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ペイシェントハラスメントが5年で20%も増!?どんな対策してる?

 身勝手な患者による極悪非道な事件が昨年12月から2件も立て続けに発生したことを受け、CareNet.comでは各施設での患者からの迷惑行為(ペイシェントハラスメント1))対応策についてアンケート調査を実施した。本サイトでは2017年にも同様のアンケートを実施しており、両者の結果を照らし合わせると、なんとこの5年間でペイシェントハラスメントを受けた医師が20%も増加していることがわかった。また、2017年時点でペイシェントハラスメント対応マニュアルやガイドラインを設けている施設は30%超だったが、現在はどうなのだろうか。ペイシェントハラスメントを7割が経験、患者本人やその家族から Q1『ペイシェントハラスメントを受けたことがありますか?』との問いには、勤務医、開業医ともに7割もの人が「はい」と回答。年代別に見ると、40代の中堅医師が最も多く(81%)、次いで30代が72%も経験していた。一方、50代以降になると63~68%とペイシェントハラスメント経験はやや低下傾向だった。 続いて、Q2『誰にハラスメントされましたか?』については、患者本人からが3割、本人以外(家族、知人・友人、会社同僚など)からも3割が受けていた。患者本人からのハラスメントを受けたのは20代(59%)が突出して多かった。 さらにアンケートによると、2件の事件によって4割超の医師が影響を受け、その多くがペイシェントハラスメントの対策やマニュアルの再確認を行ったと回答している。 主なペイシェントハラスメント対応策は以下のとおり。<<ペイシェントハラスメント対応策>>・診察室には患者の目の前に警察の電話番号を掲示してしておく(60代、皮膚科)・ボイスレコーダー(60代、小児科)・紹介状に”大変神経質な方です”と書く(40代、皮膚科)・患者さんとは違う逃げ道[避難通路]を作る(60代、精神科/心療内科)・法人関連にて、各医療機関の診察券を共通化し、非常識な患者さんを当法人は何処でも受診拒否出来るようにしている(50代、内科)・タクティカルペン[護身具としての機能を持つペン]を常備(60代、その他)ペイシェントハラスメントから医療者を守るマニュアル ペイシェントハラスメントをする患者を、モンスターペイシェント(MP)と呼ぶこともある。これについて、医療従事者のためのモンスターペイシェント対策ハンドブック(執筆:滝川 稚也医師、編者:JA徳島厚生連 阿南共栄病院 教育委員会)2)では『病院の一般的なルールに沿って診療行為ができない患者』と定義付けている。なお、本書ではMPを3グループに分類している。1)職業的なMP 交渉を有利に進めるための手段のひとつとして、暴力を一つのリソースとして確信犯的に日常的に使うヒト ※暴力的行為による利益獲得が目的2)メンタルヘルス的な問題を抱えた患者 疾患のため社会的な適応能力が低下し、表現方法のひとつとして、暴力的な行動をとってしまうヒト ※障害・疾患や薬物・飲酒に起因3)ごく普通の患者 ごく普通の患者が、些細な意思疎通の手違いのため、本来はそういうヒトではないのに暴力という手段を使ってしまうヒト さらにこの書籍によると、このような患者対応を「個人の力量に任せるのではなく、組織全体で解決することが重要」ということにも触れていた。ところが、実際のアンケート結果を見ると、Q5『ハラスメントを受けた際、どのように対応しましたか?』(勤務医のみ、Q1で「はい」と回答した350人)では、53%は「上長らに相談」しているが、35%は「独断で対応した」と回答していた。年齢別にみると、50代が最も多く、責任者や部長という立場が影響しているのかもしれない。また、上記回答者の半数以上が外来診察室でペイシェントハラスメントを受けているという結果からも、上級医であったとしても、問題を抱え込まずに周囲のスタッフと連携して対応する必要があるかもしれない。 一方で、開業医の“モンスターペイシェント”対策状況を見ると、患者からのハラスメントを受けている医師が7割もいたにもかかわらず、ペイシェントハラスメント対策のためのマニュアルを用意していたのは、なんと1割強に留まった。また、開業医の4割はペイシェントハラスメントに遭遇した際にすぐに相談できる相手がいないことも明らかになった。 なお、今回の事件を受け、日本在宅医療連合学会では、今年7月に開催される大会において大会長の谷水 正人氏(四国がんセンター院長)の提案により、シンポジウム「在宅医療・ケア関係者の安全確保、訪問員を守る対策」が開催される予定だ。 現時点では、医療者をペイシェントハラスメントから守るマニュアルは各施設で制作するしか手立てがなく、開業医にとってはややお手上げ状態だが、今後、各学会で医療者を守るための方策が進められるかもしれない。患者に寄り添いひたむきな姿勢が評判だった2名の医師への哀悼の意を表するとともに、同様の事件を繰り返さないためにも本アンケートが少しでも現場の医師・医療者のお役に立てることを願って止まない。アンケート結果の詳細は以下のページに掲載中『患者の迷惑行為、勤務医/開業医の対応法は?』<アンケート概要>●タイトル:“モンスターペイシェント”からの迷惑行為、どんな対策してますか?●内容:医療者が巻き込まれる事件が相次いでいることを受け、病院・クリニックが取り組んでいる患者の迷惑行為対策、診療に対する心境の変化などを調査●実施期間:2022年2月1日(火)~2日(水)●調査方法:インターネット●対象:会員医師 1,000人(開業医:500人、勤務医:500人)

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添付文書改訂:アクテムラが新型コロナ中等症II以上に適応追加/ジャディアンスに慢性心不全追加/エフィエントに脳血管障害の再発抑制追加/アジルバに小児適応追加/レルミナに子宮内膜症の疼痛改善追加【下平博士のDIノート】第92回

