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軽症喘息の増悪予防、SABA vs.ブデソニド+ホルモテロール頓用/NEJM

 軽症喘息の成人患者では、ブデソニド+ホルモテロールの頓用はalbuterol(日本ではサルブタモールと呼ばれる)頓用に比べ喘息増悪の予防に優れることが、ニュージーランド・Medical Research Institute of New ZealandのRichard Beasley氏らが行った「Novel START試験」で示された。研究の詳細はNEJM誌2019年5月23日号に掲載された。これまでの二重盲検プラセボ対照比較試験で、ブデソニド+ホルモテロール頓用は、短時間作用性β2刺激薬(SABA)の頓用に比べ、重度の喘息増悪のリスクが低く、ブデソニド維持療法+SABA頓用とほぼ同じと報告されていた。3群で年間喘息増悪発生率を比較 本研究は、ニュージーランド、英国、イタリア、オーストラリアの16施設が参加した52週間の非盲検無作為化対照比較試験であり、2016年3月~2017年8月に患者登録が行われた(AstraZenecaなどの助成による)。 対象は、年齢18~75歳、登録前の3ヵ月間に単独の喘息治療としてSABAを使用し、患者報告で2回以上のSABA使用があるが、直近4週間の1日平均使用回数が2回以下の喘息患者であった。 被験者は、次の3つの群の1つに無作為に割り付けられた。(1)albuterol群:加圧噴霧式定量吸入器で、1回100μgを2吸入、発作時に頓用、(2)ブデソニド維持療法群:ブデソニド(タービュヘイラーで1吸入200μgを1日2回)+albuterol頓用、(3)ブデソニド+ホルモテロール群:タービュヘイラーで、ブデソニド200μgとホルモテロール6μg(1吸入)を頓用。薬剤の使用量の測定には、吸入器の電子モニタリングを用いた。 主要アウトカムは、喘息増悪の年間発生率であった。重度の喘息増悪の回数も有意に少ない 668例が登録され、albuterol群に223例(平均年齢35.8±14.0歳、女性50.7%)、ブデソニド維持療法群に225例(34.9±14.3歳、57.3%)、ブデソニド+ホルモテロール群には220例(36±14.1歳、55.5%)が割り付けられた。 ベースラインの過去1週間のACQ-5(0~6点、点数が高いほど喘息コントロールが不良)の平均値は1.1点(軽症喘息)で、患者の7.3%で過去1年間に重度の喘息増悪がみられ、54%で過去4週間のSABA使用が週2回以下であった。 ブデソニド+ホルモテロール群の年間喘息増悪発生率は、albuterol群よりも有意に低く(絶対的発生率:0.195 vs.0.400、相対的発生率:0.49、95%信頼区間[CI]:0.33~0.72、p<0.001)、ブデソニド維持療法群とは発生率に有意差はなかった(絶対的発生率:ブデソニド+ホルモテロール群0.195 vs.ブデソニド維持療法群0.175、相対的発生率:1.12、95%CI:0.70~1.79、p=0.65)。 重度の喘息増悪の回数は、ブデソニド+ホルモテロール群がalbuterol群(9回 vs.23回、相対リスク:0.40、95%CI:0.18~0.86)およびブデソニド維持療法群(9回 vs.21回、0.44、0.20~0.96)に比べ、有意に少なかった。 吸入ブデソニドの平均(±SD)使用量は、ブデソニド+ホルモテロール群が107±109μg/日、ブデソニド維持療法群は222±113μg/日であった。 有害事象の発生率と種類は、先行試験および実臨床での使用報告と一致していた。最も頻度の高い有害事象は、3群とも上気道感染症で、次いで鼻咽頭炎、喘息の順だった。 著者は、「この知見は、患者が喘息の増悪に気付いた状況で、吸入グルココルチコイドを気管支拡張薬との併用で頓用することで、患者が緊急治療を求めるほどに増悪が重症化するリスクを低減する可能性を示唆する」とし、「ブデソニド維持療法は、喘息症状のコントロールに優れるため、増悪よりもむしろ症状を最大の苦痛とする患者にとって価値があると考えられる」と指摘している。

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小児自閉スペクトラム症に対するメマンチンの有効性と安全性~第II相多施設共同研究

 小児自閉スペクトラム症に対するメマンチン徐放性製剤(ER)治療の有効性と長期安全性を評価するため、米国・スタンフォード大学のAntonio Y. Hardan氏らは、3つの第II相試験(MEM-MD-91、MEM-MD-68、MEM-MD-69)を実施した。Autism誌オンライン版2019年4月26日号の報告。 MEM-MD-91(50週間のオープンラベル試験)は、MEM-MD-68(12週間のランダム化二重盲検プラセボ対照治療中止試験)への登録のため、メマンチンER治療反応患者を同定した。MEM-MD-69(オープンラベル延長試験)では、MEM-MD-68とMEM-MD-91、MEM-MD-67(オープンラベル試験)の参加者に対し、メマンチンERで約48週間治療を行った。 主な結果は以下のとおり。・MEM-MD-91では、対人応答性尺度(SRS)による治療反応患者が12週目で517例(59.6%)であった。平均SRS合計スコアは、臨床的に重要な最小ポイント差(10点)の2~3倍改善していた。・MEM-MD-68では、メマンチンはプラセボと比較し、主要な有効性パラメータ、治療効果喪失(SRS合計スコアがベースラインから10倍増加)患者の割合において、差は認められなかった。・MEM-MD-69の探索的分析では、最初の導入研究のベースラインからSRS合計スコアが32.4(26.4)の平均標準偏差の改善が認められた。・新たな安全性の懸念は、認められなかった。 著者らは「二重盲検試験の先験的に定義された有効性の結果には到達しなかったものの、オープンラベル試験におけるベースラインからの平均SRSスコアの大幅な改善は、臨床的に重要であると考えられる」としている。

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軽症持続型喘息、ICSもLAMAも対プラセボで有意差なし/NEJM

