自己または第三者の営利活動もしくはその準備を目的として利用する行為10)その他、法令に違反する行為およびケアネットが不適切と判断する行為第13条(退会)会員は、ケアネットカスタマーセンター(問い合わせフォーム )に申出ることにより、CareNet.comの退会手続を行うことができます。ただし、本人確認のため、以下の情報の提供が必要となる場合があります。1)ご登録の氏名(フルネーム)2)ID3)ご登録の電子メールアドレス4)ご登録の勤務先名5)ご登録の電話番号第14条(会員資格の取消し)会員が、次の各号のいずれかに該当する場合には、ケアネットは、何らの通知なく直ちに会員資格を取消すことができるものとします。1)ケアネットへの届出内容が虚偽であったとき2)ケアネットが重複登録を確認したとき3)会員が、第12条に定める行為をしたとき4)会員が、医療従事者または医療関係者の資格を喪失したとき5)会員が一般の支払いを停止し、または差押え、仮差押え、仮処分の申立てを受けたとき6)最終ログインから1年以上を経過した場合7)その他、本規約または附属規定に違反したとき8)その他、ケアネットが会員として不適切と判断したとき第15条(サービスの終了)会員がCareNet.comの会員資格を喪失した場合は、会員に対するCareNet.comサービスの全てが同時に終了するものとします。第16条(免責事項)1)ケアネットは、CareNet.comサービスにおいて提供される情報(リンク先の情報を含みます。)についてその完全性、正確性、確実性、有用性等のいかなる保証も行いません。また、医薬品医療機器等法等関係法規等の厳守性等、および業界規制等の順守性等いかなる保証も行いません。2)CareNet.comサービスの提供、遅滞、変更、中止もしくは廃止、およびCareNet.comサービスを通じて登録、提供される情報等の流失もしくは消失等、またはその他CareNet.comサービスに関連して発生した会員の損害について、ケアネットは会員に対し、本規約にて明示的に定める以外一切責任を負いません。第17条(規約の変更)ケアネットは、会員に通知することにより、本規約および附属規定を変更できるものとします。第18条(準拠法、管轄裁判所)本規約および附属規定に関する準拠法は、日本法とします。ケアネットと会員との間で、CareNet.comサービスに関して紛議が生じた場合の第一審の専属管轄裁判所は東京地方裁判所とします。2000年04月25日 策定2000年09月25日 改定2001年03月17日 改定2001年07月01日 改定2004年03月29日 改定2004年07月01日 改定2004年12月01日 改定2007年11月01日 改定2008年06月16日 改定2011年01月13日 改定2013年11月25日 改定2014年08月07日 改定2018年03月01日 改定2021年02月01日 改定2024年03月11日 改定附属規定:ポイントプログラム規定ケアネットは、本附属規定に定める各サービスを利用いただく皆さまに、CareNet.com利用規約および本附属規定にご同意いただいたものとみなします。第1条(規約の目的)本規定は、ケアネットが運営するCareNet.comサービスおよびその他サービスにおいて提供されるポイントプログラムの、会員利用条件および付与条件を規定するものです。第2条(付与条件)ケアネットは、各規定を承認し、各規定に違反すること無く、ポイント付与のための所定作業を行った会員、または「up(アップ)システム規定」所定の条件を満たした会員に対して、自己の判断によりポイントを付与します。ただし、ポイント付与にあたり作業を行うため、実際にポイントが付与されるまでに数日を要することがあります。ポイントの第三者への譲渡はできません。なお、ポイント付与後であっても、会員が各規定に違反した場合は、ポイントを剥奪できるものとします。また、ケアネットは損害の賠償を会員に求める場合があります。第3条(ポイントの特典・便益・交換)ケアネットは、会員より労務もしくは情報の提供を受けた場合の対価として、または学習増進の支援として、ポイントを付与します。会員は、所定の手続きを行うことにより、当該ポイントを各種ギフト・電子マネー等に変換することができます。また、ケアネットが提携する企業や団体における支払いや寄付等、または「CareNeTV利用規約」に定める支払い等に充当することができます。第4条(ポイントプログラムの対象)ポイントプログラムで獲得できるポイントについては、別途ポイント付与の条件およびポイント数を明示するものとします。第5条(ポイント数の告知)会員は、専用ページにて、所持するポイント数の確認を行うことができます。ポイントプログラムの下で与えられるポイントまたはこれにより受ける特典・便益は、税法上、所得税等の課税対象となるケースがあり、確定申告を要する場合があります。詳しくは税務署にお問い合わせください。第6条(有効期間)以下のいずれかに該当する場合、ポイントは失効します。1)ポイントの最終付与日から2年を経過した場合2)会員が会員資格を失った場合第7条(ポイントプログラムの変更・廃止)1)ケアネットは、会員への事前の通知なくして、ポイントプログラムの内容の全部または一部の変更、追加をすることができ、また、あらかじめ会員に通知することにより、ポイントプログラムの全部または一部を廃止することができるものとします。ただし、この場合は廃止までに相当な交換可能期間を設けるものとします。2)ケアネットは、ポイント交換対象商品(サービス、クーポン等を含む)の内容、交換方法、ポイント換算に関する事項等について、随時変更することができるものとします。2007年11月01日 策定2009年07月16日 改定2010年06月27日 改定2013年12月26日 改定2014年08月07日 改定2016年04月01日 改定2017年08月14日 改定2020年04月01日 改定2020年07月01日 改定2020年10月15日 改定2021年11月01日 改定附属規定:eディテーリング規定ケアネットは、本附属規定に定める各サービスを利用いただく皆さまに、CareNet.com利用規約および本附属規定にご同意いただいたものとみなします。第1条(サービス)1)「eディテーリング」とは、Webページの閲覧、または電子メールの配信・受発信により、情報提供者となる医療・福祉・保健等の分野に属する企業と会員に対して、無料で特定の情報(以下「eディテーリングコンテンツ」といいます。)を提供し、または情報交換の場を提供するサービスをいいます。会員のeディテーリングの利用については、本規定の他、CareNet.com利用規約が適用されるものとします。2)ケアネットは、新着のeディテーリングコンテンツを中心に視聴・閲覧を推奨する期間(以下「おすすめ期間」といいます。)を設定するものとします。おすすめ期間中のeディテーリングコンテンツは、当該Webページの一覧または推奨コンテンツのショートカットメニューに優先的に表示されます。3)会員が、おすすめ期間中に対象となるeディテーリングコンテンツを視聴完了した場合、または付属するアンケートへ回答した場合、学習機会の増進指標「アップ」を獲得できることがあります。なお、アップの獲得に関する事項は、「アップ(up)システム規定」に定めるとおりとします。4)ケアネットは、公開期間が定められているものを除き、おすすめ期間終了後、eディテーリングコンテンツを所定のアーカイブに収納します。第2条(スポンサー企業への情報開示)ケアネットは、会員がeディテーリングを閲覧し、またはeディテーリング上でアンケートに回答した場合、eディテーリングのスポンサー企業(以下「スポンサー企業」といいます。)に対し、会員の氏名・勤務先・勤務先所在地・診療科・医療資格・識別コード・回答したアンケートの全ての内容を開示いたします。なお、当該開示の方法は、eメールによる電子データの送信、およびスポンサー企業のみがアクセス権を有する専用サイト上における電子データの提供によるものとします。上記の情報は、スポンサー企業における情報提供活動およびその他マーケティング活動の目的で利用されます。また、当該スポンサー企業が共同プロモーションを行う企業がある場合には、共同プロモーション先企業にも上記の情報を開示することができるものとします。第3条(免責事項)1)ケアネットは、利用者に対して、スポンサー企業の提供するサービスおよび情報に対して、いかなる保証も行いません。2)利用者とスポンサー企業との間に紛争が生じた場合、当事者間の責任と費用において解決するものとし、ケアネットは、一切関与しません。利用者とスポンサー企業との間の紛争に起因してケアネットが損害を被った場合、ケアネットは係る損害の賠償を利用者に求める場合があります。2014年08月07日 策定2015年07月16日 改定2017年08月14日 改定2022年02月01日 改定附属規定:希少疾患プロジェクト規定ケアネットは、本附属規定に定める各サービスを利用いただく皆さまに、CareNet.com利用規約および本附属規定にご同意いただいたものとみなします。第1条(サービス)「希少疾患プロジェクト」とは、Webページの閲覧、または電子メールの配信・受発信により、情報提供者となる医療・福祉・保健等の分野に属する企業と会員に対して、無料で特定の情報を提供し、または交換する場を提供するものです。会員の希少疾患プロジェクトの利用については、本規定の他、CareNet.com利用規約が適用されるものとします。第2条(スポンサー企業への情報開示)1)ケアネットは、会員が希少疾患プロジェクトを閲覧し、または希少疾患プロジェクト上でアンケートに回答した場合、スポンサー企業に対し、会員の氏名・勤務先・勤務先所在地・診療科・医療資格・回答したアンケートの全ての内容を開示いたします。なお、当該開示の方法は、eメールによる電子データの送信、およびスポンサー企業のみがアクセス権を有する専用サイト上における電子データの提供によるものとします。2)上記の情報は、スポンサー企業における情報提供活動およびその他マーケティング活動の目的で利用されます。また、当該スポンサー企業に共同プロモーションを行う企業がある場合には、共同プロモーション先企業にも上記の情報を開示することができるものとします。第3条(免責事項)1)ケアネットは、利用者に対して、スポンサー企業の提供するサービスおよび情報に対して、いかなる保証も行いません。2)利用者とスポンサー企業との間に紛争が生じた場合、当事者間の責任と費用において解決するものとし、ケアネットは、一切関与しません。利用者とスポンサー企業との間の紛争に起因してケアネットが損害を被った場合、ケアネットは係る損害の賠償を利用者に求める場合があります。2014年08月07日 策定2015年07月16日 改定附属規定:eリサーチ規定ケアネットは、本附属規定に定める各サービスを利用いただく皆さまに、CareNet.com利用規約および本附属規定にご同意いただいたものとみなします。第1条(サービス)eリサーチとは、ケアネットがCareNet.comの会員に対してインターネットを介して行うリサーチサービスです。ケアネットおよびケアネットの提携会社(以下「提携会社」といいます。)が、アンケート調査などを希望する企業および団体(以下「顧客」といいます。)または、自社のために行うものです。ケアネットおよび提携会社は、アンケートの内容により、会員の中から自由に選択し、その選択された会員に対して、アンケートの依頼を行えるものとし、いかなる場合であっても選択の理由等は会員に通知しません。第2条(会員の秘密保持義務)会員は、アンケート調査において知り得た当該アンケート調査の概要または内容などアンケート調査に係る一切の情報について、これに回答したか否かを問わず、また第三者に開示または漏洩および当該アンケート調査への回答以外の目的に使用してはならないものとします。この会員の秘密保持義務は、会員資格を喪失した後も引き続き有効に存続するものとします。第3条(禁止事項)会員は、理由の如何を問わず、以下に掲げる行為をしてはなりません。1)虚偽および不正な回答2)依頼を受けた会員がメールの転送等により、他の会員に回答を促す行為第4条(権利の帰属)会員は、本サービスを利用しeリサーチに対して回答したすべての情報(以下、「回答情報」といいます。)の著作権その他一切の権利を、ケアネットおよび提携会社に譲渡するものとし、ケアネットおよび提携会社は、その回答情報を自由に選択、修正および編集することができるものとします。会員は、回答情報に係る著作者人格権をケアネットおよび提携会社に対して行使しないものとします。ケアネットおよび提携会社は、回答情報を利用し、また匿名化した上で、会員の承諾なく第三者に開示または提供することができるものとします。前項にかかわらず、会員が個別に同意した場合には、ケアネットおよび提携会社はアンケートに対して会員が行った回答を匿名化しないまま顧客に提供することができます。ケアネットもしくは顧客またはこれらの者に指定された者は、回答情報を利用し、または会員の承諾を得ることなく第三者に対して開示・提供することができるものとします。会員は、本項に基づくケアネットおよび提携会社による著作物の利用について、著作者人格権を行使しないものとします。2014年08月07日 策定附属規定:ケアネットキャリアサービス規定ケアネットは、本附属規定に定める各サービスを利用いただく皆さまに、CareNet.com利用規約および本附属規定にご同意いただいたものとみなします。第1条(サービス)「ケアネットキャリアサービス」(以下「本サービス」といいます。)とは、ケアネットが、CareNet.com利用規約第3条に定める資格を有する会員を対象に、転職および臨時職(アルバイト)を紹介するサービスです。会員が自身の個人情報を含む職務経歴や、転職・臨時職(アルバイト)に関する希望条件をケアネットにあらかじめ登録することにより、ケアネットおよび/または本サービス提携企業・医療機関(以下「提携企業等」といいます。)より、希望条件に沿った情報を無料で受け取ることができます。第2条(本規約の適用範囲)本附属規定は会員が本サービスを利用する際に適用されるものとします。本附属規定に定めがない事項に関しては、「CareNet.com利用規約」が適用されるものとします。本附属規定と「CareNet.com利用規約」に齟齬がある場合には、本附属規定が優先されるものとします。