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遅発性ジスキネジア治療に期待される薬剤は

 遅発性ジスキネジア(TD)は、ドパミン受容体アンタゴニストによる抗精神病薬治療を受けている患者で起こりうる。TDは、その有病率と患者の生活への悪影響にもかかわらず、確立された治療法がなく、薬理学的治療の比較対照試験によるエビデンスも限られている。米国・ペンシルベニア大学のStanley N. Caroff氏らは、TDまたは薬物誘発性運動障害の治療に関する文献レビューを行った。Expert review of neurotherapeutics誌オンライン版2017年7月31日号の報告。 2007~16年に発表されたTDに関する英語論文を、PubMedから“tardive dyskinesia”(TD)もしくは“drug-induced movement disorder”(薬物誘発性運動障害)および“treatment”の語句で検索した。選択したのはTD治療のための薬理学的作用を評価した研究で、合計26件(メタ解析:5件、RCT:12件、オープンラベル:9件)をレビューした。 専門家の主な解説は以下のとおり。・TDの治療には段階的なアプローチが必要である。・TD治療前に、抗精神病薬の最適化を検討すべきである。・いくつかの最近の研究データからは、抗精神病薬の切り替え、またはアマンタジン、レベチラセタム、piracetam、ゾニサミド、プロプラノール、ビタミンB6、特定の規制されていない漢方薬の使用でTD改善の可能性が示されているが、これらの改善意義は不明であり、RCTによるさらなる検討が必要である。・また、新規の小胞モノアミントランスポーター2阻害薬の第III相試験による最近のエビデンスでは、TD症状の重症度に対する有意な効果が認められ、これらの薬剤が、今後のTD治療を変える可能性があることを示唆している。■関連記事遅発性ジスキネジアへの対処に新たな知見遅発性ジスキネジアが発現するD2受容体占有率は:慶應義塾大学統合失調症のEPS発現にカルバマゼピン処方が関連

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精神疾患患者の死亡率は減少しているのか

 双極性障害や統合失調症は、一般集団と比較して死亡率の増加と関連している。国際的には、この死亡率を減少させることに重点が置かれている。英国・ロンドン大学のJoseph F. Hayes氏らは、双極性障害および統合失調症患者と一般集団の死亡率の差が減少したかを調査した。The British journal of psychiatry誌オンライン版2017年7月6日号の報告。 本研究は、2000~14年のプライマリケア健康医療電子記録を用いて、双極性障害または統合失調症と診断されたすべての患者と一般集団を比較したコホート研究。主要アウトカムは、全死因死亡率とした。 主な結果は以下のとおり。・双極性障害患者(調整HR:1.79、95%CI:1.67~1.88)および統合失調症患者(調整HR:2.08、95%CI:1.98~2.19)の死亡率は、上昇していた。・双極性障害患者の調整HRは、2006年から14年にかけて0.14/年(95%CI:0.10~0.19)増加した。・統合失調症患者の調整HRは、2004年から10年にかけて0.11/年(95%CI:0.04~0.17)と徐々に増加し、2010年以降0.34/年(95%CI:0.18~0.49)と急速に増加した。 著者らは「双極性障害および統合失調症患者と一般集団の死亡率の差は、拡大している」としている。■関連記事抗精神病薬使用は長期死亡リスクに悪影響なのか統合失調症患者の突然死、その主な原因はうつ病の薬物治療、死亡リスクの高い薬剤は

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早期改善が最も期待できる抗うつ薬は

 抗うつ薬治療の最初の2週間でうつ症状を早期に改善することは、うつ病患者のその後の良好な治療アウトカムを予測するレジリエンスシグナルであるといわれている。しかし、早期改善の予測値は研究間で異なっており、異なる抗うつ薬の使用が影響している可能性がある。ドイツ・ヨハネス・グーテンベルク大学マインツのStefanie Wagner氏らは、うつ病患者における将来の治療反応や寛解に対する早期改善の予測値を評価し、早期改善の可能性が最も高い抗うつ薬を特定するため検討を行った。Journal of psychiatric research誌オンライン版2017年7月4日号の報告。 うつ病患者に対する早期改善効果について、抗うつ薬とプラセボまたは他の抗うつ薬との単独療法を比較したランダム化比較試験17件より、成人うつ病患者1万4,779例を抽出した。治療2週間後に20%/25%超の症状改善を早期改善と定義した。 主な結果は以下のとおり。・早期改善は、抗うつ薬群で62%(範囲:35~85%)、プラセボ群で47%(範囲:21~69%)であった。・早期改善は、高感度(85%、95%CI:84.3~85.7)および低~中等度の特異性(54%、95%CI:53.1~54.9)で、治療5~12週間後の治療反応および寛解を予測した。・早期改善患者は、非改善者と比較し、エンドポイントにおける治療反応率が8.37倍(6.97~10.05)高く、寛解率は6.38倍(5.07~8.02)高かった。・早期改善率が最も高かった薬剤は、ミルタザピンおよび三環系抗うつ薬であった。 著者らは「本知見は、抗うつ薬治療の初期段階における治療決定に重要である。早期治療決定の有効性を検討する試験をさらに行うべきである」としている。■関連記事うつ病の治療抵抗性と寛解を予測する因子とはうつ病の寛解率、職業で差があるかうつ病の薬物治療、死亡リスクの高い薬剤は