 軽症持続型喘息患者の大多数は、喀痰中好酸球比率が低く、モメタゾン(吸入ステロイド)またはチオトロピウム(長時間作用性抗コリン薬)のいずれも反応性についてプラセボと有意差は認められないことが、米国・カリフォルニア大学のStephen C. Lazarus氏らによる、42週間の無作為化二重盲検プラセボ対照クロスオーバー試験「Steroids in Eosinophil Negative Asthma trial:SIENA試験」の結果、示された。軽症持続型喘息患者は、喀痰中の好酸球が2%未満と低値である場合がほとんどであり、このような患者に対する適切な治療法は明らかになっていなかった。結果を踏まえて著者は、「好酸球低値の患者において、吸入ステロイドと他の治療法を比較する臨床試験が必要であることが示唆される」と提言している。NEJM誌2019年5月23日号掲載の報告。米国24施設、12歳以上295例を対象にプラセボ対照試験 SIENA試験は、2014年7月~2018年3月に、米国・国立心肺血液研究所(NHLBI)のAsthmaNet consortiumに参加している24施設で実施された。対象は12歳以上の軽症持続型喘息患者295例で、喀痰中好酸球比率が<2%の好酸球低値群と≧2%の好酸球高値群に分け、どちらの群もモメタゾン、チオトロピウムおよびプラセボを投与順は無作為化して各12週間投与した。 主要評価項目は、好酸球低値群において事前に定義した反応性(response)を認めた患者割合の治療間の差で、プラセボvs.モメタゾンまたはプラセボvs.チオトロピウムを比較した。反応性の定義は、治療失敗、喘息コントロール日数(レスキュー剤のアルブテロール未使用、喘息治療薬の非併用、症状なし、救急外来受診なし、ピーク・フローがベースライン時の80%以上の日数)および1秒量からなる階層的複合アウトカムとし、統計学的有意水準は両側p<0.025とした。副次評価項目として、好酸球低値群と高値群の反応性を比較した。モメタゾンまたはチオトロピウムともに、vs.プラセボと有意差なし 295例中221例(73%)が好酸球低値群であった。 これら221例中、反応性が認められた患者割合は、プラセボvs.モメタゾンの比較では59%、プラセボvs.チオトロピウムの比較では60%であった。 しかしながら、反応性を認めた患者割合に治療間での有意差は認められなかった。モメタゾンvs.プラセボの比較における反応性を認めた患者(59%)の内訳比率は、モメタゾン群57%(95%信頼区間[CI]:48~66)、プラセボ群43%(95%CI:34~52)であった(p=0.14)。チオトロピウムvs.プラセボの比較(60%)については、チオトロピウム群60%(95%CI:51~68)、プラセボ群40%(95%CI:32~49)であった(p=0.029)。 一方、好酸球高値群で反応性に差がみられた患者における解析では、モメタゾンvs.プラセボの比較ではモメタゾンのほうが反応性を示した患者の割合がより高かったが(74% vs.26%)、チオトロピウムvs.プラセボの比較では差はなかった(57% vs.43%)。

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日本におけるADHD児に対する薬物療法の変化

 東北大学の吉田 眞紀子氏らは、日本におけるADHD児に対する薬物療法の傾向について調査を行った。Journal of Attention Disorders誌オンライン版2019年5月5日号の報告。 2005年1月~2015年12月の健康保険請求データ367万2,951例を用いて、ADHD児7,856例の薬物治療の傾向を調査した。 主な結果は以下のとおり。・2007年に承認されたメチルフェニデート徐放性製剤の処方割合は、2009年で31.4%に達し(調整オッズ比[AOR]:2.72、95%信頼区間[CI]:2.12~3.51)、その後は頭打ちとなった(AOR:0.96、95%CI:0.94~0.98)。・アトモキセチンの処方割合は、2008年の6.1%から2014年には21.8%に上昇した(AOR:1.12、95%CI:1.13~1.18)。・アリピプラゾールおよびラメルテオンの処方割合が増加していた(傾向のp<0.001)。 著者らは「ADHD児に対する薬物療法に変化が認められた。ADHD児に使用される治療薬の安全性を監視する必要がある」としている。

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新生児アトピー予防戦略、ビタミンD補給よりも紫外線曝露

 ビタミンDとアトピー性疾患の関連はさまざまに取り上げられている。オーストラリア・西オーストラリア大学のKristina Rueter氏らは、新生児におけるビタミンD補給による湿疹および免疫能への効果を明らかにするため、二重盲検無作為化プラセボ対照試験を実施。その結果、ビタミンD補給と湿疹罹患率との間に有意な関連はみられなかった。一方で、一部の対象児について行った紫外線曝露量との関連評価(非無作為の探索的解析)から、その曝露量が多い児では湿疹罹患率が低く、炎症誘発性免疫マーカー値が低値であったことを報告した。著者は今回の検討は紫外線量と湿疹罹患率などの関連を初めて明らかにしたものだとしたうえで、「生まれて間もない時期のアレルギー予防策として、紫外線曝露がビタミンD補給よりも有益と思われることを示すものである」とまとめている。Journal of Allergy and Clinical Immunology誌2019年3月号掲載の報告。 試験は西オーストラリア州の州都パース(南緯32度[日本では鹿児島県が北緯32度])で、第一度近親者(両親・兄弟)がアトピー性疾患を有し、37週以降に生まれた生後28日未満の児を集めて行われた。 被験児は、ビタミンD(介入)群(400IU/日)またはプラセボ(ココナッツおよびパーム核油)群に無作為に割り付けられ、生後6ヵ月まで投与が行われた。 また、非無作為に選択した一部の被験児にパーソナルUV線量計を割り当て、生後3ヵ月までの紫外線(290~380nm)曝露量を測定した。 ビタミンDレベルを生後3ヵ月と6ヵ月時点で、湿疹および喘息ならびに免疫機能については6ヵ月時点で評価した。 主な結果は以下のとおり。・2012年10月9日~2017年1月23日の期間に計195例(介入群97例、プラセボ群98例)が参加し、そのうち紫外線曝露量の測定は86例に行われた。・ビタミンD値は、介入群がプラセボ群よりも、生後3ヵ月(p<0.01)、6ヵ月時点(p=0.02)いずれにおいても有意に高値だった。・いずれの評価時点においても、湿疹罹患率に差は認められなかった(3ヵ月:介入群10.0% vs.プラセボ群6.7%、6ヵ月:21.8% vs.19.3%)。・紫外線曝露量が測定された被験児において、湿疹を呈した児は呈さなかった児よりも、紫外線曝露量が有意に少量であった(中央値555J/m2[四分位範囲:322~1,210]vs.998J/m2[676~1,577]、p=0.02)。・また、TLRリガンドを介したサイトカイン(IL-2、GM-CSF、eotaxin)産生と紫外線曝露量に逆相関の関連が認められた。

