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先天性胆汁酸代謝異常症〔Inborn Errors of Bile Acid Metabolism〕

1 疾患概要■ 定義胆汁酸とは、肝臓でコレステロールより生合成されるステロイドの1群である。先天性胆汁酸代謝異常症とは、この生合成経路の遺伝性酵素欠損を1次性の病因とするもので、常染色体潜性遺伝形式を示す遺伝性疾患である。■ 疫学非常にまれな疾患でわが国における発症頻度は明らかではない。現在までに確定診断された本邦における患者数は筆者が知る限り、3β-hydroxy-Δ5-C27-steroid dehydrogenase/isomerase(HSD3B7)欠損症が4例、Δ4-3-oxo-steroid 5β-reductase (SRD5B1)欠損症が3例、oxysterol 7α-hydroxylase(CYP7B1)欠損症が1例、bile acid-CoA:amino acid N-acyltransferase(BAAT)欠損症が1例、以上の9例である。■ 病因胆汁酸生合成経路の遺伝性酵素欠損により、異常胆汁酸もしくは胆汁アルコールが蓄積する。異常胆汁酸は細胞毒性が強く、肝臓を中心にさまざまな臓器障害を引き起こす。異常胆汁酸の蓄積により、肝細胞が障害を受け胆汁うっ滞型肝障害を引き起こす。■ 症状一般的には、生下時から続く黄疸、肝腫大、灰白色便(脂肪便)など、乳児胆汁うっ滞症に伴う症状が出現する。進行すれば肝硬変へ移行するため、易疲労感、腹水、脾腫、低蛋白血症や凝固異常など、肝不全による症状が出現する。■ 分類先天性胆汁酸代謝異常症は、3β-hydroxy-Δ5-C27-steroid dehydrogenase/isomerase(HSD3B7)欠損症、Δ4-3-oxo-steroid 5β-reductase(SRD5B1)欠損症、oxysterol 7α-hydroxylase(CYP7B1)欠損症、cholesterol 7α-hydroxylase(CYP7A1)欠損症、sterol 27-hydroxylase(CYP27A1)欠損症、70-kDa peroxisomal membrane protein(ABCD3)欠損症、α-methylacyl-CoA racemase(AMACR)欠損症、D-bifunctional protein(DBP)欠損症、sterol carrier protein X(SCPx)欠損症、bile acid-CoA:amino acid N-acyltransferase(BAAT)欠損症、bile acid-CoA ligase(SLC27A5)欠損症と以上の11疾患が現在までに報告されている。11疾患のうち、乳幼児期に肝障害で発症し、わが国でも報告がある、3β-hydroxy-Δ5-C27-steroid dehydrogenase/isomerase(HSD3B7)欠損症、Δ4-3-oxo-steroid 5β-reductase(SRD5B1)欠損症、oxysterol 7α-hydroxylase(CYP7B1)欠損症、bile acid-CoA:amino acid N-acyltransferase(BAAT)欠損症、以上の4疾患に関して本稿では解説する。■ 予後早期に診断し治療を開始すれば内科的治療で予後良好であるが、診断が遅れると肝硬変へ進展し肝移植が必要となる。2 診断 (検査・鑑別診断も含む)乳児期より胆汁うっ滞(ALTとD-Bilの上昇)を認め、血清・尿中に疾患特異的な異常胆汁酸もしくは胆汁アルコールを検出した場合、先天性胆汁酸代謝異常症を強く疑う。わが国における胆汁酸分析は、ガスクロマトグラフィー質量分析法(GC-MS)もしくは液体クロマトグラフィー質量分析法(LC-EIS-MS/MS)で行われている。胆汁酸分析で各疾患に特異的な異常胆汁酸が検出された場合、疑われる疾患の責任遺伝子を解析し、確定診断へ繋げる。3β-hydroxy-Δ5-C27-steroid dehydrogenase/isomerase(HSD3B7)欠損症、Δ4-3-oxo-steroid 5β-reductase(SRD5B1)欠損症、oxysterol 7α-hydroxylase(CYP7B1)欠損症、以上の3疾患は、血清γ-GTPと血清総胆汁酸が正常を示すことが特徴的である(他の病因による胆汁うっ滞型肝障害は血清γ-GTPと血清総胆汁酸が共に上昇することが多い)。Bile acid-CoA:amino acid N-acyltransferase(BAAT)欠損症は、血清γ-GTPは正常で血清総胆汁酸は上昇する。3 治療 (治験中・研究中のものも含む)3β-hydroxy-Δ5-C27-steroid dehydrogenase/isomerase(HSD3B7)欠損症とΔ4-3-oxo-steroid 5β-reductase(SRD5B1)欠損症に対しては、早期診断すれば1次胆汁酸療法(コール酸もしくはケノデオキシコール酸)と脂溶性ビタミンの補充を行い、診断が遅れ肝硬変となっていれば肝移植となる。Oxysterol 7α-hydroxylase(CYP7B1)欠損症に対しては、早期診断すればケノデオキシコール酸療法と脂溶性ビタミンの補充を行うが、診断が少しでも遅れると肝移植になるケースが多い。Bile acid-CoA:amino acid N-acyltransferase(BAAT)欠損症に対しては、ウルソデオキシコール酸が使用されるが、グリココール酸(日本では医薬品としての製剤はない)の使用報告もある。治療の効果は、一般的な胆汁うっ滞・肝不全に伴う症状(黄疸・灰白色便・肝腫大)の改善、血液肝機能検査の改善(ALTやD-Bilの正常化)、胆汁酸分析で血清・尿中の疾患特異的異常胆汁酸の減少、以上で総合的に判断する。4 今後の展望先天性胆汁酸代謝異常症の治療薬であるコール酸製剤は、わが国では医薬品として存在しなかったが、国内治験を経てコール酸製剤(商品名:オファコル カプセル50mg)が、先天性胆汁酸代謝異常症に対する治療薬として2023年に本邦でも保険適用となった。5 主たる診療科小児科、小児外科、移植外科、消化器内科(肝臓内科)※ 医療機関によって診療科目の区分は異なることがあります。6 参考になるサイト(公的助成情報、患者会情報など)診療、研究に関する情報小児慢性特定疾病情報センター 先天性胆汁酸代謝異常症(一般利用者向けと医療従事者向けのまとまった情報)1)水落建輝ほか. 小児内科. 2022;54:218-221.2)Mizuochi T, et al. Pediatr Int. 2023;65:e15490.公開履歴初回2023年6月29日

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第169回 4億6千万円の筋ジストロフィー遺伝子治療を米国が承認

4億6千万円の筋ジストロフィー遺伝子治療を米国が承認静注投与1回きりでその値段約4億6千万円(320万ドル)1)の筋ジストロフィー遺伝子治療を米国食品医薬品局(FDA)が承認しました2,3)。米国のバイオテクノロジー企業Sarepta Therapeutics社が開発し、4~5歳の歩けるデュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)小児に使うことが承認されました。商品名はELEVIDYS(delandistrogene moxeparvovec-rokl)です。DMDは筋肉が痩せ衰えていく難病で、筋肉細胞が正常でいられるようにするのを助ける蛋白質ジストロフィン(dystrophin)を失わせる遺伝子変異を原因とします。歩行や走ることが困難になる、よく転ぶようになる、疲労、学習障害/困難、心筋の支障による心臓の不調、肺機能を担う呼吸筋の衰えによる呼吸困難などの症状がジストロフィンの欠損のせいで生じます。DMDと関連する筋肉の衰えはたいてい3~6歳で見受けられるようになり、重症度や予後は一様ではありませんが、20~30歳代の若さで心臓や呼吸器の不全で命を落とすことが少なくありません。承認されたELEVIDYSはジストロフィンのいくつかの部分を寄せ集めた小振りなジストロフィン(shortened form of dystrophin)を作る遺伝子を筋肉細胞に届けてジストロフィン機能の不足を補います。ELEVIDYSが作る小振りなジストロフィンはその商品名を冠してElevidys micro-dystrophinと呼ばれます。4億円を優に超える値段であるからにELEVIDYSはDMD小児の気の持ちよう、身のこなし、移動の自由などをよほど改善することが確認済みなのかといえばそうではなく、患者を生きやすくしうるそのような臨床的有用性(clinical benefit)はまだ立証されていません。ではFDAは何をよりどころにしたかというとElevidys micro-dystrophin発現の様子です。4~5歳のDMD小児の骨格筋でのElevidys micro-dystrophin発現上昇が無作為化試験結果で裏付けられており、その年齢のDMD小児のElevidys micro-dystrophin発現上昇は臨床的有用性とどうやら結びつくとFDAは判断してELEVIDYSを取り急ぎ承認しました。承認申請に含まれる唯一の二重盲検無作為化試験の被験者全般の結果では運動機能の検査NSAA総点数の変化は残念ながらプラセボと有意差がつきませんでした。NSAAは立位、歩行、椅子や床から立ち上がること、片足立ち、段差の上り下り、仰向けから座った状態に移ること、跳躍、走ることなどの17項目を検査します。しかし4~5歳の被験者に限るとNSAA改善はプラセボをより上回っており、Elevidys micro-dystrophinの発現が多いこととNSAAの改善の関連を支持する結果が得られています4)。とはいえその結果はあらかじめ計画されていたわけではない後付(Post hoc)解析に基づくものです。よってせいぜいが仮説を生み出す試みに過ぎず解釈には注意を要するとの慎重な立場をFDAのスタッフは示しました。ところが、FDAの新薬承認審査部門を仕切るPeter Marks氏にとってその結果はもはや説得力十分(compelling)なものでした。4~5歳のDMD小児のElevidys micro-dystrophin発現上昇と予後がどうやら関連しうることがそのサブグループ解析で支持されており、総合的に見てELEVIDYSの取り急ぎの承認は妥当であると同氏は結論づけました5)。ELEVIDYSの予後改善効果を立証するための試験をFDAはSarepta社に課しており、EMBARKという名称のその試験6)はすでに進行中です。被験者組み入れはすでに目標数に達しており、結果は今年中に判明します。EMBARK試験の主要転帰は投与後1年(52週後)時点のNSAA総点数の変化です。NSAAは点数が大きいほど良好なことを意味し、最低は0点で最高は34点です。0点は17の検討項目のどれもできない最悪な状態、34点はどれも難なくこなせる最良の状態です。FDAはEMBARK試験の結果が判明したら急いで検討し、必要とあらば用途の変更や承認の取り消しなどの手段が講じられます。もしEMBARK試験が目標を達成したらELEVIDYSを年齢制限なく使えるようにするつもりだとFDAはSarepta社に先立って通知しており、来年早くにその用途拡大を実現させたいとSarepta社のかじ取り役のDoug Ingram氏は言っています7)。参考1)US FDA approves Sarepta's gene therapy for rare muscular dystrophy in some kids / Reuters2)FDA Approves First Gene Therapy for Treatment of Certain Patients with Duchenne Muscular Dystrophy / PRNewswire3)Sarepta Therapeutics Announces FDA Approval of ELEVIDYS, the First Gene Therapy to Treat Duchenne Muscular Dystrophy / BUSINESS WIRE4)FDA Briefing Document / FDA5)CENTER DIRECTOR DECISIONAL MEMO / FDA6)EMBARK試験(Clinical Trials.gov)7)Spotlight On: Elevidys eking past FDA for DMD is d?j? vu all over again for Sarepta / FirstWord