アクテムラ点滴静注用:新型コロナ中等症II以上に適応追加<対象薬剤>トシリズマブ(遺伝子組換え)(商品名:アクテムラ点滴静注用80mg/200mg/400mg、製造販売元:中外製薬)<承認年月>2022年1月<改訂項目>[追加]効能・効果SARS-CoV-2による肺炎酸素投与、人工呼吸器管理または体外式膜型人工肺(ECMO)導入を要する患者を対象に入院下で投与を行うこと。[追加]用法・用量通常、成人には、副腎皮質ステロイド薬との併用において、トシリズマブ(遺伝子組換え)として1回8mg/kgを点滴静注します。症状が改善しない場合には、初回投与終了から8時間以上の間隔をあけて、同量を1回追加投与できます。<Shimo's eyes>本剤は、国産初の抗体医薬品として、2005年にキャッスルマン病、2008年に関節リウマチの適応を取得して、現在は世界110ヵ国以上で承認されているヒト化抗ヒトIL-6レセプターモノクローナル抗体です。今回、新型コロナによる肺炎の効能が追加されました。これまで中等症II以上の患者に適応を持つ、レムデシビル(商品名:ベクルリー点滴静注用)、バリシチニブ(同:オルミエント錠)、デキサメタゾン(同:デカドロン)の3製剤に本剤が加わり、新たな治療選択肢となります。新型コロナ患者の一部では、IL-6を含む複数のサイトカインの発現亢進を特徴とする炎症状態により呼吸不全を起こすことが知られており、同剤投与による炎症抑制が期待されています。参考中外製薬 薬剤師向けサイト アクテムラ点滴静注用80mg・200mg・400mgジャディアンス:慢性心不全(HFrEF)の適応追加<対象薬剤>エンパグリフロジン(商品名:ジャディアンス錠10mg、製造販売元:日本ベーリンガーインゲルハイム)<承認年月>2021年11月<改訂項目>[追加]効能・効果慢性心不全ただし、慢性心不全の標準的な治療を受けている患者に限る。[追加]用法・用量通常、成人にはエンパグリフロジンとして10mgを1日1回朝食前または朝食後に経口投与します。<Shimo's eyes>SGLT2阻害薬としては、すでにダパグリフロジン(商品名:フォシーガ)が慢性心不全の適応を2020年11月に追加しており、本剤は2剤目の薬剤となります。2022年1月現在、添付文書には「左室駆出率の保たれた慢性心不全(HFpEF)における本剤の有効性および安全性は確立していないため、左室駆出率の低下した慢性心不全患者(HFrEF)に投与すること」と記載されていますが、HFpEF患者を対象とした第III相試験においても、2021年8月に良好な結果1)が報告されています。なお、本剤25mg錠には慢性心不全の適応はありません。参考エンパグリフロジンの慢性心不全への承認取得/日本ベーリンガーインゲルハイム・日本イーライリリー1)エンパグリフロジン、糖尿病の有無を問わずHFpEFに有効/NEJMエフィエント:脳血管障害後の再発抑制が追加<対象薬剤>プラスグレル塩酸塩(商品名:エフィエント錠2.5mg/3.75mg、製造販売元:アストラゼネカ)<承認年月>2021年12月<改訂項目>[追加]効能・効果虚血性脳血管障害(大血管アテローム硬化または小血管の閉塞に伴う)後の再発抑制(脳梗塞発症リスクが高い場合に限る)[追加]用法・用量通常、成人には、プラスグレルとして3.75mgを1日1回経口投与する。<Shimo's eyes>『脳卒中治療ガイドライン2021』では、非心原性脳梗塞の再発抑制に対しては抗血小板薬(クロピドグレル、アスピリンまたはシロスタゾール)の投与が勧められていますが、本剤の適応は、「大血管アテローム硬化または小血管の閉塞を伴う虚血性脳血管障害後の再発抑制」に限定されました。なお、適応追加の対象は2.5mg錠および3.75mg錠のみです。今回の改訂で、空腹時は食後投与と比較してCmaxが増加するため、空腹時の投与は避けることが望ましい旨の記載が追記されました。用法に「食後投与」は明記されていないので注意しましょう。既存薬のクロピドグレルは、主にCYP2C19によって代謝されるため、遺伝子多型による影響を受けやすいことが懸念されていますが、本剤は、ヒトカルボキシルエステラーゼ、CYP3AおよびCYP2B6などで代謝されて活性体となるプロドラッグであり、遺伝子多型の影響を受けにくいとされています。参考第一三共 医療関係者向けサイト エフィエント錠アジルバ:小児適応追加、新剤型として顆粒剤が登場<対象薬剤>アジルサルタン(商品名:アジルバ顆粒1%、同錠10mg/20mg/40mg、製造販売元:武田薬品工業)<承認年月>2021年9月<改訂項目>[追加]用法・用量<小児>通常、6歳以上の小児には、アジルサルタンとして体重50kg未満の場合は2.5mg、体重50kg以上の場合は5mgを1日1回経口投与から開始します。なお、年齢、体重、症状により適宜増減が可能ですが、1日最大投与量は体重50kg未満の場合は20mg、体重50kg以上の場合は40mgです。<Shimo's eyes>アンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)であるアジルサルタンに、小児に対する用法および用量が追加されました。また、新剤型として顆粒剤も発売されました。顆粒剤は、成人にも小児にも適応がありますが、小児の開始用量である2.5~5mgを投与する際に便利です。参考武田薬品工業 医療関係者向けサイト アジルバレルミナ:子宮内膜症に基づく疼痛改善の適応が追加<対象薬剤>レルゴリクス(商品名:レルミナ錠40mg、製造販売元:あすか製薬)<承認年月>2021年12月<改訂項目>[追加]効能・効果子宮内膜症に基づく疼痛の改善<Shimo's eyes>本剤は、経口GnRHアンタゴニストであり、2019年1月に子宮筋腫に基づく諸症状(過多月経、下腹痛、腰痛、貧血)の改善で承認を取得しています。子宮筋腫に続き、子宮内膜症患者を対象とした第III相試験の結果が報告されたことから、今回新たな適応が承認されました。本剤は下垂体のGnRH受容体を阻害することにより、黄体形成ホルモン(LH)、卵胞刺激ホルモン(FSH)の分泌を阻害します。その結果、エストロゲンおよびプロゲステロンが抑制され、子宮内膜症の主な症状である骨盤痛を改善します。参考あすか製薬 医療関係者向け情報サイト レルミナ錠40mg

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第89回 経口コロナ薬パキロビッドパックが特例承認、その注意点は?

