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肥満が子どもの心血管疾患リスクを増強

 学齢児童では、体格指数(BMI)が標準値より高いと心血管疾患リスクのパラメータが有意に増悪することが、英国・オックスフォード大学プライマリ・ケア保健科学科のClaire Friedemann氏らの検討で示された。体重増加は血圧や脂質プロフィールの異常のリスクを増大させ、子どもの心血管疾患リスクのパラメータの変動に影響を及ぼす可能性がある。子どもの体重とこれらのリスク・パラメータがどの程度関連するかを、BMIのカテゴリー別に系統的に評価した研究はこれまでなかったという。BMJ誌2012年9月29日号(オンライン版2012年9月25日号)掲載の報告。BMIと心血管疾患リスク・パラメータの関連をメタ解析で評価研究グループは、高度先進国の学齢児童におけるBMIカテゴリー(低体重:<17、標準体重:≧17~<25、過体重:≧25~<30、肥満≧30kg/m2)と心血管疾患リスクのパラメータの関連およびその強度を評価するために、系統的レビューとメタ解析を行った。データベースなどを用いて2000年1月~2011年12月までに公表された論文を選出した。対象は、1990年以降に学校、外来、地域で実施されたプロスペクティブまたはレトロスペクティブなコホート試験、横断的研究、症例対照研究、無作為化試験に登録された高度先進国の5~15歳の健常児とした。解析に含める試験は、客観的な体重測定および事前に規定された1項目以上の心血管疾患リスクのパラメータについて報告しているものとした。過体重、肥満により、血圧、脂質値、インスリン抵抗性、左室重量が増悪23ヵ国で実施された63試験(4万9,220人)が解析の対象となった。このうち39試験は記述分析の対象とし、メタ解析の対象となったのは24試験だった。42試験は横断的研究、19試験は無作為化対照比較試験で、コホート試験と症例対照研究が1試験ずつだった。標準体重児に比べ、過体重児は収縮期血圧が4.54mmHg(99%信頼区間[CI]:2.44~6.64、p<0.001、1万2,169人、8試験)高く、肥満児では7.49mmHg(同:3.36~11.62、p<0.001、8,074人、15試験)高かった。収縮期血圧は、過体重児、肥満児ともに男児よりも女児で上昇していた(p<0.001)。同様に、拡張期血圧は過体重児で2.57mmHg(99%CI:1.55~3.58、p<0.001、1万1,529人、7試験)、肥満児で4.06mmHg(同:2.05~6.08、p<0.001、8,140人、16試験)上昇しており、男児よりも女児で有意に高かった(p<0.001)。肥満はすべての血中脂質値に有害な影響を及ぼしていた。すなわち、標準体重児に比べ肥満児では総コレステロール値が0.15mmol/L(≒5.8mg/dL)(99%CI:0.04~0.25、5,072人、9試験)上昇し、肥満女児では0.31mmol/L(≒12mg/dL)(同:0.08~0.54、p<0.001、2,213人、3試験)高かったが、過体重児では有意な差は認めなかった。LDLコレステロール値は肥満児で0.18mmol/L(≒7mg/dL)(同:0.09~0.26、p<0.001、4,773人)高かった。HDLコレステロール値は過体重児で0.17mmol/L(≒6.6mg/dL)(−0.34~−0.24、p=0.001、5,752人、5試験)、肥満児では0.22mmol/L(≒8.5mg/dL)(−0.39~−0.06、p=0.001、4,915人、8試験)低かった。トリグリセライド値はそれぞれ0.21mmol/L(≒18.6mg/dL)(0.14~0.27、p<0.001、6,515人、5試験)、0.26mmol/L(≒23mg/dL)(同:0.13~0.39、p<0.001、5,138人、10試験)増加していた。空腹時血糖、インスリン、インスリン抵抗性は肥満児で有意に高度であったが、過体重児では有意差は認めなかった。肥満児は、標準体重児よりも左室重量が19.12g(99%CI:12.66~25.59、p<0.001、223人、3試験)有意に重かった。著者は、「学齢児童では、BMIが標準値以上になると、心血管疾患リスクのパラメータが有意に増悪することがわかった」と結論し、「このような影響は過体重児ではすでに確認されていたが、肥満児でもリスクが増強しており、しかもこれまでに考えられていたよりも大きい可能性がある。体重を考慮しないパラメータのカットオフ値は現代の子どものリスク評価において妥当か、またこれらの試験で使用された方法を標準化すべきかどうかにつき検証する必要がある」と指摘している。

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小児救急における急性下痢症状へのプロバイオティクス乳酸菌の効果

 アメリカのNixon氏らによって、小児救急における急性感染性下痢症状の罹患期間を減らすことを目的として、プロバイオティクス乳酸菌(ラクトバチルスGG;LGG)の有用性が検討された。その結果、LGGは2日以上下痢症状を呈する患児の罹患期間を短縮する可能性が示唆された。Pediatr Emerg Care誌2012年10月号の報告。 下痢を主訴に小児救急を受診した生後6ヵ月から6歳の小児を対象とした二重盲検ランダム化比較試験。155例の患児が登録され、129例が試験を完了した。LGG群(63例)とプラセボ群(66例)に無作為に割り付けられ、それぞれ1日2回、5日間服用した。どちらの群も保護者が家での排便状況を毎日記録し、リサーチャーが調査を毎日行い、両群の正常な排便に戻るまでの時間と下痢回数を比較した。 主な結果は以下のとおり。・正常な排便までに要した時間(LGG群:中央値60時間[四分位範囲37-111時間]、プラセボ群:74時間[43-120時間];p=0.37)、および下痢回数(LGG群:5.0回[1-10回]、プラセボ群:6.5回[2-14回];p=0.19)において、有意差はみられなかった。・一方、2日以上下痢症状を呈している患児では、LGG群では正常な排便に戻る時間が早く(LGG群:51時間[32-78時間]、プラセボ群:74時間[45-120時間];p=0.02)、下痢回数も少なかった(LGG群:3.5回[1.0-7.5回]、プラセボ群:7回[3.0-16.3回];p=0.02)。・2日以上下痢症状を呈している患児では、LGG群ではプラセボ群と比較して2.2倍正常便に戻りやすかった(95%CI:1.3~3.9;p=0.01)。