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睡眠時間と青年期うつ病との関連

 青年期の睡眠時間とうつ病との関連について、再現性の懸念が高まっていることを考慮し、米国・ミネソタ大学のA. T. Berger氏らは、青年期の睡眠と精神的ウェルビーイングとの関連を新たなデータセットを用いて、これまでの分析を概念的に再現した。Sleep Health誌2019年4月号の報告。 START研究のベースラインデータを用いて、以前の分析(Sleep Health, June 2017)を概念的に再現した。START研究は、高校の始業時間を遅らせた際、青年期の体重変化に対する睡眠時間の影響を自然実験で評価した縦断的研究である。STARTとそれ以前の研究において、学校がある日の就寝、起床時間、6項目のうつ病サブスケールアンケートを学校で自己報告により回答してもらった。睡眠変数(睡眠時間、起床時間、就寝時間)と一連のアウトカムとの関連性および95%信頼区間(CI)を、ロジスティック回帰モデルを用いて算出した。 主な結果は以下のとおり。・両分析において、睡眠時間が長いほど、抑うつ気分の6つの指標すべてのオッズ比が低くかった(p<0.0001)。・START研究における6つの睡眠時間の推定値のうち5つ、および起床時間の6つの推定値のうち4つは、以前の分析の95%CI内に入っていた。・しかし、起床時間とアウトカムとの関連は、2つの研究の分析で異なっていた。 著者らは「本調査結果は、睡眠時間の短さとうつ病との関連を示唆するエビデンスを強く裏付けた。青年期の睡眠時間が短くなっていることや、学校のスケジュールが睡眠に及ぼす潜在的な影響を考慮すると、この問題は学区内での注目に値するであろう」としている。

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5/9呼吸の日に「ぜん息外来.jp」リリース

 アストラゼネカ株式会社は、5月9日“呼吸の日”に喘息治療サポートサイト「ぜん息外来.jp」をオープンした。 本サイトは、「ぜん息について」「あなたのぜん息タイプは?」「知ろう、あなたのぜん息コンディション」「専門医からのメッセージ」「医療機関検索」という5つのコンテンツで構成され、疾患が起こるメカニズムや検査、重症化の原因によって分けられる喘息のタイプなど、喘息に関する最新情報を提供する。 とくに喘息患者の5~10%を占める重症喘息については、昨今の研究によって好酸球などの存在が喘息を悪化させる原因として明らかになってきた。本サイトでは、患者が自身の喘息と向き合い、治療しても抑えきれない症状を「いつものこと」とあきらめず、喘息治療の目標である“喘息がない人と変わらない日常生活を送ることができる”状態を目指して、医師に相談することを提案している。ぜん息外来.jpの概要《ぜん息について》 喘息のメカニズムや治療法など、喘息の基本情報を紹介している。《あなたのぜん息タイプは?》 喘息の症状は、程度や頻度、呼吸機能、治療薬の種類によって重症度が分けられる。最近では、気道の炎症を起こす原因にさまざまな免疫細胞が関わっていることがわかってきた。このページでは、原因となる細胞の体内での動きをイメージした動画を公開しており、喘息の重症度やコントロール状態を確認できるチェックリストも用意している。《知ろう、あなたのぜん息コンディション》 喘息症状や日常生活での経験について、いくつかの質問に答えることで、喘息のコントロール状況や日常生活・心理的影響について回答結果を出力できる。※医療機関を受診する際に活用する参考情報であり、喘息症状を診断するものではありません。《専門医からのメッセージ》 全国各地で喘息治療向上に取り組む喘息治療専門の先生方より、臨床経験から喘息という疾患とその治療について、治療中の患者さんに知ってもらいたい情報をインタビュー形式で紹介。《医療機関検索》(近日公開予定) 調べたい都道府県名を選択すると、地域で喘息の専門治療を提供する医療機関が住所順に表示される。受診医療機関を探す際の参考情報として活用できる。■参考アストラゼネカ株式会社 プレスリリースぜん息外来.jp

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オバマケア、低出生時体重/早産の転帰を改善/JAMA

 米国の低所得者を対象とする公的医療保険制度であるメディケイドの受給資格の拡大(Medicaid expansion)に関連して、これを導入した州と未導入の州で、新生児の低出生時体重および早産のアウトカムに差はないものの、導入州は未導入州に比べ黒人と白人の新生児の間にみられたアウトカムの相対的な差が改善されたことが、米国・University of Arkansas for Medical SciencesのClare C. Brown氏らの調査で示された。研究の詳細は、JAMA誌2019年4月23日号に掲載された。米国では、低出生時体重および早産は、新生児の死亡や新生児~成人の慢性疾患のリスク増大などの有害な結果をもたらすが、黒人の新生児は白人の新生児よりも早産の可能性が高く、死亡や慢性疾患にも差がみられる。一方、1990年の包括財政調整法(OBRA)下では、メディケイドの適用は妊娠が条件であったため、各州の貧困の基準を満たさない低所得の母親は、産後60日で保険適用を失う場合があったが、医療費負担適正化法(ACA、オバマケア)下では、一部の州でメディケイド拡大が導入され、貧困基準の緩和とともに、妊娠の有無にかかわらず低所得の女性も継続的な医療の利用が可能となり、これによって母親の健康および出産前の早期ケアの受診機会が改善された可能性が示唆されていた。導入州と未導入州で、出生アウトカムを比較 研究グループは、メディケイド受給資格の拡大が、全体および人種/民族別の双方において、低出生時体重と早産のアウトカムに変化をもたらすかを評価する目的で検討を行った(Arkansas Center for Health Disparities[ARCHD]などの助成による)。 2011~16年の米国国立衛生統計センター(National Center for Health Statistics:NCHS)出生データファイルの人口ベースのデータを使用した。メディケイド拡大を導入した州の多くは、2014年1月1日から導入を開始した。 メディケイド拡大の導入州と未導入州の乳児の出生アウトカムを比較し、19歳以上の女性の単胎生児出産における人種/民族的に少数の集団の相対的な差の変化を評価するために、多変量線形確率回帰(multivariable linear probability regression)を用いて、差分の差分(DID)および差分の差分の差分(DDD)モデルを推定した。 主要アウトカムは、早産(在胎期間37週未満)、超早産(同32週未満)、低出生時体重(2,500g未満)、超低出生時体重(1,500g未満)とした。導入州で、4つのアウトカムの人種間の差がいずれも縮小 1,563万1,174件の出産が解析に含まれ、新生児は白人824万4,924例、黒人220万1,658例、ヒスパニック系394万4,665例であった。このうち、メディケイド拡大の導入州(ワシントンD.C.と18州)が853万751例、未導入州(17州)は710万423例だった。 DID解析では、メディケイド拡大導入の前後で、導入州と未導入州の間に早産の発生率の変化に有意な差は認められなかった(導入前から導入後の変化:導入州6.80%から6.67%[差:-0.12]vs.未導入州7.86%から7.78%[-0.08]、補正後DID:0.00ポイント、95%信頼区間[CI]:-0.14~0.15、p=0.98)。 同様に、超早産(導入前から導入後の変化:導入州0.87%から0.83%[差:-0.04]vs.未導入州1.02%から1.03%[0.01]、補正後DID:-0.02ポイント、95%CI:-0.05~0.02、p=0.37)、低出生時体重(5.41%から5.36%[-0.05]vs.6.06%から6.18%[0.11]、-0.08ポイント、-0.20~0.04、p=0.20)、および超低出生時体重(0.76%から0.72%[-0.03]vs.0.88%から0.90%[0.02]、-0.03ポイント、-0.06~0.01、p=0.14)にも有意差はみられなかった。 一方、白人新生児に比べ黒人新生児で不良であった4つのアウトカムはいずれも、メディケイド拡大未導入州よりも導入州において、その差が有意に小さくなった(早産:負の補正後DDD係数:-0.43ポイント、95%CI:-0.84~-0.02、p=0.05、超早産:-0.14、-0.26~-0.02、p=0.03、低出生時体重:-0.53、-0.96~-0.10、p=0.02、超低出生時体重:-0.13、-0.25~-0.01、p=0.04)。ヒスパニック系におけるアウトカムの相対的な差には、有意な変化はみられなかった。 著者は、「導入州における、黒人新生児の低出生時体重および早産の、白人新生児との相対的な差の縮小は、黒人の乳児死亡率の大幅な低下の説明となる可能性がある」としている。