<先週の動き>1.経口コロナ薬パキロビッドパックが特例承認、その注意点は?2.診療報酬改定、湿布制限や紹介状なし受診の徴収額など詳細が明らかに3.4月からのオンライン診療は初診料251点、再診料・外来診療料73点4.視覚障害者の就労保護のため指圧師養成施設の設置制限は合憲/最高裁5.コロナワクチン接種、小児への義務は課さず、妊婦は努力義務へ1.経口コロナ薬パキロビッドパックが特例承認、その注意点は?厚生労働省は10日、米・ファイザーが開発した新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の経口治療薬ニルマトレルビル/リトナビル(商品名:パキロビッドパック)を特例承認した。日本国内では軽症者向けの経口薬としてモルヌピラビルに次ぐ2剤目となるが、作用機序は異なり、本剤は12歳以上で使用可能。臨床試験において、重症化リスクのある患者に投与した場合、非投与群に比べて入院・死亡リスクが88%減少したと報告されている。発症後5日以内の使用が推奨され、オミクロン株への効果も期待される。パキロビッドパックには5シートのPTP包装が含まれ、1シートに朝・夕服用分としてニルマトレルビル錠150mgが4錠(1回2錠)およびリトナビル錠100mgが2錠(1回1錠)で構成されている。2剤のうち、ニルマトレルビルはSARS-CoV-2のメインプロテアーゼ阻害薬であり、HIV治療薬としても使用されるリトナビルはSARS-CoV-2に対して抗ウイルス活性を示さないが、ニルマトレルビルのCYP3Aによる代謝を阻害し、血漿中濃度を維持させる。リトナビルは各薬物代謝酵素やトランスポーターの強力な阻害作用を有するため、パキロビッドパックでは降圧薬、高脂血症治療薬、抗凝固薬など38成分と食品1つ(セイヨウオトギリソウ)が併用禁忌とされる。しかし、注意すべき薬剤はこれにとどまらず、国立国際医療研究センター病院が国内外の資料を基に作成した「パキロビッドパックとの併用に慎重になるべき薬剤リスト」を公開しており、当面の参考になるだろう。なお、今月27日までは全国約2,000医療機関での院内処方を原則として提供され、その間で適正使用の推進に向けた情報収集が行われる見込み。配分を希望する対象の医療機関は、ファイザーが開設する「パキロビッドパック登録センター」に登録し、同センターを通じて配分依頼を行う必要がある。(参考)新型コロナウイルス治療薬の特例承認について(厚労省)厚労省 ファイザーの経口新型コロナ治療薬パキロビッドを特例承認 段階的に医療現場に提供(ミクスonline)ファイザー新型コロナウイルス『治療薬』医療従事者専用サイト パキロビッドパック2.診療報酬改定、湿布制限や紹介状なし受診の徴収額など詳細が明らかに今年度の診療報酬改定について、処方箋を3回まで繰り返し利用できる「リフィル処方箋」の導入が決定した。高血圧や糖尿病などの慢性疾患において、症状が安定した患者が継続服用している場合に対応して、医師の診療なしで薬の受け取りが可能となる。一方で、投与量に限度がある湿布薬や向精神薬などは対象外となる。なお、今回の改定では湿布の処方上限が70枚から63枚に引き下げられた。また、紹介状を持たずに大学病院などを受診した患者に対する特別負担徴収の拡大についても、初診の場合は現在の5,000円から7,000円に、再診の場合は2,500円から3,000円にそれぞれ引き上げる方針となった。実施は10月1日から。対象となる医療機関は、これまでと同様に大学病院などの特定機能病院に加えて、地域医療支援病院のうち200床以上の病院も徴収の対象となる。わが国は国際的に見ても外来受診回数が多いとされるが、高度医療を担う外来にかかりつけ医を持たない患者が受診するのを抑制するとともに、来年度から開始される外来機能報告制度を用いて基幹病院を明確化し、機能分化を促進するのが狙いと考えられる。(参考)リフィルは1回29日以内で処方箋料の減算なし(日経ドラッグインフォメーション)大病院、紹介状なしなら初診7000円 診療報酬改定(日経新聞)外来機能報告制度 高度な外来を担う基幹病院を明確化し機能分化を促進(Beyond Health)3.4月からのオンライン診療は初診料251点、再診料・外来診療料73点9日、中央社会保険医療協議会(中医協)総会で2022年度診療報酬改定の答申が行われ、焦点の1つだったオンライン診療の初診料は251点と、特例的対応の214点から対面診療の水準との中間程度まで引き上げられた。同様に、電話など情報通信機器を用いた再診料・外来診療料はいずれも73点とされた。これに伴い、現行のオンライン診療料(月1回71点)は廃止となる。通常診療の初再診料は据え置きとなった。これに対して、日本医師会の中川会長は「対面診療を提供できる体制を有すること」「患者の状況によってオンライン診療では対応が困難な場合には、他医療機関と連携して対応できる体制を有すること」が堅持されたことに言及。オンライン診療が対面診療と適切に組み合わせた上で実施されるよう注視していくとするとともに、患者の安心・安全が損なわれたり、地域医療の秩序を混乱させるような事象が生じた場合には、期中であっても、すみやかに診療報酬要件の見直しを要請する考えを示した。(参考)オンライン初診料、4月から値上げへ 厚労省「診療報酬」見直し案(朝日新聞)オンライン診療に係る診療報酬について(日本医師会)中医協・22年度診療報酬改定を答申 オンライン診療で患者の受診機会増に期待 営利追及への懸念も(ミクスonline)4.視覚障害者の就労保護のため指圧師養成施設の設置制限は合憲/最高裁視覚障害者の就労先を保護するために、健常者向けの「あん摩マッサージ指圧師」の養成施設の新設を認めないとする厚労省の規制について、違憲性を争った訴訟の上告審の判決で、最高裁第2小法廷は7日に、視覚障害者の「自立と社会経済活動への参加を促す積極的な意義がある」として合憲であるとした。視覚障害者の団体は判決後、記者会見において「あん摩マッサージ指圧師の職は自立した社会参加の命綱。それを残すような判断が示されたことに大きな意味がある」と話した。厚労省の統計では、2020年末のあん摩マッサージ指圧師は約11万8,000人、うち視覚障害者は約2万6,000人となっている。(参考)指圧師養成、新設規制は「合憲」 最高裁初判断(日経新聞)指圧師 養成施設の設置規制 最高裁「憲法違反とはいえない」(NHK)5.コロナワクチン接種、小児への義務は課さず、妊婦は努力義務へ厚労省は10日に厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会を開催し、5~11歳の小児に対する新型コロナワクチン接種について議論を行い、ファイザー製ワクチンは一定の有効性が期待できるとしながらも、最終的に「努力義務」を課さない方針を正式に決めた。小児に対するファイザー製ワクチンの接種について、米国、カナダ、フランス、イスラエル、EUではすべての小児に対して接種を推奨している。わが国では予防接種法上の「臨時接種」に位置付けられ、小児用ワクチンは21日から各自治体に配布される。一方で、以前から努力義務の適応外とされていた妊婦への接種については、有効性や安全性のデータが確認され、妊娠後期に感染すると早産率が高くなったり、重症化リスクが高いとする報告もあることから、新たに努力義務の適用となった。(参考)新型コロナワクチンの接種について(厚労省)小児は努力義務適用外 コロナワクチン、妊婦は対象に―厚労省(時事通信)5~11歳の接種「努力義務の対象外」了承 厚労省分科会(毎日新聞)

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「仲間は多いほうがいい!?」、それ開業ではNGかも!【ひつじ・ヤギ先生と学ぶ 医業承継キソの基礎 】第35回

第35回 「仲間は多いほうがいい!?」、それ開業ではNGかも!漫画・イラスト:かたぎりもとこ「リスク分散のため」「多く仲間を募ったほうが成功確率は上がる」といった考えから、数人の仲間を募って開業したい、と考える方は多くいます。弊社でもこのような「仲間と開業したい」という医師の支援をしたことがありますが、結論から言えば、こうしたケースで医業承継(開業)の成約までいくのはごく一部で、その多くが途中で検討を中止します。中止の理由として一番大きいのは、開業という一定のリスクを伴う意思決定を行う際に、利害関係者の数が多いと、なかなか合意形成が図れないためです。開業する際には、多くの場合、配偶者や両親、場合によっては義理の両親などの親族からも合意を得る必要があります。自分ひとりで開業する場合であれば、自分だけの関係者の合意があれば話を進められますが、これが仲間と一緒に3人で開業を行うケースになると、関係者も3倍に膨れ上がります。価値観が違う多数の人の意見をまとめるためには、多くの時間と手間、いわゆる「説得コスト」を要します。この説得作業に時間を費やしている間に、「これであれば自分ひとりで開業したほうが早い」と考える人が出てきたり、他の買い手が狙っていた物件を買ってしまったり…、ということが発生して、開業が頓挫するのです。また、無事に開業まで行き着いたケースでも、最終責任者が明確にいれば問題ないのですが、複数の医師が共同代表となってフラットな関係で開業した場合では、しばしば「経営判断に際して、意見がまとまらない」といったことが発生します。「仲間と開業したい」と考えた場合は、そのメリットだけでなく、上記のようなデメリットもよく認識したうえで話を進めることをお勧めします。

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新型コロナ既感染者におけるワクチンの効果

 新型コロナ既感染者におけるワクチンの効果について、米国・Cleveland ClinicのNabin K. Shrestha氏らが検討した結果、オミクロン株出現後の期間で、ワクチン接種により発症リスクが64%低下したことが示された。Clinical Infectious Diseases誌オンライン版2022年1月13日号に掲載。 本研究の対象は、新型コロナワクチン接種が開始された2020年12月16日にオハイオのCleveland Clinicで働いていた従業員で、接種開始前に一度でも拡散増幅検査で新型コロナウイルス陽性となったことがあれば既感染者とした。ほとんどの従業員はファイザー製もしくはモデルナ製のmRNAワクチンを接種しており、どちらも初回接種から28日後に2回目を接種し、2回目接種14日以降をワクチン接種者とみなした。新型コロナウイルス陽性、発症、入院の累積発生率を2021年12月まで調査した。 主な結果は以下のとおり。・5万2,238人の従業員中、既感染者は4,718人(9%)で、研究終了までに3万6,922人(71%)がワクチン接種を受けていた。・新型コロナウイルス陽性の累積発生率は、ワクチン未接種の未感染者が他のすべての群に比べて終始大幅に高く、ワクチン接種者が未接種者より低く、既感染者が未感染者より低かった。・オミクロン株出現後、すべての群で新型コロナウイルス陽性率が大幅に増加した。・多変量Cox比例ハザード回帰では、既感染とワクチン接種の両方が独立して、新型コロナウイルス陽性リスクが低いことと有意に関連していた。・既感染者がワクチン接種を受けた場合、オミクロン株出現前(ハザード比[HR]:0.60、95%信頼区間[CI]:0.40~0.90)とオミクロン株出現後(HR:0.36、95%CI:0.23~0.57)のどちらも、新型コロナ発症リスクは有意に低下した。新型コロナウイルス陽性リスクの低下はみられなかった。

