サイト内検索|page:53

検索結果 合計:3042件 表示位置:1041 - 1060

1041.

5~11歳児へのコロナワクチン、MIS-C低減/筑波大

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック初期では、小児が感染しても、成人より軽い症状を呈する傾向があることが研究で示されていた。しかし、パンデミックの進行に伴い、呼吸不全、心筋炎、COVID-19 に続発する小児多系統炎症性症候群(MIS-C)など、重症化や合併症を発症するリスクがあることが新たに示唆されている。5~11歳の小児への新型コロナウイルスmRNAワクチンの有効性と安全性を評価するため、筑波大学附属病院 病院総合内科の渡邊 淳之氏らの研究グループにより、系統的レビューとメタ解析が行われた。本研究の結果、ワクチン接種により新型コロナ感染、入院およびMIS-Cなどのリスク低減が認められ、ワクチン接種による局所的な有害事象の発現率は高かったが、心筋炎を含む重篤な有害事象の発現頻度は低く、ほとんどの有害事象が数日以内に消失したことが明らかとなった。本研究は、JAMA Pediatrics誌オンライン版2023年1月23日号に掲載された。 本研究では、2022年9月29日までの小児におけるコロナワクチンの有効性または安全性を評価するすべての無作為化比較試験(RCT)および観察研究を、PubMedとEmbaseのデータベースから検索し、さらに、特定した論文の参考文献を含む2次資料を追加検索し、関連する論文を包括的に収集した。コロナワクチンについては、ファイザー製またはモデルナ製のmRNAワクチンに限定し、投与量を抽出した。主要評価項目は、症状の有無にかかわらないSARS-CoV-2感染、副次評価項目は、有症状のSARS-CoV-2感染、COVID-19関連疾患による入院、MIS-C、ワクチン接種による有害事象とした。有効性と安全性の評価項目の未調整/調整オッズ比を抽出し、ランダム効果モデルで統合した。有害事象については発現率の詳細を評価した。 主な結果は以下のとおり。・2件のRCT、15件の観察研究(コホート研究12件、ケースコントロール研究3件)の合計17件を解析した。ワクチン接種児1,093万5,541例(平均年齢または中央値:8.0~9.5歳、女性:46.0~55.9%)、ワクチン未接種児263万5,251例(同:7.0~9.5歳、女性:44.3~51.7%)であった。追跡期間の中央値は7~90日。・ワクチン2回接種児は未接種児と比較して、次の評価項目のリスク低下と関連していた。 -症状の有無にかかわらないSARS-CoV-2感染(オッズ比[OR]:0.47、95%信頼区間[CI]:0.35~0.64) -有症状のSARS-CoV-2感染(OR:0.53、95%CI:0.41~0.70) -COVID-19関連疾患による入院(OR:0.32、95%CI:0.15~0.68) -MIS-C(OR:0.05、95%CI:0.02~0.10)・ワクチン接種はプラセボと比較して、あらゆる有害事象のリスク上昇と有意に関連した(OR:1.92、95%CI:1.26~2.91)。日常生活を妨げる有害事象のリスク上昇との関連は非有意だった(OR:1.86、95%CI:0.39~8.94)。・ワクチン接種による有害事象について、ほとんどのワクチン接種児は、1回目の接種(5万5,949例中3万2,494例[86.3%、95%CI:74.1~93.3%])と2回目の接種(4万6,447例中2万8,135例[86.3%、95%CI:73.8~93.4%])で少なくとも1つの局所有害事象を経験した。接種児の約半数が全身性有害事象を発現した。・日常生活に支障を来す有害事象は、1回目の接種で4.9%(95%CI:3.1~7.7%)、2回目の接種で8.8%(95%CI:5.4~14.2%)確認された。・心筋炎は、1回目の接種で100万分の1.3(929万1,923例中12例)、2回目の接種で100万分の1.8(731万6,924例中13例)の確率で認められた。

1042.

女児の運動有能感に効果的なのは?

 児童期の発達にとって重要とされる外遊びは、とくに女児において運動有能感を向上させ、自発的な身体活動を促進する可能性があることが、神戸大学大学院保健学研究科のRyo Goto氏らによる研究で明らかになった。Children誌2023年1月10日号の報告。 児童期の外遊びは年々減少傾向にある。運動有能感の向上は、外遊びやスポーツクラブなどでの身体活動を促進するが、運動有能感と外遊びとの関係はわかっていなかった。今回、児童における運動有能感の向上と外遊びとの関係を調査し、男女間で差があるかどうかを調べる目的で横断研究が行われた。 筆者らは、兵庫県神戸市の公立小学校2校に在籍する4~6年生の児童288人(9~12歳、女児134人)を対象に、独自のアンケートを使用して外遊びの評価を行った。アンケートでは、平日ごとの外遊びの時間を児童らに報告してもらい、1時間以上、3回外で遊んだ場合を「高」と分類した。運動有能感は、岡澤 祥訓氏らによる自己記入式の質問票(1996年)の12項目5段階のリッカート尺度で評価した。年齢、性別、BMI、スクリーンタイム、スポーツクラブへの参加、友人の数で調整した後、ロジスティック回帰分析を実施した。 主な結果は以下のとおり。・運動有能感が良好な児童は、外遊び「高」に分類される可能性が有意に高かった(粗オッズ比[OR]:1.04、95%信頼区間[CI]:1.00~1.08、調整後OR:1.04、95%CI:1.00~1.08、ともにp<0.05)。・性別による層別化分析では、運動有能感が良好な女児は、外遊び「高」と分類される可能性が有意に高かった(粗オッズ比:1.08、95%CI:1.01~1.15、p<0.05、調整後OR:1.09、95%CI:1.02~1.17、p<0.01)。

1043.

076)あせもになってしまったら?~対策と肌ケア~【Dr.デルぽんの診察室観察日記】(ブログより転載)

第76回 あせもになってしまったら?(『デルマな日常』より転載)アロ~ハ☆今日も元気なデルぽんで~す☆あせもシリーズ第三弾。成り立ち、予防法、ときて今回は汗疹になってしまった場合の対策についてです!どうぞ~~~あせもはほっとくと(特に小児の場合)かきこわし~からのトビヒ~そして全身へ。。という魔のサイクルに陥らないとも限らない。なので、痒みがありかきこわしてしまう場合は早めの受診と適切な治療が大事です☆逆にぜんぜん痒くないで小さい赤ポチがプツプツしてるだけの場合、汗をかかない環境づくり・汗を溜めない工夫で自然に治ることも。いずれにしても、あせもの予防対策(⇒あせも②)適切な肌ケアをすることは大事~☆適切な肌ケアとは?これは汗疹以外にも大事な皮膚科の基本ですが爪を短く切って、かかないよう注意する毎日、清潔に(お風呂)保湿(とくに乾燥肌のひと)をすること。夏場は汗をかくから、肌がしっとりしますね。健康な肌のひとはよいですが、アトピー性皮膚炎・乾燥肌のひとは夏でも保湿をしよう★乾燥しやすいひとの肌の表面は夏でも乱れがち。保湿剤を全体に塗って、皮膚を保護しよう!保湿剤は何を塗るかよりも、しっかりたっぷり毎日塗れたかのほうが大事です。※でも、できれば余分な成分(香料とか食物蛋白とか)が入ってないほうがよい~夏場は汗ばむのでローションタイプの保湿剤が塗りやすいかとおもいま~す☆でも使いやすいものが一番です!爪切ってかかないのは皮膚科の基本★むしろ痒いようなら、きちんと治療を!おいでませ皮膚科。でわね!バーイ☆※この記事は、Dr.デルぽんのご厚意により『デルマな日常』から転載させていただきました。(転載元:『デルマな日常』2017年07月09日 あせもになってしまったら?~対策と肌ケア~)

1044.