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内容充実!『がん免疫療法ガイドライン』の第2版が発刊

 2019年3月29日、日本臨床腫瘍学会が編集した『がん免疫療法ガイドライン第2版』が発刊。2016年に初版が発行されてから2年。非常にスピーディな改定が行われた。今回の改定では、この間に明らかとなった各疾患での治療エビデンスや副作用管理などが集約化された。解説内が細分化され読みやすく 本ガイドラインの構成についての大幅なリニューアルはないが、各項の解説が「発症の頻度」、「臨床症状と診断」、「治療方針」に細分化されたことで、実臨床に役立てやすくなっている。 免疫チェックポイント療法の副作用については、“心筋炎を含む心血管障害”が追加。また、これまで甲状腺や副腎などの副作用は、 機能障害として大きなくくりで記載されていたが、それぞれ甲状腺機能低下症、副腎皮質機能低下症へと記述が変更されている。これに伴い、「発症の頻度」に市販後調査の報告が追加され、副作用出現時の管理方法などが充実した。同様に記述が変更した下垂体機能低下症の項には、CTCAE Grade評価の追加。これまで投与中止となっていた重症例は、Grade3、4に区分され、投与可否についても“投与休止”へと変更されている。このように、細かい変更点があるため、第2版の副作用管理について熟読されることをお薦めする。 各がん種別エビデンスについては、初版発刊時には推奨される免疫療法がなかった「胃がん」「大腸がん」「小児腫瘍」などへの推奨が加わった。肺がんは、悪性胸膜中皮腫の記載が盛り込まれたことから、「胸部悪性腫瘍」の項に収められた。そのほか、「高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-H)またはミスマッチ修復機構の欠損(dMMR)を有する切除不能・転移性の固形癌」の章が追加されている。 ガイドライン作成委員長の中西 洋一氏(九州大学大学院胸部疾患研究施設教授)は、本ガイドラインの冒頭で、「非がん領域の専門家の力も借り、徐々に集積してきた知見も織り込んで、しっかりとした内容に仕上がっている」と述べている。

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エーラス・ダンロス症候群〔EDS:Ehlers-Danlos syndrome〕