第3条(会員の秘密保持義務)会員は、本サービスにおいて知り得た、求人情報の概要を含めた一切の情報について、応募したか否かを問わず、第三者に開示または漏洩をしてはならないものとします。この秘密保持義務は、会員資格を喪失した後も引き続き有効に存続するものとします。第4条(禁止事項)会員は、理由の如何を問わず、以下に掲げる行為をしてはなりません。1)虚偽および不正な情報の登録2)本サービスを通じて入手した情報を第三者に漏洩、販売する等、本人の求職以外の用途に使用する行為3)団体および個人を誹謗中傷する行為4)法令または公序良俗に反する行為第5条(会員の責任)会員は、自己の責任にもとづき本サービスを利用し、本サービスの利用に関する一切の責任を負うものとします。会員が本サービスの利用に際して提供した情報に起因し、または関連して生じる提携企業等その他第三者からの請求・クレーム等の紛争については、当事者間の責任と費用において解決するものとし、ケアネットは、一切関与しません。係る紛争につき、ケアネットが費用を負担し、または損害賠償等の支払いをした場合には、会員は、ケアネットに対し当該費用および損害賠償等に相当する金額を支払うものとします。第6条(ケアネットの責任)ケアネットは、故意または重大な過失のない限り、本サービスに関し利用者に生じた金銭的損失、精神的苦痛、時間的損害等の不利益につき、一切の責任を負いません。なお、ケアネットが責任を負う場合であっても、会員が被った直接かつ現実に生じた通常損害の限度で賠償する義務を負うものとします。ケアネットは、企業情報等の第三者の情報、求人情報、広告その他の第三者により提供される情報に対し、内容の正確性、有用性等について何ら保証せず、また、本サービスは、必ず転職の成功または臨時職(アルバイト)が見つかることを保証するものではありません。第7条(サービス内容の変更)ケアネットは、本サービスの運営を良好に保つため、会員の承諾を得ることなく、ケアネットが適当と判断する方法でユーザに事前に通知することにより、本サービスの内容を変更することができるものとします。第8条(登録情報等の取扱い)1)ケアネットは、会員が本サービスに応募した場合、提携企業等に対し、会員から応募時に取得した全ての情報を開示します。ケアネットおよび提携企業等は、応募情報を本サービスの提供および、その他ご連絡の目的のみに使用します。ただし、個人を特定する情報および会員が提供を望まないことを明示した情報を削除したうえで、上記以外の目的で使用することがあります。2)ケアネットは、会員が自ら登録した情報又は求人情報を提供する医療機関もしくは企業等(以下「医療機関等」といいます。)による評価に関する情報を、医療機関等に提供することができるものとし、会員はこれに同意したものとします。3)前項のほか、ケアネットは、会員がケアネットに対し本サービスにおいて提供した情報(会員がケアネットのコンサルタントとの面談等において提供した情報を含みます。)を、個人を特定する情報および会員が提供を望まないことを明示した情報を削除したうえで、医療機関等に提供することができるものとし、会員はこれに同意したものとします。*「個人を特定する情報」とは、氏名、住所、電話番号、電子メールアドレス等の個人を特定することが可能な情報および、複数の情報を組み合わせることで個人を特定することが可能な情報をいいます。具体的には、住所を利用する際には都道府県名と地方名までは「個人を特定することができない情報」として取り扱います。又、年齢そのものは、複数の情報を組み合わせることで「個人を特定する情報」とみなし、5~10歳きざみの年齢層を「個人を特定することができない情報」として取り扱います。第9条(サービス利用契約上の地位の譲渡等)1)ケアネットは、本サービスにかかる事業を、子会社・株式会社ケアネットワークスデザインに譲渡した場合には、当該事業譲渡に伴い本サービス利用契約上の地位、本附属規定に基づく権利および義務ならびに会員の登録事項その他の情報を株式会社ケアネットワークスデザインに譲渡することができるものとし、会員は、かかる譲渡につきあらかじめ同意したものとします。なお、本項に定める事業譲渡には、通常の事業譲渡のみならず、会社分割その他事業が移転するあらゆる場合を含むものとします。2)ケアネットは、本サービスにかかる事業を株式会社ケアネットワークスデザインと共同で運営することができるものとし、その場合には、本附属規定が株式会社ケアネットワークスデザインにも適用されます。2014年08月07日 策定2016年02月05日 改定2021年02月01日 改定2021年02月05日 改定2021年08月01日 改定附属規定:Web講演会サービス規定ケアネットは、本附属規定に定める各サービスを利用いただく皆さまに、CareNet.com利用規約および本附属規定にご同意いただいたものとみなします。第1条(サービス)「Web講演会サービス」とは、Web講演会サービス開催企業(以下「開催企業」といいます。)が自己の取り扱う製品に関して開催する講演会(以下、個々の講演会を「Web講演会」といいます)を配信するサービスです。第2条(開催企業への情報開示)ケアネットは、会員が予約、或いは視聴したWeb講演会の開催企業に対し、会員の氏名・勤務先・勤務先所在地・診療科・医療資格・識別コード・回答したアンケートの全ての内容を開示します。なお、当該開示の方法は、eメールによる電子データの送信、および開催企業のみがアクセス権を有する専用サイト上における電子データの提供によるものとします。これらの開示情報は、開催企業における情報提供活動およびその他マーケティング活動の目的で利用されます。また、当該開催企業が共同プロモーションを行う企業がある場合には、共同プロモーション先企業にも上記の情報を開示することがあります。第3条(免責事項)1)ケアネットは、会員に対して、開催企業の提供するサービスおよび情報に対して、いかなる保証も行いません。2)会員と開催企業との間に紛争が生じた場合、当事者間の責任と費用において解決するものとし、ケアネットは、一切関与しません。会員と開催企業との間の紛争に起因してケアネットが損害を被った場合、ケアネットは係る損害の賠償を会員に求める場合があります。3)以下いずれかの原因で、Web講演会の視聴困難および遅延が生じた場合の損失、または情報の欠陥、誤送信があった場合の損失について、ケアネットは一切の責任を負いません。a.機器および回線の障害またはスペック不足b.会員または第三者の妨害c.天災地変等の非常事態その他の不可抗力の発生d.その他の瑕疵による障害2014年08月07日 策定2015年07月16日 改定2016年10月01日 改定2022年02月01日 改定附属規定:CareNet医学教育規定ケアネットは、本附属規定に定める各サービスを利用いただく皆さまに、CareNet.com利用規約および本附属規定にご同意いただいたものとみなします。第1条(目的)本規定は、ケアネットが運営する会員制臨床医学メディア「CareNet医学教育」(以下「CareNet医学教育」といいます。)の利用に関し、必要な事項を定めるものです。会員のCareNet医学教育の利用については、本規定の他、CareNet.com利用規約が適用されるものとします。第2条(サービス等)1)「本サービス」とは、ケアネットが、医療従事者の生涯学習を支援・促進し、医療サービスの向上に貢献することを目的に、CareNet医学教育を通じて医学学習プログラムその他医学・医療に関連するプログラムを配信するサービスをいいます。2)「プログラム等」とは、本サービスにおいて配信・掲載される、医学学習プログラムおよびCareNet医学教育プログラムの全部または一部をいいます。3)ケアネットは、本サービス内の情報(リンク先の情報は除きます。)について医学的妥当性および中立性の確保に努め、運営します。4)ケアネットは、新着のプログラム等を中心に視聴・閲覧を推奨する期間(以下「おすすめ期間」といいます。)を設定するものとします。おすすめ期間中のプログラム等は、当該Webページの一覧または推奨コンテンツのショートカットメニューに優先的に表示されます。5)会員が、おすすめ期間中に対象となるプログラム等を視聴完了した場合、または付属するアンケート等へ回答した場合、学習機会の増進指標「アップ」を獲得できることがあります。なお、アップの獲得に関する事項は、「アップ(up)システム規定」に定めるとおりとします。6)ケアネットは、公開期間が定められているものを除き、おすすめ期間終了後、プログラム等を所定のアーカイブに収納します。第3条(協賛企業への情報開示)1)ケアネットは、会員が、協賛企業の提供によるプログラム等を視聴し、またはプログラム上でアンケート等に回答した場合、その視聴した事実および会員の氏名・勤務先・勤務先所在地・診療科・医療資格・識別コード・その他、回答したアンケート等の全ての内容(以下総称して「視聴情報」といいます。)を、当該協賛企業に開示する場合があります。なお、当該開示の方法は、eメールによる電子データの送信、および協賛企業のみがアクセス権を有する専用サイト上における電子データの提供によるものとします。2)視聴情報は、協賛企業における情報提供活動およびその他マーケティング活動の目的で利用されることがあります。また、当該協賛企業が共同プロモーションを行う企業がある場合には、共同プロモーション先企業にも上記の情報を開示することができるものとします。第4条(免責事項)1)ケアネットは、利用者に対して、協賛企業の提供するサービスおよび情報に対して、いかなる保証も行いません。2)利用者と協賛企業との間に紛争が生じた場合、当事者間の責任と費用において解決するものとし、ケアネットは、一切関与しません。利用者と協賛企業との間の紛争に起因してケアネットが損害を被った場合、ケアネットは係る損害の賠償を利用者に求める場合があります。2016年07月01日 策定2023年06月01日 改定附属規定:アップ(up)システム規定ケアネットは、本附属規定に定める各サービスを利用いただく皆さまに、CareNet.com利用規約および本附属規定にご同意いただいたものとみなします。第1条(定義)「アップ(up)システム」とは、会員が、CareNet.comを通じた学習機会の増進指標「アップ」(以下「アップ」といいます。)を獲得するシステムをいいます。ケアネットは、会員のアップ獲得を通じて、CareNet.comサービスの向上に努め、より会員の学習に資する情報提供を行います。第2条(アップ獲得条件等)1)会員は、CareNet.comサービスを利用し、学習および知識・経験等の情報を収集したとき、アップを獲得します。なお、アップ獲得までには数日を要することがあります。2)アップは第三者に譲渡することはできません。3)アップの獲得後において、会員が各規定に違反した場合は、獲得したアップが無効とされることがあります。第3条(アップ獲得対象)会員が以下のいずれかの学習活動を行った場合、アップを獲得できる場合があります。なお、アップを付与する条件および付与数については、ケアネットが設定するものとします。1)CareNet.comサービスの視聴2)CareNet.comサービスの視聴完了3)ケアネットが実施するアンケートへの回答4)その他ケアネットが定める所定の活動を行った場合第4条(特典)獲得したアップが一定数に達した場合、ケアネットは、学習の意欲豊かな会員に対する支援として、ポイントの付与や、CareNeTVの優先視聴権等、様々な特典を提供します。なお、ポイントに関する規定は「ポイントプログラム規定」に定めるとおりとします。第5条(有効期間)以下のいずれかに該当する場合、アップは失効します。1)アップの最終獲得日から2年を経過した場合2)会員が会員資格を失った場合第6条(アップシステムの変更・廃止)1)ケアネットは、会員への事前の通知なくして、アップシステムの内容の全部または一部の変更、追加をすることができ、また、あらかじめ会員に通知することにより、アップシステムの全部または一部を廃止することができるものとします。ただし、この場合は廃止までに相当な期間を設けるものとします。2)ケアネットは、アップ獲得条件、アップ獲得対象、ポイントの付与その他アップシステムに関する事項を随時変更できるものとします。2017年08月14日 策定2020年07月01日 改定附属規定:Doctors’Picks規定ケアネットは、本附属規定に定める各サービスを利用いただく皆さまに、CareNet.com利用規約および本附属規定にご同意いただいたものとみなします。第1条(サービス)1)「Doctors’Picks」(以下「本サービス」といいます。)とは、会員が、他の会員への情報提供または他の会員との情報共有の目的で、ケアネットまたは第三者が提供するニュース、雑誌、文献、動画その他の情報等(以下「ニュース等」といいます。)を選択し、当該ニュース等に対するコメント(以下「コメント」といいます。)と共に投稿できるサービスをいいます。2)会員は、医学的妥当性および中立性に配慮し、ニュース等を選択するものとします。3)コメントの所有権および知的財産権その他一切の権利(著作権法第27条および第28条の権利を含みます。)は、当該コメントを投稿した会員に帰属します。但し、会員は、ケアネットおよび他の会員が、コメントの全部または一部を使用、複製、翻訳、翻案等し、利用することを許諾するものとします。4)会員は、本サービスに投稿したコメントが、次の各号のいずれかに該当しないことを保証するものとします。(1)第三者が保有する所有権および知的財産権その他一切の権利(著作権法第27条および第28条の権利を含みます。)を侵害するもの(2)第三者の信用、名誉、プライバシーを侵害するもの(3)法令または公序良俗に反するもの5)ケアネットは、投稿されたコメントが前項に違反する場合、本サービスの趣旨・目的と関連がない場合、その他ケアネットが不適切と判断した場合には、当該コメントを修正または削除できるものとし、更に、当該コメントに係る訂正記事またはコメントを投稿できるものとします。第2条(免責事項)1)ケアネットは、ニュース等およびコメントの完全性、正確性、確実性、有用性等を保証するものではありません。2)会員が、本サービスの利用を通じ、他の会員または第三者に対して損害を与えた場合、自己の費用と責任で紛争を解決するものとし、ケアネットに何等の迷惑または損害を与えないものとします。2018年06月01日 策定