2月14日 予防接種記念日【今日は何の日?】

【2月14日 予防接種記念日】〔由来〕1790(寛政2)年の今日、秋月藩(福岡県朝倉市)の藩医・緒方春朔が、初めて天然痘の人痘種痘を行い成功させたことから、「予防接種は秋月藩から始まった」キャンペーン推進協議会が制定した。関連コンテンツ今、知っておきたいワクチンの話ワクチン・予防【COVID-19 関連情報まとめ】子宮頸がん撲滅に向けて:HPVワクチン接種の意義とは風疹にいま一度気を付けろっ! その1【新興再興感染症に気を付けろッ!】アナフィラキシー? 迅速に判断、アドレナリンの適切な投与を!【救急診療の基礎知識】

1045.

新型コロナ、米0~19歳の感染症による死因1位

 新型コロナウイルス感染症による死亡は、昨年7月までの1年間において米国の0~19歳の全死因の8位、感染症または呼吸器疾患による死亡では1位だったことがわかった。英国オックスフォード大学のSeth Flaxman氏らによる本研究の結果は、JAMA Network Open誌2023年1月30日号に掲載された。 研究者らは、米国疾病対策予防センター(CDC)のWide-Ranging Online Data for Epidemiologic Research(WONDER)データベースを使い、2020年4月1日~2022年8月31日まで、12ヵ月の期間ごとにCOVID-19の死亡率を算出。0~19歳および年齢区分(1歳未満、1~4歳、5~9歳、10~14歳、15~19歳)別に、死亡総数、人口10万当たりの粗死亡率、全死因に対する死因順位を算出し、2019年、2020年、2021年の主要なCOVID-19以外の死因による死亡数と比較した。オミクロン株が流行の中心で、ワクチンを利用することができ、非薬物による介入が限られている時期を代表させるため、データのある直近の2021年8月1日~2022年7月31日を抽出した。 この期間に、米国全体におけるCOVID-19による死亡者数は36万例を超えた(人口10万人当たり109例)。このうち0歳~19歳の小児および若年者は821例だった(人口10万人当たり1.0例)。この年少および若年層におけるCOVID-19による死亡リスクはほかの年齢層よりも大幅に低いが、この年代はそもそも死亡自体がまれであり(0~19歳では10万人当たり49.4例、1~19歳では10万人当たり25.0例:2019年)、COVID-19の死亡負担をCOVID-19以前における他の重要な原因と比較することで検討した。 主な結果は以下のとおり。・0~19歳のCOVID-19による死亡は821例であり、粗死亡率は全体で人口10万人当たり1.0、年齢層ごとにU字型カーブを描いており、1歳未満は4.3、1~4歳は0.6、5~9歳は0.4、10~14歳は0.5、15~19歳は1.8だった。・2021年8月1日~2022年7月31日におけるCOVID-19の死亡率は、米国における0~19歳の10大死因のうち、全死因の8位、疾患関連死因(不慮の事故、暴行、自殺を除く)の5位、感染症または呼吸器疾患による死亡の1位だった。COVID-19による死亡はこの年齢層の全死因の2%を占めた。 研究者らは「本研究の結果は、COVID-19が小児および若年層の主要な死因であったことを示唆している。さらに、過少報告や他疾患による死亡原因の一因としてのCOVID-19の役割を考慮しないなど、さまざまな要因があるため、これらの推定値はCOVID-19の真の死亡負担を控えめにしている可能性がある。将来、SARS-CoV-2が持続的に流行すると考えられる状況においては、適切な医薬品および非医薬品の介入(ワクチン、換気、空気清浄)が、ウイルスの伝播を制限し、小児・若年患者の重症化を軽減する上で引き続き重要な役割を果たすと思われる」としている。

1046.

ADHDスクリーニング、親と教師の精度に関する調査

 注意欠如多動症(ADHD)のスクリーニング精度について、小学生の親または学校教師による違いを明らかにするため、中国・The First Hospital of Jilin UniversityのHong-Hua Li氏らは検討を行った。また、ADHDに対する親の認識や情報源に影響を及ぼす因子、ADHD陽性スクリーニング率へのそれらの影響についても併せて調査した。その結果、小学生の親と教師ではADHD症状の認識が異なっており、ADHDスクリーニング陽性率は親よりも教師において有意に高いことが明らかとなった。親のADHDの認識に影響を及ぼす因子として、親の性別・教育レベル、子供の性別・年齢・学年、ADHDに関する情報源が挙げられた。結果を踏まえ著者らは、父親、教育レベルの低い両親、小学2年生・3年生の両親においては、ADHD症状の早期認識を向上させるために、ADHDに関するより多くの知識の習得が必要であるとしている。Frontiers in Psychology誌2022年12月23日号の報告。 2020年9月~2021年1月、中国・長春市の小学校の生徒1,118人の両親および校長24人を対象に横断的研究を実施した。データの収集には、構造化された自己記入式の質問票を用いた。調査項目には、社会人口統計学的特徴、ADHD症状スクリーニング質問票、親の認識、ADHDに関する情報源を含めた。 主な結果は以下のとおり。・Swanson, Nolan, and Pelham Rating Scale(SNAP-IV)によるスクリーニングで陽性であった小学生は、親のバージョンで30人(2.7%)、教師のバージョンでは60人(5.4%)であった。・親は、教師よりもADHDスクリーニング陽性率が低かった。・ADHDに対する親の認識と関連する因子として、以下が挙げられた。 ●母親における子供との関係 OR:1.552(95%CI:1.104~2.180) ●両親の大学卒業以上の学歴 OR:1.526(同:1.054~2.210) ●女児 OR:1.442(同:1.093~1.904) ●子供の年齢 OR:1.344(同:1.030~1.754) ●子供の学年  小学2年生 OR:0.522(同:0.310~0.878)  小学3年生 OR:0.388(同:0.185~0.782) ●ADHDに関する情報源  医療スタッフ OR:1.494(同:1.108~2.015)  家族、親族、友人 OR:1.547(同:1.148~2.083)  テレビ、インターネット OR:3.200(同:2.270~4.510)

1047.