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PCV13はPCV7よりも広範な防御を提供する可能性

 韓国・延世大学校医療院セブランス病院のKim DS氏らは、同国の小児ワクチン定期接種における小児肺炎球菌ワクチンについて、7価(PCV7)と13価(PCV13)の免疫原性と安全性に関して比較した。その結果、「PCV13の免疫原性と安全性が認められた。PCV13はPCV7よりも広範な防御を提供するだろう」と結論している。Pediatr Infect Dis J誌オンライン版2012年9月24日号の掲載報告。 健常な乳児180例を、無作為に1対1の割合でPCV13またはPCV7の接種群に割り付けた。接種は、生後2、4、6ヵ月+12ヵ月齢で行われた(3回接種+追加接種1回)。 3回接種後および追加接種後に、ELISA、オプソニン作用活性(OPA)アッセイを用いて免疫応答を測定し、IgG抗体価幾何平均濃度(GMCs)とOPA機能的抗体価幾何平均力価(GMTs)を算出し検討した。また、安全性について評価した。 主な内容は以下のとおり。・3回接種後、両ワクチンに共通する7つの血清型に関しては、IgG濃度≧0.35μg/mLレスポンダーの割合は、両群間で匹敵した値が示された(≧97.6%)。・IgG GMCsとOPA GMTsは、おおよそ同程度であったが、一部の血清型についてはPCV13群で、より低い傾向がみられた。・PCV13群に特有の6つの血清型については、IgG GMCsとOPA GMTsは、PCV13群で顕著に高かった。・PCV7はPCV13血清型の5および19AのIgG抗体価を上昇させたが、OPA反応はごくわずかだった。血清型の6Aは、IgGとOPA反応がともに上昇した。・これらの所見は、PCV7による防御が最少で一部であったこと、すなわち血清型6Aによる侵襲性肺炎球菌感染症の防御は認められたが、血清型5と19Aについては交差防御が認められなかったことと、整合性がとれていた。・4回目の接種後は、ほとんどの血清型が、3回接種後よりも高いIgG、OPA反応を示した。ただし血清型3と14のOPA反応のみ、4回目の接種後に上昇した。・ワクチンの安全性プロファイルは、同程度であった。

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アトピー患児の急性副鼻腔炎に対する鼻洗浄の有効性

 鼻洗浄は副鼻腔疾患で補助治療として用いられているが、小児においては調査が十分ではなかった。台湾のWang氏らはアトピー患児の急性副鼻腔炎治療に対する鼻洗浄の有用性を検討し、副鼻腔炎のアトピー患児への鼻洗浄は効果的な補助療法であると結論づけた。J Microbiol Immunol Infect誌2012年9月30日号の報告。 60例の急性副鼻腔炎のアトピー患児が登録され、そのうち29例が生理食塩水による鼻洗浄を実施し、31例が実施しなかった。すべての参加者は鼻の最大呼気流量(nPEFR)テスト、鼻汁検査、X線検査、小児鼻結膜炎QOLのアンケート(PRQLQ)を実施し、症状を日誌で記録した。フォローアップは1週間ごとで、身体検査、鼻汁検査、nPEFRテストを実施、日誌を収集した。 主な結果は以下のとおり。・最終フォローアップ時(3週間後)、鼻洗浄実施グループでは、非実施グループに比べて平均PRQLQとnPEFRで顕著な改善がみられた。・X線所見では両グループで有意な差はみられなかった。・鼻洗浄実施グループでは、非実施グループに比べて眼の充血、鼻漏、鼻のかゆみ、くしゃみと咳症状で著明な改善がみられた。

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ロタウイルスワクチン接種、親の承認決定因子とは?

 カナダのロタウイルスワクチン接種率は、2008~2009年のサーベイ時点で20%未満であったという。カナダ・ケベック州国立公衆衛生研究所のDube E氏らは、ロタウイルスワクチン接種の親の承認に関する決定因子を調べた。主な決定因子は親の意向(intention)であり、個人的基準に基づく信用(personal normative beliefs)が影響を与えていることなどが明らかとなった。著者は「ヘルスプロモーションが、疾患やワクチンに関する親の知識や態度、信条に向けて行われるならば、ロタウイルスワクチン接種に対する受容性は高まるだろう」と提言した。Health Educ Res誌オンライン版2012年8月20日号の報告。 サーベイは、計画的行動理論(Theory of Planned Behavior)に基づき行われた。データは2相で収集された。 主な結果は以下のとおり。・初回インタビューを受けた親は413例、うち2回目も受けた親は394例であった(残存率95%)。・ほとんどの親(67%)が、ロタウイルスワクチン接種を受けさせようと思っていた。・親の意向と有意に関連する因子(第1相)として次のことが挙げられた。 1)子どもがワクチン接種を受けることが倫理的に正しいという認識(個人的基準に基づく信用) 2)ワクチン接種を受ける行動を配偶者が承認しているという認識(主観的基準) 3)子どもがワクチン接種を受けることの認知能力(行動コントロール感) 4)世帯収入・子どもにワクチン接種を受けさせたと報告した親(第2相)は、165例(42%)であった。・ワクチン接種行動(behavior)の主な決定因子は親の意向(intention)であり、個人的基準に基づく信用が、意向や行動に影響を与えていた。