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抗精神病薬に関する知識は治療効果に影響するか:慶應義塾大

 統合失調症患者における、処方された抗精神病薬の知識について、データは非常に限られている。また、処方された抗精神病薬に関する患者の知識が、服薬アドヒアランスに及ぼす影響についてはよくわかっていない。慶應義塾大学の長井 信弘氏らは、これらの関連について検討を行った。Pharmacopsychiatry誌オンライン版2017年7月4日号の報告。 対象は、統合失調症(ICD-10)と診断された日本人外来患者81例。本研究のために開発した複数選択アンケートより、治療効果、種類および関連する神経伝達物質の観点から、患者に処方された主要な抗精神病薬に関する知識を評価した。各カテゴリにおいて、正確に回答した患者とそうでなかった患者の薬剤所有率(Medication Possession Ratios:MPR)を比較した。 主な結果は以下のとおり。・正確に回答した患者の割合は、抗精神病薬の効果30.9%、抗精神病薬の種類30.9%、関連する神経伝達物質7.4%と低かった。・正確に回答した患者とそうでなかった患者のMPRに差は認められなかった。 著者らは「この予備的結果から、抗精神病薬に関する患者の知識不足が示唆された。さらに、統合失調症患者において、処方された抗精神病薬に関する知識は、実際の服薬アドヒアランスに直接的に影響しない可能性を示唆している」としている。■関連記事統合失調症、服薬アドヒアランス研究の課題とは抗精神病薬の種類や剤形はアドヒアランスに影響するのかうつ病の再発を予測する3つの残存症状:慶應義塾大

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抗うつ薬投与下での運転、その安全性は

 ドイツ・ルートヴィヒマクシミリアン大学のAlexander Brunnauer氏らは、抗うつ薬の自動車運転パフォーマンスへの影響に関する実験的および臨床的研究をレビューした。Pharmacopsychiatry誌オンライン版2017年7月17日号の報告。 PubMedデータベースより、1980~2016年に発表された研究をシステマティックに検索を行った。 主な結果は以下のとおり。・本レビューには、28研究が抽出されたが、抗うつ薬投与患者の自動車運転パフォーマンスを調査した研究は5件のみであった。・ミアンセリンを除く大部分の三環系、四環系抗うつ薬は、自動車運転パフォーマンスに重大な悪影響を及ぼし、亜慢性期後の使用で減弱した。・SSRIおよびベンラファキシンやミルナシプランなどのSNRIは、自動車運転パフォーマンスに影響を及ぼさなかった。・トラゾドンは、用量依存的に急性の影響を有すると考えられる。・ミルタザピンの急性期使用は、夜間投与を行った場合に影響が認められたが、低用量または反復投与後の場合、健常被験者においては認められなかった。・アルコールによる付加的効果は、鎮静系の抗うつ薬において最も顕著であった。・多くの患者において、自動車運転技術に対する新規抗うつ薬治療のメリットが認められると考えられる。 著者らは「自動車運転パフォーマンスに関して、どの抗うつ薬治療が患者にとって最も有用かという課題を解明するためには、より多くの患者による研究が必要である」としている。■関連記事自動車事故リスク、うつ病や抗うつ薬ではどうか睡眠薬使用は自動車事故を増加させているのか車両運転事故、とくに注意すべき薬剤は

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新生児薬物離脱症、オピオイド+向精神薬でリスク増/BMJ