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小児への新型コロナワクチン、接種率を上げるために/ファイザー

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)について、5月8日に感染症法上の位置付けが5類に移行した。ワクチンや治療薬によってパンデミックの収束に貢献してきたファイザーは6月2日、「5類に移行した新型コロナウイルス感染症への対策や心構えとは~一般市民への最新意識調査の結果を交え~」と題してメディアに向けたラウンドテーブルを開催した。講師として石和田 稔彦氏(千葉大学 真菌医学研究センター感染症制御分野 教授)と舘田 一博氏(東邦大学 医学部 微生物・感染症学講座 教授)が登壇した。小児に対する新型コロナワクチン接種の意義 石和田氏は講演「小児に対する新型コロナワクチン接種の意義」にて、第6派以降の小児の新型コロナの感染経路や症状の傾向、ワクチン接種率の低い背景などについて解説した。 小児の新型コロナ感染は、第5波(デルタ株)までは主に成人が中心で小児患者は少なく、成人家族からの感染が主体だったが、第6波(オミクロン株)以降は小児患者も急増し、小児の集団感染例もみられるようになった。また、小児の入院受け入れ先が不足しており、流行時に小児患者の収容が困難な状態が続いている。 小児のコロナ入院患者の症状としては、発熱、呼吸苦、咳嗽、下痢、川崎病様症状などがあるが、とくにオミクロン株流行以降は、けいれん、クループ、嘔吐といった症状が増加しているという。また、コロナ罹患後症状(コロナ後遺症、long COVID)は、小児においても懸念されている。 一方で、国内の小児の新型コロナワクチン接種率は、成人の接種率と比べて極めて低いままとどまっている。2023年6月20日時点での接種率は、全年齢では2回接種80.0%、3回接種68.7%に対して、小児(5~11歳)では2回接種(初回シリーズ)23.4%、3回接種(追加接種1回)9.7%、乳幼児(生後6ヵ月~4歳)では3回接種(初回シリーズ)2.8%である1)。 米国の2023年5月11日時点での接種率は、全年齢の初回シリーズ接種69.5%、追加接種17.0%に対して、5~11歳の初回シリーズ32.9%、追加接種4.8%、乳幼児の初回シリーズでは2~4歳6.1%、2歳未満は4.7%であり2)、11歳以下の初回シリーズの接種率はいずれも日本を上回っている。 石和田氏は本邦における小児のワクチン接種が低い背景として、成人へのワクチンよりも導入が遅れたこと、流行の初期では小児の感染例が少なかったこと、ウイルス変異による軽症化、先に接種した保護者がワクチン副反応について懸念を抱いていたことを挙げた。小児科医の間でも、当初は国内での臨床試験結果がなかったことで副反応への懸念があったという。 より高い感染予防効果を得るためには、接種率を上げて集団免疫を得ることが必要とされる。コロナ感染によって基礎疾患のない小児でも重症化・死亡する例も認められており、なおかつ現状では小児に使用できる治療薬も極めて少ないことも危惧されている。 同氏は最後に、3月28日にWHOが発表したワクチン接種ガイダンス3)において、「健康な小児・青少年が低優先度」と記載されたことについて誤解のないように解釈することの重要性を指摘した。諸外国では感染またはワクチンによる高い集団免疫が得られつつあり、その他の疾病負担や費用対効果、医療体制の維持を考慮することが前提にある。 一方で、日本では新型コロナに対する免疫を持たない小児がいまだに多く、集団免疫が不十分である。また、医療資源が限定される国ではないため、接種に優先順位を付ける必要性は低く、小児へのコロナワクチン接種の意義は高い。本件については6月9日に、日本小児科学会からも「小児への新型コロナワクチン接種に対する考え方(2023.6追補)」のなかで、すべての小児への初回シリーズおよび適切な時期の追加接種を推奨するという提言が発表された4)。どの患者に抗ウイルス薬を推奨するか 続いての舘田氏の講演「新型コロナウイルス感染症の総括と今後心掛けるべきこと」では、新型コロナが5類移行となったことを受けてファイザーが実施した意識調査の結果が紹介された。 本調査では、2023年4月に全国の20~79歳の1,200人を対象に、新型コロナウイルス感染症について人々が抱くイメージなどを聞いたところ、流行当初は8割近くが「怖い病気である」と認識されていたものの、現在は逆に、全体の65.4%が「流行当初よりも怖い病気でないと感じている」と認識していた。一方、重症化に対する意見では全体の8割以上が不安に思っており、「非常に怖いと思う」と答えた人は、60代で38%、20代では27%であった。舘田氏は、若い世代でも恐怖感を抱いている人の割合が高いことは注目に値すると言及した。 本アンケートによると、新型コロナの経口抗ウイルス薬の認知度は、「詳しく知っている」9.3%、「あることは知っているが、詳しく知らない」65.1%、「あることを知らなかった」25.7%であり十分な認知度ではなかったが、新型コロナに感染した場合は「抗ウイルス薬を使ってほしい」割合は70.9%に上った。その理由として多い順に「重症化したくない」「早く治したい」「後遺症が怖い」が挙げられた。 舘田氏は、抗ウイルス薬は医療経済的な視点からも、リスクの高い患者から優先順位を付けて投与することが望ましく、推奨する患者の特徴を次のように挙げた。・高齢者で基礎疾患から重症化しやすいと思われる人・抗がん剤、免疫抑制剤などを服用している人・呼吸苦、低酸素血症、肺炎像など、主治医の判断で重症化が否定できない人・インターフェロン(INF)-λ3検査で高値を示す人・I型INFなどに対する自己抗体を有している人・ワクチン接種を受けていない人/受けられない人・不安が強く早期の治療を希望する人 上記を踏まえて、感染した場合は早期受診と早期治療という感染症の基本原則が重要だと訴え、また今後発表されるエビデンスを注視しながら、使用方法を考慮していかなければならないとした。

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英語プレゼン、数字の基本的な口語表現(2)分数・乗数・割合【学会発表で伝わる!英語スライド&プレゼン術】第18回

英語プレゼン、数字の基本的な口語表現(2)分数・乗数・割合前回に続いて、英会話における数字の基本的な表現方法を紹介します。今回紹介するのは、科学的な議論で頻用される数字の比較表現です。まったく同じ数学的な関係性を説明する場合でも、表現の方法は多種多様です。スピーキング面では、少なくとも1種類の表現を、自信を持って使えればOKでしょう。一方でリスニング面では、ネイティブスピーカーが使う多種多様な表現を正確かつ瞬時に理解するために、複数の表現を知っておく必要があります。〈表〉画像を拡大する1)分数分数(fraction)は日本語でも英語でも、直感的な比較表現であり、日常会話でも頻用されますが、その読み方には注意が必要です。「分子」は“numerator”、「分母」は“denominator”と訳されます。基本的には、分子を先に読むため、分母が先である日本語とは読む順序が逆となります。分子は基数(整数)、分母は序数(順序を表す数詞)で読むことが基本的なルールですが、分母が「2」のときは“second”ではなく“half”となり、分母が「4」のときは、“fourth”と“quarter”の両方が使えます。基数と序数の区別、複数形の使い方は複雑に思えますが、これらはビジュアルで覚えることが効果的です。以下の図のように、序数で表される分母は「円グラフの1つのピース」だとイメージします。「1/2」の場合、“half”のピースが1つなので、“one half”です。同様に「1/5」は“one fifth”であり、それが複数のピースになる「2/5」は“two fifths”と複数形になります。〈図〉2)乗数分数と異なり、乗数は日本語の順序と基本的に同じなので、直訳する感覚で直感的に理解しやすいでしょう。最も頻用される表現は“times”であり、「3倍大きい」は、“3 times larger”と訳されます。また、“3-fold larger”のように“fold”という表現でも言い換え可能なので、覚えておくとよいでしょう。「2倍」のときに限っては“twice larger”とも言います。3)4)割合こちらも比較的シンプルな表現です。「対象患者○人中の○人で」という表現は医学のプレゼンでは頻出なので、複数の表現方法を押さえておくとよいでしょう。講師紹介

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抗CD7塩基編集CAR-T細胞療法、T細胞性ALLに有望/NEJM

 英国・Great Ormond Street Hospital for Children NHS TrustのRobert Chiesa氏らは、T細胞性急性リンパ芽球性白血病(T-ALL)の小児患者を対象とした、抗CD7塩基編集キメラ抗原受容体(CAR)-T細胞療法の第I相試験において、最初の3例中2例で寛解が得られたことを報告した。CRISPR(clustered regularly interspaced short palindromic repeats)によるシチジンの脱アミノ化は、DNAに切断を生じさせることなくシトシンからチミンへ極めて正確に塩基置換変異を起こすことができる。すなわち、転座やその他の染色体異常を誘発することなく遺伝子を塩基編集し不活性化できることから、再発T細胞白血病小児患者において、この技術の使用が検討されている。著者は、「今回の中間結果は、再発白血病患者に対する塩基編集T細胞療法のさらなる研究を支持するもので、また、免疫療法に関連した合併症の予想されるリスクも示している」とまとめている。NEJM誌オンライン版2023年6月14日号掲載の報告。塩基編集したCAR-T細胞を作製 研究グループは、塩基編集を使用して万能で容易に入手可能なCAR-T細胞を作製した。健康ボランティアドナーのT細胞を、T-ALL患者で発現するCD7(CAR7)に特異性を有するCARを発現するよう、レンチウイルスを用いて形質転換した。 次に、リンパ球除去血清療法、CAR7 T細胞のフラトリサイド(CD7を発現している正常T細胞の殺傷性)および移植片対宿主病を回避するため、塩基編集を使用してCD52受容体、CD7受容体、およびT細胞受容体(TCRαβ)のβ鎖をコードする3つの遺伝子をそれぞれ不活化した。 再発白血病小児患者3例を対象に、これらの塩基編集CAR7(BE-CAR7)の安全性を検討した。3例中2例で分子学的寛解 1例目は同種幹細胞移植後に再発したT-ALLの13歳女児で、BE-CAR7単回投与後28日以内に分子的寛解が得られた。その後、元のドナーから強度を下げた(非骨髄破壊的前処置後)同種幹細胞移植を受け、免疫学的再構成に成功し、白血病寛解が継続した。 2例目は維持療法中に再発したcortical T-ALLの13歳男児である。BE-CAR7単回投与後、19日目および25日目の骨髄評価では形態学的寛解がみられたものの、PCR検査で微小残存病変が認められ、黒色アスペルギルスの重複感染による肺合併症の進行により33日目に死亡した。 3例目は、2回目の同種幹細胞移植後に再発し、混合型急性白血病からCD7陽性のT-ALLに移行した15歳男児である。BE-CAR7単回投与後28日目に分子学的完全寛解が認められ、同種幹細胞移植を受けた。 重篤な有害事象は、サイトカイン放出症候群、多系統細胞減少症、日和見感染症などであった。