1 疾患概要■ 概念・定義エーラス・ダンロス症候群(Ehlers-Danlos syndrome:EDS)は、皮膚・関節の過伸展性、各種組織の脆弱性を特徴とする遺伝性結合組織疾患の総称である。■ 疫学EDS全体としての頻度は1/5,000人程度と推定されている。古典型EDSでは1/2万人、関節過可動型EDSでは1/5,000~2万人、血管型EDSでは1/5~25万人、後側弯型EDSでは1/10万人とされる。それ以外の病型ではさらに頻度は低くまれとなる。詳しい病型は後述する。■ 病因コラーゲン分子、もしくは修飾酵素の遺伝子変異などにより発症する。古典型EDSはV型コラーゲン遺伝子変異、血管型EDSはIII型コラーゲン遺伝子変異によるdominant negative効果またはハプロ不全に基づき発症する。筋拘縮型EDSでは、デルマタン4-0-硫酸基転移酵素-1またはデルマタン硫酸エピメラ-ゼの欠損に基づき、代表的なデルマタン硫酸(DS)含有プロテオグリカンであるデコリンのグリコサミノグリカン鎖の組成が変化し(DSの消失、コンドロイチン硫酸への置換)、デコリンが媒介するコラーゲン細線維のassembly不全を来すことによって進行性の結合組織脆弱性を生じる。関節過可動型EDSでは、いまだ原因遺伝子は同定されていない。■ 症状EDSの各病型の臨床症状は、後述する表2の診断基準のとおりである。血管型EDSでは、薄く透けて見える皮膚、易出血性、特徴的な顔貌、動脈・腸管・子宮の脆弱性を特徴とする。血管破裂・解離、腸管破裂、臓器破裂は70%の成人例における初発症状となる(平均年齢23歳)。新生児期には、内反足、先天性股関節脱臼を、小児期には鼠径ヘルニア、気胸、反復性関節脱臼・亜脱臼を合併しうる。妊婦では分娩前後の動脈・子宮破裂により、死亡する危険性がある(~12%)。古典型EDSでは、滑らかでベルベット様の皮膚、過伸展性、脆弱性が目立ち、創傷治癒が遅れ瘢痕が薄く伸展する(萎縮性瘢痕:シガレットペーパー様と称される)。また、縫合部位は離開しやすい。肩、膝蓋骨、指、股、橈骨、鎖骨などが容易に脱臼するが、自然整復または自力で整復できることが多い。運動発達遅延を伴う筋緊張低下、易疲労性、筋攣縮、易出血性がみられることがある。妊婦は前期破水・早産(罹患胎児の場合)、会陰裂傷、分娩後の子宮・膀胱脱を生じうる。関節過可動型EDSでは、皮膚の過伸展性は正常もしくは軽度であるが、関節過伸展性が顕著であり、脱臼・亜脱臼の頻度も高い。変形性関節症もよくみられる。関節痛を含めた慢性疼痛が深刻であり、身体的・精神的な障害となりうる。しばしば胃炎、胃食道逆流、過敏性腸症候群といった消化器合併症を呈する。筋拘縮型EDSでは、先天性多発関節拘縮(内転母指、内反足)、顔貌上の特徴、内臓や眼の先天異常など先天異常関連症状、そして、皮膚の脆弱性、関節の易脱臼性、足・脊椎の変形、巨大皮下血腫、大腸憩室など進行性の結合組織疾患脆弱性関連症状を呈する。■ 分類1998年に発表された国際命名法により、6つの主病型に分類されてきたが,近年新たな病型がその生化学的・遺伝学的基盤とともに報告されており、2017年に新たな国際分類が定められ13の病型に分類された(表1)。表1 2017年に発表された新たなEDSの国際分類画像を拡大する■ 予後予後は各病型によりさまざまである。血管型EDSでは生涯を通じて易出血性を呈する。20歳までに25%の症例が、40歳までに80%の症例が深刻な合併症を発症し、死亡年齢の中央値は48歳とされる。とくに誘因もなく突然発症し、突然死、脳卒中、急性腹症、ショックといった形で現れることも多い。2 診断 (検査・鑑別診断も含む)診断では、表2に示したEDSの各病型の診断基準を参照されたい。関節過可動型EDSを除きいずれの病型でも、最終診断には分子遺伝学的検査が必須となってくる。関節過可動性の評価としては、Beightonの基準を用いる。(1)小指の他動的背屈>90°(片側1点)、(2)母指が他動的に前腕につく(片側1点)、(3)肘の過伸展>10°(片側1点)、(4)膝の過伸展>10°(片側1点)、(5)前屈で手掌が床につく(1点)(計9点中5点以上で関節過可動性ありと判断)。表2 EDS各病型の診断基準画像を拡大する画像を拡大する画像を拡大する画像を拡大する画像を拡大する画像を拡大する3 治療 (治験中・研究中のものも含む)各病型に共通している診療のポイントは、医療者(関係各科、救急)と患者・家族が疾患についてあらゆる情報を共有し、起こりうる合併症の早期発見・早期治療を行うことである。病型にもよるが皮膚裂傷や関節過伸展性・脆弱性に対しては、激しい運動を控えサポーターなどで保護を行う。関節過可動型EDSでは、関節保護の理学療法、補装具の使用、鎮痛薬投与なども必要であり、重症患者では身体障害や難治性疼痛への負担に配慮した心理カウンセリング、抗うつ薬の投与などの対応が必要な時もある。血管型EDSでは動脈合併症予防のためセリプロロール(商品名:セレクトール)投与を考慮する。急性の動脈病変(瘤、解離)が生じた場合、可能な限り保存的に対処するが、病状が進行する場合は、血管内治療を考慮する。手術を行う場合は、血管および組織脆弱性を考慮し、細心の注意が必要になる。患者の妊娠はハイリスクであり、カップルに対し十分な情報提供を行ったうえで、心臓血管外科のバックアップができる施設において、陣痛開始前のコントロールされた分娩(おそらくは帝王切開のほうが安全)を行う。古典型EDSの裂傷の予防対策として、小児で皮膚裂傷を予防するためには、前頭部、膝、頸部を保護する。縫合に際しては、張力をかけない、できれば2層で縫合するなど十分注意を払う。さらに瘢痕を広げないよう、抜糸までの期間を通常の2倍程度に延ばす、テープで補強するなどの工夫が必要となる。また、遺伝カウンセリングについてふれると、これは「臨床遺伝専門医を中心に認定遺伝カウンセラー、担当医、看護・心理職種が協力して、患者自身または家族の遺伝に関する問題を抱える患者を対象に、臨床情報の収集に基づき正確な診断と発症・再発リスク評価を行い、わかりやすく遺伝に関する状況の整理と疾患に関する情報提供を行うこと、同時に患者が遺伝に関連したさまざまな負担に、その人らしく向き合い、現実的な意思決定を行っていけるような継続的な心理社会的支援を行うことを含んだ診療行為」とされる。EDSの病型は常染色体優性遺伝が多く、この場合、本症と診断されることは、患者自身が難治性疾患であることに加え、次世代が罹患する確率が50%であることを示すものである。また、稀少病型の多くは常染色体劣性遺伝であり、発症者の同胞への再発率は25%とされる。診断の時点、家族計画の相談が出た時点など診療の局面で、遺伝子医療部門への紹介を考慮したい。4 今後の展望次世代シークエンスを活用した、網羅的な遺伝学的検査の運用が始まっている。現在、唯一原因遺伝子が同定されていない関節過可動型EDSの原因遺伝子同定に向けた研究が進行中である。5 主たる診療科小児科、皮膚科、整形外科、循環器内科、心臓血管外科、消化器内科、消化器外科、眼科、耳鼻咽喉科、泌尿器科、リハビリテーション科、麻酔科(ペインクリニック)、リウマチ科、救急科、遺伝子医療部門など関与する診療科は多岐にわたる。各科との連携が重要である。6 参考になるサイト(公的助成情報、患者会情報など)診療、研究に関する情報難病情報センター エーラス・ダンロス症候群(一般利用者向けと医療従事者向けのまとまった情報)小児慢性特定疾病情報センター エーラス・ダンロス(Ehlers-Danlos)症候群(一般利用者向けと医療従事者向けのまとまった情報)Gene Reviews(医療従事者向けの研究情報:英文のみ)Gene Review Japan(医療従事者向けの研究情報。血管型、古典型、関節可動型について詳細説明あり)患者会情報日本エーラスダンロス症候群協会(友の会)(患者とその家族および支援者の会)公開履歴初回2019年5月14日