 新生児の薬物離脱症について、オピオイドのみの子宮内曝露を受けた児に比べて、ベンゾジアゼピン系薬などの向精神薬の曝露も同時に受けた児では、リスクや重症度が増大する可能性が示唆された。なかでも、オピオイド+ガバペンチンの子宮内曝露群では、オピオイド単独曝露群に比べ、同発症リスクが約1.6倍増加した。米国・ブリガム&ウィメンズ病院のKrista F. Huybrechts氏らが、2000~10年のメディケイドデータを用いた分析抽出(Medicaid Analytic eXtract:MAX)コホート内コホート試験を行った結果で、BMJ誌2017年8月2日号で発表した。妊娠中のオピオイド処方と合わせた向精神薬の使用は一般的にみられるが、安全性に関するデータは不足している。出産時前後にオピオイド服用の妊婦20万人超を追跡 研究グループはMAXコホートから、出産前後にオピオイドの処方を受けていた妊婦20万1,275例とその生産児を抽出して観察試験を行った。 抗うつ薬、非定型抗精神病薬、ベンゾジアゼピン系薬、ガバペンチン、非ベンゾジアゼピン系催眠鎮静剤(Z薬)などの向精神薬が、出産時前後、オピオイドと同時期に妊婦に処方された場合と、オピオイドのみを処方された場合について、新生児薬物離脱症のリスクを比較した。新生児薬物離脱症リスク、抗精神病薬やZ薬併用では増加みられず 新生児薬物離脱症の絶対リスクは、オピオイド単独曝露群では1.0%だったのに対し、オピオイド+ガバペンチン曝露群の同リスクは11.4%だった。 オピオイド非単独曝露群において、新生児薬物離脱症の傾向スコアを補正した相対リスクは、抗うつ薬併用群が1.34(95%信頼区間[CI]:1.22~1.47)、ベンゾジアゼピン系薬併用群が1.49(同:1.35~1.63)、ガバペンチン併用群が1.61(同:1.26~2.06)、抗精神病薬併用群は1.20(同:0.95~1.51)、Z薬併用群は1.01(同:0.88~1.15)だった。 また、薬物離脱症状の程度もオピオイド単独曝露群と比べ、向精神薬同時曝露群は、より症状が重くなる傾向がみられた。

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双極性障害に対する抗うつ薬治療、その是非は

 双極性障害(BD)患者に対する抗うつ薬の長期使用の有効性および安全性は、依然として議論の余地が残っている。中国・the Second Xiangya Hospital of Central South UniversityのBangshan Liu氏らは、BD患者の長期抗うつ薬使用の有効性と安全性を調査したランダム化比較試験(RCT)のメタ解析を行った。Journal of affective disorders誌オンライン版2017年7月11日号の報告。 Pubmed、EMBASE、CENTRAL、PsycINFO、Clinicaltrials.govより、2016年8月までのピアレビュージャーナルに掲載された英語文献をシステマティックに検索した。追加論文は、最新ガイドライン、エキスパートコンセンサス、システマティックレビューから、手作業で検索した。適格としたのは、BD患者に対する4ヵ月以上の長期抗うつ薬治療の有効性と安全性を調査したRCTだった。本論文の著者のうち2人が、独立してデータ抽出を行った。新規抗うつ薬エピソードおよび新規躁/軽躁症状エピソードについては、リスク比(RR)、NNT、NNHを算出した。サブグループ分析は、治療レジメン(抗うつ薬単独療法または気分安定薬併用療法)、抗うつ薬の種類、資金提供、双極性サブタイプ、治療期間に基づき行われた。 主な結果は以下のとおり。・11件の研究よりBD患者692例が抽出された。・バイアスリスク評価では、中程度のバイアスリスクが示された。・BD患者に対する抗うつ薬使用は、単独療法と気分安定薬併用療法ともに、新規躁/軽躁症状エピソードのリスクを増加させることなく、新規うつ病エピソードの減少においてプラセボよりも優れていた。・サブグループ解析では、BD-IよりもBD-IIにおいて大きなベネフィットと低いリスクを達成させる可能性が明らかとなった。・しかし、気分安定薬単独療法と比較し、抗うつ薬単独療法は、新規うつ病エピソード予防の改善を伴わないaffective switchのリスクを有意に増加させた。 著者らは「新規うつ病エピソードの減少は、BDの新規躁/軽躁症状リスク、とくにBD-II患者のリスクを有意に増加させることなく、長期の抗うつ薬治療によって達成される可能性がある。気分安定薬単独療法と比較した抗うつ薬単独療法のaffective switchのリスク上昇は、躁/軽躁エピソードの減少に対する気分安定薬の保護効果に起因する可能性がある。本知見を検証するためには、さらなる研究が必要である」としている。■関連記事日本人双極性障害患者のリチウム治療反応予測因子:獨協医大双極性障害に対する抗うつ薬使用の現状は双極性障害に抗うつ薬は使うべきでないのか

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4種類の非定型抗精神病薬、自律神経系への影響を比較:横浜市大

 抗精神病薬は、統合失調症患者の自律神経系(ANS)機能不全に関連するが、各非定型抗精神病薬の影響は明らかになっていない。横浜市立大学の服部 早紀氏らは、リスペリドン、オランザピン、アリピプラゾール、クエチアピンの4種類の非定型抗精神病薬が、ANS活性にどのような影響を及ぼすかを調査した。Schizophrenia research誌オンライン版2017年7月12日号の報告。 対象は、日本人統合失調症患者241例。すべての患者に非定型抗精神病薬単独療法を実施した。内訳は、リスペリドン90例、オランザピン68例、アリピプラゾール52例、クエチアピン31例。心拍変動のパワースペクトル分析によりANS活性を評価した。 主な結果は以下のとおり。・クエチアピン群は、リスペリドン群およびアリピプラゾール群と比較し、交感神経と副交感神経活性が有意に低下した。また、クエチアピン群は、オランザピン群と比較し、交感神経活性が有意に低下した。・重回帰分析では、抗精神病薬の種類が、ANS活性に有意な影響を及ぼすことが示唆された。 著者らは「今回調査した4種類の抗精神病薬の中で、クエチアピンがANS活性に最も強い影響を及ぼすことが確認された」としている。■関連記事統合失調症患者への抗精神病薬高用量投与、自律神経系への影響は:横浜市大抗精神病薬の高用量投与で心血管イベントリスク上昇:横浜市大日本の外来患者、抗精神病薬の処方傾向を分析:京都大