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造影剤投与直後のアナフィラキシーショックで死亡したケース

放射線科最終判決平成15年4月25日 東京地方裁判所 判決概要左耳前部から頸部の蜂窩織炎疑いで、大学病院を受診した39歳男性。腫瘍の可能性もあるということで、CT検査(単純・造影)が行われた。ところが、造影剤オプチレイ®320を注入直後にアナフィラキシーショックを起こし、ただちに救急蘇生が行われたが心拍は再開せず、約10時間後に死亡した。詳細な経過患者情報昭和36年7月28日生の男性経過平成12年4月29日喉の痛みがあり、近医診療所を休日受診して抗菌薬セファクロル(商品名: ケフラール)を処方される。5月1日大学病院内科を受診し、扁桃周囲膿瘍を指摘され、同院耳鼻科へ紹介受診となる。所見咽頭部発赤。口蓋扁桃は白苔、腫脹あり。頸部リンパ節触知。血液検査結果WBC 10,010(好中球70.3、リンパ球18.8、単球6.0、好酸球1.3、好塩基球0.9)、RbC 529万、Hb 15.1、Ht 47.5、CRP 8.3、総蛋白8.8g/dL急性扁桃炎の診断で、抗菌薬としてフロモキセフナトリウム(同: フルマリン)、クリンダマイシン(同: ダラシンS)の点滴静注を5日間行うとともに、経口抗菌薬セフポドキシムプロキセタル(同: バナン)、消炎鎮痛薬ロキソプロフェンナトリウム(同: ロキソニン)、胃炎・胃潰瘍薬レバミピド(同: ムコスタ)およびジクロフェナクナトリウム(同: ボルタレン)坐薬3コを処方。5月6日内服処方5日分(抗菌薬ファロムペネムナトリウム(同: ファロム)、ムコスタ®)、鎮痛薬頓用(ロキソニン®5錠)にていったん終診。平成12年8月22日左耳前部が腫れてくる。9月1日左耳前部の腫れで口が開けられなくなったため、大学病院内科をへて耳鼻科に紹介受診となる。所見発熱なし。鼻腔・口腔内に異常所見なし。左耳前部皮下組織全体が腫脹しているが、明らかな腫瘤なし。薬剤アレルギーなし。血液検査結果WBC 9,320(好中球45.1、リンパ球29.0、単球45.8、好酸球16.7、好塩基球1.4)、RbC 441万、Hb 13.3、Ht 39.1、plt 42.5万、CRP 0.3以下、総蛋白7.4、GOT 16、GpT 29、Na 141、K 4.9、Cl 106「蜂窩織炎疑い」と診断するが、ほかに膿瘍、腫瘍も疑われるため、9月5日のCT検査(単純・造影)を予約した。抗菌薬スパラフロキサシン(同: スパラ)を5日分処方。平成7年6月10日14:20放射線科CT検査室入室。14:23単純CT撮影。担当医師はモニターで左側頭部~下顎部皮下に索状の高吸収域所見を確認。炎症や腫瘍も否定できないと診断。14:30以下の問診を行う(ただし記録には残されていない)。医師:「大変情報量の多い検査となります。造影剤を使うにあたって、いくつかお尋ねします」患者:「はい、わかりました」医師:「今日は食事を抜いてきましたか?」患者:「抜いてきました」医師:「今まで造影剤を使う(注射をする)検査をしたことありますか?」患者:「ありません」医師:「今まで食べ物や薬で蕁麻疹などのアレルギーが出たり、気分が悪くなったりしたことありますか?蕁麻疹が出やすいということはないですか?花粉症があったり、喘息といわれたことはないですか?」患者:「ありません」14:40左腕の前腕から注射針を入れ、逆流を確認。造影剤のシリンジに延長チューブで接続。インジェクターのスイッチを操作し、ヨードテストもかねて少量の造影剤(非イオン性ヨード造影剤オプチレイ®320)を注入し、血管外漏出が無いこと、何ら変化が無いことを確認。医師:「これでとくに症状の変化がなかったら、今度は連続してお薬を入れていきます。お薬を入れていくと、体の中がポーっと熱くなってきます。これはお薬が全身にまわっている証拠で、誰でもそうなりますので心配ありません。もし、熱くなる以外に気持ち悪くなったり、胸が苦しくなったり、咳が出たり、鼻がムズムズしたりするようなことがあったら、すぐにいってください。マイクが付いていて、外に聞こえるようになっています」14:40造影剤注入開始。担当医師は50cc位注入するまで(約1分間)は傍につきそう。医師:「とくに変わりないですか?」患者:「変わりない」造影剤を70cc注入したところで(10~20秒)「頭が痛い」「気持ち悪い」と訴えたので、ただちにCT検査室に入り造影剤の注入を中止。会話ができることを確認し、容態の変化がないか観察しつつ、医師・看護師の応援を要請。フルクトラクト®点滴、ヒドロコルチゾン(同: ソル・コーテフ)1,000mg静注、まもなく呼び掛けても嘔吐をくり返し返答が鈍くなる。14:45自発呼吸低下、麻酔科医による気管内挿管(咽頭はやや蒼白で浮腫があり、声門は閉じていた)。心臓マッサージ開始。15:15除細動200J、1~2分後に300J。自己心拍は反応せず、瞳孔散大。15:45Iabp挿入。16:05ICUへ搬送し蘇生を継続。9月6日01:05死亡確認。当事者の主張検査前の問診について患者側(原告)の主張検査の適応有無を判断するための情報を得る重要な問診を怠ったことにより、検査の適応に関する必要な情報を得られず、その結果適応のない検査を行い死亡させた。病院側(被告)の主張検査前に、造影剤の使用経験がないこと、アレルギーを疑わせる既往歴がないことを問診できちんと確認した。造影剤投与を避けるべき事情の有無患者側(原告)の主張もともと患者には、造影剤慎重投与とされている花粉症、金属アレルギーの体質を有し、しかも血液検査で好酸球増多がみられたので、緊急性のない造影剤投与を避けるべきであった。しかも父親が造影剤による副作用で死亡したという家族歴からみて、父親の遺伝子を受け継いだ患者についてもヨード造影剤に過敏症があったはずであり、造影剤投与を避けるべきであった。病院側(被告)の主張患者には花粉症および金属アレルギーはない。好酸球増多の所見は確かにあるものの、アレルギー疾患であったとはいえない。そして、造影剤の医薬品添付文書には、花粉症、金属アレルギー、好酸球増多ともに、慎重投与の項目に挙げられていない。父親の死亡は、造影剤投与前に起きたため、造影剤によるアレルギー(アナフィラキシー)ではない。検査前の症状および所見からすれば腫瘍の可能性も否定できないため、造影剤を用いた検査は必要であり、造影剤の副作用が出現した場合には迅速かつ必要な処置ができる体制を整えたうえで検査を行った。救急処置が遅れたかどうか患者側(原告)の主張大学病院でありながらエピネフリンなどの救急薬剤の準備はなく、放射線医や麻酔医、看護師などにただちに応援を求めることができる連絡体制も不十分なまま検査を行った。そして、造影剤による副作用が現われた段階で、ただちに造影剤の注入を中止し、顔面浮腫、嘔吐などのショック症状がみられた時点でエピネフリンを投与し気道確保を行うべきなのに、対応が遅れたために死亡した。病院側(被告)の主張担当医師は造影剤が50mL位注入されるまで患者のそばにいて副作用の出現がないことを確認し、「頭が痛い」という訴えをもとに造影剤による副作用を疑って注入を中止している。この段階で患者の意識は清明で脈拍もしっかりしていた。その後応援医師、看護師も駆けつけ、嘔吐による気管内誤嚥を防ぐための体位をとり、輸液、ソル・コーテフ®1,000mgの静注を行った。その後自発呼吸の低下、脈拍微弱がみられたので、ただちに気管内挿管およびエピネフリンの気管内投与などを行い、救急蘇生としては必要にして十分であった。裁判所の判断検査前の問診について非イオン性ヨード造影剤にはショックなどの重篤な副作用が現れる場合もあること、副作用の発生機序が明らかではなく、副作用の確実な予知、予防法は確立されていないこと、他方で、ある素因を有する患者では副作用が発現しやすいことがある程度わかっており、問診によって患者のリスクファクターの有無を事前に把握することは、副作用発現を事前に回避し、または副作用発現に対応するために非常に重要な意味をもつ。そのため問診を行うにあたっては、問診の重要性を患者に十分に理解させたうえで、必要な事項について具体的かつ的確な応答を可能にするように適切な質問をする義務がある。担当医師は、CT検査室内において3~4分程度で、患者に対する必要にして十分な問診を行い、造影剤を注射したと供述する。しかし被告病院の外来カルテには、耳鼻咽喉科において問診を行い検査の適応があることを確認した旨の記載は一切なく、さらに耳鼻咽喉科から放射線科に対する「放射線診断依頼票」にもその旨の記載はない。また、担当医師が行ったとする問診、その結果などについても、まったく記録にとどめていない。つまり患者に問診の重要性を理解させ、必要な事項について具体的にかつ的確な応答を可能にする十分な問診を実施したのかは大いに疑問であるといわざるを得ない。したがって、検査前に問診をまったく行っていないという、重大な過失が認められる。造影剤投与を避けるべき事情の有無患者は平成11年8月25日、近医でアレルギー性鼻炎と診断をされ、薬を処方されている。また、歯科医院に診療を申し込む際の問診票に、自ら特異体質、アレルギーはないと記載した。患者が花粉症ないしアレルギー性鼻炎であるからといって、造影剤投与を避けるべきであるとは認められない。また、好酸球数は、平成12年5月1日の1.3%から、同年9月1日の検査では16.7%へと上昇しているが、造影剤の禁忌、原則禁忌、慎重投与などのいずれの注意事項にも該当せず、造影剤の使用を避けるべき事情があったとはいえない。なお、患者の父親については、平成3年6月12日大学病院外科外来で検査を施行中、造影剤を注入する前に容態急変を生じ、その後心停止をくり返して3日後の6月15日に死亡した。そのため遺族は、造影剤を使用したために急変を生じたと認識していたが、実際には造影剤の副作用で死亡したわけではない。一方、担当医師は、患者の父親が造影剤の検査で死亡した可能性があるということがわかっていれば、造影剤を使用する検査は実施しなかったであろうと供述している。一般的に気管支喘息、発疹、蕁麻疹などのアレルギーを起こしやすい体質については、本人のみならず、両親および兄弟の体質をも問題にすることが多いため、造影剤投与が禁忌とされている「ヨードまたはヨード造影剤に過敏症の既往歴」についても、本人のみならず両親および兄弟にそのような既往歴があるかどうかが重要である。したがって、患者の父親が造影剤を投与する予定の検査直後に死亡したことは、たとえ造影剤の副作用で死亡したわけではなくとも、患者に造影剤を使用するか否か慎重に検討すべき事由に当たる。したがって、担当医師が慎重な問診を行っていれば、父親が造影剤の検査の際に(結果的には造影剤とは関係はなかったが)容態急変を起こして死亡したことを答えていて、患者にも造影剤によるアレルギーを疑う所見となり得たであろう。しかも当時の患者は、蜂窩織炎があったといってもただちに生命の危険を生ずるような疾患ではなく、その症状も改善傾向にあり、検査の必要性は必ずしも高くはなかった。したがって、きちんと問診をとっていれば父親が造影剤に絡んで死亡したことを突き止め、検査を中止することができたはずである。原告側合計7,393万円の請求に対し、5,252万円の支払い命令考察造影剤によるアレルギーについては、皮膚の発疹程度で済む軽症例から、心肺停止へと至る劇症型まで、さまざまなタイプがあります。このような副作用を少しでも減らすために、過去にはテストアンプルを用いて予備テストを施行していた時期もありました。ところが、少量の造影剤であってもショック状態となるケースがあることや、事前にアレルギー無しと判定されたケースに実際に投与してショックが発生した例も報告されたことから、平成12年から医薬品メーカー側も造影剤へのテストアンプル添付を中止するようになりました。このような事実は、検査にたずさわる医師・診療放射線技師の間ですでに常識化していることですし、当然のこととして、アレルギーの有無を確認する問診は必ず行っていると思います。本件でも、担当医師は検査前にあれこれと詳しく質問したと裁判所で証言したうえで、その旨を陳述書に記載して裁判所に提出しました。おそらく、実際にも陳述内容に近いやりとりがあった可能性がきわめて高いと(同じ医師の立場からは)思います。ところがです。裁判所はそのような医師と患者のやりとりを示す「文書」が診療録にないことを理由に、「検査前に問診をまったく行っていないという、重大な過失が認められる」などという信じられない判断に至り、担当医師は圧倒的不利な立場に立ちました。そして、判決に至る思考過程として、「蜂窩織炎のような直接生命に関わらない病気で、健康な39歳男性が死亡したのは不可抗力ではなく、無謀な検査を強行した医師が悪い」といわんばかりの内容でした。医師の側からみれば、単純CTで患部には高吸収域の策状物がみえ、腫瘍の可能性を否定するために行った造影剤投与でした。もしこのときに造影剤投与を行わずに、腫瘍性病変を見逃す結果となっていたら、それはそれで医療ミスと追求されることにもつながります。したがって、今回の造影剤投与は医師の裁量権の範囲内にあるといって良いと思われるだけに、裁判官のいう問診義務違反が本当に存在するのかどうか、きわめて疑問です。確かに説明内容が文書のかたちでは残されておらず、入院ではなく外来で施行した検査のためご遺族への説明もなかったと思います。だからといって、まったく何も説明せずにいきなり造影剤を注入することなど、常識的にはあり得ないと思います。それでもなお、問診記録が残っていないから問診をしていない重大な過失があるなどと判断するのは、はじめから「医師が悪い」と決めつけた非常に危険な考え方ではないかと思います。さらに不可解なのは、ご遺族が裁判過程で「患者の父親も造影剤で死亡した」という間違った主張を展開し始め、その主張に裁判官までもがかなり引きずられていることです。実際には、患者の父親が別の大学病院で、造影剤注入の検査が予定された時に、造影剤注入前に容態が急変し、心停止をくり返して死亡したという経過でした。つまり造影剤はまったく関係ない(投与すらしていない)にもかかわらず、ご遺族は「父親も造影剤で死亡したのだから、造影剤のアレルギーは遺伝である」と誤認していたということです。これに対する裁判所の考え方は次の通りです。ご遺族が「父親も造影剤で死亡した事実がある」と誤認していたくらいだから、この死亡した患者も当然そのように誤認していたはずだ担当医師がその誤認した事実を聞き出していれば、造影剤投与を見合わせていた可能性が高いよって死亡することはなかったはずだこのような論理展開には、明らかな飛躍があることは明白でしょう。もし本当にこの患者が「父親が造影剤で死亡した」と誤って認識していたのならば、自分にも造影剤を注射されると聞いた段階で不安になり、医師に申告すると考えるのが自然ではないでしょうか。ありもしない仮定を並び立てて、無理矢理医師の過失を認定したように思えてなりません。もちろん、医師の側にも反省すべき点があります。それは何といっても、問診をはじめとする患者への説明内容をきちんと記録に残しておかなかったことです(簡単な予診票でも代用できたと思います)。とくに侵襲的な検査(CT、内視鏡、血管造影、経皮的な生検など)の場合には、結果が悪い(もしくは患者の期待通りにいかない)と、事前説明をめぐって「言った・言わない」のトラブルになる事例が非常に増えています。このような説明内容を、その都度、細大漏らさずカルテに記載するのは、時間的に非常に困難と思われますので、あらかじめ必要にして十分な説明を記入した説明文の雛形を作成しておくことが望まれます。そして、患者に対して説明した事項にはチェックを入れ、担当医師のサインと患者のサインを記入し、カルテにそのコピーを残しておけば、あとから第三者にとやかくいわれずにすむことになります。このような対処方法は、小手先だけの訴訟対策のようにも受けとられがちですが、医師に対する世間の眼が非常に厳しい昨今の状況を考えると、いつ先生方が同じような事例で不毛な医事紛争に巻き込まれてもまったく不思議ではありません。この機会にぜひとも、普段の診療場面を振り返っていただいたうえで、先生方独自の対応策を検討されてはいかがでしょうか。放射線科