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小児心臓手術後の血糖コントロール、厳格群vs.標準群のアウトカム

 小児心臓手術後の血糖コントロールについて厳格群と標準群とを比較した結果、厳格群のほうが低血糖の発生率は低くコントロール達成可能だった。しかし感染率、死亡率、心臓ICU入室期間、臓器不全については、有意な変化はみられないことが報告された。米国・ボストン小児病院のMichael S.D. Agus氏らが行った前向き無作為化試験の結果で、NEJM誌2012年9月27日号(オンライン版2012年9月7日号)で発表した。これまでいくつかの成人を対象とした試験では、心臓手術後の厳格血糖コントロールがアウトカムを改善することが示されていたが、小児に関しては非常に重篤な高インスリン性の低血糖症のリスクがあり、ベネフィットは明らかではなかった。小児心臓手術後の厳格血糖コントロールは合併症発生を低下するのか検証研究グループは、小児心臓手術後の厳格な血糖コントロールは合併症発生率を低下すると仮定し、検証試験を行った。人工心肺を要する心臓手術を受けた小児980例(0~36ヵ月齢)を2施設から登録した。被験児は心臓ICUにて無作為に2群に割り付けられ、一方は厳格な血糖コントロール[血糖値目標80~110mg/dLとするインスリン投与アルゴリズムを使用、490例]、もう一方は標準コントロール(490例)を受けた。持続血糖モニタリングを用いて、血糖値測定頻度のガイドとし、発症間近の低血糖の検出に活用した。主要アウトカムは、心臓ICUにおける医療ケア関連感染症の割合だった。副次アウトカムは、死亡率、入院期間、臓器不全と低血糖などだった。厳格群、正常血糖の達成は有意に早いが、合併症発生について標準群との差は認められず厳格血糖コントロール群では91%(440/490例)がインスリン投与を受けた。標準血糖コントロール群では2%(9/490例)だった。正常血糖の達成は、厳格群のほうが標準群よりも有意に早かった(6時間vs.16時間、p<0.001)。また、重症期間中に達成した割合も厳格群のほうが有意に大きかった(50%vs.33%、p<0.001)が、厳格群の医療ケア関連感染症の有意な減少は認められなかった(1,000患者・日当たり8.6vs.9.9、p=0.67)。副次アウトカムについて両群間の差はみられず、高リスクのサブグループでも厳格群のベネフィットは認められなかった。一方、厳格群では重度低血糖(血糖値<40mg/dL)の発症は、3%にとどまった。

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ロタウイルスワクチン承認後、胃腸炎関連の救急コールサービスが減少

 ロタウイルスワクチン承認前後の地域救急コールサービスの変化を調べた結果、承認後は胃腸炎関連コールが減少し、そのピークが従来のロタウイルスシーズンよりも前倒しとなり、ノロウイルスとの関連を示すものに変化していたことが報告された。米国・ヴァンダービルト医科大学のWilliams DJ氏らがテネシー州で調べた結果で、「現在の地域の胃腸炎の病原体はノロウイルスであることが強調されるところとなった」と述べている。Pediatrics誌オンライン版2012年9月10日号の報告。 テネシー州の広域電話トリアージ・サービスにおける胃腸炎関連コールについて、ロタウイルスワクチン接種導入の影響を評価した。2004年5月1日~2010年4月30日の間、Vanderbilt Telephone Triage Programによる全コールサービスおよび胃腸炎関連コールサービスを受けた5歳未満児について調べた。 時系列ポアソン回帰モデルを用いて、ワクチン承認前(2004年5月~2007年4月)と承認後(2007年5月~2010年4月)の胃腸炎関連コールの週間比率を比較した。また独立モデルで、ロタウイルスシーズン(2~4月)と非ロタウイルスシーズン(5~1月)についても比較した 主な結果は以下のとおり。・全コール件数は15万6,362件、胃腸炎関連コールは1万9,731件であった。・胃腸炎関連コールの年間比率は、ロタウイルスワクチン承認後8%(95%信頼区間:3~12%)減少した。承認後3年間のロタウイルスシーズン期間中に31%から23%へと低下した。・非ロタウイルスシーズンには、低下は起きていなかった。・ワクチン承認後、ロタウイルス活性の低下と、胃腸炎関連のコール比率低下との関連が認められた。・ワクチン承認後の胃腸炎関連コール比率のピークは、ワクチン承認以前よりも早い段階に起きていた。またロタウイルスとの強い関連は認められず、代わってノロウイルス流行とかなり相関関係があることが示された。

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小児扁桃腺摘出術中のデキサメタゾン投与、術後の有意な出血イベントとは関連しない

