皮膚科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:85

MRSA陽性の皮膚・軟部組織感染症患者、4分の1がMSSAに移行

 皮膚・軟部組織感染症(SSTI)でかつメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)陽性患者のうち、メチシリン感受性黄色ブドウ球菌(MSSA)に移行する患者が顕著な頻度で存在することが、米国・オレゴン健康科学大学のAnisha B. Patel氏らによる外来・入院該当患者の後ろ向き調査研究の結果、明らかになった。215例のうち25.6%がMSSAに移行していたという。JAMA Dermatology誌2013年10月号の掲載報告。

低出力レーザー照射で男性型脱毛症を有意に改善

 男性の男性型脱毛症において、655nmの低出力レーザー療法(LLLT)は毛髪数を有意に改善することが、米国・ロチェスターの開業医Raymond J. Lanzafame氏らによる、二重盲検無作為化試験の結果、報告された。研究グループは、発毛促進に用いられているLLLTについて、安全性と生理学的効果を明らかにするため、本検討を行った。Lasers in Surgery and Medicine誌2013年10月号の掲載報告。

皮膚がん生検までの期間を短縮:テレダーマトロジー

 米国・エモリー大学のEstelle Kahn氏らは、頻度の高いタイプの皮膚がんの生検までの時間について、従来方法での紹介と比べてテレダーマトロジー(遠隔皮膚診断)による紹介法により短縮されるかを調べた。その結果、有意に短縮されたことが明らかになったことを報告した。Telemedicine Journal and e-Health誌2013年10月号の掲載報告。

B細胞除去療法はANCA関連血管炎のスタンダードな治療となるか?(コメンテーター:杉原 毅彦 氏)-CLEAR! ジャーナル四天王(140)より-

 主要臓器障害を伴うAntineutrophil cytoplasmic antibody(ANCA)関連血管炎の治療はステロイド療法とシクロホスファミド(CY)により寛解導入を行い、再発率を減らすためにアザチオプリン(AZA)やメトトレキサートなどの免疫抑制剤で維持療法することが主流であるが、B細胞を標的とする生物学的製剤のリツキシマブとステロイドによる6ヵ月後の寛解導入率はステロイド+CYと同等であること、再発例ではリツキシマブのほうが有効であることが、2010年にランダム化比較試験(RCT)により検討された。

乾癬、にきびへのパルスダイレーザー治療はどこまで有効か

 オランダ・Amphia Hospital BredaのAngelina Erceg氏らは、炎症性皮膚疾患に対するパルスダイレーザー(PDL)治療の有効性について、系統的レビューを行った。その結果、PDL治療は、限局性慢性尋常性乾癬とざ瘡について有効かつ安全な治療であると推奨できること(推奨グレードB)、その他の炎症性皮膚疾患については、勧告レベルがレベルCを上回らなかったが、治療は有望と思われることを報告した。

小児のアトピー性皮膚炎とイボは、感染症の増加に影響するか

 先行研究において、アトピー性皮膚炎は、皮膚および皮膚以外の感染症の素因となる異常な免疫反応との関連が示唆されている。米国セント・ルークス・ルーズベルトホスピタルセンターのJonathan I .Silverberg氏らにより、小児のアトピー性皮膚炎がイボ、皮膚以外の感染症、その他のアトピー性疾患のリスク増加に影響するかどうか調査、報告された。

慢性皮膚サルコイドーシスに4剤併用の抗マイコバクテリウム療法が有望

 慢性皮膚サルコイドーシスに対して、経口抗マイコバクテリウム薬併用(CLEAR)療法が病変を有意に退縮する可能性が示された。米国・ヴァンダービルト大学医学部のWonder P. Drake氏らによる無作為化単盲検プラセボ対照試験の結果で、退縮効果は臨床症状の改善とともに180日間の追跡期間中、認められたという。JAMA Dermatology誌2013年9月号の掲載報告。

新生児のアトピーにビタミンAとBCGが関与?

 アトピー性皮膚炎またはアトピー性疾患に関して、接種時期が早期か否かにかかわらずBCGワクチンの有意な影響はなかったが、新生児へのビタミンA補給はアトピー性皮膚炎の増加と関連していることが、無作為化比較試験の長期追跡調査の結果、明らかになった。また調査ではBCG瘢痕があることとアトピー性皮膚炎減少との関連も明らかになったという。オーストラリア・Indepth NetworkのN. Kiraly氏らが報告した。Allergy誌2013年9月号(オンライン版2013年8月31日号)の掲載報告。