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第50回 「また接種券が届いたが接種すべき?」にどう答える

新型コロナワクチンの推奨が相次いで追補Pixabayより使用最近、「6回目の接種券が届いたんですけど…接種したほうがよいでしょうか?」と患者さんから質問を受けることが増えました。今日も外来だったのですが、10人以上に質問を受けました。これまでは、接種券が届いたら周囲に相談することなく接種していた患者さんのほうが多かったのですが、最近は「本当に接種し続ける意味があるのか」と疑問を持っている人が増え、躊躇しておられる印象です。そんな国民の逡巡を見越してか、日本感染症学会と日本小児科学会から相次いでワクチンに関する提言が追補されました。■日本感染症学会:「COVID-19ワクチンに関する提言(第7版)」の公表に際して1)「わが国での流行はまだしばらく続くためワクチンの必要性に変わりはありません。COVID-19ワクチンが正しく理解され、安全性を慎重に検証しながら、接種がさらに進んでゆくことを願っています。」■日本小児科学会:小児への新型コロナワクチン接種に対する考え方(2023.6追補)2)「国内小児に対するCOVID-19の脅威は依然として存在することから、これを予防する手段としてのワクチン接種については、日本小児科学会としての推奨は変わらず、生後6か月~17歳のすべての小児に新型コロナワクチン接種(初回シリーズおよび適切な時期の追加接種)を推奨します。」新型コロナワクチンのエビデンスは驚異的なスピードで積み上げられていて、パンデミック初期の頃と比べると不明な点が減りました。患者さんを相手に診療をしていると、リスクとベネフィットを天秤にかける瞬間というのは何度か経験しますが、新型コロナワクチンについてはほぼエビデンスは明解を出しているので接種推奨の意見を持つ人のほうが多いはずですが、なぜか医療従事者でも接種しなくなった人が増えている現状があります。EBM副反応がしんどいというのは1つの理由です。「しんどい思いをしてまで接種する理由がない」というのはまっとうな理由ですし、私もそれに否定的な見解は持っていません。そのほかの理由として、「もういいや」といワクチン疲れしている人が増えていることです。ワクチン接種に懐疑的な報道やSNSのコメントがあるという理由で、「もう接種しなくていいと思う」と患者さんに持論を伝える医療従事者も次第に増えてきました。さすがに政府や学会が上記のような推奨を出しているさなか、それはまずいなと思います。私は対象の集団が多いほどエビデンスの威力は大きいと思っていて、たとえば喘息の初期治療にロイコトリエン受容体拮抗薬単剤を使うより吸入ステロイドを使うほうが患者さんのQOLは向上しますし、市中肺炎のエンピリック治療ではテトラサイクリン系抗菌薬よりもβラクタム系抗菌薬のほうがおそらく多くの人を救えます。普段の診療でわりとEBMを重視するのに、対象の集団が多いワクチンについてEBMを軽視するというのが、私にはよく理解できないです。まとめ繰り返しますが、個々でワクチンを接種しないと決めるのは個人の自由です。ただ、医療機関に勤務している人については通常の推奨度よりも高く、また基礎疾患のある患者さんに対しては学会も接種を推奨しているということは、納得できないとしても「医療従事者として理解しておく」必要があります。おそらく次第に接種間隔を空けていくことになるでしょうが、ひとまず9月以降はXBB対応ワクチンを接種することになります。参考文献・参考サイト1)日本感染症学会:「COVID-19ワクチンに関する提言(第7版)」の公表に際して2)日本小児科学会:小児への新型コロナワクチン接種に対する考え方(2023.6追補)

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CKD-MBDガイドライン改訂に向けたデータの吟味/日本透析医学会

 日本透析医学会による慢性腎臓病に伴う骨ミネラル代謝異常(CKD-MBD)の診療ガイドラインが発表されてから10年以上が経過し、これまでに多くのデータが蓄積されてきた。そのデータを吟味し、今後のガイドラインのアップデートにつなげる目的として、2023年6月16日、日本透析医学会学術集会・総会のシンポジウム1「CKD-MBDガイドライン改訂に必要なデータを吟味する」にて、8名の医師からその方向性に関する報告と提案があった。血液透析患者における血清リン、カルシウム濃度の目標値の上限 日本透析医学会の統計調査データによる観察研究の結果を基に、血液透析患者における血清リン、カルシウムの管理について、後藤 俊介氏(神戸大学医学部附属病院 腎臓内科 腎・血液浄化センター)から提案があった。同氏は、「血清リンの下限は3.5mg/dLのまま、上限は現状の6.0mg/dLよりも少し厳しく管理することが望ましい。血清カルシウムも下限は現状の8.4mg/dLは必要であり、上限については10.0mg/dLのままでよいか、より厳しくしていく必要があるか、さらなる検討が必要である」と述べた。CKD-MBDガイドラインが発表されてから多くのリン吸着薬が登場 2012年にCKD-MBDガイドラインが発表されてから多くのリン吸着薬が登場し、実臨床で使用されている。その多彩なリン吸着薬をどのように使い分けていくべきか、ネットワークメタ解析による結果を基に山田 俊輔氏(九州大学病院 腎・高血圧・脳血管内科)から提案があった。解析の結果、カルシウム含有リン吸着薬と比較して、塩酸セベラマーは総死亡リスクが有意に低下し、炭酸ランタンは冠動脈の石灰化が有意に低下した。心血管死亡リスクではリン吸着薬間で有意差は認められなかった。また、消化器症状のリスクは、ニコチン酸アミド、鉄含有リン吸着薬、塩酸セベラマー、炭酸ランタンの順で高くなっていた。この結果を踏まえて同氏は、エビデンスに基づいて薬剤を選択することはもちろん重要だが、日本人の特徴を考慮して、患者背景に即した自由な選択、個々の薬剤の特性を活かした選択を検討する必要があり、その参考指標を改訂時に公表できるよう準備を進めていくと述べた。インタクトPTH 240pg/mL以上で総死亡や心血管死亡リスクが上昇 わが国のPTHの管理目標値は、インタクトPTH60~240pg/mLと、海外と比較して厳格な設定となっている。ガイドラインの改訂に向けて、海外の基準値に合わせるべきか、より厳格な目標値を設定すべきか、日本透析医学会の統計調査データを基に、駒場 大峰氏(東海大学医学部 腎内分泌代謝内科)からPTHと生命予後、骨折リスクとの関連について報告があった。生命予後の観点ではインタクトPTH 240pg/mL以上で総死亡や心血管死亡リスクが上昇、インタクトPTHを下げ過ぎることによるこれらのリスクは確認されなかった。一方、骨折リスクは死亡リスクよりも頻度は高く、PTHが高くなるほど、あらゆる骨折と大腿骨近位部骨折のリスクが上昇していた。高齢や低栄養、女性においてその傾向が強く、「骨折防止の観点でもPTHの管理はthe lower, the better?」とコメント。新しいPTHの管理目標をどのように設定すべきか、同氏は「生命予後の観点ではPTHの管理目標値の上限は240pg/mLとなるかもしれないが、骨折防止の観点ではより厳格なPTHの管理を目指すべきかもしれない。また、患者の背景を考慮して、個々に検討する必要がある」と述べた。 CKD・透析患者の骨の評価では、骨代謝マーカーにも注目 腎機能低下に伴って大腿部骨折のリスク増加に関しては、多くの観察研究で報告されており、CKDや透析患者において骨の評価・管理は重要な要素である。骨の評価について、谷口 正智氏(福岡腎臓内科クリニック)から骨脆弱性と骨密度に加えて骨代謝マーカーであるアルカリフォスファターゼ(ALP)も一緒に評価すべきと提案があった。ALPと骨折リスクの相関性をみた報告によると、インタクトPTHを十分に抑えた状況でもALPが高いと大腿部頸部骨折のリスクが高くなっていることが報告されており1)、「ALPも骨の評価の予後規定因子として考えるべき」とコメント。一方、骨の管理に関してはPTH管理のポイントとして駒場氏の報告でもあった「the lower, the better?」を採用し、適切に管理したうえで骨粗鬆症治療薬の使用を考慮し、薬剤選択は標準治療に準じて検討するように提案された。今後に向けて、同氏は他領域の医師にも骨粗鬆症治療薬によるリスクを認識してもらえるようヒートマップを活用した薬剤別の表の作成や、骨密度上昇効果と骨折予防効果を明確に分けて、エビデンスレベルがどの程度まであるか示したプラクティスポイントを調整中であると述べた。腹膜透析におけるCKD-MBDによる死亡リスクとは 血液透析ではカルシウム、リン、PTHと死亡リスクに関する報告はあるものの、腹膜透析に限定した報告は存在しない。日本透析医学会の統計調査のデータベースを用いた前向きコホート研究の結果から、カルシウム、リン、PTHを可能な限り低めに保つことで全死亡や心血管死亡などのアウトカムの改善につながる可能性があることがわかった。この結果に対して、村島 美穂氏(名古屋市立大学病院 腎臓内科)は、「目標値の下限でコントロールすることを提案していきたい」とコメント。また、カルシミメティクスの投与に関して、残腎機能に注意を払う必要があると述べた。移植患者のCKD-MBDの管理とは 移植後のビスフォスフォネートや活性型ビタミンD製剤の効果、移植後を見据えた移植前のCKD-MBDの管理、移植後のCKD-MBDの管理について、河原崎 宏雄氏(帝京大学医学部附属溝口病院 第4内科)からシステマティック・レビューの紹介があった。同氏は、「ビスフォスフォネートでは骨折予防、活性型ビタミンD製剤ではPTH抑制に対して効果があるかもしれない。移植前のCKD-MBDでは、透析期間が長い、副甲状腺腫が大きい、シナカルセトの使用、移植前にカルシウムやPTHが高い場合には副甲状腺摘出術(PTx)を検討すること。そして、移植後のCKD-MBDでは高カルシウム血症に対してPTxやカルシミメティクスを検討すること」と述べた。CKD-MBDガイドラインに保存期における治療の開始時期 保存期CKDにおけるCKD-MBD治療の開始タイミングに関して、ガイドラインのClinical Questionに答えるための十分なエビデンスが存在しない状況にある。新しいCKD-MBDガイドラインの方向性について、藤井 直彦氏(兵庫県立西宮病院 腎臓内科)は、「保存期CKD患者における低カルシウム血症、高リン血症、高PTH血症のデータに注目し、CKD-MBD治療をどのタイミングで開始すればよいのか、アプローチ方法について検討中である」とコメント。保存期からカルシウム、リン、PTHを測定する目安をまとめたフローについても準備を進めていると述べた。小児におけるCKD-MBDの現状とは 日本透析医学会の統計調査データを基に小児腎不全患者におけるCKD-MBDの指標と成長、生命予後との関連について、今泉 貴広氏(名古屋大学医学部附属病院 腎臓内科)から報告があった。小児腎不全患者はPTHの増加に伴い成長が鈍化する傾向にあり、カルシウム、リン、PTHのいずれも生存との関連はなかった。同氏は、「現在、ガイドラインで設定されているインタクトPTHの目標値を覆す根拠は得られなかった」とコメント。さらなる追加解析について検討していく必要があると述べた。

