皮膚科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:66

かゆみは腫瘍マーカーとなりうるのか?

 そう痒(かゆみ)は、オカルトがん(occult cancer)のマーカーとなりうることを、デンマーク・オーフス大学病院のJohannesdottir S.A.氏らがデンマークの全国コホート研究の結果、報告した。がん患者は、かゆみを訴える頻度が高いが、かゆみが診断のついていないがんのマーカーとなるかについて大規模研究による検討はされていなかった。

抗CTLA-4抗体+GM-CSF、転移性悪性黒色腫に有効/JAMA

 転移性悪性黒色腫の治療において、イピリムマブ(承認申請中)+サルグラモスチム(sargramostim、国内未承認)併用療法は、イピリムマブ単独に比べ全生存期間(OS)を延長し、有害事象も少ないことが、米国・ダナファーバーがん研究所のF Stephen Hodi氏らの検討で示された。顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM-CSF)は、抗原提示細胞である樹状細胞の活性を増強し、TおよびBリンパ球性抗腫瘍効果を促進するサイトカインであり、サルグラモスチムはイースト菌由来の遺伝子組み換えヒトGM-CSF製剤である。また、細胞傷害性Tリンパ球関連抗原4(CTLA-4)はTリンパ球活性を抑制する免疫チェックポイントであり、イピリムマブはCTLA-4を阻害する完全ヒトIgG1モノクローナル抗体である。CTLA-4遮断薬とGM-CSF分泌腫瘍ワクチンを併用すると相乗的な抗腫瘍効果が得られることが前臨床研究で確認されている。JAMA誌2014年11月5日号掲載の報告。

コーヒーは悪性黒色腫リスクを減らす?

 これまでの研究報告から、コーヒーや紅茶の成分には抗腫瘍効果があることが示されている。また、疫学研究の中には、コーヒーおよび紅茶を摂取する女性は悪性黒色腫(メラノーマ)リスクが低いと報じているものもある。マサチューセッツ大学アマースト校のHaotian Wu氏らは、WHI(Women's Health Initiative)観察研究コホート(フォローアップ中央値 7.7年)に登録されている6万6,484人の閉経後女性を対象に、コーヒー・紅茶と悪性黒色腫リスクとの関連をプロスペクティブに検討した。その結果、長期的にコーヒーを飲む人の間で悪性黒色腫リスクが低いという観察結果は得られたが、著者らは「摂取の量やタイプによる一貫性が欠如していることから、本結果を過剰解釈することは適切ではない」との見解を示している。European journal of cancer prevention誌オンライン版2014年10月16日号に掲載報告。