循環器内科/心臓血管外科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:251

生体吸収性ステントBVSに対する期待とエビデンスの持つ意味~メタ解析の結果~(解説:上田 恭敬 氏)-502

新たに開発された生体吸収性ステント(BVS)と、現時点で最も優れた臨床成績を示している金属製薬剤溶出性ステント(DES)の1つであるXienceステントを比較した、4つの無作為化比較試験の1年時成績のメタ解析が報告された。症例数の合計は、BVSが2,164症例、Xienceが1,225症例である。

自分のLDLコレステロール値、まずは知ることから

 サノフィ株式会社は3月10日、LDLコレステロールとそのリスクに関するプレスセミナーを都内で開催し、山下 静也氏(りんくう総合医療センター 病院長)が、「LDLコレステロールの本当の怖さ リスクと知ることの重要性」と題して講演を行った。また、欧州動脈硬化学会が実施したコレステロールに関する国際意識調査を基に、日本とEU 11ヵ国の比較分析を行った結果を、同社の宇野 希世子氏が発表した。

降圧薬、アドヒアランス不良でCVD死亡リスク1.6倍以上

 降圧薬のアドヒアランス不良は、心血管疾患(虚血性心疾患・脳出血・脳梗塞)による死亡および入院リスクの上昇と有意な関連が認められることが、韓国・Korea Cancer Center HospitalのSoyeun Kim氏らによる研究で明らかになった。著者らは、実臨床における服薬アドヒアランス改善と監視システムの重要性を強調した。Hypertension誌2016年3月号の報告。

電極リードも不要、ジェネレーター用の皮下ポケットも不要。近未来のリードレスペースメーカ(解説:矢崎 義直 氏)-498

ペースメーカが、初めて人体に植込まれてから50年以上もの月日が経つ。現在に至るまで、安全性に関してさまざまな改良がなされてきたが、電極リードを経静脈的に挿入する従来のペースメーカにおける合併症の発生率は、10%前後といまだ高い。そのほとんどが、電極リードやジェネレーター用の皮下ポケットに関連するものである。

米臨床試験で治療成績向上の実績、TAVI生体弁「Sapien3」承認

 エドワーズライフサイエンス株式会社(東京都新宿区、代表取締役会長:ケイミン・ワング)は3月11日、TAVI(経カテーテル大動脈弁治療)用の生体弁「エドワーズ サピエン3」(以下サピエン3)の製造販売承認を取得した。5月を目途に保険償還を経て、必要なトレーニングを修了した医療機関に向けて販売を開始、今年中には既存のすべてのTAVI実施施設にて使用開始できる予定。

ベジタリアン/ヴィーガンダイエットって実際どうなの?

 ベジタリアンダイエットは虚血性心疾患とすべてのがんの発症および死亡リスクを、また、ヴィーガン(完全菜食主義)ダイエットはすべてのがんの発症リスクを有意に低下させることが、イタリア・フィレンツェ大学のMonica Dinu氏らによるメタ解析で明らかになった。Critical reviews in food science and nutrition誌オンライン版 2016年2月6日号の報告。

妊娠高血圧の心筋症リスク、周産期以降も長期に及ぶ/JAMA

 妊娠高血圧症候群(Hypertensive disorder of pregnancy:HDP)を合併した妊婦は、合併しなかった妊婦と比べ、出産後5ヵ月以降に心筋症を発症するリスクが、わずかであるが統計学的に有意に高いことが示された。デンマーク・Statens Serum Institut社のIda Behrens氏らによる、デンマークの全国レジストリを用いたコホート研究の結果、明らかになった。これまでにHDP、とくに妊娠高血圧腎症の妊婦では、出産前1ヵ月~出産後5ヵ月以内の周産期心筋症のリスクが増加することが報告されていたが、HDPが出産後5ヵ月以降の心筋症とも関連するかどうかについては不明であった。JAMA誌オンライン版2016年3月8日号掲載の報告。

足元の「冷え性」が関係する気温感受性高血圧

 「頭寒足熱」とは、古くから語られてきた健康法だが、この「足熱」の重要性を裏付ける研究が、先月、都内で開かれた日本心臓財団のメディアワークショップで紹介された。本稿では、ワークショップの演者で、室温の変化が血圧に与える影響を研究している苅尾 七臣氏(自治医科大学内科学講座 循環器内科学主任教授)の講演について取り上げる。