 小児扁桃腺摘出術における術中のデキサメタゾン(商品名:デカドロンほか)投与は、過度の臨床的に有意な出血イベント(レベルII、III)とは関連しないことが明らかにされた。米国・ポーツマス海軍医療センターのThomas Q. Gallagher氏らによる、プラセボと比較した非劣性試験の結果で、事前に設定した5%閾値を超えなかった。ただし、自覚的な出血(レベルI)については5%閾値を超え、デキサメタゾンによる増大が除外できなかったと結論している。試験は、コルチコステロイドを投与された扁桃腺摘出術を受けた小児では、術後の悪心嘔吐が減少する頻度は高いが、術中または術後の出血リスクを増大する可能性が示唆されていたことを受けて行われた。JAMA誌2012年9月26日号掲載の報告。デキサメタゾン群とプラセボ群に無作為化し、扁桃腺摘出術後14日間追跡研究グループは、小児扁桃腺摘出術後の出血について、デキサメタゾンの影響を調べる多施設前向き無作為化二重盲検プラセボ対照試験を行った。2010年7月15日~2011年12月20日に、3次医療センター2施設で扁桃腺摘出術を受けた、出血障害歴がなく直近でのコルチコステロイド服用歴のない3~18歳の314例を試験に登録。デキサメタゾン群のプラセボ群に対する出血イベントの非劣性マージンを5%と設定し、検証試験を行った。被験者を2群(各群157例、年齢中央値6歳)に分け、介入群には、デキサメタゾン0.5mg/kg(最大量20mg)を術中1回投与し、プラセボ群には同量の0.9%生理食塩水を投与し、14日間追跡した。主要評価は、術後14日間の術後出血の発生率と重症度で、評価には出血重症度スケール(レベルI:自己または保護者による術後出血の報告、II:入院を要した術後出血、III:入院で再手術を要した術後出血)を用いた。出血発生率、レベルIIとIIIはデキサメタゾン群の非劣性を確認出血イベントは、デキサメタゾン群17例(10.8%)、プラセボ群13例(8.2%)で発生した。intention-to-treat解析の結果、レベルIの出血発生率は、デキサメタゾン群7.0%(11例)、プラセボ群4.5%(7例)で、両群の差は2.6%、97.5%信頼区間上限値7.7%であり、デキサメタゾン群の非劣性は認められなかった(p=0.17)。一方、レベルIIの出血発生率は、デキサメタゾン群1.9%(3例)、プラセボ群3.2%(5例)で、両群の差は-1.3%、97.5%信頼区間上限値2.2%であり、デキサメタゾン群の非劣性が認められた(p<0.001)。レベルIIIの出血発生率も、デキサメタゾン群の非劣性が認められた(p=0.002)。各群発生率は1.9%(3例)、0.6%(1例)、両群の差は1.3%、97.5%信頼区間上限値3.8%だった。■「デキサメタゾン」関連記事術前デキサメタゾン追加で術後24時間の嘔吐が低減/BMJ

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新規ワクチン導入後の安全性を適正に検討するには?

 デンマーク・Aarhus大学病院のRasmussen TA氏らは、ワクチン接種と時間的関連はあるが起因とはなっていない背景疾患の発生数を予想し、小児の大規模ワクチン接種後に発生する有害事象の因果関係評価を補足するため、全デンマーク集団ベースのコホート研究を行った。同種の検討はこれまで行われていなかったという。結果を踏まえて著者は、「年齢、性、季節分布に基づく正確な背景疾患の発生率を組み込むことは、ワクチンの安全性評価を強化することにつながる。また新規ワクチン導入後に増大するリスクを議論するうえで、エビデンスベースの論点を提供することにもなる」と述べている。BMJ誌オンライン版9月17日号の掲載報告。 1980年1月1日以降出生の全新生児を対象とし、出生日から開始して、アウトカム設定した疾患で入院した日まで、または死亡、移住、18歳時点あるいは2009年12月31日まで追跡した。ワクチン接種率は82~93%であった。 急性伝染性または感染後多発性神経炎(ギラン・バレー症候群)、急性横断性脊髄炎、多発性視神経炎、顔面神経麻痺、アナフィラキシーショック、けいれん発作、多発性硬化症、自己免疫性血小板減少症、1型糖尿病、若年性関節炎または関節リウマチ、ナルコレプシー、原因不明の死亡の各発生率をアウトカムとして設定した(性、年齢、季節性で階層化)。 主な結果は以下のとおり。・新生児230万227人を追跡した。フォローアップ総計3,726万2,404人・年、追跡期間中央値16.8人・年であった。・アウトカム設定疾患の発生率は、自己免疫性血小板減少症0.32/100万人・年から、けいれん発作189.82/100万人・年までと、かなりの差があった。・最も頻度の高かったけいれん発作の発生率は、100万人・年当たり、1歳未満児475.43、1~3歳が593.49とピークで、その後は低下した(4~9歳47.24、10~17歳30.83)。・季節的な変動が最も顕著であったのは、アナフィラキシーショック(第1四半期と比べて第3四半期がほぼ3倍)、けいれん発作および多発性硬化症(冬に高率に発生)であった。・発生が稀なアウトカムおよびワクチンとの因果関係がないアウトカムも、仮定的ワクチンコホートにおいて多くのイベントを予想した。・たとえば、ワクチン接種後42日以内に起こる可能性として、100万児につき、1型糖尿病20例、若年性関節炎または関節リウマチ19例、顔面神経麻痺8例、多発性硬化症5例を予測した。