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うつ病患者への抗精神病薬処方は適切に行われているか

 成人うつ病のコミュニティ治療における抗精神病薬の役割を明らかにするため、米国・ラトガース大学のTobias Gerhard氏らが検討を行った。The Journal of clinical psychiatry誌オンライン版2017年7月5日号の報告。 US national Medicaid data(2001~2010)より、うつ病治療の新規エピソードを有する患者(ICD-9-CM:296.2、296.3、300.4、311)を特定した。統合失調症や双極性障害のような、ICD-9-CMで抗精神病薬治療適応症とされる患者は除外した。各患者は、抗精神病薬および抗うつ薬の特徴を明らかにするため、新たな抗精神病薬治療適応症が発現するまで1年以上追跡した。抗精神病薬治療開始後45日目までに別の適応症が認められない患者では、うつ病治療のために抗精神病薬を使用したと考えた。本研究の中では、抗精神病薬治療開始前に最小限の適切な抗うつ薬治療が行われていたかを、抗精神病薬治療開始日を含む31日以上の積極的な抗うつ薬治療と定義した。 主な結果は以下のとおり。・発症後1年以内に抗精神病薬の処方が開始された患者は、14.0%であった。・抗精神病薬治療開始患者の41.3%は、治療開始後45日以内にうつ病以外の抗精神病薬適応症を発症した。もっともよく認められた疾患は、双極性障害または精神病性うつ病であった。・抗精神病薬治療開始患者の残りの58.7%は、非精神病性うつ病であると考えられる。・このうち、抗精神病薬治療開始前に最小限の適切な抗うつ薬治療を行っていなかった患者は、71.3%であった。 著者らは「抗精神病薬は、新規エピソードうつ病患者の約7人に1人に使用されている。12人に1人の患者については、抗精神病薬の使用が非精神病性うつ病に向けられていると考えられる。これらの患者の約4分の3は、抗精神病薬治療開始前に最小限の適切な抗うつ薬治療が行われていなかった。この結果は、重大な副作用や医学的リスクを伴う薬効群が、潜在的に不相応および早期に使用されている可能性を示唆している」としている。■関連記事精神病性うつ病に、抗うつ薬+抗精神病薬は有効かSSRI治療抵抗性うつ病に対する増強療法の比較うつ病の薬物治療、死亡リスクの高い薬剤は

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抗精神病薬併用でQTc延長リスクは高まるか

 抗精神病薬は、多形性心室頻拍に関連しており、最悪の場合、心臓突然死につながる可能性がある。心拍数で補正したQT間隔(QTc)は、トルサードドポアントの臨床プロキシとして使用される。QTc間隔は、抗精神病薬単独療法で延長するが、併用療法でさらに延長するかはよくわかっていない。デンマーク・オーフス大学のAnja Elliott氏らは、統合失調症におけるQTc間隔と抗精神病薬単独療法および併用療法との関連を検討し、患者のQTc延長頻度を測定した。CNS spectrums誌オンライン版2017年6月29日号の報告。 デンマーク・中央ユラン地域の外来施設に通院中の統合失調症患者を対象に、観察コホート研究を行った。対象患者は2013年1月~2015年6月に登録され、フォローアップは2015年6月まで行われた。データは、臨床インタビュー、診療記録より収集した。 主な結果は以下のとおり。・心電図を実施した患者65例のうち、QTc延長は6%であった。・抗精神病薬未治療、単独療法、併用療法のサンプルにおいて、平均QTc間隔に差は認められなかった(p=0.29)。・しかし、女性においては、単独療法よりも併用療法においてQTc間隔の延長が認められた(p=0.01)。 著者らは「サンプルサイズが小さいものの、本研究の結果から、抗精神病薬併用療法を行っている統合失調症女性患者では、QTc間隔のモニタリングに重点を置くことが推奨される」としている。■関連記事抗精神病薬のQT延長リスク、アリピプラゾールはどうか第二世代抗精神病薬、QT延長に及ぼす影響:新潟大学うつ病の薬物治療、死亡リスクの高い薬剤は