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産後7日以内のオピオイド処方は乳児の短期予後に悪影響なし(解説:前田裕斗氏)

 産後の疼痛に対するオピオイド利用は、母乳に移行することで乳児に鎮静や呼吸抑制などの有害事象を及ぼす可能性があり、これまでにいくつかの報告がなされていた。一方、母乳に移行する量はごく少量であることがわかっており、本当に母体のオピオイド利用が乳児に対して有害事象をもたらすのか、短期的影響について確かめたのが本論文である。 出産後7日以内のオピオイド処方と、乳児の30日以内の有害事象の関係が検討された。結果として、主要アウトカムである再入院率に差は認められず、オピオイド処方群で救急受診は有意に高かったものの、乳児への有害事象はいずれについても両群で差を認めなかったことから、母体へのオピオイド処方は乳児に明らかな有害事象をもたらさないと結論付けられた。 研究手法は傾向スコアマッチングを用いた後ろ向きコホート研究であり、サイズも十分大きく、マッチング後の両群のバランスも取れていることから、今回計測されたTable 1に記載がある因子に関するバイアスは除けている。結果に信頼性のある研究ではあるが、本論文のDiscussionにもあるように、カナダ・オンタリオ州ではオピオイド(コデイン)が一般に購入できるとのことで、非オピオイド群でのオピオイド使用が実際には含まれていた可能性があり、他国で同様の研究が求められる。 日本では産後の疼痛にオピオイドを処方することはまずなく、処方のハードルも高いため本研究の結果を適用する機会は少ない。しかし、今回の研究結果から示されたように、オピオイドの処方が乳児に悪影響を及ぼさないのであれば、今後、日本でも産後疼痛の切り札としてオピオイドを使用する日が来るかもしれない。産科の臨床現場で誰しも一度は経験したことがあるような、疼痛が強く離床が全く進まない、育児技術の習得が大幅に遅れる例、特に喘息などでNSAIDが利用できない患者に対してオピオイドはよい適応となるだろう。

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第152回 新型コロナウイルス、アドバイザリーボードが夏の感染拡大の可能性を指摘/厚生労働省

<先週の動き>1.新型コロナウイルス、アドバイザリーボードが夏の感染拡大の可能性を指摘/厚生労働省2.骨太の方針を閣議決定、防衛費増額とともに子育て支援を強化へ/内閣府3.391項目の規制緩和策を盛り込んだ新たな規制改革実施計画を決定/政府4.ドクターカーの運用に関する全国調査、人員不足が課題/厚労省5.旧優生保護法下での強制不妊手術問題、調査報告書全文が判明/国会6.医療脱毛クリニックが破産手続き、被害者は900人以上に1.新型コロナウイルス、アドバイザリーボードが夏の感染拡大の可能性を指摘/厚生労働省厚生労働省は6月16日に新型コロナウイルス対策を助言する「アドバイザリーボード」を開催した。厚労省の定点把握データに基づき、新型コロナウイルス感染者数が夏の間に一定の拡大が生じる可能性があるとの見解をまとめた。定点把握による感染者数は前週比で1.12倍増加し、全国で36都府県で感染者数は増加していた。会合では高齢者など重症化リスクのある人々に対するワクチン接種の検討を求める一方、基本的な感染対策の重要性も強調された。専門家からは、感染拡大の可能性や医療提供体制についての懸念が述べられた。また、変異ウイルスのオミクロン株の亜系統「XBB」の増加や免疫逃避性の変異などにも注意が必要とされた。これに先立ち、日本小児科学会は6月6日に、新型コロナワクチンの子どもへの接種を「すべての小児に推奨する」と発表しており、「コロナ対策の緩和によって多くの子供が感染する可能性があるため、ワクチン接種は重要であり、重症化を防ぐ手段として有効だ」と主張している。同学会側は、WHOが子供へのワクチン接種を支持しており、複数の研究でも予防効果が確認されていることを指摘している。参考1)第122回新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード(令和5年6月16日)2)コロナ感染「夏に拡大恐れ」=定点把握は前週比1.12倍-「5類」後初会合・厚労省助言組織(時事通信)3)コロナ1カ月で2倍に、沖縄注意 専門家組織「夏に拡大の可能性」(朝日新聞)4)新型コロナワクチン「すべての小児に接種推奨」日本小児科学会(NHK)5)小児への新型コロナワクチン接種に対する考え方[2023.6追補](日本小児科学会)2.骨太の方針を閣議決定、防衛費増額とともに子育て支援を強化へ/内閣府政府は6月16日に「経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)」を閣議決定した。少子化対策の財源について具体的な言及はなく、新たな税負担も考えていないとした。防衛費の財源については増税の実施時期を2025年以降と先送りする方針だが、具体的な財源の確保は困難であり、実現するためには安定した財源が必要とされている。政府は年末までに具体化を進める予定。骨太の方針の中で、社会保障分野については、引き続き経済・財政一体改革の強化・推進を行い、限りある資源を有効に活用して質の高い医療介護サービスを提供するために、医療の機能分化と連携のさらなる推進を行い、医療・介護人材の確保や育成にあたるほか、働き方改革の実現のために医療DXの推進、医療費適正化や地域医療構想の推進のために、地域医療連携推進法人制度の有効活用などの推進が盛り込まれた。介護の分野では、高齢者の自己負担2割の対象者を拡大するか否かを年末に判断することを正式に決めた。参考1)経済財政運営と改革の基本方針2023 加速する新しい資本主義~未来への投資の拡大と構造的賃上げの実現~(内閣府)2)政府、骨太の方針を閣議決定 防衛増税後ろ倒し示唆、歳出増ずらり(朝日新聞)3)骨太の方針のポイント 物価安定・賃金上昇狙う 少子化対策 児童手当や育休給付拡充(日経新聞)4)終身雇用など日本の“常識”見直しへ 骨太方針閣議決定(産経新聞)3.391項目の規制緩和策を盛り込んだ新たな規制改革実施計画を決定/政府政府が391項目の規制緩和策を盛り込んだ新たな規制改革実施計画を6月16日の閣議で決定した。この中には、医療データの個人情報を加工すれば同意が不要で研究開発に利用できる法整備や、AIを活用した契約書審査のガイドライン作成、医師の業務を一部看護師にも許可するなど、さまざまな分野での規制緩和が含まれている。また、都市部でもオンライン診療のための診療所を開設できるよう検討し、診療所管理者の常勤要件の緩和や特定行為の範囲拡充も検討する。これにより、医療のデジタル化や効率化が進む見込み。さらに、医療データの2次利用の同意不要化や、在宅患者への薬剤提供体制整備、プログラム医療機器の保険適用の検討なども行われている。この実施計画は2023年中に結論を出す予定。参考1)『規制改革実施計画』[令和5年6月16日閣議決定](内閣府)2)参考資料[内閣府規制改革推進室作成](同)3)規制緩和策 391項目盛り込んだ政府の計画 閣議決定(NHK)4)都市部でも公民館でオンライン診療、年内に結論 新たな規制改革実施計画を閣議決定(CB news)4.ドクターカーの運用に関する全国調査、人員不足が課題/厚労省厚生労働省が行なったドクターカーの運用に関する全国調査の内容が判明した。これによると、24時間体制で運用している病院は全体の約20%に過ぎず、手術可能なドクターカーは約30%、輸血可能なドクターカーは約10%であることが明らかになった。この中で人員不足が主な課題とされており、厚労省は効率的な運用のための指針を策定し、救命率の向上につなげたいと考えている。調査は厚生労働省調査研究事業「ドクターカーの運用事例等に関する調査研究事業」として全国ドクターカー協議会によって実施され、約140病院が回答した。調査によると2021年1月~2022年9月にかけて、ドクターカーで診療された患者は約5万4,800人。しかし、夜間運用や手術能力、輸血能力に関しては課題があり、運用している病院は限られていた。また、ドクターカーの購入費用は装備を含めて1台当たり1,000~4,000万円かかり、国の補助もあるが、病院の負担も大きい。全国ドクターカー協議会は、データ収集と分析を行い、ドクターカーの診療能力向上のために、車内診療の訓練コースなどを設けるなどの取り組みを行っていく考えを示している。参考1)ドクターカー「24時間」運用2割、人員不足など課題…「手術可能」は3割(読売新聞)5.旧優生保護法下での強制不妊手術問題、調査報告書全文が判明/国会旧優生保護法下で障害者らに不妊手術が強制された問題について、衆参両院がまとめた調査報告書原案の全文が判明した。調査では、手術の65%が本人の同意なしに行われ、盲腸など別の手術と偽って手術が行われたり、審査会を開催せずに書類だけで手術を決定するなど、ずさんな実態が浮かび上がった。最年少の被害者は9歳で、児童施設や福祉施設の入所条件として手術が行われた事例も認められた。報告書によれば、旧法に基づき全国で実施された手術は2万4,993件で、本人の同意なしの手術は1万6,475件だった。被害の背景には経済的な困難や家族の意向、福祉施設の入所条件などがあった。報告書の原案は衆参両院に提出され、公表される予定。この問題について、国会の議長や厚生労働委員会の委員長は謝罪の意を表明した。参考1)盲腸と偽り不妊手術、最年少9歳 同意なし65%、旧優生報告判明(東京新聞)2)強制不妊、最年少は9歳 国の報告書全文判明 旧優生保護法、衆参議長提出へ(時事通信)3)旧優生保護法 いきさつなど調べた国会の報告書案まとまる(NHK)6.医療脱毛クリニックが破産手続き、被害者は900人以上に医療脱毛クリニック「ウルフクリニック」が突如として全店舗を休業し、破産手続きの準備を進めていることが明らかになった。クリニックはコース契約を結んだ患者に対する返金も行わず、従業員の給与も未払いのままで、被害総額は約1億8,000万円と推定されている。男性の医療脱毛を扱うウルフクリニックは東京、神奈川、愛知、大阪に5店舗を展開していたが、今年4月に全店舗を休業し、先月末に突然の破産を発表した。被害者たちは、返金対応がずさんであることを、クリニックの会議の録音や返金対応マニュアルから明らかにした。運営会社の幹部の会議の録音データからは、クリニックが自転車操業に陥っており、客からの入金がなくなったために従業員への給与支払いができなくなったことが判明している。被害者は900人以上を上回っており、被害者らは集団訴訟を起こす見込み。参考1)「通い放題」トラブル相次ぐ脱毛サロン、倒産が過去最多に 年度内には業界大手「脱毛ラボ」が破綻、一般利用者3万人に被害(産経新聞)2)「マジ終わった」脱毛クリニック破産手続き準備 被害総額1億8,000万円か 集団提訴へ(テレビ朝日)