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「小児の肺炎球菌」PCV7ワクチン導入で大きく減少

 欧州における7価肺炎球菌ワクチン(PCV7)導入後の状況について、フランス・Denis Diderot大学のWeil-Olivier C氏らが、レビュー報告を行った。欧州では2006~2008年の間に16ヵ国が順次、PCV7の定期接種(2~3回+ブースター1回)を導入し、現在は、PCV10、PCV 13の定期接種導入も進んでいる。BMC Infect Dis誌オンライン版9月7日号の掲載報告。 レビューは、2011年6月に欧州小児感染症学会(ESPID)が発表したサーベイランスデータに基づいた。PCV7導入後の欧州における肺炎球菌感染症の動向、PCV10および13の導入とその影響、小児市中肺炎(CAP)へのインパクト、蓄膿症や急性中耳炎(AOM)との関連、そしてPCV接種の役割とベネフィットなどについて考察した。 主な内容は以下のとおり。・PCV7定期接種導入により、小児の肺炎球菌感染症の疾患負荷は大きく減少した。(たとえば、英国<5歳IPD報告: 400件(2006年) →25件(2010年)、CAP入院19%減少など、ドイツ<2歳IPD報告: 20例/10万人・年(1997-2003年) →10例/10万人・年(2007-2008年)。・PCV7に含まれる血清型(4、6B、9V、14、18C、19F、23F)の分離株がみられることが大きく減った。(たとえば、2009年のドイツ<2歳全IPD例のうちPCV7血清型は12%)・一方で、非PCV7の血清型(例:1、7F、19A)の有病率が増加した。(たとえば、英国<5歳 非PCV7血清型例報告: 150例(2006年) →375例(2010年) など)・非PCV7血清型例の増加を受けて、PCV10、PCV13によって残る疾患負荷を減らす可能性を強調した。PCV7そしてPCV10、PCV13導入(2009年ドイツを皮切りに各国順次導入)は、侵襲性の疾患負荷および市中肺炎負荷を引き続き減少させる傾向がみられた。・肺炎球菌保菌のさらなる減少と、早期AOM感染予防の取り組み増大により、重症または難治性のAOMを予防できる可能性がみられた。・直近のサーベイランスは、より高価のワクチン(PCV10、PCV13)によって、非PCV血清型をカバーし肺炎およびAOMを予防することが、より有意に公衆衛生上の間接的ベネフィットをもたらすことを強調した。

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体重に関する“いじめ”はうつ病のリスクファクター

 太っている子供はいじめられやすい傾向がある。そして体重に関連するいじめは、うつ病や摂食障害を引き起こすリスクとなる。米国Madowitz氏らは肥満児に対するいじめがうつ病発症のリスク上昇や不健康な体重管理行動と関連するかを検証した。その結果、著者らは「体重に関連するいじめに悩む肥満児は、通常体重の子供と比較しうつ病のレベルが高い」ことを、Pediatr Obes誌オンライン版2012年9月19日号で報告した。 対象は肥満児80名(平均年齢:10.03歳、平均BMI:27.37、白人比率:29.37%、女性比率:58.8%)。肥満児における体重に関するいじめと、うつ病、不健康な体重管理行動(UWCBs)との関係を調査した。自己申告調査により、抑うつ症状、UWCBs、いじめの有無や原因、頻度などを収集した。分析には年齢や性別をコントロールした後、ロジスティック回帰分析、線形回帰分析を用いた。主な結果は以下のとおり。・他の子供からいじめを受けた肥満児はうつ病のレベルが有意に高く(B=6.1 [SE=2.3])、5回以上のUWCBsを経験していた(OR=5.1 [CI=1.5~17.4])。・同級生からいじめを受けた肥満児はうつ病のレベルが有意に高かった(B=2.3 [SE=0.8])。・体重に関するいじめの頻度、件数は抑うつ症状と有意に関連していた(それぞれ、B=2.5 [SE=0.8]、B=4.6 [SE=1.5])。・家族によるいじめとの有意な相関は認められなかった。関連医療ニュース ・自殺リスクの危険因子の検証、年齢別のうつ症状との関係は? ・うつ病の予測因子は青年期の「腹痛」? ・太る!境界性人格障害「MetS有病率2倍」

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破壊的行動障害に対する非定型抗精神病薬使用

 小児および青少年の破壊的行動障害に対する非定型抗精神病薬の有効性と安全性に関するメタ解析が行われた。破壊的行動障害は注意欠如・多動性障害(ADHD)と関連していることが多い。精神科医療サービスの利用も多く、非定型抗精神病薬のような薬物治療が行われる可能性もある。一方で、小児と青少年の破壊的行動障害に対する非定型抗精神病薬使用が有意に増加しているというエビデンスも増えており、ニュージーランド・Health WaikatoのLoy JH氏らは、プラセボと比較した有効性と安全性を評価した。Cochrane Database Syst Rev. 2012年9月12日号の報告。 2011年8月に、CENTRAL(2011、Issue 3)、MEDLINE(1948~2011年8月第1週)、EMBASE(1980~2011年第32週)などを検索し、破壊的行動障害と診断された18歳以下の小児および青少年を対象とする無作為化試験を、試験設定を問わず適格とした。対象には、破壊的行動障害に併せてADHD、大うつ病、不安障害の診断を受けている被験者も対象に含んだ。試験選択とデータ抽出、処理は2人の独立したレビュワーによって行われた。 解析の結果について、著者は「小児および青少年の破壊的行動障害において、攻撃性軽減や行為障害に対するリスペリドンの短期の有効性について、限定的なエビデンスが得られた」とまとめたが、解析に組み込んだ試験の規模や精度などの問題に触れ、「最新知見を反映する質の高い大規模かつ長期の臨床試験が必要である」と指摘した。主な結果は以下のとおり。・解析には、8件の無作為化試験(2000~2008年)が含まれた。7試験(5~18歳)はリスペリドンを、1試験はクエチアピンを評価したものであった。・3試験は多施設試験であった。また7試験は急性期の有効性を、1試験は6ヵ月の維持期以降の再発までの時間を評価したものであった。・メタ解析の主要アウトカムは、攻撃性、行為障害、体重変化としたが、利用できるデータが限定的であった[各試験報告の平均スコア変化(平均差)および最終/事後介入粗スコアの格差や、使用されたアウトカム尺度の相違のため]。また個々の試験の治療効果サイズについても可能な限りHedges' g.を用いて評価した。・攻撃性について2つのメタ解析を行った。第1のメタ解析は、Aberrant Behaviour Checklist(ABC)Irritabilityサブスケールスコア(範囲:0~45)の平均差(MD)が用いられていた3試験(n=238)を組み込んだ。結果、リスペリドン群の最終平均スコアはプラセボ群よりも6.49ポイント低かった(95%CI:-8.79~-4.19)。・第2のメタ解析は、2試験(n=57)を組み込んだ。それぞれ異なるアウトカム尺度が用いられていたため[Overt Aggression Scale(modified)(OAS-M)とOAS]、標準化した平均差を用いた。結果、推定効果は-0.18(95%CI:-0.70~0.34)であったが統計的に有意ではなかった。・行為障害についても2つのメタ解析を行った。第1のメタ解析は、いずれもNisonger Child Behaviour Rating Form - Conduct Problem subscale(NCBRF-CP、範囲:0~48))が用いられていた2試験(n=225)を組み込んだ。結果、リスペリドン群の最終平均スコアはプラセボ群よりも8.61ポイント低かった(95%CI:-11.49~-5.74)。・第2のメタ解析は、Conners' Parent Rating Scale - Conduct Problem subscale(CPRS-CP)を用いた2試験(n=36)を組み込んだ。結果、治療群の最終平均スコアはプラセボ群よりも12.67ポイント低かった(95%CI:-37.45~12.11)が、統計的に有意ではなかった。・体重増加の副作用に関しては、2試験(n=138)のメタ解析で、治療期間中、プラセボ群よりもリスペリドン群で平均2.37kg増加したことが示された。・個々の試験によって、リスペリドンの攻撃性および行為障害に対する効果サイズは幅(小から大まで)があった。推定効果サイズの精度は試験間でばらつきがあった。関連医療ニュース ・増加する青年期うつ病 、早期発見へ ・ADHDリスクファクターは「男児」「母親の就労」 ・うつ病の予測因子は青年期の「腹痛」?