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第88回 「みなし感染者」21都道府県が実施/搬送困難3週連続で過去最高

<先週の動き>1.濃厚接触者の発症など検査なしの「みなし感染者」、21都道府県が実施2.救急車の搬送困難事案、3週連続で過去最高に/総務省3.電子処方箋の運用、来年1月開始を目途/厚労省4.紹介受診重点医療機関、紹介状なしの初診で7,000円以上の負担導入へ5.原因不明の重症新生児41例の病名、ゲノム解析で判明/慶応大6.来年2月で経営終了の東海大学大磯病院、徳洲会が承継1.濃厚接触者の発症など検査なしの「みなし感染者」、21都道府県が実施コロナ感染拡大による医療機関や保健所の業務逼迫を緩和するため、同居家族などの濃厚接触者が発症した場合、抗原検査やPCR検査なしで医師が感染者とみなして保健所に届け出る運用を、東京・大阪をはじめ21都道府県が実施している。このうち、秋田、高知を除く19都道府県は、まん延防止等重点措置の適用地域である。神奈川県では、6~49歳までの重症化リスクの低い人や妊娠していない人を対象に、公費検査や抗原検査キットで陽性が判明した場合は、医療機関の受診を待たずに「自主療養」を選べる制度を1月28日から開始し、4日正午までに3,230人の患者が自主療養している。4日から、全国のCOVID-19重症患者は昨年9月以来1,000人を上回っており、6日は新規陽性者数が10万870人と日曜日としては過去最高を記録。厚生労働省はワクチンの3回目接種などの対策推進を指示している。(参考)早期治療狙う・保健所の負担軽減…検査せず診断、「みなし感染」21都道府県で運用(読売新聞)全国で初 自己申告による「自主療養」3200人余が申請 神奈川(NHK)新型コロナウイルス感染症 国内の発生状況(厚労省)2.救急車の搬送困難事案、3週連続で過去最高に/総務省消防庁は1日、救急搬送先がすぐに決まらない「救急搬送困難事案」が、1月30日までの1週間で全国5,303件と過去最高を3週連続で更新したことを明らかにした。同庁によると、このうちコロナ感染が疑われる人は1,833件で、これまで最多だった第5波の1,679件(2021年8月15日までの週)を上回った。地域別で最多は東京消防庁(2,668件)で前週比1%の微増だが、コロナ疑いは22%増の806件だった。大阪市消防局は全体では28%増の527件で、コロナ疑いは43%増の205件。横浜市消防局は全体が4%増の297件、コロナ疑いは26%増の155件だった。(参考)救急搬送困難、3週連続で過去最多 コロナ疑いの困難事案も最多に(朝日新聞)救急搬送困難は5303件 3週連続で最多更新(日経新聞)3.電子処方箋の運用、来年1月開始を目途/厚労省厚労省は、31日に開催した社会保障審議会医療部会で、2023年1月に電子処方箋の運用を開始する方針を明らかにした。電子処方箋は、現在運用しているオンライン資格確認等システムを拡張し、処方箋の運用を電子で実施することで、直近の処方内容の閲覧や複投薬チェックなどの確認が可能となる。なお、利用に当たってはオンライン資格確認を導入している必要があるため、医療情報化支援基金の積み増しを行うなど未導入の医療機関に対して導入を働きかける。(参考)電子処方箋23年1月から、厚労省が関連法制を整備(日経新聞)電子処方箋 概要案内(厚労省)4.紹介受診重点医療機関、紹介状なしの初診で7,000円以上の負担導入へ厚労省は31日に開催した社会保障審議会医療部会で、患者の流れの円滑化を図るため、医療資源を重点的に活用する外来機能を持つ病院について、紹介患者への外来を基本とする医療機関(紹介受診重点医療機関)を明確にすることとし、外来機能報告制度を活用して、病院の外来機能による機能分化を図ることとした。これにより、病院における外来患者の待ち時間短縮や勤務医の外来負担の軽減、医師の働き方改革に寄与することが期待される。紹介受診重点医療機関になった200床以上の病院では、かかりつけ医からの紹介状を持参しない初診患者から7,000円以上の特別負担を徴収する義務が課されることになる(救急患者等の例外あり)。「紹介受診重点医療機関」の指定は、今春の外来機能報告制度によるデータ提出後に検討を行うため、2023年以降となるだろう。(参考)紹介受診重点医療機関や電子処方箋、国民に仕組みやメリットを十分に説明せよ―社保審・医療部会(Gem Med)紹介受診重点医療機関を定額負担の徴収対象に(日経メディカル)資料 紹介受診重点医療機関の検討について 第85回社会保障審議会医療部会(厚労省)5.原因不明の重症新生児41例の病名、ゲノム解析で判明/慶応大原因不明の病気を抱えた重症の新生児85例について、ゲノム(全遺伝情報)の解析を行い、そのうち41例の病名を突き止めたことを慶応大学が発表した。この41例は遺伝性疾患にかかっていることが判明し、約半数の20例で検査や治療方針の変更が行われた。この研究は新生児科医と遺伝学研究者からなる全国17の高度周産期医療センターからなるネットワークにより行われ、研究成果は小児科学分野を代表する国際誌The Journal of Pediatricsに掲載された。(参考)病気の原因がわからない赤ちゃんに対するゲノム解析の有用性を確認-全国で診断に難渋した85名の約半数で原因が判明(慶應義塾大学)原因不明の重症赤ちゃん、ゲノム解析で病名判明 慶大など、治療を改善(日経新聞)6.来年2月で経営終了の東海大学大磯病院、徳洲会が承継東海大学は、このほど神奈川県大磯町にある医学部附属大磯病院の経営を来年2月末で終了すると発表した。その翌月からは、医療法人 徳洲会が事業を継承し、引き続き地域の医療体制を維持するとしている。本病院は昭和59年に東海大学により開設され、21の診療科からなる大学附属病院として運営していたが、高齢化や人口減少のため、この10年で患者数が3割余り減少した。(参考)東海大、大磯病院を移譲 来年3月から徳洲会に事業継承へ(神奈川新聞)東海大学医学部付属大磯病院 来年2月末に事業終了へ(NHK)

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コロナワクチン、5歳未満への緊急使用をFDA申請へ/ファイザー

 米・ファイザーは2月1日付のプレスリリースで、同社の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)ワクチンの緊急使用許可を、5歳未満の乳幼児にも拡大するよう求める申請手続きを開始したことを発表した。米国では、オミクロン株まん延下で小児COVID-19症例と入院が急増し、中でも4歳未満の乳幼児の感染例が160万超に上るという。米国では現在5歳以上がワクチン接種の対象だが、FDAが承認すれば、新たに生後6ヵ月~5歳未満への接種が可能になる。 本申請は、生後6ヵ月~5歳未満の小児に対し、3μg(12歳以上を対象としたワクチン30μgの10分の1用量)を2回接種するもの。ファイザーは、現在および潜在的な将来の変異株に対する高いレベルの保護を達成するためには、3回目の追加接種も必要になるとの考えだ。したがって、今回は想定されている3回接種のうち、初回として初めの2回接種について承認を求めているが、3回目の追加接種に関する試験データについても順次FDAに追加提出し、さらに承認の拡大を目指す方針。 翻って日本では、1月21日、ファイザー製の「コミナティ筋注 5~11歳用」の製造・販売が特例承認され、3月以降で接種が始まる見通しが立ったばかりの段階。諸外国では、イスラエルなどが5歳未満への接種を計画しているが、実施に至っている国はなく、世界に先駆けたFDAの判断が注目される。

