皮膚科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:66

肛門性器疣贅、高用量の酸性化亜硝酸塩クリームで改善

 肛門性器疣贅は、肉体的・精神的な苦痛と医療費を患者に強いる疾患である。英国スコットランド・アバディーン大学のAnthony D. Ormerod氏らは、亜硝酸塩の酸性化による局所への一酸化窒素送達の有効性を検討する目的でプラセボ対照無作為化試験を行い、肛門性器疣贅の治療において亜硝酸ナトリウム6%+クエン酸9%クリーム1日2回塗布はプラセボより有効であることを明らかにした。主な有害事象は局所刺激性であった。JAMA Dermatology誌オンライン版2015年4月29日号の掲載報告。

真皮縫合、セットバック縫合vs. 垂直マットレス縫合

 セットバック縫合は真皮の剥離面から刺入し剥離面へ刺出する縫合法で、垂直マットレス縫合に代わる真皮縫合となり得ることが示唆されている。米国・カリフォルニア大学デイビス校のAudrey S. Wang氏らは無作為化盲検比較試験を行い、セットバック縫合が埋没垂直マットレス縫合より創縁の外反に優れ、縫合痕も美容的に良好であることを明らかにした。Journal of the American Academy of Dermatology誌2015年4月号の掲載報告。

帯状疱疹の新規ワクチン、50歳以上で97%有効/NEJM

 帯状疱疹ウイルス中のタンパク質gEとAS01Bアジュバントを組み合わせた新規ワクチン「HZ/su」について、50歳以上高齢者への有効率は97%で、70歳以上にも同等の効果があることが報告された。米国・GSK Vaccines社のHimal Lal氏らが、50歳以上成人1万5,411例について行った第III相臨床試験の結果、示された。すでに高齢者を対象に組み込んだ第I-II相臨床試験において、臨床的に許容できる安全性プロファイルおよび高い免疫原性が示されていた。NEJM誌オンライン版2015年4月28日号掲載の報告より

デング熱の重症度、ウイルス特異的メモリーT細胞応答が関与

 これまでにデングウイルス(DENV)に自然感染した人において、DENVに対する抗体反応が詳細に調べられたが、DENV特異的メモリーT細胞の機能性と臨床的な疾患重症度との関連は完全に解明されていない。スリランカ・スリ ジャヤワルダナプラ大学のChandima Jeewandara氏らは、DENV特異的メモリーT細胞によって産生されるサイトカインの種類が、臨床的な重症度に影響することを報告した。T細胞応答を用いた新しいアッセイ法により感染血清型を特定できることも示され、免疫疫学的研究やデング熱ワクチンの臨床試験で役立つと期待される。PLOS Neglected Tropical Diseases誌オンライン版2015年4月13日号の掲載報告。

βラクタム薬アレルギー申告は不確実?

 先行研究の2次医療における研究で、「βラクタム薬に対してアレルギーがある」との申告の85%超が、アレルギー検査で確認されたものではなかったことが示されている。日常診療で、もし患者がβラクタム薬アレルギーありと申告したら、第2選択の抗菌薬を処方せざるを得ないだろう。βラクタム薬アレルギーの過大評価は、狭域抗菌薬の適切な使用を妨げるとともに、医療費の増加や耐性菌の出現を招くことになる。

ニボルマブとイピリムマブの併用、悪性黒色腫に優れた有効性

 米国ブリストル・マイヤーズ スクイブ社(NYSE:BMY/本社:米国・ニューヨーク/CEO:ランベルト・アンドレオッティ)は2015年4月20日、未治療の進行期悪性黒色腫患者を対象としたニボルマブ(商品名:オプジーボ)・イピリムマブ併用療法とイピリムマブ単剤療法を比較する第II相試験(CheckMate-069試験)の結果を発表した。