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季節農家の労働者はうつ病になりやすいのか

 農家労働者の生活困難は、ストレスやうつ病リスク上昇をもたらすといわれている。これまでの限られた研究では、主に季節農家に集中していたが、先行研究では、移住農家労働者または両集団を調査している。米国・イーストカロライナ大学のBeth H. Chaney氏らは、季節農家労働者のうつ病レベルおよび抑うつ症状の予測因子について調査を行った。International journal of environmental research and public health誌2017年6月30日号の報告。 対象は、ラテン系季節農家労働者150人。対象のストレスおよびうつ病レベルを評価し、年齢、性別、婚姻状況、教育水準、居住期間、文書による健康管理の問題、言語の障壁、交通、コスト、医療保険、ストレスレベルなどの共変量がうつ病の重要な予測因子かどうかを検討した。有意な共変量を確認するため、階層的バイナリロジスティック回帰を用いた。 主な結果は以下のとおり。・統計学的に有意な共変量は、健康保険の補償(p=0.025)とストレス(p=0.008)のみであった。・健康保険未加入の農家労働者は、加入者と比べてうつ病症状を有する割合が1.8倍であり、ストレスレベルが高いほどうつ病症状の出現する割合については7倍以上であった。■関連記事公園や緑地が少ないとうつ病になりやすいのか職場ストレイン、うつ病発症と本当に関連しているのかたった2つの質問で、うつ病スクリーニングが可能

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日本人双極性障害患者のリチウム治療反応予測因子:獨協医大

 双極性障害患者では、機能的アウトカムに有意な影響を及ぼす認知機能障害が問題となることが多い。しかし、認知機能や機能的アウトカムの中心的な役割に対するリチウムの影響はよくわかっていない。獨協医科大学の齋藤 聡氏らは、リチウム治療中の双極性障害患者において、患者背景および臨床的変数(リチウムへの治療反応を含む)によって、認知機能および機能的アウトカムが予測されるかを検討した。Bipolar disorders誌オンライン版2017年7月10日号の報告。 リチウム治療中の双極性障害患者96例および年齢、性別をマッチさせた健常対照者196例を対象に、統合失調症認知機能簡易評価尺度(BACS)を用いて評価を行った。双極性障害患者は、SFS(社会機能評価尺度)およびAldaスケール(リチウム治療への反応評価尺度)総スコアの連続計測または二分法でそれぞれ評価した。 主な結果は以下のとおり。・重回帰分析より、以下の2つの重要な知見が明らかとなった。 ◆発症前のIQ、年齢、気分エピソード数がBACS複合スコアの予測因子であった。 ◆BACS複合スコア、陰性症状、Alda総スコアの連続計測(二分法でない)がSFS総スコアの予測因子であった。・これらの知見を確認し、さらに明らかにするためSEM(構造方程式モデリング)を用いたところ、Aldaスケールは、どのように評価されたかにかかわらず、陰性症状や気分エピソード数と有意な関連が認められた。 著者らは「患者背景、臨床的変数、認知機能、リチウム治療に対する反応は、社会的機能と関連し、集約されていることが、SEMにより明らかとなった。社会的機能に対するAldaスケールの役割は、さらなる研究が必要であると考えられる」としている。■関連記事双極性障害、リチウムは最良の選択か双極性障害に対するアジュバント介入~メタ解析妊婦へのリチウム使用、幼児への影響は

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治療抵抗性統合失調症、クロザピン+フルボキサミンの効果は

 多くの研究において、フルボキサミンは、クロザピンとの著しい薬物動態および薬理学的相互作用を有することが報告されている。台湾・台北医学大学のMong-Liang Lu氏らは、統合失調症患者へのクロザピン治療における代謝パラメータや精神病理に対するフルボキサミンの効果を評価するため、12週間の無作為化二重盲検プラセボ対照試験を行った。Schizophrenia research誌オンライン版2017年7月5日号の報告。 対象は、DSM-IVで統合失調症と診断された85例。フルボキサミン50mg/日+クロザピン100mg/日またはクロザピン300mg/日の2群に無作為に割り付けた。ベースラインおよび介入後4、8、12週目の代謝パラメータ、精神病理、薬物レベルを評価した。クロザピン、ノルクロザピン、クロザピンN-オキシドおよびフルボキサミンの血中レベルは、紫外検出高速液体クロマトグラフィーを用いて測定した。 主な結果は以下のとおり。・ベースライン特性は、両群間で有意な差は認められなかった。・クロザピンとフルボキサミンの併用療法は、クロザピン単独療法と比較し、体重、インスリン抵抗性およびインスリン、グルコース、トリグリセリドレベルの増加を有意に減少させた。・両群ともに、PANSS総スコア、陰性尺度スコアの有意な改善が認められた。・併用療法群は、単独療法群と比較し、PANSS総合精神病理尺度スコアの有意な改善が認められた。・血中クロザピンレベルは、両群間で差異は認められなかった。・単独療法群は、併用療法群と比較し、ノルクロザピンおよびクロザピンN-オキシドレベルが高かった。 著者らは「統合失調症患者に対するクロザピンとフルボキサミンの12週間併用療法は、クロザピン単独療法と比較し、臨床効果を減弱させることなく、体重増加や代謝異常を緩和することが可能である。これらの所見は、短期間の研究であるため、慎重に解釈する必要がある」としている。■関連記事治療抵抗性統合失調症は、クロザピンに期待するしかないのかクロザピン誘発性代謝系副作用への有効な介入は統合失調症患者に対するフルボキサミン併用療法は有用か:藤田保健衛生大学