B群髄膜炎菌ワクチン、侵襲性髄膜炎菌感染症で高い予防効果/NEJM

 スペインでは2015年9月、4成分の蛋白ベースのB群髄膜炎菌ワクチン(4CMenB、Bexsero)が自費接種できるようになった。スペイン・Instituto de Investigacion Sanitaria de NavarraのJesus Castilla氏らは、生後60ヵ月未満の小児における4CMenBの有効性の評価を行い、完全接種(2回以上)した集団では、すべての血清群による侵襲性髄膜炎菌感染症に対する有効率が76%に達し、部分接種(1回)でも54%であることを示した。研究の成果は、NEJM誌2023年2月2日号で報告された。スペインのマッチド症例対照研究 本研究は、小児における4CMenBによる侵襲性髄膜炎菌感染症の予防効果の評価を目的とするスペインの全国的なマッチド症例対照研究であり、2015年10月5日~2019年10月6日に検査で侵襲性髄膜炎菌感染症が確認された生後60ヵ月未満の小児が解析の対象となった。 個々の症例を、生年月日が同じまたはその前後の日に出生した同じ出生地、同じ居住地の4例の対照とマッチさせた。症例と対照の4CMenBワクチン接種状況を、多変量条件付きロジスティック回帰を用いて比較し、マッチドオッズ比(OR)と95%信頼区間(CI)を算出した。ワクチンの有効性は、(1-補正後マッチドOR)×100の式に基づき、有効率(%)として推算した。 症例群306例と対照群1,224例が解析に含まれた。症例群には、B群髄膜炎菌感染症が243例(79.4%)、B群以外の血清群による髄膜炎菌感染症が35例含まれ、対照群ではそれぞれ972例、140例が含まれた。症例群の35例(11.4%)が少なくとも1回の4CMenBの接種を受け、16例(5.2%)は完全接種(製薬企業の推奨に従い2回以上の接種を受けていることと定義)、18例(5.9%)は部分接種であった。生後24ヵ月未満で有効率が高い すべての血清群による侵襲性髄膜炎菌感染症に対する4CMenBの完全接種の有効率は76%(95%CI:57~87)であり、部分接種の有効率は54%(18~74)であった。完全接種の重症髄膜炎菌感染症に対する有効率は71%(43~86)だった。 完全接種者では、2015~17年(有効率92%[95%CI:43~99])および2017~19年(72%[47~85])の双方で有効率が高かった。また、有効率は、生後24~59ヵ月(53%[1~78])の小児に比べ生後24ヵ月未満(88%[68~95])で高率であった。 少なくとも1回の4CMenB接種を受けた小児の有効率は、B群髄膜炎菌感染症で64%(95%CI:41~78)、B群以外の血清群による髄膜炎菌感染症で82%(21~96)であった。 遺伝子に基づく髄膜炎菌抗原分類システム(gMATS)による解析では、4CMenBが有効と期待された血清群Bの株が症例群の44例で検出されたが、いずれも接種を受けていなかった。 著者は、「このエビデンスは、小児の侵襲性髄膜炎菌感染症が問題となり、その予防が優先される国で、予防接種プログラムに4CMenBを含めることを決定する際に有用と考えられる」としている。

1048.

インフル家庭内感染率、コロナ流行前の2.31倍に/JAMA

 米国5州のコホート試験で、2021-2022インフルエンザシーズン中のインフルエンザA(H3N2)ウイルス家庭内感染率は50.0%と、2017~20年の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)パンデミック前のシーズン(2017-2018、2018-2019)の同感染率20.1%に比べ、家庭内感染リスクは有意に上昇(2.31倍)していたことが報告された。米国疾病予防管理センター(CDC)のMelissa A. Rolfes氏らによる検討で、著者は「さらなる検討を行い、関連性の要因を明らかにする必要がある」と述べている。JAMA誌オンライン版2023年1月26日号掲載の報告。感染者の同居家族、インフルエンザ検査を5~10日間実施 研究グループは、2021-2022インフルエンザシーズン中の家庭内インフルエンザ感染リスクと、COVID-19パンデミック前のインフルエンザシーズン中の同リスクを比較する前向きコホート試験を行った。 COVID-19パンデミック前シーズンの米国内2州(テネシー、ウィスコンシン)と、2021-2022シーズン中の4州(テネシー、アリゾナ、ニューヨーク、ノースカロライナ)を対象とした。 家庭内で最初に検査で確定されたインフルエンザA(H3N2)ウイルス感染者を1次症例とし、同居する家族には試験登録後5~10日間にわたり、毎日の自己採取による鼻腔ぬぐい液でインフルエンザウイルス遺伝子検査を実施するとともに、症状に関する日誌を記録してもらった。 主要アウトカムは、COVID-19パンデミック前シーズンと比較した2021-2022シーズン中の家庭内での検査確定インフルエンザA(H3N2)ウイルス感染の相対リスクだった。リスクは、年齢、ワクチン接種状況、1次症例との接触頻度、家庭内密度により補正し推算した。また、年齢、ワクチン接種状況、1次症例との接触頻度別のサブグループ解析も行った。家庭内感染率、COVID-19パンデミック前は20.1%、パンデミック後は50.0% 解析には、COVID-19パンデミック前シーズン中の1次症例152例(年齢中央値13歳、女性52.0%、黒人3.9%)と同居家族353例(33歳、54.1%、2.8%)、2021-2022シーズン中の1次症例84例(10歳、52.4%、13.1%)と同居家族186例(28.5歳、63.4%、14.0%)が含まれた。 COVID-19パンデミック前シーズン中に、1次症例からインフルエンザA(H3N2)に感染した同居家族は20.1%(71/353例)だったのに対し、2021-2022シーズン中は50.0%(93/186例)だった。 2021-2022シーズンのCOVID-19パンデミック前シーズンに対する、インフルエンザA(H3N2)ウイルス家庭内感染の補正後相対リスクは2.31(95%信頼区間[CI]:1.86~2.86)だった。

1049.

075)あせもの成り立ち~汗疹はどうやって出来る?~【Dr.デルぽんの診察室観察日記】(ブログより転載)

第75回 あせもの成り立ち(『デルマな日常』より転載)アロ〜ハ☆今日も元気なデルぽんで〜す☆夏だ!プールだ!あせもが真っ赤だー!!(©ロート)ということで本日は汗疹の漫画でーす☆どうぞー!あせもは、どうやって出来る?それは、作られすぎた汗が蒸発しきれずに、汗の通り道に溜まってしまい作られます!汗をかきやすい夏(高温多湿)に多く、最も季節の影響を受ける皮膚疾患とも言えるっ腕の内側、膝の裏、おなか背中、にできやすいよ☆赤ちゃんやこどもは、顔にもよくできるよ〜はじめは赤くプツプツ小さくて、ひっかいたり放っておくうちに湿疹になってボコボコ赤みが増してくるよ(かゆい)とくに、こんな方はあせもに要注意☆アトピー性皮膚炎肥満の方暑い職場で働く方多汗症の方赤ちゃんこども赤ちゃんやこどもは皮膚が薄い&弱い。そして、汗をたくさん、かきやすい!とくにケアが必要です!あせものケアは、予防も大事☆明日はあせもの予防についてお送りする予定でーす☆でわね!バーイ☆※この記事は、Dr.デルぽんのご厚意により『デルマな日常』から転載させていただきました。(転載元:『デルマな日常』2017年07月07日 あせもの成り立ち~汗疹はどうやって出来る?~)

1050.