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医療介護多職種交流会 第2回MLB+(メディカルラーニングバープラス)のご案内

 一般社団法人LINKは、8月25日に医療・介護現場で働く方々を対象に、学びのイベント「医療介護多職種交流会 第2回MLB+(メディカルラーニングバープラス)」を開催する。 開催概要は以下のとおり。【日時】2013年8月25日(日)10:00~13:00(受付9:45~)【プレゼンター①】島袋 豊子 氏(歯科衛生士)テーマ:お口から伝える身体の元気【プレゼンター②】兼次 眞貴子 氏(看護師)テーマ :医療従事者の心得 ~老人看・介護編~【プレゼンター③】仲里 航 氏(スポーツ)テーマ:夢実現のためのプロアスリート思考術(仮)【場所】グランフロント大阪北館ナレッジキャピタル7F ナレッジサロン大阪市北区大深町3-1http://kc-i.jp/access/【対象者】医療介護に関わる方【定員】先着30名(限定)【参加費】1,000円(飲食はサロン内で別途実費でご購入いただけます)【参加申し込み方法】下記URLの「チケットを申し込む」からご登録くださいhttp://the2ndmlbplus.peatix.com【Medical Learning Barについて】MLB公式Facebookページ:https://www.facebook.com/MedicalLearningBar一般社団法人LINKウェブサイト:http://www.link-japan.coプロモーションビデオ:http://goo.gl/apaEU【お問い合わせ】E-mail : info@link-japan.co専用フォーム:http://goo.gl/Bj9w3

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柏市 在宅医療推進のための地域における多職種連携研修会

東京大学高齢社会総合研究機構が開発した研修教材に基づき、松戸市医師会の主催で2012年12月1-2日に開催された、『在宅医療推進のための地域における多職種研修会』の模様をお届けします。柏市で従事する多職種の医療職の方が一同に会し、在宅医療総論、地域資源の活用、診療報酬・制度などの在宅医療導入時に気になる点から、認知症・がん緩和ケアにおける診療やIPW連携など、より地域に密着した、実践的な、ワークショップ主体のプログラムです。対象者は、開業医、病院医師、歯科医師、薬剤師、訪問看護師、病院看護師、介護支援専門員、病院ソーシャルワーカー等です。2日目 番組一覧 【全9回】番組8 挨拶番組9 在宅医療の導入番組10 認知症の基本的理解とマネジメント番組11 事例検討:認知症患者のBPSDへの対応と意思決定支援(前半)番組12 事例検討:認知症患者のBPSDへの対応と意思決定支援(後半)番組13 在宅ケアにおいて何故IPW(専門職連携協働)が必要なのか?番組14 在宅医が知っておくべき報酬や制度番組15 グループ討論:在宅医療を推進する上での課題とその解決策番組16 目標設定:在宅医療の実践に向けて1日目 番組一覧 【全7回】番組1 開会挨拶/趣旨説明/来賓挨拶番組2 在宅医療が果たすべき役割番組3 在宅療養を支える医療・介護資源番組4 グループ作業:医療介護資源マップの作成番組5 がんの症状緩和に必要な知識番組6 事例検討:がんの症状緩和と多職種による在宅療養支援(前半)番組7 事例検討:がんの症状緩和と多職種による在宅療養支援(後半)講師

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松戸市 在宅医療推進のための地域における多職種連携研修会

東京大学高齢社会総合研究機構が開発した研修教材に基づき、松戸市医師会の主催で2012年12月1-2日に開催された、『在宅医療推進のための地域における多職種研修会』の模様をお届けします。松戸市で従事する多職種の医療職の方が一同に会し、在宅医療総論、地域資源の活用、診療報酬・制度などの在宅医療導入時に気になる点から、認知症・がん緩和ケアにおける診療やIPW連携など、より地域に密着した、実践的な、ワークショップ主体のプログラムです。対象者は、開業医、病院医師、歯科医師、薬剤師、訪問看護師、病院看護師、介護支援専門員、病院ソーシャルワーカー等です。2日目 番組一覧 【全7回】番組6 在宅医療の導入番組7 認知症の基本的理解とマネジメント番組8 事例検討:認知症患者のBPSDへの対応と意思決定支援(前半)番組9 事例検討:認知症患者のBPSDへの対応と意思決定支援(後半)番組10 在宅ケアにおいて何故IPW(専門職連携協働)が必要なのか?番組11 グループ討論:在宅医療を推進する上での課題とその解決策番組12 在宅医が知っておくべき報酬や制度1日目 番組一覧 【全5回】番組1 在宅医療が果たすべき役割番組2 在宅療養を支える医療・介護資源/グループ作業:医療介護資源マップの作成番組3 がんの症状緩和に必要な知識番組4 事例検討:がんの症状緩和と多職種による在宅療養支援(前半)番組5 事例検討:がんの症状緩和と多職種による在宅療養支援(後半)講師

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【ご案内】ITヘルスケア学会 第7回年次学術集会のお知らせ