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デルタ株流行期前後の比較では患児のICU入院が多い/成育研・国際医研

 国立成育医療研究センターと国立国際医療研究センターの合同研究チームは、デルタ株流行期における小児新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による入院例の疫学的・臨床的な特徴を、デルタ株が流行する以前と比較検討した。今回、その結果を庄司 健介氏(国立成育医療研究センター)らのグループが発表した。 この研究は、2020年10月~2021年5月までをデルタ株以前、2021年8月~10月までをデルタ株流行期とし、それぞれの期間に登録された18歳未満の小児COVID-19入院例1,299人(デルタ株以前:950人、デルタ株流行期:349人)を対象に実施。その結果、デルタ株流行期は、デルタ株以前に比べて患者年齢が低いこと(中央値7歳vs.10歳)、基礎疾患のある患者の割合が高いこと(12.6%vs.7.4%)、集中治療室(ICU)入院を要した患者が多いこと(1.4%vs.0.1%)などが明らかとなった。 なお、研究では国内最大のCOVID-19レジストリ「COVID-19 Registry Japan(COVIREGI-JP)」を利用した。(※本研究は、オミクロン株がまだ存在しなかった時期に実施されているため、その影響は検討できていないことなどに留意願いたい)デルタ株流行期ではICU入院の小児患者が増加【背景・目的】 COVID-19の第5波では、小児患者数も増加したが、小児患者の臨床的特徴や重症度がデルタ株の流行により変化があったのか、どのような小児患者が重症化していたのかなどの情報は限られ、解明が求められていた。これらを明らかにすることを目的とした。【研究対象・方法】・研究対象:2020年10月~2021年5月(デルタ株以前)と2021年8月~10月(デルタ株流行期)の間にCOVIREGI-JPに登録された18歳未満のCOVID-19患者・研究方法:COVIREGI-JPに登録されている、患者の背景や臨床経過、予後などのデータを集計・分析【研究結果】・期間中に研究対象となった18歳未満の患者はデルタ株以前950名、デルタ株流行期349名。・入院患者の年齢の中央値はデルタ株以前が10歳、デルタ株流行期が7歳と、デルタ株流行期の方が若年化している傾向にあった。・入院患者に占める無症状の患者の割合はデルタ株以前が25.8%、デルタ株流行期が10.3%と、デルタ株流行期にはより症状のある患者が多く入院していたことがわかった。・ICUに入院した患者の数と割合は、デルタ株以前1名(0.1%)、デルタ株流行期5名(1.4%)と、いずれもデルタ株流行期で高かったことがわかった。症状があった患者に限って同様の解析を行ったところ、デルタ株以前1名(0.1%)、デルタ株流行期5名(1.6%)と患者全体での解析とほぼ同様の結果だった。・ICUに入院した患者のうち、半数(3/6名)は基礎疾患(喘息または肥満)のある患者だった。 研究グループでは、「今後、小児の入院適応やワクチン接種の対象などを考えていく上で、本研究の結果がその基礎データとして利用されることが期待できる」と感想を寄せ、「オミクロン株の与える影響など、引き続き検討していく必要があると考えられる」と研究の展望を語っている。また、「小児のCOVID-19患者の絶対数が増えると、集中治療を要するような小児患者も増えることが予想され、オミクロン株が流行している現在においても、小児患者について注意深く診ていくことが求められる」と注意を促している。

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年末年始の当直・輪番当番は増えた、減った?/ケアネット

 2022年も新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が流行する中で迎えた。とくに初冬より流行し始めたオミクロン株は感染力の強さもあり、わが国全体が不安と戸惑いの中で新しい年を迎えた。そうした環境の中で、果たして年末・年始の当直・輪番当番に大きな動きはあったのであろうか。CareNet.comは1月13日(木)にWEBアンケートで医師会員400名に年末・年始の当直・輪番当番について調査を行った。■アンケート概要実施期日:2022年1月13日(木)調査方法:インターネット対象者:医師会員400名(年齢別に20・30代/40代/50代/60代以上に区分)「年代が若い」「病床規模が大きい」の項目で当直・輪番当番が「あり」の回答が増加 質問1として「年末年始に当直当番また輪番当番があったか」(単回答)をたずねたところ、医師会員全体(n=400)で「あった」が206名(51.5%)、「ない」が194名(48.5%)とほぼ同程度だった。20・30代の医師会員(n=100)では「あった」が63名、「ない」が37名と「あった」と回答した医師が多かったが、60代以上の医師会員(n=100)では「あった」が43名、「ない」が57名と「ない」が回答を逆転した。 また、病床別では「あった」について200床以上(n=236)で146名(61.9%)、20~199床(n=81)で38名(46.9%)、0~19床(n=83)で22名(26.5%)と規模により大きく分かれた。 質問2として「年末年始の当直当番または輪番当番の頻度はどれくらいか」(単回答)をたずねたところ、医師会員全体(n=400)では「3~4日に1回程度」が83名(20.75%)と回答した医師会員が一番多かった(「なかった」を除く)。また、「4~7日に1回程度」が79名(19.75%)も2番目に多く、短期のローテーションで当番に入っていた。病床別でもほぼ同様の回答傾向だった。 質問3として「1年前の年末年始と比較して来院患者数に増減はあったか」(単回答)をたずねたところ、医師会員全体(n=400)では「同程度」が187名(46.75%)、「減った」が49名(12.25%)の順で多く、「増えた」のは37名(9.25%)だった。医師会員の回答では、例年通りの年末年始の来院者数だったことがうかがえる(不明または診療していないを除く)。病床別でもほぼ同様の回答傾向だった。 質問4として「年末年始の当直当番や輪番当番について改善すべき点」(複数回答)をたずねたところ「当番可能な医師・医療スタッフの増員」が180名、「COVID-19疑い患者用の特別外来の設置と誘導」が135名、「患者さんへの疾患啓発」が112名の回答順で多かった。 最後に自由記載として「年末年始の診療でとくに印象に残った症例や患者さんのエピソード」についてたずねたところ、「モチによる気道の閉塞」「患者の問題受診行動(例:コンビニ受診、救急車をタクシー代わりなど)」「高齢者の便秘」「切迫した急な手術」などが寄せられた。

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小児用の新型コロナワクチン「コミナティ筋注5~11歳用」【下平博士のDIノート】第91回