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小児双極性障害の最新疫学研究~メタ解析

 小児双極性障害に関連する研究は、過去7年間で増加している。米国・ザッカーヒルサイド病院のAnna Van. Meter氏らは、2011年の小児双極性障害の有病率についてのメタ解析をアップデートし、有病率に影響を及ぼす因子について検討を行った。The Journal of Clinical Psychiatry誌2019年4月2日号の報告。 2018年、PubMedおよびPsycINFOより、英語で出版された論文を用いて文献レビューを行った。選定基準は、青少年の疫学サンプル、双極性スペクトラム障害を有する青少年の数、21歳以上と分類された青少年の有病率(両方を含む場合)とした。検索された2,400件中44件を評価し、8件を解析対象とした。各双極性障害サブタイプの有病率は、報告に沿って記録し、仮説モデレーター(研究の特徴や環境要因など)もコーディングした。 主な結果は以下のとおり。・8件の追加試験より、合計サンプル数19件が得られ、サンプルサイズは、5万6,103例(双極性障害患者1,383例)で3倍となった。・米国での研究が7件、南アメリカ、中央アメリカ、ヨーロッパでの研究が12件であった。・双極性スペクトラム障害の加重有病率は、3.9%(95%CI:2.6~5.8%)であった。・研究間での有意な不均一性が認められた(Q=759.82、df=32、p<0.0005)。・双極I型障害のプール率は0.6%(95%CI:0.3~1.2%)であり、これらにおいても不均一性が認められた(Q=154.27、df=13、p<0.0001)。・双極性スペクトラム障害有病率の高さの予測因子は、広義の双極性障害基準の使用(p<0.0001)、最少年齢(p=0.005)、生涯有病率(p=0.002)であった。・より新しい研究において、有病率の低さとの関連が認められた(p<0.0001)。 著者らは「最新のメタ解析では、米国の双極性スペクトラム障害有病率は、他の西欧諸国と比較し高くはなく、経時的な増加も認められないことが確認された。標準的でない診断基準は、全スペクトラムを除外した小児双極性障害の狭義の定義に焦点を当てた場合と同様に、さまざまな有病率を示すことにつながる。小児双極性障害の有病率に関する問題を解決するためには、検証済みの基準を一貫して適用することが求められる。非西欧諸国での研究は、国際的な有病率と危険因子を理解するうえで必要である」としている。■関連記事若年双極性障害への治療効果を高めるには小児・思春期の双極性障害に対する非定型抗精神病薬vs気分安定薬小児および青年期の重度な精神疾患発症率と薬理学的治療

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蠕虫感染症治療のベース、学校集団vs.地域集団/Lancet

 英国・ロンドン大学衛生熱帯医学大学院のRachel L. Pullan氏らは、土壌伝播蠕虫感染症に対する、学校集団を対象とした駆虫プログラムの代わりとなる集団治療の有効性を評価したクラスター無作為化比較試験を実施した。その結果、地域社会全体を対象に行った年1回の治療が、学校集団を対象とした同じく年1回の治療と比較して、鉤虫症の罹患率および感染強度の低下に有効であることが明らかにされた。検討では、年2回の介入も検討され、付加的利点はほとんど認められなかったことも判明した。学校集団を対象とした駆虫プログラムは、小児の土壌伝播蠕虫感染症の罹患率を低下させうるが、より広い地域社会への伝播は阻止できていなかった。今回の結果について著者は、「介入の範囲および効果の点で、地域社会全体への治療が非常に公正であることが示された」と述べている。Lancet誌オンライン版2019年4月18日号掲載の報告。学校集団(2~14歳)vs.地域集団(全年齢)、アルベンダゾール投与を比較 研究グループは、2015年3月18日~2017年5月17日の期間で、ケニア・クワレ地区(15万世帯)の120地域単位を対象に、アルベンダゾールによる治療を、2~14歳の学校集団で年1回実施する群、地域単位で全年齢を対象に年1回実施する群または年2回実施する群に1対1対1の割合で無作為に割り付けた。 主要評価項目は、反復横断調査で評価した12ヵ月および24ヵ月時点の鉤虫症の罹患率であり、副次評価項目は、回虫および鞭虫の罹患率、各土壌伝播蠕虫感染症の感染強度ならびに治療の範囲と費用とし、intention-to-treat解析で評価した。地域集団の治療で鉤虫症罹患率が41~54%の低下 24ヵ月後、鉤虫症の罹患率は年1回学校集団治療群で18.6%(95%信頼区間[CI]:13.9~23.2)から13.8%(95%CI:10.5~17.0)に、年1回地域単位治療群で17.9%(95%CI:13.7~22.1)から8.0%(95%CI:6.0~10.1)に、年2回地域単位治療群で20.6%(95%CI:15.8~25.5)から6.2%(95%CI:4.9~7.5)に変化した。 年1回学校集団治療群と比較した、年1回地域単位治療群のリスク比は0.59(95%CI:0.42~0.83、p<0.001)、年2回地域単位治療群は同0.46(95%CI:0.33~0.63、p<0.001)であった。 リスクの低下は、12ヵ月の時点でも確認されたが24ヵ月の時点よりも少なかった。24ヵ月後のリスク比は、人口統計学的および社会経済的なサブグループ間で差異はなかった。アルベンダゾールに関連した有害事象の報告はなかった。

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BZP系薬剤抵抗性の小児けいれんてんかん重積、2次治療は?/Lancet

 ベンゾジアゼピン系薬剤抵抗性のけいれん性てんかん重積状態の小児における第2選択薬について、レベチラセタムはフェニトインに対し優越性は示されなかった。ニュージーランド・Starship Children's HospitalのStuart R. Dalziel氏らによる233例を対象とした非盲検多施設共同無作為化比較試験「ConSEPT」の結果で、Lancet誌オンライン版2019年4月17日号で発表した。本症の小児における第2選択薬は、フェニトインが現行では標準薬とされているが、効果があるのは60%に過ぎず、副作用が多く認められるという。レベチラセタムは新しい抗けいれん薬で、急速投与が可能であり、潜在的により有効であること、副作用プロファイルへの許容もより大きいことが示唆されている。レベチラセタムvs.フェニトイン、てんかん発作臨床的消失率を比較 ConSEPTは、レベチラセタムまたはフェニトインのいずれが、ベンゾジアゼピン系薬剤抵抗性のけいれん性てんかん重積状態の小児における第2選択薬として優れているかを明らかにすることを目的とした試験。2015年3月19日~2017年11月29日にかけて、オーストラリアとニュージーランドの13ヵ所の救急救命部門(ER)を通じて、けいれん性てんかん重積状態で、ベンゾジアゼピン系薬による1次治療で効果が得られなかった、生後3ヵ月~16歳の患者を対象に行われた。 研究グループは被験者を5歳以下と5歳超に層別化し、無作為に2群に分け、一方にはフェニトイン(20mg/kg、20分で静脈または骨髄内輸液)を、もう一方にはレベチラセタム(40mg/kg、5分で静脈または骨髄内輸液)を投与した。 主要アウトカムは、試験薬投与終了5分後のてんかん発作の臨床的消失で、intention-to-treat解析で評価した。投与終了5分後のてんかん発作の臨床的消失率、50~60%で同等 試験期間中に639例のけいれん性てんかん重積状態の小児がERを受診していた。そのうち127例は見逃され、278例は適格基準を満たしていなかった。また、1例は保護者の同意を得られず、ITT集団には残る233例(フェニトイン群114例、レベチラセタム群119例)が含まれた。 試験薬投与終了5分後にてんかん発作の臨床的消失が認められたのは、フェニトイン群60%(68例)、レベチラセタム群50%(60例)であった(リスク差:-9.2%、95%信頼区間[CI]:-21.9~3.5、p=0.16)。 フェニトイン群の1例が27日時点で出血性脳炎のため死亡したが、試験薬との関連はないと判断された。そのほかの重篤な有害事象は認められなかった。