 ITヘルスケア学会は、平成25年6月29日に第7回年次学術集会を東京医科歯科大学M&Dタワーにて開催する。第7回学術大会は、いわゆる2025年問題である超高齢社会下の社会システムの再構築へ向けて、急性疾患から慢性疾患への疾病構造が大きく変化していく中での医療ケア・介護ケアの基盤は、生活圏を基本とした在宅医療+地域コミュニティーを中心に再形成されるべきと「在宅医療+地域コミュニティーの創意工夫を活かす」をテーマに行う。《開催概要》【テーマ】 在宅医療+地域コミュニティーの創意工夫を活かす【大会長】 高瀬 義昌 氏(医療法人社団至高会 理事長)【会 期】 平成25年6月29日(土)【会 場】 東京医科歯科大学M&Dタワー2階 共用講義室1 共用講義室2      東京医科歯科大学3号館18階 保健学科講義室1【受 付】 M&Dタワー2階 共用講義室1【交 通】 JR「御茶ノ水」駅 東京メトロ「御茶ノ水」駅 下車【事前登録】 会員=4,000円 非会員=6,000円 学生会員=無料 学生非会員=無料【当日登録】 会員=5,000円 非会員=7,000円 学生会員=無料 学生非会員=1,000円※学生の場合は、受付にて、学生証の提示をお願いします。懇親会費:3,000円【演題プログラム】◆A会場(M&Dタワー2階 共用講義室2)PDF版参照 http://ithealthcare.jp/docs/130629programs_A.pdf・08:50~09:55 大会長 開会のご挨拶  高瀬 義昌 氏(医療法人社団至高会)・09:00~12:00 モバイルヘルスシンポジウム2013  座長:水島 洋 氏(国立保健医療科学院)  「患者参加型医療を実現する~誰のためのヘルスレコードか~」  基調講演:「患者参加による創薬支援プロジェクトをはじめとするICTの今後」/水島 洋 氏(国立保健医療科学院)  講演:「患者参加型医療を実現する革新的ICT技術」/宮川 一郎 氏(習志野台整形外科内科)  講演:「電子カルテを基盤とした社会システムデザイン」/亀田 隆明 氏(医療法人鉄蕉会亀田総合病院)・12:05~12:20 大会長講演  高瀬 義昌 氏(医療法人社団至高会)・12:20~13:10 ランチョンセミナー(提供:日本マイクロソフト株式会社)  講演:「周産期医療における地域連携とPHR」/尾形 優子 氏(株式ミトラ)・13:10~13:20 平成25年度総会(会員限定)・13:20~16:00 健康ビックデータがつなぐ街づくり  座長:高瀬 義昌 氏(医療法人社団至高会)  講演:「ケアサイクルの考え方」/長谷川 敏彦 氏(日本医科大学医療管理学科)  講演:「医療介護の質の向上が果たす使命・社会づくり・街づくり」/田原 一 氏(株式会社イニシア)  講演:「ケアタウンナカノ構想 ~在宅医療連携拠点事業成果報告~」/中野 一司 氏(医療法人ナカノ会ナカノ在宅医療クリニック)  講演:「つくば市健康サポート事業報告 コンティニュアヘルスが繋げる地域と世界」/守田 典宏 氏(NTTレゾナント株式会社)・16:00~18:00 在宅医療におけるIT技術の活用と医療ソフトウェアの薬事法  五十嵐 中 氏(東京大学大学院薬学系研究科)  遠藤 直哉 氏(フェアネス法律事務所)  遠矢 純一郎 氏(医療法人社団プラタナス桜新町アーバンクリニック)  山下 和彦 氏(東京医療保健大学医療保健学部医療情報学科)・18:00~18:05 閉会挨拶◆B会場(M&Dタワー2階 共用講義室1)PDF版参照 http://ithealthcare.jp/docs/130629programs_BC.pdf・09:00~11:20 病院・在宅管理1・13:30~15:50 病院・在宅管理2◆C会場(3号館18階 保健学科講義室1)PDF版参照 http://ithealthcare.jp/docs/130629programs_BC.pdf・09:00~11:40 モニタリング・センサ技術・13:30~15:50 アプリ開発・シュミレーション技術予定は変更になる場合があります。詳細は公式Webサイトへhttp://ithealthcare.jp/docs/130629ithc.html参加事前登録はこちらからhttp://ithealthcare.mobi/registration学術大会+モバイルヘルスシンポジウム合同実行委員会お問い合わせ先:office@ithealthcare.jp

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切除不能大腸がんの標準化学療法後に新たな治療薬

 現在、切除不能進行・再発大腸がんに対する治療は、大腸癌治療ガイドライン(2010年版)において、KRAS野生型では3次治療、KRAS変異型では2次治療までの治療アルゴリズムが推奨されており、国内では多くの医師がこれを順守している。先月25日、これらの標準化学療法が無効になった症例に対する治療薬として、レゴラフェニブ(商品名:スチバーガ)が承認された。東京医科歯科大学大学院教授の杉原 健一氏は、4月23日のバイエル薬品株式会社主催のプレスセミナーで、本剤の作用機序や第III相臨床試験成績を紹介し、標準化学療法後の新たな治療薬として期待を示した。そのうえで、副作用管理の重要性を強調し、発売後早期に症例データを集積し、自身が会長を務める「大腸癌研究会」のホームページに結果を掲載し注意を喚起していきたいと語った。 講演で、杉原氏はまず、わが国では大腸がんは非常な勢いで増加しており、その最も大きな要因は高齢社会になったことであると述べ、自施設でも80代の患者の手術が普通になってきていることを紹介した。外科切除後に再発する約3割の患者さんには化学療法が施行されるが、標準化学療法が無効になっても全身状態が良好な患者は多く、その後の治療ニーズは高いという。経口マルチキナーゼ阻害薬であるレゴラフェニブは、このような標準化学療法後の患者に対する治療薬として承認された。大腸がんでは多数のシグナル伝達経路が関与しているため、マルチターゲットの薬剤が有効、と杉原氏は説明した。 続いて、標準化学療法施行後に病勢が進行した切除不能大腸がん患者760例を、レゴラフェニブ群(505例)とプラセボ群(255例)に分け検討した国際共同第III相臨床試験「CORRECT試験」の成績について紹介した。本試験には、日本から100例が登録されたという。 主要評価項目である全生存期間は、レゴラフェニブ群の中央値が6.4ヵ月と、プラセボ群の5.0ヵ月に比べ有意に上回った(ハザード比:0.77、p=0.0052)。また、サブグループ解析では、原発部位を除く各サブグループにおいてレゴラフェニブ群のほうが優れ、KRAS変異に影響されないことが示された。無増悪生存期間、病勢コントロール率においても有意差を示した。 本剤の主な副作用としては、手足の皮膚反応、疲労、下痢、高血圧、皮疹が挙げられる。杉原氏は、グレード3になる前に減量・休薬するなど、副作用を十分にコントロールすべきと述べ、副作用を管理し長期に治療することが患者さんのメリットにつながると語った。 すでに、最新の米国NCCNガイドライン(version 3. 2013)では、切除不能進行・再発大腸がんに対して、KRAS野生型では4次治療、KRAS変異型では3次治療にレゴラフェニブが記載されており、杉原氏は、わが国の大腸癌治療ガイドラインでも、次回の改訂ではレゴラフェニブが3次・4次治療として記載される可能性を示唆した。

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“医者の不養生”は本当?「もっと早く受診すればよかった…」そんな経験、ありますか?