小児用の新型コロナワクチン「コミナティ筋注5~11歳用」今回は、小児用のSARS-CoV-2(新型コロナウイルス)ワクチン「コロナウイルス修飾ウリジンRNAワクチン(SARS-CoV-2)(商品名:コミナティ筋注5~11歳用、製造販売元:ファイザー)」を紹介します。これまで新型コロナワクチンの接種対象外であった5~11歳の小児が適応となるため、小学校などでの集団感染や子供が発端となる家庭内感染を抑えることが期待されています。<効能・効果>本剤は、SARS-CoV-2による感染症の予防の適応で、2022年1月21日に特例承認されました。接種対象は5歳以上11歳以下の小児です。なお、本剤の予防効果の持続期間は確立していません。<用法・用量>日局生理食塩液1.3mLで希釈し、1回0.2mLを合計2回、通常3週間の間隔で筋肉内に接種します。1回目の接種から3週間を超えた場合には、できる限り速やかに2回目の接種を実施します。本剤は2回接種により効果が確認されているため、原則として、同一の効能・効果をもつ他ワクチンと混同することなく2回接種します。<供給・保管に関する注意>本剤は冷蔵庫(2~8℃)で解凍後、10週間の保存が可能であり、超低温冷凍庫の設備は必須ではありません。30℃を超えない室温で解凍する場合は、解凍開始から24時間以内(一度針を刺した後の時間を含む)に使用します。希釈後は2~30℃で12時間までの保存が可能となっています。<安全性>臨床試験で報告された主な副反応は、注射部位疼痛84.3%、疲労51.7%、頭痛38.2%、発赤・紅斑26.4%、腫脹20.4%、筋肉痛17.5%、悪寒12.4%などでした。また、重大な副反応として、ショック、アナフィラキシー、心筋炎、心膜炎(いずれも頻度不明)が報告されています。<患者さんへの指導例>1.このワクチンを接種することで新型コロナウイルスに対する免疫ができ、新型コロナウイルス感染症の発症を予防します。2.本剤の接種当日は激しい運動を避け、接種部位を清潔に保ってください。3.医師による問診、検温および診察の結果から、接種できるかどうかが判断されます。発熱している人などは、本剤の接種を受けることができません。4.合計2回を3週間の間隔で筋肉内に接種します。1回目の接種から3週間を超えた場合は、できる限り速やかに本剤の2回目の接種を受けてください。5.本剤の接種直後または接種後に、心因性反応を含む血管迷走神経反射として、失神が現れることがあります。接種後一定時間は接種施設で待機し、帰宅後もすぐに医師と連絡を取れるようにしておいてください。6.接種後は健康状態に留意し、接種部位の異常や体調の変化、高熱、痙攣など普段と違う症状がある場合には、速やかに医師の診察を受けてください。7.心筋炎、心膜炎が疑われる症状(胸痛、動悸、むくみ、呼吸困難、頻呼吸など)が認められた場合には、すみやかに医師の診察を受けてください。<Shimo's eyes>本剤は12歳以上が対象のmRNAワクチン「コミナティ筋注」(2021年2月承認)と同一有効成分であり、11歳以下であっても使用できる小児用新型コロナワクチンとして初めて特例承認されました。5~11歳を対象に行った海外の臨床試験では、90.7%の有効性が確認されています。本剤は、希釈後の濃度が従来製剤の半分になるように調整されており、0.2mLで有効成分10μg(12歳以上への投与量の3分の1)が投与されます。従来製剤とは希釈液量が異なるので代用はできません。デッドボリュームの少ない注射針またはシリンジを使用した場合、10回分を採取することができます。1回量0.2mLを採取できない場合は、残量は使わずに廃棄します。従来製剤のバイアルキャップは紫色ですが、取り違えを防ぐため、小児用の本剤はオレンジ色となっています。そのほか、両剤の違いは「適正使用ガイド」にまとめられています。

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英語で「坐剤」は?【1分★医療英語】第13回

第13回 英語で「坐剤」は?Have you ever used suppositories in the past?(これまでに、坐剤を使ったことがありますか?)Never. So, I don’t know how to use it.(一度もないです。なので、使い方がわからないです)《例文1》I prefer not to use suppositories.(できれば、坐剤は使いたくないです)《例文2》Gently insert the suppository pointed end first into your rectum about 1 inch.(坐剤をゆっくり、尖ったほうを先に肛門から約1インチ挿入してください)《解説》坐剤は“suppository”、発音は「サパーズィトリー」です。「サポ」よりは「サパ」と聞こえ、「パ」にアクセントが付きます。坐剤を使うときの説明では、動詞に“insert”を用います。「尖った先端から挿入する」という意味で、“pointed tip first”や“tapered end first”などの言い方があります。1インチは約2.5センチです。米国では他にもポンド(1 lb=約0.45kg)やフィート(1 ft=約30cm)と日本とは異なる単位を使うので、体重から薬の用量や腎機能を計算する際は、注意が必要です。患者さんに“Have you ever …?”(これまで~したことはありますか?)と聞く場面は多いですが、こうした“Yes”か“No”で答える質問(=close-ended question)をするときは、聞き間違いや勘違いがないように、“Is this the first time?”(今回が初めてですか?)など確認のための追加質問をして、コミュニケーションエラーが起こらないようにする工夫が大切です。坐剤を処方した場合、エラー防止のために、“Do not take a rectal suppository by mouth!”(坐剤を口から飲まないでくださいね!)と付け加えることも大事ですね。講師紹介

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コロナ発症後の医療サービス利用期間、5歳以下は3~6ヵ月/BMJ

 ノルウェーの1~19歳の年齢層では、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による医療サービス利用の増加への影響は限定的で、回復までの期間が1~5歳で3~6ヵ月と、6~19歳の1~3ヵ月に比べて長期に及び、その主な原因は呼吸器疾患であったことが、ノルウェー・公衆衛生研究所のKarin Magnusson氏らの調査で示された。研究の成果はBMJ誌2022年1月17日号で報告された。ノルウェーの1~19歳のコホート研究 研究グループは、1~19歳ではCOVID-19前に比べそのあとで医療サービスの利用が増えたかを検証する目的で、一般人口を対象とするコホート研究を行った(ノルウェー公衆衛生研究所の助成による)。 対象は、2020年1月1日の時点でノルウェーに居住する年齢1~19歳の集団(70万6,885人)で、2020年8月1日~2021年2月1日の期間にポリメラーゼ連鎖反応(PCR)法による重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2(SARS-CoV-2)の検査を受けた集団(陽性者1万279人、陰性者27万5,859人)と、検査を受けていない集団(42万747人)であった。3つの年齢層(1~5歳、6~15歳、16~19歳)に分けて解析が行われた。 主要アウトカムは、SARS-CoV-2検査が行われた週の6ヵ月前から、検査後約6ヵ月までの期間での、プライマリケア(総合診療医、緊急病棟)または専門医治療(外来、入院)における全原因および原因別の医療サービスの利用とされ、差分の差分法で解析された。専門医治療の増加はない SARS-CoV-2検査陽性者は陰性者に比べ、検査結果が判明してから1ヵ月間の短期的なプライマリケアの利用が相対的に大幅に増加し、1~5歳が339%(95%信頼区間[CI]:308~369)、6~15歳が471%(450~491)、16~19歳は401%(380~422)となった。 より若年の集団における検査陽性者のプライマリケアの利用は、2ヵ月後(1~5歳 22%[95%CI:4~40]、6~15歳14%[2~26])および3ヵ月後(26%[7~46]、15%[3~28])も陰性者に比べ増加したままであったが、年齢の高い集団ではこの増加はなくなっていた(16~19歳の2ヵ月後が11%[-2~24]、3ヵ月後は6%[-7~19])。 また、1~5歳の検査陽性者は陰性者と比較して、4~6ヵ月後の長期的なプライマリケアの利用が相対的に増加していた(13%、95%CI:-0~26)が、6~15歳(0%、-8~9)と16~19歳(-10%、-19~-1)ではこのような増加は観察されなかった。 検査陽性者と未検査者との比較でも、同様の結果が得られたが、3つの年齢層間の差は陰性者との比較に比べ小さくなった。 3つの年齢層のすべてで、プライマリケア受診増加の原因は、呼吸器疾患と、全身性または詳細不明の疾患であった。また、専門医治療の増加は観察されなかった。 著者は、「若年者の健康へのCOVID-19の影響が限定的であったとの情報は重要であり、青少年が自分自身や他者を保護するためにワクチン接種を行うべきかを判断するのに有用だろう」としている。