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小児けいれん重積2次治療、レベチラセタムvs.フェニトイン/Lancet

 小児のけいれん性てんかん重積状態の2次治療において、レベチラセタムの静脈内投与はフェニトインに比べ、てんかん重積状態の抑制に要する時間が短いものの、有意な差はなかったとの研究結果が、英国Bristol Royal Hospital for ChildrenのMark D. Lyttle氏らが実施したEcLiPSE試験で示された。研究の詳細はLancet誌オンライン版2019年4月17日号に掲載された。英国では、小児における本症の2次治療では、抗けいれん薬フェニトインの静脈内投与が推奨されている。一方、レベチラセタムは、本症に有効であり、より安全性が高い選択肢となる可能性を示唆するエビデンスがあるという。2剤を直接比較する英国30施設の無作為化試験 本研究は、英国の30ヵ所の2次または3次医療施設の救急診療部で行われた非盲検無作為化臨床試験である(英国国立衛生研究所[NIHR]医療技術評価プログラムの助成による)。 対象は、年齢6ヵ月~18歳で、2次治療を要するけいれん性てんかん重積状態(全般性強直間代性、全般性間代性、焦点性間代性)の患児であった。 被験者は、レベチラセタム(40mg/kg、5分で静脈内投与)またはフェニトイン(20mg/kg、最短で20分をかけて静脈内投与)の投与を受ける群に無作為に割り付けられた。引き続き、Advanced Paediatric Life Support(APLS)アルゴリズムに基づき、けいれん性てんかん重積状態の治療が行われた。 主要アウトカムは、無作為化からけいれん性てんかん重積状態の抑制までの時間とした。無作為化後に2次治療が不要となった患児や、同意が得られなかった患児を除く、修正intention-to-treat集団について解析が行われた。抑制までの時間:35分vs.45分、適切な選択肢となる可能性も 2015年7月~2018年4月の期間に実際に治療を受けた286例が解析に含まれた。レベチラセタム群が152例(年齢中央値2.7歳[範囲:0.6~16.1]、女児51%)、フェニトイン群は134例(2.7歳[0.6~17.9]、46%)であった。レベチラセタム群の3例がフェニトインの投与を受けた。 けいれん性てんかん重積状態は、レベチラセタム群が106例(70%)、フェニトイン群は86例(64%)で終息した。無作為化からけいれん性てんかん重積状態の抑制までの時間は、それぞれ35分(IQR:20~評価不能)および45分(24~評価不能)であり、両群に有意な差は認めなかった(ハザード比[HR]:1.20、95%信頼区間[CI]:0.91~1.60、p=0.20)。 追加的な抗けいれん薬の必要性(レベチラセタム群37.5% vs.フェニトイン群37.3%)、継続する発作を終息させるための迅速導入気管挿管(30.0% vs.35.1%)、高度治療室や小児集中治療室への入室(63.8% vs.53.7%)にも、両群に有意差はなかった。 有害事象は、レベチラセタム群では16例に20件、フェニトイン群では18例に23件認められた。レベチラセタム投与後にフェニトインの投与を受けた1例が、いずれの薬剤とも関連のない劇症脳浮腫の結果として死亡した。また、フェニトイン群の1例で、試験薬関連の2件の重篤な有害反応がみられた。 著者は、「レベチラセタムは、フェニトインに対して有意な優越性はなかったが、これまでに報告された安全性プロファイルや相対的に簡便な投与法を考慮すると、小児における本症の2次治療では、第1選択の抗けいれん薬として適切な選択肢となる可能性がある」としている。