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木の実でアナフィラキシー、原因食物を確定する検査は?【乗り切れ!アレルギー症状の初診対応】第3回

木の実でアナフィラキシー、原因食物を確定する検査は?講師あいち小児保健医療総合センター 免疫・アレルギーセンターセンター長 兼 免疫・アレルギーセンター長伊藤 浩明 氏【今回の症例】2歳の男児。鶏卵アレルギーの既往があるが、現在は加熱卵4分の1個程度を摂取している。生まれて初めてクルミの入ったクッキーを食べ、15分後に口唇腫脹、顔から体幹に広がる紅斑、25分後に喘鳴と呼吸困難を生じたため救急外来を受診。アナフィラキシーとしてアドレナリン0.1mg筋肉注射、生食の点滴、抗ヒスタミン薬にて症状は消失し、念のために1泊入院した。原因食物を確定するために有用な特異的IgE検査はどれか?1.ω5-グリアジン2.Ara h 23.Jug r 14.Ana o 3本患児に対する今後の指導について正しいのはどれか?1.よりリスクの高いピーナッツも、念のため除去する2.クルミに加えて、ペカンナッツも除去する3.すべての木の実類を除去する4.治療のため、このクッキーをごく少量から食べ続ける

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伝記「ヘレン・ケラー」(後編)【ということは特別なことをしたからといって変わらない!?(幼児教育ビジネス)】Part 1

今回のキーワード意図共有認知能力連合学習行動遺伝学非認知能力(社会情動的スキル)モンテッソーリ教育とくにまだ幼い子供のいるみなさんは、賢くさせるために何かしていますか? 幼児教室に通わせたり、知育動画を見させたり、ドリルを解かせたり…さらに、最近ますます注目されているモンテッソーリ教育を受けさせたり…ところで、その効果について考えたことはありますか? 効果はあるに決まっていると思い込んでいませんか? そして、やらせるだけで満足していませんか?今回は、前編で取り上げた象徴機能のメカニズムとその起源を踏まえて、子供を賢くさせるためには賢くさせようと特別なことをしないという逆説の訳を説明します。そして、幼児教育ビジネスの不都合な真実に迫ります。幼い子が言葉を覚えるために必要なことは?前編での象徴機能の発達のプロセスや進化の歴史を踏まえると、幼い子が言葉を覚えるために必要なことが見えてきます。それは、前編でキーワードとなった意図共有、つまり、心が通じ合うことです。そのためには、日常生活の中で出会ういろんな人との自由な相互作用が必要です。「water」と発したヘレン・ケラーのように、実際に触れたり味わったりすることも含めて、五感を総動員して、生活の一部として体験することです。つまり、言葉は、ただ話すために話すという目的そのものではなく、相手がいて楽しいから話す・そうしないと困るから話すという手段になっているということです。そして、インプットだけでなく、自由なアウトプット(意図共有)もすることで初めて身になるということです。特別な幼児教育とは?ヘレン・ケラーは、「見えない、聞こえない、話せない」という障害によって、サリバン先生による特別な教育が必要でした。発達障害の子供にも、療育という特別な教育が必要です。一方で、とくに障害がない子供についてはどうでしょうか?たとえば、難しい言葉や英単語を覚えたり、先取り学習を幼児教室、知育動画、ドリルなどで認知能力の特別なトレーニングをすることです。これらが特別であるためには、一般的な保育園での教育とは差別化される必要があります。しかし、実はこれらは、前編で紹介した連合学習、つまり構造化されたパターン学習にすぎません。その場で楽しくなるような工夫はある程度されてはいますが、日々の生活の中で必要になることがありません。逆に言えば、もし必要になるのであれば、日常生活の中で学べば良いだけの話で、特別にはなりません。そもそも、幼児教育での構造化されたパターン学習は、禁止行為などのルールの学習に限定されます。つまり、これは、「water」と発する前のヘレン・ケラーや、絵文字や一方的に要求するための手話を学んだだけのチンパンジーと同じ状況です。それでも、何かを学んだわけだから、それがその後に役に立つと考える方もいるでしょう。しかし、みなさんも薄々お気付きかも知れませんが、人間の脳は巧妙に進化していて、日常生活に必要ないものはどんどん忘れていくようになっています。実際の行動遺伝学の研究では、認知能力への親の取り組みの違い(家庭環境)の影響度は、幼児期には35%と、あるにはあるのですが、成人期になるにつれて20%と目減りしています。この詳細については、関連記事5をご覧ください。また、非認知能力(社会情動的スキル)が高まると唱える教育関係者もいます。しかし、これは、ヘックマンの研究(2000)を誤解したものです。この研究の対象となった幼児は、経済的な貧困層(幼児教育などの子育てが適切に行われていないネグレクトの可能性が高い家庭)に限定されています。一般的な家庭についてまで拡大解釈はできません。なお、ヘックマンの研究の詳細については、関連記事6をご覧ください。逆に、行動遺伝学の研究から、非認知能力への親の取り組みの違い(家庭環境)の影響度は、幼児期から成人期まで変わらずほぼ0%と推定できます。推定としたのは、非認知能力は、その評価のしにくさから、これ自体の行動遺伝学の研究が見当たらないため、代わりに最も近い概念である性格で置き換えたからです。それにしても、驚くべきことです。この詳細については、関連記事7をご覧ください。つまり、幼児期に特別な幼児教育として何かを、より早くやったからといって、より多くやったからといって、その効果は一時的で限定的でしかないわけです。特別な幼児教育と一般的な保育園の教育に最終的な違いがほとんどない点で、何かを学ぶ必要はもちろんありますが、それが特別な何かである必要はないわけです。少なくとも親子ともに楽しんでやっているのであればやる意味が見いだせます。しかし、将来的に意味があると盲信して親子ともに我慢してやっているのであれば、それは、時間とお金と労力の壮大な無駄使いであるばかりでなく、不幸を招いていると言えるでしょう。次のページへ >>

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第151回 はしか感染の拡大、ワクチン接種率低下に警鐘/国立感染症研究所

