循環器内科/心臓血管外科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:212

急性心筋梗塞の再潅流療法において血栓吸引は有用か?(コメンテーター:上田 恭敬 氏)-CLEAR! ジャーナル四天王(131)より-

 本論文は、スウェーデンの国家的レジストリーであるSwedish Coronary Angiography and Angioplasty Registry(SCAAR)に登録されている患者に加えて、デンマークの追加施設から同レジストリーシステムへ登録される患者を対象として行われた多施設、前向き、オープンラベル、無作為化比較対照試験Thrombus Aspiration in ST-Elevation Myocardial Infarction in Scandinavia(TASTE) trialの結果についての報告である。

レニン阻害薬、動脈硬化進展を抑制せず/JAMA

 冠動脈疾患を有する高血圧前症患者へのレニン阻害薬アリスキレン(商品名:ラジレス)投与はプラセボと比較して、アテローム性動脈硬化の進展を抑制しないことが、南オーストラリア健康・医療研究所(SAHMRI)のStephen J. Nicholls氏らによる無作為化試験AQUARIUSの結果、示された。著者は、「今回の結果は、アテローム性動脈硬化症の退縮または予防についてアリスキレン使用を支持しないものであった」と結論している。JAMA誌オンライン版2013年9月3日号掲載の報告より。

PCI前の血栓吸引、STEMI患者の予後を改善しない/NEJM

 経皮的冠動脈インターベンション(PCI)施行前の血栓吸引はPCI単独に比べ、ST上昇型心筋梗塞(STEMI)患者の予後を改善しないことが、スウェーデン・エーレブルー大学病院のOle Frobert氏らが実施したTASTE試験で示された。STEMI患者に対する初回PCI前の冠動脈内血栓吸引は、血流やST上昇を改善する可能性があり、簡便で迅速に施行可能で、相対的に安価との指摘があるが、これは一般的な見解ではないという。1,071例を対象に単施設で行われたTAPAS試験では、STEMI患者における生存ベネフィットが示唆されているが、むしろ高額であるとの指摘や、脳卒中リスクを増大させるとのメタ解析の結果が報告されていた。本研究は、2013年9月1日、オランダ・アムステルダム市で開催された欧州心臓病学会(ESC)で発表され、同日付けのNEJM誌オンライン版に掲載された。

新規抗凝固薬、ワルファリンに非劣性-静脈血栓塞栓症の再発-/NEJM

 経口第Xa因子阻害薬エドキサバン(商品名:リクシアナ)は、症候性静脈血栓塞栓症(VTE)の治療において、有効性がワルファリンに非劣性で、安全性は優れていることが、オランダ・アムステルダム大学のHarry R Buller氏らが行ったHokusai-VTE試験で示された。VTEは、心筋梗塞や脳卒中後にみられる心血管疾患として3番目に頻度が高く、北米では年間70万人以上が罹患しているという。従来の標準治療は低分子量ヘパリン+ビタミンK拮抗薬だが、ヘパリンの前投与の有無にかかわらず、新規経口抗凝固薬の有効性が確立されている。本研究は、2013年9月1日、アムステルダム市で開催された欧州心臓病学会(ESC)で報告され、同日付けのNEJM誌オンライン版に掲載された。

古くて新しい薬コルヒチン、急性心膜炎の頻発・再発リスクを半減/NEJM

 急性心膜炎に対し、アスピリンなどによる従来抗炎症療法に加えてコルヒチンを投与すると、頻発性・再発性心膜炎の発生リスクは半減することが明らかになった。症状持続率や入院率も、コルヒチン投与により大幅に減少することが示された。イタリア・マリア・ビットリア病院のMassimo Imazio氏らが、急性心膜炎の患者240例を対象に行った無作為化プラセボ対照試験の結果、報告した。コルヒチンは痛風の古典的な治療薬だが、近年、再発性心膜炎に有効であることが示され推奨されている。急性心膜炎に対する効果も支持する報告がされているが確定的データはなかった。NEJM誌オンライン版2013年9月1日号掲載の報告より。

機械弁患者にはダビガトランよりワルファリン/NEJM

 人工心臓弁置換術を行った人に対し、ダビガトラン(商品名:プラザキサ)投与はワルファリン(同:ワーファリンほか)投与に比べ、血栓塞栓症・出血イベントリスクが増大することが明らかになった。カナダ・マックマスター大学のJohn W. Eikelboom氏らがダビガトラン用量検証のための第2相臨床試験を行った結果、報告した。ダビガトランは心房細動患者においてワルファリンに代わる選択肢になることが示されている。NEJM誌オンライン版2013年9月1日号掲載の報告より。

重度狭窄部への予防的PCIが予後改善/NEJM

 ST上昇型急性心筋梗塞(STEMI)患者への救急時の経皮的冠動脈インターベンション(PCI)において、梗塞部に加え重度狭窄部への予防的PCIを施行することは、重大心血管イベントリスクを有意に低下することが、英国・ロンドン大学クイーンメアリー校のDavid S. Wald氏らによる無作為化試験PRAMIの結果、示された。これまで同患者における梗塞部へのPCI施行が予後を改善することは明らかであったが、予防的PCIの予後改善効果は不明であった。NEJM誌オンライン版2013年9月1日号掲載の報告より。

抗血小板薬の診断時と周術期の2回に分ける分割投与/NEJM

 待機的経皮冠動脈インターベンション(PCI)を受ける非ST上昇型(NSTE)急性冠症候群患者へのプラスグレル(本邦では承認申請中)投与について、診断時に投与する前治療の有意な有効性、安全性は認められなかったことが、フランス・ピティエ-サルペトリエール病院のGilles Montalescot氏らによるACCOAST試験の結果、示された。P2Y12受容体阻害薬プラスグレルは、第三世代の新規抗血小板薬で、NSTE急性冠症候群患者への有効性が示されている。しかし、投与のタイミングによる影響は不明であった。著者は、今回の結果は、プラスグレルの治療戦略は冠血管造影後とすることを支持するものであったと結論している。NEJM誌オンライン版2013年9月1日号掲載の報告より。