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自殺が多い日は新学期だけではないぱくたそより使用新学期の初日は自殺が多いということが知られています。4月や9月がそれに該当します。自身の年齢に照らし合わせると、実は別のデータが存在するのです。筆頭著者、は大阪大学の松林 哲也先生です。数年前にニュースになった研究でもあり、耳にしたことがある読者も多いかもしれませんね。誕生日の前後の自殺については、延期仮説と誕生日ブルー仮説の2つがあります。延期仮説とは、自分にとって意味のある記念日を迎えるまでは頑張って生き続けようとする前提に基づくもので、誕生日ブルー仮説とは、記念日を到底祝えるような状況にないことの絶望感に基づくものです。Matsubayashi T, et al.Higher Risk of Suicide on Milestone Birthdays: Evidence from Japan.Sci Rep. 2019 Nov 12;9(1):16642.この研究は、厚生労働省が収集している1974~2014年までの日本の人口動態統計の死亡に関するデータを使用しました。ただし、外国人の死亡については除外しています。本研究で調べたかったのは、誕生日における自殺の多さです。とくに、マイルストーン誕生日(10歳、20歳、30歳、40歳、50歳……などの10年の節目における誕生日)の自殺が多いかどうかを調べました。結果、自殺や事故で死亡したのは約207万人で、うち約8,000人が誕生日に亡くなっていました。このうち誕生日に自殺した人は約4,100人で、それ以外の日の平均約2,700人の約1.5倍でした。さて、15歳の誕生日から90歳の誕生日までの日数を横軸にとって、縦軸に自殺者の数を示します(図)。図. 年齢と自殺の分布(文献より引用)画像を拡大するマイルストーンの節目となる誕生日の自殺が多いのがおわかりいただけると思います。それ以外の誕生日でも、突出して多くなっていますね。自殺企図がある患者さんでは、節目の年齢が近づくような場合、注意が必要かもしれません。