循環器内科/心臓血管外科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:349

心血管疾患治療のための用量固定配合剤(FDC)投与は治療改善につながるや否や?(コメンテーター:島田 俊夫 氏)-CLEAR! ジャーナル四天王(139)より-

 本臨床試験で使用された用量固定配合剤(FDC):(アスピリン+スタチン+2種類の降圧剤2剤の組み合わせ)を用いることにより、いかなる利益と問題点が生じたかを本試験から読み取ってみたい。UMPIRE試験はヨーロッパの3国(イギリス、アイルランド、オランダ)と、インドを対象地域とした無作為化オープンラベル盲検エンドポイント試験である。心血管疾患の既往、または5年以内に15%以上の心血管リスクを持つ受診者を対象とした。

LDL-Cを40%低下させた新しいタイプの薬、RNA干渉薬/Lancet

 低分子RNA干渉薬ALN-PCSによる前駆蛋白転換酵素サブチリシン/ケキシン9(PCSK9)の合成阻害は、LDLコレステロール(LDL-C)を低下させる安全な作用メカニズムである可能性が、米国・Alnylam Pharmaceuticals社のKevin Fitzgerald氏らの検討で示された。研究の詳細はLancet誌オンライン版2013年10月3日号に掲載された。2006年、セリンプロテアーゼであるPCSK9の機能喪失型遺伝子変異によってLDL-Cが低下し、冠動脈心疾患のリスクが著明に低減することが確認された。それ以降、PCSK9を標的とする新たな脂質低下療法の開発が活発に進められ、これまでに抗PCSK9抗体のLDL-C低下効果が確認されているが、RNA干渉に基づくPCSK9合成阻害に関する報告はないという。

抗血小板薬、喫煙者で効果大/BMJ

 抗血小板薬服用患者において、喫煙者と非喫煙者では、心血管イベントの予防効果が異なることが、システマティックレビューとメタ解析による間接比較の結果、明らかにされた。米国・ブリガム&ウィメンズ病院・ハーバードメディカルスクールのJoshua J Gagne氏らが報告した。本検討は、急性冠症候群患者へのクロピドグレル(商品名:ブラピックス)+アスピリン治療が、主要複合アウトカム(心血管死・心筋梗塞・脳卒中)のリスクを15%抑制したという無作為化試験の報告に端を発する。同報告のサブグループ解析から、リスク抑制の効果は喫煙者に限られるのではないかという疑問が持ち上がり話題となっていた。BMJ誌オンライン版2013年9月17日号掲載の報告より。

この抗血小板薬、中止してもよいですか?レジストリデータからみたリスクの可視化(コメンテーター:香坂 俊 氏)-CLEAR! ジャーナル四天王(137)より-

 唐突ではあるが、みなさんは下記のようなコンサルトにどうのようにお答えになるだろうか?今度内視鏡を行うことになりました。先生の患者さんは以前PCIを行っており、アスピリンやプラビックスを服用されていますが、少しの期間休薬してもよろしいでしょうか?

DES留置後の再内皮化と内皮機能の関係~OCTとAch負荷試験からの検討~

 ZES(ゾタロリムス溶出ステント)は、PES(パクリタキセル溶出ステント)よりも内皮機能が保持されること、および新生内膜によるstent strut被包と内皮機能保持には関係があることが、名古屋ハートセンターの村瀬 傑氏らによって示唆された。Catheterization and Cardiovascular Interventions誌オンライン版7月30日号掲載の報告。

ストレス潰瘍予防目的のPPI、術後肺炎リスクを増大/BMJ

 冠動脈バイパス術(CABG)を受ける患者に対してストレス潰瘍の予防目的でしばしば投与される胃酸分泌抑制薬について、プロトンポンプ阻害薬(PPI)のほうがH2ブロッカーよりも、術後肺炎リスクが1.19倍とやや高いことが示された。米国・ブリガム&ウィメンズ病院のBrian T Bateman氏らが、全米約500病院からの患者データが集積されているPremier Research Databaseを用いた後ろ向きコホート研究の結果、報告した。BMJ誌オンライン版2013年9月19日号掲載の報告より。