思春期の認知能力、早産児ほど低い/BMJ

 在胎40週出生児と比較して、在胎34~39週出生児に差はみられなかったものの、在胎34週未満児では、思春期における認知能力が実質的に劣ることが示唆されたという。英国・インペリアル・カレッジ・ロンドンのAnders Husby氏らが、デンマークの住民を対象とした完全同胞のコホート研究の結果を報告した。検討では、国語と数学の試験、知能指数(IQ)検査の結果を評価したが、在胎34週未満児ではいずれも低く、在胎週が短いほど低下が認められた。著者は、「所見は、こうした早産の悪影響をどのように防ぐことができるかについて、さらなる研究が必要であることを強調するものである」との見解を示し、「認知能力は出生時に定まっているものではなく、社会環境や養育に大きく影響されることから、早産児に対する早期介入が必要である」と述べている。BMJ誌2023年1月18日号掲載の報告。在胎週数と思春期の国語・数学試験成績やIQとの関連を解析 研究グループは、市民登録システム(Danish Civil Registration System)、出生登録(Medical Birth Registry)、デンマーク統計局の教育記録のデータを用い、1986年1月1日~2003年12月31日の期間に生まれた子供116万1,406例のうち、同期間に同じ両親の間に生まれた兄弟姉妹が1人以上いる79万2,724例を対象として、在胎週数と義務教育終了時(9年生、年齢15~16歳)の国語ならびに数学の成績(試験年を基準とするZスコアとして標準化)との関連を解析した。成績は、盲検化された評価者によって採点された全国的な年1回の試験から得られた、2001/2002年~2018/2019年の学年の成績とした。 また、男性兄弟のみのサブコホートを対象に、デンマーク国防省に登録されている徴兵制の知能検査のデータを用い、2020年12月10日を最新の試験日として徴兵時(ほとんどが18歳)の知能検査スコア(生年を基準とするZスコアとして標準化)との関連についても解析した。在胎週が短いほど成績も低い 79万2,724例の全コホートにおいて、4万4,322例(5.6%)が在胎37週未満で出生していた。複数の交絡因子(性別、出生体重、先天性異常、出生時の両親の年齢、両親の教育レベル、年上の兄姉の人数)、および兄弟姉妹間の共通の家族因子で調整後、国語の平均評点は在胎40週の出生児と比較して在胎27週以下のみ有意に低かった(Zスコアの差:-0.10、95%信頼区間[CI]:-0.20~-0.01)。 数学については、在胎40週の出生児と比較して在胎34週未満で有意に低く(在胎32~33週:-0.05[95%CI:-0.08~-0.01]、在胎28~31週:-0.13[-0.17~-0.09]、在胎27週以下:-0.23[-0.32~-0.15])、在胎週数が短いほど評点が徐々に低下することが示された。 男性兄弟のみのサブコホートでも全コホートと同様の結果であった。IQ得点は、在胎40週の出生児と比較して在胎32~33週、28~31週および27週以下でそれぞれ2.4(95%CI:1.1~3.6)、3.8(95%CI:2.3~5.3)、4.2(95%CI:0.8~7.5)低かった。一方、在胎34~39週の出生児のIQ得点は1未満低いだけであった。

1051.

映画「ラン」(後編)【子どもを病気にさせたがるのが人ごとではないわけは?(育児中毒)】Part 1

今回のキーワード代理ミュンヒハウゼン症候群ひきこもり孫育ての心理(祖母効果)空の巣症候群共依存毒親前編では、代理ミュンヒハウゼン症候群になる心理として、同情欲求、承認欲求、そして育児欲求を挙げました。育児欲求とは、子供にお世話などをいろいろやってあげたいという欲求です。そして、これが過剰になり、やってあげる必要がないのに無理にやってあげようとする状態を育児中毒と名付けました。確かに、何かをやってあげるために嘘をついてまで子供を病気にさせたがるのは異常です。しかし、嘘をつくほどでなければ、そして病気に限らなければ、この育児中毒は、同情中毒や承認中毒と同じく、それほど珍しいことではなく、実は私たちにとっても人ごとではありません。今回の記事では、育児中毒をテーマに、引き続き映画「RUN/ラン」を取り上げ、その特徴と社会的な対策を考えます。育児中毒の特徴とは?まず、育児時期を3つに分けて、それぞれの時期に起こりがちな育児中毒の特徴を挙げてみましょう。(1)乳幼児期に発達に問題がある子にさせたがる母親のダイアンは、障害の悪化を理由に、娘のクロエを幼少期に何度も病院に担ぎ込んでいました。1つ目、乳幼児期の育児中毒の特徴は、このような健康上の問題がなくても、発達に問題がある子にさせたがることです。たとえば、「言葉の遅れ」「落ち着きがない」「子供のHSP(過敏)」についてあれこれ心配し、医療機関を渡り歩いたり、さまざまな子育ての講演会や相談会に参加し続けることです。小学校に入学する前に行われる就学前相談では、とくに保育園や幼稚園で具体的な問題がないのに、心配だからとの理由だけで、小学校の通級指導教室を希望することです。そうすることで、育児という「仕事」を増やすことができます。本来、育児は負担が少なければ少ないほど良いはずなのにです。さらに、「大変ですね」という同情(共感)や、「よく頑張ってきましたね」という承認(受容)を毎回得ることができます。もはや自分から心配の種をつくり出し、悩んでいることに悩んでいる状態で、むしろ悩みたがっているように見えます。逆に言えば、悩みが解決してしまったら、相談することがなくなり、同情や承認が得られなくなります。そして何より、「仕事」が減ってしまいます。(2)児童思春期に能力に問題がある子にさせたがるダイアンは、障害を理由にクロエを学校に行かせずに、ホームスクーリングと言う形で自ら教えていました。2つ目、児童思春期の育児中毒の特徴は、このような障壁の問題がなくても、能力に問題がある子にさせたがることです。たとえば、学習塾や習いごとに通わせて、期待どおりではないことを理由に「勉強ができない」「不器用だ」「オンチだ」「体力がない」などとダメ出しをし続けることです。そうすることで、育児という「仕事」を通して自分のやり残したことをやり直している気分になることができます。本来、学習塾や習いごとは、学校とは違って義務教育ではない点で、親ではなく本人のやる気や主体性が重要であるはずなのにです。もちろん、結果的に「良い進学校(または大学)に入れてすごいですね」「お子さん、コンテストですごい賞をとりましたね」という承認も得られることがあるため、自分が直接努力しないでその手柄を自分のもののようにできます。「トロフィーワイフ」ならぬ、「トロフィーキッズ」です。ただし、そうなっても、子供の頑張りを認めることはあまりありません。なぜなら、そうすると「能力に問題がある子」ではなくなってしまい、「仕事」が減ってしまうからです。一方で、成果が得られなければ、「こんなにやってあげてるのに(なんで期待に応えられないの?)」と文句を言い続けることで、子供に罪悪感を植えつけ、ますます言いなりにさせることができます。これは、支配の心理(モラルハラスメント)です。この詳細については、関連記事4をご覧ください。(3)成人期以降に生き方に問題がある子にさせたがるダイアンは、大学合格通知を隠すことで、クロエの行き場をなくしていました。3つ目、成人期以降の育児中毒の特徴は、このような状況的な問題がなくても、大人になって生き方に問題がある子にさせたがることです。たとえば、子供に家を出ていかれないように、本人の生活全般のお世話をし続けて、一人暮らしをするための生活能力が身に付かないようにすることです。そして、生活能力のなさのダメ出しをして、一人暮らしに反対します。切り札として「私を見捨てるの?」という決めゼリフを使うこともあります。子供がひきこもりになった場合は、早く働きなさいと言っておきながら、不自由がないようにお小遣いを与え続けることです。部屋から出てこない場合は、かいがいしく食事を部屋のドアの前まで運びます。なお、ひきこもりの心理の詳細は、関連記事5をご覧ください。一方で、子供(とくに娘)に早く結婚して早く孫を産むよう促します。なぜなら、孫ができれば孫育てができるからです。また、子供(とくに娘)が離婚して子連れで出戻りの場合は、自分が孫を囲うために、再婚に反対します。なお、孫育ての心理(祖母効果)は、進化心理学的にも説明されています。なお、この詳細については、関連記事6をご覧ください。逆に結婚しても子供(孫)ができない場合は、子づくりをしつこく催促することです。それでもできない場合は、本人や夫婦関係へのダメ出しをして、離婚を促します。とくに娘の場合は、あえて婚姻関係なしで子供をつくる(選択的シングルマザーになる)ことまでほのめかします。なお、選択的シングルマザーの詳細については、関連記事7をご覧ください。そうすることで、育児という「仕事」がなくなるのを防ぐことができます。本来、育児には終わりがあるはずなのにです。逆に、そうしなければ、育児という生きがい(アイデンティティ)がなくなり、自分が何者でもなくなってしまうからです(アイデンティティ拡散)。これは、空の巣症候群と呼ばれています。ひな(子供)が巣立ったあとの巣のように心が空っぽになる状態です。ちなみに、育児という「仕事」は、以前のミュンヒハウゼン症候群の記事(関連記事1)で紹介したシックロール(病気役割)と対にして、「ケアロール」(お世話役割)と名付けることができます。次のページへ >>

1052.