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公園や緑地が少ないとうつ病になりやすいのか

 公園や緑地が精神衛生上、有益な効果をもたらすとのエビデンスが増加しているが、ほとんどの研究において、特定または小さな地域に限定されている。韓国・ソウル大学のKyoung-Bok Min氏らは、公園や緑地が成人のうつ病や自殺の指標リスクと関連しているかを調査した。International journal of public health誌2017年7月号の報告。 韓国地域社会健康調査2009年のデータを用いた(16万9,029人)。各行政地区の公園や緑地の量を決定するため、居住地区コードを用いた。 主な結果は以下のとおり。・公園と緑地面積の中央値は、1人当たり19.73m2であった。・公園と緑地面積の最も広い地域(第1四分位群)に住む成人と比較して、最も狭い地域(第4四分位群)に住む成人は、すべての潜在変数を調整したのち、うつ病と自殺の指標リスクが16~27%高かった。・適度な身体活動を行っていない人は、中等度の身体活動を行っている人と比較し、自己報告のうつ病および自殺念慮の割合が高かった。 著者らは「公園や緑地とうつ病や自殺指標との関連が確認された。さらに、適度な身体活動は、うつ病や自殺指標リスクを低下させることに貢献する可能性がある」としている。■関連記事少し歩くだけでもうつ病は予防できるお酒はうつ病リスク増加にも関連たった2つの質問で、うつ病スクリーニングが可能

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抗うつ薬無効のうつ病患者、次の一手は?/JAMA

 抗うつ薬治療の効果が不十分な大うつ病性障害(MDD)患者を対象とした、抗うつ薬の切り替え療法(bupropion単独療法)と追加療法(bupropionまたはアリピプラゾール)の効果を比較する無作為化試験において、アリピプラゾール追加療法が切り替え療法よりも、12週間の治療中の寛解率の尤度が、わずかだが統計的に有意に増大したことが示された。米国・退役軍人(VA)コネチカット・ヘルスケアシステムのSomaia Mohamed氏らによる検討で、結果について著者は「アリピプラゾールも効果サイズは小さく、有害事象が認められる。費用効果などを含むさらなる検討を行い、このアプローチの真の有用性を明らかにする必要がある」と述べている。MDD患者のうち、第1選択の抗うつ薬で寛解に至るのは3分の1未満であり、残る患者には大半のガイドラインで、代替治療として切り替えや追加が推奨されている。JAMA誌2017年7月12日号掲載の報告。bupropionに切り替えvs. bupropion追加vs. アリピプラゾール追加を評価 試験は、MDDへの代替療法として推奨されている3つの方法について、相対的な有効性と安全性を確認するもので、2012年12月~2015年5月の間に、35ヵ所の米国退役軍人健康管理局管轄下の医療施設で、1,522例の患者を対象に行われた。非精神病性MDDと診断され、1つ以上の効果不十分の抗うつ薬治療コース(用量と投与期間の最低限の基準は満たしている)を有する患者を、3つの治療群に1対1対1の割合で無作為に割り付け、最長36週間の評価を行った。3つの治療は、(1)異なる抗うつ薬(bupropion)に切り替え(511例)、(2)現行治療にbupropionを追加(506例)、または(3)アリピプラゾールを追加(505例)で、12週間の投与(急性期治療フェーズ)および最長36週間の長期フォローアップ(維持フェーズ)を行った。 主要アウトカムは、急性期治療フェーズにおける寛解達成(16項目の簡易抑うつ症状尺度自己報告[16-item Quick Inventory of Depressive Symptomatology-Clinician Rated:QIDS-C16]スコアが、受診2回連続で5以下)であった。副次アウトカムは、反応率(QIDS-C16スコアまたは臨床全般印象度[Clinical Global Impression Improvement:CGI]スコアが50%以上減少)、再発、有害事象などであった。アリピプラゾール追加の反応率が他の2群よりも高い 無作為化を受けた1,522例(平均年齢54.4歳、男性85.2%)のうち、1,137例(74.7%)が急性期治療フェーズを完遂した。 12週時点での寛解率は、切り替え群22.3%(114例)、bupropion追加群26.9%(136例)、アリピプラゾール追加群28.9%(146例)であった。寛解においてアリピプラゾール追加群は切り替え群よりも有意に優れていたが(相対リスク[RR]:1.30[95%信頼区間[CI]:1.05~1.60]、p=0.02)、bupropion追加群との比較において有意差は示されなかった。 反応率は、アリピプラゾール追加群(74.3%)が、他の2群よりも高かった。切り替え群は62.4%(RR:1.19、95%CI:1.09~1.29)、bupropion追加群は65.6%(1.13、1.04~1.23)であった。再発については、3群間で有意な差はみられなかった。一方で不安症について、2つのbupropionを投与した群(切り替え群と追加群)の発現頻度が高かった。切り替え(bupropion単独)群は24.3%(124例)、bupropion追加群は22.5%(114例)で報告された。これに対してアリピプラゾール追加群の発現頻度は16.6%(84例)であった。また、アリピプラゾール追加群で発現頻度が高かったのは、傾眠、アカシジア、体重増加などであった。