今回の「医師1,000人に聞きました」は“医師自身の健康管理”。“医者の不養生”なんてことわざがありますが、その“口先ばかりで実行が伴わないこと”という解釈を読むとなんだか解せない…なんて方も多いのでは。先生方は、健康診断・人間ドック、毎回欠かさず受けますか?受けない先生、それはなぜですか?自分自身が患者になってみて、感じたことは?患者さんにかかりっきりになっているうちに医師のほうが手遅れになってしまった…なんて笑えない話も飛び出す今回の調査、寄せられたコメントも必見です!コメントはこちら結果概要約7割が健康診断・人間ドックを『必ず受ける』、一方で『毎回受けない』医師が1割以上存在全体の68.7%が『毎回必ず受けている』と回答。『受けないことがある』医師は19.3%、『毎回受けない』 医師は12.0%存在。世代間で大きな差は見られなかったものの、『毎回受けない』とした人の比率は年代が上がると共に漸増し、30代以下で10.6%のところ、60代以上では13.8%となった。働き盛りの40代「忙しくて」、60代以上「開業して交代要員がいない」健康診断・人間ドックを受けない(ことがある)医師に理由を尋ねたところ、最も多かったのは『忙しいから』で64.9%、働き盛りの40代では72.7%に上った。一方、若年層に比べ開業医の比率が高まる60代以上では、『院内に自身しか医師がいない/シフトを替わってもらえないから』が28.6%に上ったのと同時に『自分の健康状態は自分でわかっていると思うから』が21.4%。“受けたいのに都合がつけられない”医師と、“受けないと決めている”医師が他の世代に比して明確に表れるという結果となった。2割近くの医師に 『もっと早く受診すれば…』と後悔した経験あり自身が具合を悪くした際、『もっと早く受診すれば良かった』と感じた経験がある医師は全体の17.6%。40代では20.3%となった。遅れた理由としては、健康診断と同様『忙しかったから』が69.9%と最も多かったが、次いで多い回答が『受診するほどの症状ではないと思ったから』で27.8%。「知り合いの先生が“まだ大丈夫”“と過信し、忙しさも重なり受診をのばした結果、手遅れになった」など、ある程度自分で判断がつくことから招いてしまった事態、また「健康診断は受けるが、そこで引っかかっても、多忙のため受診できない」など、結果として”医者の不養生”になってしまうことを嘆く声も寄せられた。立場特有の“受診への不安”、受診して患者の気持ちを実感受診を躊躇する理由としてコメント中に複数挙がったのが、「身内の医者には診てもらいにくい」「オーダリングシステムを使える立場の人なら病名・処方が簡単にわかってしまう」など、プライバシーの漏えいを懸念する声が挙がった。また「自分の専門領域の検査を受ける場合は、結果がわかれば先が見えるから怖い」と医師ならではの不安感のほか、自身の検査や入院により「人間ドックの再検査を受けた際、病名告知前に患者さんがどれほど心配しているか実感した」「同室患者のいびきがこんなに心身に影響するのか、と」など、患者の立場・気持ちを実感したというコメントも見られた。設問詳細各種がん検診の推進、ワクチンの早期接種の推奨など、早期発見および予防が謳われるようになった昨今、先生方も普段患者さんに「早めの受診を」と呼びかけていらっしゃるかと思います。そこで先生にお尋ねします。Q1.健康診断(人間ドック含む)について当てはまるものをお選び下さい。毎回必ず受けている受けないことがある毎回受けない(Q1で「受けないことがある」「毎回受けない」を選んだ方のみ)Q2.健康診断(人間ドック含む)を受けない理由について、当てはまるものを全てお選び下さい。(複数回答可)面倒だから忙しいから院内に自身しか医師がいない/シフトを替わってもらえないからその気になればいつでも検査できると思うから自分の健康状態は自分でわかっていると思うから健康診断・人間ドックには意味が無いと思うから知りたくない、怖いからその他(                 )Q3.ご自身が心身の具合を悪くした際、結果として「もっと早く受診すればよかった」と感じた経験はありますか。あるない(Q3で「ある」とした方のみ)Q4.その時に受診しなかった、受診が遅れた理由で当てはまるものをお選び下さい。(複数回答可)面倒だったから忙しかったから院内に自身しか医師がいない/シフトを替わってもらえなかったから受診するほどの症状ではないと思ったから自覚症状がなかったから知りたくなかった、怖かったからその他(                  )Q5.コメントをお願いします。(ご自身の体調管理、受診・治療へのハードル、健康診断・人間ドックに対して思うこと、ご自身が患者の立場となった際に感じたこと、ご自身や周囲の先生方が体調を崩した際のエピソードなど、どういったことでも結構です)2013年3月15日(金)実施有効回答数1,000件調査対象CareNet.com会員コメント抜粋(一部割愛、簡略化しておりますことをご了承下さい)「医療を提供しているとその限界も見え、自分が病気になったときは“寿命がきた”と判断して医療を受けたくない、という気持ちが強くなった。」(40代,内科,一般病院)「思ってもみない結果が出ると人間は動揺するものであることがよくわかった」(50代,放射線科,一般病院)「健康管理は重要だと思うが、他の医療機関を受診するのはハードルが高い」(50代,外科,診療所・クリニック)「検診などを受ける時間もなく、症状にあわせて友人医師に内服処方を出してもらい済ませる事が多い。」(40代,救急医療科,一般)「人間ドックの再検査を受けて、病名告知前に患者さんがどのくらい病気について心配しているか実感した」(40代,内科,一般病院)「健診に対する価値観、病気に対する価値観はそれぞれであり、強要されるものでは決してない。また、結果の還元が十分にできているのかという疑問がある。どこまで踏み込んで検査すべきなのか、逆に不足していないのかなど、検討すべき余地はたくさんある。」(40代,内科,診療所・クリニック)「39歳の時に体調を崩して1-2か月仕事ができなかった。病院勤務だったのである程度は収入があったが、それでも生活費を切りつめる必要があった。現在開業しており、同様な事態が起こると不安に思うことがある。」(40代,皮膚科,診療所・クリニック)「身近な先生で、症状が出ているのに“まだ大丈夫”と過信してしまい、忙しいこととも重なり受診をのばした結果手遅れになったケースがあり、自分も注意が必要と思います」(60代以上,内科,一般病院)「他に医師がおらず、薬を飲みながらの診療は正直つらかった。」(40代,消化器科,一般病院)「頸椎椎間板ヘルニアで手術をすることになったが、上肢の症状の時に受診をしていれば 経過がもっと良かったと思われる。」(40代,整形外科,診療所・クリニック)「症状があっても進行性でない場合は職務を優先することが多い。自己判断は必ずしも正しくないことを認識しなくてはいけないと反省している。」(60代以上,循環器科,一般)「健康診断をしなかったツケで、今年網膜剥離になることがわかっている。”医者の命”の目であるため、後悔している。」(60代以上,内科,診療所・クリニック)「年齢の近い先輩医師が大腸がんとなり、大腸内視鏡を含めた侵襲的な検査も定期的に施行しなければと思ってはいるが、時間的な余裕のなさから受けられないことが日々ストレスとなっている。」(50代,内科,一般病院)「身体が資本と改めて感じた。検査、治療にかかる時間を捻出するのが大変困難であった」(50代,循環器科,診療所・クリニック)「自分で受けて初めて、検査の苦しさがわかる」(40代,小児科,一般病院)「検診の際は強制で休みにするくらいでないと受診率は上がらないと思う。」(40代,内科,一般病院)「曜日や時間帯から、実際に医療機関を受診できるタイミングが限られている」(50代,内科,一般病院)「問題意識から具体的な受診行動にうつす際のギャップは、意外と大きいなと思った。」(50代,内科,診療所・クリニック)「(院内の)知り合いに診てもらうことになるので受診を躊躇することがあります。」(40代,血液内科,大学病院)「バリウム検査がこんなにきついとは思っていなかった。」(30代以下,外科,大学病院)「肺がんが末期の状態で見つかった現役の医者がいた。」(50代,内科,診療所・クリニック)「疾病を発見するというよりも、安心のために受けるべきだと思う。患者の立場を経験できるのは貴重なこと」(40代,内科,一般病院)「やっぱり医師の言うことにはなかなか逆らいにくいというか、聞きたいことが聞きにくかったりする」(30代以下,整形外科,一般病院)「胃カメラはつらい」(50代,整形外科,一般病院)「糖尿病の母が血糖コントロールを悪くし、半年後の定期健診で膵癌が見つかり、それが死因となりました。受診をしなければいけませんが、こんな経験をしていても、自分は別と思ってしまうのですよね・・・。」(40代,内科,診療所・クリニック)「自分の専門科(の疾患)の時どうしたらいいかわからない。」(50代,外科,一般病院)「職場の義務で健康診断は毎回受けていますが、日常業務が多忙なため、精密検査が必要となってもなかなか平日昼間に受診するのは大変と思います。」(30代以下,呼吸器科,一般病院)「健康診断と保険診療を同時にできれば、健診受診率もあがるのではないかと思います。」(30代以下,産業医,診療所・クリニック)「入院患者になってみてわかったのは、何もなければそっとしておいて欲しいということだ。 遠くから暖かく見守ってもらえれば十分。元気な人(医療者含む)を相手にするのは結構疲れる。 医療とは単なるサービス業ではないと実感した。」(40代,内科,診療所・クリニック)「健康診断が学術的に有効と認められるものなのか、疑問に思うことがある。」(30代以下,循環器科,一般病院)「検診の有用性はほんとうにあるのだろうか? やるなら胃カメラやバリウム検査は必須にする必要があると思う」(30代以下,救急医療科,大学病院)「実際に患者になって、大学病院では患者を待たせるのが当たり前としているところに気づいた。」(30代以下,皮膚科,大学病院)「自分で確認できる部分は年一回はチェックしてますが、内視鏡など他院でしてもらわないとダメな検査はどうしても先送りにしてしまいます。