<先週の動き>1.はしか感染の拡大、ワクチン接種率低下に警鐘/国立感染症研究所2.骨太方針の原案、賃上げ継続と少子化対策を強化/経済財政諮問会議3.急性期充実体制加算未届け出の病院、手術実績が主な理由と判明/中医協4.新マイナンバーカード導入と母子健康手帳の統合を決定/内閣府5.ゲノム医療法が成立、ゲノム解析による新薬開発を促進へ/国会6.初の経口人工妊娠中絶薬、オンライン診療では処方不可、入院可能な有床施設で使用を/厚労省1.はしか感染の拡大、ワクチン接種率低下に警鐘/国立感染症研究所新型コロナウイルス感染の沈静化とともに、はしか感染が各地で相次いでいることが報じられている。国立感染症研究所などの報告によると、今年1月から6月1日までの感染者数は計11人に達しており、去年の報告者数を上回り、注意喚起を行っている。国内土着のウイルスの報告ではないため、新型コロナウイルスの水際対策の緩和により、海外から入国してきた渡航者によって持ち込まれたウイルスが広がったとされている。はしかは非常に感染力が強く、免疫がない大人でも重い症状が出ることがある。症状としては、高熱や発疹が現れ、肺炎や中耳炎を合併することもあり注意が必要。特別な治療薬はなく、先進国でも千人に1人が死亡すると言われ、感染は空気感染や飛沫感染、接触感染によって広がる。わが国ではワクチン接種が進んでおり、世界保健機関(WHO)も「排除状態」と認定しているが、入国制限の緩和に伴い、茨城、東京、神奈川、大阪、兵庫などで感染者が報告されている。専門家は接種率の低下と感染者増加の関連性を指摘し、ワクチン接種を呼びかけている。とくに1回目の接種率が93.5%、2回目の接種率が93.8%であり、前年度より減少していることが指摘され、未接種者への対応が急がれる。参考1)【医療機関のみなさまへ】麻しん発生状況に関する注意喚起[2023年5月23日現在](国立感染症研究所)2)はしか感染、各地で相次ぐ 専門家「大人でも重い症状」(日経新聞)3)大阪市で2人のはしか感染確認 2020年以来(毎日新聞)4)はしか急増中!ワクチン2回打ってる?大人世代は特に要注意!23歳~51歳に迫る危機(毎日放送) 2.骨太方針の原案、賃上げ継続と少子化対策を強化/経済財政諮問会議政府の経済財政諮問会議は7日、「経済財政運営と改革の基本方針2023」(骨太方針)の原案を示した。新型コロナウイルス感染症の対応から一転して、財政健全化への姿勢を強調する内容となった。また、長年据え置かれてきた賃金の引き上げを持続的なものとし、中間層の復活を促すために、リスキリング支援や税制対応策などの具体策も含まれている。さらに子ども・子育て政策も抜本的に強化され、少子化の傾向を反転させる政策の充実を図るとしている。医療面では、新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置付けが5類に変更されたことに伴い、医療体制、公費支援など段階的に通常体制へ移行を進めるとともに、来年度の診療報酬と介護報酬の同時改定で、物価高騰や賃金の引き上げへの対応、患者負担の抑制を踏まえ、「必要な対応」を取る方向性を盛り込んだ。そのほか、医薬品については、革新的な医薬品の開発強化などイノベーションを推進する一方、長期収載品などの自己負担のあり方の見直し、バイオシミラーの使用促進、後発医薬品などの安定供給確保、後発医薬品の産業構造の見直しを盛り込んでいる。一方、財政の健全性を保つために黒字化目標は維持しつつ、中期的な経済財政の枠組み作りのための検証も行われる。この原案は与党との調整を経て、今月中に閣議決定される予定。参考1)経済財政運営と改革の基本方針2023(仮称)原案(経済財政諮問会議)2)物価高と患者負担抑制への対応を併記、骨太原案 24年度のトリプル改定で(CB news)3)「骨太の方針」原案 “賃上げ持続” “少子化反転へ対策強化”(NHK)4)コロナで緩んだ財政を「平時に」 骨太の原案、社会保障費減に懸念も(朝日新聞)3.急性期充実体制加算未届け出の病院、手術実績が主な理由と判明/中医協厚生労働省は、6月8日に中央社会保険医療協議会の「入院・外来医療等の調査・評価分科会」を開催した。この中で、令和4年度に行われた実態調査の結果報告が行われ、2022年度の診療報酬改定で新設された施設基準の「急性期充実体制加算」を届け出ていない病院が、取得できない理由として「手術実績」が主な理由であることが明らかにされた。届け出をしていない理由について病床規模別に集計したところ、200床以上の病院で手術実績を挙げる割合が最も高かった。また、急性期充実体制加算の未取得の400床以上の病院では「門内薬局、敷地内薬局」が設置されているためと回答する施設もあった。急性期充実体制加算は、手術件数の実績や感染防止対策、早期回復などが要件とされており、加算を届け出ている病院の方が入院期間が短く、病床利用率が高い傾向もみられた。急性期充実体制加算と総合入院体制加算とは、一方の算定しか認められないため、「どちらの加算を取得すべきか」を悩む病院も少なくないが、より点数の高い「急性期充実体制加算」に移行を選択して、「総合入院体制加算」で要件となっていた分娩対応・精神科対応を廃止する病院が一部にあることが問題視されている。参考1)令和5年度 第2回 入院・外来医療等の調査・評価分科会(厚労省)2)急性期充実加算、届け出の課題「手術実績」「200-399床」「400床以上」でトップに(CB news)3)スーパーICU評価の【重症患者対応体制強化加算】、「看護配置に含めない看護師2名以上配置」等が大きなハードル-入院・外来医療分科会(2)(Gem Med)4.新マイナンバーカード導入と母子健康手帳の統合を決定/内閣府6月9日に政府はデジタル施策に関する「重点計画」を閣議決定した。重点計画では、2026年中にプライバシーに配慮した新しいマイナンバーカード(マイナカード)を導入し、今年度中に母子健康手帳とマイナカードの一体化を一部自治体で始めることが盛り込まれているほか、マイナンバー制度におけるトラブルに対応するための安全対策も取り入れられている。また、各種証明書との一体化も計画されており、健康保険証は2024年秋に廃止され、運転免許証の機能もマイナカードに統合される。今後は、マイナカードの利用機会を拡大し、トラブルに対しては万全の対策を実施する。さらに、オンラインでの本人確認にもマイナカードを使用する方針が示された。参考1)令和5年度「デジタル社会の実現に向けた重点計画」(デジタル庁)2)今回の「デジタル社会の実現に向けた重点計画」の主なポイント(同)3)母子手帳、免許証…マイナとの一体化が続々 「重点計画」閣議決定(朝日新聞)4)マイナカード利用機会拡大 26年に新カード発行、閣議決定(東京新聞)5.ゲノム医療法が成立、ゲノム解析による新薬開発を促進へ/国会6月9日、遺伝情報を活用したゲノム医療の推進と差別防止を目指す「ゲノム医療法」が与野党の賛成多数により参院本会議で可決・成立した。この法律は遺伝情報に基づく治療の推進と差別の防止を目指しており、ゲノム医療の研究と開発を進め、遺伝情報や健康情報の管理・活用の基盤整備を行う。法律には、医師や研究者がゲノム情報の取得や管理に関して守るべき指針も含まれている。ゲノム医療は、個人の遺伝情報を解析し、病気の診断や最適な治療法や薬の選択に役立つ一方、保険や雇用、結婚などでの差別や不利益の懸念があり、とくにがん患者の40%以上が懸念を示しており、3%以上が遺伝情報による差別的な扱いを経験したと回答している。遺伝情報に基づく差別などに対しては、罰則のある法律が必要とする意見もあり、具体的な事例や罰則の必要性について検討が進められることが期待されている。参考1)良質かつ適切なゲノム医療を国民が安心して受けられるようにするための施策の総合的かつ計画的な推進に関する法律案(参議院)2)ゲノム医療法成立…難病治療・遺伝差別防止 国費投入(読売新聞)3)ゲノム医療法 参院本会議で可決・成立 差別防止なども掲げる(NHK)6.初の経口人工妊娠中絶薬、オンライン診療では処方不可、入院可能な有床施設で使用を/厚労省厚生労働省は、国内で初めて承認された経口の中絶薬「メフィーゴパック」(一般名:ミフェプリストン/ミソプロストール)について、母体保護法指定医師の確認下での投与が必要であり、病院や有床診療所での使用が必要であると発表した。この薬はオンライン診療では処方できず、緊急対応が可能な施設で使用する必要がある。厚労省は適正な使用体制を確立するまで、「入院可能な有床施設」での使用を求めている。また、医療現場に対しては、適切な管理と医療連携体制の確立を呼びかけている。この経口中絶薬には重大な副作用のリスクがあり、使用者は下腹部痛、嘔吐、重度の子宮出血、感染症などに注意する必要がある。厚労省は使用者向けに留意事項を示し、オンライン診療ではなく医療機関に来院する必要があることを強調している。参考1)いわゆる経口中絶薬「メフィーゴパック」の適正使用等について(厚労省)2)ミフェプリストン及びミソプロストール製剤の使用にあたっての留意事項について(同)3)初の経口人工妊娠中絶薬、厳格運用で慎重スタート(産経新聞)4)経口の中絶薬「メフィーゴパック」、母体保護法指定医師の確認下で、病院・有床診での投与が必要、オンライン診療で処方不可?厚労省(Gem Med)

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6月12日 アレックス・レモネード・スタンド・デー(小児がん支援)【今日は何の日?】

【6月12日 アレックス・レモネード・スタンド・デー(小児がん支援)】〔由来〕アメリカのアレックス・スコットさんという神経芽細胞腫に罹患した少女の「がんと闘うこどもたちのために治療薬の研究が進むように、レモネードを売ってそのお金を病院に寄付したい」という行動と思いが全米に拡大し、小児がんに苦しむ患児をサポートする日として制定され、日本でも同様の活動が行われている。関連コンテンツいまだに残る小児がんのドラッグラグ、求められる政策の抜本的な改革小児がん患者の悪心嘔吐予防に対するパロノセトロンの有効性/日本臨床腫瘍学会小児がんサバイバー、心臓放射線照射減少でCADリスク減/BMJ小児がん、アントラサイクリンの心筋症リスクは?/JAMA Oncol20歳までに多いがんは「白血病」

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第164回 抗えない医療DX推進に向けての布石、改正マイナンバー法成立。窓口トラブル対応に診療報酬つければ医師の“アレルギー”もなくなる?