映画「ラン」(後編)【子どもを病気にさせたがるのが人ごとではないわけは?(育児中毒)】Part 2

育児中毒が気付かれにくいわけは?育児中毒の特徴とは、乳幼児期に発達に問題がある子にさせたがる、児童思春期に能力に問題がある子にさせたがる、成人期以降に生き方に問題がある子にさせたがることであることがわかりました。育児中毒は、必要とされることを必要とする、依存されることに依存する点で、親子関係における共依存とも言い換えられます。共依存の異常性は、夫婦関係においては比較的気付かれやすいです。一方で、親子関係においてはよくあることとされて見逃されています。なお、男女関係の共依存の詳細については、関連記事8をご覧ください。また、育児中毒の親を、子供の視点から言い換えたものがいわゆる毒親です。毒親の詳細については、関連記事9をご覧ください。ちなみに、育児中毒が「ちゃんとやってあげたい(そばにいたい)」という「母性」の暴走だとすれば、「ちゃんとやりなさい」という「父性」の暴走が正義中毒と言えるでしょう。実際に、正義中毒は逆に男性に多いようです。見守り(育児)を発揮するか、見張り(正義)を発揮するかという点で対照的です。しかし、お世話や正しさにとらわれ、見守りや見張りという手段が目的化してしまい、相手(社会)に悪影響を与えている点では共通しています。なお、正義中毒の詳細については、関連記事10をご覧ください。育児中毒にどうすればいいの?それでは、育児中毒にどうすればいいでしょうか? 再びダイアンを通して、その社会的な対策を大きく3つ挙げてみましょう。(1)ケアする人を1人にしないダイアンはひとり親であったため、育児のやり方をすべて自分1人で決めることができました。もしもダイアンに夫がいて一緒に育児をしていたら、彼女はここまでおかしくならなかったかもしれません。1つ目の社会的な対策は、ケアする人を1人にしないよう啓発することです。1人になってしまうと、やり方がどんどん独りよがりになっていきます。これは、虐待のリスクでもあります。この点で、たとえ夫(または妻)がいたとしても、その人が育児を一緒にやろうとしなかったり、その人に「私の子育てに口出ししないで」と言って育児を一緒にさせないようにすることも危ういと言えるでしょう。(2)ケアすることを1つにしないダイアンは、働きに出ることもなく、家でほとんどクロエにつきっきりでした。もしもダイアンが働きに出ていたりボランティア活動をしたりペットを飼っていたら、彼女はここまでおかしくならなかったかもしれません。2つ目の社会的な対策は、ケアすることを1つにしないよう啓発することです。1つにしてしまうと、その1つにエネルギーを注げますが、その1つがなくなった時(またはなくなりそうな時)、そのエネルギーの行き場がなくなります。この点で、親の介護が親の死によって終わりを迎えた時や仕事人間が定年退職した場合も危ういと言えるでしょう。(3)自分のためにケアしないダイアンは、クロエのためではなく、自分のために育児をしていました。もしもダイアンがクロエのためにどうしたらいいかという視点に最初から立てていたら、彼女はここまでおかしくならなかったかもしれません。3つ目の社会的な対策は、自分のためにケアしないよう啓発することです。自分が満足するためにケアしてあげていると、それが必ずしも相手のためにならなくなります。この点で、先ほどにも触れたひきこもりや子連れ出戻りの場合も危ういと言えるでしょう。育児中毒の「解毒」とは?ダイアンは、瀕死のクロエを病院から無理やり連れ出そうとするなか、クロエはもともと歩けなかったのに、車椅子から踏ん張って立ち上がろうとします。親がいなくても生きていこうとすることを示す象徴的なシーンであり、まさにタイトルの「RUN/ラン」する(逃げ出す)瞬間です。ラストシーンでは、ダイアンは「あること」(ネタバレ防止のため伏せます)によって放心状態になっています。これは、その「あること」以外に、クロエが自分から離れていってしまい、空の巣症候群になってしまっているのを象徴しているようにも見えます。つまり、アルコール依存症の人が身近にアルコールがないようにすることで回復するのと同じように、この育児中毒は子供が親から自立して身近にいなくなることで「解毒」されていくと言えるのではないでしょうか?1)特集「うそと脳」P1576:臨床精神医学、アークメディア、2009年11月号2)うその心理学P77:こころの科学、日本評論社、20113)親の手で病気にされる子供たちP156:南部さおり、学芸みらい社、20214)シックンド 病気にされ続けたジュリー:ジュリー・グレゴリー、竹書房文庫、2004<< 前のページへ■関連記事映画「二つの真実、三つの嘘」(前編)【なんで病気になりたがるの? 実はよくある訳は?(同情中毒)】Part 1美女と野獣【実はモラハラしていた!? なぜされるの?どうすれば?(従う心理)】サイレント・プア【ひきこもり】ペコロスの母に会いに行く【認知症】カレには言えない私のケイカク【結婚をすっ飛ばして子どもが欲しい!?そのメリットとリスクは?(生殖戦略)】Part 1だめんず・うぉ~か~【共依存】八日目の蝉【なぜ人を好きになれないの?毒親だったから!?どうすれば良いの?(好きの心理)】苦情殺到!桃太郎(前編)【なんでバッシングするの?どうすれば?(正義中毒)】Part 1

1053.

074)水いぼの何が困る?こんなところ【Dr.デルぽんの診察室観察日記】(ブログより転載)

第74回 水いぼの何が困る?こんなところ(『デルマな日常』より転載)アロ~ハ☆今日も元気なデルぽんで~す☆連日の水いぼスイマセン!自然治癒する水いぼ。どうせいつか治るなら何が問題なの?というお話。どうぞ~~!水いぼは何が困るか?まとめると、湿疹化することがあるかきこわしから細菌が入りとびひになることも見た目の問題プールに入れない(プール問題についてはまた次回・・)そもそも、肌の弱い子は水いぼがうつりやすい。もともと乾燥肌のある子、湿疹になりやすい子。アトピー性皮膚炎と言われている子は、要注意。肌がうつりやすい状態なので、全身に広がりやすかったり湿疹やかきこわしで苦労することがある。(この状態は治療が必要!)様子を見ていたら体中にできましたなんていうことも・・・こうした子は、しっかり保湿をすること(皮膚を保護してポックスちゃんから守る)湿疹の治療をすること(かきこわし・とびひ注意)かかりつけをもち、困ったことがあったら相談することが大事です。水いぼを取る場合は湿疹が治ってから。実際は、見た目が悪い、気持ち悪いプールに入れないという理由で水いぼを取りにくるパターンが多いです。水いぼがあったらプールは入れないの?という問題については、また次回★でわね!バーイ☆※この記事は、Dr.デルぽんのご厚意により『デルマな日常』から転載させていただきました。(転載元:『デルマな日常』2017年07月01日 水いぼの何が困る?こんなところ)

1054.