自営業のつらいところです・・・」(40代,内科,診療所・クリニック)「常に早期発見を心がけて検診を受けていても、やはり漏れ落ちはある。症状が出てからでも早期受診することで軽症で済むことも自身で経験すると、患者に対する説明も説得力が増した。」(50代,放射線科,一般病院)「自分で検査してます。 内視鏡も自分自身で挿入して検査します。得意技です。」(50代,内科,診療所・クリニック)「気合で仕事する文化が根付いており、気軽に休めるほどの人員が確保されていないため、病気になってからでないと体のメンテナンスができない。」(30代以下,小児科,大学病院)「人間ドックを受診して、クレアチニンが高値であることが判明し、CKDであることがわかりました。クレアチニンが検査に導入されたから分かったことで、検査項目の見直しが必要であると思いました。」(60代以上,内科,一般病院)「胃カメラを初めて受けたが緊張した。」(30代以下,内科,診療所・クリニック)「常勤の頃は必ず受診していましたが、結婚して非常勤になるとなかなかチャンスがありません。 常勤ではない女性医師がもっと受診しやすくするシステムがあるといいと思います。」(30代以下,皮膚科,診療所・クリニック)「人間ドックを 日曜日や休日、または平日午後からも受けられる施設を増やしてほしい。」(40代,内科,診療所・クリニック)「1日人間ドックに入る時間的余裕がない」(30代以下,救急医療科,一般病院)「仕事が忙しくて体調を崩すが仕事のため受診できないという悪循環にはまります。」(30代以下,循環器科,一般病院)「人間ドックの項目に簡易スパイログラフィー(肺年齢)やBNP値を入れて、もっとハイリスク集団を効率よく抽出する努力をした方が良い。」(30代以下,外科,大学病院)「健康診断や人間ドックを受けていると全ての疾患が早期発見できると思っている人も多いようだが、それらで引っかかるのは一部の疾患だと考えてもらいたい。また、1年の間でも一気に進行する癌もあり、健康診断や人間ドックは有用ではあるが万能ではないことを周知してほしい。」(30代以下,その他,一般病院)「自分ばかりでなく家族が病気になり医療機関の世話になったときには、患者の気持ち、心配、不安を実感することができる」(60代以上,循環器科,大学病院)「職場で健診を受けられることはありがたいが、何か異常があった場合はすぐに院内に知れ渡ってしまいそうという不安もある」(30代以下,外科,一般病院)「入院中はいろんなスタッフが頻繁に入室してくるのでリラックスできなかった。」(40代,小児科,一般病院)「検診では心配している疾患(例えば前立腺など)を網羅していないため、受ける意欲を欠いた。」(60代以上,外科,一般)「病気になっても休暇が取りにくく、周囲に迷惑をかけるので、健康診断は必ず受けるようにしている。 勤務医の時は自分がいなくても代わりはいるが、開業すると休診にせざるを得ず、大変な思いをした。」(50代,形成外科,診療所・クリニック)「自分の専門領域の検査を受ける場合は緊張します。結果がわかると先が見えるから、こわい気がします。」(60代以上,脳神経外科,一般病院)「歯科への受診はついつい遅れがちになります。総合病院系で歯科のある所だとちょっと相談、とかもできますが、個人病院では歯科がないのがほとんどですし、仕事を休んでまで受診する程ではないとか、週末に改めて歯科医院に行くのも面倒だったりして受診が遅くなる事が多いです。」(50代,内科,介護老人保健施設)「医師が少ない科であるため、一人が倒れると膨大な業務が残りの医師にきて処置しきれないことがあった。」(60代以上,呼吸器科,一般病院)「十二指腸潰瘍で入院した時は、患者はなんと弱いものかと実感した」(50代,精神・神経科,診療所・クリニック)「知人が急な入院になったときに、診療所を仲間でバックアップしました。忙しくて、また代わりを頼んで診察を受ける時間がなかったとのことでした。」(50代,内科,診療所・クリニック)「客観的な判断が鈍るのか専門医への受診が遅れがち、特に65歳以上はその傾向が強い。 開業医は時に自費で薬剤を購入し、それでだましだましの治療をしているケースがある。」(50代,内科,診療所・クリニック)「血液検査などはしやすいが、昨年初めて大腸ファイバーをしてポリープが見つかった。出来れば人間ドックを毎年受け、胃カメラなども継続したいが、忙しく難しいのが現状です。」(30代以下,整形外科,一般病院)「自分の勤務する病院に受診希望の科があれば ふつうはそこを受診します。しかし大学の医局人事であちこちに勤務した経験上、自分の家族の受診も含めて、プライバシー・個人情報はほぼ守られないと感じています。現在の勤務先も、オーダリングシステムを使える立場の人ならだれでも、個人情報を入手でき、病名や処方など簡単にわかります。もっとアナログな点をいえば、“看護師の口に戸は立てられない”です。」(40代,小児科,一般病院)「全身倦怠感が強く、微熱が出た時に原因がわからず、呼吸器症状がほとんど無かったが胸部X線検査を行なって、肺炎になっていた時は驚いた。マイコプラズマ肺炎だったが、熱が低いわりに症状が強く出るのだなと解った。」(40代,内科,診療所・クリニック)「指を骨折したが、職員がどのように受診すればよいかわからず、ためらってしまったため受診が遅れてしまった」(30代以下,精神・神経科,大学病院)「先ごろ、入院しました。主治医をはじめスタッフの方々に大変よくしていただき、感謝の限りです。 自分も患者さんにとって、頼りがいがあり、感謝される医師でいなければいけないという気持ちを新たにしました。」(60代以上,整形外科,一般病院)「なかなか休暇をとって、人間ドックにかかれないのが悩み。 人間ドック休暇みたいな制度が有るといいんだけど。」(50代,内科,診療所・クリニック)「便潜血陽性のため、昨年初めて大腸ファイバー検査を受けた。結果は良性のポリープだったが、勇気がいることであった。」(50代,内科,診療所・クリニック)「健康は自己責任である。もっと早く受診すればよかったではなくて、そこまで健康に注意しなかった運命。といって検診をこまめに受ける人はただ単に責任転嫁したいだけ。病気というのはある程度遺伝子上で決められた運命です。治療を受けて長生きできるのも運命。受けられずに命が閉じるのも運命でしょう。」(30代以下,外科,大学病院)「単純レントゲン(肺)で異常を指摘され、CTを行うまで心配した。」(50代,整形外科,診療所・クリニック)「健康診断で引っかかっても、勤め先だと精密検査を受けにくい。」(40代,消化器科,一般病院)「患者には早期発見が大事という割に、自分は病気を見つけたくない矛盾があります。」(40代,泌尿器科,一般病院)「血圧が高め、少しぐらいなら、と放っておいたらかなりの高血圧に。自覚症状がないと甘く見がち」(50代,内科,一般病院)「医科のものは意識しているのですが、歯科が盲点でした。つい面倒で行かずにいたら、ある日突然歯がポロッと欠け、慌てて受診。既にかなり進行した齲歯でした。他にも齲歯多数とのことで、今も通院が続いています。」(40代,外科,一般病院)「胃カメラは想像以上に苦痛であった。」(50代,整形外科,一般病院)「入院して患者さんの気持ちが判ったので、応対に気をつけるようになった。」(60代以上,産婦人科,診療所・クリニック)「重度感染症で入院した際、食事の重要性と同室のいびきがこんなにも心身に影響するのかと実感しました。特に六人部屋、八人部屋というのは、本当に忍耐の日々でありました。入院設備は昭和の時代から全く変化がないように思えます。そろそろ、入院設備へも目を向けるべきかなと思います。」(40代,小児科,診療所・クリニック)「実際に健康診断がきっかけで癌が見つかったDrもいるので他人ごとではないと思ってます。」(40代,産婦人科,大学病院)「患者さんには偉そうに言うのに自分の健康管理は不十分。昨年目の手術をして、自己管理の大切さと医療者のありがたさを痛感した」(50代,小児科,大学病院)「症状から自己診断してしまい、結果的に回復が遅れた。受診に時間を要することが一番の理由」(60代以上,その他,一般)「評判のいい開業医のところへ特定健診に行って、細やかな診察や説明など、患者さんに人気のある理由を目の当たりにしたのは、医療人としても良い経験となった。 気軽にできる“患者体験“になるような気がする。」(40代,麻酔科,診療所・クリニック)「前立腺がん、右腎盂癌が検診で見つかった」(60代以上,内科,診療所・クリニック)「なかなか健康診断を受ける時間がない。知り合いの外科医はPSA測定をご自分で測定し、次第に上昇し、あり得ない数値になっても放置し、病状が進行して血尿が出て、初めて相談を受けました。」(60代以上,泌尿器科,診療所・クリニック)「健康なので患者さんの気持ちがわからないのではないかと心配です。」(30代以下,血液内科,大学病院)「過去に、業務に支障がない外傷で勤務していた所、気付かれてストップがかかったことがありました。医師不足のため代わりがいない状況では患者の診療が優先され、受診にはハードルが高く感じます。その分、職場健診は義務であり、権利と考え毎年受けています。」(50代,内科,一般病院)「開業していると急には休診にはできないので、なかなか他の医療機関を受診できない。自分の専門分野であれば自分自身で投薬(治療)せざるを得ない。」(40代,内科,診療所・クリニック)「外来や当直の時に、嘔吐下痢症だったり発熱してしんどかったときは、因果な商売だなぁと思いました。」(30代以下,神経内科,一般病院)「自分はまだ30代だが、同年代で生命に関わる患者を診察する機会も多いため、健康に気をつけるよう心掛けています。」(30代以下,産婦人科,一般病院)「患者になって以後、(身体より)仕事を優先することの愚かさを、実臨床の場で啓蒙するようになった」(50代,外科,一般病院)「まず自分で診断治療しようとしてしまう。こんな症状なんかで受診するのかとの思いから専門医に相談するのが遅れたり、あるいは他院で検査を受けるのが気恥ずかしかったりして受診が遅れる。」(40代,内科,診療所・クリニック)「健康診断は職場で強制的に受けさせられるから問題ないのですが、体調を崩したときも仕事を抜けて受診することが、病院で働いていても困難だと思うことが多いです。」(30代以下,麻酔科,一般病院)