東京ドームキャッシュレス化と生ビール1杯900円の衝撃こんにちは。医療ジャーナリストの萬田 桃です。医師や医療機関に起こった、あるいは医師や医療機関が起こした事件や、医療現場のフシギな出来事などについて、あれやこれや書いていきたいと思います。この日曜は、巨人と日本ハムの交流戦を観戦しに東京ドームに行ってきました。久々の東京ドームで驚いたのが、生ビールからお弁当、スナック菓子、各種グッズまですべてがキャッシュレス決済になっていたことです。クレジットカード、Suicaなどの電子マネー、スマホを用いたコード決済でしかモノが買えません。当然、観戦席を回るビールの売り子も現金は持たず、端末決済のみです。同行した巨人ファンの友人に、「これでは年寄りはビールも飲めないね」とこぼすと、「コロナもあって、ドームは2022年春からキャッシュレスを断行した。昨シーズンはトラブルも多かったようだが、今年はもうみんな慣れて定着したよ」と話していました。それにしても、東京ドームの生ビール1杯900円は高いですね。さて、先週はさまざまなニュースがありました。この連載でも取り上げた(「第153回 閣議決定、法案提出でマイナ保険証への一本化と日本版CDC創設がいよいよ始動」参照)、米国の疾病管理予防センター(CDC)をモデルとする国立健康危機管理研究機構を創設する法律が5月31日参議院本会議で可決・成立しました。翌6月1日には、政府の規制改革推進会議が「転換期におけるイノベーション・成長の起点」と題する答申書を取りまとめ、公表しました。この連載の前々回(「第162回 止められない人口減少に相変わらずのんきな病院経営者、医療関係団体 『看護師に処方権』『 NP国家資格化』の行方は?」参照)でも書いた、ナース・プラクティショナー(NP)創設は結局盛り込まれず、訪問看護ステーションでの配置可能薬拡大についても、実態調査を行ったうえで「必要な対応の検討を求める」方針となり、尻すぼみに終わりました(このニュースについては後日、改めて取り上げます)。また、「第160回 岡山大教授の論文不正、懲戒解雇で決着も論文撤回にはまだ応じず」で取り上げた論文不正ですが、元教授が2018年まで在籍していた国立循環器病研究センター(大阪府吹田市)は5月31日、問題となった研究が同センター在籍時に行われていたとして、元教授に退職金の返還請求をしたと発表しました。調査を行った結果、岡山大と同様、懲戒解雇に相当すると結論付けたとのことです。健康保険証の廃止、マイナンバーカード一本化が正式決定こうしたニュースの中、すべての医療機関に影響が及ぶ大きな出来事は、何といっても改正マイナンバー法(マイナンバー法等の一部改正法)が6月2日参議院本会議で可決・成立したことでしょう。同法改正によって、2024年秋に現行の健康保険証を廃止してマイナンバーカードと一本化することが正式決定しました。廃止後、現行の健康保険証を最長で1年間有効とする経過措置が設けられます。マイナカードを申請したくない人や、申請が難しい高齢者などに対しては、健康保険組合などが「資格確認書」を発行できるようになりますが、こちらも期限は1年となる予定です。マイナ保険証、トラブルの主原因は情報紐づけ時の人為的ミスマイナンバーについては、法案審議が進む中、1)コンビニエンスストアで住民票などの証明書を他人に発行、2)マイナ保険証で別人情報を紐づけ、3)給付金などの受取口座を他人のマイナンバーに誤登録、4)カード発行で得られるポイントを他人に誤付与……など、さまざまなトラブルが発覚しました。原因は、システムを開発した富士通子会社の富士通Japan(ジャパン、東京・港)の仕様の不備と、健康保険組合や自治体での情報の紐づけ時の人為的ミスであることが判明しています。とくに医療機関で生じたマイナ保険証がらみのトラブルの主原因は、情報の紐づけ時の単純ミスでした。「『無保険』扱いとなる者を政策的につくり出す愚策」と全国保険医団体連合会マイナ保険証導入を巡っては、全国保険医団体連合会が反対キャンペーンを継続して展開してきました。法案成立直後の6月2日にも全国保険医団体連合会は緊急記者会見を開き、抗議の声明を公表しています。声明は「健康保険証廃止法案は、(中略)『無保険』扱いとなる者を政策的につくり出す愚策であり、国民皆保険制度を崩壊に導くものと言っても過言でない。(中略)マイナンバーカードを利用しない/できない者を医療から切り捨てるような施策は到底認められるものではない」と激しく糾弾しています。また声明と合わせて、医療現場のトラブル調査の最新情報も公表しました。それによれば、31都道府県(33保険医協会・保険医会、全体回答数4,725件)の調査では、トラブルありが2,481件(63.5%)ありました。トラブルの種類は「無効・該当資格なし」と表示1,575(63.5%)、マイナ保険証の不具合で読み取りできず500件(20.2%)、カードリーダー等の不具合でマイナ保険証を読み取りできず1,174件(47.3%)、患者から苦情を言われた303件(12.2%)でした。1億人超の国民の中でトラブル7,300人は少ないのでは?さて、大手紙、テレビ含め各マスコミも、法案成立前から全国保険医団体連合会の調査結果を報道し、ミスの多さを批判してきました。あるワイドショーではコメンテーターの芸能人が「ミスを完全になくしてから導入すべきだ」などと話していましたが、果たしてそうでしょうか。そもそもアナログ情報をデジタルに載せ替えるには、最初の段階ではどうしても手作業で行わなければなりません。そのミスをゼロにすることは、あいだに人が介在する以上、不可能です(優秀な科学者ばかりのJAXAのロケットですら失敗しています)。政権政党が自民・公明党でなく、仮に立憲民主党であったとしても、同じようなトラブルが起こっていたでしょう。ミスが起きた時のフォローアップ体制や、無保険時に医療費を一時全額自己負担する場合の対応、マイナンバーカードの発行や活用ができない高齢者などへの配慮(従来保険証との併用期間の延長など)、国民への周知・広報は十分に行う必要があるでしょう。ただ、今トラブルが多いからといってマイナ保険証導入を止める理由にはならないと思いますが、皆さんはどうお考えでしょうか。全国保険医団体連合会の調査結果を見れば、「トラブルだらけでどうしようもない」ともとれます。ただ、厚労省が5月に公表した数字では、マイナンバーカードと一体化した健康保険証に他人の情報が登録されていたケースは7,300件余りだったそうです。1億人超の国民の中でたった7,300人です。私自身は「トラブルの数はとても少ない」と感じました。皆さんご存知のように、全国保険医団体連合会は共産党系の団体です。自民党を支持する日本医師会の松本 吉郎会長は5月24日の記者会見でマイナ保険証のトラブルについて、「マイナ保険証によるオンライン資格確認は、今後の医療DXの基盤となる大変重要な仕組みであるが、言うまでもなく、正確なデータ登録がなされていることが大前提である。国民・患者の皆さんや医療機関に安心して利用してもらうためにも信頼性を高めることが最も重要であり、国や保険者、システムの運営主体である支払基金には、データの正確性の確保に全力で取り組んでもらいたい」と、至って冷静なコメントをしています。マイナ保険証“アレルギー”払拭に、トラブル対応の診療報酬を新設しては?マイナ保険証の当面の最大の活用目的は医療DXの推進、具体的には患者情報を共有する「全国医療情報プラットフォーム」の構築です。これについては本連載の、「第124回 医療DXの要『マイナ保険証』定着に向けて日医を取り込む国・厚労省の狙いとは(前編)未対応は最悪保険医取り消しも」、「第125回 (同後編)かかりつけ医制度の議論を目くらましにDX推進?」、「第132回 健康保険証のマイナンバーカードへの一体化が正式決定、『懸念』発言続く日医は『医療情報プラットフォーム』が怖い?」などでも度々書いてきました。「全国医療情報プラットフォーム」が稼働すれば、医療提供が今までより効率化されることが期待できます。重複受診、重複投与、ムダな薬剤投与、的外れの治療などが減れば、医療費(社会保障費)の削減にもつながります。また、診療報酬改定に関わる作業のDX化が進めば、医療機関における改定作業の負担も軽減されるでしょう。長い目で見れば、国民にとっても、患者にとっても、医療機関にとっても、メリットは少なくないはずです。それを、「『無保険』扱いとなる者を政策的につくり出す愚策」とは少し言い過ぎではないでしょうか。政府は改正マイナンバー法の可決、成立に合わせ、6月2日、医療分野のデジタル化を進めるための「医療DX」の工程表を発表しています。工程表では「全国医療情報プラットフォーム」を2024年度に順次運用を始めるとしています。「全国医療情報プラットフォーム」は、保健・医療・介護に関する患者のさまざまな情報を共有する仕組みです。同プラットフォームの一部を構成するオンライン資格確認等システムを基盤として、電子カルテの情報を電子カルテ情報共有サービス(仮称)に登録することで、医療機関や薬局の間で電子カルテ情報等を共有・交換する仕組みを構築するとしています。2023年度中にシステム開発に着手、2024年度中に電子カルテ情報の標準化を実現した医療機関から運用を開始するとしました。課題としては、中小病院や診療所における電子カルテの導入率が指摘されていますが、厚労省は、診療所などが使いやすい標準型の電子カルテの規格を定め、2030年までにほぼすべての医療機関での導入完了を目指すとしています。オンライン資格確認(いわゆるマイナンバーカードの保険証利用)を核とする医療DX推進はもはや抗えない流れです。その流れに中小病院や診療所をどううまく乗せるかが、これからの行政の重要な役割となります。電子カルテ導入を促すには、相応の補助金投入が必要になるでしょうし、マイナ保険証“アレルギー”払拭のためには、トラブル対応を評価する診療報酬の新設も考えられます。トラブル対応で“儲かる”となれば、マイナ保険証もスムーズに医療現場に浸透していくのではないかと思います。オールドファンが比較的多い巨人の本拠地球場の東京ドームですら1年でキャッシュレスが実現しました。単純に比較はできませんが、医療DXも動き出せば意外とあっさりと進んでいくかもしれません。工程表の進み具合に注目したいと思います。

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大卒の社会人、ADHD特性レベルが高いのは?

 これまで、成人の注意欠如多動症(ADHD)と社会人口学的特徴を検討した研究の多くは、ADHDと診断された患者を対象としており、一般集団におけるADHD特性について調査した研究は、ほとんどなかった。また、大学在学中には問題がみられず、就職した後にADHD特性を発現するケースが少なくない。国際医療福祉大学の鈴木 知子氏らは、大卒の日本人労働者におけるADHD特性と社会人口学的特徴との関連について、調査を行った。その結果、大学を無事に卒業したにもかかわらず、大卒労働者ではADHD特性レベルは高いことから、ADHD特性レベルを適切に評価し、健康の悪化や予防をサポートする必要性が示唆された。Neuropsychiatric Disease and Treatment誌2023年4月5日号の報告。 日本全国から無作為に抽出された労働者1,240人を対象に、オンラインによる自己記入式調査を実施した。ADHD特性は、成人ADHD自己報告尺度(ASRS)を用いて測定し、DSM-5の基準を反映したスコアリングルールを適用した。性別、年齢、社会経済的地位、労働時間、健康関連行動などの社会人口学的特徴に関する情報を収集した。偏相関分析を用いて傾向の関連性を推定し、共分散分析を用いて調整平均を比較した。本モデルでは、すべての変数に対し調整を行った。 主な結果は以下のとおり。・ADHD特性レベルは、女性よりも男性で高く(p=0.001)、より若いほど高かった(p<0.001)。・低所得者は、高所得者よりもADHD特性レベルが高かった(p=0.009)。・朝食、昼食、夕食の摂取とADHD特性との関連は認められなかったが、夜食をより頻繁に摂取する人ほど、ADHD特性レベルが高かった(p<0.001)。・睡眠により十分な休息が得られなかった人は、ADHD特性レベルが高かった(p=0.007)。

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年代ごとの麻疹・風疹の予防接種制度

麻疹含有ワクチンの定期予防接種と年齢1972年9月30日以前に生まれた方は定期接種の機会がありません。任意接種としてMR(麻疹・風疹混合)ワクチン、麻疹ワクチンの接種が可能です。1回0回 個別接種2回個別接種※※ 1990年(平成2年)4月2日~2000年(平成12年)4月1日生まれは特例措置で中学1年、高校3年生相当年齢に2回目接種(2回目を受けていない人もいる)出生 1歳小学校入学(就学前1年間に接種)幼児期に医療機関で個別接種(1回)1990年(平成2年)4月2日生まれ0回1972年(昭和47年)40歳10月1日生まれ厚生労働省. 第4回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会予防接種基本方針部会配付資料(https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/0000015044.html)より作成Copyright © 2023 CareNet,Inc. All rights reserved.風疹含有ワクチンの定期予防接種と年齢1979年4月1日以前に生まれた男性と1962年4月1日以前に生まれた女性は定期接種の機会がありません。定期接種対象の年齢の方以外も任意接種としてMR(麻疹・風疹混合)ワクチン、風疹ワクチンの接種が可能です。男性1回0回 個別接種2回個別接種※※ 1990年(平成2年)4月2日~2000年(平成12年)4月1日生まれは特例措置で中学1年、高校3年生相当年齢に2回目接種(2回目を受けていない人もいる)女性出生 1歳小学校入学(就学前1年間に接種)幼定期接種対象児2019年~2025年3月期抗体価の低い方が対象に 中学生接個(HI抗体価(1:8以下)種 別 の時に0回率 接 医療機関で低中学生の時に個別接種種い学校で( (1回)集団接種1 接種率低い(1回)回)接種率高い1990年(平成2年)4月2日生まれ1979年(昭和54年)40歳4月2日生まれ1987年(昭和62年)10月2日生まれ1962年(昭和37年)4月2日生まれ国立感染症研究所 感染症疫学センター. 風疹に関する疫学情報:2023年4月26日現在(https://www.niid.go.jp/niid/ja/rubella-m-111/rubella-top/2145-rubella-related/8278-rubella1808.html)より改変Copyright © 2023 CareNet,Inc. All rights reserved.