2価ワクチンの情報など追加、コロナワクチンに関する提言(第6版)公開/日本感染症学会

 日本感染症学会(理事長:四柳 宏氏[東京大学医科学研究所附属病院長])は、1月25日に同学会のホームページで「COVID-19ワクチンに関する提言」の第6版を公開した。 今回の第6版では、主にオミクロン株対応ワクチンに関する追加情報、新しく適応追加となったウイルスベクターワクチン、組み換えタンパク質ワクチンに関する有効性と安全性の内容が改訂され、本年5月に予定されている5類への引き下げを前に、「接種を希望する人が接種の機会を失わないよう合わせて周知する必要がある」と一層の接種への取り組みを求めている。主な改訂点・「2.mRNAワクチン」の「2)有効性について」g)2価(起源株/オミクロン株BA.4-5)ワクチンの有効性h)5~11歳への接種の有効性i)6ヵ月~4歳への接種の有効性・「2.mRNAワクチン」の「3)安全性」a)初回免疫(2回接種)の安全性c)4回目接種の安全性e)2価(起源株/オミクロン株BA.5)ワクチンの安全性f)5~11歳への接種の安全性g)6ヵ月~4歳への接種の安全性・「3.ウイルスベクターワクチン」の「3)ヤンセンファーマのジェコビデン筋注」a)有効性b)安全性・「4.組換えタンパク質ワクチン」の「ノババックスのヌバキソビッド筋注」a)有効性b)安全性・「5.特定の状況での接種」1)妊婦への接種2)基礎疾患を有する者や免疫不全者への接種・「6.COVID-19ワクチンの開発状況と今後」主に改訂された表表10 6ヵ月~4歳における3回目接種1ヵ月後の起源株に対する中和抗体価と抗体応答率表11 6ヵ月~4歳における3 回目接種前後のオミクロン株BA.1に対する中和抗体価表12 オミクロン株流行期の6ヵ月~4歳の臨床試験における3回目接種1週後の発症予防効果表19 わが国におけるmRNAワクチン4回目接種の18歳以上のコホート調査における有害事象表41 COVID-19ワクチンの開発状況と最近の動き

1055.

皮膚科の次世代型医療:Z世代の医学部生を中心に開発

 東北大学大学院医学系研究科皮膚科学分野では、志藤 光介氏の研究グループの協力のもと、医学部5年生の柳澤 祐太氏が主体となり、スマートフォンなどで簡便に撮影された画像から病変部位を認識し、その病変部位を検出し着目させる病変部抽出システムを、深層学習を用いて開発することに成功した。デジタル環境で育ったZ世代の医学部生の目線で作成された皮膚科関連AI研究である。東北大学 2023年1月26日付プレスリリースの報告。 近年、皮疹の画像を撮影しAIで解析をするシステムは世界中で開発されており、病院内でも実用化されている。患者が利用するAIでは、専用の画像撮影機器などを用いずに、スマートフォンなどを使って簡便に撮影した画像から画像解析を行えることが望ましいものの、スマートフォン撮影では一定の条件下で撮影されないため、被写体との距離が一定せず、同じ皮膚病変であっても撮影距離によって皮疹の様子が異なるという問題があった。このような撮影バイアスは疾患判別精度に大きく影響することがあり、深層学習を用いた画像解析を行ううえで技術的な課題であった。 とくにアトピー性皮膚炎は慢性疾患であり、治療が長期化することでさまざまな合併症を併発する。その中でも早期の対応が必要な細菌感染症やウイルス感染症、早期発見が予後に影響する悪性腫瘍の発見が遅れると重症化し、生命予後に関わることもある。そのため、アトピー性皮膚炎患者自身が病変の変化に気が付くのを助け、医療機関への受診を促すために気軽に使用できる疾患判定AIツールの普及が望まれていた。 そこで、柳澤氏は、志藤氏らのグループの協力のもと、デジタル機器で撮影された病変の部位を認識し、自動的に病変部位を着目して画像をトリミングする病変部抽出システムを開発した。病変部抽出システムを利用して病変部位を着目させる解析と、疾患判定画像診断解析の2段階の画像解析を行うことで、さまざまな拡大率で撮影された画像でも安定した深層学習による画像解析が可能となる。 さらに、この病変部抽出システムを利用して、アトピー性皮膚炎に合併しやすい疾患(感染症並びに悪性腫瘍)を対象に、深層学習モデルを利用したアトピー性皮膚炎合併疾患判定AIソフトウェア(AD-AI)を開発した。アトピー性皮膚炎に合併しやすい、単純ヘルペスウイルス感染症、カポジ水痘様発疹症、伝染性膿痂疹(とびひ)、菌状息肉症を対象に解析モデルの検証を行った。アトピー性皮膚炎への感染症や悪性転化を画像から判定する課題において、研究グループが開発したシステムで自動的にトリミングした画像と皮膚科専門医がトリミングした画像を用いて深層学習モデルを作成し精度を比較したところ、同程度に疾患が判定できることがわかった。 今回開発したアトピー性皮膚炎合併疾患判定AIソフトウェア(AD-AI)によって、患者が気になったときにスマートフォンで皮疹を撮影し、AIで感染症の合併が起きていないか判定ができると、これまで以上の早期発見と早期治療介入が可能となることが期待される。今後は、このAD-AIをアプリに実装し、広く一般の患者に利用してもらえるように、さらなる精度の向上ならびに使用上の規制への対応を目指し開発を進める方針とのこと。 本研究は、Journal of Dermatological Science誌オンライン版2023年1月11日号に掲載された。

1056.

BA.4/5対応ワクチンの中和抗体価とT細胞応答/NEJM

 2022年8月末に米国食品医薬品局(FDA)が緊急使用許可し、その後、日本の厚生労働省でも特例承認されたモデルナ製とファイザー製のオミクロン株BA.4/5対応2価ワクチンについて、米国・ベス・イスラエル・ディーコネス医療センターのAi-ris Y. Collier氏らの研究グループが、これらのワクチンの追加接種における免疫原性について検証した。その結果、追加接種によって中和抗体価は著しく上昇するが、T細胞応答は実質的に増大しないことが示され、過去の抗原曝露による免疫の刷り込みの影響が示唆された。本結果は、NEJM誌オンライン版2023年1月11日号のCORRESPONDENCEに掲載された。 本研究では、中央値でワクチンを3回接種したことのある被験者33例に対して、追加接種として1価ワクチンを接種した15例(年齢中央値50歳、ファイザー5例、モデルナ10例)と、追加接種として2価ワクチンを接種した18例(年齢中央値42歳、ファイザー8例、モデルナ10例)について、免疫応答を評価した。1価ワクチン群と2価ワクチン群共に33%の被験者がオミクロン株流行期にSARS-CoV-2陽性記録があり、また、2022年の夏から秋にかけてBA.5が感染拡大していたことから、そのほかの被験者の大多数も追加接種前にハイブリッド免疫を獲得していたと考えられている。 主な結果は以下のとおり。・1価ワクチンもしくは2価ワクチンの追加接種によって、起源株、BA.1、BA.2、BA.5のいずれに対する中和抗体価も上昇した。・起源株に対する中和抗体価(中央値)は、1価ワクチンの追加接種によって5,197から21,507(4倍)に、2価ワクチンの追加接種によって3,633から40,515(11倍)に上昇した。・BA.5に対する中和抗体価(中央値)は、1価ワクチンの追加接種によって184から2,829(15倍)に、2価ワクチンの追加接種によって212から3,693(17倍)に上昇した。・BA.5に対するCD8+T細胞応答(中央値)は、1価ワクチンの追加接種によって0.027%から0.048%(1.8倍)に、2価ワクチンの追加接種によって0.024%から0.046%(1.9倍)に増加した。・BA.5に対するCD4+T細胞応答(中央値)は、1価ワクチンの追加接種によって0.060%から0.130%(2.1倍)に、2価ワクチンの追加接種によって0.051%から0.072%(1.4倍)に増加した。・BA.5に対するメモリーB細胞応答(中央値)は、1価ワクチンの追加接種で0.079%、2価ワクチンの追加接種で0.091%であった。 本結果により、1価ワクチンおよび2価ワクチンによる追加接種によって、中和抗体価は著しく上昇するが、T細胞応答は実質的に増大しないことが示された。BA.5に対する中和抗体価は、2価ワクチンのほうが1価ワクチンの1.3倍となり、やや優位な結果となった。本結果は、過去の抗原曝露による免疫の刷り込みが、ウイルスの変異に対する強固な免疫の誘導に大きな課題をもたらす可能性を示唆している。

1058.