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タバコの煙に対する感受性と歯周病に関係はあるのか?

 タバコの煙に対する感受性と歯周病に特徴的な関係はみられないことが、スウェーデン・カロリンスカ研究所のJan Bergstrom氏らにより報告された。しかしながら、喫煙者において、歯周病の進行と肺が破壊される病理的プロセスには共変動がみられたとも言及している。これまで、タバコに対する感受性が高いことで発症するCOPD(慢性閉塞性肺疾患)と歯周病の関係についてはあまり検討されていなかった。 本研究は、喫煙をする28人のCOPD罹患群(GOLDのガイドラインでII 期またはIII期)、COPDに罹患していない喫煙群29人、非喫煙群23人の3つの群を対象に行われた。喫煙者のグループは、タバコの煙への累積曝露量でマッチされた。評価は胸部X線とCT、一般歯科臨床検査、肺機能測定と健康関連QOL(SF-36)で行われた。 主な結果は、以下のとおり。・肺機能検査において、COPDに罹患していない喫煙者と非喫煙者とでは、一酸化炭素拡散能のみに有意差が認められた(p<0.001)。・胸部X線とCTにより評価された、気管支壁の厚さと肺気腫のスコアは他の2つのグループと比べてCOPD罹患群で高かった。・喫煙をするCOPD罹患者と非喫煙者について、歯垢、歯肉出血、歯周ポケットの深さ、残存歯数を比較すると、すべてにおいて有意差が認められた(それぞれ、p<0.01、p<0.001、p<0.0001、p<0.001)。・喫煙をするCOPD罹患者とCOPDに罹患していない喫煙者では、歯周ポケットの深さ、残存歯でのみ有意差が認められた(それぞれ、p<0.05)。・SF-36の身体的側面のQOLサマリースコア(PCS)は2つのグループと比べてCOPD群で有意に低かった(p<0.001)。・SF-36の精神的側面のQOLサマリースコア(MCS)は非喫煙群と比べ、喫煙をする2つのグル―プで有意に低かった(p<0.001)。

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Dr.香坂の循環器診療 最前線

第4回「急性期の不整脈治療」第5回「動脈硬化の予防~血圧とコレステロール、数値の先にあるもの~」第6回「心内膜炎を身近に考える」 循環器領域の診断・治療法について、最新の研究結果をカバーしながら疾患概念の本質(コア)を押さえる本 シリーズ。第2巻では、急性期の不整脈治療や抗不整脈薬の考え方、心内膜炎の診断基準など、最新の知見を紹介。また動脈硬化を来たす疾患として高血圧や糖尿病について、循環器内科の立場から見たポイントをそれぞれ押さえていきます。豊富なエビデンスとリサーチをもとに、臨床の現場ですぐに役立つ情報を、実際の処方例や検査のアプローチの仕方を見直しながら、分かりやすく解説します。第4回「急性期の不整脈治療」不整脈は、患者さんにとっても 医師にとっても悩ましい疾患です。しかし、心電図上で派手な動きがあったとしても“ほとんど” の不整脈は恐れる必要はありません。そのボーダーはどこにあるのか?そして、どのように対処していけばいいのか?今回は、虚血性心疾患の急性期にターゲットを絞って展開します。第5回「動脈硬化の予防~血圧とコレステロール、数値の先にあるもの~」動脈硬化の因子でありパラメーターでもある血圧とコレステロールですが、 いずれも数値を追ってとにかく下げればよいというものではありません。循環器内科医の立場からすると、むしろ数値の「その先」を見据えた対応が必要です。何のために生活習慣病の対策を練り、どのような治療を行うことがベストなのでしょうか?派手に目を引くことはないものの、予防を越える治療はありません。これを機会に、もう一度原点に立ち返って考えてみませんか?第6回「心内膜炎を身近に考える」心内膜炎は総合力です。循環器や感染症の「知識」もさることながら、内科そのものに対する基本的な「バランス」が問われる疾患なのです。そのため臨床のカンファレンスなどでも多く扱われるわけですが、このセッションでは、循環器内科の立場からみた全体像を掴んでみましょう。疣贅を見落とさないコツは?Duke基準をどう使う?心内膜炎の予防に歯科手技はどのくらい影響するの?手術をするタイミングは?といったポイントなど、最新の知見をご紹介します。

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