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成人で認められた抗てんかん薬の効果、小児でも有効か?

 成人で認められた抗てんかん薬の効果について、部分てんかん発作(POS)の2~18歳児における同等の補助的療法効果を予測する外挿可能性が支持された。米国 バージニア・コモンウェルス大学のPellock JM氏らが、システマティックレビューを行い報告した。Neurology 誌オンライン版2012年9月5日号の報告。 公表された臨床試験のシステマティックレビューによって、成人における抗てんかん薬(AEDs)の効果から小児におけるAEDsへの効果を予測可能かどうか検討した。 Medline/PubMed、EMBASE、Cochrane library searches(1970~2010年1月)において、成人、2歳未満、2~18歳児の部分発作起始(POS)および全般性強直間代発作(PGTCS)の臨床試験を調べた。独立した疫学者が標準化された研究および試験の評価基準を用いて、適格な試験を抽出した。フォレストプロット図を用いて、プラセボを減算して評価した効果の相対的強さを調べた。主な結果は以下のとおり。・成人および小児(2~18歳)の補助的療法POS試験30件が、評価適格であった。・ガバペンチン、ラモトリギン、レベチラセタム、オキシカルバゼピン、トピラマートは、成人と小児で効果尺度が一貫していた。・ベースラインと試験期間中とのプラセボ減算発作減少率の中央値は、成人の試験薬治療群は40/46で(範囲:7.0~58.6%)、小児の試験薬治療群は6/6で(同:10.5~31.2%)、有意であった。・50%レスポンダーレートは、成人の試験薬治療群は37/43で(範囲2.0~43.0%)、小児の試験薬治療群は5/8で(同:3.0~26.0%)、有意であった。・2歳未満児については、解析に適した試験数がそろわなかった。関連医療ニュース ・小児におけるレベチラセタム静注の有効性と安全性を確認 ・神経内科医の注目が集まる「てんかん診療」高齢者のてんかん患者が増加! ・ADHDリスクファクターは「男児」「母親の就労」

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DTaPワクチン5回接種後のワクチン効果持続期間は?

 ジフテリア・破傷風・無細胞性百日咳(DTaP)混合ワクチンの5回目接種後、その効果は時間経過に伴い低下し、1年経過するごとに百日咳に罹患するリスクは平均42%増加することが報告された。米国・Kaiser Permanente Vaccine Study CenterのNicola P. Klein氏らがケースコントロール試験の結果、明らかにした。米国では、小児に対し、DTaPワクチンの5回接種を行っているが、5回接種後のワクチン効果の持続期間については不明だった。NEJM誌2012年9月13日号掲載の報告。百日咳が確認された277例と、そのコントロール群2種を比較研究グループは、米国カリフォルニア州の健康保険プラン「Kaiser Permanente Northern California」の加入者で、2006~2011年にDTaPの5回接種を受けており、ポリメラーゼ連鎖反応法(PCR)検査を受けた子どもを対象にケースコントロール試験を行った。PCRで百日咳の陽性が確認された277例と、そのコントロール群として、(1)DTaPワクチンの5回接種を受けたPCR陰性の小児3,318例、(2)年齢や性別、人種などをマッチングさせた小児6,086例を設定し、比較した。なお、調査期間中の2010年には大規模発生が起きており、その対象児も含まれている。百日咳に対する防御能は5年間で減弱結果、PCR陽性群はPCR陰性群やマッチング群に比べ、DTaPワクチン5回目接種を受けてから、より長い日数が経過していた(それぞれ、p<0.001、p=0.005)。DTaPワクチン5回目接種を受けてから、時間の経過とともにPCR陽性者の割合は増加し、接種後1~2年で2.4%、3~4年で10.4%、6~8年で18.5%だった。PCR陽性群とPCR陰性群を比較した場合、DTaPワクチン5回目接種を受けてから1年経過するごとに、百日咳罹患に関するオッズ比は1.42(95%信頼区間:1.21~1.66)と、同罹患リスクは毎年42%増加することが示された。著者は、「DTaPワクチン5回接種後、百日咳に対する防御能は5年間で減弱した」と結論している。