短腸症候群〔SBS:Short bowel syndrome〕

1 疾患概要■ 概念・定義先天性あるいは後天性のさまざまな病因により小腸が大量に切除され、栄養素・水分・電解質などの吸収が困難となる病態を総称して「短腸症候群」(SBS)という。75%以上の小腸が切除されると重度の消化吸収障害を呈することから、一般的には残存小腸長が、成人では150cm以下、小児では75cm以下の状態を指す。一方、わが国の小腸機能障害の障害者認定では、1級は小児30cm未満・成人75cm未満で必要栄養量の60%以上を常時中心静脈栄養にたよるもの、3級は小児30~75cm未満・成人75~150cm未満で30%以上を常時中心静脈栄養に頼るもの、4級は通常の経口からの栄養摂取では栄養維持が困難なために随時中心静脈栄養法または経腸栄養法が必要なものと定義されている。遺残腸管の部位や状態などのさまざまな要因により症状や病態が大きく異なるため、学問上は明確な定義はないのが現状である。■ 疫学発症率についてヨーロッパでは100万人当たり0.4~40人、米国では100万人当たり30人と国により大きな隔たりがみられる。これはすでに述べた通り明確な疾患定義がないことに起因するものと考える。わが国での平成28年の厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部の報告では、小腸機能障害の障害者手帳の所持者数は約2,000人である。この中には炎症性腸疾患や吸収不良症候群などの機能性障害も含まれるが、実際には手帳の交付条件を満たさない短腸症例も多くみられるため、明確な実数は不明である。■ 病因病因は多彩であり、多い順に先天性の要因としては多発小腸閉鎖、腸回転異常症・中腸軸捻転症、壊死性腸炎などによるものがあり、その多くは小児期に発症する。一方、成人にみられる後天性のものとしては腸間膜動脈血栓症、クローン病、放射線腸炎、手術合併症、慢性特発性偽性腸閉塞症などがある。■ 症状SBS発症後の症状としては、消化吸収障害に起因する、下痢、腹痛や電解質を含む栄養障害(低カリウム・低マグネシウム血症に伴う筋力低下・不整脈など、必須脂肪酸欠乏に伴う皮膚炎・脱毛などが主たるものである。特に回腸を大量切除している症例では、ビタミンB12欠乏に伴う貧血、亜鉛欠乏に伴う味覚異常や皮膚炎など、そして腸管循環が傷害されたことによる胆汁鬱滞型肝機能障害や顕著な脂肪吸収障害もみられるようになる。一方、臨床上はSBSの固有の症状ではないが、身体的および心理社会的負担から生じる慢性疲労や無力感から生じる余暇活動・社会生活・家族生活・性生活の制限なども問題となる。■ 分類遺残腸管の状態に応じて、(1)末端空腸瘻型(typeI):口側の遺残空腸の断端に腸瘻が増設されている病態、(2)空腸結腸吻合術後(typeII):回腸の全域が切除された後に遺残腸管が吻合されている病態、(3)空腸回腸吻合術後(typeIII)の3つの型に大別される。■ 予後中心静脈栄養(PN)管理からの離脱の有無が予後に大きく関わる。長期にPN管理が必要とされる場合には、カテーテル関連血流感染症や腸管不全関連肝障害(IFALD)などの合併症の発症により、死亡率は約30~50%と非常に高い。2 診断 (検査・鑑別診断も含む)診断は上記の概念・定義の通り。3 治療 (治験中・研究中のものも含む)■ 栄養療法腸管大量切除後の腸管馴化は、腸切除後24時間以内に始まり、成人では12~18ヵ月間、小児では5歳前後まで継続する。そのため、非常に長期間にわたり多職種が協力して集学的な腸管リハビリテーション(栄養療法)を継続することが肝要となる。この間、残存小腸に負荷される栄養素量が過負荷とならないよう(1)単位時間当たりの投与量および、(2)線維・脂質投与量の制限、(3)吸収能力の低下している栄養素の投与方法の工夫など、遺残腸管の安定化を図り、腸管馴化を促すことで治療がスムーズに進むよう調整することが重要となる。■ 手術小腸移植以外の外科的治療は、吸収面積を増やすと同時に腸内容物の停滞を減らし、腸内細菌の異常増殖を予防するために行われてきた。小腸を延長する外科的処置として2つの方法が考案されている。1)Longitudinal intestinal lengthening and tailoring(LILT)法これは、1990年にBianchiらにより報告された方法である。小腸の拡張部分を長軸方向に2つに切開してそれぞれを管腔状に縫合後、これらを吻合し腸管を延長する方法である。2)Serial transverse enteroplasty(STEP)法2003年にKimらにより報告された方法である。拡張腸管を短軸方向に斜めに、内腔を保つようにジグザグに切開縫合を加え、腸管径を細くすると同時に延長する方法である。現在これらの消化管再建手術は、主に小児期に行われることが多い。一方、重症のIFALDの発症や中心静脈へのアクセス血管が喪失した場合には、小腸移植が適応される。2018年よりわが国でも保険適応となったが、長期成績をみると生存率は1年89%、5年70%、10年53%であり、グラフト生着率は1年84%、5年59%、10年41%とまだ満足できる結果には至っていない。多職種からなる腸管不全対策チームによる腸管リハビリテーションによる予後は70~85%と高いことが報告されていることから、現段階では小腸移植は最終的な救命手段として行われる治療と考える。■ 薬物療法腸管を大量に切除すると、腸管内分泌ホルモンの1つであり、腸管上皮増殖能を有するGLP-2(グルカゴン様増殖因子)の分泌も低下する。その補充療法として、GLP-2アナログ製剤であるテデュグルチド(商品名:レベスティブ)が2021年にわが国でも医薬品として承認され、SBS患者への治療的介入が始まった。短~中期の成績では、中心静脈栄養依存率の低下や下痢症状の改善などの有用性が報告されているが、長期成績がいまだ明確になっておらず、今後の検討課題である。4 今後の展望現在、遺残腸管の自己再生を促すべくさまざまな研究が開始されている。LILT手術の応用で一部の腸管をコラーゲンシートで代用して腸管延長率を上げる方法、ヒト胚性幹細胞(ES細胞)から新たに腸管を培養生成する腸オルガノイド培養技術など再生医療技術はめざましく発展してきている。加えて、2019年には腸管の恒常性維持を司る幹細胞を復活させて腸上皮再生を促進する独特の幹細胞(腸復活幹細胞[revival stem cell:revSC])が発見され、その臨床応用が期待されている。ただし、これらの新たな試みが実臨床に応用されるまでには、まだ長い時間が必要である。現状としては、今臨床ですでに利用されている治療法を先に見通しながら、どの時期にどのように組み合わせて利用すべきかの検討を行うことが、SBSの治療を有利に進めていくことにつながるものと考える。5 主たる診療科小児外科、小児科、消化器外科、消化器内科※ 医療機関によって診療科目の区分は異なることがあります。6 参考になるサイト(公的助成情報、患者会情報など)診療、研究に関する情報SBS Life(短腸症候群に関する基礎から治療までを網羅した情報や短腸症候群患者の生活をサポートするための情報)小児慢性特定疾病情報センター 短腸症(小児の本疾病に対する助成などの情報)患者会情報短腸症候群の会(患者とその家族および支援者の会)1)Jeppesen PB, et al. Gastroenterology. 2012;143:1473-1481.2)Klek S, et al. ClinNutr. 2016;35:1209-1218.3)Kocoshis SA, et al. JPEN. 2020;44:621-631.4)Chen MK, et al. J Surg Res. 2001;99:352-358.5)Workman MJ, et al. NatMed. 2017;23:49-59.6)Ayyaz A, et al. Nature. 2019;569:121-125.公開履歴初回2023年1月26日

1059.