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スマホでSNS、2時間/日以上でうつ病リスク増加:名大

 若者の携帯電話使用と思春期の不眠症やうつ病との関連について、名古屋大学の田村 晴香氏らが調査を行った。International journal of environmental research and public health誌2017年6月29日号の報告。 日本の高校生295例(15~19歳)を対象に、横断調査を行った。不眠症およびうつ病の評価には、それぞれアテネ不眠尺度(AIS)、うつ病自己評価尺度(CES-D)を用いた。 主な結果は以下のとおり。・携帯電話の所有率は98.6%、2時間/日以上使用していた割合は58.6%、5時間/日以上使用していた割合は10.5%であった。・5時間/日以上の使用は、より短い睡眠時間と不眠症に関連していたが(OR:3.89、95%CI:1.21~12.49)、うつ病とは関連していなかった。・SNS(OR:3.63、95%CI:1.20~10.98)およびオンラインチャット(OR:3.14、95%CI:1.42~6.95)の2時間/日以上の使用は、それぞれうつ病リスクが高かった。 著者らは「携帯電話の過剰な使用は、不健康な睡眠習慣や不眠症につながる可能性がある。さらに、SNSやオンラインチャットを利用するための過剰な使用は、インターネット検索、ゲーム、動画閲覧のための使用よりも、うつ病の可能性を高める」としている。■関連記事お酒はうつ病リスク増加にも関連大うつ病性障害の若者へのSSRI、本当に投与すべきでないのか?不眠症になりやすい食事の傾向

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抗精神病薬の長期投与、就労への影響は

 統合失調症患者の就労機能促進に対する抗精神病薬の長期有効性を評価するため、米国・イリノイ大学のMartin Harrow氏らは、初期精神疾患患者139例の縦断的マルチフォローアップ研究を行った。Psychiatry research誌オンライン版2017年6月22日号の報告。 統合失調症患者70例および精神病性気分障害コントロール患者69例を対象に、20年にわたり6回の追跡調査を行った。抗精神病薬を継続的に処方された統合失調症患者の就労機能への影響を、抗精神病薬を処方されていない統合失調症患者と比較した。被験者間の差異は、統計学的コントロールを用いて比較した。 主な結果は以下のとおり。・急性期入院時における統合失調症患者に対する抗精神病薬処方は、多くの患者にとって精神症状の軽減または消失に寄与するが、4年から20年後のフォローアップ期間中、抗精神病薬を処方されていない患者は、有意に良好な就労機能を有していた。・継続的に抗精神病薬を処方された患者は、就労パフォーマンスが低率であり、経時的な改善は認められなかった。・複数の他の要素も就労機能の妨げとなっていた。 著者らは「抗精神病薬を長期間処方されていない患者の中に、比較的良好な機能を有している患者がいることが示唆された。複数の他の要素は、退院後の就労パフォーマンスの低さと関連していた。縦断的データによると、統合失調症に対する抗精神病薬の長期治療に関して疑問を呈する」としている。■関連記事安定期統合失調症、抗精神病薬は中止したほうが良いのか統合失調症患者の性格で予後を予測維持期統合失調症治療、抗精神病薬の中止は可能か

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抗うつ薬の皮膚疾患に関連する抗炎症作用

 モノアミン作動性抗うつ薬の臨床的に関連する抗炎症作用についてのエビデンスが増加している。ノルウェー・オスロ大学のShirin Eskeland氏らは、慢性蕁麻疹、乾癬、アトピー性皮膚炎、他の湿疹、円形脱毛症の5つの一般的な炎症性皮膚疾患と関連した抗うつ薬の使用および有効性について、PubMedおよびOvidデータベースをシステマティックに検索した。Acta dermato-venereologica誌オンライン版2017年5月17日号の報告。 主な結果は以下のとおり。・1984年1月~2016年6月に報告された臨床試験または症例報告28件より、皮膚疾患患者1,252例が抽出された。・これらの患者において、抗うつ薬治療に関連した皮膚症状の明確な軽減が報告されていた。・新規抗うつ薬の研究は通常オープンラベルであった一方、第1世代抗うつ薬でのいくつかは無作為化比較試験であった。 著者らは「全体的にポジティブな結果は、抗うつ薬使用が、併存する精神疾患を治療するだけでなく、皮膚疾患に対する根拠を示している可能性がある。SSRIやミルタザピンおよびbupropionを含む新規抗うつ薬に関するさらなる研究が必要とされる」としている。■関連記事たった2つの質問で、うつ病スクリーニングが可能抗炎症薬の抗うつ効果を検証皮膚がんとの関連研究で判明!アルツハイマー病に特異的な神経保護作用