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第93回 公平さ欠いた恣意的な数字が見え隠れする「医療経済実態調査」

2022年度の診療報酬改定率は、本体がわずかながらプラスとなったものの、医療界はモヤモヤが解消していないようだ。診療報酬改定の基礎資料となる医療経済実態調査(実調)に対し、医療機関の経営実態を反映していないのではと疑問視する声が上がっている。調査対象数の少なさや偏りにより、全体が把握できていないというのだ。とくに個人診療所の多い歯科は、医科と比べて不利な評価を得やすく、なおさら不信感が強い。実調は、中央社会保険医療協議会(中医協)が2年ごとに実施している。抽出された約8,000の医療機関から、自費診療分を含む収入や給与、医材費、設備費など医業経費に関わる経営報告書を提出させるものだ。集計結果は各種医療機関の損益の代表値となり、診療報酬改定率の根拠として使われている。自費率の調査施設数が極端に少ない個人立の診療所では、開設者の報酬に相当する部分は「給与費」ではなく「医業損益差額」に含まれる。これには、借り入れ返済金、建物や設備更新のための引当準備金などのほか、退職金のない自身の引退後の生活費用も含まれる。開業医自身が自由に使える収入ではないが、診療報酬改定率は損益差額に左右される。歯科診療所は、自費収入が損益差額に含まれるため、改定率が抑えられがちだ。東京歯科保険医協会は、1月14日のメディア懇談会でこの問題に言及。歯科は医科に比べて自費診療が多いと言われるが、2020年度の歯科と医科の自費診療の構成比率を比較すると、歯科は13.5%。医科は、内科が7%、精神科が5.9%、外科が2.3%などと歯科より低いが、小児科は23.2%と高くなっている。一般的に自費というと、予防接種や健康診断などが含まれると思われるが、実調の調査項目の中で、予防接種や健康診断などは「その他の医業収益」に含まれており、自費診療などの金額である外来診療収益の「その他の診療収益」には含まれていない。小児科の自費率が高いことに疑問を持った同会が厚生労働省に確認したところ、「予防接種」「健康診断」「文書料」は含まれていないため、その他の自費診療にどのようなものがあるかは不明だとの回答を得たという。7施設の調査では実態はわからない対象施設について言えば、歯科は158施設、内科は111施設だったが、小児科はわずか14施設。精神科や外科にいたっては、いずれも7施設にすぎなかった。「7施設程度で実態調査とはいかがなものか。対象施設数が少なく特殊な医療機関に当たれば、それだけで自費率は大きく変動する。そうなると、どのようにして施設を選んだのか疑問が生じる。こういった数字を基に診療報酬の改定が行われるのはおかしい」と同会は疑問を呈する。次をにらんだ財源ありきの方針と恣意的な調査の布石2年後の診療報酬改定に向け、早くも財源ありきの方針や恣意的な調査の布石が打たれているのではないかと勘繰ってしまう。財務省の財政制度等審議会では、診療報酬を下げても高齢化社会で受診者が増えているので、医療機関の報酬自体は増えているとの論法を展開。また、2024年度改定では医療法人の全調査結果を使うという。前述の通り、歯科の場合は個人立診療所が多く法人調査の対象から外れるため、歯科経営の実態を掴みにくくなるだろう。これに対し、同会は「歯科では1日に診られる患者数は限られている。医療機関の報酬を増やすために、勤務する歯科医師の数を増やしたり診療時間を延ばしたりすればいいという話ではない。治療費である診療報酬が下げられると、経営的にはマイナスになる。財務省の論理は乱暴だ」と反論する。また、医療法人の全調査については、「歯科でも法人が増えており、都内でも二極化している。収入が高い医療法人が調査対象となると、歯科は経営的に問題がないと分析されてしまう。歯科については個人立診療所を主体に調査すべきでは」との見解だ。医療の実態を把握するというのであれば、しっかりしたデータに基づいて説明をしてもらいたい。コロナ・パンデミック以降、さんざんに引っ掻き回された医療機関の多くはシビアな経営を余儀なくされており、大きな不満を抱えている状況だ。公平さを欠く恣意的なデータを示されて、誰が納得できるというのだろう。

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コロナ流行開始以降、小児の感染症による入院・死亡が減少/BMJ

 イングランドの小児では、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的大流行の発生以降、重度の侵襲性感染症や呼吸器感染症、ワクチンで予防可能な感染症による入院が大幅かつ持続的に減少し、このうち敗血症や髄膜炎、細気管支炎、肺炎、ウイルス性喘鳴、上気道感染症による入院から60日以内の死亡数も減少したことが、英国・オックスフォード大学のSeilesh Kadambari氏らの調査で明らかとなった。研究の成果は、BMJ誌2022年1月12日号で報告された。イングランドの0~14歳の観察研究 本研究は、イングランドにおける小児の呼吸器感染症、重度の侵襲性感染症、ワクチンで予防可能な感染症による、入院および死亡に及ぼしたCOVID-19の世界的大流行の影響の評価を目的とする住民ベースの観察研究である(Office for Health Improvement and Disparitiesなどの助成を受けた)。 研究グループは、イングランドのすべての国民保健サービス(NHS)病院から、2017年3月1日~2021年6月30日の期間における0~14歳の小児の入院データを入手し、全国的な死亡データと関連付けた。19種の感染症(重度の侵襲性感染症6種、呼吸器感染症8種、ワクチンで予防可能な感染症5種)について、COVID-19の世界的大流行の発生前後で、入院率および死亡転帰を比較した。 個々の感染症について、毎月の入院数、2020年3月1日の前後での入院数の変化率、同日前後での60日死亡率の補正後オッズ比(OR)を算出した。インフルエンザ入院が94%、麻疹入院が90%減少 2020年3月1日以降の12ヵ月間に、それ以前の36ヵ月間と比較して、腎盂腎炎を除く18種の感染症で、入院数の顕著な減少が認められた。 呼吸器感染症では、インフルエンザによる入院の減少率が最も高く、平均年間入院数は2017年3月1日~2020年2月29日に5,379件であったのに対し、2020年3月1日~2021年2月28日には304件となり、減少率は94%(95%信頼区間[CI]:89~97)に達した。次いで同期間の入院は、細気管支炎が5万1,655件から9,423件へと82%(79~84)減少し、続いてクループ(減少率78%、95%CI:65~87)、中耳炎(74%、71~77)の順であった。 重度の侵襲性感染症による入院の減少率は、髄膜炎(減少率50%、95%CI:47~52)が最も高く、次いで蜂巣炎(43%、39~48)、感染性関節炎(35%、28~41)、敗血症(33%、30~36)の順であった。また、ワクチンで予防可能な感染症による入院の減少率は、流行性耳下腺炎(ムンプス)の53%(95%CI:32~68)から麻疹の90%(80~95)までの幅がみられた。 このようなCOVID-19以外の感染症による入院の減少は、すべての人口統計学的サブグループと基礎疾患を有する小児で確認された。 6つの感染性疾患(敗血症、髄膜炎、細気管支炎、肺炎、ウイルス性喘鳴、上気道感染症)では、入院数の減少に伴い60日死亡数も減少した。ただし、肺炎については、60日の絶対死亡数は減少したが(2017~20年の3年の年間平均193件、2020年3月1日以降156件)、入院から60日以内の死亡率は2020年3月1日以降に増加していた(年齢・性別で補正したOR:1.73、95%CI:1.42~2.11、p<0.001)。 著者は、「COVID-19の世界的大流行期に、SARS-CoV-2感染を抑制するために多様な行動変容(非薬物的介入)や社会的施策(学校閉鎖、都市封鎖、旅行制限)が採択され、これが小児の一般的な感染症や重篤な感染症をも低下させたと考えられる。社会的制約の進展とともに、これらの感染症の持続的なモニタリングが求められる」としている。