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小児におけるレベチラセタム静注の有効性と安全性を確認

 小児における急性反復痙攣およびてんかん重積状態に対するレベチラセタム静注の有効性と安全性が、観察研究の結果、確認された。英国・Alder Hey小児病院のMcTague A氏らによる報告で、「長時間作用性抗痙攣薬としてフェニトイン静注にとって代わるものかを無作為化臨床試験で判定すべきである」と提言した。Seizure誌2012年9月号(オンライン版2012年6月19日号)掲載報告より。 観察研究は2年にわたって行われ、急性反復発作(ARS)あるいは痙攣性または非痙攣性てんかん重積状態(SE)の治療として、レベチラセタム静注を受けた全患者を評価した。発作タイプ、てんかん症候群と基礎原因、レベチラセタム静注の初期負荷投与量およびその有効性と安全性、また最終フォローアップ時の本剤投与状況について調べた。 主な結果は以下のとおり。・0.2~18.8(平均7.1)歳の51例が評価された。45例は急性ARSまたはSEを呈し、6例は通常の経口抗てんかん薬の継続投与ができなかった。・45例の急性ARSまたはSE患者における、レベチラセタム静注の初期投与量中央値は14.4(範囲5~30)mg/kgであった。・ARSを呈した39例のうち23例(59%)は、発作が抑制された(seizure-free)。・痙攣性を呈した4例のうち3例(75%)と非痙攣性を呈した2例は、レベチラセタムにより重積状態から脱した。・攻撃的行動が3例の患児でみられ、そのうち1例は投与継続が中断された。・ARSまたはSEを呈し治療を受けた45例のうちの34例(76%)を含む42例(81%)は、最終フォローアップ時点で本剤投与後2~18ヵ月にあり、レベチラセタム投与が継続されていた。■関連記事ADHDリスクファクターは「男児」「母親の就労」光療法は青年期うつ病の単独療法として有効か?メチルフェニデート使用で“喫煙”が加速抗てんかん薬レベチラセタム、日本人小児に対する推奨量の妥当性を検証

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障害児は暴力を受けるリスクが高い?:約1万8,000人のメタ解析

 障害児は非障害児に比べ暴力の犠牲になる可能性が高いことが、英国・リバプール・ジョン・ムーアズ大学のLisa Jones氏らの調査で示唆された。ただし、このメタ解析では各試験結果に顕著な異質性を認めたため結果の妥当性には疑問が残るという。中等度~重度の障害を持つ子どもは世界で9,300万人を下らず、障害児は非障害児に比べ暴力の犠牲となるリスクが高いという。効果的な予防プログラム開発の初期段階として、信頼性の高い評価基準の策定が必須とされる。Lancet誌2012年9月8日号(オンライン版2012年7月12日号)掲載の報告。障害児に対する暴力の発生率、リスクをメタ解析で評価研究グループは、障害児に対する暴力の発生状況とそのリスクのエビデンスを統合するために系統的レビューとメタ解析を行った。12のデータベースを検索して、1990年1月1日~2010年8月17日までに報告された断面研究、症例対照研究、コホート研究を同定した。対象は、18歳以下の障害児に対する暴力の発生率および非障害児との比較で障害児が暴力を受けるリスクを評価した試験とした。発生率、リスクともに大きな異質性を確認17件の試験が選出された(断面研究15件、コホート研究2件)。暴力の発生率とリスクの評価を行った試験は10件、発生率のみを検討した試験が6件、リスクのみの検討を行った試験が1件だった。全体で1万8,374人の障害児がメタ解析の対象となった。複合的な暴力の推定発生率は26.7%(95%信頼区間[CI]:13.8~42.1)、身体的暴力は20.4%(同:13.4~28.5)、性的暴力は13.7%(同:9.2~18.9)、精神的虐待は18.1%(同:11.5~25.8)、ネグレクトが9.5%(同:2.6~20.1)であった。一方、これらの推定発生率のI2統計量は、それぞれ98.9%(同:98.7~99.1)、96.8%(同:95.9~97.4)、98.3%(同:98.1~98.5)、94.7%(同:91.6~96.3)、98.4%(同:98.0~98.7)であり、顕著な異質性が認められた。非障害児との比較における推定リスクのオッズ比は、複合的暴力が3.68(95%CI:2.56~5.29)、身体的暴力が3.56(同:2.80~4.52)、性的暴力が2.88(同:2.24~3.69)、精神的虐待が4.36(同:2.42~7.87)、ネグレクトが4.56(同:3.23~6.43)だった。また、I2統計量はそれぞれ91.8%(同:87.7~94.1)、50.6%(0~73.0)、86.9%(78.8~90.9)、94.4%(91.4~96.0)、73.8%(27.7~86.0)と、やはり大きな異質性が確認された。試験間の推定値のばらつきは、試験の背景因子の解析では一貫性のある説明はつかなかった。著者は、「障害児は非障害児に比べ暴力の犠牲になる可能性が高いことが示唆された」と結論する一方で、「持続的で強固なエビデンスが得られなかったのは、よくデザインされた試験がなく、障害や暴力の測定基準が不完全で、障害が暴力によって生じた可能性の評価が不十分などの問題が原因と考えられる。今後、質の高い疫学調査を行う必要がある」と考察している。

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光療法は青年期うつ病の単独療法として有効か?