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職場ストレイン、うつ病発症と本当に関連しているのか

 「職場ストレイン」は、職場での高い仕事の要求度と低いコントロールの組み合わせで表される。その職場ストレインにより特徴付けられる、心理社会学的に好ましくない職場環境は、従業員の抑うつ症状リスクの上昇と関連しているが、臨床的にうつ病と診断されたエビデンスは少ない。デンマーク・National Research Centre for the Working EnvironmentのI. E. H. Madsen氏らは、職場ストレインと臨床的なうつ病のリスク因子との関連を検討した。Psychological medicine誌2017年6月号の報告。 PubMed、PsycNETよりシステマティックに文献を検索し、公表されているコホート研究を特定した。また、IPD-Work(Individual-Participant-Data Meta-analysis in Working Populations)コンソーシアムより、未公表の個々レベルのデータを用いた14のコホート研究を抽出した。関連のサマリ推定値は、ランダム効果モデルを用いて算出した。個々レベルのデータ分析は、事前に公表された研究プロトコルに基づいて行った。 主な結果は以下のとおり。・公表済みの6つのコホート研究より、合計2万7,461例の対象と臨床的なうつ病患者914例が抽出された。・未公表のデータセットより、12万221例の対象と病院で治療されたファーストエピソードの臨床的なうつ病患者982例が抽出された。・公表(RR:1.77、95%CI:1.47~2.13)および未公表(RR:1.27、95%CI:1.04~1.55)のデータセット両方において、職場ストレインが臨床的なうつ病のリスク上昇と関連していた。・個々の対象の分析では、社会人口学的サブグループおよびベースライン時の身体疾患を有する対象を除外した後、同様の関連が認められた。・ベースライン時に抑うつ症状を有していた場合には、この関連に変化は認められなかったが、連続的な抑うつ症状スコアで調整すると減弱した。 著者らは「職場ストレインは、従業員の臨床的なうつ病を引き起こす可能性がある。職場ストレインがうつ病の修正可能なリスク因子であるかについて、将来の介入研究で検証する必要がある」としている。■関連記事たった2つの質問で、うつ病スクリーニングが可能職場のメンタルヘルス、効果的な方法は:旭川医大職業性ストレス対策、自身の気質認識がポイント:大阪市立大

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統合失調症に対するメマンチン補助療法に関するメタ解析

 NMDA受容体機能不全は、統合失調症の病態生理に関与する。中国・The Affiliated Brain Hospital of Guangzhou Medical UniversityのW. Zheng氏らは、統合失調症治療における非競合的NMDA受容体アンタゴニストであるメマンチンの有効性、安全性を調査するため、ランダム化比較試験(RCT)のメタ解析を行った。Psychological medicine誌オンライン版2017年5月22日号の報告。 標準化平均差(SMD)、加重平均差(WMD)、リスク比(RR)、95%信頼区間(CI)を算出し、分析した。 主な結果は以下のとおり。・11.5±2.6週間の8つのRCT(452例)より、メマンチン群(20mg/日)229例、プラセボ群223例が抽出された。・メマンチン群は、プラセボ群と比較し、PANSSおよびBPRSの陰性症状尺度の測定において優れていたが(SMD:-0.63、95%CI:-1.10~-0.16、p=0.009、I2=77%)、総スコアおよび陽性症状尺度、総合精神病理尺度(SMD:-0.46~-0.08、95%CI:-0.93~0.22、p=0.06~0.60、I2=0~74%)またはCGI-S(WMD:0.04、95%CI:-0.24~0.32、p=0.78)では認められなかった。・陰性症状は、1つのかけ離れたRCTを除外したのちでも有意なままであった(SMD:-0.41、95%CI:-0.72~-0.11、p=0.008、I2=47%)。・メマンチン群は、プラセボ群と比較し、MMSEを用いた認知機能の有意な改善と関連していた(WMD:3.09、95%CI:1.77~4.42、p<0.00001、I2=22%)。・両群間の中止率(RR:1.34、95%CI:0.76~2.37、p=0.31、I2=0%)と有害事象に有意な差は認められなかった。 著者らは「メマンチン補助療法は、統合失調症の陰性症状および認知機能を改善させるために有効かつ安全な治療であると考えられる。これらの結果を確認するためにも、より大きなサンプルサイズによる質の高いRCTが必要である」としている。■関連記事統合失調症へのメマンチン追加療法のメタ解析:藤田保健衛生大慢性期統合失調症、陰性症状に有効な補助療法統合失調症の陰性症状に対し、抗うつ薬の有用性は示されるのか

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