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英語で「鼻詰まり」は?【1分★医療英語】第12回

第12回 英語で「鼻詰まり」は?Hi, how can I help you today?(こんにちは、どうされましたか?)I have a stuffy nose and my eyes are really itchy.(鼻が詰まっていて目がとても痒いです)《例文1》患者Can you prescribe something to unblock my stuffy nose?(鼻詰まりを解消できる薬を処方してくれませんか?)医師Okay, so you are saying you have a runny nose, stuffy nose, and frequent sneezing, correct?(なるほど、鼻水、鼻詰まり、頻繁にくしゃみが出る、ということで合っていますか?)《解説》医療者であれば、「鼻詰まり」を訴える患者を一度は診察したことがあるでしょう。とくに春や秋の季節の変わり目、または小児科外来においては年中かもしれませんね。しかし日常で頻繁に使われる割には、日本であまり習わない英語表現ではないでしょうか。“stuffy”は空気の通りが悪い、詰まった、といった意味の形容詞になり、“I have a stuffy nose.”というフレーズで「鼻詰まりがある」という意味でよく使われます。“stuffy nose”はカジュアルな表現で、患者や一般の方が日常的に使用します。医療者同士で鼻詰まりの症状を伝える際は、もう少し専門的な“nasal congestion”という表現を用います。“He complains of nasal congestion.”は、訳すと「彼は鼻閉を訴えています」といった感じでしょうか。ちなみに、“unblock a nose”“unstuff a nose”“clear a nose”といったさまざまな動詞によって「鼻詰まりを解消する」という表現になります。「鼻詰まり」の1つをとっても、さまざまな表現や単語があることがわかります。講師紹介

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12~18歳、ワクチン2回接種でCOVID-19入院をほぼ回避/NEJM

 年齢12~18歳の入院患者のうち、BNT162b2ワクチン(mRNAワクチン、Pfizer-BioNTech製)の2回接種を受けた患者は非接種例と比較して、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による入院の回避に関する有効率が高く、集中治療室(ICU)入室や生命維持介入の回避割合も優れることが、米国疾病予防管理センター(CDC)のSamantha M. Olson氏らが実施したOvercoming COVID-19試験で示された。研究の成果は、NEJM誌オンライン版2022年1月12日号に掲載された。米国31施設のtest-negative designによる症例対照研究 研究グループは、青少年入院患者におけるBNT162b2ワクチンの有効性の評価を目的に、診断陰性デザイン(test-negative design)を用いた症例対照研究を行った(米国CDCの助成による)。 症例群は、年齢12~18歳、2021年7月1日~10月25日の期間に、米国23州の31の病院にCOVID-19で入院した患者であった。症状発現から10日以内または入院後72時間以内に、逆転写ポリメラーゼ連鎖反応(RT-PCR)法または抗原検査法で重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2(SARS-CoV-2)陽性と判定された場合に、COVID-19と診断された。 対照群は、同年齢層で、COVID-19様症状がみられるがSARS-CoV-2陰性の入院患者(陰性群)と、COVID-19様症状のない入院患者(無症状群)であった。 BNT162b2ワクチン接種が1回、または2回目の接種から症状発現までの期間が14日未満の場合は「部分接種」、症状発現の14日以上前に2回の接種を受けた場合は「完全接種」とされた。接種が1回のみで、症状発現までの期間が14日未満の患者は除外された。 主要アウトカムは、COVID-19による入院、ICU入室、生命維持のための介入、死亡とされた。生命維持介入は、非侵襲的または侵襲的な機械換気、昇圧薬投与、体外式膜型人工肺の装着と定義された。COVID-19入院の有効率94%、死亡7例はすべて非接種例 主解析には1,222例が含まれ、症例群が445例(年齢中央値16歳、肥満を含む1つ以上の基礎疾患あり74%、対面授業出席者70%)、対照群は777例(15歳、70%、70%)であった。対照群のうち、SARS-CoV-2陰性例が383例(49%)、無症状例は394例(51%)だった。 症例群のうち、完全接種は17例(4%)、部分接種は1例(<1%)、非接種は427例(96%)であり、対照群はそれぞれ282例(36%)、54例(7%)、441例(57%)であった。 症例群では、180例(40%)がICUに入室し、127例(29%)が入院中に生命維持介入を要するまでに重症化し、このうち13例(3%)が体外式膜型人工肺を装着、7例(2%)が死亡した。ICU入室例のうち完全接種は2例のみで、残りの178例(生命維持介入を受けた127例中126例と、死亡した7例を含む)は非接種例だった。症例群の入院日数中央値は、非接種例が5日(IQR:2~7)、完全接種/部分接種例は4日(1~5)だった。 COVID-19による入院に対するBNT162b2ワクチンの全体の有効率は94%(95%信頼区間[CI]:90~96)で、陰性例では95%(91~97)、無症状例では94%(89~96)であった。また、ICU入室に対する有効率は98%(93~99)、生命維持介入に対する有効率も98%(92~100)と高率だった。 部分接種例の有効率は97%(95%CI:86~100)と高かったが、最終接種からCOVID-19様症状の発現までの期間中央値が、部分接種例は30日であったのに対し、完全接種例では90日(IQR:53~126)と長かった。SARS-CoV-2陽性で、入院の主な原因がCOVID-19ではなかった患者における入院に対する有効率は78%(48~91)だった。 著者は、「デルタ変異株が主流の時期に、重症化のリスク因子を有する患者を含む青少年において、BNT162b2ワクチンはCOVID-19による入院に対し高い有効率を示し、生命を脅かすCOVID-19の多くが回避された」とまとめている。

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開業に浮かれ、契約書をきちんと確認しない医師が陥ったこと【ひつじ・ヤギ先生と学ぶ 医業承継キソの基礎 】第34回

第34回 開業に浮かれ、契約書をきちんと確認しない医師が陥ったこと漫画・イラスト:かたぎりもとこ医業承継においては、多数の「契約書」が発生します。そのうち代表的なものが「最終契約書」です。この最終契約書の内容次第では、契約締結前に口頭で約束していたことがゼロリセットされてしまう可能性すらあるので、しっかりと内容を確認する必要があります。今回は、最終契約書で、什器や備品の引き継ぎ状況をしっかりと確認していなかったために、買い手側が引き継げると思っていたものが引き継げなかった、というケースです。実際にこうしたケースは多々発生します。このようなトラブルを避けるために重要なポイントは以下の2点です。(1)契約書は自分の目で細かく確認し、疑問に思ったことは契約締結前に、仲介業者を通じて確認する(2)その上で、弁護士にも契約書の内容を確認してもらう(1)について契約書を詳細に確認せずに締結されている方は驚くほど多いのが実情です。契約締結は自分が大きなリスクを負う可能性のあるものです。必ず自分の目で細かい部分まで確認することが必要です。(2)について仲介業者が契約書のドラフト作成を支援するケースが多くありますが、このドラフトをそのまま契約書にするのでなく、この分野の専門家である顧問弁護士に確認してもらいましょう。気づかないうちに、相手に過度に有利な条項が入っているかもしれません。契約してしまうと致命的に不利な条件を負う可能性もあるので、弁護士の確認は必須です。不動産の売買と同様、医業承継は人生の中でも有数の、多額のお金が動く機会です。契約書をはじめとした各種の確認は慎重過ぎるほどでよいのです。

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