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第150回 改正マイナンバー法可決、来年秋に健康保険証は廃止、マイナンバーカードに1本化/国会

<先週の動き>1.改正マイナンバー法可決、来年秋に健康保険証は廃止、マイナンバーカードに1本化/国会2.コロナの検査数の水増しで183億円の補助金請求、取り消しへ/東京都3.電子カルテ共有化を2024年度から開始/医療DX推進本部4.30年ぶりに看護師の確保指針を初改定へ/厚労省5.2025年までに地域医療構想の実現を確実に/経済財政諮問会議6.子宮頸がん予防に関する報告書を国立がん研究センターが公表1.改正マイナンバー法可決、来年秋に健康保険証は廃止、マイナンバーカードに1本化/国会2024年秋に現行の健康保険証が廃止され、マイナンバーカードと1本化する、改正マイナンバー法など改正関連法が6月2日に、参議院本会議で賛成多数で可決、成立した。これにより「マイナ保険証」が導入され、高齢者や障害者などマイナカードの取得が困難な人々には「資格確認書」が発行される。また、マイナンバー法の改正により、マイナンバーカードは年金受給者の預貯金口座とひもづけられるほか、行政機関がマイナンバーを活用できる範囲が広がることも含まれている。その一方で、マイナ保険証に他人の情報と誤ってひもづけされるトラブルが相次いでいる問題に関しては、再発防止が求められている。参考1)マイナンバー法等の一部改正法案について(厚労省)2)いまの健康保険証、24年秋に原則廃止 改正マイナンバー法が成立(朝日新聞)3)マイナンバーカードと健康保険証が一体化へ 改正法可決・成立(NHK)2.コロナの検査数の水増しで183億円の補助金請求、取り消しへ/東京都東京都の新型コロナウイルスのPCR検査などの無料検査事業で不正が発覚し、11の事業者に対して補助金交付の取り消しなどの処置が行われたことが明らかとなった。東京都によると、新型コロナウイルスの無料検査事業で初の不正発覚となった。不正を行った事業者は検査数の水増しを行い、補助金を不正に受け取ろうとしたとされ、不正に申請された額はおよそ183億円で、そのうち17億円がすでに交付されていた。東京都は補助金を受け取った事業者に対して返還命令を出した上で、不正な申請をした11の事業者には、補助金交付決定の取り消しなどを行っている。参考1)令和4年度PCR等検査無料化事業補助金 交付決定の取消し等について(東京都)2)無料PCR検査で11業者が不正 183億円補助取り消し 東京都(朝日新聞)3)東京都のコロナ無料検査事業、不正申請183億円(日経新聞)3.電子カルテ共有化を2024年度から開始/医療DX推進本部政府は、6月2日に医療分野のデジタル化を議論する第2回医療DX推進本部を首相官邸で開催し、「医療DX」の工程表を発表した。2024年度から「全国医療情報プラットフォーム」を順次運用し、全国の医療機関や薬局で電子カルテの情報の共有を開始する。さらに電子カルテの導入を推進し、30年までにほぼすべての医療機関での導入を目指す。24年度中にプラットフォームを構築し、調剤情報など共有できる情報を徐々に増やしていくほか、電子カルテの導入については、厚生労働省は診療所などが使いやすい標準型の電子カルテの規格を定め、2030年までにほぼすべての医療機関で導入を完了し、電子カルテの情報共有がすべての医療機関で可能となるようにする予定。また、来年度の診療報酬改定に向けて、医療機関の事務作業の効率化を図るため、共通のプログラムを開発し、コスト削減に取り組む。診療報酬改定DXは、2026年度から本格的に実施し、診療報酬の算定や患者の窓口負担の自動計算を行う共通算定モジュールが提供される。参考1)第2回 医療DX推進本部(内閣府)2)医療DX加速へ 全国で患者情報共有 24年度からシステム稼働(朝日新聞)3)電子カルテ情報、来年度から共有 政府が医療DX工程表(日経新聞)4.30年ぶりに看護師の確保指針を初改定へ/厚労省厚生労働省は、5月29日に医道審議会・保健師助産師看護師分科会の検討部会を開催し、策定から約30年間、1度も見直しをしていない「看護婦等の確保を促進するための措置に関する基本的な指針」の改正に向け、議論を始めた。現行指針は1992年に制定され、看護師の人材確保や養成、処遇改善、資質向上、就業促進などが基本的な方針として記載されている。しかし、看護現場の状況が変わっているため、改定が求められており、自民党の厚生労働部会・看護問題小委員会も指針改定を要望していた。部会では少子高齢化の進展に伴い看護師などの確保が非常に重要であり、新興感染症への対応も考慮して指針改定が決定された。議論は、今年秋に告示される基本指針の改正に向けて進められる。また、指針の名称も「看護『婦』等の確保を促進するための措置に関する基本的な指針」から「看護『師』等の確保を促進するための措置に関する基本的な指針」に改められる予定。参考1)第1回医道審議会保健師助産師看護師分科会看護師等確保基本指針検討部会(厚労省)2)看護師の確保指針を初改定へ 今秋にも、少子高齢化で(東京新聞)3)30年ぶりに「看護師等確保」基本指針見直し、少子高齢化が進む中での看護職員確保策、専門性向上支援策などが鍵-看護師確保基本指針検討部会(Gem Med)5.2025年までに地域医療構想の実現を確実に/経済財政諮問会議政府が5月26日に開催した経済財政諮問会議で、地域医療構想に関する議論が行われた。この中で、民間議員は実効性を担保するために法制上の措置を講じるべきだと主張、目標年限の2025年に向けて都道府県の権限強化だけでは不十分と指摘し、地域医療介護総合確保基金やかかりつけ医機能報告制度の見直しを求めた。さらに診療報酬・介護報酬改定にあたっては、タスク・シフト/シェアや地域包括ケアシステムの重要性を強調し、徹底した給付見直しを指示するよう要請した。さらに地域医療構想の実現や医療・介護提供体制の構築を進めるよう意見が出された。厚生労働省が5月25日に開催した「地域医療構想及び医師確保計画に関するワーキンググループ」の資料によれば、公立・公的医療機関などで具体的対応方針の再検証が必要とされた医療機関については、対応方針の「検証済み」(「措置済み」を含む)の割合が、3月は医療機関単位58%、病床単位62%。昨年9月の53%、56%に比べて進捗が確認されている。参考1)社会保障分野における経済・財政一体改革の重点課題とマイナンバー制度の利活用拡大(経済財政諮問会議)2)地域医療構想調整会議における検討状況等調査の報告(厚労省)3)地域医療構想、協議・検証未開始は約3000施設 地域医療構想調整会議で外来・在宅医療の実態に即した議論も必要(日経メディカル)4)2025年度に全国の病床数総量は119万床で「必要量と一致」するが、地域ごとの過剰・過少がある―地域医療構想・医師確保計画WG(1)(Gem Med)6.子宮頸がん予防に関する報告書を国立がん研究センターが公表国立がん研究センターは、子宮頸がんの予防方法についての報告書を公表した。報告書では、HPVワクチンの接種と子宮頸がん検診の重要性を強調し、わが国では子宮頸がんの死亡率が他の先進国より高いことを指摘した。報告書によれば、近年の20~30代の若年層で子宮頸がんの発症率が上昇しており、HPV感染ががんの原因の95%を占めているという。しかし、依然として国内のHPVワクチンの接種率は低く、検診受診率も43.7%にとどまっている。報告書では、子宮頸がんは予防可能ながんであり、ワクチンと検診の両方を受ける必要があることを訴えている。本報告書は「ファクトシート」の名称で国立がん研究センターの下記のホームページで公開されている。参考1)子宮頸がんとその他のヒトパピローマウイルス(HPV) 関連がんの予防ファクトシート 20232)子宮頸がんの対策を 最新の報告書公表 国立がん研究センター(NHK)3)子宮頸がん、もっと知って 「ワクチン・検診で予防を」-高い死亡率・国立センター報告書(時事通信)

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伝記「ヘレン・ケラー」(前編)【何が奇跡なの? だから子どもは言葉を覚えていく!(象徴機能)】Part 1

今回のキーワード連合学習指差し意図共有自閉症サイン言語音声言語メラビアンの法則左脳皆さんは、どうやって赤ちゃんが言葉を覚えていくのか不思議に思ったことはありませんか? そもそも私たち人間がどうやって言葉を話すようになったのか疑問に思ったことはありませんか? さらに、言葉そのものよりも、なぜ見た目や口調の方が相手に影響を与えるのでしょうか? なぜ言葉と利き手を司る優位半球が同じ左脳なのでしょうか?これらの謎を解くために、今回は、伝記「ヘレン・ケラー」を取り上げ、言葉の意味を理解する象徴機能のメカニズムを解き明かし、その起源に迫ります。なお、厳密にいえば言葉には、発語、象徴、統語の主に3つの機能があります。今回は、象徴にフォーカスしています。発語の機能の詳細については、関連記事1をご覧ください。象徴機能とは?ヘレン・ケラーは、今から100年以上前の偉人です。彼女は、1歳半の時に感染症(髄膜炎)にかかってしまい、その後遺症で「見えない、聞こえない、話せない」という三重苦を背負うことになります。そして、言葉を覚えることが困難なまま、家の中で暴れ回っていました。やがて彼女が6歳になった時、ついに家庭教師のサリバン先生に巡り会います。サリバン先生は、一生懸命ヘレンに指文字を教え込み、やがてヘレンは指文字がものや動作と関連付けられていることを理解し、いくつかの名詞と動詞を覚えました。しかし、ケーキに触れたり嗅いだり味わったりすれば「c-a-k-e」という指文字を綴ることができるのに、ケーキが食べたい時はその指文字を使わずに、身振りで表現していたのです。なぜなのでしょうか?その訳は、「ケーキに触れる→c-a-k-eの指文字を綴る」というパターン学習(連合学習)をしただけだったからです。しかし、c-a-k-eという指文字がケーキというものを表す記号(象徴)であり、それを使って逆に「ケーキが欲しい」という自分の欲求を伝える、つまり「c-a-k-eの指文字を綴る→ケーキに触れる」ということがわからなかったのでした。このように、ものごとやできごとを記号(象徴)に置き換えて、目の前にそれがなくても記号(象徴)によって認識することを象徴機能と呼んでいます。つまり、「もの→記号」なら「記号→もの」と理解することです(刺激等価性)。何が奇跡なの?サリバン先生は、根気強くヘレンに指文字を教えていきます。そして、運命の時が来ます。2人が出会って1ヵ月後、サリバン先生はヘレンを井戸に連れていき、水を流します。そして、ほとばしった水がヘレンの手に当たった時、彼女ははっとします。そして、おもむろに「わーたー(water)」と唸るように言葉を絞り出したのでした。さらに、自分から「w-a-t-e-r」と指文字を綴り、水を求めるのでした。この時、ヘレンは初めてすべてのものには名前があり、それを指文字で表していることに気付くのです。つまり、「もの→記号」なら「記号→もの」を理解したのでした。それを可能にさせたのも、ヘレンが病気になる前にすでに覚えた「water」の発音をその瞬間に思い出したからでした。「waterという発音(記号)→水(もの)」が理解できたからこそ、「w-a-t-e-rの指文字(象徴)→水(もの)」も理解できるようになったのでした。この時を境に、ヘレンは身の回りのあらゆるものの名前を次々と質問するようになります。いわゆる幼児の「なになに期」が遅れて爆発的にやってきたのでした。さらに、サリバン先生が自分の口の中にヘレンの指を入れさせて発音の仕方を教えることで、話せるようにもなっていきます。やがて大学に進学するまでになり、生涯、講演活動を通して世界の福祉のあり方に働きかけました。彼女は、三重苦を背負いながら、世界を変える人になったのでした。まさに奇跡です。と同時に、そんなヘレンを子供の頃から支え続けたサリバン先生こそ、タイトルの「奇跡の人」(The Miracle Worker)であるといえるでしょう。次のページへ >>

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