Artemis欠損症に対するレンチウイルス形質導入細胞移植の効果/NEJM

 新たにArtemis欠損重症複合免疫不全症(ART-SCID)と診断された乳児において、薬理学的に標的化した低曝露のブスルファンによる前処置後、レンチウイルス遺伝子で修正した自己CD34+細胞注入移植により、遺伝子が修正された機能的T細胞およびB細胞数の上昇に結び付いたことが、米国・カリフォルニア大学サンフランシスコ校Benioff小児病院のMorton J. Cowan氏らにより報告された。NEJM誌2022年12月22日号掲載の報告。レンチウイルスベクターを導入した自己CD34+細胞を10例に注入 ArtemisはDNA修復酵素で、T細胞およびB細胞レセプターの再構成に不可欠である。ART-SCIDは、ArtemisをコードするDCLRE1Cにおける変異に起因し、標準治療は同種造血幹細胞移植だが効果は限定的である。 研究グループは、ART-SCIDと診断された乳児10例において、DCLRE1Cを含むレンチウイルスベクターを導入した自己CD34+細胞の注入移植に関する第I-II相臨床試験を行った。追跡期間中央値31.2ヵ月、全10例の患者は健康 レンチウイルス形質導入細胞移植時の年齢中央値は、生後2.7ヵ月(範囲:2.3~13.3)。移植後の追跡期間中央値は31.2ヵ月(範囲:10.0~48.9)であった。 骨髄採取、ブスルファンの前処置、およびレンチウイルス形質導入CD34+細胞の注入後に、Grade3または4の有害事象が発生したが、これらは想定されたものであった。注入後42日時点で、全処置が事前規定の実行可能性の基準を満たしていた。 遺伝子標識したT細胞は、全患者において注入後6~16週で検出された。6例のうち5例は、少なくとも24ヵ月間追跡され、中央値12ヵ月時点でT細胞の免疫再構築が認められた。T細胞レセプターβ鎖の多様性は6~12ヵ月までに正常化した。 少なくとも24ヵ月間追跡された4例では、IgG注入の中止が可能となる十分なB細胞数、IgM濃度、IgM同種血球凝集反応抗体価が認められた。これら4例のうち3例は、正常な免疫反応を示し、残る1例には予防接種が開始された。 ベクター挿入部位には、クローン増殖の証拠は認められなかった。1例の患者がサイトメガロウイルス感染症を呈し、ウイルス排除に十分なT細胞免疫を獲得するため、遺伝子修正細胞の注入は2回行われた。 注入4~11ヵ月後に4例で自己免疫性溶血性貧血が発現したが、T細胞免疫の再構成後に回復した。 本報告時点で、全10例の患者は健康である。

1060.

映画「ラン」(前編)【なんで子どもを病気にさせたがるの?(代理ミュンヒハウゼン症候群)】Part 1

今回のキーワードミュンヒハウゼン症候群同情中毒承認中毒育児中毒罪悪感(社会脳)心の距離感(バウンダリー)皆さんは、自分の子供を病気にさせたいですか? 「そんなことありえない」と思いますよね。しかし、世の中には、症状をねつ造してまで自分の子供を病気にさせたがる人がいます。それは、代理ミュンヒハウゼン症候群と呼ばれる子供虐待です。関連記事1で紹介した「病気になりたがる人」、ミュンヒハウゼン症候群の代理バージョンです。今回は、代理ミュンヒハウゼン症候群をテーマに、サイコスリラー映画「RUN/ラン」を取り上げ、子供を病気にさせたがる心理やその要因を掘り下げます。なお、ミュンヒハウゼン症候群の詳細については、関連記事1をご覧ください。何が最初からおかしい?主人公は、高校生のクロエとその母親のダイアン。クロエは、早産で生まれたことで、もともと下半身の麻痺があり、車いす生活をしています。また、不整脈、喘息、糖尿病があり、さらに鉄過剰症に伴う発疹や嘔吐が見られ、たくさんの薬を飲んでいます。母親のダイアンは、働きに出ることもなく、そんな一人娘のクロエのお世話を家で熱心にしています。父親はおらず、家計をどうやって成り立たせているかは不明ですが、経済的には不自由はないようです。しかし、ストーリーが進むにつれて、実は最初からおかしな点があることに、私たちはだんだんと気付かされます。主に3つ挙げてみましょう。(1)クロエの部屋が1階ではない1つ目のおかしな点は、クロエの部屋が1階ではないことです。確かに、子供部屋は一軒家の2階にあることが多いです。しかし、車いす生活をしているのなら、必然的に1階になるのが合理的です。クロエの部屋が2階にあるため、階段にわざわざ電動の昇降機まで設置しています。つまり、クロエは、部屋が2階にあることによって、物理的に行動範囲が制限されていることがわかります。(2)クロエは学校に行っていない2つ目のおかしな点は、クロエは学校に行っていないことです。確かに、彼女は科学好きであることから、ホームスクーリングによって、自宅で十分な教育を受けてきたことはわかります。スクールバスは、車いすに対応していないという事情があることもわかります。しかし、母親が学校までの送り迎えをしても良いはずです。または、アメリカの高校生は車での通学も可能であることから、クロエが障害者として車の免許を取ることもできるはずです。なぜなら、学校は、単に勉強するところではなく、友達との人間関係を通して社会性を育むところでもあるからです。この映画の前半は、この2人のやり取りが家でずっと続く展開で、見ている私たちはだんだんと息苦しくなります。つまり、クロエは、学校に行っていないことによって、人間関係が制限されていることがわかります。(3)手紙を直接受け取れない3つ目のおかしな点は、手紙を直接受け取れないことです。確かに、車いすに乗っているため、手紙を受け取るために車いすで玄関先に出ることは手間がかかります。しかし、クロエは大学の合否通知を待っているタイミングであり、本来は配達員が来たら本人に受け取らせてあげても良いはずです。それなのに、必ず母親が先に受け取ります。そして、「手紙が来ても開けないわよ」とわざわざ言うのです。また、自宅の電話機は、母親の部屋にあり、クロエが使うにはわざわざ母親の部屋に入る必要があります。母親は携帯電話を持っていますが、もちろんクロエは持っていません。パソコンは1階にありますが、調べ物をする時は、母親の目があります。つまり、クロエは、手紙が直接受け取れないなどによって、外部との情報のアクセスが制限されていることがわかります。次のページへ >>

検索結果 合計:3042件 表示位置:1041 - 1060