 成人うつ病の有効な治療選択肢のひとつである「光療法」。この光療法が青年期うつ病治療においても有用であり、短期間で効果が期待できることをドイツ Niederhofer氏らがInt J Psychiatry Clin Pract誌オンライン版2012年9月号で報告した。 14歳から17歳の軽度うつ病患者28例を対象とした無作為化クロスオーバー試験。14例は、まずプラセボ治療として50Lux、1時間/日を1週間実施し、その後2,500Luxの光療法を1週間実施した。別の14例はまず2,500Luxの光療法を実施し、その後プラセボ治療を実施した。試験開始1週間前、プラセボ治療1日前、プラセボ治療と光治療の切り替え時、光療法開始1日後、光療法開始1週間後にベック抑うつ評価尺度にて抑うつ症状を評価するとともに、8時と20時に唾液中のメラトニンとコルチゾールのサンプルを採取して概日タイミングの変化を観察した。主な結果は以下のとおり。・ベック抑うつ評価尺度のスコアは有意に改善した。・唾液の分析結果において、光療法とプラセボ治療との間に有意な差が認められた。・有意な副作用は観察されなかった。・青年期うつ病患者に対する光療法の抗うつ効果は、プラセボ治療と比較し統計学的に優れていた。関連医療ニュース ・せん妄対策に「光療法」が有効! ・うつ病補助療法に有効なのは?「EPA vs DHA」 ・高齢者うつ病患者への運動療法は有効

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【アンケート】アトピー性皮膚炎患者さんの治療意欲は?その1

医師対象:株式会社ケアネットの運営するwebサイトCareNet.com会員の皮膚科標榜医師方法:インターネット調査 実施時期:2012年6月~8月患者対象:軽症から重症のアトピー性皮膚炎で現在も治療中の患者100名方法:インターネット調査 実施時期:2012年8月【患者さんへのアンケート】Q塗り薬を処方されるとき、医師またはスタッフから薬剤に関してどのような説明を受けましたか。(いくつでも)【医師へのアンケート】Q先生はアトピー性皮膚炎患者さん(16歳以上)にステロイド外用薬やタクロリムス軟膏などの外用剤を処方する際、どのような点について説明されますか?≪ケアネット編集後記≫アンケートの結果から、『今後の治療の予定、または治療方針』『外用剤を使用する期間の目安、または辞め時の目安』『塗りにくい部位への塗り方』『塗り忘れた時の対処法』などについては、患者さんの「医師から説明を受けた」という認識が低いようです。反対に『保湿の重要性』については説明を受けた印象を強くお持ちのようです。外来における指導に関して、「伝える」ことと「伝わっている」ことは同じではないことがうかがえます。先生はこの"ギャップ"に関してどう思われますか?

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小児期の吸入グルココルチコイド服薬と発育との関連/NEJM

 思春期前の小児における吸入グルココルチコイドの使用は、服薬開始後数年間の発育を低下し、大人になった時の身長は低くなるが、発育の低下は進行も累積もしないことが明らかにされた。米国・ニューメキシコ大学のH. William Kelly氏ら小児喘息マネジメントプログラム(CAMP)研究グループが、「服薬開始後1~4年の発育の低下が、成人でも発育を低下するとは考えられない」として、同プログラム参加者を対象に調査した結果で、NEJM誌2012年9月6日号(オンライン版2012年9月3日号)にて発表した。試験開始時にブデソニド、ネドクロミル、プラセボ投与群に無作為化 研究グループは、CAMP(Childhood Asthma Management Program)の参加者1,041人のうち943人(90.6%)について、平均24.9±2.7歳時の成人身長を測定・評価した。被験者は5~13歳時の試験開始時に、ブデソニド(商品名:パルミコート)400μg/日投与群、ネドクロミル(国内未承認)16mg/日投与群、プラセボ投与群の、いずれかに無作為に割り付けられ4~6年の間投与を受けた。人口統計学的特性、喘息の特性、試験登録時の身長を調整した多重線形回帰分析を用いて、各治療群の成人身長を算出し、プラセボ群と比較した。身長格差は吸入服薬開始後2年間、1日投与量が増すほど大きく結果、平均成人身長は、プラセボ群と比較してブデソニド群は1.2cm低く(95%信頼区間:-1.9~-0.5、p=0.001)、ネドクロミル群は0.2cm低かった(同:-0.9~0.5、p=0.61)。最初の2年間、吸入グルココルチコイドの1日投与量が多いほど成人身長は低くなる関連(1μg/kg体重につき-0.1cm)が認められた(p=0.007)。ブデソニド群のプラセボ群に対する成人身長の格差は、治療2年後時点で認められた格差(-1.3cm:95%信頼区間:-1.7~-0.9)と同等であった。ブデソニド群の最初の2年間の発育速度の低下は、主に思春期前の被験者で認められた。

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ADHDリスクファクターは「男児」「母親の就労」

 注意欠陥多動性障害(ADHD)は学習障害や自閉症などの他疾患を併発することが多く、ADHD単独の関連因子は明らかになっていない。Malek氏らはADHDの危険因子を調査し、Arch Iran Med誌オンライン版2012年9月号で報告した。 対象はタブリーズ大学(イラン)の児童思春期精神科クリニックを受診したADHD患児164例。コントロール群として健常な小中学生166名をランダムに抽出した。診断はK-SADSを用い、DSM-IV-TRに基づき行った。分析はカイ二乗検定、二項ロジスティック回帰分析を行った。主な結果は以下のとおり。・ADHDの罹患には、男児(OR 0.54、95%信頼区間: 0.34~0.86)と母親の就労(OR 0.16、95%信頼区間: 0.06~0.86)が関連していた。・出生季節、家族の人数、出生順位、親戚関係はADHDの危険因子とはいえなかった。関連医療ニュース ・メチルフェニデート使用で“喫煙”が加速 ・日本人薬物乱用者の自殺リスクファクターは「低年齢」「女性」 ・成人トゥレット症候群に対するアリピプラゾール治療成績(100例報告)

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