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CAR-T療法が臨床へ、まずは2~3施設でスタート

 CAR-T療法が、白血病や悪性リンパ腫に対する治療として実臨床で使用される日が近づいてきた。2019年3月、キメラ抗原受容体T(CAR-T)細胞療法として国内で初めて、チサゲンレクルユーセル(商品名:キムリア)が製造販売承認を取得した。これを受けて4月18日、都内でメディアセミナー(主催:ノバルティス ファーマ)が開催された。 セミナーでは、豊嶋 崇徳氏(北海道大学大学院医学研究院血液内科 教授)、平松 英文氏(京都大学医学部附属病院小児科 講師)が登壇。CAR-T療法(キムリア)の適応症である再発・難治性のCD19陽性のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、B細胞性急性リンパ芽球性白血病(B-ALL)について、それぞれ実臨床での展望を示した。CAR-T細胞の製造と、実際のCAR-T療法の流れとは CAR-T療法の実施には、まずはじめに患者の末梢血から白血球が採取される。これは成分献血装置を用いた白血球アフェレーシスによって1~2時間かけて、T細胞を含む白血球成分が採取される。凍結保存処理後、米国の製造施設に輸送される。 製造過程では、T細胞の遺伝子改変→細胞増殖→品質チェックというプロセスを経て、病院に製造されたCAR-T細胞(キムリア)が届けられる(最短で5~6週間程度)。患者には、体内のリンパ球を減らしてCAR-T細胞を増殖しやすくするために、リンパ球除去化学療法と呼ばれる前治療が施され(3~4日間)、その後、キムリアが点滴により輸注される(単回投与)。輸注後は通常1~2ヵ月の入院を経て、その後は外来で経過観察が行われる。CAR-T療法(キムリア)のDLBCLへの有効性を確認、ただし慎重な適応判断が必要 DLBCLは悪性リンパ腫の中で最も頻度が高く、約30~40%を占める。本邦における総患者数は約2万1,000人。あらゆる年齢で発症するが、とくに高齢になるにつれ増加する。ただし、小児では他のがんの発症が少ないため高い割合を示す。 標準治療としてR-CHOP(リツキシマブ、シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン、プレドニゾン)療法が確立されている。しかし、約50%の患者では無効か、再発する。これらの患者の次なる治療法は自家造血幹細胞移植だが、適応があるのはその半数以下で、さらに奏効した患者でも再発がありうる。 こうした再発・難治性DLBCL患者に対するこれまでの救援化学療法の生存期間中央値は、6.3ヵ月1)。対するCAR-T療法であるキムリアの生存期間中央値は、日本人を含む第II相JULIET試験の結果12ヵ月で、奏効率は52%(うち完全奏効:40%)であった2)。 豊嶋氏はこの結果について、「12ヵ月時点の生存率という観点でみると、25%→50%に改善したという結果。すべての患者さんにとって“夢の治療法”とはいえないだろう。奏効する場合は1回の治療で効果が得られ、QOLも高い可能性がある。しかし、状態や進行速度によって、そもそもこの治療に進める患者さんは限られる。さらに製造の待ち時間、製造不良のリスクもある」として、患者やその家族に過度の期待を持たせることに対しては強い懸念を示した。 臨床試験で多く発現したCAR-T療法(キムリア)の有害事象は、サイトカイン放出症候群(58%で発現、中等症以上は22%)、脳症(21%で発現、中等症以上は12%)など。低ガンマグロブリン血症に伴う免疫グロブリン補充療法は30%で実施された。有害事象による死亡事例はなかったが、「身体に対する治療負担の重さという観点でいえば、自家ではなく、同種造血幹細胞移植と近い。実臨床ではかなり慎重な有害事象のコントロールが必要になるだろう」と述べた。CAR-T療法(キムリア)はB-ALLでも奏効例では高い効果、しかし輸注に至らない例も 本邦におけるALLの総患者数は約5,000人。診断時の年齢中央値は15歳で、好発年齢は2~3歳。そして小児ALLの8割以上がB細胞性(B-ALL)と報告されている。1次治療は寛解導入療法・地固め療法・維持療法からなる多剤併用療法である。80~90%が2~3年にわたるこの強力な1次治療によって完全寛解に到達するが、小児患者の約20%で再発する。再発・難治患者の生存可能性は、小児で16~30%に留まる。 平松氏は、承認の根拠となった第II相ELIANA試験3)の日本人成績について詳細を紹介した。日本人患者は、8例(5~24歳、前治療歴3~7回)が登録された。うち、製品不適格(製造されたが、うまく増殖しなかった)1例、製造を待機するうちに原病が悪化した1例を除く6例に、実際にCAR-T療法のキムリアが投与された。 結果は、3例で完全寛解、1例で血球数回復が不十分な完全寛解が得られた。他2例では効果なしであった。同氏は、「寛解が得られた4例ではすべて微小残存病変も陰性。これは非常に高い効果」と話した。 一方で、6例中5例が重症サイトカイン放出症候群を発症。集中治療室での濃厚な治療が必要となった。「全例が治療に反応しコントロールできたが、院内連携を強化し、新たな有害事象の発現を関連部門の医師が迅速に共有する必要がある」とした。CAR-T療法(キムリア)はまず国内2~3施設で開始、ピーク時で年間250人の患者を想定 最後に登壇したノバルティスファーマ オンコロジージャパン プレジデントのブライアン グラッツデン氏は、発売後の見通しについて説明。CAR-T療法のキムリアによる治療を行う医療機関は、細胞採取の品質確保や副作用管理について同社がトレーニングを実施し、認定した施設に限定するとした。発売初期、国内では2~3施設を予定しており、ピーク時の患者数はCAR-T細胞の製造におけるキャパシティもあり年間250人を想定しているという。また、薬価はまだ決定されていないが、米国で導入された「成功報酬型」の支払い方式は日本では採用されない見通しであることも示された。

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女子短大生における睡眠の質とスマートフォン依存

 スマートフォンの使用は一般的となり、青少年の睡眠の質に影響を及ぼしている。思春期の女性では、睡眠の質に関連する問題が増大する傾向にある。台湾・Changhua Christian Children HospitalのPo-Yu Wang氏らは、これまで研究されていなかった、女子短大生における睡眠の質とスマートフォン依存および健康関連行動との関連を調査し、睡眠の質に影響を及ぼす予測因子を特定するため検討を行った。PLOS ONE誌2019年4月3日号の報告。 本横断的研究では、台湾南部の短大生409例を対象に、構造化されたアンケートを用いて、データ収集を行った。アンケートは、基本的な人口統計データ、ピッツバーグ睡眠質問票、スマートフォン依存の評価、健康増進ライフスタイルプロフィール(HPLP)で構成した。睡眠の質とスマートフォン依存またはHPLPとの関連性は、ロジスティック回帰分析を用いて調査した。 主な結果は以下のとおり。・睡眠の質は、スマートフォン依存度、HPLPの総スコア、HPLPの4つのサブスコア(栄養行動、自己実現、対人支援、ストレス管理行動)と有意な関連が認められた。・スマートフォン依存度が低いほど、睡眠の質は良好であった。・さらに、スマートフォン依存度とHPLP総スコアは、睡眠の質の重要な予測因子であった。 著者らは「スマートフォン依存は、女子短大生の睡眠の質に影響を及ぼしている。健康関連行動(栄養行動、自己実現、対人支援、ストレス管理行動)の改善で、睡眠の質の改善も促進できる」としている。■関連記事日本人学生のスマートフォン使用とうつ病リスク女子学生の摂食障害への有効な対処法日本語版スマートフォン中毒尺度の有用性

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自閉スペクトラム症におけるADHD症状とインターネット依存

 いくつかの研究報告によると、自閉スペクトラム症(ASD)患者では、インターネット依存(internet addiction:IA)がより多く認められるという。しかし、IAを伴う青年期のASD患者の特徴は、よくわかっていない。愛媛大学・河邉 憲太郎氏らは、青年期ASDにおけるIAの有病率を調査し、IA群と非IA群の特徴を比較した。Research in Developmental Disabilities誌オンライン版2019年3月13日号の報告。ADHD症状がインターネット依存と強く関連 対象は、愛媛大学医学部附属病院および愛媛県立子ども療育センターの外来ASD患者55例(10~19歳)。患者およびその両親に対し、Youngのインターネット依存度テスト(IAT)、子どもの強さと困難さアンケート(SDQ)、自閉症スペクトラム指数(AQ)、ADHD Rating Scale-IV(ADHD-RS)を含む質問を行った。 主な結果は以下のとおり。・総IATスコアに基づき、55例中25例がインターネット依存を有していた。・インターネット依存群は、非依存群と比較し、SDQおよびADHD-RSにおけるADHD症状の高スコアが認められたが、AQおよび知能指数においては有意な差が認められなかった。・インターネット依存群は、非依存群と比較し、携帯ゲームの使用頻度が高かった。 著者らは「青年期ASDでは、ADHD症状がインターネット依存と強く関連していた。ADHD症状を有する青年期ASD患者では、インターネット依存に対する、より強固な予防と介入が必要である」としている。

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